JP6415797B2 - 太陽電池を用いた外装構造 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池上の通気によって太陽電池の裏面空間の暖められた空気または滞留する熱量を速やかに排出を放出することができ、太陽電池セルの温度上昇による発電効率の低下を防ぐことができる太陽電池を用いた外装構造に関する。
地球温暖化の緩和を目的として、二酸化炭素(CO2)の排出が少ない社会(低炭素社会)を構築するため、太陽光を用いた再生可能エネルギーを普及するという社会的気運の高まりがある。これらの気運やニーズに鑑み、大規模な太陽電池施設や既存或いは新設の建築物や住宅等への太陽電池の設置が積極的に進められている。
太陽電池は、温度の上昇によって発電効率が低下するという問題があることは知られている。
太陽電池を建築物等に設置する場合、その多くは、屋根面、壁面に設置されるが、その特性上、太陽光の照射によって、即ち太陽電池の表側からの照射により温度上昇は避けられないものである。
また、太陽電池の裏側からも空気を媒体として太陽電池の温度が上昇する。即ち太陽電池を設置した場合には、新設であれば太陽電池と下地との間(空間)に、既存(後付けタイプ)であれば既存屋根と太陽電池との間(空間)に、温められた空気が存在するため、発電効率を低下させる要因となっている。さらに、この裏面側の空間内にあっても温度の高い、即ち高温の空気は上昇するため、太陽電池裏面付近に滞留するように位置し、効率低下に繋がるものであった。
そこで、例えば特許文献1などには、太陽電池パネルの受光面などに水を噴出することにより、太陽電池セルを冷却して発電効率の低下を防ぐ太陽電池発電パネルの散水システムが提案されている。
また、空気(通気)により太陽電池セルを高温になるのを防ぐ提案として、特許文献2には、太陽電池パネルの裏面に空気層を介して断熱材を一体的に取り付けた構成が記載され、特許文献3には、屋根とソーラーパネルとの間に空気を流通させようとする構成が記載され、特許文献4には、流れ方向に連続する山部と谷部とを備える屋根の上に太陽光発電パネルを取り付けることにより、流れ方向に連続する通気層を形成する構成が記載され、特許文献5には、軒先側から導入した空気を太陽電池の裏面側を通し、棟頂部に位置する小屋裏にてファンを稼働して排気する構成が記載されている。
特開2011−146442号公報 特開2004−353194号公報 特開2009−91811号公報 特開2011−111806号公報 特開2001−90296号公報
しかしながら、前記特許文献1の水で太陽電池セルを冷却しようとする構成では、所定の効果を得ようとすると、極めて多量の散水量、長い散水時間が必要となり、更に周囲に水を飛散させたり、太陽電池モジュールの表面に水垢が付くなどの問題もあった。
また、前記特許文献2〜5の空気(通気)で太陽電池セルが高温となるのを防ぐことを目的とする構成において、前記特許文献5のみがファンを稼働して積極的に排気することで通気を促すものであるが、このファンを用いない、他の構成では、十分な通気(換気)が行われなかった。即ち、太陽電池の裏面空間は、太陽電池と屋根或いは屋根下地等で挟まれた略閉塞状空間であり、その空間の軒側から空気を導入し、裏面空間内の空気は、導入される外気によって棟側に押し出したり、暖まった空気の上昇によって自然に排気されるものであるが、空間の距離が長かったり、勾配が緩かったり、導入外気量が少ない(導入口から入りにくい等)によって十分な排気がおこなえるものではなかった。なお、ファンを用いる特許文献5は、所定の効果を得ようとすると、ファンの稼働時間も長くなり、ファンの稼働に伴う熱量も発生するため、有効な方法とは言えないものであった。
また、太陽電池を敷設する下層材(外装構造)が比較的凹凸が大きい場合には、裏面空間が広く取れるが、一般的に多く用いられる太陽電池は、枠体の存在により断面が逆U字状で熱が籠もり易い(滞留し易い)形状であった。
