JP6063786B2 - 太陽電池パネル用の外設部材、及びそれを用いた太陽電池パネルの敷設構造 - Google Patents
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Description
そのため、特許文献1に示されるように太陽電池モジュール1の周縁部に位置させたフレーム材2の全てに複数の「孔」を開設して連通部3を形成し、太陽電池モジュール1の裏面側の空間を各連通部3に連通させることにより、温度上昇を抑制するものが提案されている。
また、排気は、空気の流入量に影響を受けるため、風速が弱かったり、流入量が小さい(少ない)場合等には、排出量も少なくなり、十分な排気が行えず、多くの熱量は空間内に滞留するものであった。
さらに、軒棟方向及び左右方向の全てのフレーム材2に「孔」を形成しているため、十分な強度が得られない虞があった。
本発明は、上記に鑑み提案されたものであって、太陽電池パネルの敷設構造に取り付けられる外設部材であって、その取付状態において。太陽電池パネルの表面に突出する起立部と、太陽電池パネル又はその固定部材に取り付けられる取付部とを有し、前記起立部は、上面部と下面部との間に形成される通気路を備え、その風出部分が離間部分の上方に位置することを特徴とする太陽電池パネル用の外設部材に関するものである。
この構成により、上面部と下面部との間に形成される通気路を備える起立部に、太陽電池パネルの表面を流れる空気の流れ(風)を当てることで、より強い乱流が形成されるため、通気路を備えない起立部に比べ、裏面側の空気をより強く吸い出す作用を果たし、太陽電池パネルの裏面空間内の排熱がより円滑に行え、太陽電池セルの発電効率の低下をより大きく抑制することができる。
また、太陽電池パネルは、上記のモジュールの周縁に枠体(フレーム)を配してなり、この枠体は、前記モジュールの周縁を支持する支持部と、下方へ垂下する側壁部とを有する。この側壁部に外設部材を取り付ける場合には、その取付態様に応じた形状構成を具備させたものでもよい。例えばビス等による直止めする場合や接着する場合などには単なる縦片状でよいが、ボルトナットで締め付ける場合には予め所定の位置に取付用の孔を、或いは複数の孔を形成しておくようにしてもよい。また、雌雄等による係合や嵌合等で取り付けるようにしてもよく、或いはそれらの併用であってもよい。
なお、前記の側壁部に複数の孔を形成する態様では、取付用に用いられる孔以外は、裏面空間の空気(熱量)を排出する役割をも果たすため、特に棟側の枠体の内側隅部に滞留する空気(熱量)を外部へ排出することができる。
さらに、発電量を増大させるために両面受光(発電)型の太陽電池を用いてもよく、この場合、太陽電池の下方に反射部を介在させればよく、下地が兼用するものでも別途設けるものでもよい。
これらの下地を構成する部材に直接太陽電池パネルを取り付けてもよいし、各種の取付金具や取付架材、持出金具、横桟、縦桟等の取付具を介して太陽電池パネルを取り付けるようにしてもよい。即ち本発明における下地としては、上述の下地、又はそれに取り付ける取付具等をも含むものである。
なお、本発明の外設部材としては、通気路を備える起立部及び取付部を有する単一部材であってもよいし、複数部材からなるものでもよい。
また、上面部、下面部はそれぞれが必ずしも連続している必要はなく、部分的に離間していてもよい。上面部と下面部は略平行状であっても非平行状(テーパ状)であってもよい。即ち通気路は必ずしも連続状でも不連続状でもよく、略一定幅状でもテーパ状であってもよい。
そして、この本体4Aと連結枠体4Bと縦ボルト4Cとは、係合状に組み合わされ、その着座部43を折板屋根30の載置部33上に受支させると共に、その包持部42がハゼ部35,35'を覆うように配置した状態で前記縦片部分に設けた通孔に連結具44を締着することにより一体化され、折板屋根30上に太陽電池パネル1を敷設するための基準面を構成する。
この受け金具5は、後述する太陽電池パネル1の敷設を容易にするものであって、固定受部52の前後左右に形成した折り曲げ部53が、太陽電池パネル1,1の端縁を係止する位置規制作用を果たす。
上面部21Aを有する上面材2Aは、図2(a)に示すように長さ方向に一定形状の帯状材であって、上端付近が屈曲する傾斜面状の上面部21Aの裏面側に下方が開放する係合溝が取付部23Aとして形成されている。この上面材2Aの取付部23Aは、前記押さえ材6の取付受部63に係合状に取り付けられる。
下面部21Bを有する下面材2Bは、図2(b)に示すように平板状の金属板材を加工原料として極めて簡単な加工で作成することができるものであり、金属板材の下端から上方に向かって切り込みを複数箇所に形成し、この切り込みに挟まれる部分を略直角に折り曲げて横片部24とし、折り曲げない部分を垂下状の縦片部を取付部23Bとした。また、切り込み端の上方を傾斜状に折曲すると共にその上端近傍を略水平状に折り曲げて下面部21Bとした。この下面材2Bの取付部23Bは、太陽電池パネル1の枠体11の側壁部に沿わせてビス止め(ビス2c)される。
まず、ハゼ組み式の折板屋根30上に、前記構成の持出金具4を一体状に取り付ける。この持出金具4の取付は、予め本体4Aと連結枠体4Bと縦ボルト4Cとを一体状に組んだ状態で、前記折板屋根30に形成されたハゼ部35,35'の左右から本体4Aを組み付けることで半ば自動的に一体化され、縦ボルト4Cが持出金具4に立設されるものとなる。
