JP2013191718A - 被加工物の分割装置及び分割方法 - Google Patents

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隆志 長尾
Shunichiro Hirozawa
俊一郎 廣沢
Tatsuya Inaoka
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Abstract

【課題】被加工物によらず分割後のチップ間の間隔を維持してチップ同士の接触によるチップの損傷を防止できる被加工物の分割装置及び分割方法を提供する。
【解決手段】被加工物ユニット17のエキスパンドシートSを介して被加工物11を支持する支持面を有する支持手段と、支持手段の外周で被加工物ユニット17の環状フレームFを固定するフレーム固定手段と、被加工物11の外周と環状フレームFの内周との間のエキスパンドシートSを支持面に直交する方向に押圧してエキスパンドシートSを拡張することで被加工物11を分割起点から分割するシート拡張手段と、エキスパンドシートSが拡張されて形成されたエキスパンドシートSの弛み部分を加熱して収縮する加熱手段と、を具備し、加熱手段は、被加工物の外周の第1領域23を第1温度で加熱する第1加熱手段と、第1領域23とは異なる第2領域25を第2温度で加熱する第2加熱手段と、を含む。
【選択図】図9

Description

本発明は、分割起点が形成されるとともにエキスパンドシートに貼着されてフレームで支持された被加工物を分割する被加工物の分割装置及び分割方法に関する。
IC、LSI、LED等の複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成されたシリコンウエーハ、サファイアウエーハ等のウエーハは、例えばレーザー加工装置によって個々のデバイスに分割され、分割されたデバイスは携帯電話、パソコン等の各種電気機器に広く利用されている。
レーザー加工装置によるウエーハの分割には、以下に説明する第1及び第2の加工方法が知られている。第1の加工方法では、ウエーハに対して吸収性を有する波長(例えば355nm)のパルスレーザービームをウエーハに照射することでアブレーション加工によりレーザー加工溝を形成し、その後、例えば特開2010−206136号公報に記載されているような分割装置で、ウエーハに外力を付与してレーザー加工溝を分割起点としてウエーハを割断し、個々のデバイスへと分割する。
第2の加工方法は、ウエーハに対して透過性を有する波長(例えば1064nm)のパルスレーザービームの集光点を分割予定ラインに対応するウエーハの内部に位置付けて、パルスレーザービームを分割予定ラインに沿って照射してウエーハ内部に改質層を形成し、その後分割装置によってウエーハに外力を付与して改質層を分割起点としてウエーハを割断し、個々のデバイスへと分割する。
ウエーハに対する分割起点の形成は、レーザー加工方法の他に切削装置による切削方法によっても達成される。この場合は、切削ブレードによりウエーハを分割予定ラインに沿って不完全切断(ハーフカット)することによりウエーハに分割起点となる切削溝を形成し、分割装置によってウエーハに外力を付与して切削溝を分割起点としてウエーハを割断し、個々のデバイスへと分割する。
特開2010−206136号公報に開示された分割装置は、ウエーハの外周縁と環状フレームの内周との間の領域のエキスパンドシートを加熱する環状のヒーターを備えており、ウエーハの分割後にウエーハの外周縁と環状フレーム内周との間の領域のエキスパンドシートを加熱して収縮させることにより分割されたチップ間隔を維持している。
特開2010−206136号公報
ところで、被加工物には、第1分割予定ラインのピッチと第2分割予定ラインのピッチとが異なるものがある。第1分割予定ラインのピッチと第2分割予定ラインのピッチとが大きく異なる被加工物は、分割後のチップは長方形となり、長尺チップと呼ばれる。ここで言うピッチとは、隣接する分割予定ライン間の距離である。
長尺チップの場合、ピッチが大きい方向では、ピッチが小さい方向に比べて分割予定ラインの数が少ない。従って、特許文献1に開示されるように、エキスパンドシートに放射状に張力が付与されてエキスパンドシートが拡張した後、ピッチが小さい方向のチップ間隔はピッチが大きい方向のチップ間隔よりも狭く形成される。