そこで、本発明は、ファンや散水機のような電気設備を用いることなく、太陽電池上の通気によって太陽電池の裏面空間の暖められた空気または滞留する熱量を速やかに排出することができ、太陽電池セルの温度上昇による発電効率の低下を防ぐことができる太陽電池を用いた外装構造を提案することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、屋根表面に対し、複数の太陽電池を軒棟方向に配設し、隣り合う太陽電池が一定間隔の開口部を介して並列状に敷設されるように配設した外装構造であって、屋根表面と太陽電池裏面には連続する一定厚みの裏面空間が形成され、該裏面空間は、前記開口部によって太陽電池表面と連通する略閉塞状空間であり、少なくとも1つ以上の開口部は、前記裏面空間の空気を太陽電池表面へ導出する導出部であり、該導出部は、開口部を挟んで対向する端縁の軒側から棟側への吹き上げ風における風上である軒側に位置する表面側に起立状片が配設されていることを特徴とする太陽電池を用いた外装構造に関するものである。
また、本発明は、前記太陽電池を用いた外装構造において、雨仕舞性能を有する下層材上に太陽電池を敷設することを特徴とする太陽電池を用いた外装構造をも提案する。
また、本発明は、前記太陽電池を用いた外装構造において、少なくとも1つ以上の開口部は裏面空間に太陽電池表面の空気を導入する導入部であり、該導入部は、開口部を挟んで対向する端縁の軒側から棟側への吹き上げ風における風下である棟側に位置する表面側に起立状片が配設されていることを特徴とする太陽電池を用いた外装構造をも提案する。
本発明の太陽電池を用いた外装構造は、少なくとも1つ以上の開口部の軒側から棟側への吹き上げ風における風上である軒側に起立状片を設けることで導出部とすることができ、該導出部にて裏面空間の空気を太陽電池表面へ導出することができるので、裏面空間の空気の流れを著しく速め、太陽電池セルの温度上昇を抑えることで発電効率の低下を防ぐことができる。しかも起立状片は、開口部の長さ方向に連続するものでも、不連続的に設けてもよく、更には新設の太陽電池は勿論、既設の太陽電池にも適用できるものである。また、起立状片は、雪止めとしても機能し、太陽電池上での滑雪を防ぐ作用も果たすことができる。
また、雨仕舞性能を有する下層材上に太陽電池を敷設する場合には、下層材の構造上に太陽電池を用いた外装構造を構築することで、開口部から雨水等が侵入しても建築物等の下地に浸水することがなく良好な外装構造を提供でき、また、積雪等があっても開口部から下層材上(太陽電池の裏面)に落とすことができるため、表面への積雪による発電効率の低下を防ぐことができる。
また、少なくとも1つ以上の開口部の軒側から棟側への吹き上げ風における風上である軒側に起立状片を設けることで導入部とした場合には、外気を導入することで裏面空間内の空気を撹拌して温度上昇を防ぎ、さらに前記導出部と相俟って、より一層裏面空間の空気の流れを速めることができ、太陽電池の温度上昇を抑えることで発電効率の低下をより一層防ぐことができる。
(a)4枚の太陽電池を並設して形成される3つの開口部の全てを導出部とした第1実施例の空気の流れを示す断面図、(b)開口部に起立状片を設けて導出部とした太陽電池を一枚おきに設けた第2実施例の空気の流れを示す断面図、(c)一端側に起立状片を設けた開口部と他端側に起立状片を設けた開口部とを交互に配して風向きの変化に対応する第3実施例の空気の流れを示す断面図、(d)一端側に起立状片を設けた開口部と他端側に起立状片を設けた開口部とを一箇所おきに配して風向きの変化に対応する第4実施例の空気の流れを示す断面図である。 縦横にそれぞれ4枚ずつの太陽電池を並設して形成される全ての開口部に、導出部としての起立状片を配設した第5実施例を示す平面図である。 (a)〜(i)起立状片の実施バリエーションを示す断面図である。 (a)折板屋根上に太陽電池システムを構築した実施例であって、空気の流れを比較するため、右半が開口部に起立状片を配した態様、左半が起立状片を配していない比較態様を示す平面図、(b)その断面図、(c)その右断側面図、(d)拡大断面図である。
本発明の太陽電池を用いた外装構造は、屋根表面に対し、複数の太陽電池を軒棟方向に配設し、隣り合う太陽電池が一定間隔の開口部を介して並列状に敷設されるように配設した外装構造であって屋根表面と太陽電池裏面には連続する一定厚みの裏面空間が形成され、該裏面空間は、前記開口部によって太陽電池表面と連通する略閉塞状空間であり、少なくとも1つ以上の開口部は、前記裏面空間の空気を太陽電池表面へ導出する導出部であり、該導出部は、開口部を挟んで対向する端縁の軒側から棟側への吹き上げ風における風上である軒側に位置する表面側に起立状片が配設されていることを特徴とする。
