JP6059335B2 - イオンビーム処理方法、およびイオンビーム処理装置 - Google Patents

イオンビーム処理方法、およびイオンビーム処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、イオンビーム処理方法、およびイオンビーム処理装置に関し、イオンビームの処理対象の基板への静電ダメージ(Electro Static Damage;ESD)の発生を低減可能なイオンビーム処理方法、およびイオンビーム処理装置に関するものである。
イオンビーム処理方法の一つとして、基板ホルダーに配置された基板に正イオン(イオンビーム)を照射してエッチングするイオンビームエッチング(以下IBEともいう)処理が広く用いられている。IBE装置は、プラズマ中から引き出し電極によって正イオンを引き出すイオン源(イオンビームの発生源)と、イオン源に正対した位置にあって真空中で基板を保持する基板ホルダーとを備えている。一般的にはさらに、イオン源から引き出された正イオンに対して電子を放出する電子源(中和器あるいはニュートラライザ)と、イオン源と基板ホルダーの中間にあってイオンビームを遮蔽するシャッター装置と、処理室を真空に排気する排気装置とを備えている(特許文献1参照)。
引き出されたイオンビームによって基板はエッチングされるが、その際、正電荷のイオンビームによって基板に正電位が発生する。この正電位によって基板上に形成されている絶縁膜が損傷を受けることがある。一般的に、この基板素子の損傷は静電ダメージ(Electro Static Damage;ESD)と呼ばれている。特に、TMR(Tonnel Magneto−Resistance)素子などの数nmの絶縁膜を有する素子は、静電ダメージを受けるおそれがあるため、それらの素子の加工工程では基板電位の変動が抑制されることが望ましい。
エッチング処理中の基板電位の変動は、引き出し電極と基板の間に正電位を中和する電子を放出することで抑制している。この中和のための電子は、イオン源の引き出し電極付近に配置されている中和器から放出される。放出される電子の量は、基板電位が所望の値になるように調整される。エッチング処理の開始と終了は、上記シャッター装置のシャッターの開閉によって制御されるが、シャッターの動作中はシャッター開度によって、基板に入射するイオンビーム量と電子量とがそれぞれ変動する。このとき、基板に入射するイオンビーム量と電子量のバランスが崩れると基板電位が変動する。
イオン源から出射されたイオンビームを遮蔽するためのシャッターの動作状態による基板電位の変動を抑制する技術が知られている(特許文献1、2参照)。
特許文献1には、シャッター開動作時にイオン源の出力を制御することで基板電位の変動を下げる技術が開示されている。具体的には、引用文献1には、シャッター開時の基板電位の中和不足を解決するために、シャッター開閉時にイオンビームの放出量またはイオンビームの加速電圧を減量制御することが示されている。
特許文献2には、シャッターの開閉動作に合わせて中和器から放出される電子量(中和電流)を調整することでシャッター開閉動作中に生じる基板電位の変動を抑制することが示されている。
米国特許出願公開第2002/0175296号明細書 特開2012−129224号公報
しかしながら、シャッター開閉動作中以外でも基板電位の変動は発生する。シャッターを閉じた状態において、イオン源にてプラズマを形成した場合、プラズマは引き出し電極の開口を通して処理空間に拡散する。その際、電子とイオンによる移動度の差から基板には電子が先に到達し、正イオンが基板に到達するまでの間に基板は負の電圧に帯電してゆく。このように、シャッターが閉まっていても、イオン源から漏れ出たプラズマにおける電子の影響で、基板電位は変動してしまう。
これらの基板電位の変動は、シャッターによって基板とイオン源とが完全に遮蔽されていないことに起因する。例えば、特許文献1において適用される装置は、シャッター装置によってイオンビームと電子とを原理的には基板側の空間から完全に遮蔽できる構成であるため、シャッター閉時にはイオン源とシャッター間の密閉された狭い空間にイオンビームと電子(すなわちプラズマ)が閉じ込められる。この場合、上述のように、イオン源が基板に対して完全に遮蔽されているので、シャッター閉時において、基板におけるマイナス電位が生じにくい。しかし、現実には可動シャッターとチャンバーとの間の隙間を無くせないため、イオン源側からの電子が該隙間を介して基板側に放出されてしまうことがあり、マイナス電位の発生を無くすことは難しい。またこのような、可動シャッターによりイオン源と基板との隔離がなされない装置では、イオン源から漏れ出たプラズマはシャッターとチャンバーの内壁との間の隙間を介して基板側に放出されるので、シャッターによってイオン源から基板までの電子およびイオンの移動距離が長くなる。このため、イオン源から漏れ出たプラズマのうちのイオンが基板に到達するまでの時間と、該プラズマのうちの電子が基板に到達するまでの時間にさらに差が生じてしまう。よって、基板電位の不安定化という問題がより一層顕著となりうる。
また、特許文献2のようにシャッター閉時においても基板側の空間とプラズマが生じる空間とを遮蔽しないシャッター装置、言い換えるとシャッター閉時においてもプラズマの基板への回り込みを遮蔽しないシャッター装置においても、上記と同様に、マイナスの基板電位の発生を抑制できないという問題があった。
このような基板のチャージアップは、基板に形成された素子等の絶縁破壊を招く恐れがある。従来、これらのマイナス電位は大きな問題にならなかったが、素子の微細化が進むに伴いマイナス電位の抑制が必要になった。
本発明は上述した課題を契機として為されたものであり、シャッターを用いたイオンビーム処理において、イオンビーム生成におけるプラズマによる基板電位の変動を低減することが可能なイオンビーム処理方法、およびイオンビーム処理装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、内部空間を有するプラズマ発生室内にて発生されたプラズマから引き出されて形成されたイオンビームを前記プラズマ発生室と連結した処理室内に配置された基板に照射して該基板を処理するイオンビーム処理方法であって、シャッターにより前記イオンビームが前記基板に照射されない第1の状態において、前記プラズマ発生室と前記処理室との連結部において、前記内部空間に面して設けられた第1の電極に、前記処理室にイオンを引き出すための正の電圧を印加する工程と、前記内部空間に前記プラズマを発生させる前に、前記第1の状態において、電磁石により前記プラズマ発生室内に磁場を形成する工程と、前記第1の状態において、前記内部空間内に前記プラズマを発生させる工程と、前記第1の状態において、前記第1の電極には正の電圧が印加され、前記連結部において前記第1の電極よりも前記処理室側に設けられた第2の電極には負の電圧が印加された第2の状態を形成することにより、前記イオンビームを形成する工程と、前記シャッターを移動させ、前記イオンビームを前記基板に照射して、該基板を処理する工程とを有し、前記プラズマが形成されている間において、前記電磁石により前記プラズマ発生室内に磁場が形成されており、前記磁場を形成する工程における前記電磁石に供給される電流は、前記プラズマが形成されている間における前記電磁石に供給される電流よりも高く設定されていることを特徴とする。
