JP6044191B2 - プレス成形品のスプリングバック抑制対策方法および解析装置 - Google Patents
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Description
しかし、高張力鋼板を使用した場合、その材料特性が高いために成形時に発生するスプリングバック現象が顕著になり、スプリングバック量が多い場合には形状不良と称され、接合等の組立てが出来ない事態となる。このためスプリングバック抑制対策は極めて重要な技術であり各種手法が検討されている。
また、特許文献2のようにスプリングバックの要因分析を行うことは有用ではあるが、要因分析結果に基づく対策がどの程度効果があるかは不明である。
このように、従来のスプリングバック抑制対策技術は、不十分であるといわざるを得ないのが現状であり、より効果的なスプリングバック対策方法が望まれていた。
そのため、適切な要因分析ができたとしても、その要因に基づく対策が要因と直接結びつけることが難しく、効果的なスプリングバック抑制が期待できない。
そこで、まず着目したのが、部品の剛性が高ければ、プレス成形時の残留応力に起因するスプリングバックの駆動力があってもスプリングバックを抑制できるということであり、当該部品の剛性を向上させることでスプリングバックを抑制することを考えた。
部品の剛性を向上させる一般的な方法として、部品に例えば凸形状を付与することで剛性を向上させることは可能である。
そこで、発明者は、スプリングバック抑制対策の対象となる部品について、スプリングバックが生ずる応力状態を付与し、その場合に当該部品のどの部位の剛性が必要であるかを求めることで、スプリングバックが生ずる要因に対する直接的かつ効果的な対策を講ずることができるという知見を得た。
本発明はかかる知見に基づくものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
平面要素及び/又は立体要素を用いて前記部品の解析モデルを生成する解析モデル生成工程と、該生成した解析モデルの各要素にスプリングバックを生じさせる応力状態を設定する応力状態設定工程と、
該応力状態設定工程で応力状態を設定した前記解析モデルについて与えられた解析条件を満たすための必要最小限の要素を残す解析であって、当該必要最小限の要素のみからなる部位を最適部位とする形状最適化解析を行い剛性に寄与の高い部位を検出する剛性寄与部位検出工程と、
該剛性寄与部位検出工程で検出された部位に基づいて前記部品の剛性向上のための手段を講じる剛性向上工程とを備え、
前記応力状態設定工程は、前記解析モデルの一部を拘束して、他の一部に曲げ荷重及び/又はねじり荷重を与えることで前記解析モデルに応力状態を生じさせて、該応力状態を前記解析モデルの各要素に設定するものであることを特徴とするものである。
平面要素及び/又は立体要素を用いて前記部品の解析モデルを生成する解析モデル生成手段と、
該生成した解析モデルの各要素にスプリングバックを生じさせる応力状態を設定する応力状態設定手段と、
該応力状態設定手段で応力状態を設定した前記解析モデルについて与えられた解析条件を満たすための必要最小限の要素を残す解析であって、当該必要最小限の要素のみからなる部位を最適部位とする形状最適化解析を行い剛性に寄与の高い部位を検出する剛性寄与部位検出手段と、
該剛性寄与部位検出手段で検出された部位に基づいて前記部品の剛性向上のための手段を講じる剛性向上手段とを備え、
前記応力状態設定手段は、前記解析モデルの一部を拘束して、他の一部に曲げ荷重及び/又はねじり荷重を与えることで前記解析モデルに応力状態を生じさせて、該応力状態を前記解析モデルの各要素に設定するものであることを特徴とするものである。
また、スプリングバック抑制対策の対象となる部品が自動車部品の場合には、部品ごとの剛性を向上させることにより、車体の剛性が向上するという効果もある。
本実施の形態に係るスプリングバック抑制対策装置1は、PC(パーソナルコンピュータ)等によって構成され、図2に示すように、表示装置3と入力装置5と主記憶装置7と補助記憶装置9および演算処理部11とを有している。
