JP6045313B2 - チップ間隔維持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、環状フレームに貼着されたエキスパンドシートを拡張することにより該エキスパンドシートに貼着されている板状の被加工物が複数のチップに分割された状態において、チップ間の間隔を拡張したままの状態に維持するチップ間隔維持装置に関する。
半導体デバイス製造工程においては、円板状の半導体ウェーハの表面に格子状の分割予定ラインによって多数の矩形領域を区画し、これら矩形領域の表面にICやLSI等の電子回路を形成し、次いで裏面を研削した後に研磨するなど必要な処理をしてから、分割予定ラインに沿ってウェーハを個々の矩形領域に分割し、多数の半導体チップを得ている。このようにして得られた半導体チップは、裏面にエポキシ樹脂等からなる厚さが例えば数μm〜100μm程度のDAF(Die Attach Film)と称されるダイボンディング用のフィルム状接着剤が貼着され、このDAFを介して、半導体チップを支持するダイボンディングフレームに対し加熱することによりボンディングされる。
一方、上記半導体ウェーハ等の板状の被加工物を分割する方法としては、被加工物の分割予定ラインに沿ってフルカットで切断する他に、分割予定ラインに沿って強度を低下させた分割起点を形成してから被加工物に外力を付与して被加工物を割断するといった方法も採用されてきている。分割起点は、切削ブレードで切削したりレーザビームを照射したりして形成した溝が挙げられる。また、近年では、透過性を有するレーザビームを被加工物の内部に照射して改質層を形成し、この改質層を起点として被加工物を分割するといった方法が提案されている(特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載される分割方法においては、分割起点が形成された被加工物に、環状フレームに貼着されたエキスパンドシートを貼着して被加工物を環状フレームを介して支持可能なものとし、エキスパンドシートを拡張することで被加工物に外力を付与して多数のチップに分割している。エキスパンドシートは、環状フレームと被加工物とを、被加工物の表面と直交する方向に相対的に離間するように動かすことにより拡張され、分割された個々のチップ間には間隔が形成された状態となる。
ここで、環状フレーム内のエキスパンドシートを拡張したままであると、エキスパンドシートには弛みすなわち余剰分が生じているためハンドリングの際などにおいて隣り合うチップどうしが接触し、チップに欠けなどの損傷が生じるおそれがある。そこで、上記特許文献1に記載される分割方法においては、エキスパンドシートにおける被加工物の外周縁と環状フレームの内周縁との間の領域を加熱して収縮させることでエキスパンドシートの余剰分を実質的に除去し、チップ間の間隔を維持するようにしている。
特開2005−142365号公報
しかし、エキスパンドシートの種類によっては、加熱しても充分に収縮せず、チップ間の間隔を維持することができない場合がある。チップ間に充分な間隔が形成されないと、上記のようにハンドリングの際などにおいてチップどうしが接触して損傷するおそれが生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その主たる課題は、エキスパンドシートの種類によらず、被加工物を分割して形成したチップ間の間隔を維持することができるチップ間隔維持装置を提供することにある。
本発明のチップ間隔維持装置は、エキスパンドシートに貼着され環状フレームに装着された被加工物が分割されて形成された複数のチップの間隔を拡張した状態に維持するチップ間隔維持装置であって、被加工物を支持する支持面を有し、エキスパンドシートを介して被加工物が分割されて形成された複数のチップを吸引保持可能に支持するテーブルと、該テーブルの外周で環状フレームを固定する固定面を有したフレーム固定手段と、前記エキスパンドシートを拡張することで複数の前記チップ間に間隔を形成する拡張手段と、該拡張手段で前記エキスパンドシートが拡張されて前記チップ間に間隔が形成された複数の該チップを該エキスパンドシートを介して前記テーブルで吸引保持するとともに該拡張手段による拡張を解除することで被加工物の外周と前記環状フレームの内周との間で該エキスパンドシートの余剰分が隆起した隆起部