JP6050085B2 - 配設体支持具及び配設体設置構造 - Google Patents

配設体支持具及び配設体設置構造 Download PDF

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Description

本発明は、壁内で配設体を支持するための配設体支持具及び配設体設置構造に関する。
従来、壁内で配設体を造営材に対して支持及び固定するための様々な配設体支持具が利用されている。
例えば、特許文献1に示される配線用ボックスを軽量間柱(造営材)に支持固定するための支持金具は、間柱に固定される連結板(3A)と、該連結板(3A)から水平方向に延びる配線用ボックスを固定するための固定板(3D)とからなる。この支持金具は、その連結板(3A)のみで片持ち状態で取り付けられているため、固定板(3D)の先端寄りの位置(間柱から離れた位置)に、配線用ボックスを取り付ける際に固定板(3D)が撓みやすく取り付け作業が困難になると共に、配線用ボックスを取り付けた状態が同様に不安定となるという問題があった。
これに対して、特許文献2の配線用ボックス間柱固定金具(1)は、間柱(造営材)に固定される間柱固定部(2)と、この間柱固定部(2)から水平方向に突き出したアーム部(3)とからなり、該アーム部(3)の先端が背面側に折り曲げられて、後壁と当接可能なスペーサ部(4)が形成される。すなわち、スペーサ部(4)の先端が背面の壁面に当たるようにしてアーム部(3)の撓みを防止している。特許文献2の図3及び4に示されているとおり、アーム部(3)に切り欠き(5)及び罫線(6)が形成されていることにより、折り曲げる位置を選択して、スペーサ部(4)の長さを段階的に調節する。
実公平5−26165号公報 特開2004−135395号公報
しかしながら、特許文献2の固定金具(1)では、該固定金具(1)のアーム部(3)の先端を背面に折り曲げることにより、スペーサ部(4)を背面側の壁(以下、後壁)に当接させている。そのため、スペーサ部(4)の長さを十分に確保すべくアーム部(3)の折り曲げ量を大きくすると、配線用ボックスを該アーム部(3)に支持及び固定するのに必要な支持部(アーム部)自体の長さが足りなくなってしまうという不具合が生じる。例えば、固定金具(1)と後壁との距離が長い場合、配設体を取り付けるための支持部のスペースを確保すると、そのスペースと反比例してスペーサ部(4)が短寸となり、先端が後壁から浮き上がり、後壁に当接させた状態で該固定金具(1)を設置することができない。すなわち、壁内の環境によっては、配設体の取り付け時又は取り付け後における固定金具(1)の撓みを抑えることができない。また、アーム部(3)の折り曲げ作業は、力を要する作業であり、所望の折り曲げ長さで正確に折り曲げることが困難である。さらに、一度の折り曲げ作業で所望のスペーサ部(4)の長さを得ることができなければ、複数回の折り曲げ工程(戻し折り及び再度の折り曲げ)が必要となり、折り曲げ長さの調整が非常に面倒である。この点、特許文献2の固定金具(1)では、折り曲げにかかる力を軽減させるように、所定間隔で形成された罫線(6)に沿ってアーム部(3)を折り曲げるが、当該罫線(6)が等間隔で形成されているため、スペーサ部(4)の長さを自在に調整することができない。したがって、罫線(6)のピッチと後壁との距離が合わなければ、やはり該固定金具(1)の先端が浮いた状態で壁内に設置されるため、スペーサ部(4)はその撓み防止機能を十分に発揮することができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、壁内で造営材に固定されて配設体を安定的に支持する配設体支持具、及び、その配設体設置構造を提供することにある。より具体的には、本発明は、配設体支持具と前壁又は後壁との間の距離にかかわらず、当該配設体支持具の支持部に配設体を設置する際又は設置した後、その撓みをより確実且つ簡単に抑えることができる配設体支持具、及び、配設体設置構造に関する。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の配設体支持具は、前壁と後壁との間の造営材に固定されて配設体を支持する配設体支持具であって、造営材に固定するための固定部と、該固定部から延設された、配設体を支持するための支持部と、該支持部に設けられ、支持部の前壁側又は後壁側への撓みを防止するように前壁及び後壁の少なくとも一方に当接する当接部材をその突出幅を調節可能に保持するための取付部と、を備え、取付部は、支持部の長手方向に沿って所定間隔で複数形成されてなることを特徴とする。
