JP2008012570A - 形状凍結性に優れた多段プレス成形方法 - Google Patents

形状凍結性に優れた多段プレス成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008012570A
JP2008012570A JP2006187091A JP2006187091A JP2008012570A JP 2008012570 A JP2008012570 A JP 2008012570A JP 2006187091 A JP2006187091 A JP 2006187091A JP 2006187091 A JP2006187091 A JP 2006187091A JP 2008012570 A JP2008012570 A JP 2008012570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
product
press molding
vertical wall
longitudinal direction
molding method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006187091A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4700568B2 (ja
Inventor
Eiji Isogai
栄志 磯貝
Koichi Sato
浩一 佐藤
Koji Hashimoto
浩二 橋本
Yukihisa Kuriyama
幸久 栗山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2006187091A priority Critical patent/JP4700568B2/ja
Publication of JP2008012570A publication Critical patent/JP2008012570A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4700568B2 publication Critical patent/JP4700568B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】 プレス成形部品のねじれを防止する多段プレス成形方法を提供する。
【解決手段】 コの字型又はハの字型断面形状を有する金属製の製品を成形する多段プレス成形方法であって、1回目のプレス成形工程で製品の縦壁部の長手方向で凹状の湾曲部に相当する位置(21a)に1又は複数の凸形状のエンボス(21c)を設けた中間品を成形し、2回目のプレス成形工程で前記エンボスが無くなるように押圧しつつ、製品形状へ成形することを特徴とする、形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
【選択図】 図4