また、演算処理部11には、表示装置3と入力装置5と主記憶装置7および補助記憶装置9が接続され、演算処理部11の指令によって各機能を行う。表示装置3は計算結果の表示等に用いられ、液晶モニター等で構成される。入力装置5はオペレータからの入力等に用いられ、キーボードやマウス等で構成される。主記憶装置7は演算処理部11で使用するデータの一時保存や演算等に用いられ、RAM等で構成される。補助記憶装置9は、データの記憶等に用いられ、ハードディスク等で構成される。
解析モデル生成手段13は、平面要素(シェル要素)、立体要素(ソリッド要素)、または、平面要素と立体要素の両方を使用して部品の解析モデルを生成する。図4に平面要素と立体要素の使用方法の例を示す。図4は平面形状について解析モデルを生成したものである。図4(a)は平面要素のみを使用して生成した解析モデルである。図4(b)は立体要素のみを使用して生成した解析モデルである。図4(c)は平面要素と立体要素の両方を使用して生成した解析モデルであり、平面要素の上面に立体要素を配置して生成される。
図4(a)と図4(b)の使用方法で作成した解析モデルは、形状最適化解析(詳細は後述する)を実行することで不要な要素が削除されると、その部位には何も残らないが、図4(c)の使用方法で作成した解析モデルは、形状最適化解析を行うと、平面要素の上面の立体要素だけが削除される。
なお、上記のいずれの使用方法を用いてもよい。
応力状態設定手段15は、解析モデル生成手段13で生成した解析モデルの各要素にスプリングバックを生じさせる応力状態を設定する。
応力状態の設定方法としては、例えば、解析モデルの一部を拘束して、他の一部に曲げ荷重やねじり荷重、または曲げ荷重とねじり荷重の両方など、様々な荷重を与えることで解析モデルに応力状態を生じさせて、該応力状態を解析モデルの各要素に設定する方法や、別途得られる応力状態(例えば、プレス成形解析を行って下死点状態(離型前の状態)等の応力状態)を各要素に直接転写(マッピング)して設定する方法等がある。また、手動で適宜設定してもよい。
剛性寄与部位検出手段17は、応力状態設定手段15で応力状態を設定した解析モデルについて形状最適化解析を行い剛性に寄与の高い部位を検出する。
形状最適化解析の手法としては、例えば、トポロジー最適化解析を行う。トポロジー最適化解析は、対象となる部品の解析モデルにおいて、与えられた解析条件(応力状態、荷重、拘束、体積率等)を満たすための必要最小限の要素を残す解析を行い、当該必要最小限の要素のみからなる部位を最適部位とするという解析手法である。解析条件を例えば、「ある荷重拘束条件を与えた場合の剛性が最も高い部位であって部位全体の体積率が初期形状の20%」とすると、解析モデルにおいて、解析条件を満たすために必要のない要素が体積率20%になるまで削除されて、最終的に必要最小限の要素のみで構成される部位が残存する。このようにして残存した部位が、剛性に寄与度の高い部位(剛性寄与部位)である。
なお、形状最適化解析の手法としてはトポロジー最適化解析以外に、トポグラフィ最適化解析、数値最適化解析等を用いてもよい。
剛性寄与部位検出手段17で検出された部位に基づいて部品の剛性向上のための手段を講じる。
剛性寄与部位は、スプリングバックを想定した荷重条件に対する剛性への寄与度の高い部位であるので、解析モデルにおける該剛性寄与部位の強度を高めることで、スプリングバックを抑制することができる。そこで、剛性向上手段19は、剛性寄与部位検出手段17によって検出された剛性寄与部位に基づいて解析モデルに剛性向上のための手段を講じる。
次に、上記スプリングバック抑制対策装置1を用いてスプリングバック抑制対策方法の処理の流れについて、図1に示すフローチャートに基づいて、必要な図を適宜参照しながら説明する。
なお、以下の記載においては、解析対象となる部品の一例として、図3に示すようなAピラー21にスプリングバック抑制対策を行うことについて説明する。図3(a)はAピラー21の平面図であり、図3(b)はAピラー21の斜視図である。Aピラー21は図3に示す通り、ハット断面形状を有している。