よって、ピッチが小さい方向とピッチが大きい方向とで同じチップ間隔を得る為には、ピッチが小さい方向においてウエーハ外周のエキスパンドシートをより収縮する必要がある。
ところが、特許文献1に開示されたように被加工物の外周のエキスパンドシートを均一温度で加熱すると、ピッチが小さい方向では収縮不足となり、チップ間の間隔を維持することができないことがあった。チップ間の間隔が維持できずチップ間に十分な隙間が形成されないと、ハンドリング時にチップ同士が接触して損傷してしまうという問題が生じる。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被加工物によらず分割後のチップ間の間隔を維持してチップ同士の接触によるチップの損傷を防止できる被加工物の分割装置及び分割方法を提供することである。
請求項1記載の発明によると、分割予定ラインに沿って分割起点が形成された被加工物と、該被加工物が貼着されたエキスパンドシートと、該エキスパンドシートの外周が貼着された環状フレームとからなる被加工物ユニットの該エキスパンドシートを拡張することで該被加工物を分割する被加工物の分割装置であって、該被加工物ユニットの該エキスパンドシートを介して被加工物を支持する支持面を有する支持手段と、該支持手段の外周で該被加工物ユニットの該環状フレームを固定するフレーム固定手段と、被加工物の外周と該環状フレームの内周との間の該エキスパンドシートを該支持面に直交する方向に押圧して該エキスパンドシートを拡張することで被加工物に外力を付与して被加工物を分割起点から分割するシート拡張手段と、該エキスパンドシートが該シート拡張手段によって拡張されて形成された該エキスパンドシートの弛み部分を加熱して収縮する加熱手段と、を具備し、該加熱手段は、被加工物の外周の第1領域を第1温度で加熱する第1加熱手段と、被加工物の外周の第1領域とは異なる第2領域を第2温度で加熱する第2加熱手段と、を含むことを特徴とする被加工物の分割装置が提供される。
好ましくは、被加工物の前記分割予定ラインは、第1の方向に伸長する複数の第1分割予定ラインと、該第1の方向に交差する第2の方向に伸長する複数の第2分割予定ラインとを含み、隣接する該第2分割予定ライン間の第2ピッチは隣接する該第1分割予定ライン間の第1ピッチより大きく、前記第1領域は、被加工物の外周で該第1分割予定ラインの両端側の領域であり、前記第2領域は、被加工物の外周で該第2分割予定ラインの両端側の領域であり、前記第2温度は、前記第1温度以上の温度である。
好ましくは、被加工物の前記分割予定ラインは、第1の方向に伸長する複数の第1分割予定ラインと、該第1の方向に交差する第2の方向に伸長する複数の第2分割予定ラインとを含み、前記エキスパンドシートは所定方向にテンションが内在しており、該第1の方向と該エキスパンドシートのテンションが内在する該所定方向とが一致した状態で前記被加工物ユニットの被加工物は該エキスパンドシートに貼着されており、前記第1領域は、被加工物の外周で該第1分割予定ラインの両端側の領域であり、前記第2領域は、被加工物の外周で該第2分割予定ラインの両端側の領域であり、前記第2温度は、前記第1温度以上の温度である。
請求項4記載の発明によると、分割予定ラインに沿って分割起点が形成された被加工物と、該被加工物が貼着されたエキスパンドシートと、該エキスパンドシートの外周が貼着された環状フレームとからなる被加工物ユニットの該エキスパンドシートを拡張することで該被加工物を分割する被加工物の分割方法であって、被加工物を支持する支持面を有する支持手段で該被加工物ユニットの被加工物を該エキスパンドシートを介して支持するとともに、該支持手段の外周で該被加工物ユニットの該環状フレームをフレーム固定手段で固定する保持ステップと、該保持ステップを実施した後、被加工物の外周と該環状フレームの内周との間の該エキスパンドシートを該支持面に直交する方向に押圧して該エキスパンドシートを拡張させ、被加工物を該分割起点から該分割予定ラインに沿って分割する分割ステップと、該分割ステップを実施した後、該エキスパンドシートが該拡張手段によって拡張されて形成された該エキスパンドシートの弛み部分を加熱して収縮させる加熱ステップと、を具備し、該加熱ステップは、被加工物の外周の第1領域を第1温度で加熱する第1加熱ステップと、被加工物の外周の第1領域とは異なる第2領域を第2温度で加熱する第2加熱ステップと、を含むことを特徴とする被加工物の分割方法が提供される。
