JP6059805B2 - ヒドロキシアルキルセルロースを含有するコーティング剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒドロキシアルキルセルロースを含有するコーティング剤に関する。より詳細に、本発明は、医薬用、農薬用または食品用の固形製剤のコーティング膜を得るのに好適なコーティング剤に関する。
本願は、2013年6月17日に日本に出願された特願2013−126671号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ヒドロキシプロピルセルロースは、セルロースの構成単位であるグルコース(C10)単位中の水酸基をヒドロキシプロピル基でエーテル化した非イオン性ポリマーである。ヒドロキシプロピルセルロースは、ヒドロキシプロピル基の含有量が53.4〜77.5質量%のもの、含有量が40〜50質量%のもの、及び含有量が5〜16質量%のものが知られている。一般に含有量5〜16質量%のものを低置換度ヒドロキシプロピルセルロースと呼んでいる(特許文献1等参照)。
ヒドロキシアルキルセルロースを固形製剤のコーティング膜として用いることが知られている。しかしながら、このヒドロキシアルキルセルロースのコーティング膜はブロッキングと呼ばれる凝集を起こすことがある。
そこで、特許文献2は、無置換体及びヒドロキシプロピル基置換モル数4以上の高置換体の比率が低い平均置換モル数2〜3のヒドロキシプロピルセルロースを提案し、これによって、25℃、75%RH環境下において、ブロッキングを防止できたことを示している。
また、特許文献3は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、タルク、プロピレングリコール及びポリエチレングリコールを含有するコーティング組成物を提案し、これによって付着性がない錠剤を提供できたことを示している。
更に、特許文献4は、ヒドロキシアルキルセルロース中のヒドロキシアルキル基の含有量が40〜50質量%の範囲にあるヒドロキシアルキルセルロースを含有するコーティング剤を用いることによって、50℃、90%RHのような厳しい高温高湿度環境下においても、べたつきによるブロッキングを防止できる錠剤を提供できたことを示している。
特開2001−31701号公報 特開平9−202801号公報 特開2007−1873号 WO2011−027728 特開2002−207030号公報
本発明の課題は、高い硬度で、摩擦による損失がほとんどなく、且つ崩壊時間を延ばすことができる錠剤用コーティング膜を得るのに適したコーティング剤を提供することである。
本発明は以下に関する。
〔1〕 ヒドロキシアルキル基の含有量がヒドロキシアルキルセルロースの総質量に対して50質量%超60質量%以下のヒドロキシアルキルセルロースを、コーティング剤の総質量に対して、1質量%以上7質量%以下含有し、ヒドロキシアルキルセルロースの2質量%水溶液の20℃における粘度が3.0〜5.9mPa・sの範囲にあるコーティング剤でコーティングされた、コーティング率が2〜6質量%である固形製剤
〔2〕 錠剤である〔1〕に記載の固形製剤。
〔3前記ヒドロキシアルキル基がヒドロキシプロピル基である〔1〕または〔2〕に記載の固形製剤。
本発明のコーティング剤を、素錠に噴霧して乾燥させると、高い硬度で、摩擦による損失がほとんどなく、且つ崩壊時間の長い固形製剤を得ることができる。
実施例1で調製されたコーティング錠を示す図である。 実施例1で調製されたコーティング錠の表面の詳細を示す図である。 比較例2で調製されたコーティング錠を示す図である。 比較例2で調製されたコーティング錠の表面の詳細を示す図である。
本発明のコーティング剤は、ヒドロキシアルキルセルロースを含有するものである。
該ヒドロキシアルキルセルロースは、例えば、原料のセルロースに、水酸化ナトリウムを作用させてアルカリセルロースとし、次いでアルカリセルロースとアルキレンオキサイドとを置換反応させることによって得ることができる。
置換反応に用いられるアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどが挙げられる。これらのうちプロピレンオキサイドが好ましい。プロピレンオキサイドを用いて置換反応させた場合、ヒドロキシプロピルセルロースが得られる。