を挟持して圧着する圧着手段と、を備え、前記圧着手段は、第一挟持面を含む第一挟持部と第二挟持面を含む第二挟持部とを有し、前記隆起部を挟持する一対の挟持部と、前記第一挟持面と前記第二挟持面とが当接する当接位置と該当接位置から退避する退避位置とに前記第一挟持部と前記第二挟持部とを移動させる移動手段と、前記第一挟持部を加熱する加熱手段と、を有し、前記第二挟持部は、前記第二挟持面に、前記挟持部で挟持して加熱し圧着した前記隆起部に冷却流体を噴出する噴出口が形成され、前記第一挟持面と前記第二挟持面のいずれか一方が凹凸を有するとともにいずれか他方が柔軟部材から形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、拡張手段でエキスパンドシートを拡張して被加工物をチップに分割した後、拡張手段による拡張を解除することで、被加工物の外周と環状フレームの内周との間でエキスパンドシートの余剰分が隆起した隆起部が形成されるので、この隆起部を圧着手段で挟持して圧着することで、エキスパンドシートの余剰分が実質的に除去される。余剰分の隆起部を圧着するため、加熱によって収縮しにくいエキスパンドシートでも余剰分を除去することができ、チップ間の間隔を維持することが可能となる。
また、圧着手段の第一挟持面と第二挟持面のいずれか一方が凹凸を有するとともにいずれか他方が柔軟部材から形成されているため、挟持されたエキスパンドシートは該凹凸における特に凹部と凸部との境界で柔軟部材側に押圧されて圧着され、これに圧着性がより向上する。また、エキスパンドシートを圧着するには、第一挟持面と第二挟持面とが互いに全面的に当接することが好ましいが、第一挟持面と第二挟持面とが全面的に当接するように組み立てるのは非常に難しく手間がかかる。しかし、本発明では第一挟持面と第二挟持面のいずれか一方を柔軟部材とすることで、エキスパンドシートを挟持する際に柔軟部材側に凹凸側が食い込み、第一挟持面と第二挟持面とが密着可能となる。このため、高精度な組み立てが不要となるという利点も得られる。
本発明によれば、エキスパンドシートの種類によらず、被加工物を分割して形成したチップ間の間隔を維持することができるチップ間隔維持装置が提供されるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るチップ間隔維持装置で分割加工およびチップ間隔維持がなされる半導体ウェーハ(被加工物)の、(a)斜視図、(b)断面図である。 一実施形態のチップ間隔維持装置の斜視図である。 一実施形態のチップ間隔維持装置の側面図である。 一実施形態のチップ間隔維持装置の圧着手段および加熱手段が設けられた支持体の平面図である。 一実施形態のチップ間隔維持装置が具備する圧着手段の斜視図である。 一実施形態のチップ間隔維持装置による処理動作の載置ステップを示す側断面図である。 同処理動作のフレーム固定ステップを示す側断面図である。 同処理動作の分割ステップを示す側断面図である。 同処理動作の隆起部形成ステップを示す側断面図である。 同処理動作の圧着ステップを示す側断面図である。 同処理動作の硬化ステップを示す側断面図である。 同処理動作の加熱収縮ステップを示す側断面図である。 挟持面に形成する凹凸の別形態を示す(a)平面図、(b)断面図である。 挟持面に形成する凹凸の別形態を示す(a)平面図、(b)断面図である。 挟持面に形成する凹凸の別形態を示す(a)平面図、(b)断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1の符号1は一実施形態で分割加工が施されるデバイス用ウェーハ(被加工物)を示しており、図2はウェーハ1に分割加工を施すとともに分割後のチップ間の間隔を維持する一実施形態のチップ間隔維持装置20を示している。
[1]ウェーハ
図1に示すウェーハ1は、厚さが例えば数百μm程度の円板状の半導体ウェーハ等である。ウェーハ1には格子状の分割予定ライン2によって複数の矩形領域3が設定されており、これら矩形領域3の表面1a側に、例えばICやLSIからなる電子回路が形成されている。
ウェーハ1の裏面1bには環状フレーム10に貼着されたエキスパンドシート11が貼着され、ウェーハ1は表面1a側が露出した状態とされる。環状フレーム10はステンレス等の剛性を有する金属板等からなるもので、ウェーハ1は、環状フレーム10およびエキスパンドシート11を介してハンドリングされる。