本発明の第2の態様は、イオンビーム処理装置であって、内部空間を有するプラズマ発生室と、前記プラズマ発生室に連結した処理室と、前記内部空間にプラズマを発生させるためのプラズマ発生部と、前記内部空間から前記処理室へと、前記プラズマからイオンを引き出すための引き出し部であって、前記イオンを通過させるための多数のイオン通過孔を有する第1の電極、および第2の電極を有し、該第1の電極は最も前記プラズマ発生室側に設けられ、前記第2の電極は該第1の電極よりも前記処理室側に設けられた引き出し部と、前記処理室内に設けられ、基板を保持するための基板保持面を有する基板保持部であって、前記引き出し部から引き出されて形成されたイオンビームが入射するように設けられた基板保持部と、前記引き出し部と前記基板保持部との間に設けられ、前記イオンビームを前記基板保持面に対して遮蔽する第1の位置と、前記イオンビームを前記基板保持面に対して遮蔽しない第2の位置との間を移動するシャッターと、前記プラズマを発生させる前、かつ前記イオンビームの形成の前に、前記シャッターが前記第1の位置に位置する状態で、前記第1の電極に正の電圧を印加する手段と、前記プラズマ発生室内に磁場を発生させる電磁石と、前記電磁石に電流を供給する手段と、を備え、前記プラズマを発生させる前、かつ前記イオンビームの形成の前に前記電磁石に供給される電流は、前記プラズマが形成されている間における前記電磁石に供給される電流よりも高く設定され、前記イオンビームの形成時においては、前記第1の電極に正の電圧が印加され、前記第2の電極には負の電圧が印加されることを特徴とする。
本発明の第3の態様は、内部空間を有するプラズマ発生室と、前記プラズマ発生室に連結した処理室と、前記内部空間にプラズマを発生させるためのプラズマ発生部と、前記内部空間から前記処理室へと、前記プラズマからイオンを引き出すための引き出し部であって、前記イオンを通過させるための多数のイオン通過孔を有する第1の電極、および第2の電極を有し、該第1の電極は最も前記プラズマ発生室側に設けられ、前記第2の電極は該第1の電極よりも前記処理室側に設けられた引き出し部と、前記処理室内に設けられ、基板を保持するための基板保持面を有する基板保持部であって、前記引き出し部から引き出されて形成されたイオンビームが入射するように設けられた基板保持部と、前記引き出し部と前記基板保持部との間に設けられ、前記イオンビームを前記基板保持面に対して遮蔽する第1の位置と、前記イオンビームを前記基板保持面に対して遮蔽しない第2の位置との間を移動するシャッターと、前記第1の電極および前記第2の電極に所定の電圧を印加する電圧供給部と、前記プラズマ発生室内に磁場を発生させる電磁石と、前記電磁石に電流を供給する電磁石電源とを備えるイオンビーム処理装置の制御装置であって、前記プラズマを発生させる前、かつ前記イオンビームの形成の前に、前記シャッターが前記第1の位置に位置する状態で、前記第1の電極に正の電圧が印加されるように前記電圧供給部を制御する手段と、前記イオンビームの形成時においては、前記第1の電極に正の電圧が印加され、前記第2の電極には負の電圧が印加されるように前記電圧供給部を制御する手段と、前記プラズマを発生させる前、かつ前記イオンビームの形成の前に前記電磁石に供給される電流を、前記プラズマが形成されている間における前記電磁石に供給される電流よりも高く設定するように前記電磁石電源を制御する手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、シャッターの形状に関わらず、基板電位の変動を低減し、ESDの発生を低減することができる。従って、基板上に形成された素子の品質を安定させることができる。
本発明の一実施形態に係るイオンビームエッチング装置の概略図である。 図1のI−I線矢視断面図である。 本発明の一実施形態に係るイオン源の概略図である。 本発明の一実施形態に係る中和器の概略図である。 従来のイオンビームエッチング装置において、実行される制御工程のフローチャートを示す図である。 本発明の一実施形態に係るイオンビームエッチング装置において、実行される制御工程のフローチャートを示す図である。 本発明の一実施形態に係るイオンビームエッチング装置において、実行される制御要素のタイムチャートを示す図である。 本発明の一実施形態に係る制御工程全体における基板電位の測定結果を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明するが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。なお、以下で説明する図面で、同機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略することもある。
図1乃至7は本発明の一実施形態に係るイオンビームエッチング装置又はイオンビームエッチング方法について説明した図である。図1は本発明の一実施形態に係るイオンビームエッチング装置の概略図であり、図2は図1のI−I線矢視断面図であり、図3は、図1のイオン源の概略図であり、図4は、図1の中和器の概略図であり、図5Bは本発明の一実施形態で実行される制御工程のフローチャートを示す図である。また、図6は本発明の一実施形態にて実行される制御要素のタイムチャートを示す図であり、図7は本発明の一実施形態を実施したときの制御工程全体における基板電位の測定結果を示す図である。なお、図面の煩雑化を防ぐため一部を除いて装置構成図は省略されている。
まず、図1〜3に基づいて、本発明の一実施形態に係るイオンビームエッチング装置の概略構成を説明する。なお、図2ではシャッター5の裏側にある基板ホルダー4などは破線で示す。イオンビームエッチング装置は、プラズマ発生室内にて発生されたプラズマからイオンを引き出してイオンビームとする装置である。本実施形態に係るイオンビームエッチング装置は、処理室としての真空容器1と、引き出し電極2aによってプラズマ中から正イオン(イオンビーム2b)を引き出すイオン源2と、基板電位を中和するための電子3a(中和電子)を放出する中和器3とを備える。また、イオンビームエッチング装置は、イオン源2からのイオンビーム2bを照射できる位置で基板4aを保持する基板ホルダー4と、イオン源2と基板ホルダー4との中間にあってイオンビーム2bをシャッター5によって遮蔽するシャッター装置6と、真空容器1内を真空排気する排気装置8とを備えている。また、中和器3、イオン源2の各部、基板ホルダー4、シャッター装置6などはコントローラ7を介して制御されている。プラズマ中から引き出されたイオンビーム2bを基板ホルダー4に配置された基板4aに向けて放出して、基板をエッチングするイオンエッチング処理を行うことができる。
