JP2004278062A - 防風雪柵 - Google Patents
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Abstract
【課題】吹雪を整流して道路上空に吹き上げて、道路上への積雪や視程不良を防止するとともに、歩行者にも快適な歩行空間を確保できる防風雪柵を提供する。
【解決手段】柵自体を一方向に向かって傾倒させて立設させ、さらに整流板2を支柱を傾倒させた方向に向かって斜め上方向きに取り付けることによって、良好に吹雪を整流して道路上空に吹き上げて、道路上への積雪や視程不良を防止するとともに、歩行者にも快適な歩行空間を確保できる防風雪柵を提供することが出来る。さらに、整流板2に太陽電池パネルを用いれば、防雪柵として冬季の間は機能するとともに、積雪の無い季節においても、太陽光発電をおこない、近傍の道路設備や施設への電力の供給を図ることができるため、年間を通じて機能することのできる防風雪柵を提供できる。
【選択図】 図1
【解決手段】柵自体を一方向に向かって傾倒させて立設させ、さらに整流板2を支柱を傾倒させた方向に向かって斜め上方向きに取り付けることによって、良好に吹雪を整流して道路上空に吹き上げて、道路上への積雪や視程不良を防止するとともに、歩行者にも快適な歩行空間を確保できる防風雪柵を提供することが出来る。さらに、整流板2に太陽電池パネルを用いれば、防雪柵として冬季の間は機能するとともに、積雪の無い季節においても、太陽光発電をおこない、近傍の道路設備や施設への電力の供給を図ることができるため、年間を通じて機能することのできる防風雪柵を提供できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積雪地方の道路周辺に設置され、風を利用して雪害を防止する防風雪柵に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
積雪地域では冬期の道路における雪害を解消するために、防雪柵が取り付けられている。防雪柵は、道路や軌道の側縁に沿って設置され、吹雪を上空に吹き払ったり、逆に風を下方へ整流して道路上の雪を吹き払って、道路上への積雪を防止するとともに視程障害を緩和するものや、吹雪を道路手前で吹き止めて交通障害を防止するものなどがある。(例えば特許文献1〜3)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−173913号公報
【特許文献2】
特開2002−220815号公報
【特許文献3】
特開2002−138417号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、風を下方へ整流して道路上の雪を吹き払うタイプの場合、効果範囲があまり広くなく、2車線道路などの比較的幅の狭い道路に対しては有効であるが、多車線の道路などでは道路全体に効果が行き渡らず、逆に吹き溜まりを形成してしまう恐れもある。また、中央分離帯などの構造物があると、効果を発揮できないなど、使用範囲が限られてしまう。また、風を下側に収束させて吹き払うため、地表付近では非常に強い風となる。例えば、道路に歩道が設置されている場合などでは、歩行者が非常に強い横風を受けることになり、子どもやお年寄りなどの非力なものにとって、車道に押しやられたり、転倒をさせられたりするなど、非常に脅威となる。
【0005】
また、道路手前で吹雪を吹き止めるタイプのものは、柵近傍の道路上の積雪抑制や視程確保には効果的であるが、柵から少し離れたところでは、逆に柵によって乱された気流が渦を形成し、局所的な積雪や視程障害を引き起こすことがある。
【0006】
そこで、吹雪を整流し、道路上方へ吹き上げるようにしたタイプが提案されている。吹上タイプは、効果範囲も広く、道路上の構造物の影響もほとんど受けないため、好ましいが、整流が難しいという問題があった。
【0007】
そこで本発明は上記の如き問題点に鑑みてなされたものであり、良好に吹雪を整流して道路上空に吹き上げて、道路上への積雪や視程不良を防止するとともに、歩行者にも快適な歩行空間を確保できる防風雪柵を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者は鋭意研究した結果、一方向に傾倒されて列設された複数の支柱に、上下に間隔をあけて複数の整流板を支柱の傾倒方向に対して上向きに取り付けるによって、良好に吹雪を整流し道路上空に吹き上げることができることを知得し、本発明を完成するに至った。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。すなわち一方向に傾倒されて列設された複数の支柱と、該支柱間に上下に間隔をあけると共に前記支柱の傾倒方向に対して上向きに取り付けられた複数の整流板とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