エキスパンドシート11は、常温では伸縮性を有し、かつ、所定温度(例えば70℃程度)以上に加熱されると収縮する特性を有する基材の片面に、粘着層が形成されたものが用いられる。基材としては、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィン等の合成樹脂シートが挙げられる。ウェーハ1と環状フレーム10は、片面の粘着層に貼着される。ウェーハ1は、環状フレーム10の円形状の内周縁10aに対し同心状に配設され、ウェーハ1の外周縁1cと環状フレーム10の内周縁10aとの間には、エキスパンドシート11の環状領域11aが形成される。
図1(b)に示すように、ウェーハ1の内部には、分割予定ライン2に沿って改質層4が予め形成されている。改質層4は透過性を有する所定波長のパルスレーザビームをウェーハ1の内部に集光点を合わせて照射することにより形成される。改質層4はウェーハ1の他の部分と比較して強度が低下しており、分割起点となる。
なお、本実施形態ではウェーハ1の分割予定ライン2に沿った分割起点を改質層4としているが、分割起点は改質層4に限られず、切削ブレードで切削したりレーザビームを照射したりして形成した溝等であってもよい。
次に、図2に示すチップ間隔維持装置20、およびこのチップ間隔維持装置20を用いたウェーハ1に対する分割加工ならびにチップ間の維持の工程を説明する。
[2]チップ間隔維持装置
(1)構成
図2に示すチップ間隔維持装置20は、円形状の水平な上面である支持面331を有し、この支持面331にウェーハ1を吸引保持するテーブル31と、このテーブル31の外周で上記環状フレーム10を水平状態に固定するフレーム固定手段40と、エキスパンドシート11を拡張してウェーハ1に外力を付与してウェーハ1を各矩形領域3に分割して複数のチップに個片化するとともにチップ間に間隔を形成する拡張手段30と、拡張したエキスパンドシート11の余剰分が隆起した隆起部を挟持して圧着する圧着手段70とを備えている。
テーブル31は、図3に示すように、ステンレス等の中実材料からなる円板状の枠体32の上面中央に多孔質体からなる円板状の吸引部33が嵌合されたもので、吸引部33の上面が支持面331を形成している。支持面331はウェーハ1とほぼ同径で、ウェーハ1はエキスパンドシート11を介して支持面331に同心状に載置される。吸引部33の支持面331と枠体32の上面とは、面一に構成されている。
枠体32の底部の中心には、吸引部33に連通して下面に開口する吸引通路321が形成されており、この吸引通路321の開口には、配管341を介して、空気を吸引する真空ポンプ等からなる吸引源34が接続されている。吸引源34が運転されると吸引部33内が負圧となり、吸引部33に載置されるウェーハ1がエキスパンドシート11を介して支持面331に吸引されて保持される。
テーブル31は、テーブル用シリンダ35によって昇降駆動される。テーブル用シリンダ35は、シリンダ本体351から複数のピストンロッド352が上方に延びた構成のもので、ピストンロッド352の上端にテーブル31が固定されている。シリンダ本体351によりピストンロッド352が伸縮動作することにより、テーブル31が昇降する。
テーブル31の周囲には、テーブル31を囲繞する環状の外周テーブル37が配設されている。外周テーブル37は、テーブル31とは別体に昇降可能となっており、テーブル31と外周テーブル37とが上下方向に相対移動すると、外周テーブル37の内周面とテーブル31の枠体32の外周面とが摺動し、外周テーブル37の水平な上面とテーブル31の上面とが水平に一致可能となっている。
外周テーブル37は複数の外周テーブル用シリンダ38によって昇降駆動される。外周テーブル用シリンダ38は、シリンダ本体381から複数のピストンロッド382が上方に延びた構成のもので、ピストンロッド382の上端に外周テーブル37が固定されている。シリンダ本体381によりピストンロッド382が同期して伸縮動作することにより、外周テーブル37が昇降する。外周テーブル37は、主にテーブル31と上面が一致した状態で同期して昇降させられる。外周テーブル37の上面の外周縁は、エキスパンドシート11が摺動した際に切れないように、面取り加工あるいはR形状に加工されている。上記テーブル31および外周テーブル37が拡張手段30を構成している。