本発明の分割装置によると、分割予定ラインのピッチが大きい方向とピッチが小さい方向とを異なる温度で加熱することが可能となるため、エキスパンドシートの適切な収縮が可能となり、どの方向においても分割後のチップ間の間隔を維持できる。
エキスパンドシートは通常ロール状に巻回されており、ロールの巻回方向にテンションが内在している。エキスパンドシートの種類によっては、内在するテンションに起因してロールの巻回方向において拡張されにくい上、加熱によってしわが大きく発生してしまう。
本発明によると、ロールの巻回方向と直交する方向において、より高い温度でエキスパンドシートを加熱して十分に収縮させることができる。更に、ロールの巻回方向においては、エキスパンドシートが拡張されて弛みとなったエキスパンドシート部分を収縮させるのに十分な低温で加熱できるため、過度に加熱してしわを発生させてしまう恐れを低減できる。よって、エキスパンドシートの適切な収縮が可能となり、どの方向においても分割後のチップ間の間隔を維持できる。
エキスパンドシートを介してウエーハが環状フレームに支持されたウエーハユニットの平面図である。 本発明実施形態に係る分割装置の斜視図である。 ウエーハユニットをフレーム載置部材上に載置した状態の分割装置の縦断面図である。 フレーム載置部材とフレーム押さえ部材とでウエーハユニットの環状フレームを固定した状態の分割装置の縦断面図である。 突き上げ部材を突き上げてウエーハをチップに分割した状態の分割装置の縦断面図である。 吸着テーブルを上昇させてウエーハをエキスパンドシートを介して吸着している状態の分割装置の縦断面図である。 ウエーハを吸着テーブルで吸着した状態でエキスパンドシートの弛み部分を加熱している状態を示す分割装置の縦断面図である。 加熱ステップ後のエキスパンドシートの状態を示す分割装置の縦断面図である。 長尺チップを有するウエーハの加熱領域の区分を説明する平面図である。 エキスパンドシートをウエーハ及び環状フレームに貼着する様子を示す一部断面側面図である。 エキスパンドシートの巻回方向(テンション内在方向)に応じた加熱領域の区分を説明する平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1を参照すると、本発明実施形態の分割装置を使用しての分割対象となるウエーハユニット17の平面図が示されている。ウエーハ11をエキスパンドシートSに貼着し、エキスパンドシートSの外周部を環状フレームFに貼着してウエーハユニット17とする。
ウエーハ11の表面11aには、矢印Aで示す第1の方向に伸長する複数の第1分割予定ライン13aと、第1の方向に直交する矢印Bで示す第2の方向に伸長する複数の第2分割予定ライン13bとによって区画された各領域に長方形状の長尺チップ15が形成されている。
第1分割予定ライン13aのピッチは小さく、第2分割予定ライン13bのピッチは第1分割予定ライン13aのピッチに比べて大きく設定されている。図示された実施形態では、ピッチが小さい方向においては、11本の第1分割予定ライン13aが並んで形成されており、ピッチが大きい方向においては、4本の第2分割予定ライン13bが並んで形成されている。
ウエーハ11に背景技術の項で説明したレーザービームの照射によるレーザー加工溝や改質層、又は切削ブレードのハーフカットによる切削溝等の分割起点を形成した後、ウエーハユニット17を特許文献1に開示されたような分割装置に装着して、エキスパンドシートSを放射状に拡張すると、第2分割予定ライン13bの本数の方が第1分割予定ライン13bの本数よりも少ないため、第2分割予定ライン13bのカーフ幅は第1分割予定ライン13aのカーフ幅よりも広く形成される。
従って、ウエーハ11を長尺チップ15に分割した後、カーフ幅を均一にしようとすると、第2の方向Bにおいて第1の方向Aに比べてより多くエキスパンドシートSを収縮させてカーフ幅を広げる必要がある。
本発明の分割装置は、ウエーハをチップに分割後の第1の方向A及び第2の方向Bにおいてカーフ幅を均一に維持できる分割装置であり、以下図2乃至図11を参照して、本発明の分割装置及び分割方法を詳細に説明する。
図2を参照すると、本発明実施形態に係る分割装置2の斜視図が示されている。符号4はウエーハユニット17の環状フレームFを載置するフレーム載置部材であり、4個のエアシリンダ(3個のみ図示)8のピストンロッド8aに連結されて、エアシリンダ8により上下動可能に支持されている。フレーム載置部材4に対向してフレーム押さえ部材6が固定して配設されている。