Description

本発明は金属板の多段プレス成形方法に関するものであって、特に高強度鋼板やアルミニウム合金板などを用いた場合に生ずるスプリングバックを防止して良好な形状凍結性を確保するための多段プレス成形方法に関するものである。
近年、自動車部品に高強度鋼板やアルミニウム合金板が多用されつつあるが、それらを自動車部品に成形する際に発生する形状凍結不良が問題になっている。すなわち、ハット型断面形状の部品をU字型の曲げ加工用金型を用いて成形する場合には、スプリングバックと呼ばれる形状凍結不良が発生し、寸法精度が得られない問題がある。この形状凍結不良は最終製品の外観品質を著しく損なうばかりでなく、成形後に行われる組立作業において溶接不良の原因となるため、特にメンバーやフレームなどの構造部品では形状凍結不良の防止が重要視されている。
曲げ加工で頻繁に観察される形状不良として知られているスプリングバックは、曲げ加工時に金型板に生じた残留応力が除荷時に弾性回復変形するために生ずる現象で、成形下死点での残留応力が板厚方向に不均一に分布することが原因である。一般に、プレス加工により曲げ成形した際に、型から開放すると金属板のスプリングバックにより、パンチの肩部に開きが発生したり、製品の縦壁部にそりが発生したりする。
これらの問題を解決するため、特許文献1には、曲げ肩部に成形方向とは逆方向に凹む凹状段部を同時に成形するプレス成形方法及び成形品が開示されている。これはスプリングバックに対抗する逆モーメントを発生させて釣り合わせ、ポンチ肩付近の角度の開きを防止するものである。
また、特許文献2には、成形中にオーバーランを発生させて縦壁部のそりを解決する方法が開示されている。
しかし、スプリングバックはパンチ肩部の角度変化や壁そりだけではなく、図1のような自動車のフロントサイドメンバ等に用いられる実部品形状の場合には、図1中点線で示すように、製品のウェブ面が基準面(設計上定められた面であって、図1の実線で示す)に対してねじれる「ねじれ」といわれる現象も顕在化し、特許文献1、2に開示された方法ではこれらの問題を防止することはできない。
また、特許文献3には、断続的なエンボスをウェブ面の内側に設置し、これを曲げ成形と共に所定寸法に押圧加工することで所定の形状を得る方法が開示されている。しかし、スプリングバック量に応じたリブの押圧加工が必要となる為、押圧加工量の調整の為の工数・費用がかかる上、断続的なエンボスを押圧加工後にも、リブあるいはリブ跡が製品形状として残る為、部品上使用が限定されるといった問題があった。また、部品形状が複雑な場合には、しわが発生する可能性があり、汎用的には適用できないといった問題がある。
特開平7−185663号公報 特開2004−154859号公報 特開昭59−220215号公報
本発明は、製品のウェブ面がねじれる現象を防止する多段プレス成形方法を提供することを目的とする。
係る課題を解決するため、本発明の要旨とするところは下記の通りである。
(1) コの字型又はハの字型断面形状を有し、長手方向に湾曲する金属製の製品を成形する多段プレス成形方法であって、1回目のプレス成形工程で前記製品の縦壁部の長手方向で凹状の湾曲部に相当する位置に1又は複数の凸形状のエンボスを設けた中間品を成形し、2回目のプレス成形工程で前記エンボスが無くなるように押圧しつつ、製品形状へ成形することを特徴とする、形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
(2) 1回目のプレス成形工程で、更に製品の縦壁部の長手方向で凸状の湾曲部に相当する位置に、1又は複数の凸形状又は凹形状のエンボスを設けることを特徴とする、(1)記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
(3)製品の縦壁部の湾曲部の長手方向の長さをL[m]、中間品の縦壁部の湾曲部に設けた前記エンボスの長手方向の長さをL’[m]とした時に、1<L’/L<1.2の条件となるように前記中間品を成形することを特徴とする、(1)又は(2)記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
(4) 製品のコの字型又はハの字型断面の幅が、長手方向に異なることを特徴とする(1)〜(3)の何れか1項に記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
(5) 製品が幅方向に湾曲していることを特徴とする(1)〜(4)の何れか1項に記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
(6) 製品のコの字型又はハの字型断面の端部の一方又は両方にフランジ部を有することを特徴とする(1)〜(5)の何れか1項に記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
(7) 製品のフランジ部及び/又は天井部の稜線が水平方向及び/又は垂直方向に連続的な曲率又は不連続な曲率を有することを特徴とする(1)〜(6)の何れか1項に記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
(8) 製品の垂直断面において、両側の壁部の高さが互いに異なることを特徴とする(1)〜(7)の何れか1項に記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
尚、本発明で「長手方向に湾曲」とは、例えば図1に示すように、縦壁部の稜線の何れか又は両方が長手方向に連続的又は不連続に曲がっていることをいう。
本発明により、ねじれの発生を防止した寸法精度に優れる良好なハット型成形部品(製品)を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らはコの字型断面形状を有するハット型成形部品のねじれを防止する多段プレス成形方法について検討し、それらの課題を解決できることを知見した。なお、成型部品の断面形状がハの字型であっても、本発明を適用することができる。
従来のプレス成形では、1回のプレス成形工程で所定形状の製品が得られるようにパンチとダイスの金型を作り込んでいた。本発明者らは、プレス成形工程を少なくとも2回に分け、1回目のプレス成形工程で、製品の縦壁部の長手方向で凹状の湾曲部に相当する位置に1又は複数の凸形状のエンボスを設けた中間品を成形し、2回目のプレス成形工程で、このエンボスがなくなるように押圧することで、金属板のスプリングバック(ねじれ)を低減できることを知見した。また、1回目のプレス成形工程で、更に製品の縦壁部の長手方向で凸状の湾曲部に相当する位置に1又は複数の凸形状又は凹形状のエンボスを設けることでも、金属板のスプリングバックを低減できることを知見した。さらに、さまざまな部品形状においても、本発明が適用できることを知見した。