柵自体を一方向に向かって傾倒させて立設させ、さらに整流板を支柱を傾倒させた方向に向かって斜め上方向きに取り付けることによって、支柱を傾倒させた向きに吹いてくる風を、気流を乱すことなく効率よく道路上方へ向かわせるができる。積雪地域において、冬季に吹く風は、大部分が同じ方向から吹くことが知られているので、その風向きに支柱を傾倒させれば、効果的に吹雪が吹き払われる。柵自体に傾斜をつけているので、吹いてきた風は、柵自身に当たって押し戻されることなく自然に上方への気流をつくる。また、柵が傾倒しているので、柵にあたった風は、下のほうから順に整流板にあたって、風の方向が定められる。このように段階的に整流がなされることによって、整流効果が高く、好適に吹雪が吹き払われる。
【0011】
また、整流板の形状は、風の流れを整える効果があれば、特別限定されるものではく、平板や波板、曲板、翼型などが適用できる。一般に平板や波板のものは広く使われており、加工も簡単であることからコスト的に優れている。また、翼型の曲面をもつ整流板は、風が整流板を離れるときおこる剥離渦が発生しにくく、整流効果が高く、また、効果が遠方まで届くため優れているが、形状が特殊なため、コスト的に不利である。したがって、状況によって、適切な整流板を選定すればよい。
【0012】
また、整流板の両端には水平軸芯が形成され、該水平軸芯を中心として整流板が回動可能であることを特徴とするものである。
【0013】
本発明では、支柱間に上下方向に整流板が複数枚配置され、前記整流板の両端には水平軸芯が形成され、該水平軸芯を中心として整流板が回動可能であるので、状況に応じて整流番の角度を変えることができ、最適な角度にすることができ、また、場合によっては、雪を吹き止めるようにすることもできる。
【0014】
また、最下段の整流板と地面との間には、支柱間に下方の風を上方に誘導する誘導板が取り付けられていることを特徴とするものである。
【0015】
最下段の整流板と地面との間に、支柱間を覆うように誘導板が取り付けられることで、柵に向かって吹き付ける風を良好に道路の上方へ向かわせることができ、視程障害と道路への積雪を良好に防止することができる。また、このようになされた柵の内側に歩行者用の歩道を設ければ、歩行者に、強い横風が吹き付けるのを防止することができる。
【0016】
また、整流板の少なくとも一面に太陽電池パネルが取り付けられていることを特徴とするものである。
【0017】
太陽電池パネルが整流板に取り付けられていることによって、防雪柵として冬季の間は機能するとともに、積雪の無い季節においても、太陽光発電をおこない、近傍の道路設備や施設への電力の供給を図ることができるため、年間を通じて機能することのできる防雪柵を提供できる。
【0018】
かかる太陽電池で発電した電力は、例えば道路設備であれば、周辺の照明灯や交通誘導に必要な案内板、視線誘導の発光体などに供給することができ、また、電力会社へ売電することもできる。また、積雪季節においても、整流板に雪が積っていなければ、発電は可能であるので、その電力を用いて、道路設備の融雪や結露防止に利用することもできる。また、整流板は回動可能となっているので、夏場などは太陽光を効率よく受光できる角度に調節することができる。
【0019】
また、整流板の少なくとも一部は透光性を有する透光板からなり、該透光板には両面受光型太陽電池の太陽電池セルが収納されていることを特徴とするものである。
【0020】
整流板の少なくとも一部が透光板からなり、両面受光型太陽電池の太陽電池セルが収納されていれば、整流板の設置角度にあまり影響することなく、両面から太陽光を受光して発電させることができる。このようになされていれば、積雪の無い時期だけでなく、積雪時期においても、雪に反射した太陽光により、直接太陽光があたらない面でも発電をすることができる、
【0021】
また、整流板は、収納可能であることを特徴とするものである。
【0022】
整流板を収納可能にしておけば、不要なときは整流板を収納して、視界を確保して景色を楽しむことができたり、必要なときのみ使用することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。図1、2は本発明の防雪柵の実施の一例を示した概略図である。図1は、正面から見た図であり、図2は、その断面図を示している。一定間隔をおいて支柱1が列設され、該支柱1間に整流板2が数段平行して架け渡すように配置されている。また、隣接する支柱上端には、間隔材11が取り付けられて支柱間隔をつねに一定に保つようになされている。支柱1が、一方向に向かって傾倒し、該支柱に整流板が取り付けられていることによって、吹いてきた風は、柵自身に当たって押し戻されることなく自然に上方への気流をつくる。また、柵が傾倒しているので、柵にあたった風は、下のほうから順に整流板にあたって、風の方向が定められる。このように段階的に整流がなされることによって、整流効果が高く、好適に吹雪が吹き払われる。