図3において、イオン源2は、内部空間300を有し、真空容器1に連結され、該内部空間300においてプラズマを発生させることができるプラズマ発生室としてのイオン源容器301と、イオン源容器301内(内部空間内)にArガスを導入するガス導入装置302と、誘電体を介してイオン源容器301内部にプラズマを生成するためのプラズマ発生部としてのループアンテナ303と、ループアンテナ303に高周波電力を供給する高周波電源304とを備えている。また、イオン源2は、イオン源2内部のプラズマ密度分布を調整する電磁石コイル305と、該電磁石コイル305に所定の電流を供給する電磁石電源306と、イオン源容器301内のプラズマから正イオンを引き出すことができる引き出し電極2aと、永久磁石312とを備えている。
本発明の実施形態において、引き出し部としての引き出し電極2aは、真空容器1とイオン源容器301との連結部において設けられており、イオン源容器301から基板ホルダー4に向かって順に設けられた、第1の電極307と、第2の電極308と、第3の電極309とを備えている。第1の電極307、第2の電極308、および第3の電極309はそれぞれ、イオンを通過させるためのイオン通過孔を多数有している。上記第1の電極307は、最もイオン源容器301側(プラズマ発生室側)に設けられている。すなわち、第1の電極307は、内部空間300に面して設けられた電極である。第2の電極308は、第1の電極307よりも真空容器1側(処理室側)に設けられており、第3の電極309は、最も真空容器1側に設けられている。第1の電極307には電源310が接続されており、コントローラ7の制御により該電源310は、第1の電極307に正の電圧を印加する。また、第2の電極308には電源311が接続されており、コントローラ7の制御により該電源311は、第2の電極308に負の電圧を印加する。このように、電源310、311は、第1の電極307および第2の電極308に所定の電圧を印加する電圧供給部である。第3の電極309は接地されている。それぞれの電極に所定の電圧を印加することで、イオン源容器301にて生成されたプラズマに含まれる正イオンを加速してイオンビーム2bを取り出すことができる。
中和器3は、イオン源2から基板4に向かうイオンビーム2bに対して電子3aを照射できる位置に配置されている。中和器3とは、イオンビーム処理装置内のイオンビームによる電荷を中和するために設置される電子発生装置であり、本実施形態ではホローカソードタイプの中和器3が採用されている。ホローカソードタイプの中和器はフィラメントを用いた中和器と比べて寿命が長く、小さなプラズマ体積で大きな電流密度及び効率が得られる。もちろん、中和器としてホローカソードタイプ以外にも、フィラメント、マイクロ波など発生方法の異なる各種形式を採用することができる。
図4において、符号401はアノード(陽極)、符号402はカソード(陰極)、符号403はアノード401とカソード402を絶縁するための絶縁体である。カソード402は筒形であり、カソード402の一端が開口しており、他端は閉塞している。上記カソード402の一端に形成された開口部は、アノード401に対向している。カソード402は内部にプラズマが形成される中空部407を有する。カソード402の中空部の断面形状は一般に円状であるが、正八角形や正六角形など、プラズマが形成できる空間が存在すれば良い。アノード401及びカソード402は各々に所定の電圧を印加するために電源406に接続されている。符号404は中和器内に放電用ガスを導入するためのガス導入路であり、符号405はガス導入路404に導入される放電用ガスの流量や圧力を制御するためのガス導入制御部であり、不図示のガス源に接続される。
中和器内にガス導入路404を介して放電用ガスを導入し、電源406によりカソード402に負の電圧を印加することで、中空部407にプラズマが形成される。さらに電源406によりアノード401に正の電圧を印加することで、中空部407に対向したアノード401の開口部より上記プラズマから電子が引き出され、イオンビームの中和が行われる。アノード401およびカソード402には、例えば、耐スパッタ性あるいは放電効率等を考慮してチタンやモリブデン等が好適に用いられる。アノード401の開口部より引き出された電子は、アノード401に流れる電流を検出することで調べることが可能となっている。
基板保持部としての基板ホルダー4は、基板4aを保持するための基板保持面を有し、基板保持面の近傍にあって表面電位をモニターする電気的に浮いたフローティング電極4bとを備えている。また、基板ホルダー4は公転軸4cを介して真空容器1に対して傾斜(公転)と自転が可能に取り付けられている。公転軸4cは、内部に自転のための回転力を基板ホルダー4に伝達する自転駆動軸や基板ホルダー4に供給される電力供給経路を有している(いずれも不図示)。なお、公転軸4cを回転させることで基板ホルダー4を傾斜させて基板4aに入射するイオンビームの角度を調整できる。公転軸4cは真空容器1に取り付けられたホルダー駆動装置4dによって回転制御される。
シャッター装置6は、シャッター駆動装置6aによりシャッター5を閉位置5aから開位置5bまで連続的に移動制御することができる装置であり、シャッター5とシャッター駆動装置6aとを有してなる。閉位置5aは、イオンビーム2bを基板ホルダー4(基板保持面)に対して遮蔽する第1の位置であり、開位置5bは、イオンビーム2bを基板ホルダー4に対して遮蔽しない第2の位置である。シャッター5は断面円弧状に湾曲した板状部材である。湾曲した内側に基板ホルダー4が配置されており、シャッター駆動装置6aによって基板ホルダー4の周りを移動させることができる。シャッター5の幅は、イオン源2から基板に向かって放出されるイオンビーム2bの幅よりも広く構成されている。
なお、円弧状に湾曲したシャッター5に替えて平板状のシャッター板を回転させるシャッター装置を用いてもよい。ただし、シャッター5に替えて用いるシャッター板は、シャッター閉時(イオンビーム遮蔽時)においても基板側へのプラズマの回り込みを遮蔽しない構成のシャッター板であれば、本実施形態のシャッター5に変えて用いることができる。ただし、シャッター5の形状として円弧状に湾曲した形状は、平板状に比べて真空容器1内の構造物に干渉しにくいという利点と、シャッター5を基板ホルダー4の裏側に移動させた位置が開いた状態なのでシャッター板の退避スペースを必要としないという利点がある。このため、真空容器1(イオンビームエッチング装置)を小型化できる。また、本実施形態のイオンビームエッチング装置ではシャッター5の回転軸は公転軸4cの回転軸と平行に配設されているが、シャッター5の回転軸と公転軸4cの回転軸が交わるように配置してもよい。