この置換反応によってセルロースのグルコース環単位中の−OH基の一部または全部が−O−(RO)−H基に置換される。ここでRは2価の炭化水素基を表す。Rは、−CH−CH(CH)又は−CH−CH−であることが好ましく、−CH−CH(CH)であることがより好ましい。mは1以上の自然数である。
置換反応の後、反応液に、酢酸や塩酸等の酸を加えて水酸化ナトリウムを中和し、次いで精製することができる。
本発明のコーティング剤に含有されるヒドロキシアルキルセルロースは、ヒドロキシアルキル基の含有量が、ヒドロキシアルキルセルロースの総質量に対して、50質量%超60質量%以下、好ましくは51質量%以上58質量%以下である。ヒドロキシアルキル基の含有量がこの範囲にあれば、コーティング膜とした時に、コーティング膜のべたつきや硬さ不足が少なくなり、ブロッキングを生じにくくなる。なお、ヒドロキシアルキル基の含有量は、USP24(米国薬局方)による方法や、特許文献5に記載の方法に準拠して求めることができる。
本発明のコーティング剤の総質量に対するヒドロキシアルキルセルロースの含有量は、1質量%以上7質量%以下であり、3質量%以上6質量%以下であることがより好ましい。ヒドロキシアルキルセルロースの含有量がこの範囲にあれば、硬度と崩壊時間が、特に口腔内崩壊錠に適した固形製剤を得ることができる。
本発明に用いられるヒドロキシアルキルセルロースは、2質量%水溶液の20℃における粘度が、好ましくは2.0〜10.0mPa・s、より好ましくは3.0〜5.9mPa・s、より更に好ましくは4.7〜5.9mPa・sである。粘度はヒドロキシアルキルセルロースの重合度を表す指標である。粘度が上記のような範囲にあると、顆粒剤や錠剤等の固形製剤を得る際の作業性が良好となる。
本発明のコーティング剤は、ヒドロキシアルキルセルロースを溶媒に溶解または分散させることによって得ることができる。
溶媒としては、通常、水または、アセトン、エタノール、イソプロピルアルコールなどの有機溶剤を用いることができ、環境面、残留溶媒等の安全性の観点から水が好ましく用いられる。
本発明のコーティング剤の総質量に対する前記溶媒の含有量は、80質量%以上98質量%以下であることが好ましく、85質量%以上97質量%以下であることがより好ましく、90質量%以上97質量%以下であることがより更に好ましい。
本発明のコーティング剤には、ヒドロキシアルキルセルロース以外に、錠剤用コーティング剤として一般に用いられている公知の配合剤が含まれていてもよい。配合剤としては、例えば、タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、法定色素、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等の粉体;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、クエン酸トリエチル、グリセロールのモノ、ジ、又はトリアセテート、1,2−プロピレングリコール、ひまし油、ジブチルセバケート、ジエチルフタレート、ポリエチレングリコールメチルエーテル、リン脂質、及びレシチンなどの滑剤(可塑剤);スクロース、ポリビニルピロリドン、デキストロース、ソルビトール、マンニトール、スクロース、ポリビニルピロリドン、ラクトース、スターチ、スターチグリコール酸ナトリウム、エチルセルロース及びマルトデキストリン類などの接着増進剤;セルロースフタレートアセテート、微結晶性セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸塩、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びメチルセルロースなどのフィルム形成剤;などが挙げられる。
これらの中でも、滑剤(可塑剤)が好ましく含まれる。前記滑剤の含有量は、前記ヒドロキシアルキルセルロースの質量に対して、5質量%以上15質量%以下程度であることが好ましく、7質量%以上12質量%以下であることがより好ましい。前記滑剤がこの範囲にあれば、特に口腔内崩壊錠に適した崩壊時間や硬度を有する固形製剤を得ることができる。
本発明のコーティング剤でコーティングされる素錠又は造粒物は、通常の製造方法で製造することができる。例えば、薬物と賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等とを少量の水または有機溶媒等で練合し、次いで造粒、乾燥、整粒及び必要により打錠工程を経ることによって適当な大きさの素錠又は造粒物を製造することができる。