請求項2に記載の配設体支持具は、請求項1の配設体支持具において、当接部材がビスであり、取付部がビスに螺合可能なビス孔であることを特徴とする。
請求項に記載の配設体支持具は、請求項1又は2の配設体支持具において、支持部には、該支持部を切断するための切断補助部が設けられ、取付部が支持部の先端、及び、固定部側の切断補助部の近傍に形成されてなることを特徴とする。
請求項に記載の配設体設置構造は、前壁と後壁との間の造営材を介して配設体を設置するための配設体設置構造であって、固定部で造営材に固定されていると共に、固定部から造営材の側方に延在する支持部で配設体を支持する配設体支持具と、配設体支持具の支持部に設けられ、支持部の長手方向に沿って所定間隔で複数形成された取付部のうちの選択された取付部に取着され、後壁方向に所定の突出幅で突出する当接部材と、を備え、当接部材が前壁及び後壁の少なくとも一方に当接して支持部の前壁側又は後壁側への撓みを防止するように、当接部の突出幅が調節可能に構成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の配設体設置構造は、請求項4の配設体設置構造において、当接部材がビスであり、取付部がビスに螺合可能なビス孔であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、配設体が固定される支持部に、前壁、後壁又はその両方に当接する当接部材を取り付けるための取付部が設けられており、尚且つ、該当接部材の突出幅が調節可能である。すなわち、本発明の配設体支持具では、支持部に形成された取付部が当接部材をその背面側(後壁側)に所定幅で突出した状態で保持し、この当接部材が前壁及び後壁の少なくとも一方に当接することによって支持具の前壁側、後壁側又はその両側への撓みを防止する。つまり、本配設体支持具は別体である当接部材を着脱する構成を有しているため、配設体支持具(又は支持部)と前壁又は後壁との距離に応じて支持部自体を折り曲げてその長さを変化させる必要がない。そのため、配設体支持具と、当接させるべき前壁又は後壁との距離が長い場合においても、支持部が(折り曲げられることにより)短縮されて配設体を取り付けることが不可能となるような従来の不具合は存在しない。さらに、本発明の配設体支持具は、当接部材の突出幅を調節可能に取付部が該当接部材を保持することを特徴とする。そのため、配設体支持具及び前壁又は後壁間の距離に合わせるように当接部材の突出幅をより正確に調節することが可能である。そして、この当接部材を前壁、後壁又はその両方に当接させて支持部を壁材に確実に支持させることにより、配設体を支持する支持部が撓むことを抑えることができる。したがって、本発明の配設体支持具は、前壁又は後壁からの距離にかかわらず、支持部に配設体を設置する際又は設置した後に、配設体を支持する支持部を、当接部材を介して前壁、後壁又はその両方に当接させることによって、配設体を安定的に支持することが可能である。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、当接部材がビスであり、取付部がビスに螺合可能なビス孔であることにより、簡易な構造で当接部材の取付部への着脱、及び、当接部材の突出幅の調節が可能である。尚且つ、簡単なビスの螺着作業で当接部材の突出幅を迅速に調節して、ビス先端を前壁、後壁又はその両方に確実に当接させることができる。すなわち、本発明の配設体支持具は、配設体支持具による配設体の設置作業を簡易且つ迅速に実施することを可能とする。
請求項に記載の発明によれば取付部が支持部の長手方向に沿って所定間隔で複数形成されていることにより、配設体よりも造営材の遠位端側であると共に配設体の設置箇所に最も近接する取付部を複数の取付部から選択して当接部材を取り付けることができる。すなわち、支持部が配設体近傍で前壁、後壁又はその両方で支えられるため、配設体支持具が撓む量をさらに軽減することができる。
請求項に記載の発明によれば、請求項1又は2の発明の効果に加えて、切断補助部が設けられていることにより、支持部をよりコンパクトに変形させるべく切断補助部で切断することができる。さらに、取付部が支持部の先端に形成されていると共に、支持部に設けられた固定部側の切断補助部の近傍に形成されている。すなわち、支持部が先端に形成されていることにより、配設体を固定可能な支持部の領域を最大化することができ、大きいサイズの配設体に対応している。その上、支持部をよりコンパクトに変形させるべく切断補助部で切断した場合でも、切断後の支持部の先端に位置する取付部に当接部材を取り付けることができる。すなわち、支持部の長さを切断補助部で調節しても、同様に配設体を安定的に支持することが可能である。