【0024】
整流板2は、両端の水平軸芯21を中心として回動可能なように前記支柱1に取り付けられている。さらにこの支柱に沿うように1本のリンク棒22が設けられ、それぞれの整流板の端部に遊嵌されており、リンク棒を上下動させることによって各整流板が同調して変化するようになされている。
【0025】
また、最下段の整流板と地面との間には、隙間を覆うように誘導板3が支柱間に取り付けられており、吹雪が上方へ吹き上がるのを助けている。この誘導板は、無孔板でもよいが、無数の孔が開けられたパンチング板のような有孔板でもよい。風を上方へ誘導する効果は無孔板のほうが優れているが、有孔板でも十分な効果はあり、重量を軽減できる点で優れている。また、無孔板では、風が板に当たると、全ての荷重を受け止めてしまい、板自体を強固なものとする必要があるが、適切な開孔率の孔を設けることで、風圧を孔から逃がして、板自体にかかる荷重を減らすことができるため、比較的軽量で簡便なものでよく、コストの軽減にもなる。また板材は、必ずしも平板でなくてもよく、例えば波板状に折り曲げ加工がなされていてもよい。
【0026】
また、図3には、整流板の形状の例を示した断面図を示す。図3aには平板をもちいたもの、図3bには波板を用いたもの、図3cには翼型の曲面をもつものである。これらの整流板の材質や、誘導板の材質は、特に限定されるものではないが、例えば、アルミ、亜鉛めっき鋼板、ステンレス鋼などの金属、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、FRP,PET、塩化ビニル樹脂などの樹脂、また樹脂と金属板を貼り合わせたもの等が用いられる。
【0027】
図4は、整流板に太陽電池パネルを用いた場合の整流板の一例を示した概略図である。整流板の表面には太陽電池セル41が設けられており、さらに適当数の太陽電池セル毎に端子ボックス42が配置されている。その端子ボックスを介してリード線43が配線されて、発電した電力を外部に送電している。
【0028】
また図5は、整流板の断面を拡大した図である。整流板3は、例えば透明な透光性を有するポリカーボネート板からなり、太陽電池セル41の両面にEVA樹脂層44を設けて、その両面を透光板45で挟設して気泡の入らないように一体成形されている。太陽電池セルは、隣接する太陽電池セルどうしがインタコネクタ46を介して電気的に接続されている。また、太陽電池セルは、両面受光型のものであるとより好ましい。両面受光型の太陽電池セルであれば、太陽光の角度に関係なくどちらか一方の面に太陽光が当たっていれば発電を行うことができるため、設置角度に問わず常に発電をすることができるとともに、地面などからの反射光も発電に利用することができ、効率的である。また冬場においては、直射日光だけでなく、雪面に反射した強い反射光が裏面に照射されるため、例え上面に雪が積もっていても十分な発電量を得ることができる。また、整流板は回動可能であるため、積雪しない時期においては、発電を効率よく行えるような角度にすることもできる。また、誘導板に太陽電池パネルをもちいることもできる。
【0029】
【発明の効果】
上述の如く、柵自体を一方向に向かって傾倒させて立設させ、さらに整流板を支柱を傾倒させた方向に向かって斜め上方向きに取り付けることによって、良好に吹雪を整流して道路上空に吹き上げて、道路上への積雪や視程不良を防止するとともに、歩行者にも快適な歩行空間を確保できる防風雪柵を提供することが出来る。また、風を道路上に吹き上げるため、吹き払い柵のように、道路上の構造物の影響もほとんど受けず、効果範囲も広い防風雪柵となる。
【0030】
さらに、整流板に太陽電池パネルを用いれば、防風雪柵として冬季の間は機能するとともに、積雪の無い季節においても、太陽光発電をおこない、近傍の道路設備や施設への電力の供給を図ることができるため、年間を通じて機能することのできる防風雪柵を提供できる。また、この太陽電池を両面受光型とすることで、整流板の設置角度にあまり影響することなく、両面から太陽光を受光して発電させることができる。このようになされていれば、積雪の無い時期だけでなく、積雪時期においても、雪に反射した太陽光により、直接太陽光があたらない面でも発電をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の一例を示す概略図である。
【図3】本発明に係わる実施の一例を示す断面図である。
【図4】本発明に係わる実施の一例を示す概略図である。
【図5】本発明に係わる実施の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 支柱
11 間隔材