素錠又は造粒物にコーティングされる本発明のコーティング剤の量(コーティング率)は、好ましくは2〜6質量%、より好ましくは3〜5質量%、より更に好ましくは4〜5質量%である。前記コーティング率は、下記式により算出される。前記範囲のコーティング率にすると、特に口腔内崩壊錠に適した高い硬度と崩壊時間を有する固形製剤を得ることができる。
コーティング膜の乾燥厚さは、好ましくは30〜80μm、より好ましくは40〜70μm、さらに好ましくは45〜65μmである。
なお、コーティングは、通常、糖衣パン又は通気性コーティング装置を用いて、通常、室温で、場合により20〜200℃に加温して行うことができる。本発明においてコーティングは噴霧方式にて行うことが好ましい。噴霧コーティングは、給気を50〜70℃にすることが好ましい。噴霧コーティング時の風量は0.4〜0.6m/minであることが好ましい。噴霧コーティング時の静圧(ゲージ圧)は−5〜−15Paであることが好ましい。噴霧コーティング時のスプレー圧(ゲージ圧)は0.5〜1.5MPaであることが好ましい。噴霧コーティング時の錠剤仕込量は0.31〜0.54g/cm(ブリム量)であることが好ましい。噴霧コーティング時の液速度は3〜5mL/minであることが好ましい。噴霧コーティング時の噴霧液量は300〜560g(固形分として3〜8質量%)であることが好ましい。
得られる固形製剤の形態としては、コーティング錠、コーティング顆粒、コーティング細粒等が挙げられる。さらに、本発明で得られた固形製剤は、糖衣錠等とすることができる。更に、艶が要求される場合には、常法に従ってカルナウバロウ等によるワックス掛けを施すことができる。
次に、実施例を示して本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
素錠の調製
直打用乳糖70質量部、コーンスターチ30質量部、およびステアリン酸マグネシウム0.5質量部を混合し、菊水製作所社製の打錠機(VELA5)を用いて、打錠圧10kN、錠剤サイズ8mmφ−R錠(200mg/T)、で打錠成形して、素錠を製造した。
ヒドロキシプロピルセルロース(A)の調製
攪拌機付の反応器に、粉砕パルプ176gを入れ、それに20%NaOH水溶液68.2gを添加し、次いでトルエン602gを添加した。30分間攪拌して反応器内温度を30℃に調整した。反応器内を攪拌しながら、窒素で加圧して、マーセル化反応を1時間行った。
脱圧した後、プロピレンオキサイドを添加した。この時のプロピレンオキサイドの添加量は、パルプに対するモル比で、4.92であった。
次いで、反応器内温度を約80℃に上げた。攪拌しながら、80℃で約1時間保持し、エーテル化反応を行った。反応器内温度を45℃以下に下げた。冷却開始から1時間経過後に85℃に温度を上げ、85℃を1.5時間維持した。その後、反応器内温度を40℃以下に下げた。
反応器から生成物を熱湯で洗い出した。洗い出された生成物をフラスコにいれトルエンを留去した。留去後、得られた液を静置した。ゲルが沈降した。上澄み液を抜き取った。
ゲルに熱湯を注ぎ入れ、10分間攪拌し、再び静置した。ゲルが沈降した。上澄み液を抜き取った。ゲルに熱湯を注ぎ入れた。これに、約85℃で攪拌しながら、60%酢酸をpHが4.9以下となるまで十分間毎に添加した。90℃に調整し、攪拌しながら粘度調整剤を所定量添加した。90℃で14時間攪拌した。
これに、約85℃で攪拌しながら、20%NaOH水溶液をpH7.5となるまで十分間毎に添加した。得られた液を静置した。ゲルが沈降した。上澄み液を抜き取った。ゲルに熱湯を注ぎ入れた。10分間攪拌し、再び静置した。ゲルが沈降した。上澄み液を抜き取った。
ゲルをフラスコから取り出し、フッ素樹脂製の平板に流延した。70℃で真空乾燥し、ヒドロキシプロピル基の含有量が53.0質量%となるヒドロキシプロピルセルロース(A)を得た。
得られたヒドロキシプロピルセルロース(A)を、20℃2%水溶液とした際の粘度は4.88mPa・sであった。なお、粘度は、デジタル粘度計/B型粘度計(ブルックフィールド社 DV−II+Pro)にて、2%水溶液を20℃、60rpmで測定した。
コーティング錠の調製
ヒドロキシプロピルセルロース(A) 5質量部、ポリエチレングリコール(PEG6000)0.5質量部、着色剤(黄色5号)0.01質量部、および蒸留水94.49質量部を混合し、噴霧液を調製した。