図3はウエーハユニット17の環状フレームFがフレーム載置部材4上に載置された状態の分割装置2の縦断面図である。フレーム載置部材4及びフレーム押さえ部材6は正方形状をしており、中央には直径が等しい円形開口部4a,6aが互いに同心状に形成されている。円形開口部4a,6aの直径は環状フレームFの内径程度に設定されている。
フレーム載置部材4の内側には円筒状の突き上げ部材10が配設されており、この円筒状の突き上げ部材10は図1に示す昇降機構14によって上下方向に昇降される。円筒状の突き上げ部材10内には吸着テーブル12が配設されており、吸着テーブル12も昇降機構14によって上下方向に移動される。
昇降機構14は、円筒状の突き上げ部材10を昇降するエアシリンダ16と、吸着テーブル12を昇降するエアシリンダ18とを含んでいる。図3乃至図8では、昇降機構14のケーシング14aは省略されている。
図3に示されるように、円筒状の突き上げ部材10は複数のエアシリンダ16のピストンロッド16aにより支持されており、吸着テーブル12は複数のエアシリンダ18のピストンロッドにより支持されている。
吸着テーブル12は吸引路20及び図示しない電磁切替弁を介して吸引部22に選択的に接続されている。ウエーハ11には分割予定ラインに沿って複数の分割起点19が形成されている。突き上げ部材10の上端縁に、エキスパンドシートSの突き上げ時にエキスパンドシートSとの摩擦を緩和する複数のコロ9が回転自在に取り付けられている。
図2を再び参照すると、フレーム押さえ部材12の上方にはヒーターユニット24が配設されている。ヒーターユニット24の支持部材26は矢印Z方向に昇降可能に装着されており、支持部材26の下端部にアーム28が矢印R方向に旋回可能に取り付けられている。アーム28の先端部下端にはヒーター30が取り付けられている。
ウエーハユニット17の環状フレームFをフレーム載置部材4上に載置した後、エアシリンダ8を駆動してフレーム載置部材4を上昇し、図4に示すように、環状フレームFをフレーム載置部材4とフレーム押さえ部材6とで挟持して固定する。
次いで、エアシリンダ16を駆動して円筒状の突き上げ部材10を上昇し、図5に示すように、突き上げ部材10でエキスパンドシートSを押圧して上方に突き上げる。その結果、エキスパンドシートSは放射状に拡張され、エキスパンドシートSに貼着されているウエーハ11に外力が付与されてウエーハ11は分割起点19から第1及び第2分割予定ライン13a,13bに沿って割断され、個々のチップ15に分割される。隣接するチップ15の間には隙間(間隔)21が形成される。
突き上げ部材10の突き上げによる分割ステップを実施後、図6に示すように、エアシリンダ18を駆動して吸着テーブル12を上昇し、電磁切替弁を連通位置に切り替えて吸着テーブル12を吸引部22に連通して、吸着テーブル12でエキスパンドシートSを介してウエーハ11を吸着する。
この状態で突き上げ部材10を下降させると、図7に示すように、ウエーハ11の外周と環状フレームFの内周との間のエキスパンドシートSに弛み部分S1が形成される。ウエーハ11は吸着テーブル12で吸着されているため、隣接するチップ15間の隙間21は分割時の状態に維持されている。
この状態で、加熱ユニット23のヒーター30で弛み部分S1を加熱すると弛み部分S1が収縮し、図8に示すように、弛み部分S1が収縮して縮み部S2が形成され、エキスパンドシートSには引張力が作用し、吸着テーブル12の吸着を解除しても、隣接するチップ15間の間隔21を維持することができる。
次に、図9を参照して、複数の長尺チップ15を有するウエーハ11の加熱方法について説明する。ウエーハ11の外周で矢印Aで示す第1の方向に伸長する第1分割予定ライン13aの両端側に第1領域23と、ウエーハ11の外周で矢印Bで示す第2の方向に伸長する第2分割予定ライン13bの両端側に第2領域25を設定する。この第1領域23と第2領域25は、チップ15のサイズに応じて適宜設定する。
そして、加熱ステップでは、第1領域23を第1の温度で加熱し、第2領域25を第1の温度より高い第2の温度で加熱する。このように、チップ間のピッチが小さい方向のエキスパンドシートSの弛み部分S1をチップ間のピッチが大きい方向の弛み部分S1を加熱する温度より高い温度で加熱することにより、チップ間のピッチが小さい方向のエキスパンドシートSをより収縮させることができるため、どの方向においても分割後のチップ間の間隔を適正に維持することができる。