2 整流板
21 水平軸芯
22 リンク棒
3 板材
41 太陽電池セル
42 端子ボックス
43 リード線
44 EVA樹脂層
45 透光板
46 インターコネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、積雪地方の道路周辺に設置され、風を利用して雪害を防止する防風雪柵に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
積雪地域では冬期の道路における雪害を解消するために、防雪柵が取り付けられている。防雪柵は、道路や軌道の側縁に沿って設置され、吹雪を上空に吹き払ったり、逆に風を下方へ整流して道路上の雪を吹き払って、道路上への積雪を防止するとともに視程障害を緩和するものや、吹雪を道路手前で吹き止めて交通障害を防止するものなどがある。(例えば特許文献1〜3)
【0003】
【特許文献1】
特開2002−173913号公報
【特許文献2】
特開2002−220815号公報
【特許文献3】
特開2002−138417号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、風を下方へ整流して道路上の雪を吹き払うタイプの場合、効果範囲があまり広くなく、2車線道路などの比較的幅の狭い道路に対しては有効であるが、多車線の道路などでは道路全体に効果が行き渡らず、逆に吹き溜まりを形成してしまう恐れもある。また、中央分離帯などの構造物があると、効果を発揮できないなど、使用範囲が限られてしまう。また、風を下側に収束させて吹き払うため、地表付近では非常に強い風となる。例えば、道路に歩道が設置されている場合などでは、歩行者が非常に強い横風を受けることになり、子どもやお年寄りなどの非力なものにとって、車道に押しやられたり、転倒をさせられたりするなど、非常に脅威となる。
【0005】
また、道路手前で吹雪を吹き止めるタイプのものは、柵近傍の道路上の積雪抑制や視程確保には効果的であるが、柵から少し離れたところでは、逆に柵によって乱された気流が渦を形成し、局所的な積雪や視程障害を引き起こすことがある。
【0006】
そこで、吹雪を整流し、道路上方へ吹き上げるようにしたタイプが提案されている。吹上タイプは、効果範囲も広く、道路上の構造物の影響もほとんど受けないため、好ましいが、整流が難しいという問題があった。
【0007】
そこで本発明は上記の如き問題点に鑑みてなされたものであり、良好に吹雪を整流して道路上空に吹き上げて、道路上への積雪や視程不良を防止するとともに、歩行者にも快適な歩行空間を確保できる防風雪柵を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者は鋭意研究した結果、一方向に傾倒されて列設された複数の支柱に、上下に間隔をあけて複数の整流板を支柱の傾倒方向に対して上向きに取り付けるによって、良好に吹雪を整流し道路上空に吹き上げることができることを知得し、本発明を完成するに至った。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。すなわち一方向に傾倒されて列設された複数の支柱と、該支柱間に上下に間隔をあけると共に前記支柱の傾倒方向に対して上向きに取り付けられた複数の整流板とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
柵自体を一方向に向かって傾倒させて立設させ、さらに整流板を支柱を傾倒させた方向に向かって斜め上方向きに取り付けることによって、支柱を傾倒させた向きに吹いてくる風を、気流を乱すことなく効率よく道路上方へ向かわせるができる。積雪地域において、冬季に吹く風は、大部分が同じ方向から吹くことが知られているので、その風向きに支柱を傾倒させれば、効果的に吹雪が吹き払われる。柵自体に傾斜をつけているので、吹いてきた風は、柵自身に当たって押し戻されることなく自然に上方への気流をつくる。また、柵が傾倒しているので、柵にあたった風は、下のほうから順に整流板にあたって、風の方向が定められる。このように段階的に整流がなされることによって、整流効果が高く、好適に吹雪が吹き払われる。
【0011】
また、整流板の形状は、風の流れを整える効果があれば、特別限定されるものではく、平板や波板、曲板、翼型などが適用できる。一般に平板や波板のものは広く使われており、加工も簡単であることからコスト的に優れている。また、翼型の曲面をもつ整流板は、風が整流板を離れるときおこる剥離渦が発生しにくく、整流効果が高く、また、効果が遠方まで届くため優れているが、形状が特殊なため、コスト的に不利である。したがって、状況によって、適切な整流板を選定すればよい。
【0012】
また、整流板の両端には水平軸芯が形成され、該水平軸芯を中心として整流板が回動可能であることを特徴とするものである。