請求項に記載の発明によれば、配設体が固定される支持部に、前壁、後壁又はその両方に当接する当接部材を取り付けるための取付部が設けられており、尚且つ、該当接部材の突出幅が調節可能である。すなわち、本発明の配設体設置構造では、支持部に形成された取付部が当接部材を保持し、この当接部材が前壁及び後壁の少なくとも一方に当接して支持具の撓みを防止する。つまり、本配設体設置構造は、配設体支持具と当接部材とが別体で着脱可能である構成を有しているため、設体支持具と前壁又は後壁との距離に応じて支持部自体を折り曲げてその長さを変化させる必要がない。そのため、配設体支持具と、当接させるべき前壁又は後壁との距離が長い場合においても、支持部が短縮されて配設体を固定することが不可能となるような従来の不具合は存在しない。さらに、取付部が当接部材をその突出幅を調節可能に保持するように構成されている。そのため、配設体支持具及び前壁又は後壁間の距離に合わせるように当接部材の突出幅をより正確に調節することが可能であり、この当接部材を前壁、後壁又はその両方に当接させて支持部を壁材に確実に支持させることにより、配設体を支持する支持部が撓むことを抑えることができる。したがって、本配設体設置構造は、配設体支持具と前壁又は後壁との距離にかかわらず、支持部に配設体を設置する際又は設置した後、当接部材を介して該支持部及び配設体を前壁、後壁又はその両方に当接させて、配設体を安定的に支持することが可能である。
請求項に記載の発明によれば、請求項の発明の効果に加えて、当接部材がビスであり、取付部がビスに螺合可能なビス孔であることにより、簡易な構造で当接部材の取付部への着脱、及び、当接部材の突出幅の調節が可能である。尚且つ、簡単なビスの螺着作業で当接部材の突出幅を迅速に調節して、ビス先端を前壁、後壁又はその両方に確実に当接させることができる。すなわち、本発明の配設体設置構造は、壁内への配設体の設置作業を簡単且つ迅速に実施することを可能とする。
本発明の一実施形態における配設体支持具の斜視図。 図1の配設体支持具であって、(a)正面図、(b)平面図。 図1の配設体支持具を用いた本発明の一実施形態における配設体設置構造の斜視図。 図3の配設体設置構造の正面図。 図3の配設体設置構造の平面図。 図3の配設体設置構造の分解斜視図。 図1の配設体支持具の支持部を切断補助部で切断した形態を示す配設体設置構造の概略図。 配設体として管クリップを支持する図3の配設体設置構造。 本発明の別実施形態の配設体支持具の斜視図。 本発明の別実施形態の配設体支持具の斜視図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る一実施形態の配設体支持具110の斜視図である。図1に示すとおり、配設体支持具110は、その基端から先端まで延びる平面視L字形状の長板であり、その基端に位置する固定部111と、当該固定部111からその先端に向けて長手状に延在する支持部112とからなる。この固定部111には、固定孔111aが穿設されており、造営材(例えば、間柱)に固定される。そして、支持部112には、配線ボックス20のような配設体を固定するための複数の長孔112aが穿設されている。この長孔112aに沿って配設体をスライドさせることにより、その固定位置を調節する。
図2は、一実施形態の配設体支持具110の平面図及び正面図を示している。図2(a)に示すとおり、当該配設体支持具110はL字形状に屈曲しており、短片状の固定部111と長片状の支持部112とが直角に連結されている。図2(b)に示すとおり、長手状の支持部112の先端近傍には、取付部としてのビス孔113が穿設されている。そして、先端のビス孔113以外にも、基端側に3つのビス穴113が穿設されている。すなわち、ビス孔113が所定間隔で複数形成されている。これら複数のビス孔113は、後述する当接部材としてのビス120と螺合可能な内径を有している。
また、支持部112には、先端のビス孔113よりも基端側の所定位置で切断補助部114が形成されている。当該切断補助部114は幅方向に延びる2つの切り欠きであり、この切断補助部114で支持部112を折り曲げることにより、支持部112を2つに簡単に切断することができる。そして、当該切断補助部114の近傍において、その基端側でビス孔113が支持部112に穿設されている。すなわち、支持部112を切断補助部114に沿って切断した場合、ビス孔113が切断後の支持部112の先端に位置するように配置されている。さらに、支持部112の表面には目盛り部115が刻印されており、配設体を取り付ける位置を調節するための目安として用いられる。