例えば、第1領域23の加熱は第1加熱手段で第1の温度で加熱し、第2領域25の加熱は第2加熱手段で第1の温度より高い第2温度で加熱する。本実施形態の分割装置2においては、加熱ユニット24のヒーター30が旋回可能に取り付けられているため、第1加熱手段及び第2加熱手段を一つのヒーター30で兼用することができる。
図10を参照すると、シート貼着装置32により、ウエーハ11の裏面11b及び環状フレームFにエキスパンドシートSを貼着している様子を示す一部断面側面図が示されている。
シート貼着装置32の保持テーブル34でウエーハ11の表面11a及び環状フレームFを保持し、シートロール36からエキスパンドシートSを送りだして、貼り付けローラー38を矢印A方向に転動してエキスパンドシートSを環状フレームF及びウエーハ11の裏面11bに貼着した後、エキスパンドシートSを巻き取りローラー40で巻き取る。
更に、エキスパンドシートSを環状フレームF及びウエーハ11に貼着した後、図示しないカッターによりエキスパンドシートSを環状フレームFの幅方向中間部分で円形にカットする。
このようなシートロール36を使用したエキスパンドシートSの環状フレームF及びウエーハ11への貼着時には、エキスパンドシートSには矢印Tで示す巻回方向にテンションが内在している。
このようにテンションが一方向に内在したエキスパンドシートSを使用する場合には、テンションが内在する方向とこれに直交する方向とでエキスパンドシートSの加熱温度を変更するのが望ましい。これについて図11を参照して説明する。図11で矢印Tはテンションが内在するエキスパンドシートSの巻回方向であり、矢印Aで示す第1の方向と一致する。
このようなエキスパンドシートSを使用したウエーハユニット17では、ウエーハ11Aの中心を通る一点鎖線から15〜45度の領域を第1領域23とし、他の領域を第2領域25に設定する。そして、第1領域23のエキスパンドシートSを低温で加熱し、第2領域25のエキスパンドシートSを高温で加熱して収縮させる。
第1領域23は、ウエーハ11Aの外周で第1分割予定ライン13aの両端側の領域であり、第2領域25は、ウエーハ11Aの外周で第2分割予定ライン13bの両端側の領域である。
上述したように、テンションが内在する矢印方向Tに直交する方向の第2領域25を第1領域23よりも高温で加熱することにより、第2領域25のエキスパンドシートSの弛み部分S1をより大きく収縮させることができる。
更に、シートロール36の巻回方向においては、エキスパンドで拡張されたエキスパンドシートSの弛み部分S1を収縮させるのに十分な低温で加熱できるため、過度に加熱してしわを発生させてしまう恐れを低減できる。
よって、エキスパンドシートSの適切な収縮が可能となり、何れの方向においても分割後のチップ間の間隔を適正に維持できる。尚、エキスパンドシートSの種類によっては、第1領域23は加熱を実施しなくてもよい場合がある。また、エキスパンドシートSの加熱はウエーハ11Aの外周領域全周ではなく、局所的でもよい。
上述した実施形態では、被加工物としてウエーハ11,11Aに本発明を適用した例について説明したが、被加工物はウエーハに限定されるものではなく、例えば先ダイシング(Dicing Before Grinding)後のウエーハにDAF(Die Attach Film)が貼着された被加工物を含むものであり、この場合の分割起点とはチップ間に形成された間隔の他、DAFに形成された切削溝やレーザー加工溝も含むものである。
上述した実施形態では、分割装置2は加熱ユニット24を具備しているが、特許文献1に記載されたように、加熱領域を分割装置2が配設された領域と別の領域に設けるようにしてもよい。また、分割装置2は吸着テーブル12を有しているが、吸着テーブル12を省略して突き上げ部材10がウエーハ11を支持する支持手段と拡張手段とを兼用するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、旋回可能に取り付けられたヒーター30で第1加熱手段及び第2加熱手段を兼用しているが、それぞれ別の加熱手段を設けるようにしてもよい。又は、高温領域と低温領域を含む環状の加熱手段を設けるようにしてもよい。ヒーター30に替えて、赤外線照射や温風を吹き付けるようにしてもよい。