【0013】
本発明では、支柱間に上下方向に整流板が複数枚配置され、前記整流板の両端には水平軸芯が形成され、該水平軸芯を中心として整流板が回動可能であるので、状況に応じて整流番の角度を変えることができ、最適な角度にすることができ、また、場合によっては、雪を吹き止めるようにすることもできる。
【0014】
また、最下段の整流板と地面との間には、支柱間に下方の風を上方に誘導する誘導板が取り付けられていることを特徴とするものである。
【0015】
最下段の整流板と地面との間に、支柱間を覆うように誘導板が取り付けられることで、柵に向かって吹き付ける風を良好に道路の上方へ向かわせることができ、視程障害と道路への積雪を良好に防止することができる。また、このようになされた柵の内側に歩行者用の歩道を設ければ、歩行者に、強い横風が吹き付けるのを防止することができる。
【0016】
また、整流板の少なくとも一面に太陽電池パネルが取り付けられていることを特徴とするものである。
【0017】
太陽電池パネルが整流板に取り付けられていることによって、防雪柵として冬季の間は機能するとともに、積雪の無い季節においても、太陽光発電をおこない、近傍の道路設備や施設への電力の供給を図ることができるため、年間を通じて機能することのできる防雪柵を提供できる。
【0018】
かかる太陽電池で発電した電力は、例えば道路設備であれば、周辺の照明灯や交通誘導に必要な案内板、視線誘導の発光体などに供給することができ、また、電力会社へ売電することもできる。また、積雪季節においても、整流板に雪が積っていなければ、発電は可能であるので、その電力を用いて、道路設備の融雪や結露防止に利用することもできる。また、整流板は回動可能となっているので、夏場などは太陽光を効率よく受光できる角度に調節することができる。
【0019】
また、整流板の少なくとも一部は透光性を有する透光板からなり、該透光板には両面受光型太陽電池の太陽電池セルが収納されていることを特徴とするものである。
【0020】
整流板の少なくとも一部が透光板からなり、両面受光型太陽電池の太陽電池セルが収納されていれば、整流板の設置角度にあまり影響することなく、両面から太陽光を受光して発電させることができる。このようになされていれば、積雪の無い時期だけでなく、積雪時期においても、雪に反射した太陽光により、直接太陽光があたらない面でも発電をすることができる、
【0021】
また、整流板は、収納可能であることを特徴とするものである。
【0022】
整流板を収納可能にしておけば、不要なときは整流板を収納して、視界を確保して景色を楽しむことができたり、必要なときのみ使用することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。図1、2は本発明の防雪柵の実施の一例を示した概略図である。図1は、正面から見た図であり、図2は、その断面図を示している。一定間隔をおいて支柱1が列設され、該支柱1間に整流板2が数段平行して架け渡すように配置されている。また、隣接する支柱上端には、間隔材11が取り付けられて支柱間隔をつねに一定に保つようになされている。支柱1が、一方向に向かって傾倒し、該支柱に整流板が取り付けられていることによって、吹いてきた風は、柵自身に当たって押し戻されることなく自然に上方への気流をつくる。また、柵が傾倒しているので、柵にあたった風は、下のほうから順に整流板にあたって、風の方向が定められる。このように段階的に整流がなされることによって、整流効果が高く、好適に吹雪が吹き払われる。
【0024】
整流板2は、両端の水平軸芯21を中心として回動可能なように前記支柱1に取り付けられている。さらにこの支柱に沿うように1本のリンク棒22が設けられ、それぞれの整流板の端部に遊嵌されており、リンク棒を上下動させることによって各整流板が同調して変化するようになされている。
【0025】
また、最下段の整流板と地面との間には、隙間を覆うように誘導板3が支柱間に取り付けられており、吹雪が上方へ吹き上がるのを助けている。この誘導板は、無孔板でもよいが、無数の孔が開けられたパンチング板のような有孔板でもよい。風を上方へ誘導する効果は無孔板のほうが優れているが、有孔板でも十分な効果はあり、重量を軽減できる点で優れている。また、無孔板では、風が板に当たると、全ての荷重を受け止めてしまい、板自体を強固なものとする必要があるが、適切な開孔率の孔を設けることで、風圧を孔から逃がして、板自体にかかる荷重を減らすことができるため、比較的軽量で簡便なものでよく、コストの軽減にもなる。また板材は、必ずしも平板でなくてもよく、例えば波板状に折り曲げ加工がなされていてもよい。
【0026】