上記(1)に係る発明は、コの字型又はハの字型断面形状を有し、長手方向に湾曲する金属製の製品を成形する多段プレス成形方法であって、1回目のプレス成形工程で、製品の縦壁部の長手方向で凹状の湾曲部に相当する位置に1又は複数の凸形状のエンボスを設けた中間品を成形し、2回目のプレス成形工程で前記エンボスが無くなるように押圧しつつ、製品形状へ成形することを特徴とする。
通常のプレス成形によって、図2に示すような長手方向で湾曲した製品1を作製すると、製品1のハット断面がねじれる現象が発生する。このメカニズムは、図2のA断面における応力状態を示す図3において、製品1の縦壁部11の湾曲部(図3の領域B、C)で長手方向への引張り応力や圧縮応力が発生し、この応力分布が釣り合わないことにある。なお、図3に示す領域Aは、湾曲部以外の領域であって、長手方向において曲率を持たないストレート領域を示す。
これに対し、本発明では、1回目のプレス成形工程で、成形時に引張り応力や圧縮応力が発生する領域B、Cにエンボスを設け、2回目のプレス成形工程の際にこのエンボスがなくなるように(具体的には、成形後のエンボスの厚さが0.2mm以下となるように)押圧することにより、引張り応力を圧縮応力に変化させることができる。上述したように、本発明では、通常(1回だけ)のプレス成形工程で製品1の縦壁部11に発生する長手方向の応力状態を、エンボスの成形によって自由に変更することができるので、スプリングバックを低減することができる。
なお、本発明では、1回目のプレス成形工程で用いられる金型として、エンボスを備えた中間品が得られる金型を用い、2回目のプレス成形工程で用いられる金型として、製品形状が得られる金型を用いている。
上記(2)に係る発明は、1回目のプレス成形工程で、更に製品の縦壁部の長手方向で凸状の湾曲部に相当する位置に、1又は複数の凸形状又は凹形状のエンボスを設けることを特徴とする。
図4は、本発明のエンボスの配置を説明する模式図であり、中間品2の外観を示す斜視図である。図4では、中間品2の縦壁部21(製品1の縦壁部11に相当する)の長手方向で凹状の湾曲部21a(紙面の手前側)に凸形状のエンボス21cを1個設け、縦壁部21の長手方向で凸状の湾曲部21b(紙面の奥側)に凸形状のエンボス21dを1個設けている。エンボス21dが、上記(2)に係る発明により、1回目のプレス成形工程において、エンボス21cと共に設けたものである。
1回目のプレス成形工程で、図4に示すような中間品2を作製し、2回目のプレス成形工程で、湾曲部21aに設けた凸形状のエンボス21cが無くなるように押圧しつつ、湾曲部21bに設けた凸形状のエンボス21dを残すことで、図3の引張り応力が作用する部位を圧縮応力に変化させることができ、長手方向の応力分布を釣り合わせることができる。
上記(3)に係る発明は、製品の縦壁部の湾曲部の長手方向の長さをL[m]、中間品の縦壁部の湾曲部に設けた前記エンボスの長手方向の長さをL’[m]とした時に、1<L’/L<1.2の条件となるように前記中間品を成形することを特徴とする。
ねじれの原因となる長手方向の応力を釣り合わせるためには、エンボス形状の設計が重要となる。図5は、図4に示す中間品のB断面を説明する模式図である。ここで、図5中の実線は、製品1の縦壁部11の形状を示し、点線は、中間品2の縦壁部21の形状を示している。
図5において、製品1の縦壁部11の湾曲部の長さをL[m]、中間品2の縦壁部21の湾曲部21aに配置したエンボス21cの長手方向の線長をL’[m]とすると、1<L’/L<1.2の条件になるようにエンボス形状を設計することで、スプリングバックを大幅に低減することができる。
L’/Lが1以下であると、2回目のプレス成形工程でエンボスの押込みができないため、湾曲部21aに圧縮応力を発生させることができず、L’/Lが1.2以上になるとエンボスの押込み跡が残りやすくなるので、上記の範囲とすることが好ましい。
本発明は、製品1の縦壁部11に発生する引張り応力と圧縮応力を変化させることを目的としているので、図4に示すように、エンボス21cを縦壁部21の長手方向で凹状の湾曲部21a(図5の領域B)に配置する必要があり、更に、縦壁部21の長手方向で凸状の湾曲部21b(図5の領域C)にもエンボス21dを配置することが望ましい。
図5に示すように、縦壁部21のうち長手方向で凹状の領域Bには、凸形状のエンボス21cを配置し、二回目のプレス成形工程でこのエンボス21cをつぶすことで引張り応力を圧縮応力に変化させることができる。また、縦壁部21のうち長手方向で凸状の領域Cに、凸形状(又は凹形状)のエンボス21dを配置することで、縦壁部の領域C(ウェブ面)に作用する圧縮応力を引張り応力に変化させることができる。
エンボスとして、凸状のエンボスを用いる場合において、図6に示すように、製品(又は中間品)の長手方向で1又は2以上の凸形状のエンボスE1、E2を用いれば本発明の効果を得ることができる。
また、各エンボスE1、E2の厚さは、製品(又は中間品)の天井部22(図4参照)側からフランジ部23(図4参照)側に向かって徐々に厚くすることが好ましい。
また、凹状のエンボスを用いる場合においても、製品(又は中間品)の長手方向で1又は2以上の凹形状のエンボスを用いれば、本発明の効果を得ることができる。
上記(4)に係る発明は、製品のコの字型又はハの字型断面の幅(互いに向かい合う縦壁部の間隔)が、長手方向に異なることを特徴とする。本発明の効果を得るためには、互いに向かい合う2つの縦壁部のうち少なくとも一方の縦壁部が長手方向で湾曲していることが前提にあり、図7に示すような、製品の断面形状の幅が長手方向に異なっている製品においても、同様に本発明の効果を得ることができる。
ここで、図7(a)は、製品の外観斜視図であり、図7(b)は、製品の側面図であり、図7(c)は、製品の平面図である。図7に示す数値は、製品の各部における寸法を示している。例えば、製品の縦壁部における凹状の湾曲部(領域B)の長さLが34mm、この湾曲部の曲率半径が100R、凸状の湾曲部(領域C)の長さLが34mm、この湾曲部の曲率半径が100Rとなっている。
上記(5)に係る発明は、製品が幅方向に湾曲していることを特徴とする。すなわち、図8や図11に示す製品形状の場合においても、本発明を適用し、上述した本発明の効果を得ることができる。