本実施形態におけるイオンビームエッチング装置は、シャッター5の閉位置5aにおいても、イオン源2と中和器3とシャッター板5の間を密閉する構造ではなく、イオン源2の正面にあってイオンビーム2bが放出されない方向には空間(シャッター5と真空容器1の壁面との隙間)がある構造となっている。このため、閉位置5aではイオン源2とシャッター5の間の空間にイオンビーム2bと電子3aとプラズマが混在し、プラズマと電子3aの一部は拡散により閉位置5aのシャッター5の裏側にある基板ホルダー4まで到達することができる。ここでいうプラズマは、イオン源2内部のプラズマが拡散によって引き出し電極2aの穴(イオン通過孔)を通過したものである。拡散した電子3aとプラズマは、シャッター5が閉位置5aであっても、上記隙間を介して基板4aに到達すると該基板4aに負電位を発生させる。
コントローラ7は、中和器3、イオン源2、シャッター装置6を少なくとも制御することができる制御装置であり、コンピュータと接続されたプログラムロジックコントローラ(PLC)と、中和器3やシャッター装置6などの各装置を制御するために接続された装置ドライバとプログラムレシピ(プログラム)を記録した記録媒体とを備えている。また、コントローラ7は、シャッター5の開閉位置を示す信号(開度情報)、中和器3及びイオン源2の運転信号(出力情報)が適宜入力されるように構成することができる。シャッター5の開度とは、シャッター5の移動量に応じた値であり、シャッター5の開度情報は、例えば、シャッター装置に備えられているモータのエンコーダの測定値に基づいて算出することができ、中和器3及びイオン源2の出力情報は、これらの装置に印加される出力の値に基づいている。
フローティング電極4bは、基板表面(被処理面)の電位をモニターするためのセンサーである。フローティング電極4bにより測定されるモニター電圧が正電位である場合は、実際の基板電位に応じて変動するが、基板4aよりも数V程度負電位側にシフトする傾向がある。これは、イオンビームエッチング装置が基板4aの被処理面においてイオンビーム2bの照射量が均一になるようにイオン源2の設計がなされているが、基板4aの被処理面の外側領域で照射量が低下していることを示している。
エッチング処理中は、フローティング電極4bのモニター電圧をモニターしながらモニター電圧が所望の値になるように適宜中和電流(中和器3の出力)を調整することもできる。このとき、エッチング処理中のモニター電圧は、上述したとおり基板4aとフローティング電極4bとの電位差が生じているため、この電位差を考慮して中和器3の出力が設定されうる。
一方、シャッター5が閉位置5aに在り、基板4aにイオンビーム2bが照射されない場合、フローティング電極4bにより測定される電圧は負電位となる。この場合は、フローティング電極4bにより測定されるモニター電圧は基板電位とほぼ等しくなる。すなわち、イオン源2からのプラズマと電子3aが真空容器1内で広範囲に拡散するため、電子3aの量は基板ホルダー4上で均一である。
ここで、シャッター5の移動する位置について図1を参照しつつ説明する。
開位置5bはイオン源2から基板に向かって放出されたイオンビーム2bを遮蔽しない位置である。開位置5bでは、シャッター5のイオン源2側の端部(図1中でP1)がイオンビーム2bの照射範囲の上端よりも上側に退避している状態であり、イオンビーム2bと基板に到達する電子3aのシャッター5による遮蔽が全く行われない。イオンビーム2bの照射範囲とは、イオン源2から引き出されたイオンビーム2bの断面(イオンビームの進行方向と直交する面)の範囲である。イオンビーム2bは引き出し電極2aによって引き出されるが、電極と基板間で空間電荷効果によってイオンビーム2bが照射されるエリア2cは引き出し電極2aの直径よりも数10%程度大きくなる。
閉位置5aは、イオン源2から基板に向かって放出されたイオンビーム2bを遮蔽する位置である。閉位置5aでは、シャッター5の上下方向の端部(図1,2中でP2,P3)がイオンビーム2bの照射範囲よりも上下側に張り出して位置し、イオンビーム2bの照射範囲よりも大きな範囲を塞ぐことでイオンビーム2bを遮蔽している状態である。閉位置5aでは、シャッター5端部(図1中でP2)と真空容器1内面との距離(隙間)が小さくなるため、シャッター動作中の半閉位置5cよりも基板4aに到達する電子3aの量を減少させることができる。
半閉位置5c(シャッター動作中)は、閉位置5aと開位置5bの間の位置であり、シャッター5の端部(図1中でP4)がイオンビーム2bの照射範囲の端と実質的に一致する位置である。半閉位置5cでは、閉位置5aよりも基板4aに到達する電子3aの量が増加する。なお、本実施形態においては、シャッター5の移動速度は一定に設定されており、シャッター装置によるシャッター5の開閉動作(移動)には1〜2秒を要する。
ここで、上述のイオンビームエッチング装置を用いたイオンビームエッチング方法について説明する。イオンビームエッチング方法は、上述のイオンビームエッチング装置を用いて、イオン源2内にて生成されたプラズマ中から引き出されたイオンビーム2bを基板ホルダー4に配置された基板4aに照射して、基板をエッチング処理する処理工程である。本実施形態に係るイオンビームエッチング方法は、シャッター開閉前後の基板電位変動を抑制することができる。以下に実行される制御要素の動作について説明する。
図5Aと図6において、従来のイオンビームエッチングにおいて実行される制御工程のフローチャートと制御要素のタイムチャートを示す。エッチング処理工程は、大きく3つの工程に分けることができる。(基板の搬入と搬出および基板ホルダーの回転と公転動作を除く)シャッターを開ける前の放電開始工程10a、シャッターを開閉するエッチング工程20a、とシャッターを閉じた後の放電停止工程30aである。
なお、図6において、「プロセスガス」とは、ガス導入装置302によりイオン源2の内部に導入されるプラズマ生成用のガスを示し、「高周波電力」とは、高周波電源304によりループアンテナ303に供給される高周波電力を示し、「コイル電流」とは、電磁石電源306により電磁コイル305に供給される電流を示す。また、「グリッド電圧1」とは、電源310により第1の電極307に供給される電圧であり、「グリッド電圧2」とは、電源311により第2の電極308に供給される電圧である。なお、グリッド電圧2は負の電圧であるが、図6は、電圧のON/OFFの状況を示すタイムチャートであるので、グリッド電圧2の絶対値によりタイムチャートを形成している。「シャッター」とは、シャッター5を示し、「中和電流」とは、電源406により中和器3に供給される電流を示す。