スプリングバックで生じる変形は主にハネ変形およびねじり変形である。そこで、本実施の形態においては、スプリングバックの例として、ハネ変形、ねじり変形、ハネとねじりの複合変形の3種類を想定した。従って、本実施の形態におけるスプリングバック抑制対策方法では、ハネ変形に対するスプリングバック抑制対策と、ねじり変形に対するスプリングバック抑制対策と、ハネとねじれの複合変形に対するスプリングバック抑制対策との3種類について解析を行う。
以下に、前述したスプリングバック抑制対策方法の各工程(応力状態設定工程S3、剛性寄与部位検出工程S5、剛性向上工程S7)について図1〜図11に基づいて詳細に説明する。
まず、解析モデル生成工程において、解析モデル生成手段13を用いて解析対象となる部品であるAピラー21の解析モデル23(図5)を生成する。本実施の形態では、解析モデル23は、例として上記の想定スプリングバックの種類毎に、さらに上記の図4で説明した3種類の要素の使用方法毎に、全部で9種類生成した。
次いで、応力状態設定工程S3において、上記生成した解析モデル23の各要素に応力状態設定手段15を用いて応力状態を設定する。
応力状態の設定方法としては、例として、解析モデル23の一部を拘束して、他の一部に曲げ荷重及び/又はねじり荷重を与えることで解析モデル23の各要素に応力状態を生じさせて、該応力状態を解析モデル23の各要素に設定する方法について説明する。
荷重条件は、次のようにして設定する。部品をプレス成形すると、部品ごとにどの方向にどのようなスプリングバックが生じるかが決まっている。そこで、部品についてプレス成形解析およびスプリングバック解析を行い、どのようなスプリングバックが発生するかを予め確認しておき、該確認したスプリングバックが発生する方向等に基づいて、荷重条件を設定する。本実施の形態においては、荷重条件は、ハネ変形の場合は、図6(a)に示すように、拘束端の反対側端部を上方に曲げる曲げ荷重を与えるものとした。ねじり変形の場合は、図6(b)に示すように、拘束端の反対側端部にAピラー21の長手方向に捩じるようなねじり荷重を与えるものとした。ハネとねじりの複合変形の場合は、図6(c)に示すように、図6(a)および図6(b)の両方の荷重を複合させて与えるものとした。
次いで、剛性寄与部位検出工程S5において、応力状態設定工程S3で応力状態を設定した解析モデル23について形状最適化解析を行い、剛性寄与部位を検出する。本実施の形態において残存させる体積率は、初期形状の20%とした。
図7は平面要素のみを使用した解析モデル23について解析を行った結果である。図7(a)はハネ変形(曲げ荷重)に対しての形状最適化解析結果、図7(b)はねじり変形(ねじり荷重)に対しての形状最適化解析結果、図7(c)はハネとねじりの複合変形(ハネとねじりの複合荷重)に対しての形状最適化解析結果である。最適化解析し残存している要素(剛性寄与部位)を薄い灰色で示す。
図7を見ると、いずれの荷重条件でも残存部(剛性寄与部位)は網目状になっている。図7(a)を見ると、図5を用いて説明した拘束箇所の近傍が多く残存していることが分かる。図7(b)では、パンチ穴23bの近傍に多く残存している。図7(c)では図7(a)と図7(b)に比較して剛性寄与部位が全体的に分布している。
図9を見ると、図7および図8の場合と比較して、剛性寄与部位は網目状にならずに残存していることが分かる。
次いで、剛性向上工程S7では、剛性向上手段19を用いて、剛性寄与部位検出工程S5で検出された剛性寄与部位に基づいてAピラー21の剛性向上のための手段を講じる。本実施の形態においては、剛性向上のための手段の一例として、図10に示すように、Aピラー21の初期形状(図10(a)参照)に対して、剛性寄与部位検出工程S5で検出された剛性寄与部位(図10(b)参照。図9(c)に図示したものと同一)に基づいて、解析モデル23における剛性寄与部位の板厚を2倍にした(図10(c)参照)。
解析結果としてZ方向の最大変位差(mm、最大変位と最小変位との差)を表1に示す。また、表1には、比較例2として、人間の勘に基づいて解析モデル23の天井部23aの板厚を2倍にしたもの(図11参照)についても同様に解析を行った結果を示している。
