JP6052705B2 - ノズル付きパウチ - Google Patents
ノズル付きパウチ Download PDFInfo
- Publication number
- JP6052705B2 JP6052705B2 JP2012161150A JP2012161150A JP6052705B2 JP 6052705 B2 JP6052705 B2 JP 6052705B2 JP 2012161150 A JP2012161150 A JP 2012161150A JP 2012161150 A JP2012161150 A JP 2012161150A JP 6052705 B2 JP6052705 B2 JP 6052705B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nozzle
- pouch
- line
- liquid
- guide line
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
パウチは2枚のパウチ片を重ねて、若しくはこれに底片を加えて、辺部をヒートシールして袋状に構成したものである。
このパウチでは、使用者における詰め替え操作を容易にするためにノズル部を設けることも多く行われているが、このようなノズル付きパウチはノズル部を構成するパウチ片であるフィルムにリブなどの立体成形を施してノズル部の開口状態の保形性を高め内容液の注出性を高めている。
立体成形のパターンは従来から多数出願されているが、パウチ胴部中央から流路を誘導したり、ノズル部の閉塞や折れ曲りを防止することを目的として、ノズル部の中心線沿いにほぼ左右対称に形成されることが多い。
特許文献2に示されるパウチも立体成形部をほぼ左右対称に設けている。
特許文献3に示されるパウチも立体成形部をほぼ左右対称に設け、特にノズルの基部に谷折り線(凹方向の立体成形)を設けた点に特徴があり、内容液の圧力によりノズル基部が開きすぎると却って注出口を閉じようとする作用が働く(引張り閉塞)という知見に基づき、谷折り線を介して作用を反転させ開口状態を保つものである。
特許文献4に示されるパウチは立体成形部をノズル中心線に沿って直線状に設け、特に複数の補助リブにより強度を高めて立体成形部を潰れ難くしている。
特許文献5に示されるパウチはノズル中心線に沿ってリブがノズル部から胴部中央部まで延びているものである。
特許文献6に示されるパウチはノズル近傍に凸状筋21と凹状筋22、23を配置しているが、この凸状筋と凹状筋は内容液の詰め替え時にノズルが本体容器の詰め替え口から押された時にノズルの開口状態を維持させるための機能を発揮するものである。
このように従来のパウチは特許文献1から5に示されるようにリブによってノズルに剛性を与えてパウチの開口状態を維持するか、リブを起点としてパウチ片の変形を誘導し流路を広げやすくするか、或いは特許文献6に示すように本体容器からの接触圧力を利用してノズルの開口状態を維持しようとするものであって、もっぱらノズル部の機械的強度やノズル部に作用する機械的外力だけを考慮して、ノズルの開口状態の維持を図る技術である。しかしこの出願に係る発明の発明者の研究によれば、ノズルの開口状態を維持する技術としてはこのようなノズル自体の機械的な強度や、これに作用する機械的な力についての考慮の他に、内容液の局所的な重量に基づくパウチ素材の変形などについての考慮が必要である。すなわち、従来のパウチにおいては詰め替え操作として、本体容器に対してパウチを傾けた時に下側になるサイドシール部側に対して内容液の重量が作用してパウチを変形させ閉塞や折れ曲りが生じ易いことが判明した。
これに加えて従来のパウチではパウチの閉塞による注出不良によって、注出の不安定、注出速度低下、内容液の液残りの問題があり、またノズルに機械的剛性を持たせるにしても特許文献3、6のようにノズルに施す立体成形部に谷折り(凸成形)、山折り(凹成形)加工が並存する場合、フィルムの加工特性上一度に加工できないため、加工工数が増加していた。またパウチの内容液量が少なくなるとノズル下のくびれ部が閉塞して折れ曲がるため、注出ノズルへの流路までも閉塞させ、液残りが発生した。さらに、箱詰めの際ノズルが潰れると、立体成形部が反転した状態で安定してしまい、以後ノズル形状を復元できなかった。
請求項2に開催された発明では、流路誘導線が直線または滑らかな曲線ではなく、形成方向が急激に曲る変極点をもつので、これに案内されるパウチ片の膨出変形方向が不連続となり、相対的に凹方向への変形を誘導してノズル基部でのパウチ片の急激な膨満を回避し、それによって凹方向の立体成形を設けなくてもノズル口部の引張り閉塞を防ぐことができ、内容液の円滑な詰め替え注出を実現する。