ここで、図8(a)は、製品の外観斜視図であり、図8(b)は、製品の側面図であり、図8(c)は、製品の平面図である。図8に示す数値は、製品の各部における寸法を示している。例えば、製品の縦壁部における凹状の湾曲部(領域B)の曲率半径が100R、凸状の湾曲部(領域C)の曲率半径が350Rとなっている。
また、図11(a)は、製品の外観斜視図であり、図11(b)は、製品の側面図であり、図11(c)は、製品の平面図である。図11に示す数値は、製品の各部における寸法を示している。例えば、製品の縦壁部における凹状の湾曲部(領域B)の長さが34mm、曲率半径が100R、凸状の湾曲部(領域C)の曲率半径が100Rとなっている。
上記(6)に係る発明は、製品のコの字型又はハの字型断面の端部の一方又は両方にフランジ部を有することを特徴とする。ここで、製品の断面形状(製品の長手方向と直交する面で切断したときの形状)については、図9に示す様々な断面形状を用いることができ、これらの断面形状においても、本発明を適用でき、上述した本発明の効果を得ることができる。図9に示すS1〜S8は、互いに異なる製品の断面形状を示す。S1、S3〜S5、S7、S8については、フランジ部が形成されている。
上記(7)に係る発明は、製品のフランジ部及び/又は天井部の稜線(縦壁部との境界線)が水平方向及び/又は垂直方向に連続的な曲率又は不連続な曲率を有することを特徴とする。すなわち、図10に例示するように、水平方向に製品が不連続に曲がっている形状においても、本発明を適用でき、上述した本発明の効果を得ることができる。
ここで、図10(a)は、製品の外観斜視図であり、図10(b)は、製品の側面図であり、図10(c)は、製品の平面図である。図10に示す数値は、製品の各部における寸法を示している。例えば、製品の縦壁部における凹状の湾曲部(領域B)の曲率半径が100R、凸状の湾曲部(領域C)の曲率半径が350Rとなっている。図10に示す製品では、凹状の湾曲部および凸状の湾曲部が、互いに向かい合う位置に形成されておらず、製品の長手方向において互いに異なる位置に形成されている。
上記(8)に係る発明は、製品の垂直断面(製品の長手方向と直交する面)において、両側の縦壁部(互いに向かい合う縦壁部)の高さが互いに異なることを特徴とする。すなわち、図9のS3やS7に示すような製品の断面形状においても、本発明を適用でき、上述した本発明の効果を得ることができる。
本発明例として、板厚1.2mmで、引張り強さ590MPa級の鋼板を用いたプレス成形を実施した。本発明の効果について検討するため、1回目のプレス成形工程でエンボス成形を行い、2回目のプレス成形工程で中間品の縦壁部の湾曲部(領域B)に配置した凸形状のエンボスのみをつぶす成形を行った。その後、最終的な製品の縦壁部(ウェブ面)のキャンバー量を測定した。比較例として、エンボスを配置せずに1回でプレス成形工程を完了させたプレス成形も実施した。エンボスの配置部位は、図4に示す中間品2の縦壁部21の長手方向で凹状の湾曲部21aに1個の凸形状のエンボス21cを設け、縦壁部21の長手方向で凸状の湾曲部21bに1個の凸形状のエンボス21dをそれぞれ設けた。また、図4において、縦壁部(ウェブ面)の長手方向で凹状の湾曲部21aのみに1個の凸形状のエンボス21cを設けたものも同様に試験を行った。
製品形状は図7に示す形状とし、キャンバーに及ぼすエンボス線長とエンボス形状の影響について検討した。製品の断面形状は、図9のS1とした。
評価項目は、図12に示すスプリングバック前後での製品のウェブ面端部のパンチ肩R止まりにおける変位量W1、W2、W3、W4をそれぞれ測定し、その平均値を求めた。図12において、実線は、スプリングバック前の製品の形状、言い換えれば、設計上での形状を示し、点線は、スプリングバックが生じたときの製品の形状を示す。ここで、変位量はウェブ面に対して、上方向への変位をプラス、下方向への変位をマイナスとして評価した。
実施例2として、実施例1と同一の鋼種を用いて、図7の製品形状が得られるようにプレス成形を実施した。本発明の効果について検討するため、キャンバーに及ぼす製品の断面形状の影響について検討した。製品の断面形状は図9のS1からS8とし、エンボス形状は図6のE1とし、評価項目については上記と同一とした。比較例としては、上記と同一の製品形状を1回だけのプレス成形によって成形した。
実施例3として、実施例1と同一の鋼種を用いて、さまざまな製品形状(図7,8,10,11に示す形状)が得られるようにプレス成形を実施した。本発明の効果について検討するため、キャンバーに及ぼす部品形状の影響について検討した。製品の断面形状は図9のS1、エンボス形状は図6のE1とし、評価項目については上記と同一とした。比較例としては、上記と同一の製品形状を1回だけのプレス成形によって成形した。
上記実施例1〜3の測定結果を表1〜3に示す。表1〜3に示す測定結果から明らかなように、本実施例によれば、比較例よりもスプリングバックによる変位量が小さくなっていることが分かる。
このため、本発明によれば、比較例よりも寸法精度が向上し、良好な寸法精度に優れる製品を得ることができた。
Figure 2008012570
Figure 2008012570
Figure 2008012570
ねじれを説明する模式図を示す。 ねじれのメカニズムを説明する製品の模式図を示す。 ねじれのメカニズム(応力状況)を説明する製品のウェブ断面図を示す。 本発明を説明する製品の模式図を示す。 本発明を説明する製品の縦壁部の断面図を示す。 本発明に適用可能なエンボス形状図を示す。 本発明の効果が得られる部品形状(a)全体図、(b)側面図、(c)平面図を示す。 本発明の効果が得られる部品形状(a)全体図、(b)側面図、(c)平面図を示す。 本発明の効果が得られる製品の断面形状を示す。 本発明の効果が得られる部品形状(a)全体図、(b)側面図、(c)平面図を示す。 本発明の効果が得られる部品形状(a)全体図、(b)側面図、(c)平面図を示す。 ねじれの測定項目を説明する模式図を示す。
符号の説明
1 製品
11 縦壁部
2 中間品
21 縦壁部
21a 凹状の湾曲部
21b 凸状の湾曲部
21c、21d エンボス
22 天井部
23 フランジ部
A 製品の縦壁部のストレート部
B 製品の縦壁部の長手方向で凹状の湾曲部
C 製品の縦壁部の長手方向で凸状の湾曲部
L’中間品の縦壁部の湾曲部に設けたエンボスの長手方向の長さ
L 縦壁部の湾曲部の長手方向の長さ