フレーム固定手段40は、上下一対の水平な押さえプレート41,載置プレート45によって構成されている。正方形状に形成されたこれらプレート41,45の中央には、上記外周テーブル37が通過可能な大きさの円形状の開口411,451が互いに同心状に形成されている。これら開口411,451の径は、環状フレーム10の内径程度に設定されている。
押さえプレート41は固定状態とされている。一方、載置プレート45は、載置プレート用シリンダ46によって昇降駆動される。載置プレート用シリンダ46は、シリンダ本体461から複数のピストンロッド462が上方に延びた構成のもので、ピストンロッド462の上端に載置プレート45が固定されている。シリンダ本体461によりピストンロッド462が同期して伸縮動作することにより、載置プレート45が昇降する。なお、上記各シリンダ35,38,46は、空気圧や油圧等用いた流体圧シリンダが用いられる。
押さえプレート41および載置プレート45は、互いの間に環状フレーム10を挟持可能な大きさを有しており、載置プレート45の上面の固定面452に環状フレーム10を載置し、載置プレート用シリンダ46によって載置プレート45を上昇させていくと、押さえプレート41の下面の固定面412が環状フレーム10の上面に当接し、これらプレート41,45で環状フレーム10が挟持されて固定される。
図2に示すように、固定状態の押さえプレート41の上方には、上下方向に延び、テーブル31と同軸的に配設された回転軸51を介して円板状の支持体50が回転可能、かつ昇降可能に支持されている。回転軸51は、図示せぬ回転駆動手段および昇降手段によって、回転駆動および昇降駆動され、この回転軸51の下端に支持体50が同軸的に固定されている。支持体50は、回転軸51とともに回転したり昇降したりする。
上記圧着手段70は、支持体50の外周部の下面に複数設けられている。この場合、圧着手段70は2つ装備され、図4に示すように互いに180°離れた位置に配設されている。また、これら圧着手段70は、図3に示すように、外周テーブル37の上方であって、押さえプレート41の内側に配設されている。
図3および図5に示すように、圧着手段70は、外周側の第一挟持部71と内周側の第二挟持部72とからなる挟持部73を有している。第一挟持部71と第二挟持部72とは、それぞれ、支持体50に固定された第一挟持部用シリンダ(移動手段)75および第二挟持部用シリンダ(移動手段)76によって、斜め下方に対して伸縮可能に支持されており、その伸縮動作で互いに離接可能に構成されている。各シリンダ75,76は、空気圧や油圧等用いた流体圧シリンダである。
図5に示すように、第一挟持部用シリンダ75は、シリンダ本体751から複数のピストンロッド752が斜め下方に延びた構成のもので、ピストンロッド752の下端に第一挟持部71が固定されている。第二挟持部用シリンダ76も同様の構成であって、シリンダ本体761から複数のピストンロッド762が斜め下方に延びており、ピストンロッド762の下端に第二挟持部72が固定されている。
第一挟持部71と第二挟持部72は、互いに対向する長方形状の対向面711,721を有しており、対向面711,721間が外周テーブル37の上方に位置付けられるように配設されている。各対向面711,721は、テーブル31および外周テーブル37の接線方向に延びており、それら対向面のうち、第一挟持部71の対向面711の下端部には板状の柔軟部材713が取り付けられており、第二挟持部72の対向面721の下端部には板状の断熱材723が取り付けられている。柔軟部材713は、例えばシリコーンやゴム等の柔軟性を有するシートで構成される。断熱材723は、例えば金属やセラミック等の硬質な断熱材料で構成される。
第一挟持部71側の柔軟部材713の表面と第二挟持部72側の断熱材723の表面は互いに平行に対向する第一挟持面712と第二挟持面722をそれぞれ構成する。第一挟持部71と第二挟持部72は、各シリンダ75,76のピストンロッド752,762が伸長して第一挟持面712と第二挟持面722とが当接する当接位置と、ピストンロッド752,762が縮退して該当接位置から退避する退避位置とに移動する。