この構成により、少なくとも1つ以上設けた導出部にて裏面空間の空気を太陽電池表面へ導出することができるので、裏面空間の空気の流れを著しく速め、太陽電池セル自体が発生する温度を抑えることで発電効率の低下を防ぐことができる。
また、少なくとも1つ以上の開口部は、裏面空間に太陽電池表面の空気を導入する導入部であり、該導入部は、開口部を挟んで対向する端縁の軒側から棟側への吹き上げ風における風下である棟側に起立状片を設けた場合には、前記導出部と相俟って、より一層裏面空間の空気の流れを速めることができ、太陽電池セル自体が発生する温度を抑えることで発電効率の低下をより一層防ぐことができる。
本発明に用いる太陽電池は、結晶系等の太陽電池セルをガラス等に積層させてモジュール化したものであっても、アモルファス等の薄膜のものであってもよく、薄膜等にあっては、基材となる金属板等に一体化してシート状(板状)或いはボード状にしたものであってもよい。
また、太陽電池は、上記のモジュール、シート、ボード等をそのまま敷設するものでも、周縁に枠体(フレーム)を配して敷設するものでもよい。また、発電量を増大させるために両面受光(発電)型の太陽電池を用いてもよく、この場合、太陽電池の下方に反射部を介在させればよく、下層材が兼用するものでも別途設けるものでもよい。
隣接する太陽電池間に形成される一定間隔の開口部は、流れ方向、該流れ方向に直交する方向のうちの少なくとも一方に形成される。この開口部は、後述する起立状片を形成する位置によって、裏面空間の空気を太陽電池表面へ導出する導出部となったり、裏面空間に太陽電池表面の空気を導入する導入部となったりもする。なお、この開口部には、パンチング、メッシュ、網等の空気の流れを阻害しないものであればごみ等の侵入を防止する部材を配してもよい。
起立状片は、全ての開口部に設けるものであっても、部分的に設けるものであってもよい。また、隣接する或いは複数の太陽電池を跨ぐように設けるものであってもよい。また、起立状片は、太陽電池の辺に対して全長に亘って設けるものでも部分的に設けるものであってもよい。更に、起立状片は、パネル表面に対して略鉛直状であっても、内側、外側への傾斜状であってもよい。
また、起立状片は、枠体に予め一体ものであっても、別体からなる起立状片をビス、ボルト・ナット等の締着や嵌合、係合、接着或いはこれらを併用して枠体に取り付けるものであってもよい。或いは太陽電池を取り付け固定する枠体以外の固定部材に一体に設けても或いは上記と同様に別体からなる起立状片を取り付けるものでも、さらに別体を固定部材と共締めしてもよい。さらに、起立状片は、開口部の流れ(長さ)方向に交わる方向に設けるものでも、流れ方向に沿う方向に設けるものでもよい。
前記両面受光型のセルの下方に設けられる反射部は、太陽光を反射させてセルの裏面側へ太陽光を照射するものであって、例えば全面に設けるものであっても部分的に設けるものであってもよい。材質等にあっても、鉄、ステンレス、アルミ等の鋼板や銅板、或いは表面処理鋼板や塩ビ等の被覆鋼板でもよく、板状、フィルム状であってもよい。また、硬質樹脂板や樹脂シート、アスファルト等の含浸シートであってもよい。上記反射部は、白、シルバー等に塗装されたものでも、反射性(光沢を含む)のトップコートを施したものであってもよく、表面に鏡面仕上げを施したもの、これらの態様を複数兼ねるものであってもよい。さらに、反射部は、略平坦状のものであっても、角波状、円弧状であってもよい。また、新設・既設屋根上に両面受光型モジュールを配設する場合、上述のような反射部を別途に又は新規に用いるものであってもよいし、対象領域に相当する領域上に反射性能を有する塗料等を塗布して反射部を形成するものでもよい。
また、反射部(材)を別途設ける場合、横桟又は縦桟の配設間隔に配する態様でも、太陽光を反射する部分(面板部)についても、平坦状でも、連続(角)波状でもよい。なお、この反射部を横桟又は縦桟の配設間隔に配する態様では、端縁を立ち上げ、縦桟間又は横桟間に嵌め付けるもの、縦残又は横桟等に係止させてもよく、ビス等で固定するものであってもよい。
