JP6380536B2 - モデル設定方法、成形シミュレーション方法、プログラム、及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

モデル設定方法、成形シミュレーション方法、プログラム、及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP6380536B2
JP6380536B2 JP2016538447A JP2016538447A JP6380536B2 JP 6380536 B2 JP6380536 B2 JP 6380536B2 JP 2016538447 A JP2016538447 A JP 2016538447A JP 2016538447 A JP2016538447 A JP 2016538447A JP 6380536 B2 JP6380536 B2 JP 6380536B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
model
surface layer
forming tool
metal plate
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016538447A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016017775A1 (ja
Inventor
鈴木 利哉
利哉 鈴木
嘉明 中澤
嘉明 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Publication of JPWO2016017775A1 publication Critical patent/JPWO2016017775A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6380536B2 publication Critical patent/JP6380536B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/20Design optimisation, verification or simulation
    • G06F30/23Design optimisation, verification or simulation using finite element methods [FEM] or finite difference methods [FDM]
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D22/00Shaping without cutting, by stamping, spinning, or deep-drawing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D37/00Tools as parts of machines covered by this subclass
    • B21D37/20Making tools by operations not covered by a single other subclass
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D53/00Making other particular articles
    • B21D53/88Making other particular articles other parts for vehicles, e.g. cowlings, mudguards
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F2113/00Details relating to the application field
    • G06F2113/24Sheet material
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F2119/00Details relating to the type or aim of the analysis or the optimisation
    • G06F2119/18Manufacturability analysis or optimisation for manufacturability
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]

Description

本発明は、有限要素法による金属板の成形シミュレーションに用いる有限要素モデルのモデル設定方法、設定された有限要素モデルを用いた成形シミュレーション方法、それを用いた成形用工具の製造方法、プログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および有限要素モデルに関するものである。
自動車部品や家庭電気製品には、成形用工具を用いて金属板をプレス成形やロールフォーミング等により成形した部品が多用されている。このような部品は成形工程において、割れ、しわ等の成形不良や、スプリングバックに伴う寸法精度不良等が発生する場合がある。これらの対策手法を検討するため、有限要素法による成形シミュレーションが近年盛んに用いられている。
一般的に、有限要素法による金属板の成形シミュレーションでは、解析モデルの作成や解析に要する時間の短縮のため、解析対象をシェル要素でモデル化して計算を実施していることが多い。この際、成形用工具に剛体の特性、金属板に変形体(弾塑性体)の特性を付与することで、解析モデルを簡素化している。
しかしながら、実際は成形用工具も変形体(弾塑性体)であり、実際の金属板の成形においては成形用工具の弾性変形(場合によっては塑性変形)を伴いながら成形が進行する。このため、上記のような解析モデルでは成形シミュレーションの解析結果と実成形品の実測値との整合性が低くなるという問題がある。特に、部品の軽量化や衝突機能の向上を図るために高強度の材料を用いることが盛んに行われており、高強度の金属板を成形する際には成形荷重が増大するため、成形シミュレーションにおける成形用工具の弾性変形による影響を無視できなくなってきている。例えば、成形の過程で金属板の一部に板厚の厚い増厚部が生じた場合、成形用工具は弾塑性体であるため、実際には金属板の増厚部だけでなく増厚部以外の部分にも成形用工具が接触することになる。しかし、成形用工具を剛体と仮定してモデル化すると、金属板の増厚部のみに成形用工具が接触するというモデルになってしまう。したがって、成形シミュレーションの精度を向上させるためには、成形用工具の弾性変形を考慮することが望まれる。
そこで、例えば成形用工具をソリッド要素でモデル化し、弾性体または弾塑性体の特性を付与する解析モデルが考えられる。しかしながら、成形用工具をソリッド要素でモデル化する場合には、成形用工具をシェル要素でモデル化する場合と比較して、解析モデルの作成(メッシュ分割)および解析実行のそれぞれに大幅な手間と時間が必要となる。そのため、多くの部品開発を手掛ける量産現場において、このような解析モデルを用いることは現実的ではない。
また、特許文献1および特許文献2には、金型を剛体と仮定して金型表面のみをシェル要素としてモデル化し、板成形シミュレーションを行い、金型を弾性体と仮定してソリッド要素としてモデル化し、上記板成形シミュレーションから求めた節点反力を入力して、金型剛性シミュレーションを行い、上記金型剛性シミュレーションで得られた金型たわみ分布を反映させ、上記板成形シミュレーションを再度行う方法が開示されている。
特開2005−138120号公報 特開2005−138119号公報
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2に記載の方法では、金型剛性シミュレーションでは金型をソリッド要素としてモデル化しているため、解析モデルの作成に時間を要する。また、解析結果を得るために、板成形シミュレーションおよび金型剛性シミュレーション等、多くのステップを経る必要があり、解析全体には依然として大幅な手間と時間を要する。さらには、汎用有限要素法解析ソフトのみでは、一連のステップを簡便に実行することは困難である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、金属板の成形シミュレーションを高精度かつ効率的に実行可能にするための、有限要素モデルのモデル設定方法、成形シミュレーション方法、成形用工具の製造方法、プログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および有限要素モデルを提供することにある。
本発明者は、金属板の成形中に成形用工具が弾性変形する様子を把握するために、成形用工具をシェル要素でモデル化し剛体の特性を付与した場合と、成形用工具をソリッド要素でモデル化し弾性体または弾塑性体の特性を付与した場合とで、有限要素法による金属板の成形シミュレーションを行い、比較検討した。その結果、成形用工具の有限要素モデルに弾性体または弾塑性体の特性を付与する場合は、成形用工具全体を対象とする必要はなく、成形用工具の金属板と接触する表面近傍のみを対象とすればよいことを見出した。この知見に基づき鋭意検討を重ねた結果、成形用工具を金属板と接触する表層とその表層を支持する基体との仮想の2層構造でモデル化し、表層に弾性体または弾塑性体の特性を付与し、基体に剛体の特性を付与することで、成形用工具表面の弾性変形を考慮するとともに、成形用工具の全体的な形状を保ちながら剛体変位を制御することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、有限要素法を用いて成形用工具による金属板の成形をシミュレートするための有限要素モデルをコンピュータに備えられたプロセッサにより設定するモデル設定方法であって、成形用工具を表す成形用工具モデルの設定において、上記成形用工具モデルのうち、上記金属板と接触する金属板接触面の少なくとも一部を、弾性体または弾塑性体の特性を有する表層に設定し、上記成形用工具モデルのうち、上記表層を支持する部分を、剛体の特性を有する基体に設定し、表層の厚さは、金属板の母材厚さの0.2〜5.0倍、あるいは、1.0〜10mmに設定される、モデル設定方法を提供する。なお、ここでの「表層の厚さ」とは、シェル要素の仮想厚さ、または、厚肉シェル要素あるいはソリッド要素の厚さをいう。また、ここでの母材厚さとは、当該成形用工具による成形前の金属板の厚さのことである。