第一挟持部71は電熱ヒータ等で構成された加熱手段となっており、第一挟持部71は加熱用電源(不図示)に接続されている。第一挟持部71が加熱状態となると、熱が柔軟部材713に伝達して柔軟部材713が加熱される。加熱される柔軟部材713の第一挟持面712は、平坦に形成されている。
また、第二挟持部72側の断熱材723の第二挟持面722は、全面に凹凸を有している。本実施形態では、第二挟持面722に水平方向に延びる複数の凸条725が形成されるとともに、凸条725間に複数の溝状の凹部726が形成されている。
複数の凹部726のうちの中央部の凹部726には、冷却流体を噴出する複数の噴出口729が間隔をおいて形成されている。噴出口729からは冷却された空気などの冷却流体が噴出するようになっており、第二挟持部72には、噴出口729を冷却流体の供給源に連通する配管(不図示)が接続されている。
また、図2および図4に示すように、支持体50の下面外周部の下面の、圧着手段70の間には、下方に向けて熱を放散する収縮用ヒータ60が配設されている。収縮用ヒータ60は、圧着手段70と同一周上であって、圧着手段70と90°離れた位置に配設されている。したがって、支持体50の下面外周部の下面には、圧着手段70と収縮用ヒータ60とが、周方向角度で90°ごとに離間した位置に位置付けられて固定されている。
(2)動作
以上が一実施形態のチップ間隔維持装置20の構成であり、次いで該装置20によるウェーハ1の分割加工および分割後のチップ間の間隔維持のための動作を順に説明する。
(2−1)載置ステップ
はじめに、図6に示すようにテーブル31、外周テーブル37および載置プレート45を、上面が同一水平面で一致する高さに位置付ける。そして、環状フレーム10を、エキスパンドシート11が貼着されている面を下に向けて載置プレート45の上面に載置するとともに、ウェーハ1を、エキスパンドシート11を介してテーブル31の支持面331に載置する。
(2−2)環状フレーム固定ステップ
図7に示すように、載置プレート45を上昇させ、上下のプレート41,45間に環状フレーム10を挟持して固定する。
(2−3)分割ステップ
図8に示すように、テーブル31と外周テーブル37を同期して上昇させてウェーハ1を押し上げる。これにより、エキスパンドシート11は径方向外側に拡張される。エキスパンドシート11の拡張に伴い、ウェーハ1には径方向外側に引っ張られる外力が付与され、改質層4を起点としてウェーハ1は分割予定ライン2に沿って割断される。すなわちウェーハ1は、各矩形領域3に分割されて複数のチップ3Aに個片化される。各チップ3Aの間には、エキスパンドシート11の拡張により間隔が形成される。エキスパンドシート11の環状領域11aは、外周テーブル37の外周縁に強く当接して摺動するが、外周縁を面取り加工あるいはR形状に加工することによりエキスパンドシート11は切れず、円滑に拡張される。
なお、外周テーブル37の外周縁にエキスパンドシート11が摺動する際に切れることを防ぐには、面取り加工あるいはR形状に加工する他に、外周縁に沿って複数のローラを回転自在に配設するなどの方式を採ってもよい。
(2−4)隆起部形成ステップ
ウェーハ1が複数のチップ3Aに分割されたら、吸引源34を運転して各チップ3Aをエキスパンドシート11ごとテーブル31の支持面331に吸引保持する。これにより、チップ3Aは支持面331にチップ3A間の間隔が保持された状態で固定された状態となる。この状態から、テーブル31と外周テーブル37を同期して下降させ、元の高さ、すなわち載置プレート45と同じ高さに位置付ける。
この動作により、チップ3Aに分割されたウェーハ1の外周縁1cと環状フレーム10の内周縁10aとの間の距離が縮まるので、この間のエキスパンドシート11の環状領域11aの拡張状態が解除される。すると、図9に示すようにエキスパンドシート11の環状領域11aには余剰分が生じ、その余剰分が上方に隆起して互いに重なった隆起部11bに形成される。この隆起部11bは外周テーブル37の上方において、ウェーハ1の外周縁に沿った環状に形成され、その上方には圧着手段70が位置付けられている。
(2−5)圧着ステップ
予め各圧着手段70の第一挟持部71を加熱して柔軟部材713を余熱(例えば50℃程度)しておき、また、各圧着手段70の第一挟持部71と第二挟持部72を離間させて挟持部73を開いた状態としておく。この状態から回転軸51を下降させることで支持体50とともに圧着手段70を下降させ、隆起部11bを第一挟持部71と第二挟持部72の間に位置付ける。