本発明の太陽電池を用いた外装構造は、前記構成の太陽電池を以下に示す下層材上に敷設してもよいし、各種の壁に取り付けるようにしてもよい。
本発明に用いる下層材は、既存の瓦、スレート、金属等の公知の屋根であっても、新たに敷設される瓦、スレート、金属等からなる屋根であっても、太陽電池の裏面側に屋根としての雨仕舞性能を有するものであれば、その仕様を問うものではなく、例えば塩ビ等の防水シートからなる防水層でもよい。また、金属等によって構成される既存もしくは新設の屋根は、横葺き状、縦葺き(瓦棒葺き、平滑状等)、折板等の如何なるものであってもよい。
図1(a)〜(d)に示す本発明の第1〜第4実施例は、白抜き矢印にて示すように、左方から右方に向かって風が吹き付けるケースにおける太陽電池1,1間の開口部2に形成した起立状片3が、太陽電池1の裏面空間11の空気の排出に寄与する作用を示すものであり、横方向に4枚の太陽電池1を併設して形成される合計3つの開口部2に対し、略垂直状の起立状片3(3a)を風上側(左側)に設ける場合、起立状片3(3b)を風下側(右側)に設ける場合、起立状片3を設けない場合をそれぞれ組み合わせて比較した。
起立状片3aを風上側(左側)に設けた開口部2では、起立状片に当たった風が上方に乱流を起こし、開口部2上端を減圧状態とするため、裏面空間11の空気が表面側へ吸い出される導出部2aとして作用することが実験によりわかった。
即ち太陽電池1の裏面空間11は、半ば閉塞された空間(以下、半閉鎖状空間という)であって、太陽電池1の表面10は、開放された空間(以下、開放空間という)であるため、裏面空間11が通気構造を形成しているといっても、半閉鎖状空間を流れる空気の速さは開放空間10を流れる空気(風)に比べて著しく遅く、半ば滞留状態にある。太陽電池1,1間に隙間(開口部2)を設けるだけでは、開口部2周辺で暖かい空気の上昇だけの排出に留まり、開口部2周辺以外には空気が滞留した状態であった。
しかし、起立状片3aを開口部2aの風上側の縁部に設けることで、開口部2a周辺はもとより、それ以外の部分に滞留していた空気も開口部2aから開放空間10側へ排出(吸い出される)された。この現象から、前述のように、起立状片3aが上方への乱流を起こすことで開口部2a上端を減圧状態とするため、半閉鎖状空間11の空気が開放空間10へ排出され、裏面空間11の暖められた空気(及び空気が有する熱量)または滞留する熱量を放出できると考えられる。
これに対し、起立状片3bを風下側(右側)に設けた開口部2では、起立状片3bに当たった風が下方に導かれて裏面空間11に押し込まれる導入部2bとして作用することが実験によりわかった。
但し、上述の説明は、白抜き矢印にて示す左方から右方に向かって風が吹き付けるケースの場合であって、逆方向、即ち風が右方から左方に向かって吹くケースでは、この開口部2bが、裏面空間11の空気が表面側へ吸い出される導出部として作用する。
図1(a)〜(d)の第1〜第4実施例では、前述のように白抜き矢印にて示す風向きであるから、このケースには、例えば左方が軒側、右方が棟側である場合などがある。
図1(a)に示す第1実施例は、全ての開口部2の左側(風上側)に起立状片2aを設けて全ての開口部2を導出部2aとした。
図1(b)に示す第2実施例は、開口部2の左側(風上側)に起立状片3aを設けて導出部2aとしたものを一枚おきに設けた。
全ての開口部2を導出部2aとした第1実施例では、太陽電池1の裏面空間11の空気が強く且つ三箇所にて吸い出されるため、裏面空間11の暖められた空気(及び空気が有する熱量)または滞留する熱量が効率よく外部に放出される。また、裏面空間11を流れる空気の速度も速められる。
第2実施例でも、導出部2aを1つおきに設けたので、同様に裏面空間11の空気が強く吸い出される。なお、起立状片2が設けられていない開口部2では、空気の吸い出しが弱いものの、それを挟むように配設された2つの導出部2aの効果により、裏面空間11の空気の流れが速められるため、この開口部2からも効率よく空気が排出される。
なお、第1実施例では、4枚全てが左端に起立状片3aを設けた太陽電池1を風向き方向に並設し、第2実施例では、左端に起立状片3aを設けた太陽電池1と、起立状片3を設けない太陽電池1IIとを交互に並べた構成となっている。