そして、本実施形態では、配設体支持具110のと支持部112と略直角に屈曲した固定部111を介して配設体支持具110が片持ち状態で造営材に固定される。しかしながら、本発明はこの形態に限定されることはない。例えば、固定部を造営材(又は間柱)に固定可能であればよく、L字屈曲させずに平面視直線状の形態とすることも可能である。
なお、本実施形態の配設体支持具110は、SUS材を屈曲及び穿設加工することにより得られたが、本発明は、一実施形態の製法及び材質に限定されるものではない。例えば、SUS材などの金属材料の替わりに、硬質樹脂等を成形加工して配設体支持具を形成することも可能である。
図3は、上記配設体支持具110を用いた一実施形態の配設体設置構造10の斜視図である。図4及び図5は、該配設体設置構造10の正面図及び平面図をそれぞれ示している。これら図3〜5を参照して、一実施形態の配設体設置構造10を以下に詳細に説明する。なお、図3及び図4では、その構造を分かり易くするために前壁32を省略して説明する。
本実施形態の配設体設置構造10では、造営材(間柱)31が、前壁32と後壁33との間に形成された壁内部空間に設置されており、配設体支持具110を介して配線ボックス20を当該造営材31に支持及び固定している。すなわち、この配設体設置構造10は、造営材31に固定された状態で配線ボックス20を支持する配設体支持具110と、当該配設体支持具110のビス孔(取付部)113に螺着したビス(当接部材)120とを備える。
図3〜5に示すとおり、当該配設体支持具110の固定部111がビス又はボルトで造営材31に固定されている。また、当該固定部111から造営材31の側方(離隔方向)に延びる支持部112の略中央に配線ボックス20が固定されている。すなわち、配設体支持具110は、固定部111によって所謂片持ち状態で造営材31に固定されていると共に、支持部112によって配線ボックス20を支持している。
図5に示すとおり、造営材31に固定された配設体支持具110の支持部112と後壁33とは、所定距離dで離隔している。そして、配設体支持具110の支持部112先端のビス孔(取付部)113には、当該支持部112を貫通してビス(当接部材)120が螺着している。このビス120は、突出幅wで支持部112から突出しており、ビス先端部121が後壁33に当接している。この突出幅wはビス120を回転させることにより調節可能であり、図5の設置構造10では、突出幅wは支持部112と後壁33との距離dとほぼ等しい。つまり、配線ボックス20を固定する際、或いは、固定した後において、配設体支持具110に対して前壁32側から後壁33側に力がかかったとしても、ビス孔113に螺着したビス120を介して、支持部112が後壁33に支持されるため、支持部112の後壁33側への撓みが防止される。したがって、図3〜5の配設体設置構造10は、配設体(配線ボックス20)を壁内で安定的に支持している。
なお、本実施形態では、ビス孔113内に回転可能な状態で保持されているが、ビス120とビス孔113内面とが螺合しているので、ビス120を回転させない限り、前壁32方向又は後壁33方向にビス120が動くことはない。しかしながら、ビス120の固定をより確実にするために、突出幅wを調節した後に、ナット等をビス120の先端部121に取り付けて、ビス120の回転を制限することも可能である。また、突出幅wを調節するには、ビス120の回転量を調節する他に、より長い又は短いビスに交換することによって調節してもよい。
図6は、一実施形態の配設体設置構造10の分解図であり、これを参照して各部材の設置方法を説明する。第1に、配設体支持具110の固定部111をその固定孔111aを介してビス又はボルトで造営材31に固定する。次に、複数のビス孔113の少なくとも1つ(ここでは支持部112の先端のビス孔113)を選択して、当接部材としてのビス120を選択したビス孔113に螺着する。そして、作業者はビス120の頭部122をドライバー等で回転させることにより、その突出幅wを支持部112と後壁33との距離dに合わせるように調節する。なお、本実施形態のように配設体支持具110の近傍のビス孔113を選択することが好ましいが、作業者はビス孔113を任意に選択することができ、尚且つ、複数ビス孔113に複数のビス120を螺着してもよい。そして、当該固定部111から造営材31の側方(離隔方向)に延びる支持部112の略中央部において、当該支持部112の長孔112aを介して、支持部112上で固定位置を(目盛り部115を用いて)調整しつつ、配線ボックス20を支持部112にビス又はボルトで固定することにより、壁内で配線ボックス20を造営材31に安定的に支持させることができる。