上記発明においては、上記表層は、シェル要素、厚肉シェル要素またはソリッド要素のいずれかに設定される。また、上記基体は、シェル要素、厚肉シェル要素またはソリッド要素に設定される。
上記表層および上記基体で表現された上記成形用工具モデルは、上記成形用工具の表面近傍の領域を、上記金属板接触面に沿ってモデル化したものである。
さらに、成形用工具モデルのうち、上記金属板の成形時に上記成形用工具に対して荷重が集中する部分を、上記表層として設定してもよい。
複数の成形用工具をモデル化する場合、成形用工具モデルのうち少なくともいずれか1つを、表層および基体を有する有限要素モデルで表してもよい。
さらに、コンピュータに備えられたプロセッサにより実行される、有限要素法を用いて成形用工具による金属板の成形をシミュレートする成形シミュレーション方法であって、上記金属板を表す金属板モデルを設定する金属板モデル設定ステップと、上記成形用工具を表す成形用工具モデルを設定する成形用工具モデル設定ステップと、上記金属板モデルと上記成形用工具モデルとを用いて、上記成形用工具による上記金属板の成形をシミュレートする解析ステップと、を含み、上記成形用工具モデル設定ステップは、上述のモデル設定方法を用いて第1の成形用工具モデルを設定する第1設定ステップを含む、成形シミュレーション方法が提供される。
上記成形用工具モデル設定ステップは、上記成形用工具を剛体シェル要素で表した第2の成形用工具モデルを設定する第2設定ステップを含み、上記金属板モデルと上記第2の成形用工具モデルとを用いて解析する第1成形シミュレーションを実施し、上記第1成形シミュレーションにより得られた上記金属板の増厚量および成形荷重に基づいて、上記第2の成形用工具モデルの変更の要否を判定し、上記第2の成形用工具モデルの変更が必要と判定された場合、上記第1の成形用工具モデルを用いて解析する第2成形シミュレーションを実施してもよい。
さらに、コンピュータに、有限要素法を用いて成形用工具による金属板の成形をシミュレートするための有限要素モデルを設定する処理を実行させるためのプログラムであって、成形用工具を表す成形用工具モデルの設定において、上記成形用工具モデルのうち、上記金属板と接触する金属板接触面の少なくとも一部を、弾性体または弾塑性体の特性を有する表層に設定し、上記成形用工具モデルのうち、上記表層を支持する部分を、剛体の特性を有する基体に設定し、表層の厚さを、金属板の母材厚さの0.2〜5.0倍、あるいは、1.0〜10mmに設定する、プログラムが提供される。
また、有限要素法を用いて成形用工具による金属板の成形をシミュレートするための有限要素モデルを設定する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、成形用工具を表す成形用工具モデルの設定において、上記成形用工具モデルのうち、上記金属板と接触する金属板接触面の少なくとも一部を、弾性体または弾塑性体の特性を有する表層に設定し、上記成形用工具モデルのうち、上記表層を支持する部分を、剛体の特性を有する基体に設定し、表層の厚さを、金属板の母材厚さの0.2〜5.0倍、あるいは、1.0〜10mmに設定するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
本発明によれば、金属板の成形シミュレーションを精度良く効率的に実行することが可能であるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る成形シミュレーション方法の対象となる成形品の一例を示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る成形シミュレーション方法の対象となる成形用工具の一例を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る成形シミュレーション方法に用いられる成形用工具モデルの一例を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る成形シミュレーション方法に用いられる成形用工具の有限要素モデルを示す模式図であって、表層が弾性体あるいは弾塑性体のシェル要素、基体が剛体シェル要素である場合を示す。 図4Aの一部を模式化した模式図である。 本発明の一実施形態に係る成形シミュレーション方法に用いられる成形用工具の有限要素モデルを示す模式図であって、表層が弾性体あるいは弾塑性体の厚肉シェル要素、または弾性体あるいは弾塑性体のソリッド要素、基体が剛体シェル要素である場合を示す。 図5Aの一部を模式化した模式図である。 本発明の一実施形態に係る成形シミュレーション方法に用いられる成形用工具の有限要素モデルを示す模式図であって、表層が弾性体あるいは弾塑性体のソリッド要素、基体が剛体のソリッド要素である場合を示す。 図6Aの一部を模式化した模式図である。 本発明の一実施形態に係る成形シミュレーション方法に用いられる成形用工具モデルの他の例を示す概略断面図であって、成形用工具モデルの少なくとも一部が表層および基体からなるモデルで表される場合を示す。 本発明の一実施形態に係る成形シミュレーション方法に用いられる成形用工具モデルの他の例を示す概略断面図であって、複数の成形用工具モデルのうち少なくとも1つが表層および基体からなるモデルで表される場合を示す。 成形品の一例として、高さ方向に湾曲した湾曲面を有する鞍型形状のハット部材を示す模式図である。 成形品の他の一例として、幅方向に湾曲した湾曲面を有する鞍型形状のハット部材を示す模式図である。 有限要素モデルの自動判別処理を示すフローチャートである。 比較例1の成形用工具の有限要素モデルを示す概略斜視図である。 比較例2の成形用工具の有限要素モデルを示す概略斜視図である。 比較例2の成形シミュレーションにおける成形用工具の高さ方向(Z方向)のひずみ分布を示すコンター図である。 実施例1の成形用工具の有限要素モデルを示す概略斜視図である。 実施例2、3、6の成形用工具の有限要素モデルを示す概略斜視図である。 実施例4、7の成形用工具の有限要素モデルを示す概略斜視図である。 実施例5の成形用工具の有限要素モデルを示す概略斜視図である。 比較例1、2および実施例1〜3の成形シミュレーションにおけるブランクホルダの面圧分布を示すコンター図である。 比較例1、2および実施例1〜3の成形シミュレーションにおける成形品の断面位置を示す平面図である。 図18AのI−I切断線における断面図である。 比較例1、2および実施例1〜3の成形シミュレーションにおける成形品の断面での捻れ角を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係るモデル設定方法、成形シミュレーション方法および成形用工具の製造方法について詳細に説明する。なお、以下に説明するモデル設定方法および成形シミュレーション方法は、各処理を実行するためのコンピュータにより実行可能なプログラムとして提供可能であり、例えば、コンピュータ等の、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only
Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える情報処理装置によって実施され得る。また、このようなプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することが可能である。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどであり得る。また、上記のプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
<A.モデル設定方法および成形シミュレーション方法>
本発明の一実施形態に係るモデル設定方法は、有限要素法を用いて成形用工具による金属板の成形をシミュレートするための有限要素モデルをコンピュータに備えられたプロセッサにより設定する方法である。かかるモデル設定方法では、成形用工具を表す成形用工具モデルの設定において、上記成形用工具モデルのうち、金属板を表す金属板モデルと接触する金属板接触面の少なくとも一部を、弾性体または弾塑性体の特性を有する表層に設定し、上記成形用工具モデルのうち、上記表層を支持する部分を、剛体の特性を有する基体に設定することを特徴とする。モデル設定方法により設定された有限要素モデルを用いて、金属板の成形シミュレーションが行われる。以下、本発明の一実施形態に係るモデル設定方法および成形シミュレーション方法について、図1〜図7Bを参照して説明する。
図1は、金属板を成形して得られる成形品の一例を示す概略斜視図である。図1に示す成形品30は、金属板をプレス成形して得られるハット部材である。図1に示す成形品30(ハット部材)は、金属板を、例えば図2に示す成形用工具を用いて成形することにより得られる。図2は、成形用工具の一例を示す断面図である。図2に示す成形用工具10Aは、プレス成形用金型であり、ダイ2とパンチ3とブランクホルダ4とを有している。図1に示す成形品30(ハット部材)は、例えば図2に示す成形用工具10Aを用いて、金属板1をダイ2とブランクホルダ4とで把持し、把持された金属板1に対してパンチ3を押圧することにより得られる。
本実施形態に係る成形シミュレーション方法は、図2に示すような成形用工具を用いた金属板の成形をシミュレートするための方法であり、そのシミュレーション結果は、成形用工具の設計等に利用することが可能である。成形シミュレーションにおいて利用する有限要素モデルのうち、成形用工具を表すモデルは、本実施形態に係るモデル設定方法により設定される。