図1(c)に示す第3実施例は、全ての開口部2には、左右の何れかの端縁に起立状片3が設けられ、左方から右方に向かう風向きに対しても、逆方向の風向きに対しても、裏面空間11の空気が表面側へ吸い出される導出部2aが一つおきに設けられるようにした構成であり、空気の流れの変化に好適に対応することができる。
図1(d)に示す第4実施例は、一つおきの開口部2が、左右の何れかの端縁に起立状片3が設けられ、左方から右方に向かう風向きに対しても、逆方向の風向きに対しても、裏面空間11の空気が表面側へ吸い出される導出部2aが三つおきに設けられるようにした構成である。
なお、図面では、前述のように白抜き矢印にて示す左方から右方に向かう風向きのみを想定し、その左側に起立状片3aを設けた開口部2を導出部2aとし、他方を導入部2bとした。
第3実施例では、左右何れの方向の風向きに対しても導出部2aが一つおきに設けられるようにしたので、左右何れの方向の風向きに対しても前記第2実施例とほぼ同様に裏面空間11から効率よく空気を排出することができる。
第4実施例では、左右何れの方向の風向きに対しても導出部2aが三つおきに設けられるようにしたので、左右何れの方向の風向きに対しても裏面空間11から効率よく空気を排出することができるが、前記第3実施例よりはその効率が低い。
なお、第3実施例では、左右両端に起立状片3b,3aを設けた太陽電池1IIIと、起立状片3を設けない太陽電池1IIとを交互に並べた構成であり、第4実施例では、左から第2番目と第3番目に左端に起立状片3bを設けた太陽電池1'と右端に起立状片3aを設けた太陽電池1とを並べた構成となっている。
図2に示す本発明の第5実施例は、白抜き矢印にて示すように、左方から右方に向かって、並びに下方から上方に向かって、風が吹き付けるケースに適用した例であり、縦横にそれぞれ4枚ずつの太陽電池1を並設して形成される全ての開口部2に、導出部2aとしての略垂直状の起立状片3aを配設した。この第5実施例では、長矢印にて示すように、上方から下方へ雨水が流れるものであり、所謂上方を棟側、下方を軒側とする屋根面の平面図と見なすことができ、下方から上方に向かって吹く風は、吹き上げ風ということができる。また、この実施例における開口部2の起立状片3aは、太陽電池1の辺に対して全長に亘って設けるものではなく、一本の開口部2に対して中央及び両端を除いて部分的に(二箇所ずつ)設けた。
この第5実施例では、左方から右方に向かって吹き付ける風により、図面では縦方向に延在する開口部2が導出部2aとして機能し、太陽電池1の裏面空間11の空気を吸い上げて(表面側へ排出して)それに含まれる熱量を放出する。
また、下方から上方に向かって吹き付ける風(吹き上げ風)により、図面では横方向に延在する開口部2が導出部2aとして機能し、太陽電池1の裏面空間11の空気を吸い上げて(表面側へ排出して)それに含まれる熱量を放出する。
なお、仮にこの第5実施例と同条件にて、開口部2に起立状片3aを全く設けない場合には、太陽電池1の裏面空間11を流れる空気は、下方から上方へ向かって流れる通気をしており、横方向に延在する開口部2からゆっくりと排出されるが、その排出効果は十分でなく、太陽電池セルの発電効率の低下に繋がることは、前述のとおりである。
図3は、起立状片3aのバリエーションを示すものであり、より詳しくは、起立状片3aと太陽電池1を構成する枠体(フレーム)12a〜12iとの取付バリエーションを示すものである。
図3(a)〜(c)は、枠体12に取付部121a〜121cを設け、該取付部121a〜121cに対し、起立状片3aを嵌合状に取り付ける態様であって、ピース材でも連続材でもよい。
図3(a)に示す取付部121aは、側方に突出する凸状の被嵌合部であり、それに対して起立状片3aには側方が開放する得凹状の嵌合部31aが設けられ、取付部121aと嵌合部31aとを嵌合させて起立状片3aを枠体12aに取り付けている。
図3(b)に示す取付部121bは、側方に開放する凹状の被嵌合部であり、それに対して起立状片3aには側方に突出する凸状の嵌合部31bが設けられ、取付部121bと嵌合部31bとを嵌合させて起立状片3aを枠体12bに取り付けている。
図3(c)に示す取付部121cは、上方に開放する凹状の被嵌合部であり、それに対して起立状片3aには下方に突出する凸状の嵌合部31cが設けられ、取付部121cと嵌合部31cとを嵌合させて起立状片3aを枠体12cに取り付けている。