なお、ビス120をビス孔113に螺着して突出幅wを調節する際、後壁33が既に設置されており、尚且つ、前壁32側から作業可能な状態(すなわち、前壁32が未設置或いは前壁32に作業用の孔が形成されていること)であることが好ましい。つまり、作業者は、前壁32側から目視しながらビス頭部122をドライバー等で回転させ、ビス先端部121が後壁33に当接するまでビス120を回転させることにより、所望の突出幅wに簡単且つ迅速に調節することができる。しかしながら、前壁32及び後壁33が共に未設置であって造営材31のみが設置された状態であっても、本発明の配設体設置構造10を構築可能である。特に、後壁33が設置されていない状態でビス120の突出幅wを調節する際には、予め支持部112と後壁33との距離dを予測しておき、距離dの予測値に合わせるように突出幅wを調節することができる。そして、配設体支持具110を造営材31に固定し、当接部材120の突出幅wを調節した後に、前壁32及び後壁33を設置することが可能である。
図7は、一実施形態の配設体支持具110を、その切断補助部114に沿って切断して使用する形態を示している。より小さい配設体を設置するとき、支持部112の先端をよりコンパクトな形態に変形させるべく、切断補助部114よりも先端側の支持部112を除去することができる。特に、狭い空間に設置する場合や横方向に干渉物が配置されている場合に、切断補助部114で支持部112を切断することが有効である。切断後の配設体支持具110において、図7に示すとおり、(切断後の)支持部112の先端にビス120を取り付けるためのビス孔113が配置される。つまり、当該ビス孔113にビス120を所定の突出幅wで螺着することにより、コンパクトな形態で、壁内で配線ボックス20を造営材31に安定的に支持させることができる。
なお、本実施形態では、配設体を配線ボックス20として説明したが、配設体は本実施形態の配線ボックス20に限定されず、当業者にとって考え得る限り、種々の被支持物を配設体として固定することを本発明は意図としている。さらに、一実施形態の配設体設置構造10として、当接部材120が後壁33のみに当接する形態を説明したが、本発明はこれに限定されず、当接部材120が前壁32のみに当接するように前壁側への突出幅を調節してもよく、あるいは、前壁32及び後壁33の両方に当接するように前後両方への突出幅を調節することも可能である。以下、前壁及び後壁の両方に当接部材を当接させる一実施例を図8を参照して説明する。
図8の配設体設置構造10’で支持される配設体は、管クリップ20’である。この管クリップ20’は、配線ボックス20と比べて小さいため、切断補助部114でその先端側が切断されることにより、短縮された支持部112に固定されている。そして、支持部112のビス孔113には、前壁32側及び後壁33側の両方に突出した長さLのビス120’が取り付けられている。このビス120’の後壁33側への突出幅はw1、前壁32側への突出幅はw2で表され、これらの合計が全長L(〜w1+w2)にほぼ相当する。当該ビス120’ の長さLは、造営材31の幅L(前壁32と後壁33との距離)と合致するように選択されている。そして、ビス120’の先端部121’が後壁33に当接するように配置されている。すなわち、このビス120’の全長Lは前壁32と後壁33との距離に等しいため、ビス先端部121’が後壁33に当接すると、必然的にビス120’の頭部122’が前壁32に当接する。つまり、この配設体設置構造10’では、当接部材としてのビス120’が前壁32及び後壁33の両方に当接可能な所定の突出幅w1、w2で取付部としてのビス孔113に取り付けられている。
特に、このような長尺且つ可撓性の管材を把持する管クリップ20’を壁裏で造営材31に設置する場合、壁表等から管材を曲げたり、引き出したりする際に管材が前後に大きく動くことが想定されるため、管クリップ20’に対して前壁32及び後壁33の両方向に大きな力が加わり易く、それ故、その支持安定性に不安があった。しかし、本実施形態の配設体設置構造10’では、支持部102の両側に突出した当接部材120’を介して前壁32及び後壁33の両方で当該支持部102を支持可能であるため、支持部102が前後に撓むことを防止し、管材を取り扱う際の管クリップ20’の支持安定性を著しく改善している。