解析モデル23を逆成形解析して平板(ブランク材)に戻せば、ブランク材における剛性寄与部位が分かる。このようにして得られたブランク材における剛性寄与部位の剛性を向上させれば、プレス成形後のプレス成形品における剛性寄与部位の剛性を向上させることができる。
これらの方法について、ある部品のブランク材41における剛性寄与部位41aの剛性を向上させる場合を例に挙げて、以下の図12〜図14に基づいて説明する。
まず、Aピラ−21について平面要素と立体要素の両方を使用した解析モデル23を作成し、該解析モデル23についてハネとねじりの複合変形(ハネとねじりの複合荷重)に対しての形状最適化解析を行った。
上記形状最適化解析結果を図15に示す。図15(a)は剛性寄与部位検出工程S5を実施後の解析モデル23の平面図であり(上記図9(c)に図示したものと同一)、図15(b)は、図3(b)のように側方から見て、図15(a)中の四角で囲んだ部分を拡大して図示したものである。剛性寄与部位は濃い灰色で示している。
このように作成したテーラードブランク材75をプレス成形した結果のプレス成形品77を図18に示す。図18(c)はプレス成形品77の平面図、図18(d)はプレス成形品77の底面図、図18(e)は図18(c)中の矢印に示す方向から見た斜視図である。プレス成形品77は図18(e)に示すように、剛性寄与部位71aの輪郭形状に沿って、ブランク材71と板材73の板厚の違いによる段差が見られる。
このように作成したテーラードブランク材83をプレス成形した結果のプレス成形品85を図20に示す。図20(c)はプレス成形品85の平面図、図20(d)はプレス成形品85の底面図、図20(e)は図20(c)中の矢印に示す方向から見た斜視図である。プレス成形品85は図20(e)に示すように、ブランク材71と板材81の板厚が同じであるため、図18(e)に見られたような段差はない。
このように作成した補強ブランク材93をプレス成形した結果のプレス成形品95を図22に示す。図22(c)はプレス成形品95の平面図、図22(d)はプレス成形品95の底面図、図22(e)は図22(c)中の矢印に示す方向から見た斜視図である。プレス成形品95は図22(e)に示すように、ブランク材71に板材91を貼りつけたことによる段差が見られる。
上記の実施の形態においては、剛性向上の手段として剛性寄与部位検出工程S5で検出された剛性寄与部位に基づいてAピラー21の解析モデル23の板厚を厚くする例を示したが、本実施例においては、剛性寄与部位に基づいてAピラー21の解析モデル23に凹形状を付与することで剛性向上を図る例について説明する。
凹形状は、剛性寄与部位の輪郭形状を大まかにした形状を用いた。図23(a)に凹形状を付与する前の金型27を示し、図23(b)に凹形状を付与した金型25を示す。
本実施例では、剛性寄与部位検出工程で検出された部位が適切であることを確認するために、人間の勘に基づいて剛性向上の対策を行ったものと比較した結果について説明する。
本発明による剛性向上の対策は、実施例1と同様に凹形状の付与を行った(発明例4)。勘に基づいた剛性向上の対策は、図29(a)に示すように、解析モデル23の天井部23aに直線状の凹形状の付与(比較例5)と、図29(b)に示すように、図29(a)の凹形状を長手方向に6つの領域に分割した形状の付与(比較例6)の2種類を行った。
3 表示装置
5 入力装置
7 主記憶装置
9 補助記憶装置
11 演算処理部
13 解析モデル生成手段
15 応力状態設定手段
17 剛性寄与部位検出手段
19 剛性向上手段
21 Aピラー
23 解析モデル
23a 天井部
23b パンチ穴
25、27 金型
29、31、33、35 プレス成形品
41 ブランク材
41a 剛性寄与部位
41b くりぬき穴
43 板材
45 テーラードブランク材
47 板材
49 テーラードブランク材
51 板材
53 補強ブランク材
71 ブランク材
71a 剛性寄与部位
71b くりぬき穴
73 板材
75 テーラードブランク材
77 プレス成形品
81 板材
83 テーラードブランク材
85 プレス成形品
91 板材
93 補強ブランク材
95 プレス成形品
Claims (8)
- 金属板をプレス加工することで成形される部品に生ずるスプリングバックを、成形される部品の剛性を向上して抑制するスプリングバック抑制対策方法であって、