図3(d)に示す取付部121dは、嵌合するための構成を有していないが、側面が平坦状であり、それに対して起立状片3aを沿わせて接着又はビス打ち等で固定して取り付ける態様であり、同様にピース材でも連続材でもよい。
図3(e)は、枠体12e,12e間に取り付けられるピース状の押さえ部材4eに起立状片3aを嵌合させて一体的に取り付ける態様であり、図3(f)は、押さえ部材4f自体に起立状片3a(41)を一体的に設けた構成であり、これら押さえ部材4e,4fはピース材ではあるものの、隣接する枠体12,12の上縁を押さえ保持する作用を備える。なお、図中、42は、押さえ部材4e,4fを固定するボルトナットである。
図3(g)〜(i)は、枠体12自体に起立状片3aを太陽電池1の辺に対して全長に亘って一体的に設ける構成であり、図3(g)は枠体12gに設けた起立状片3a(121g)が内側へ傾斜しており、図3(h)は枠体12hに設けた起立状片3a(121h)が外側へ傾斜しており、図3(i)は枠体12iに設けた起立状片3a(121i)が略鉛直状に延在している構成である。
図4には、空気の流れを比較するため、折板屋根上の右半には起立状片3aを設けた実施態様(太陽電池1)を、左半には起立状片3aを用いない比較態様(太陽電池1")を配設している。この実施例(外装構造)では、両面受光型である太陽電池1,1"が、光透過性を有する横長の基材13であるガラス等の表面保護材の裏面に複数の略矩形の両面受光セルを14を充填材、裏面材によって積層して封止した構成であり、長さ方向に隣接する両面受光セル14,14が所定間隔を隔てて離間するように配設されている。
この外装構造において、雨仕舞性能を有する下層材としては、躯体5A上にタイトフレームである下部保持部材5B及び上部保持部材5Cを固定し、完全嵌合式の縦葺き外装材5Dを敷設し、その両端を前記上部保持部材5Cに嵌合させると共に、キャップ5Eを嵌合させてなる縦葺き外装構造を用いた。更に、上記下層材(縦葺き外装構造)に、左右一対の取付架材5Eを固定し、その頂部(上面部)を太陽電池1の受部として用いた。
図中、6Aは上記縦葺き外装構造の谷部の端部を塞ぐ第1化粧面材であり、6Bはその上方に位置する裏面空間11の端部を塞ぐ第2化粧面材(パンチングメタル)である。
なお、右半の実施例(太陽電池1)における起立状片3aは、断面略Z字状の押さえ部材4,4をビス4bにて固定することにより、起立状片3aを太陽電池1の枠体12に押し付ける状態で固定した。
1 (両面受光型)太陽電池
10 表面
11 裏面空間
12 枠体
13 基材
14 両面受光セル
2 開口部
2a 導出部
2b 導入部
3,3a,3b 起立状片
4 押さえ材
5A 躯体
5B 下部保持部材
5C 上部保持部材
5D 外装材
5E キャップ材
5F 取付架台

Claims (3)

  1. 屋根表面に対し、複数の太陽電池を軒棟方向に配設し、隣り合う太陽電池が一定間隔の開口部を介して並列状に敷設されるように配設した外装構造であって、
    屋根表面と太陽電池裏面には連続する一定厚みの裏面空間が形成され、該裏面空間は、前記開口部によって太陽電池表面と連通する略閉塞状空間であり、
    少なくとも1つ以上の開口部は、前記裏面空間の空気を太陽電池表面へ導出する導出部であり、該導出部は、開口部を挟んで対向する端縁の軒側から棟側への吹き上げ風における風上である軒側に位置する表面側に起立状片が配設されていることを特徴とする太陽電池を用いた外装構造。
  2. 雨仕舞性能を有する下層材上に太陽電池を敷設することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池を用いた外装構造。
  3. 少なくとも1つ以上の開口部は、裏面空間に太陽電池表面の空気を導入する導入部であり、該導入部は、開口部を挟んで対向する端縁の軒側から棟側への吹き上げ風における風下である棟側に位置する表面側に起立状片が配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池を用いた外装構造。
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