図3は、本実施形態に係るモデル設定方法により設定された成形用工具モデルの一例であり、図2に示す成形用工具のモデルを示す概略断面図である。図3に示す成形用工具モデル10Bにおいて、ダイモデル12、パンチモデル13およびブランクホルダモデル14は、いずれも表層および基体の仮想の2層構造でモデル化されている。ダイモデル12は、金属板モデル11に接触する表層12aと表層12aを支持する基体12bとを有する。パンチモデル13は、金属板モデル11に接触する表層13aと表層13aを支持する基体13bとを有する。ブランクホルダモデル14は、金属板モデル11に接触する表層14aと表層14aを支持する基体14bとを有する。表層12a、13a、14aは弾性体または弾塑性体の特性を有し、基体12b、13b、14bは剛体の特性を有している。なお、図3においては、説明の便宜上、基体12b、13b、14bが厚みを有しているが、必ずしも厚みを有する必要はない。
後述の図13および図14に、図3に示す成形用工具モデルの有限要素モデルの一構成例を示している。図13の領域Aの部分拡大図に示す成形用工具の有限要素モデルにおいて、表層12a、13a、14aは弾性体または弾塑性体のシェル要素、基体12b、13b、14bは剛体のシェル要素でモデル化している。また、金属板モデル11はシェル要素でモデル化している。なお、対になる表層および基体により、一つの成形用工具が表現される。例えば、対になる表層12aおよび基体12bにより、ダイが表現されている。そこで、一つの成形用工具であるダイを表層12aおよび基体12bによって表現するため、成形シミュレーションでは、表層12aおよび基体12bの間に所定の拘束条件を設定することで、基体12bが表層12aを支持し、かつ、表層12aと一体となって剛体変位することを表現している。また、表層13aおよび基体13b、ならびに、表層14aおよび基体14bについても、同様に拘束条件が設定される。ここでの拘束条件としては、例えば表層と基体との間に剛体拘束条件を設定してもよく、また、有限要素モデルの表層を表す要素と基体を表す要素との間で、各要素を構成する少なくとも一部の節点を共有することで一体化してもよい。
また、図14の領域Aの部分拡大図に示す成形用工具の有限要素モデルにおいて、表層12a、13a、14aは弾性体または弾塑性体の厚肉シェル要素またはソリッド要素、基体12b、13b、14bは剛体のシェル要素でモデル化している。また、金属板モデル11はシェル要素でモデル化している。なお、成形シミュレーションにおいては、上記と同様に、表層12aおよび基体12b、表層13aおよび基体13b、ならびに、表層14aおよび基体14bについて、それぞれ互いの間に拘束条件が設定される。また、図14では、表示上、ブランクホルダモデル14の基体14bは表層14aによって隠れているため図示されていない。
本実施形態に係るモデル設定方法においては、成形用工具を、金属板と接触する表層とその表層を支持する基体との仮想の2層構造でモデル化し、表層に弾性体または弾塑性体の特性を付与し、基体に剛体の特性を付与している。これにより、成形用工具の金属板と接触する表面の弾性変形を考慮するとともに、成形用工具の全体的な形状を保ちながら剛体変位を制御することができる。したがって、成形シミュレーションの精度を向上させることができる。
ここで、基体は、剛体の特性を有するため、通常、シェル要素とすることができる。また、表層は、成形用工具のうち金属板と接触する金属板接触面の少なくとも一部に設定されるものであり、表面近傍の領域のみに設定される。なお、金属板接触面とは、成形用工具モデルのうち金属板を表す金属板モデルとの接触する面全体をいう。また、成形用工具の表面近傍の領域とは、成形用工具の表面から工具内部に向かって所定の厚さまでの領域をいう。したがって、たとえ表層をソリッド要素でモデル化するとしても、成形用工具全体をソリッド要素でモデル化する場合と比較して、成形用工具の有限要素モデルの作成時間を短縮することができる。また、表層には弾性体または弾塑性体の特性を付与するが、成形用工具全体を弾性体または弾塑性体のソリッド要素でモデル化する場合と比較して、短時間で成形シミュレーションを行うことができる。よって、金属板の成形シミュレーションを高精度かつ効率的に行うことが可能である。
以下、本実施形態に係るモデル設定方法および成形シミュレーション方法について詳しく説明する。
[1.成形用工具の有限要素モデル]
本発明の実施形態に係る成形用工具の有限要素モデルは、成形用工具の金属板接触面の少なくとも一部の表層が弾性体又は弾塑性体で表現され、前記表層を支持する基体が剛体で表現されているモデルである。表層および基体を合わせて一つの成形用工具の有限要素モデルが構成される。
有限要素モデルにおいて、表層は、シェル要素、厚肉シェル要素およびソリッド要素のいずれであってもよいが、中でもシェル要素であることが好ましい。成形用工具の有限要素モデルの作成時間を短縮することができるからである。また、表層がソリッド要素あるいは厚肉シェル要素である場合、厚さ方向の分割数は後述の表層の厚さ等に応じて適宜選択される。ソリッド要素あるいは厚肉シェル要素の厚さ方向の分割数は、少ないほど好ましく、例えば1〜2分割程度であることが好ましい。成形用工具の有限要素モデルの作成時間および解析時間を短縮することができるからである。
表層は、厚さが設定される。表層の厚さは、金属板の材料、板厚、大きさや、成形用工具の材料、成形荷重等に応じて適宜設定されるものである。例えば、成形用工具を弾性体または弾塑性体のソリッド要素でモデル化して成形シミュレーションを行うことにより、表層の厚さを予め決定してもよい。具体的には、成形用工具を弾性体または弾塑性体のソリッド要素でモデル化して成形シミュレーションを行い、成形用工具の表面近傍の厚さ方向のひずみ分布を解析し、ひずみが生じ得る厚さを表層の厚さに設定してもよい。
また、一般的なシェル要素は、板厚方向の垂直応力を常にゼロと仮定して定式化されており、応力のつり合いを表現することができない。しかしながら、近年は板厚方向の応力を考慮可能なシェル要素が提案されており、このシェル要素の使用により板厚方向に圧縮変形が付与される加工に対する解析精度を向上することができる。本実施形態に係るモデル設定方法における有限要素モデルの表層に対しても、この板厚方向の応力を考慮可能なシェル要素を使用することが可能である。
一方、有限要素モデルにおいて、基体は、通常、成形用工具の有限要素モデルの作成時間の短縮のために、シェル要素とされる。しかし、本発明はかかる例に限定されず、基体は、例えば厚さ方向に1分割されたソリッド要素あるいは厚肉シェル要素としてもよい。なお、基体を上述の板厚方向の応力を考慮可能なシェル要素とすることも可能であるが、剛体の特性を付与することで、このシェル要素の特徴を活かすことはできないため、基体への板厚方向の応力を考慮可能なシェル要素の使用は不要である。
上述のような表層および基体を設定して表現された成形用工具の有限要素モデルは、成形用工具の表面近傍の領域を、金属板接触面に沿ってモデル化したものである。本実施形態に係る表層および基体により表現された成形用工具の有限要素モデルは、成形用工具全体をモデル化したものではなく、例えば図3に示すように、成形用工具の表面近傍の領域のみをモデル化したものである。これにより、有限要素モデルの設定を簡便にすることができるとともに、従来の剛体シェル要素で表現されたモデルよりも高い精度のモデルを設定できるため、金属板の成形シミュレーションを精度良く効率的に実行することが可能となる。
具体的には、例えば、表層がシェル要素、基体がシェル要素である場合の成形用工具の有限要素モデルを作成する場合には、図4Aおよび図4Bに示すように、表層15aとして仮想厚さtのシェル要素が配置され、基体15bとして仮想厚さゼロのシェル要素が例えば表層15aに接して配置される。このとき、シェル要素である表層15aは、例えば、成形用工具の表面を表す破線位置から基体15bまでの仮想厚さtの厚さ方向中心に配置されているものとする。なお、基体15bは、仮想厚さゼロであるが、図4Aにおいては太線により表されている。1つのシェル要素は、図4Bに示すように、例えば4つの節点を結んで形成される面として表される。なお、ここでは基体15bの仮想厚さをゼロとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、基体15bの仮想厚さに所定の厚みを設定することも可能である。
なお、表層をシェル要素、基体をシェル要素とする場合には、解析モデルの構築時間と解析時間の短縮のために、表層のシェル要素を構成する節点と基体のシェル要素を構成する節点とを共有して一体化してモデル化してもよい。このとき、表層15aを表すシェル要素に弾性体あるいは弾塑性体の特性が付与され、基体15bを表すシェル要素に剛体の特性を付与される。表層と基体の一体化により、表層と基体との間の拘束条件が満たされる。この場合は、図4A、図4Bに示す場合とは異なり、表層15aと基体15bは重なって配置される。また、表層と基体とを節点共有のない別のモデルとして作成した場合でも、表層15aと基体15bの間に例えば剛体拘束等の所定の拘束条件を設定すれば、本発明の実施形態に係る成形シミュレーションに用いる有限要素モデルを設定することが可能である。
表層15aの仮想表面にかかる荷重を受けて、表層15aを表す弾性体あるいは弾塑性体のシェル要素の金属板と接する仮想表面は変形する。一方、基体15bを表す剛体のシェル要素は、剛体変位以外の変形はしない。なお、図4Aおよび図4Bにおいて、表層および基体が設定される表面近傍の領域とは、金属板接触面から厚さtの、金属板接触面に沿った領域となる。
また、例えば、表層がソリッド要素、基体がシェル要素である場合の成形用工具の有限要素モデルを作成する場合には、図5Aおよび図5Bに示すように、表層15aとして厚さtのソリッド要素が配置され、基体15bとして仮想厚さゼロのシェル要素が表層15aに接して配置される。図5Aおよび図5Bにおいても、基体15bは、仮想厚さゼロであるが、太線により表されている。1つのソリッド要素は、図5Bに示すように、例えば8つの節点を結んで形成される立体として表される。ソリッド要素の表層15aは、厚さ方向に1分割されたものであってもよく、図5Bに示すように厚さ方向に複数に分割して構築してもよい。なお、上述したように、一般に、分割数が多くなる程モデル構築やシミュレーションに要する時間は大きくなる。なお、図5Aおよび図5Bにおいても、表層および基体が設定される表面近傍の領域とは、金属板接触面から厚さtの、金属板接触面に沿った領域となる。なお、ここでは基体15bの厚さをゼロとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、基体15bの厚さに所定の厚みを設定することも可能である。