次に、折板屋根30に取り付けた持出金具4の縦ボルト4Cに、前記構成の受け金具5を挿通させて配置する。
続いて、配置させた受け金具5の受支部51,51に、前記太陽電池パネル1,1の棟端(下面)、軒端(下面)を支持させて敷設する。
なお、前述のように受け金具5は、固定受部52の前後左右に折り曲げ部53を設けたので、この折り曲げ部(位置規制部)53に太陽電池パネル61端縁を押し当てるように敷設することにより、位置規制が果たされる。
その後、前記構成の押さえ材6を、平板部62に設けた孔621に、前記持出金具4の縦ボルト4Cを挿通させ、ナット4Dで固定する。その際、押さえ部61を敷設した太陽電池パネル1の端縁(上面)に沿在するように保持させて固定する。
そして、前記外設部材2(上面材2A及び下面材2B)の取付部23A,23Bを取り付けた押さえ材6及び敷設した太陽電池パネル1にそれぞれ固定する。詳しくは、上面材の取付部23Aは、係合溝状であるから、押さえ材6に設けた起立片状の取付受部63に係合状に容易に取り付けることができる。また、下面材2Bの取付部23Bは、垂下状の縦片部であるから、敷設した太陽電池パネル1の棟側の枠体11の側壁部に沿わせると共にビス2cを側方から打ち込むことにより容易に取り付けることができる。その際、横片部24を太陽電池パネルの1の枠体11の上面に沿わせて押さえ保持する。
また、前述のように外設部材2は、太陽電池パネル1の設置後でも設置前でも容易に排泄できるので、新設屋根にも既設屋根にも容易に適用できる。
前記上面材2D及び下面材2Eは、前記第1実施例における上面材2Aと同様に長さ方向に一定形状の帯状材であって、上端付近が屈曲する傾斜面状の上面部21D,下面部21Eの裏面側に下方が開放する係合溝が取付部23D,23Eとして形成されている。上面材2Aでは、上面部21Aの下端付近が鉛直状に形成されていたのに対し、これら上面材2D及び下面材2Eでは、波状の湾曲面を形成している点が相違する。
前記連結材2Fは、それぞれ上面材2D、下面材2Eと接合させる接面部24,25とその間の連結部26とからなり、図4(c)に太点線で示す通気路22"がこの連結部26を横切っていることからも明らかなように、この連結部26が上面部21Dと下面部21Eとの間に間隔を保持して通気路22"を形成するものである。
まず、図3(a)に示すようにハゼ組み式の折板屋根30上に、持出金具4を一体状に取り付ける。この折板屋根30、及び持出金具4については、前記第1実施例と全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
次に、図3(b)に示すように折板屋根30に取り付けた持出金具4の縦ボルト4Cに、受け金具5を挿通させて配置する。この受け金具5についても、前記第1実施例と全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
続いて、図3(c)に示すように配置させた受け金具5の受支部51,51に、前記太陽電池パネル1,1の棟端(下面)、軒端(下面)を支持させて敷設する。
前述のように受け金具5は、固定受部52の前後左右に折り曲げ部53を設けたので、この折り曲げ部(位置規制部)53に太陽電池パネル61端縁を押し当てるように敷設することにより、位置規制が果たされる点でも前記第1実施例と全く同様である。
この第2実施例の押さえ材6"は、前記第1実施例における押さえ材6とは異なり、後方ばかりでなく前方にも押さえ部61が形成され、前方中央ではなく前方の左右端に傾斜状の起立片である取付受部63"が設けられている。しかも前記第1実施例における取付受部63は、上面材2Aの取付部23Aを取り付ける部分であったが、この第2実施例の取付受部63"は、下面材2Eの取付部23Eが取り付けられる点でも相違する。
ここでは、取り付けた前記押さえ材6"の取付受部63"に、まず下面材2Eの取付部23Eを係合させて取り付けた後、連結材2Fの接面部24を上面材2Dの取付部23Dに係合させた状態で下面材2Eの下面部21Eに連結材2Fの接面部25を沿わせ、図示するようにビス止め(ビス2g)して一体的に固定する。なお、図4(b),(c)に示すように上面材2Dと連結材2Eとの取り付けにもビス止め(ビス2g)するようにしてもよい。
10 太陽電池モジュール
11 枠体
2,2" 外設部材
2A,2D 上面材
2B,2E 下面材
21A 上面部
21B 下面部
22,22" 通気路
23A,23B,23D,23E 取付部
30 折板屋根
3A 外装材
4 持出金具
4C 縦ボルト
5 受け金具
6,6" 押さえ金具
61 押さえ部
63 取付受部
Claims (2)
- 太陽電池パネルの敷設構造に取り付けられる外設部材であって、
その取付状態において。太陽電池パネルの表面に突出する起立部と、太陽電池パネル又はその固定部材に取り付けられる取付部とを有し、前記起立部は、上面部と下面部との間に形成される通気路を備え、その風出部分が離間部分の上方に位置することを特徴とする太陽電池パネル用の外設部材。 - 請求項1に記載の外設部材を下地上に取り付けた太陽電池パネル又はその固定部材に一体的に固定した太陽電池パネルの敷設構造であって、
対向する太陽電池パネルの離間部分の水下側に、起立部が突出するように外設部材を取り付けてなることを特徴とする太陽電池パネルの敷設構造。
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