まず、図5Aを用いて、従来のイオンビームエッチングの制御フローについて説明する。シャッターを開ける前の放電開始工程10aにおいて、イオン源2のプラズマが生成される内部空間にガス導入(工程11a)し、真空室内の圧力が安定した後に、イオン源2の電磁石コイル電流およびプラズマ発生用高周波電力、ならびに中和器3からの中和電流の供給を同時に開始して、プラズマ放電を開始(工程12a)する。特に高周波電力と中和電流とは、安定してプラズマ放電を開始させるために同時に供給を開始することが好ましい。また、ガス流量と高周波電力は、安定してプラズマ放電を開始させるためにエッチング工程20よりも高い供給量に設定される。ただし、ガス流量は放電開始後にエッチング工程20で使用する供給量に減量される。
次の正イオンの引き出し(工程13)では、まず、第1の電極307と第2の電極308とに同時に電圧が供給される。この時点で第1の電極307には引き出された正イオンに相当する電流が流れる。第1の電極307に流れる電流をビーム電流と呼ぶが、このビーム電流はエッチング工程で使用する値で一定になるよう高周波電力を増減することによって自動的に調整される。また、この工程ではフローティング電極4bの電位も一定になるよう中和電流も自動的に増減される。
ビーム電流とフローティング電極4bの電位が安定に制御されている状態で、次のエッチング工程20aに移行する。この工程では、シャッター5の開工程21aと閉工程23aによりエッチングの開始と終了を制御し、シャッター開工程22の時間によってエッチング量が決まる。シャッター5の開閉動作には2秒前後を要し、図1と図2で説明したように基板4a周辺に拡散する電子と基板4aに照射されるイオンの量がシャッター開閉度合いによって変化する。このため基板電位に変動が生じるが、エッチング工程20では常にフローティング電極4bの電位が一定になるよう中和電流を自動的に増減して基板電位の変動を抑制している。
シャッター閉工程23a後に放電停止工程30aに移行する。シャッター動作が完了すればエッチングが進行することはないため、引出電極電圧・中和電流・高周波電力とコイル電流を同時に遮断してプラズマ放電を停止(工程31a)する。最後に工程32aでガス導入を停止して一連のエッチング処置工程を終了する。
図7において、上述した従来のイオンビームエッチングによるフローティング電極電位の測定結果を破線で示す。すなわち、図7の破線の各々は、図5Aと図6とで示した従来のイオンビームエッチング処理工程の基板電位の測定結果の2例(従来1、2)である。図7から分かるように、従来では、放電開始工程(12a)、シャッター開閉工程(21a、23a)、および放電停止工程(31a)で電位変動が発生している。
各工程で発生している電位変動の要因について順次説明する。
まず、放電開始工程(12a)では発生している−8Vを超えるマイナス電位は、シャッター5で遮蔽しきれないプラズマが基板4a周辺に回り込んでいることによるもので、イオン源2から漏れ出たプラズマ中の電子と中和器3から供給される中和電流によって生じるものである。すなわち、シャッター5が閉じていても、内部空間300内にて生成されたプラズマ中の電子が、引き出し電極2aに形成されたイオン通過孔を介して処理室中に漏れ出し、該漏れ出した電子が基板4aに到達することにより基板電位が変動してしまう。シャッター開工程(21a)で発生している電位変動は、変動幅は数V程度であるがプラスとマイナスの両方の場合があり、シャッター開動作途中での正イオンと基板4a側に拡散される電子とのバランスを反映したものである。特に、シャッター開動作途中で基板4a側に回り込むプラズマが不安定である。シャッター閉工程(23a)では、シャッター開の場合とは異なり、シャッター5によって正イオンが先に遮蔽され、基板4aに回りこんでいるプラズマによりマイナス電位が発生している。最後に、放電停止工程(31a)での電位変動は、引出電極電圧・中和電流・高周波電力とコイル電流を同時に遮断しても、正イオンと中和電流が同時に消失していないことを反映している。特にプラズマ放電と引出電極電圧の消失が中和電流よりも遅いため、プラス側に変異変動する傾向が見られる。
なお、これらの電位変動は0.5秒以下の短い時間で発生しており、フローティング電極4bの電位によって中和電流をフィードバック制御しても、電位変動を抑制することはできない。特に、複数の制御要素の供給と停止を同時に行う場合には、制御系の遅延時間やプラズマ負荷の動作遅延などにより供給開始と停止のタイミングに差異が生じる場合があるため、制御要素の供給と停止を個別に行うことが望ましい。
以降では、上記従来のイオンビームエッチングにおける電位変動に対する対策としての、本実施形態に係るイオンビームエッチングについて説明する。
図5Bと図6に基づいて、本実施形態に係るイオンビームエッチング装置において、実行される制御工程のフローチャートと制御要素のタイムチャートを示す。なお、図6において、本実施形態に係る部分は、太字で現している。本実施形態に係るエッチング処理工程は、大きく3つの工程に分けることができる。(基板4aの搬入と搬出および基板ホルダー4の回転と公転動作を除く)シャッター5を開ける前の放電開始工程10b、シャッター5を開閉するエッチング工程20b、およびシャッター5を閉じた後の放電停止工程30bである。
本実施形態では、シャッター5によりイオンビーム2bが基板4aに照射されない第1の状態において、放電開始工程10bを行う。すなわち、シャッター5を開ける前の放電開始工程10bにおいて、コントローラ7は、ガス導入装置302を制御して内部空間300内にプラズマ生成用のガスとしてArガスを導入し、電源310および電磁石電源306を制御して、ガス導入時に第1の電極307への正電圧と電磁石コイル305への電流を同時に供給する(工程11b)。本工程において第1の電極307に印加される正の電圧は、処理室としての真空容器1にイオンを引き出すための電圧であり、イオンビームエッチング処理に用いられるイオンビーム2bの形成を目的とするものでは無い。このとき、第1の電極307への正電圧を、エッチング工程20b中のそれよりも高く設定し、また、電磁コイル305へのコイル電流値を、エッチング工程20b中のそれよりも高く設定する。イオン源容器301内の圧力が安定した後に、コントローラ7は、高周波電源304および電源406を制御して、高周波電力をループアンテナ303に供給し、アノード401およびカソード402の各々に所定の電圧を印加する。このようにして、プラズマ発生用高周波電力と中和源からの中和電流の供給を同時に開始して、プラズマ放電を開始する(工程12b)。特に高周波電力と中和電流は、安定してプラズマ放電を開始させるために同時に供給を開始することが好ましい。