Claims (8)

  1. コの字型又はハの字型断面形状を有し、長手方向に湾曲する金属製の製品を成形する多段プレス成形方法であって、1回目のプレス成形工程で製品の縦壁部の長手方向で凹状の湾曲部に相当する位置に1又は複数の凸形状のエンボスを設けた中間品を成形し、2回目のプレス成形工程で前記エンボスが無くなるように押圧しつつ、製品形状へ成形することを特徴とする、形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
  2. 前記1回目のプレス成形工程で、更に前記製品の縦壁部の長手方向で凸状の湾曲部に相当する位置に、1又は複数の凸形状又は凹形状のエンボスを設けることを特徴とする、請求項1記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
  3. 前記製品の縦壁部の湾曲部の長手方向の長さをL[m]、前記中間品の縦壁部の湾曲部に設けた前記エンボスの長手方向の長さをL’[m]とした時に、1<L’/L<1.2の条件となるように前記中間品を成形することを特徴とする、請求項1又は2記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
  4. 前記製品のコの字型又はハの字型断面の幅が、長手方向に異なることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
  5. 製品が幅方向に湾曲していることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
  6. 前記製品のコの字型又はハの字型断面の端部の一方又は両方にフランジ部を有することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
  7. 前記製品のフランジ部及び/又は天井部の稜線が水平方向及び/又は垂直方向に連続的な曲率又は不連続な曲率を有することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
  8. 前記製品の垂直断面において、両側の縦壁部の高さが互いに異なることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の形状凍結性に優れた多段プレス成形方法。
JP2006187091A 2006-07-06 2006-07-06 形状凍結性に優れた多段プレス成形方法 Active JP4700568B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006187091A JP4700568B2 (ja) 2006-07-06 2006-07-06 形状凍結性に優れた多段プレス成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006187091A JP4700568B2 (ja) 2006-07-06 2006-07-06 形状凍結性に優れた多段プレス成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008012570A true JP2008012570A (ja) 2008-01-24
JP4700568B2 JP4700568B2 (ja) 2011-06-15