表層をソリッド要素、基体をシェル要素とする場合には、解析モデルの構築時間および解析時間の短縮のために、表層のソリッド要素のうち基体に相対するソリッド要素の面の節点と、基体のシェル要素の節点とを共有して一体化することによりモデル化してもよい。このとき、表層15aを表すソリッド要素に弾性体あるいは弾塑性体の特性が付与され、基体15bを表すシェル要素に剛体の特性が付与される。この場合、表層のソリッド要素と基体のシェル要素との一体化により、表層と基体との間の拘束条件が満たされる。また、ソリッド要素による表層とシェル要素による基体とを節点共有のない別のモデルとして作成した場合でも、表層15aと基体15bとの間に例えば剛体拘束等の所定の拘束条件を設定すれば、本発明の実施形態に係る成形シミュレーションに用いる有限要素モデルを設定することが可能である。また表層を厚肉シェル要素とする場合も同様である。表層15aが弾性体あるいは弾塑性体のソリッド要素で表される場合にも、表層15aの表面にかかる荷重を受けて、表層15aを表す弾性体あるいは弾塑性体のソリッド要素は変形する。一方、基体15bを表す剛体のシェル要素は、剛体変位以外の変形はしない。
また、例えば、表層がソリッド要素、基体がソリッド要素である場合の成形用工具の有限要素モデルを作成する場合には、図6Aおよび図6Bに示すように、表層15aとして厚さtのソリッド要素が配置され、基体15bとして厚さtbのソリッド要素が表層15aに接して配置される。この場合も、ソリッド要素の表層15aは厚さ方向に1分割されたものであってもよく、図6Bに示すように厚さ方向に複数に分割して構築してもよい。また、ソリッド要素の基体15bも厚さ方向に複数に分割してもよいが、剛体の特性を付与するため1分割で十分である。
なお、表層をソリッド要素、基体をソリッド要素とする場合には、解析モデルの構築時間および解析時間の短縮のために、例えば図6Bに示すように、成形用工具の金属板と接触する表面近傍の領域を厚さ方向に少なくとも2分割以上のソリッド要素でモデル化し、金属板接触面側に位置する少なくとも1分割以上のソリッド要素を表層15aとして弾性体あるいは弾塑性体の特性を付与し、金属板接触面側とは反対側に位置する残りのソリッド要素を基体15bとして剛体の特性を付与してもよい。
この際、表層15aとして機能するソリッド要素と基体15bとして機能するソリッド要素とを連続した一体の有限要素モデルとして構成する。ここでの一体の有限要素モデルとは、相対する表層15aと基体15bとのソリッド要素について、相対する面および節点を互いに共有させることにより一体化して形成された連続するモデルのことである。表層15aのソリッド要素と基体15bのソリッド要素との一体化により、表層15aと基体15bとの間の拘束条件が満たされる。この場合にも、上述したように、基体15bには剛体の特性を付与するため、基体15bは厚さ方向に1分割すれば十分である。
また、ソリッド要素による表層15aと基体15bとを節点を共有しない別のモデルとして作成した場合でも、表層15aと基体15bとの間に例えば剛体拘束等の所定の拘束条件を設定すれば、本発明の実施形態に係る成形シミュレーションに用いる有限要素モデルを設定することが可能である。表層15aが弾性体あるいは弾塑性体のソリッド要素で、基体15bが剛体のソリッド要素で表される場合にも、表層15aの表面にかかる荷重を受けて、表層15aを表す弾性体あるいは弾塑性体のソリッド要素は変形する。一方、基体15bを表す剛体のソリッド要素は剛体変位以外の変形はしない。なお、図6Aおよび図6Bにおいて、表層および基体が設定される表面近傍の領域とは、金属板接触面から厚さt+tbの、金属板接触面に沿った領域となる。
このような成形用工具のモデル化に際し、表層15aの厚さtは、金属板の母材厚さの0.2〜5.0倍程度とするのがよい。表層15aの厚さtが金属板の母材厚さの0.2倍より薄いと、解析を行うにあたり、増厚部に起因する金型表面の局所的な変形を十分に考慮できなくなる。一方、表層15aの厚さtが金属板の母材厚さの5.0倍より厚いと、成形用工具の稜線R部等の凸形状部において表層や基体を面内方向に滑らかに連続した要素群としてモデル化することが困難となる場合や、要素数の増大に伴い解析時間が長くなる場合がある。なお、ここでの母材厚さとは、当該成形用工具による成形前の金属板の厚さのことである。例えば、表層15aの厚さtは、1.0〜10mmに設定される。上述のように、表層15aの厚さtを1.0mmより薄く設定すると、解析を行うにあたり、増厚部に起因する金型表面の局所的な変形を十分に考慮できなくなる。また、表層15aの厚さtが10mmより大きくなると成形用工具の稜線R部等の凸形状部において表層や基体を面内方向に滑らかに連続した要素群としてモデル化することが困難となる場合や、要素数の増大に伴い解析時間が長くなる場合がある。なお、ここでの「表層15aの厚さt」は、表層15aがシェル要素である場合には、表層15aの仮想厚さtを指すものとする。
また、本実施形態に係る成形シミュレーションにおいて用いられる成形用工具の有限要素モデルは、当該モデルの金属板接触面の少なくとも一部に表層を有していればよい。例えば図3に示すように、成形用工具モデル10Bの金属板モデル11と接触する部分をすべて表層12a、13a、14aとしてもよい。あるいは、例えば図7A、図7Bに示すように、成形用工具モデル10Bの金属板モデル11と接触する部分のうち一部を表層12a、13a、14aとしてもよい。
より具体的には、成形用工具の金属板と接触する部分のうち一部を2層構造としてモデル化する場合、図7Aに示すように、成形用工具モデル10Bの金属板モデル11と接触する部分のうち局所的な部分を表層12a、13a、14aとしてもよい。成形用工具の金属板と接触する部分のうち一部を2層構造としてモデル化する場合には、成形時に成形荷重や面圧等が集中する部分を2層構造とすることが好ましい。金属板の成形時の成形用工具の弾性変形を考慮し、精度良く成形シミュレーションを行うことができるからである。例えば絞り成形においては、ダイおよびパンチのR部ならびにブランクホルダの内側に成形荷重や面圧等が集中する場合が多い。これより、図7Aに示す例においては、ダイモデル12のR部およびその近傍に表層12a、パンチモデル13のR部およびその近傍に表層13a、ブランクホルダモデル14の内側に表層14aを持つ2層構造としている。
また、例えば、成形用工具が複数の成形用工具を備える場合には、図7Bに示すように、複数の成形用工具のうち少なくとも1つの成形用工具を表層および基体の2層構造でモデル化してもよい。図7Bに示す例においては、ダイモデル12、パンチモデル13およびブランクホルダモデル14のうち、ダイモデル12およびブランクホルダモデル14のみを表層12a、14aおよび基体12b、14bの2層構造でモデル化している。例えば、図1に示すような湾曲形状を有するハット部材を成形する際には、ダイおよびブランクホルダの弾性変形の影響が大きくなる場合がある。このような成形品の成形シミュレーションでは、図7Bに示すように、ダイモデル12およびブランクホルダモデル14を表層12a、14aおよび基体12b、14bの2層構造とするのがよい。なお、図7Bでは、ダイモデル12およびブランクホルダモデル14を表層12a、14aおよび基体12b、14bの2層構造としたが、ダイモデル12およびブランクホルダモデル14のうち少なくともいずれか一方を2層構造としてもよい。
また、図7Bではダイモデル12とブランクホルダモデル14の例を挙げたが、本発明はかかる例に限定されず、表層および基体からなる2層構造のモデルとする成形用工具は、例えば、部材形状、母材厚さ、母材強度等に応じて適宜選択すればよい。例えば、成形用工具を用いて金属板をプレス成形し、図8Aあるいは図8Bに示すような、フランジ32、34と、天板面36と、フランジ32、34と天板面36とを連結する側壁面33、35とからなるハット部材30A、30Bを得る場合を考える。図8Aに示すように、ハット部材30Aの天板面36が、長手方向(Y方向)に、平坦面36aと高さ方向(Z方向)に凹形状に湾曲した湾曲面36bとを有する鞍型形状を有する場合には、天板面36の湾曲面36bまたは当該湾曲面36bに連続する側壁面33b、35bに増厚部が生じやすい。そこで、少なくとも、パンチモデル13の、ハット部材30Aの高さ方向に凹形状に窪んだ湾曲面36bおよび湾曲面36bに連続する側壁面33b、35bに対応する領域と、また、ダイモデル12の、ハット部材30Aの湾曲面36bおよび側壁面33b、35bに対応する領域とを表層12a、13aに設定し、そして、表層12a、13aを支持する部分を基体12b、13bに設定して、2層構造のダイモデル12およびパンチモデル13を設定してもよい。なお、ダイモデル12およびパンチモデル13のうちいずれか一方を、表層および基体により表される2層構造の有限要素モデルとしてもよい。
また、例えば、図8Bに示すように、ハット部材30Bの側壁面33、35が、長手方向(Y方向)に、平坦面33a、35aと幅方向(X方向)内部に向かって凹形状に湾曲した湾曲面33b、35bとを有する鞍型形状を有するような場合には、側壁面33の湾曲面33b、35bまたは当該湾曲面33b、35bに連続する天板面36bに増厚部が生じやすい。この場合にも、成形用工具のうち、少なくとも側壁面33、35の湾曲面33b、35bと、湾曲面33b、35bに連続する天板面36bとに対応する領域を表層に設定し、そして、表層を支持する部分を基体に設定して、2層構造の成形用工具の有限要素モデルを設定すればよい。
成形用工具の種類としては、金属板の成形方法に応じて適宜選択されるものである。本実施形態に係る成形シミュレーション方法は、後述するように、絞り成形や曲げ成形等のプレス成形、ロールフォーミング等に適用することができ、成形用工具としては、例えば金型、ロール等が挙げられる。成形用工具の構成は、一般的な成形用工具と同様である。中でも、成形用工具の強度や弾性係数が比較的低い場合に本発明は好適である。例えば成形用工具に鋳物や亜鉛合金を用いる場合には、強度や弾性係数が比較的低いため、金属板の成形時の成形用工具の弾性変形や場合によっては塑性変形の影響が大きくなる。このような場合、精度良く成形シミュレーションを行うことができる本発明は有用である。