また、ガス流量と高周波電力とは、安定してプラズマ放電を開始させるためにエッチング工程よりも高い供給量に設定される。ただし、ガス流量は放電開始後にエッチング工程20bで使用する供給量に減量される。
イオンビーム2bの形成時においては、第1の電極307には所定の正の電圧が印加され、第2の電極308には所定の負の電圧が印加された第2の状態を形成する。このように第2の状態を形成することにより、イオンビーム2bは形成される。すなわち、コントローラ7は、電源310を制御して、第1の電極307に印加されている正の電圧を工程11bから印加している値よりも小さくし、かつ同時に電源311を制御して、第2の電極308に負の電圧を供給する。このようにすることで、上記第2の状態が確立され、イオンビーム2bが生成される。この時点で第1の電極307には引き出された正イオンに相当する電流(不図示)が流れる。第1の電極307に流れる電流をビーム電流と呼ぶが、このビーム電流はエッチング工程20bで使用する値で一定になるよう高周波電力を増減することによって自動的に調整される。また、この工程ではフローティング電極4bの電位も一定になるよう中和電流も自動的に増減される。
ビーム電流とフローティング電極4bの電位が安定に制御されている状態で、次のエッチング工程20bに移行する。シャッター5の開工程21bでは、コントローラ7は、シャッター駆動装置6aを制御して、閉位置5aに位置するシャッター5を開位置5bに回転移動させ、イオンビーム2bが基板4aに照射される状態を形成する。本工程では、このシャッター5の移動中に、コントローラ7は、電磁石電源306を制御して、工程11bで高めに設定したコイル電流をエッチング工程22の所望の値に向けて連続的に減量制御する。コイル電流の値を変化させる割合は、シャッター5の開閉前後の設定電流と設定されたシャッター開閉時間から自動的に計算される。コイル電流を急激に変化させると、処理空間を有する真空容器1内の電子とイオンの割合が急に変動してしまう。これに対して、本実施形態では、上述のように、電磁コイル305に印加されるコイル電流を傾斜させて変化させているので、上記真空容器1内の電子とイオンとの割合の急な変動を低減することができる。
シャッター5の開工程21bと閉工程23bとにより、エッチングの開始と終了を制御し、シャッター5が開位置5bに位置している時間によってエッチング量が決まる。コントローラ7は、工程21bにてシャッター5を開けてから、所望のエッチング量が実現される時間が経過してから工程23bにて、シャッター駆動装置6aを駆動してシャッター5を閉じさせる。すなわち、コントローラ7は、工程21bにおけるシャッター5の開動作からの時間を管理して、エッチングを制御している(工程22)。本実施形態では、シャッター5の開閉動作には2秒前後を要し、図1と図2で説明したように基板4a周辺に拡散する電子と、基板4aに照射されるイオンの量とがシャッター開閉度合いによって変化する。このため基板電位に変動が生じるが、エッチング工程20では常にフローティング電極4bの電位が一定になるよう中和電流を自動的に増減して基板電位の変動を抑制している。
シャッター5の開工程21bでは、コントローラ7は、シャッター駆動装置6aを制御して、開位置5bに位置するシャッター5を閉位置5aに回転移動させ、イオンビーム2bが基板4aに照射されない状態を形成する。本工程では、これと同時に、コントローラ7は、電磁石電源306を制御して、工程21bで低めに設定したコイル電流を所望の値に向けて連続的に増量制御する。コイル電流の値を変化させる割合は、シャッター5の開閉前後の設定電流と設定されたシャッター開閉時間から自動的に計算される。
シャッター閉工程23b後に放電停止工程30bに移行する。まず、コントローラ7は、電源406を制御して中和電流を徐々に減少してオフさせ、高周波電源304を制御して、高周波電力を、現在設定されている値よりも小さい値になるように徐々に減少させる(工程33)。この工程で中和電流をゼロまで減量する、すなわち中和器3の駆動を停止する。次に、コントローラ7は、電源311および高周波電源304を制御して、第2の電極308に印加される負の電圧と高周波電力との供給を停止させる(工程31b)。また、本工程では、コントローラ7は、電源310を制御して、第1の電極307に印加される正の電圧の値を現在の値よりも小さい値に設定し、該第1の電極307に対する正の電圧の供給を維持する。次いで、コントローラ7は、ガス導入装置302を制御して、ガス導入を停止させ、これと同時に、電源310および電磁石電源306を制御して、第1の電極307への正の電圧の印加、および電磁コイル305へのコイル電流の印加を停止させる(工程32b)。これにより、一連の放電停止工程30bを終了する。このように、本工程では、プラズマ放電を停止する際にプロセス条件から一気に電力供給を停止するのではなく、プロセス条件よりも低い供給量に連続的に変化させた後に電力供給を停止する。なお、供給量を変化させる割合は、該割合は、時間設定と供給量の差から自動的に計算される。
なお、コントローラ7が、シャッター5が閉位置5aから開位置5bに移動する間はコイル電流を連続的に増加させる機能、またはシャッター5が前記開位置5bから閉位置5aに移動する間はコイル電流を連続的に減少させる機能を有するように構成しても良い。
図7において、本実施形態におけるフローティング電極電位の測定結果を実線で示す。すなわち、図7における実線は、図5Bと図6とで示したイオンビームエッチング処理の基板電位の測定結果である。図7の破線で示した従来のイオンビームエッチング処理と比較して分かるように、本実施形態によれば、放電開始工程(12b)、シャッター開閉工程(21b,23b)、および放電停止工程(30b)における電位変動を抑制できる。
各工程での電位変動を抑制できた要因について順次説明する。
まず、放電開始工程(12b)については、工程11bにおいて、プラズマ生成の前にシャッター5を閉じた第1の状態で引き出し部2aの第1の電極307に正電位を供給したため、放電開始時において、イオン源2から処理室としての真空容器1内への正イオンの供給量が増加した結果である。また、工程11bにおいて、プラズマ生成の前にシャッター5を閉じた第1の状態で電磁コイル305にコイル電流を印加(好ましくは、該コイル電流をエッチング時よりも高く設定する)したことにより、上記イオン源2から真空容器1内への正イオンの供給量の増加や、該正イオンをさらに加速させることができる。また、該プラズマ生成よりも前に印加されたコイル電流印加により生成されたコイル磁界によりプラズマおよび中和電流の拡散抑制の効果もある。