以下、本発明に係る一実施形態の配設体支持具110及び配設体設置構造10の作用効果について説明する。
本実施形態の配設体支持具110では、配設体(配線ボックス)20が固定される支持部112に、後壁33に当接するビス(当接部材)120を取り付けるためのビス孔(取付部)113が設けられており、尚且つ、該ビス120の突出幅wが調節可能である。すなわち、この配設体支持具110では、支持部112に形成されたビス孔113がビス120を後壁33側に突出させた状態で保持し、このビス先端部121が後壁33の壁面に当接して支持具112の後壁33側への撓みを防止する。つまり、本配設体支持具110は別体である当接部材120を着脱する構成を有しているため、支持部112と後壁33との距離dに応じて支持部112自体を折り曲げてその長さを変化させる必要がない。そのため、支持部112と後壁33との距離dが長い場合においても、支持部112が短縮されて配設体を取り付けることが不可能となるような従来の不具合は存在しない。さらに、ビス120とビス孔113との螺合関係により、ビス120を回転させるだけで突出幅wを調節可能にビス孔113が該ビス120を保持できるように、本実施形態の配設体支持具110は簡易な構造で構成されている。そのため、ビス頭部122を回転させるという簡単な作業だけで、配設体支持具110及び後壁33間の距離dに合わせるようにビス120の突出幅wを正確に調節することが可能である。そして、このビス先端部121を後壁33に当接させて支持部112を後壁33に確実に支持させることにより、(特に、後壁側33に力が加わった場合に)配設体20を支持する支持部112が撓むことを抑えることができる。したがって、本配設体支持具110及び配設体設置構造10は、後壁33からの距離dにかかわらず、支持部112に配設体20を設置する際又は設置した後、ビス120を介して該支持部112及び配設体20を後壁33に当接させて、配設体20を安定的に支持することが可能である。
また、ビス孔113が支持部112の長手方向に沿って所定間隔で複数形成されていることにより、配設体20よりも造営材31の遠位端側であると共に配設体20の設置箇所に最も近接するビス孔113を複数のビス孔113から選択してビス120を螺着させることができる。すなわち、支持部112が配設体20の近傍で後壁33によって支えられるため、配設体支持具110が撓む量をさらに軽減することができる。さらに、支持部112にはその幅方向に切断するための切断補助部114が設けられている。これにより、支持部112の先端側の配設体20の取り付けに必要でない部分を切り取ることができ、配設体支持具110をコンパクトな形態で使用することができる。そして、ビス孔113が支持部112の先端に形成されていると共に、支持部112に設けられた固定部111側の切断補助部114の近傍に形成されている。すなわち、支持部112をよりコンパクトに変形させるべく切断補助部114で切断した場合でも、切断後の支持部112の先端に位置するビス孔113にビス120を取り付けることができる。したがって、支持部112の長さを切断補助部114で調節しても、同様に配設体20を安定的に支持することが可能である。
さらに、一実施形態の配設体設置構造10’では、当接部材120’が支持部120の前壁32及び後壁33の両側に所定の突出幅w1、w2で突出して、前壁32及び後壁33の両方に当接可能に配置されている。これにより、支持部120が前後両側に撓むことを防止し、より一層、配設体(配線ボックス20又は管クリップ20’)を安定的に壁内に設置することができる。すなわち、本実施形態の配設体支持具110では、ビス孔(取付部)113に取り付けるビス(当接部材)120の長さL(又は突出幅w1、w2)を変更するだけで、ビス120を前壁32及び後壁33のいずれか一方又はその両方に当接させるかを必要に応じて選択することができる。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
(変形例)
本発明の配設体支持具及び配設体設置構造の形態は、上記実施形態に限定されない。すなわち、本発明の取付部及び当接部材には、一実施形態のビス孔113及びビス120が対応しているが、本発明の取付部及び当接部材はこれに限定されることはない。