[2.成形シミュレーション]
本実施形態においては、上記のモデル設定方法により設定された成形用工具の有限要素モデルを用いて、有限要素法による金属板の成形シミュレーションを行う。成形シミュレーションには、汎用有限要素法解析ソフトが用いられる。また、成形用工具の有限要素モデルにおいては、対になる表層および基体は合わせて一つの成形用工具を表現するものであるため、基体が表層を支持し、かつ、表層と一体となって剛体変位ができるように、基体と表層との間に拘束条件を設定して基体と表層とを結合する。
金属板の成形方法としては、例えば絞り成形や曲げ成形等のプレス成形、ロールフォーミング等が挙げられる。中でもプレス成形、特に絞り成形の場合に本発明は好適である。絞り成形ではダイおよびブランクホルダで金属板にしわ押さえ圧を負荷しながら成形するため、成形荷重や面圧等が大きくなりやすく、金属板の成形時の成形用工具の弾性変形の影響が大きくなる。このような絞り成形においても、本実施形態に係る成形シミュレーション方法を用いることで、精度良く成形シミュレーションを行うことができる。
本発明の実施形態に係る金属板の成形シミュレーション方法は、如何なる形状にも適用可能であり、成形シミュレーションの対象となる成形品としては特に限定されるものではないが、成形の進行に伴い部分的に板厚の増加や減少が生じる成形品への適用が好ましい。このような成形品としては、例えばハット形断面を持つ成形品においては、長手方向に、幅方向または高さ方向の湾曲形状を有するハット部材が挙げられる。例えば図1に示すような、長手方向に、幅方向の湾曲形状を有するハット部材では、湾曲の内側のフランジ32は、成形の進行に伴って長手方向に引っ張り変形を受ける伸びフランジになる。一方、湾曲の外側のフランジ34は、長手方向に圧縮変形を受ける縮みフランジになる。伸びフランジでは板厚減少が生じ、縮みフランジでは板厚増加が生じる。このように部分的に板厚の変化が生じると面圧分布も発生し、金属板の成形時の成形用工具の弾性変形の影響が大きくなる。したがって、このような部分的に板厚の変化が生じる成形品においても、本実施形態に係る成形シミュレーション方法を用いることで、精度良く成形シミュレーションを行うことができる。
[3.有限要素モデルの自動判別]
上述のように、本実施形態に係る成形シミュレーション方法で用いる成形用工具の有限要素モデルは、金属板と接触し、弾性体または弾塑性体の特性を有する表層と、上記表層を支持し、剛体の特性を有する基体とを有する。これにより、金属板の成形シミュレーションを高精度かつ効率的に実行できる。一方で、成形シミュレーションで用いる有限要素モデルは、成形シミュレーション結果に要求される精度や、成形用工具の有限要素モデルの作成時間、計算時間等を考慮して、最適なモデルであるのが望ましい。
例えば、成形用工具を剛体シェル要素でモデル化したとき、そのシミュレーション結果の精度が許容範囲内であれば、短時間でシミュレーション結果を得ることができるので当該モデルを用いればよい。しかし、計算時間は短くとも、成形用工具を剛体シェル要素で構築した有限要素モデルを用いたときのシミュレーション結果の精度が許容範囲外であれば、より高精度に解析できるように、有限要素モデルを構築する必要がある。そこで、例えば以下のように、どのような成形用工具の有限要素モデルを用いるか、自動判別するようにしてもよい。
図9に、有限要素モデルの自動構築処理の一例を示す。かかる有限要素モデルの自動構築処理では、まず、成形用工具を剛体シェル要素でモデル化し、成形シミュレーションを実施する(S100:第1成形シミュレーション)。ステップS100で用いる成形用工具の有限要素モデルは、従来利用されているものであり、構築が容易であり、シミュレーションの計算負荷を低くすることができる。しかし、実際の金属板の成形においては成形用工具の弾性変形(あるいは塑性変形)が生じているため、成形用工具を剛体シェル要素でモデル化した場合、シミュレーション結果と実測値との差が大きくなり、期待される精度が得られない可能性もある。
そこで、ステップS100にて構築された成形用工具の有限要素モデルによって期待される精度が得られているか否かを判定し、モデルの変更の要否を判定する(S110)。ステップS110の判定は、母材強度および成形品サイズに対して予め設定された評価閾値と、例えば、ステップS100にて得られた増厚量と成形荷重とに基づき算出される評価指標とを比較して行ってもよい。評価指標は、例えば、増厚量と成形荷重との積算により得られる値としてもよい。
ステップS110にて、ステップS100で構築された有限要素モデルを変更する必要はないと判定された場合(例えば、評価指標が評価閾値以下であった場合)には、ステップS100で構築された有限要素モデルを用いて成形シミュレーションを行うことを決定する。一方、ステップS100で構築された有限要素モデルを変更する必要があると判定された場合(例えば、評価指標が評価閾値を超えた場合)には、本実施形態に係るモデル設定方法に基づき、有限要素モデルを再構築する。
本実施形態に係るモデル設定方法では、成形用工具を、表層と基体とからなる有限要素モデルとして設定する。そこで、まず、成形用工具の有限要素モデルの表層の厚さを決定する(S120)。表層の厚さは、例えば、ステップS100にて得られた増厚量と金型寸法要件とに基づき決定してもよい。そして、ステップS120にて決定された表層の厚さで成形用工具の有限要素モデルを再構築し、成形シミュレーションを実施する(S130:第2成形シミュレーション)。
このように、成形用工具の有限要素モデルの精度を評価し、成形シミュレーションに用いる有限要素モデルを自動的に決定できるようにすることで、有限要素モデルの選択負荷を軽減することができる。
<B.成形用工具の製造方法>
本発明の実施形態に係る成形用工具の製造方法は、上述の成形シミュレーション方法を用いて成形用工具を設計し、製造する方法である。
上述の成形シミュレーション方法では、金属板の成形シミュレーションを精度良く行うことができる。このため、実際に成形用工具を用いて金属板を成形した状態に近い状態を再現することができる。したがって、上述の成形シミュレーション方法を用いることにより、成形用工具製作の工数やリードタイム、コストを削減することができる。
本実施形態においては、例えば成形シミュレーション方法において、金属板の成形に伴う割れ、しわ等の成形不良や、成形後の金型からの離型時のスプリングバックに起因する寸法精度不良等を解析し、それらの解析結果に基づいて成形用工具を設計し、製造することが可能となる。具体的には、解析結果に基づいて割れやしわが発生しないように、またスプリングバックが小さくなるように成形用工具の形状等を設計し、製造することが可能となる。
成形用工具の種類については、上述したように、金属板の成形方法に応じて適宜選択され、例えば、絞り成形や曲げ成形等のプレス成形、ロールフォーミング等に用いられる金型、ロール等がある。これらの成形用工具の構成は、一般的な成形用工具と同様である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。本実施例においては、図1に示すハット部材を成形品とした。この成形品であるハット部材の断面形状は、パンチの幅(両側壁間の水平方向距離)80mm、高さ(天板面とフランジ面の垂直方向距離)60mmとした。また、成形前の金属板の幅240mmとした。ハット部材の長さは700mmであり、水平面内のパンチの幅中央において曲率半径R1000mmの曲率を有する形状とした。金属板には、引張強度が780MPa級で板厚が1.2mmの冷延鋼板を用いた。
[比較例1]
比較例1として、図10に示すプレス成形用金型の有限要素モデルを作成した。ダイモデル22、パンチモデル23およびブランクホルダモデル24は剛体のシェル要素、金属板モデル11は弾塑性体のシェル要素でモデル化した。
[比較例2]
比較例2として、図11に示すプレス成形用金型の有限要素モデルを作成した。ダイモデル22、パンチモデル23およびブランクホルダモデル24は弾性体のソリッド要素、金属板モデル11は弾塑性体のシェル要素でモデル化した。ブランクホルダモデル24の下側には、クッションピン25が配置されており、金属板モデル11に負荷されるしわ押さえ圧は、ブランクホルダモデル24を介してクッションピン25により負荷される。なお、クッションピン25は剛体としてモデル化した。
ここで、汎用有限要素法解析ソフトを用い、比較例2のプレス成形用金型の有限要素モデルを用いて金属板の有限要素モデルをプレス成形し、図1に示すような成形品(ハット部材)を得る絞り成形の成形シミュレーションを行った。解析モデルは、成形品の対称性を考慮して1/2対称モデルとした。上記の図10および図11の領域Aの部分拡大図に示される断面が対称面である。
図12に成形シミュレーションにおける金型表面の高さ方向(Z方向)のひずみ分布を示す。図12は、図11に示すダイモデル22のR部(図11の破線部B)に相当し、図11の上下左右を反転させた図である。図12から、金属板の成形時には金型の表面から2mm厚さ程度までひずみが生じることが分かった。このことから、金属板に接触する成形用工具の表面近傍のみを弾性体または弾塑性体としてモデル化することで、成形用工具の弾性変形を考慮した成形シミュレーションを行うことができることが確認された。
[実施例1]
実施例1として、表層を弾性体シェル要素、基体を剛体シェル要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを作成した。実施例1の有限要素モデルを図13に示す。実施例1では、図13に示すように、ダイモデル12の表層12a、パンチモデル13の表層13aおよびブランクホルダモデル14の表層14aは弾性体のシェル要素、ダイモデル12の基体12b、パンチモデル13の基体13bおよびブランクホルダモデル14の基体14bは剛体のシェル要素、金属板モデル11は弾塑性体のシェル要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを構築した。この有限要素モデルでは、表層の厚さを2mmとし、厚さの中心にシェル要素を配置した。基体のシェル要素は表層の金属板と接する面とは反対側の面に接するように配置した。表層12aと基体12b、表層13aと基体13b、表層14aと基体14bとの間には剛体拘束条件を設定した。また、表層のシェル要素の仮想厚さは2mm、基体のシェル要素の仮想厚さは上述の通り0mmとした。