次いで、第一挟持部71の加熱手段を作動させて柔軟部材713を所定温度(例えば130〜140℃程度)に加熱し、図10に示すように第一挟持部71と第二挟持部72とを近付けて挟持部73を閉じていき、第一挟持面712と第二の挟持面722とにより隆起部11bを挟み込み、エキスパンドシート11の重畳部分を柔軟部材713で加熱しながら圧着する。なお、圧着ステップの際には、図10に示すように外周テーブル37を僅かに下降させてエキスパンドシート11から離しておく。これにより、加熱されたエキスパンドシート11が外周テーブル37に溶着するおそれを防止することができる。
挟持部73による隆起部11bの圧着の際には、断熱材723の第二挟持面722の凹凸が、柔軟部材713の第一挟持面712との間に隆起部11bを挟み込んで、この隆起部11bとともに柔軟部材713を押圧して柔軟部材713に食い込む状態になる。このため、特に第二挟持面722の凹凸の境界部分、すなわち凸条725の角部により隆起部11bが柔軟部材713側に押圧され、これによって隆起部11bは強く圧着される。
(2−6)硬化ステップ
加熱による圧着を終えたら、図11に示すように挟持部73を開き、続いて第二挟持部72側の噴出口729から冷却された空気を噴出させ、加熱状態の隆起部11bを冷却して硬化させる。これにより圧着手段70による隆起部11bの圧着が完了する。
隆起部11bは、圧着手段70に対応する2箇所が圧着され、当該位置の圧着が完了したら、圧着手段70を一旦上昇させてから支持体50を所定角度回転させて次に圧着する位置で停止させ、続いて上記の要領で圧着動作を繰り返し、エキスパンドシート11の隆起部11bの複数箇所を圧着する。圧着箇所は2箇所でもよいが、円周等分の複数箇所が好ましく、例えば4〜8箇所を圧着する。
この後、チップ3Aに分割されたウェーハ1のテーブル31への吸引保持を解除し、載置プレート45を下降させて図6の載置ステップの状態に戻すと、環状フレーム10をハンドリングしてウェーハ1を搬出することができる。拡張されたエキスパンドシート11にあっては、環状領域11aに形成した複数の隆起部11bを圧着することで、環状フレーム10の内側でのテンションが維持され、したがってチップ3A間の間隔が維持され、チップ3Aどうしが接触することが起こらない。
(2−7)加熱収縮ステップ
硬化ステップ後に、支持体50を回転させ、図12に示すように圧着されて硬化した隆起部11bの上方に収縮用ヒータ60を位置付ける。そして、収縮用ヒータ60により、圧着して硬化させた隆起部11bを所定温度に加熱して収縮させる。必要に応じてこの加熱収縮ステップを実施することにより、隆起部11bの圧着状態がさらに強化され、エキスパンドシート11に弛みが生じることを確実に抑えることが可能となる。
(3)作用効果
上記実施形態によれば、ウェーハ1を複数のチップ3Aに分割した後、ウェーハ1をテーブル31に吸引保持した状態で、テーブル31と外周テーブル37を下降させてエキスパンドシート11の拡張を解除すると、ウェーハ1の外周縁1cと環状フレーム10の内周縁10aとの間の環状領域11aでエキスパンドシート11の余剰分が隆起した隆起部11bが形成される。そして、隆起部11bの複数箇所を圧着することにより、余剰分が除去され、環状フレーム10内のエキスパンドシート11のテンションが維持される。これによりチップ3A間の間隔を維持することが可能となり、その結果、ハンドリング時においてチップ3Aどうしの接触が起こらず、チップ3Aが損傷するおそれが低減する。
また、圧着手段70の挟持部73の第一挟持面712が柔軟部材713で形成され、第二挟持面722には凹部726と凸条725による凹凸が形成されているため、挟持部73で挟持されるエキスパンドシート11の隆起部11bは、上記のように第二挟持面722の凸条725の角部で柔軟部材側に押圧されて食い込むことより強く圧着される。このため、隆起部11bの圧着状態が確実に保持される。
また、エキスパンドシート11の隆起部11bを挟持部73で圧着するには、第一挟持面712と第二挟持面722とが互いに平行で全面的に当接するように設定されていることが好ましいが、このような設定に組み立てるには非常に難しく手間がかかる。しかし、本実施形態では、第一挟持面712を柔軟部材713で形成し、第二挟持面722に凹凸を形成していることにより、第二挟持面722の凹凸が柔軟部材713に食い込み、第一挟持面712と第二挟持面713とが密着可能となる。このため、第一挟持面712と第二挟持面722とが互いに平行で全面的に当接可能となるような高精度な組み立てが不要となる。