例えば、図9は、別実施例の配設体支持具110Aの概略図である。この配設体支持具110は、取付部及び当接部材としてクランプ孔113A及びシャフト120Aを採用している。このクランプ孔113Aは、クリップ状の板バネ113aAの付勢力により、その孔径が狭まる方向にシャフト120Aをクランプすることができる。つまり、板バネ113aAを開くようにクランプ孔113Aにシャフト120Aを押し込み、所定の突出幅でシャフト120Aを止めると、その場で当該シャフト120Aが板バネ113aAの弾性復帰力により把持される。これにより、シャフト(当接部材)先端121Aが後壁33に当接する所定の突出幅wでクランプ孔(取付部)113Aに保持される。したがって、当該配設体支持具110Aは、この上述した一実施形態の配設体支持具110と同様の作用効果を発揮することができる。
図10は、別実施例の配設体支持具110Bの概略図である。この配設体支持具110Bは、取付部及び当接部材として係止孔113B及びシャフト120Bを採用している。この係止孔113Bの内壁113aBは、前面(前壁32)側が大径であり、後側(後壁33)側が小径となるようにテーパー状に形成されている。また、シャフト120Bの外面には鋸歯123Bに形成されており、各鋸歯は先端部121Bから頭部122Bに向けてその径が広がるように形成されている。このシャフト120Bの先端部121Bを係止孔113Bに挿入すると、鋸歯123B外面と内壁113aBとが互いに摺動し、シャフト120Bが係止孔113B内を支持部112Bの後面側に進行可能である。他方、逆方向にシャフト120Bを引き抜こうとしても、鋸歯123Bの裾部と係止孔113Bの後面側の周縁とが係合するため、逆方向の移動が規制される。すなわち、シャフト120Bを係止孔113Bに差し込み、途中でその差し込みを止めることで、後壁33と当接可能な突出幅w(〜d)を達成することができる。このとき、当接する後壁33側から当該シャフト120Bに力がかかったとしても、シャフト120Bの鋸歯123Bが係止孔113Bの周縁113bBに係止されるため、シャフト120Bが前壁32側に押し出されることはない。したがって、当該配設体支持具110Bは、この上述した一実施形態の配設体支持具110と同様の作用効果を発揮することができる。
したがって、当業者であれば、本発明の作用効果を発揮すべく、取付部及び当接部材の組み合わせとして様々な形態又は手段を採用することができる。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
10 配設体設置構造
110 配設体支持具
111 固定部
112 支持部
113 ビス孔(取付部)
114 切断補助部
115 目盛り部
120 ビス(当接部材)
20 配線ボックス(配設体)
31 造営材
32 前壁
33 後壁

Claims (5)

  1. 前壁と後壁との間の造営材に固定されて配設体を支持する配設体支持具であって、
    前記造営材に固定するための固定部と、
    該固定部から延設された、前記配設体を支持するための支持部と、
    該支持部に設けられ、前記支持部の前壁側又は後壁側への撓みを防止するように前記前壁及び前記後壁の少なくとも一方に当接する当接部材をその突出幅を調節可能に保持するための取付部と、を備え
    前記取付部は、前記支持部の長手方向に沿って所定間隔で複数形成されてなることを特徴とする配設体支持具。
  2. 前記当接部材がビスであり、前記取付部が前記ビスに螺合可能なビス孔であることを特徴とする請求項1に記載の配設体支持具。
  3. 前記支持部には、該支持部を切断するための切断補助部が設けられ、前記取付部が前記支持部の先端、及び、前記固定部側の前記切断補助部の近傍に形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の配設体支持具。
  4. 前壁と後壁との間の造営材を介して配設体を設置するための配設体設置構造であって、
    固定部で前記造営材に固定されていると共に、前記固定部から前記造営材の側方に延在する支持部で前記配設体を支持する配設体支持具と、
    前記配設体支持具の前記支持部に設けられ、前記支持部の長手方向に沿って所定間隔で複数形成された取付部のうちの選択された取付部に取着され、前記後壁方向に所定の突出幅で突出する当接部材と、を備え、
    前記当接部材が前記前壁及び前記後壁の少なくとも一方に当接して前記支持部の前壁側又は後壁側への撓みを防止するように、前記当接部材の前記突出幅が調節可能に構成されていることを特徴とする配設体設置構造。
  5. 前記当接部材がビスであり、前記取付部が前記ビスに螺合可能なビス孔であることを特徴とする請求項に記載の配設体設置構造。
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