[実施例2]
実施例2として、表層を弾性体厚肉シェル要素、基体を剛体シェル要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを作成した。実施例2の有限要素モデルを図14に示す。実施例2では、図14に示すように、ダイモデル12の表層12a、パンチモデル13の表層13aおよびブランクホルダモデル14の表層14aは弾性体の厚肉シェル要素、ダイモデル12の基体12b、パンチモデル13の基体13bおよびブランクホルダモデル14の基体14bは剛体のシェル要素、金属板モデル11は弾塑性体のシェル要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを構築した。なお、図14では、表示上、ブランクホルダモデル14の基体14bは表層14aによって隠れているため示されていない。この有限要素モデルでは、表層の厚さを2mmとし、基体のシェル要素は表層の金属板と接する面とは反対側の面に接するように配置した。表層12aと基体12b、表層13aと基体13b、表層14aと基体14bとの間には剛体拘束条件を設定した。また、基体のシェル要素の仮想厚さは上述の通り0mmとした。
[実施例3]
実施例3として、表層を厚さ方向1分割の弾性体ソリッド要素、基体を剛体シェル要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを作成した。実施例3の有限要素モデルは、図14に示す実施例2の金型の有限要素モデルと表示上は同じになった。実施例3では、ダイモデル12の表層12a、パンチモデル13の表層13aおよびブランクホルダモデル14の表層14aは弾性体のソリッド要素、ダイモデル12の基体12b、パンチモデル13の基体13bおよびブランクホルダモデル14の基体14bは剛体のシェル要素、金属板モデル11は弾塑性体のシェル要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを構築した。この有限要素モデルでは、表層の厚さを2mmとし、基体のシェル要素は表層の金属板と接する面とは反対側の面に接するように配置した。表層12aと基体12b、表層13aと基体13b、表層14aと基体14bとの間には剛体拘束条件を設定した。また、表層は、厚さ方向1分割のソリッド要素とした。また、基体のシェル要素の仮想厚さは上述の通り0mmとした。
[実施例4]
実施例4として、表層を厚さ方向1分割の弾性体ソリッド要素、基体を厚さ方向1分割の剛体ソリッド要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを作成した。実施例4の有限要素モデルを図15に示す。実施例4では、ダイモデル12の表層12a、パンチモデル13の表層13aおよびブランクホルダモデル14の表層14aは弾性体のソリッド要素、ダイモデル12の基体12b、パンチモデル13の基体13bおよびブランクホルダモデル14の基体14bは剛体のソリッド要素、金属板モデル11は弾塑性体のシェル要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを構築した。この有限要素モデルでは、表層の厚さを2mmとし、基体のソリッド要素は表層の金属板と接する面とは反対側の面に接するように配置した。表層12aと基体12b、表層13aと基体13b、表層14aと基体14bとの間には剛体拘束条件を設定した。また、表層は、厚さ方向に1分割のソリッド要素とした。また、基体は、厚さ方向に1分割のソリッド要素とし、厚さは2mmとした。
[実施例5]
実施例5として、表層を弾性体シェル要素、基体を剛体シェル要素とし、表層と基体のシェル要素の節点を共有することで一体化して、プレス成形用金型の有限要素モデルを作成した。実施例5の有限要素モデルを図16に示す。なお、図16では表示上、表層と基体とは重なっており、区別されていない。実施例5では、ダイモデル12の表層12a、パンチモデル13の表層13aおよびブランクホルダモデル14の表層14aは弾性体のシェル要素、ダイモデル12の基体12b、パンチモデル13の基体13bおよびブランクホルダモデル14の基体14bは剛体のシェル要素、金属板モデル11は弾塑性体のシェル要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを構築した。表層12aと基体12b、表層13aと基体13b、表層14aと基体14bは互いに節点を共有するように有限要素モデルを作成した。なお、この有限要素モデルでは、表層の金属板と接触する片側の仮想表面が弾性変形の対象となるため、表層の仮想厚さを実施例1に対して2倍の4mmとし、当該仮想厚さの中心にシェル要素を配置した。また、基体のシェル要素の仮想厚さは上述の通り0mmとした。
[実施例6]
実施例6として、表層を厚さ方向1分割の弾性体ソリッド要素、基体を剛体シェル要素とし、表層のソリッド要素の一部の節点と基体のシェル要素の節点を共有することで一体化して、プレス成形用金型の有限要素モデルを作成した。実施例6の有限要素モデルは、図14に示す実施例2および実施例3の金型の有限要素モデルと表示上は同じになった。実施例6では、ダイモデル12の表層12a、パンチモデル13の表層13aおよびブランクホルダモデル14の表層14aは弾性体のソリッド要素、ダイモデル12の基体12b、パンチモデル13の基体13bおよびブランクホルダモデル14の基体14bは剛体のシェル要素、金属板モデル11は弾塑性体のシェル要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを構築した。この有限要素モデルでは、表層の厚さを2mmとし、基体のシェル要素は表層の金属板接触面とは反対側の面に接するように配置した。表層12aと基体12b、表層13aと基体13b、表層14aと基体14bは、表層のソリッド要素のうち基体と接する面の節点と基体のシェル要素の節点とを互いに共有するように有限要素モデルをそれぞれ作成した。また、表層は、厚さ方向1分割のソリッド要素とした。また、基体のシェル要素の仮想厚さは上述の通り0mmとした。
[実施例7]
実施例7として、表層を厚さ方向1分割の弾性体ソリッド要素、基体を厚さ方向1分割の剛体ソリッド要素とし、表層のソリッド要素の一部の節点と基体のソリッド要素の一部の節点を共有することで一体化して、プレス成形用金型の有限要素モデルを作成した。実施例7の有限要素モデルは、図15に示す実施例4の金型の有限要素モデルと表示上は同じになった。実施例7では、ダイモデル12の表層12a、パンチモデル13の表層13aおよびブランクホルダモデル14の表層14aは弾性体のソリッド要素、ダイモデル12の基体12b、パンチモデル13の基体13bおよびブランクホルダモデル14の基体14bは剛体のソリッド要素、金属板モデル11は弾塑性体のシェル要素として、プレス成形用金型の有限要素モデルを構築した。この有限要素モデルでは、表層の厚さを2mmとし、基体のソリッド要素は表層の金属板接触面とは反対側の面に接するように配置した。表層12aと基体12b、表層13aと基体13b、表層14aと基体14bは、互いに接する面の節点を共有するように有限要素モデルをそれぞれ作成した。また、表層は、厚さ方向1分割のソリッド要素とした。また、基体は、厚さ方向に1分割のソリッド要素とし、厚さは2mmとした。
[評価]
汎用有限要素法解析ソフトを用い、比較例1、2および実施例1〜7の金型の有限要素モデルを用いて金属板の有限要素モデルをプレス成形し、図1に示すような成形品(ハット部材)を得る成形シミュレーションを行った。解析モデルは、成形品の対称性を考慮して1/2対称モデルとした。上記の図13〜図16の領域Aの部分拡大図に示される断面が対称面である。
(1)成形シミュレーションにおけるブランクホルダの面圧分布
成形シミュレーションにより、金属板にダイおよびブランクホルダでしわ押さえ圧を負荷しながら絞り成形を実施した際のブランクホルダ面上の面圧分布について解析を行った。図17(a)〜(e)にそれぞれ比較例1、比較例2、実施例1、実施例2、実施例3のプレス成形用金型の有限要素モデルを用いた場合の成形シミュレーションにおけるブランクホルダの面圧分布を示す。比較例1では、成形品において増厚が大きい縮みフランジ側の長手方向中央部にのみ面圧が集中しているのに対し、比較例2、実施例1、実施例2、実施例3では、伸びフランジ側も含めて長手方向に面圧が分布していることが確認できた。なお、図17には記載していないが、実施例4〜7についても、比較例2、実施例1、実施例2、実施例3と同様、伸びフランジ側も含めて長手方向に面圧が分布していることが確認できた。
(2)スプリングバック解析
成形シミュレーションにより、成形後のスプリングバック解析を行った。図18Aおよび図18Bに示すような成形品の天板面の中央を基準としたときの天板面端部の捻れ角θを計算した。図18Cに、成形シミュレーションにおける捻れ角および実測値を示す。図18Cに示すように、成形用工具を弾性体ソリッド要素によりモデル化した比較例2と、上述の本実施形態に係る成形シミュレーション方法により成形用工具をモデルした実施例1〜3とは、いずれも成形用工具を剛体シェル要素によりモデル化した比較例1よりも捻れ角が低減した。また、実施例1〜3の解析精度は、いずれも比較例2と同等で、比較例1よりも実測値に近い値を示した。
なお、図18Cには記載していないが、表層を弾性体のソリッド要素、基体を剛体のソリッド要素とした実施例4は、同じく表層を弾性体のソリッド要素とした実施例3と同じ捻れ角となった。さらに、表層と基体とで節点を共有することで一体化して有限要素モデルを作成し、表層を弾性体のシェル要素、基体を剛体のシェル要素とした実施例5は、同じく表層を弾性体のシェル要素、基体を剛体のシェル要素とした実施例1と同じ捻れ角となった。また、表層がソリッド要素、基体がシェル要素である実施例6は、同じく表層がソリッド要素、基体がシェル要素である実施例3と同じ捻れ角となり、表層がソリッド要素、基体がソリッド要素である実施例7は、同じく表層がソリッド要素、基体がソリッド要素である実施例4と同じ捻れ角となった。すなわち、実施例4〜7の解析精度も、いずれも比較例2と同等で、比較例1よりも実測値に近い値を示した。