また、図3には、整流板の形状の例を示した断面図を示す。図3aには平板をもちいたもの、図3bには波板を用いたもの、図3cには翼型の曲面をもつものである。これらの整流板の材質や、誘導板の材質は、特に限定されるものではないが、例えば、アルミ、亜鉛めっき鋼板、ステンレス鋼などの金属、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、FRP,PET、塩化ビニル樹脂などの樹脂、また樹脂と金属板を貼り合わせたもの等が用いられる。
【0027】
図4は、整流板に太陽電池パネルを用いた場合の整流板の一例を示した概略図である。整流板の表面には太陽電池セル41が設けられており、さらに適当数の太陽電池セル毎に端子ボックス42が配置されている。その端子ボックスを介してリード線43が配線されて、発電した電力を外部に送電している。
【0028】
また図5は、整流板の断面を拡大した図である。整流板3は、例えば透明な透光性を有するポリカーボネート板からなり、太陽電池セル41の両面にEVA樹脂層44を設けて、その両面を透光板45で挟設して気泡の入らないように一体成形されている。太陽電池セルは、隣接する太陽電池セルどうしがインタコネクタ46を介して電気的に接続されている。また、太陽電池セルは、両面受光型のものであるとより好ましい。両面受光型の太陽電池セルであれば、太陽光の角度に関係なくどちらか一方の面に太陽光が当たっていれば発電を行うことができるため、設置角度に問わず常に発電をすることができるとともに、地面などからの反射光も発電に利用することができ、効率的である。また冬場においては、直射日光だけでなく、雪面に反射した強い反射光が裏面に照射されるため、例え上面に雪が積もっていても十分な発電量を得ることができる。また、整流板は回動可能であるため、積雪しない時期においては、発電を効率よく行えるような角度にすることもできる。また、誘導板に太陽電池パネルをもちいることもできる。
【0029】
【発明の効果】
上述の如く、柵自体を一方向に向かって傾倒させて立設させ、さらに整流板を支柱を傾倒させた方向に向かって斜め上方向きに取り付けることによって、良好に吹雪を整流して道路上空に吹き上げて、道路上への積雪や視程不良を防止するとともに、歩行者にも快適な歩行空間を確保できる防風雪柵を提供することが出来る。また、風を道路上に吹き上げるため、吹き払い柵のように、道路上の構造物の影響もほとんど受けず、効果範囲も広い防風雪柵となる。
【0030】
さらに、整流板に太陽電池パネルを用いれば、防風雪柵として冬季の間は機能するとともに、積雪の無い季節においても、太陽光発電をおこない、近傍の道路設備や施設への電力の供給を図ることができるため、年間を通じて機能することのできる防風雪柵を提供できる。また、この太陽電池を両面受光型とすることで、整流板の設置角度にあまり影響することなく、両面から太陽光を受光して発電させることができる。このようになされていれば、積雪の無い時期だけでなく、積雪時期においても、雪に反射した太陽光により、直接太陽光があたらない面でも発電をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の一例を示す概略図である。
【図3】本発明に係わる実施の一例を示す断面図である。
【図4】本発明に係わる実施の一例を示す概略図である。
【図5】本発明に係わる実施の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 支柱
11 間隔材
2 整流板
21 水平軸芯
22 リンク棒
3 板材
41 太陽電池セル
42 端子ボックス
43 リード線
44 EVA樹脂層
45 透光板
46 インターコネクタ
Claims (6)
- 一方向に傾倒されて列設された複数の支柱と、該支柱間に上下に間隔をあけると共に前記支柱の傾倒方向に対して上向きに取り付けられた複数の整流板とを備えたことを特徴とする防風雪柵。
- 整流板の両端には水平軸芯が形成され、該水平軸芯を中心として整流板が回動可能であることを特徴とする請求項1に記載の防風雪柵。
- 最下段の整流板と地面との間には、支柱間に下方の風を上方に誘導する誘導板が取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の防風雪柵。
- 整流板の少なくとも一面に太陽電池パネルが取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防風雪柵
- 整流板の少なくとも一部は透光性を有する透光板からなり、該透光板には両面受光型太陽電池の太陽電池セルが収納されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の防風雪柵。
- 整流板は、収納可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の防風雪柵。
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