請求項3に記載された発明では、ノズル基部を囲んで変形誘導線を設けたので、パウチ胴部のしわや変形がノズル基部に影響するのを緩和し、ノズル基部の状態を安定させ、ノズル口部の引張り閉塞を防止し、ノズル基部の機能を安定して良好に発揮させることができる。
請求項4に記載された発明では、変形誘導線を、実線、点線、破線状にしたので、ノズル基部とパウチ胴部との変形の影響の伝達を選択することができる。
請求項5に記載された発明では、補助誘導線をノズル基部に沿って設けたので、ノズル基部の過剰な膨満状態を回避してノズル口部の引張り閉塞を防止し、ノズル基部の状態を一層安定させることができる。
図1において、1はパウチである。
パウチ1は重ね合わされた2枚のフィルム状パウチ素材からなる胴材であるパウチ片2、3、さらに必要によっては底材であるパウチ片4を周縁部のヒートシール部5でヒートシールして袋状に構成してある。ここでパウチ片2、3の材料は特に制限されるものではないが、特にパウチを構成するのに適した樹脂材料としては、例えば結晶性ポリプロピレン、結晶性プロピレンーエチレン共重合体、結晶性ポリブテンー1、結晶性ポリ4−メチルペンテン−1、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、あるいは高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)等のポリオレフィン類;ポリスチレン、スチレン−プタジエン共重合体等の芳香族ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビリニデン樹脂等のハロゲン化ビニル重合体;アクリロニトリル−スチレン共重合体;アクリロニトル−スチレン−ブタジエン共重合体のようなニトリル重合体;ナイロン6、ナイロン66、パラまたはメタキシリレンアジパミドの如きポリアミド類;ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等のポリエステル類;各種ポリカーボネート;ポリオキシメチレン等のポリアセタール類等の熱可塑性樹脂等を挙げることができる。これらの材料からなるフィルム状パウチ素材は、未延伸、一軸延伸、あるいは二軸延伸して用いられる。
さらにパウチ片2、3、4を単層で、あるいは、二種類以上を積層して構成することができ、また、これらのフィルム状パウチ素材の一種、あるいは、二種以上を積層して構成することができ、また、これらのフィルム状パウチ素材の一種、あるいは、二種以上と、アルミニウム等の金属箔、金属又は金属酸化物の蒸着フィルム、紙、セロファン等を張合わせて構成することもできる。好ましいフィルム状パウチ素材としては、例えば、延伸ナイロンフィルムを外層とし、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムを内層とする二層構成、延伸ポリエステルフィルムを外層とし、ポリオレフィンフィルムを内層とする二層構成、及びこれらの内、外層フィルム間にアルミニウム等の金属箔を積層した三層構成のフィルム等が挙げられ、これらの積層フィルムの製造に際しては、各層間に必要に応じて接着材、アンカー剤を介在させることもできる。
その液通路18の先端はタブ21によって閉じられている。タブ21とノズル部8との間には通液路18にかかる部分に易開封案内線である開封切線22がハーフカットにより形成されている。開封切線22でタブ21が切り離されるとノズル部8の先端に液通路18の先端である注出口23(図6参照)が形成される。
変極点39は1カ所で折れ曲がる「く」の字状でもよいが、反対方向に2回折れ曲がるのが好ましい。図示の例では、ノズル部8の中心線に沿って上端46からノズル基部24に向かう線が折れ曲がり部39aで右側辺12に向かってほぼ水平に折れ曲がった後、折れ曲がり部39bで下端47に向けて鋭く屈曲している。折れ曲がり回数を多くしすぎると、パウチ片を補強する効果はあるが、谷折り状の変形を誘導する効果は得られにくくなる。
変形誘導線48はノズル基部24を囲んで、流路誘導線38の胴部15の中央部寄り端部から緩やかに湾曲しつつ上辺6の左側辺11寄りの部分まで形成されている。この変形誘導線48は図6(a)に示すように開欠状に又は点状に形成してもよいし、また図5(a)に示すように連続した線状に形成してもよい。
略U字状の変形誘導線48で囲まれた領域の上辺6の左側近傍は、内容液の圧力で変形誘導線48が山折りの尾根状に膨出することにより、相対的に谷折り状に凹んで過度の膨出が抑制され、流路誘導線38の変極点39と同様の作用により、注出口の開口状態を維持できる。この構成は特に詰め替え作業の初期、内容液の多い状況において有効である。
パウチ1の上辺6の未シール部を充填口9として内容液を充填し、その後充填口9をシールして充填済のパウチ詰が完成する。