(3)計算時間
成形シミュレーションでの解析時間を下記表1に示す。表1において、実施例1〜4は、表層と基体との間に剛体拘束条件を設定して成形用工具をモデル化した場合の結果であり、実施例5〜7は、表層と基体とで節点を共有することで一体化して成形用工具をモデル化した場合の結果である。
解析時間については、成形用工具を剛体シェル要素によりモデル化した比較例1が最短となり、成形用工具を弾性体ソリッド要素によりモデル化した比較例2が最長となった。これに対して、表層を弾性体シェル要素、弾性体厚肉シェル要素または弾性体ソリッド要素のうちのいずれか1つとし、基体を剛体シェル要素として、表層と基体との間に剛体拘束条件を設定して成形用工具をモデル化した実施例1〜3、および表層を弾性体ソリッド要素、基体を剛体ソリッド要素として、表層と基体との間に剛体拘束条件を設定して成形用工具をモデル化した実施例4では、比較例2に対して計算時間を大幅に短縮することができた。また、表層と基体で節点を共有することで一体化して成形用工具をモデル化した実施例5〜7では、実施例1〜4に対してさらに計算時間を短縮することができた。
1 金属板
2 ダイ
3 パンチ
4 ブランクホルダ
10A 成形用工具
10B 成形用工具モデル
11 金属板モデル
12、22 ダイモデル
12a ダイモデルの表層
12b ダイモデルの基体
13、23 パンチモデル
13a パンチモデルの表層
13b パンチモデルの基体
14、24 ブランクホルダモデル
14a ブランクホルダモデルの表層
14b ブランクホルダモデルの基体
30 成形品

Claims (11)

  1. 有限要素法を用いて成形用工具による金属板の成形をシミュレートするための有限要素モデルをコンピュータに備えられたプロセッサにより設定するモデル設定方法であって、
    成形用工具を表す成形用工具モデルの設定において、
    前記成形用工具モデルのうち、前記金属板と接触する金属板接触面の少なくとも一部を、弾性体または弾塑性体の特性を有する表層に設定し、
    前記成形用工具モデルのうち、前記表層を支持する部分を、剛体の特性を有する基体に設定し、
    前記表層の厚さは、前記金属板の母材厚さの0.2〜5.0倍、あるいは、1.0〜10mmに設定される、モデル設定方法。
  2. 前記表層は、シェル要素、厚肉シェル要素またはソリッド要素である、請求項1に記載のモデル設定方法。
  3. 前記基体は、シェル要素である、請求項1または2に記載のモデル設定方法。
  4. 前記基体は、ソリッド要素または厚肉シェル要素である、請求項1または2に記載のモデル設定方法。
  5. 前記表層および前記基体で表現された前記成形用工具モデルは、前記成形用工具の表面近傍の領域を、前記金属板接触面に沿ってモデル化したものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のモデル設定方法。
  6. 前記成形用工具モデルのうち、前記金属板の成形時に前記成形用工具に対して荷重が集中する部分を、前記表層として設定する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のモデル設定方法。
  7. 複数の前記成形用工具をモデル化する場合、前記成形用工具モデルのうち少なくともいずれか1つを、前記表層および前記基体を有する有限要素モデルで表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載のモデル設定方法。
  8. コンピュータに備えられたプロセッサにより実行される、有限要素法を用いて成形用工具による金属板の成形をシミュレートする成形シミュレーション方法であって、
    前記金属板を表す金属板モデルを設定する金属板モデル設定ステップと、
    前記成形用工具を表す成形用工具モデルを設定する成形用工具モデル設定ステップと、
    前記金属板モデルと前記成形用工具モデルとを用いて、前記成形用工具による前記金属板の成形をシミュレートする解析ステップと、
    を含み、
    前記成形用工具モデル設定ステップは、請求項1〜7のいずれか1項に記載のモデル設定方法を用いて第1の成形用工具モデルを設定する第1設定ステップを含む、成形シミュレーション方法。
  9. 前記成形用工具モデル設定ステップは、前記成形用工具を剛体シェル要素で表した第2の成形用工具モデルを設定する第2設定ステップを含み、
    前記金属板モデルと前記第2の成形用工具モデルとを用いて解析する第1成形シミュレーションを実施し、
    前記第1成形シミュレーションにより得られた前記金属板の増厚量および成形荷重に基づいて、前記第2の成形用工具モデルの変更の要否を判定し、
    前記第2の成形用工具モデルの変更が必要と判定された場合、前記第1の成形用工具モデルを用いて解析する第2成形シミュレーションを実施する、
    請求項8に記載の成形シミュレーション方法。
  10. コンピュータに、有限要素法を用いて成形用工具による金属板の成形をシミュレートするための有限要素モデルを設定する処理を実行させるためのプログラムであって、
    成形用工具を表す成形用工具モデルの設定において、
    前記成形用工具モデルのうち、前記金属板と接触する金属板接触面の少なくとも一部を、弾性体または弾塑性体の特性を有する表層に設定し、
    前記成形用工具モデルのうち、前記表層を支持する部分を、剛体の特性を有する基体に設定し、
    前記表層の厚さを、前記金属板の母材厚さの0.2〜5.0倍、あるいは、1.0〜10mmに設定する、プログラム。
  11. 有限要素法を用いて成形用工具による金属板の成形をシミュレートするための有限要素モデルを設定する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    成形用工具を表す成形用工具モデルの設定において、
    前記成形用工具モデルのうち、前記金属板と接触する金属板接触面の少なくとも一部を、弾性体または弾塑性体の特性を有する表層に設定し、
    前記成形用工具モデルのうち、前記表層を支持する部分を、剛体の特性を有する基体に設定し、
    前記表層の厚さを、前記金属板の母材厚さの0.2〜5.0倍、あるいは、1.0〜10mmに設定するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2016538447A 2014-07-30 2015-07-30 モデル設定方法、成形シミュレーション方法、プログラム、及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Active JP6380536B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014154742 2014-07-30
JP2014154742 2014-07-30
PCT/JP2015/071703 WO2016017775A1 (ja) 2014-07-30 2015-07-30 モデル設定方法、成形シミュレーション方法、成形用工具の製造方法、プログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および有限要素モデル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016017775A1 JPWO2016017775A1 (ja) 2017-04-27
JP6380536B2 true JP6380536B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=55217671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016538447A Active JP6380536B2 (ja) 2014-07-30 2015-07-30 モデル設定方法、成形シミュレーション方法、プログラム、及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20170140081A1 (ja)
EP (1) EP3151138A4 (ja)
JP (1) JP6380536B2 (ja)
KR (1) KR101893312B1 (ja)
CN (1) CN106575314B (ja)
WO (1) WO2016017775A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11120180B2 (en) * 2015-09-22 2021-09-14 Livermore Software Technology Corporation Methods and systems for conducting a time-marching numerical simulation of a deep drawing metal forming process for manufacturing a product or part
JP6619278B2 (ja) * 2016-03-29 2019-12-11 株式会社Jsol 絞りプレス成形金型解析モデル生成システム及びプログラム、並びに、絞りプレス成形解析システム
MX2019007662A (es) * 2016-12-26 2019-09-04 Nippon Steel Corp Metodo de formacion de laminas de metal, metodo de diseño de forma intermedia, troquel de formacion de lamina de metal, programa de computadora y medio de grabacion.