Family

ID=39070119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006187091A Active JP4700568B2 (ja) 2006-07-06 2006-07-06 形状凍結性に優れた多段プレス成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4700568B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009255106A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Nippon Steel Corp プレス成形方法
JP2010005651A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Nippon Steel Corp 金属製断面ハット型形状部材のプレス成形用金型およびプレス成形方法
JP2010064138A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Nippon Steel Corp 形状凍結性に優れる多段プレス成形方法
WO2010038539A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 新日本製鐵株式会社 成形シミュレーション方法、成形シミュレーション装置、プログラム、記録媒体、及びシミュレーション結果に基づいた成形方法
JP2010120061A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Nissan Motor Co Ltd プレス成形品、プレス成形品の製造方法および製造装置
WO2012161050A1 (ja) 2011-05-20 2012-11-29 新日鐵住金株式会社 プレス成形方法及び車体部品
CN104582868A (zh) * 2012-08-31 2015-04-29 杰富意钢铁株式会社 回弹抑制对策部件及其制造方法
CN105848801A (zh) * 2013-12-20 2016-08-10 杰富意钢铁株式会社 冲压成型方法以及冲压成型部件的制造方法
WO2016136612A1 (ja) * 2015-02-27 2016-09-01 株式会社 三五 プレス成形方法
JP2017013090A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 Jfeスチール株式会社 ハット形断面形状を有するプレス成形品の製造方法およびその製造方法で成形する予備成形品

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5967386B2 (ja) * 2014-12-03 2016-08-10 Jfeスチール株式会社 プレス成形方法およびその方法を用いた部品の製造方法並びにプレス成形装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5897428A (ja) * 1981-12-05 1983-06-09 Toyota Motor Corp プレス加工法
JPS59220215A (ja) * 1983-05-30 1984-12-11 Toyota Motor Corp プレス加工法
JPS60103518U (ja) * 1983-12-14 1985-07-15 マツダ株式会社 プレス成形装置
JPH0631351A (ja) * 1992-07-14 1994-02-08 Nissan Motor Co Ltd プレス加工方法
JP2002001445A (ja) * 2000-06-16 2002-01-08 Fuji Heavy Ind Ltd プレス成形方法
JP2004314123A (ja) * 2003-04-16 2004-11-11 Nippon Steel Corp 形状凍結性に優れたハット型成形部品及びプレス成形用金型
JP2004337980A (ja) * 2003-04-22 2004-12-02 Toyota Motor Corp チャンネル部品およびそのステップ形状の決定方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5897428A (ja) * 1981-12-05 1983-06-09 Toyota Motor Corp プレス加工法
JPS59220215A (ja) * 1983-05-30 1984-12-11 Toyota Motor Corp プレス加工法
JPS60103518U (ja) * 1983-12-14 1985-07-15 マツダ株式会社 プレス成形装置
JPH0631351A (ja) * 1992-07-14 1994-02-08 Nissan Motor Co Ltd プレス加工方法
JP2002001445A (ja) * 2000-06-16 2002-01-08 Fuji Heavy Ind Ltd プレス成形方法
JP2004314123A (ja) * 2003-04-16 2004-11-11 Nippon Steel Corp 形状凍結性に優れたハット型成形部品及びプレス成形用金型
JP2004337980A (ja) * 2003-04-22 2004-12-02 Toyota Motor Corp チャンネル部品およびそのステップ形状の決定方法