このパウチ詰から内容液を詰め替える場合には、タブ21を開封切線22から切り離すとノズル部8の注出口23が開口するので、図6に示すようにノズル部8の注出口23を本容器10に当てがい、さらにパウチ1を傾けて、注出口23から内容液を注出する。パウチ1は傾けによって、パウチの下側になる左側辺11寄りの胴部15に内容液の重量が作用してパウチ1を変形させる力が発生するが、この発明のパウチでは左側辺11寄りに導液路25が形成されていて、この導液路25が左側辺サイドシール部37と協働してパウチ1の閉塞に繋がる変形を防ぐ補強部材として機能する。
これに加えて、この発明では導液路25がパウチ1を傾けたときに下になる左側辺11の左側辺サイドシール部37の際に沿って形成されているので、内容液が減少してパウチを押し広げる力が弱まっても流路が確保されるとともに、ノズル部8のよじれ変形を防止するので、残液の発生をなくすことができる。
2 パウチ片(胴材)
3 パウチ片(胴材)
4 パウチ片(底材)
5 ヒートシール部
6 上辺
7 下辺
8 ノズル部
9 充填口
10 本体容器
11 左側辺
12 右側辺
15 胴部
16 下側シール部
17 上側シール部
18 液通路
21 タブ
22 開封切線
23 注出口
24 ノズル基部
25 導液路
26 立体成形部
27 張り出し加工部
28 張り出し加工部
31 立体成形部単位体
32 大面積単位体
33 小面積単位体
34 上端部
35 湾曲部
36 下端部
37 左側辺サイドシール部
38 流路誘導線
39 変極点
41 張り出し加工部
42 張り出し加工部
43 重畳部分
44 非重畳部分
46 上端
47 下端
48 変形誘導線
51 張り出し加工部
52 張り出し加工部
55 補助変形誘導線
56 張り出し加工部
57 張り出し加工部
58 中間部分
60 内容液
Claims (5)
- 一方の側辺と上辺の間の角部にノズル部が区画されたフイルム構成のパウチであって、ノズル部の先端から基部、基部近傍で湾曲して一方の側辺に達し、該一方の側辺に沿ってサイドシール部際まで延びる立体成形部からなる導液路を有し、前記導液路は、前記立体成形部の長手方向を横切るように成形面積が異なるブロック状部が多数連なって形成されることを特徴とするノズル付パウチ
- 一部が導液路に重なって形成され、ノズル部中心線から胴部中央まで伸びる流路誘導線を有し、流路誘導線はノズル部基部において一方の側辺側に突出した変極点を有する請求項1に記載のノズル付パウチ
- 前記流路誘導線の胴部中央側から緩やかに湾曲しつつ上辺の一方の側辺端まで延びる略U字状の変形誘導線を有することを特徴とする請求項2記載のノズル付パウチ
- 前記変形誘導線は実線、点線または破線状に形成されることを特徴とする請求項3記載のノズル付パウチ
- 導液路のノズル基部近傍他方の側辺側に隣接して補助誘導線を有し、該補助誘導線は中間部分が他方の側辺側へ突出することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のノズル付パウチ
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012161150A JP6052705B2 (ja) | 2012-07-20 | 2012-07-20 | ノズル付きパウチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012161150A JP6052705B2 (ja) | 2012-07-20 | 2012-07-20 | ノズル付きパウチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014019482A JP2014019482A (ja) | 2014-02-03 |
JP6052705B2 true JP6052705B2 (ja) | 2016-12-27 |
Family
ID=50194812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012161150A Active JP6052705B2 (ja) | 2012-07-20 | 2012-07-20 | ノズル付きパウチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6052705B2 (ja) |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3087797B2 (ja) * | 1992-06-12 | 2000-09-11 | 住友ベークライト株式会社 | 包装袋 |