JP6809941B2 (ja) * 2017-03-15 2021-01-06 株式会社Jsol プレス曲げ成形解析モデル生成システム及びプログラム
JP6925706B2 (ja) * 2017-03-23 2021-08-25 ダイハツ工業株式会社 プレス成形のシミュレーション方法
CN107330222B (zh) * 2017-07-21 2020-10-27 吴锦 一种模具压边圈型面设计方法
DE102017215395B4 (de) * 2017-09-04 2022-12-15 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Verfahren zum Betreiben einer Umformpresse
CN109201816B (zh) * 2017-09-07 2020-06-12 中国航空制造技术研究院 一种制备均匀壁厚超塑成形构件的方法及系统
JP6397149B1 (ja) * 2018-03-28 2018-09-26 株式会社Jsol 金型たわみモデル作成システム、および金型たわみモデル作成プログラム
CN109726435B (zh) * 2018-12-04 2022-11-22 中国航空工业集团公司西安飞机设计研究所 一种接头钉群载荷计算的方法
CN112257301B (zh) * 2020-08-13 2022-08-09 唐山钢铁集团有限责任公司 采用真实模具数模仿真分析提高板材冲压合格率的方法
CN113695442B (zh) * 2021-08-04 2023-08-18 广东长盈精密技术有限公司 盒形件的圆角的成型方法和成型设备
JP7338774B1 (ja) 2022-03-17 2023-09-05 Jfeスチール株式会社 プレス金型の設計方法、装置及びプログラム、並びにプレス成形品の製造方法
JP7405215B1 (ja) 2022-10-14 2023-12-26 Jfeスチール株式会社 プレス成形解析方法及び装置、プレス成形解析プログラム、プレス成形品の製造方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10328895A (ja) * 1997-05-29 1998-12-15 Toyota Motor Corp 圧粉体成形方法及びその装置
JP2002219523A (ja) * 2001-01-29 2002-08-06 Toyota Motor Corp プレス成形解析方法
JP4221589B2 (ja) * 2003-11-04 2009-02-12 トヨタ自動車株式会社 プレス成形中の金型たわみ分布のシミュレーション方法
JP4305645B2 (ja) 2003-11-04 2009-07-29 トヨタ自動車株式会社 板成形のシミュレーション方法
US8350345B2 (en) * 2003-12-29 2013-01-08 Vladimir Vaganov Three-dimensional input control device
JP4879860B2 (ja) * 2007-10-05 2012-02-22 新日本製鐵株式会社 金属板の摩擦係数算出方法及び成形シミュレーション方法
JP2010009574A (ja) * 2008-05-30 2010-01-14 Nippon Yunishisu Kk 金型設計装置およびその方法
EP2423840A4 (en) * 2009-04-20 2017-05-17 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Molding simulation method, molding simulation device, molding simulation program, and recording medium therefor
JP2011133921A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Hitachi Ltd 金型表面形状の設計支援方法
CN102107244A (zh) * 2009-12-23 2011-06-29 沈阳黎明航空发动机(集团)有限责任公司 薄壁零件冲压拉伸成形方法
JP5795151B2 (ja) * 2010-06-03 2015-10-14 Jfeスチール株式会社 プレス部品の成形解析方法
JP5861344B2 (ja) * 2011-09-15 2016-02-16 Jfeスチール株式会社 プレス成形解析方法
CN103020402B (zh) * 2013-01-09 2015-07-08 北京数码大方科技股份有限公司 建模方法和装置
CN103411714B (zh) * 2013-08-08 2015-03-11 南京航空航天大学 一种基于局部剥层和系数修正的残余应力测量方法
CN103592190B (zh) * 2013-11-26 2016-01-13 武汉理工大学 金属板料反复弯曲包申格效应精密检测装置及方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20170023120A (ko) 2017-03-02
CN106575314B (zh) 2020-09-15
EP3151138A4 (en) 2018-03-07
KR101893312B1 (ko) 2018-08-29
EP3151138A1 (en) 2017-04-05
WO2016017775A1 (ja) 2016-02-04
CN106575314A (zh) 2017-04-19
US20170140081A1 (en) 2017-05-18
JPWO2016017775A1 (ja) 2017-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6380536B2 (ja) モデル設定方法、成形シミュレーション方法、プログラム、及びプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4894294B2 (ja) プレス成形解析方法
KR101088115B1 (ko) 스프링백 발생 원인 특정 방법, 스프링백 영향도 표시 방법, 스프링백 발생 원인 부위 특정 방법, 스프링백 대책 위치 특정 방법, 그 장치, 및 그 프로그램
JP6044191B2 (ja) プレス成形品のスプリングバック抑制対策方法および解析装置
JP6558515B2 (ja) 金属板のせん断加工面での変形限界の評価方法、割れ予測方法およびプレス金型の設計方法
JP6064447B2 (ja) スプリングバック抑制対策部品製造方法
JPWO2010038539A1 (ja) 成形シミュレーション方法、成形シミュレーション装置、プログラム、記録媒体、及びシミュレーション結果に基づいた成形方法
JP6547920B2 (ja) 金属板のせん断加工面での変形限界の評価方法、割れ予測方法およびプレス金型の設計方法
JP5795151B2 (ja) プレス部品の成形解析方法
JP3978377B2 (ja) 成形シミュレーション解析方法
CN108698105B (zh) 冲压成型品的制造方法
KR101484400B1 (ko) 데이터 매핑을 이용한 프레스 금형 최적 설계 방법
JP5655394B2 (ja) 絞りビード試験方法及びその試験方法で求めた物性値を用いたプレス成形解析方法
JP4313890B2 (ja) スプリングバック量予測方法
JP5107595B2 (ja) シミュレーション解析方法および金型の設計方法
JP4987789B2 (ja) プレス成形方法
JP5389841B2 (ja) スプリングバック解析方法、スプリングバック解析装置、プログラム、及び記憶媒体
JP5462201B2 (ja) 成形解析方法、成形解析装置、プログラム、及び記憶媒体
JP4855279B2 (ja) 造管工程の数値解析法
JP7015524B2 (ja) プレス成形体の成形時における割れ発生有無の事前予測方法
JP2012011458A (ja) プレス成形シミュレーションにおける割れ判定方法およびそれを用いたプレス成形部品の製造方法
JP4457663B2 (ja) 剛性解析方法およびそのプログラム
JP2013193119A (ja) プレス成形解析システムおよびそのプログラム
JP4394997B2 (ja) 樹脂製品の設計方法およびプログラム
JP2016137514A (ja) 絞りビード付プレス成形時のリフトアップ力の算出方法、並びにリフトアップ力を用いたプレス成形解析システム及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180716

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6380536

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350