なお、エキスパンドシート11の隆起部11bの外面側は粘着層であるため、第一挟持面712と第二の挟持面722は粘着層に接触する。このため、柔軟部材713と断熱材723は、それぞれ第一挟持部71および第二挟持部72に対し着脱可能に取り付けるようにし、粘着層の粘着成分が第一挟持面712と第二の挟持面722に付着したら交換するよう使用するとよい。
また、支持体50に固定される圧着手段70の数は任意であり、ウェーハ1の大きさなどに応じて、また、支持体50の回転角度などに応じて、適宜に選択される。さらに、圧着手段70はウェーハ1の径方向に沿って移動可能に構成されていてもよく、その場合には隆起部11bの径方向位置に対応して圧着手段70を移動させることで、隆起部11bに対応する径方向位置に圧着手段70を位置付けることができる。
(4)凹凸の別形態
第二挟持部72の断熱材723の第二挟持面722に形成する凹凸の形態(凸条725と凹部726)は一例であり、凹凸の形態としては、図13に示すように縦方向に延びる複数の凸条725と凸条725間の溝状の凹部726という形態であってもよい。さらには、図14に示すように、小さい矩形状の凹部727と凸部728とが千鳥状に配設されて形成された形態や、図15に示すように、円形状の凸部728が千鳥状に配設されて形成され、凸部728間が凹部727となる形態などが挙げられる。
凹凸は上記実施形態では第二挟持面722側に形成しているが、本発明では、第一挟持面と第二挟持面のいずれか一方が凹凸を有するとともにいずれか他方が柔軟部材から形成されていればよく、上記実施形態には限定されるものではない。
1…ウェーハ(被加工物)
3A…チップ
10…環状フレーム
11…エキスパンドシート
11b…隆起部
20…チップ間隔維持装置
30…拡張手段
31…テーブル
331…支持面
40…フレーム固定手段
412,452…固定面
70…圧着手段
71…第一挟持部(加熱手段)
712…第一挟持面
713…柔軟部材
72…第二挟持部
722…第二挟持面
723…断熱材
725…凸条
726…凹部
727…凹部
728…凸部
729…噴出口
73…挟持部
75…第一挟持部用シリンダ(移動手段)
76…第二挟持部シリンダ(移動手段)

Claims (1)

  1. エキスパンドシートに貼着され環状フレームに装着された被加工物が分割されて形成された複数のチップの間隔を拡張した状態に維持するチップ間隔維持装置であって、
    被加工物を支持する支持面を有し、エキスパンドシートを介して被加工物が分割されて形成された複数のチップを吸引保持可能に支持するテーブルと、
    該テーブルの外周で環状フレームを固定する固定面を有したフレーム固定手段と、
    前記エキスパンドシートを拡張することで複数の前記チップ間に間隔を形成する拡張手段と、
    該拡張手段で前記エキスパンドシートが拡張されて前記チップ間に間隔が形成された複数の該チップを該エキスパンドシートを介して前記テーブルで吸引保持するとともに該拡張手段による拡張を解除することで被加工物の外周と前記環状フレームの内周との間で該エキスパンドシートの余剰分が隆起した隆起部を挟持して圧着する圧着手段と、
    を備え、
    前記圧着手段は、
    第一挟持面を含む第一挟持部と第二挟持面を含む第二挟持部とを有し、前記隆起部を挟持する一対の挟持部と、
    前記第一挟持面と前記第二挟持面とが当接する当接位置と該当接位置から退避する退避位置とに前記第一挟持部と前記第二挟持部とを移動させる移動手段と、
    前記第一挟持部を加熱する加熱手段と、を有し、
    前記第二挟持部は、前記第二挟持面に、前記挟持部で挟持して加熱し圧着した前記隆起部に冷却流体を噴出する噴出口が形成され、
    前記第一挟持面と前記第二挟持面のいずれか一方が凹凸を有するとともにいずれか他方が柔軟部材から形成されていること
    を特徴とするチップ間隔維持装置。
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