すなわち、本実施形態では、プラズマの生成が開始される工程12bの前に、シャッター5が閉じている第1の状態(閉位置5aに位置する場合)で、引き出し電極2aのうち、内部空間300に面する電極(最も内部空間300側の電極)である第1の電極307に、プラズマ空間300内で生じたプラズマから正イオンを処理室側に引き出すための正の電圧を印加している。従って、後に工程12bにおいてプラズマが生成された際、上記第1の電極307に印加された正の電圧により、プラズマ空間300内の正イオンを、引き出し電極2aの各電極に形成されたイオン拡散孔を介して処理室側に拡散させることができる。すなわち、イオンビーム生成工程である工程13の前段階で、イオン源2から処理室側に引き出される正イオンの供給量を増加させることができる。さらに、この拡散された正イオンは、上記第1の電極307に印加された正の電圧により加速される。よって、イオンビーム生成工程である工程13の前に、工程12bにより生成されたプラズマから上記イオン拡散孔を介して電子が漏れ出しても、該漏れ出したイオンが基板4aに到達する前に、該漏れ出した電子を、上記第1の電極307への正の電圧印加により拡散された正イオンにより中和することができる。また、プラズマの生成が開始される工程12bの前に、第1の電極307に正の電圧を印加することによって、内部空間300内においてプラズマが生成されても、上記イオン通過孔を介してイオン源2から処理室としての真空容器1側に電子が漏れるのを低減することができる。また、上記第1の電極307に印加された正の電圧により正のイオンは加速されるので、該正のイオンが閉じられたシャッター5を回り込んで基板4aに到達する時間を小さくすることができ、基板4aに到着する際の、漏れ出た電子とのタイムラグを小さくすることができる。
このように、プラズマの生成が開始される工程12b、イオンビームが生成される工程13の前に、第1の電極307に正の電圧を印加することにより、内部空間300内にて生成されたプラズマから処理室内への電子の漏れ出しを低減しつつ、該プラズマから処理室内へと正イオンを加速した状態で拡散させることができる。
さらに、本実施形態では、プラズマの生成が開始される工程12bの前に、イオン源2内部のプラズマ密度分布を調整するという目的とは違う目的で、電磁コイル305により、処理室内に磁場を形成している。該磁場により、内部空間300から処理室へ拡散したプラズマのうち、特に移動度の高い電子がトラップされる。該磁場にトラップされた電子はそのまま磁場に沿って接地電位であるチャンバー側壁に入射する。この結果、内部空間300から漏れ出たプラズマ中の電子が基板4aに到達することを抑制できる。なお、引き出し電極2aに形成された開口の径や第1の電極307に印加する電圧によっては処理室に拡散する電子を十分に低減することができるため、該磁場は必ずしも形成しなくてよい。
このように、本実施形態では、イオン源2内にプラズマを生成する前に、イオンビーム生成を目的とするものではなく、イオン源2から処理室(真空容器1)側に正イオンを積極的に引き出すことが重要である。よって、プラズマ生成工程である工程12bの前において、イオンビーム生成が目的では無く、処理室側に正のイオンを引き出すための正の電圧印加は、少なくとも最もプラズマ側の電極である第1の電極307に印加されることが必須である。例えば、第2の電極308のみに電圧が印加されると、第1の電極307との間で電界が生じ、処理室側への正のイオンの移動が抑制されてしまう。逆に言えば、第2の電極308、第3の電極309に対しても、内部空間300にて生成されたプラズマから処理室側への正のイオンの移動を妨げない程度に(例えば、第1の電極307への印加電圧よりも小さい電圧)正の電圧を印加しても良い。
次に、シャッター開閉工程(21b、23b)も、コイル磁界によりシャッター開閉動作中のプラズマおよび中和電流の拡散を抑制できるので、繰り返し再現性も向上させることができる。最後の放電停止工程(30b)は、中和電流と高周波電力を減量制御(工程33)により放電遮断時(工程31b)の電位変動を抑制できる。この効果は、放電遮断時(工程31b)に第1の電極307への正電位とコイル電流を供給したことによる、正イオンの供給量の増加と、プラズマおよび中和電流の拡散抑制とによる効果である。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、イオンビーム処理として、イオンビームエッチングについて説明したが、本発明は、イオン注入といったイオンビームを用いた処理であれば、いずれの形態にも適用できる。
(さらにその他の実施形態)
本発明の一実施形態では、コントローラ7をコンピュータにより構成しても良い。この場合は、図5Bの工程10b、20b、および30bを有するコンピュータプログラムを上記コンピュータが備えるメモリ部に格納しておき、該コンピュータが備えるCPUが、該メモリ部に格納された制御プログラムを読み出し、上記工程10b、20b、30bに示す処理を実行する。
また、前述した実施形態の機能を実現するように前述した実施形態の構成を動作させるプログラムを記憶媒体に記憶させ、該記憶媒体に記憶されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も上述の実施形態の範疇に含まれる。即ちコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も実施例の範囲に含まれる。また、前述のコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体はもちろんそのコンピュータプログラム自体も上述の実施形態に含まれる。
かかる記憶媒体としてはたとえばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD―ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。また前述の記憶媒体に記憶されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウエア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作し前述の実施形態の動作を実行するものも前述した実施形態の範疇に含まれる。
1 真空容器
2 イオン源
2a 引き出し電極
2b イオンビーム
3 中和器
3a 電子(中和電子)
4 基板ホルダー
4a 基板
5 シャッター
6 シャッター装置
6a シャッター駆動装置
7 コントローラ
303 ループアンテナ
304 高周波電源
305 電磁コイル
306 電磁石電源
307 第1の電極
308 第2の電極
309 第3の電極
310、311 電源

Claims (9)