JP3984375B2 (ja) * | 1998-07-17 | 2007-10-03 | 大日本印刷株式会社 | 詰め替え用パウチ |
JP3757631B2 (ja) * | 1998-07-24 | 2006-03-22 | 凸版印刷株式会社 | 液体包装容器 |
JP2002205747A (ja) * | 2000-10-25 | 2002-07-23 | Lion Corp | 詰め替え用パウチ |
JP4341178B2 (ja) * | 2000-12-15 | 2009-10-07 | 東洋製罐株式会社 | 立体形状記憶パウチ |
WO2003086887A1 (en) * | 2002-04-11 | 2003-10-23 | Jung-Min Lee | Pouch container for holding non-moisture or low-moisture material to be mixed with separately-fed-liquid material |
JP2010095272A (ja) * | 2008-10-15 | 2010-04-30 | Yushin:Kk | 逆止機能ノズルを備えるフレキシブル包装袋および液状物充填包装構造体 |
MX2013004634A (es) * | 2010-12-16 | 2013-09-13 | Fujimori Kogyo Co | Bolsa de envase y metodo para su produccion. |
-
2012
- 2012-07-20 JP JP2012161150A patent/JP6052705B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014019482A (ja) | 2014-02-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5028762B2 (ja) | 詰替パウチ | |
JP5082279B2 (ja) | パウチ容器 | |
JP5131642B2 (ja) | パウチ容器 | |
JP2008044642A (ja) | 分岐型スタンディングパウチ | |
JP5957750B2 (ja) | 詰め替え用パウチ | |
JP4617866B2 (ja) | 分岐型スタンディングパウチ | |
JP6394166B2 (ja) | 液体包装容器 | |
JP5093471B2 (ja) | パウチ容器 | |
JP2009154923A (ja) | パウチ容器 | |
JP4826096B2 (ja) | 分岐型スタンディングパウチ | |
JP5689806B2 (ja) | 複数回詰め替え用パウチ | |
JP5854160B2 (ja) | 詰替え用包装袋及びその製造方法 | |
JP6052705B2 (ja) | ノズル付きパウチ | |
JP4802362B2 (ja) | 液体包装容器 | |
JP2012140145A (ja) | 軟包装ガセット袋容器 | |
JP3139752U (ja) | 流体包装容器 | |
JP5459631B2 (ja) | 詰め替えパウチ | |
JP6554920B2 (ja) | 収納容器 | |
JP6911887B2 (ja) | 収納容器 | |
JP7310209B2 (ja) | パウチ | |
JP7305999B2 (ja) | パウチ | |
JP7408943B2 (ja) | 包装袋 | |
JP5168520B2 (ja) | 流体包装容器 | |
JP4515871B2 (ja) | 詰替パウチ | |
JP6361362B2 (ja) | 液体包装容器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150618 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160310 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160405 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160607 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20160607 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161107 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6052705 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161120 |