2 分割装置
4 フレーム載置部材
6 フレーム押さえ部材
8,16,18 エアシリンダ
10 突き上げ部材
11,11A ウエーハ
12 吸着テーブル
13a 第1分割予定ライン
13b 第2分割予定ライン
15 チップ
24 加熱ユニット
30 ヒーター
23 第1領域
25 第2領域
F 環状フレーム
S エキスパンドシート
S1 弛み部分

Claims (4)

  1. 分割予定ラインに沿って分割起点が形成された被加工物と、該被加工物が貼着されたエキスパンドシートと、該エキスパンドシートの外周が貼着された環状フレームとからなる被加工物ユニットの該エキスパンドシートを拡張することで該被加工物を分割する被加工物の分割装置であって、
    該被加工物ユニットの該エキスパンドシートを介して被加工物を支持する支持面を有する支持手段と、
    該支持手段の外周で該被加工物ユニットの該環状フレームを固定するフレーム固定手段と、
    被加工物の外周と該環状フレームの内周との間の該エキスパンドシートを該支持面に直交する方向に押圧して該エキスパンドシートを拡張することで被加工物に外力を付与して被加工物を分割起点から分割するシート拡張手段と、
    該エキスパンドシートが該シート拡張手段によって拡張されて形成された該エキスパンドシートの弛み部分を加熱して収縮する加熱手段と、を具備し、
    該加熱手段は、被加工物の外周の第1領域を第1温度で加熱する第1加熱手段と、
    被加工物の外周の第1領域とは異なる第2領域を第2温度で加熱する第2加熱手段と、
    を含むことを特徴とする被加工物の分割装置。
  2. 被加工物の前記分割予定ラインは、第1の方向に伸長する複数の第1分割予定ラインと、該第1の方向に交差する第2の方向に伸長する複数の第2分割予定ラインとを含み、
    隣接する該第2分割予定ライン間の第2ピッチは隣接する該第1分割予定ライン間の第1ピッチより大きく、
    前記第1領域は、被加工物の外周で該第1分割予定ラインの両端側の領域であり、
    前記第2領域は、被加工物の外周で該第2分割予定ラインの両端側の領域であり、
    前記第2温度は、前記第1温度以上である請求項1記載の被加工物の分割装置。
  3. 被加工物の前記分割予定ラインは、第1の方向に伸長する複数の第1分割予定ラインと、該第1の方向に交差する第2の方向に伸長する複数の第2分割予定ラインとを含み、
    前記エキスパンドシートは所定方向にテンションが内在しており、
    該第1の方向と該エキスパンドシートのテンションが内在する該所定方向とが一致した状態で前記被加工物ユニットの被加工物は該エキスパンドシートに貼着されており、
    前記第1領域は、被加工物の外周で該第1分割予定ラインの両端側の領域であり、
    前記第2領域は、被加工物の外周で該第2分割予定ラインの両端側の領域であり、
    前記第2温度は、前記第1温度以上である請求項1記載の被加工物の分割装置。
  4. 分割予定ラインに沿って分割起点が形成された被加工物と、該被加工物が貼着されたエキスパンドシートと、該エキスパンドシートの外周が貼着された環状フレームとからなる被加工物ユニットの該エキスパンドシートを拡張することで該被加工物を分割する被加工物の分割方法であって、
    被加工物を支持する支持面を有する支持手段で該被加工物ユニットの被加工物を該エキスパンドシートを介して支持するとともに、該支持手段の外周で該被加工物ユニットの該環状フレームをフレーム固定手段で固定する保持ステップと、
    該保持ステップを実施した後、被加工物の外周と該環状フレームの内周との間の該エキスパンドシートを該支持面に直交する方向に押圧して該エキスパンドシートを拡張させ、被加工物を該分割起点から該分割予定ラインに沿って分割する分割ステップと、
    該分割ステップを実施した後、該エキスパンドシートが該拡張手段によって拡張されて形成された該エキスパンドシートの弛み部分を加熱して収縮させる加熱ステップと、を具備し、
    該加熱ステップは、被加工物の外周の第1領域を第1温度で加熱する第1加熱ステップと、被加工物の外周の第1領域とは異なる第2領域を第2温度で加熱する第2加熱ステップと、を含むことを特徴とする被加工物の分割方法。
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