  1. 内部空間を有するプラズマ発生室内にて発生されたプラズマから引き出されて形成されたイオンビームを前記プラズマ発生室と連結した処理室内に配置された基板に照射して該基板を処理するイオンビーム処理方法であって、
    シャッターにより前記イオンビームが前記基板に照射されない第1の状態において、前記プラズマ発生室と前記処理室との連結部において、前記内部空間に面して設けられた第1の電極に、前記処理室にイオンを引き出すための正の電圧を印加する工程と、
    前記内部空間に前記プラズマを発生させる前に、前記第1の状態において、電磁石により前記プラズマ発生室内に磁場を形成する工程と、
    前記第1の状態において、前記内部空間内に前記プラズマを発生させる工程と、
    前記第1の状態において、前記第1の電極には正の電圧が印加され、前記連結部において前記第1の電極よりも前記処理室側に設けられた第2の電極には負の電圧が印加された第2の状態を形成することにより、前記イオンビームを形成する工程と、
    前記シャッターを移動させ、前記イオンビームを前記基板に照射して、該基板を処理する工程と
    を有し、
    前記プラズマが形成されている間において、前記電磁石により前記プラズマ発生室内に磁場が形成されており、
    前記磁場を形成する工程における前記電磁石に供給される電流は、前記プラズマが形成されている間における前記電磁石に供給される電流よりも高く設定されている
    ことを特徴とするイオンビーム処理方法。
  2. 前記処理する工程は、前記シャッターの移動中に、前記電磁石に供給される電流を連続的に小さくする
    ことを特徴とする請求項に記載のイオンビーム処理方法。
  3. 前記印加する工程において、前記第1の電極に前記処理室にイオンを引き出すための正の電圧が印加され、前記第1の電極には前記印加する工程、前記発生させる工程および前記形成する工程において連続して正の電圧が印加されている
    ことを特徴とする請求項に記載のイオンビーム処理方法。
  4. 前記印加する工程において前記第1の電極に印加される正の電圧は、前記形成する工程において前記第1の電極に印加される正の電圧よりも大きい
    ことを特徴とする請求項に記載のイオンビーム処理方法。
  5. 内部空間を有するプラズマ発生室と、
    前記プラズマ発生室に連結した処理室と、
    前記内部空間にプラズマを発生させるためのプラズマ発生部と、
    前記内部空間から前記処理室へと、前記プラズマからイオンを引き出すための引き出し部であって、前記イオンを通過させるための多数のイオン通過孔を有する第1の電極、および第2の電極を有し、該第1の電極は最も前記プラズマ発生室側に設けられ、前記第2の電極は該第1の電極よりも前記処理室側に設けられた引き出し部と、
    前記処理室内に設けられ、基板を保持するための基板保持面を有する基板保持部であって、前記引き出し部から引き出されて形成されたイオンビームが入射するように設けられた基板保持部と、
    前記引き出し部と前記基板保持部との間に設けられ、前記イオンビームを前記基板保持面に対して遮蔽する第1の位置と、前記イオンビームを前記基板保持面に対して遮蔽しない第2の位置との間を移動するシャッターと、
    前記プラズマを発生させる前、かつ前記イオンビームの形成の前に、前記シャッターが前記第1の位置に位置する状態で、前記第1の電極に正の電圧を印加する手段と
    前記プラズマ発生室内に磁場を発生させる電磁石と、
    前記電磁石に電流を供給する手段と、を備え、
    前記プラズマを発生させる前、かつ前記イオンビームの形成の前に前記電磁石に供給される電流は、前記プラズマが形成されている間における前記電磁石に供給される電流よりも高く設定され、
    前記イオンビームの形成時においては、前記第1の電極に正の電圧が印加され、前記第2の電極には負の電圧が印加される
    ことを特徴とするイオンビーム処理装置。
  6. 前記電磁石に供給する電流を制御する手段であって、前記シャッターが前記第1の位置から前記第2の位置に移動する間は前記電流を連続的に増加させる機能、および前記シャッターが前記第2の位置から前記第1の位置に移動する間は前記電流を連続的に減少させる機能の少なくとも一方を有する手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項に記載のイオンビーム処理装置。
  7. 内部空間を有するプラズマ発生室と、前記プラズマ発生室に連結した処理室と、前記内部空間にプラズマを発生させるためのプラズマ発生部と、前記内部空間から前記処理室へと、前記プラズマからイオンを引き出すための引き出し部であって、前記イオンを通過させるための多数のイオン通過孔を有する第1の電極、および第2の電極を有し、該第1の電極は最も前記プラズマ発生室側に設けられ、前記第2の電極は該第1の電極よりも前記処理室側に設けられた引き出し部と、前記処理室内に設けられ、基板を保持するための基板保持面を有する基板保持部であって、前記引き出し部から引き出されて形成されたイオンビームが入射するように設けられた基板保持部と、前記引き出し部と前記基板保持部との間に設けられ、前記イオンビームを前記基板保持面に対して遮蔽する第1の位置と、前記イオンビームを前記基板保持面に対して遮蔽しない第2の位置との間を移動するシャッターと、前記第1の電極および前記第2の電極に所定の電圧を印加する電圧供給部と、前記プラズマ発生室内に磁場を発生させる電磁石と、前記電磁石に電流を供給する電磁石電源とを備えるイオンビーム処理装置の制御装置であって、
    前記プラズマを発生させる前、かつ前記イオンビームの形成の前に、前記シャッターが前記第1の位置に位置する状態で、前記第1の電極に正の電圧が印加されるように前記電圧供給部を制御する手段と、
    前記イオンビームの形成時においては、前記第1の電極に正の電圧が印加され、前記第2の電極には負の電圧が印加されるように前記電圧供給部を制御する手段と
    前記プラズマを発生させる前、かつ前記イオンビームの形成の前に前記電磁石に供給される電流を、前記プラズマが形成されている間における前記電磁石に供給される電流よりも高く設定するように前記電磁石電源を制御する手段と
    を備えることを特徴とする制御装置。
  8. コンピュータを請求項に記載の制御装置として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  9. コンピュータにより読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体であって、請求項に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
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