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009255106A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Nippon Steel Corp プレス成形方法
JP2010005651A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Nippon Steel Corp 金属製断面ハット型形状部材のプレス成形用金型およびプレス成形方法
JP2010064138A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Nippon Steel Corp 形状凍結性に優れる多段プレス成形方法
WO2010038539A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 新日本製鐵株式会社 成形シミュレーション方法、成形シミュレーション装置、プログラム、記録媒体、及びシミュレーション結果に基づいた成形方法
US9868145B2 (en) 2008-09-30 2018-01-16 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Forming simulation method, forming simulator, program and recording medium therefor, and simulation-based forming method
JP2010120061A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Nissan Motor Co Ltd プレス成形品、プレス成形品の製造方法および製造装置
EP3943204A1 (en) 2011-05-20 2022-01-26 Nippon Steel Corporation Press forming method
WO2012161050A1 (ja) 2011-05-20 2012-11-29 新日鐵住金株式会社 プレス成形方法及び車体部品
US9511403B2 (en) 2011-05-20 2016-12-06 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Press forming method and vehicle component
US10543521B2 (en) 2011-05-20 2020-01-28 Nippon Steel Corporation Press forming method and vehicle component
EP2891528A4 (en) * 2012-08-31 2015-08-26 Jfe Steel Corp ELASTIC RETENTION SUPPRESSION COMPONENT AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
CN104582868A (zh) * 2012-08-31 2015-04-29 杰富意钢铁株式会社 回弹抑制对策部件及其制造方法
US10040112B2 (en) 2012-08-31 2018-08-07 Jfe Steel Corporation Method for forming press-formed parts with reduced springback
CN105848801A (zh) * 2013-12-20 2016-08-10 杰富意钢铁株式会社 冲压成型方法以及冲压成型部件的制造方法
US10220428B2 (en) 2013-12-20 2019-03-05 Jfc Steel Corporation Press forming method, and method for manufacturing press-formed part
EP3085468A4 (en) * 2013-12-20 2017-01-11 JFE Steel Corporation Press molding method and method for manufacturing press molded part
US10213819B2 (en) 2015-02-27 2019-02-26 Sango Co., Ltd. Press forming method
WO2016136612A1 (ja) * 2015-02-27 2016-09-01 株式会社 三五 プレス成形方法
JP2017013090A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 Jfeスチール株式会社 ハット形断面形状を有するプレス成形品の製造方法およびその製造方法で成形する予備成形品

Also Published As

Publication number Publication date
JP4700568B2 (ja) 2011-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4700568B2 (ja) 形状凍結性に優れた多段プレス成形方法
JP4975386B2 (ja) 形状凍結性に優れた多段プレス成形方法
KR101692658B1 (ko) 프레스 성형 방법
CA2983404C (en) Pressed component manufacturing method, pressed component, and press apparatus
JP6135829B2 (ja) プレス成形品の製造方法及びプレス成形品
JP4021793B2 (ja) 形状凍結性に優れたハット型成形部品のプレス成形方法
JP2002001445A (ja) プレス成形方法
KR20170010832A (ko) 프레스 성형품의 제조 방법 및 프레스 금형
US11014139B2 (en) Pressed component manufacturing method, pressed component, and pressing apparatus
JP4709659B2 (ja) 形状凍結性に優れる多段プレス成形方法
WO2019167792A1 (ja) プレス部品の製造方法、プレス成形装置及びプレス成形用の金属板
JP2019025533A (ja) プレス成形品の製造方法
JP2018020349A (ja) 金型の設計方法およびプレス成形品の製造方法
JP2008119736A (ja) プレス成形金型装置およびプレス成形方法
JP2017036030A (ja) ドアビーム及びその製造方法
JP6380294B2 (ja) プレス成形方法
JP4568077B2 (ja) 形状凍結性に優れたプレス金型
JP6094699B2 (ja) プレス成形品の製造方法、プレス成形品及びプレス装置
JP2008264857A (ja) 形状凍結性に優れたプレス成形方法
JP2021176646A (ja) プレス部品の製造方法、プレス成形用の金属板、及び高張力鋼板
JP5079604B2 (ja) 金属製断面ハット型形状部材のプレス成形用金型およびプレス成形方法
JP6717269B2 (ja) 自動車用外板パネルのプレス成形方法
JP6493331B2 (ja) プレス成形品の製造方法
JP6330766B2 (ja) プレス成形方法
WO2023224023A1 (ja) アウタパネル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101019

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110304

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4700568

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140311

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350