前記素錠に、該噴霧液を、フロイント産業社製コーティング装置(Hi−Coater LABO、パンサイズ20 型)を用いて、給気60℃、風量0.5m/min、静圧−10Pa、スプレー圧0.1MPa、パン回転数20rpm、錠剤仕込量300g、液速度3〜4mL/min、および噴霧液量300g(HPC固形分として15g)、にて噴霧し、本発明のコーティング錠を製造した。本発明のコーティング錠の顕微鏡像を図1および図2に示す。
素錠及び本発明のコーティング錠の硬度、厚み、重量、崩壊時間、摩損度、及び、コーティング膜厚を測定し、コーティング率を算出した。結果を表1に示す。
錠剤硬度及び錠剤厚みは、ロードセル式錠剤硬度計ポータブルチェッカー(岡田精工(株) PC−30型)により測定された10錠の平均値である。
錠剤重量は、電子天秤により測定された錠剤重量の10錠の平均値である。
摩損度は、錠剤摩損度試験機(富山産業(株) TFT−1200型)により測定された摩損度(25rpm、100回転)の30錠の平均値である。
崩壊時間は、崩壊試験器(富山産業(株) NT−2型)により、37℃蒸留水を用いて測定された崩壊時間の6錠の平均値である。
コーティング膜厚は、下記式により算出されたコーティング膜厚の10錠の平均値である。
比較例1
プロピレンオキサイドの添加量を、パルプに対するモル比で、3.68とした以外は、実施例1と同様の方法により、ヒドロキシプロピル基の含有量が45.5質量%であり、2質量%水溶液の20℃における粘度が4.08mPa・sであるヒドロキシプロピルセルロース(B)を得た。
実施例1で用いたヒドロキシプロピルセルロース(A)をヒドロキシプロピルセルロース(B)に変えた以外は実施例1と同じ手法にてコーティング錠を製造した。実施例1と同じ方法で、このコーティング錠の硬度、厚み、重量、崩壊時間、摩損度、ならびにコーティング膜厚を測定し、コーティング率を算出した。結果を表1に示す。
比較例2
プロピレンオキサイドの添加量を、パルプに対するモル比で、7.35とした以外は、実施例1と同様の方法により、ヒドロキシプロピル基の含有量が63.8質量%であり、2質量%水溶液の20℃における粘度が4.54mPa・sであるヒドロキシプロピルセルロース(C)を得た。
実施例1で用いたヒドロキシプロピルセルロース(A)をヒドロキシプロピルセルロース(C)に変えた以外は実施例1と同じ手法にてコーティング錠を製造した。該コーティング錠の顕微鏡像を図3および図4に示す。実施例1と同じ方法で、このコーティング錠の硬度、厚み、重量、崩壊時間、摩損度、ならびにコーティング膜厚を測定し、コーティング率を算出した。結果を表1に示す。
これらの結果から、ヒドロキシプロピル基の含有量の増加に伴うコーティング膜厚や錠剤厚みの増加が認められた。一方、コーティング率、錠剤硬度、及び錠剤の崩壊時間については、比較例1から実施例1におけるヒドロキシプロピル基の含有量の増加に伴う増加が認められたが、実施例1から比較例2におけるヒドロキシプロピル基の含有量の増加に伴う減少が認められる結果となった。また、錠剤硬度に関し、実施例1で調製されたコーティング錠では素錠に比して増加が認められたが、比較例1及び2で調製されたコーティング錠では素錠に比して増加が認められなかった。以上のことから、実施例1で調製されたコーティング錠は、比較例1及び2で調製されたコーティング錠に比して、錠剤硬度や崩壊時間に優れるものであることが確認された。
また、実施例1で得られたコーティング錠は図1及び図2に示すように表面が滑らかであった。これに対して比較例2で得られたコーティング錠は、図3及び図4に示すように表面が粗く、剥がれている部分が存在し、剥がれた部分からの薬物溶出が早くなるなど、生体への効果の均一性に劣るものであった。
本発明のコーティング剤を、素錠に噴霧して乾燥させると、高い硬度で、摩擦による損失が抑えられ、且つ崩壊時間の長い固形製剤を得ることができる。

Claims (3)

  1. ヒドロキシアルキル基の含有量がヒドロキシアルキルセルロースの総質量に対して50質量%超60質量%以下のヒドロキシアルキルセルロースを、コーティング剤の総質量に対して、1質量%以上7質量%以下含有し、ヒドロキシアルキルセルロースの2質量%水溶液の20℃における粘度が3.0〜5.9mPa・sの範囲にあるコーティング剤でコーティングされた、コーティング率が2〜6質量%である固形製剤
  2. 錠剤である請求項1に記載の固形製剤
  3. 前記ヒドロキシアルキル基がヒドロキシプロピル基である請求項1または2に記載の固形製剤
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