平面要素及び/又は立体要素を用いて前記部品の解析モデルを生成する解析モデル生成工程と、該生成した解析モデルの各要素にスプリングバックを生じさせる応力状態を設定する応力状態設定工程と、
該応力状態設定工程で応力状態を設定した前記解析モデルについて与えられた解析条件を満たすための必要最小限の要素を残す解析であって、当該必要最小限の要素のみからなる部位を最適部位とする形状最適化解析を行い剛性に寄与の高い部位を検出する剛性寄与部位検出工程と、
該剛性寄与部位検出工程で検出された部位に基づいて前記部品の剛性向上のための手段を講じる剛性向上工程とを備え、
前記応力状態設定工程は、前記解析モデルの一部を拘束して、他の一部に曲げ荷重及び/又はねじり荷重を与えることで前記解析モデルに応力状態を生じさせて、該応力状態を前記解析モデルの各要素に設定するものであることを特徴とするプレス成形品のスプリングバック抑制対策方法。 - 前記応力状態設定工程は、前記解析モデルの一部を拘束する際の拘束点として、スプリングバック評価点を設定するものであることを特徴とする請求項1に記載のプレス成形品のスプリングバック抑制対策方法。
- 前記応力状態設定工程は、前記解析モデルの一部に荷重を与える方向として、予め成形した成形品においてスプリングバックが発生した方向を設定するものであることを特徴とする請求項1記載又は2に記載のプレス成形品のスプリングバック抑制対策方法。
- 前記剛性向上手段は、前記解析モデルについて、前記剛性寄与部位検出工程で検出された部位に基づいて、板厚を厚くすること、ヤング率を向上させること、他の板を貼り付けること、凸形状及び/又は凹形状を付与することのいずれか又は適宜選択した複数の手段を講ずるものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプレス成形品のスプリングバック抑制対策方法。
- 金属板をプレス加工することで成形される部品に生ずるスプリングバックを、成形される部品の剛性を向上して抑制するスプリングバック抑制対策装置であって、
平面要素及び/又は立体要素を用いて前記部品の解析モデルを生成する解析モデル生成手段と、
該生成した解析モデルの各要素にスプリングバックを生じさせる応力状態を設定する応力状態設定手段と、
該応力状態設定手段で応力状態を設定した前記解析モデルについて与えられた解析条件を満たすための必要最小限の要素を残す解析であって、当該必要最小限の要素のみからなる部位を最適部位とする形状最適化解析を行い剛性に寄与の高い部位を検出する剛性寄与部位検出手段と、
該剛性寄与部位検出手段で検出された部位に基づいて前記部品の剛性向上のための手段を講じる剛性向上手段とを備え、
前記応力状態設定手段は、前記解析モデルの一部を拘束して、他の一部に曲げ荷重及び/又はねじり荷重を与えることで前記解析モデルに応力状態を生じさせて、該応力状態を前記解析モデルの各要素に設定するものであることを特徴とするプレス成形品のスプリングバック抑制対策解析装置。 - 前記応力状態設定手段は、前記解析モデルの一部を拘束する際の拘束点として、スプリングバック評価点を設定するものであることを特徴とする請求項5に記載のプレス成形品のスプリングバック抑制対策解析装置。
- 前記応力状態設定手段は、前記解析モデルの一部に荷重を与える方向として、予め成形した成形品においてスプリングバックが発生した方向を設定するものであることを特徴とする請求項5記載又は6に記載のプレス成形品のスプリングバック抑制対策解析装置。
- 前記剛性向上手段は、前記解析モデルについて、前記剛性寄与部位検出手段で検出された部位に基づいて、板厚を厚くすること、ヤング率を向上させること、他の板を貼り付けること、凸形状及び/又は凹形状を付与することのいずれか又は適宜選択した複数の手段を講ずるものであることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のプレス成形品のスプリングバック抑制対策解析装置。
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