JP6043359B2 - 粘着ローラー式掃除用具 - Google Patents
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Description
昨今のペットブームにより、犬や猫などの愛玩動物を室内で飼うことが多くなり、これに伴って室内の床の上・ソファーや布団の上などには愛玩動物などの抜け毛、塵やダニの死骸などが目に付くようになった。
特に季節の変わり目などには抜け毛がたくさん落ちており、この抜け毛、塵やダニの死骸などを集めて廃棄処分するために、この種の粘着ローラー式掃除用具は大変便利であり、各家庭に少なくとも一つはあるといっても過言ではないくらい普及しているものである。
まず、愛玩動物などの抜け毛や塵などがあるフロアーに粘着ローラー部の粘着シート(粘着面)を押し付ける。
そして、握持部を持って前方に押していくと、一周まわった段階で粘着シートには毛や塵などが付着する。この作業を繰り返し、粘着力が落ちてきた段階で、毛や塵などが付着した部分の粘着シートを手で切り離して廃棄する。
また、毛や塵がたくさん付着した粘着シートを手で切り離す際に、毛や塵に触れることがあるため躊躇してしまうばかりか、衛生上もあまり綺麗ではない。
よって、使用された粘着シートは巻き取り部に巻き取られるため、使用者は使用後の毛や塵が付着した粘着シートを引きちぎって新しい粘着シートを出すために直接触らなくても済むため、衛生的であり、かつ使用勝手にも優れている。
すなわち、使用中、粘着シートの粘着面が毛や塵で一杯になり、接着力が低下した場合、使用者自らが作業(掃除)を中止し、一旦、巻き取り部を手動で回転させて使用後の粘着シートを巻き取り、新しい粘着シートを引き出すといった作業を別途行なわなければならないといった煩わしさを有していた。
この特許文献3に開示の構造を採用すれば、使用者自らが作業(掃除)を中止し、一旦、巻き取り部を回転させて使用後の粘着シートを巻き取り、新しい粘着シートを引き出すといった作業を別途行なわなければならないといった煩わしさが解消される。
すなわち、この種の粘着ローラー式掃除用具にあっては、フローリングなどの床面に粘着シートが接すると、その粘着力により床面などにくっついてしまい、そのまま動かしたり、上方に持ち上げたりすると粘着シートが引き出されてしまう不具合を有していた。
特許文献3に開示の技術によれば、粘着ローラー部と巻き取り部の双方のギア部に逆転防止用の爪付きアームが噛み込んで、所定方向以外の回転(逆転)を防止する構成とはなっているが、使用時以外における所定方向への回転(正転)は抑制されていないため、粘着シートが床面にくっついた状態で動かしたり、上方に引き上げたりすると、当然に粘着ローラーや巻取り部が回転をしてしまい、粘着シートが引き出されてしまうといった不具合は避けられない構造であった。また、このような問題点を解決する課題として示唆されているものでもない。
ケース部材内に前後方向に回転可能に配される粘着ローラー部と、粘着ローラー部から引き出され、塵などを付着した後の粘着シートを巻き取るための巻き取り部とを備え、
巻き取り部は、回転作動伝達部を介して粘着ローラー部の前後回転作動に同期して前後回転作動可能に備えられており、
粘着ローラー部は、接地面に押し付けて前進させた際に回転作動伝達部と噛み合い、後退させたとき、及び接地面から離れたときには、前記回転作動伝達部との噛み合いが解除されるように付勢されており、
粘着ローラー部が接地面から離れたときに、粘着ローラー部と巻き取り部のそれぞれの回転作動を抑止する回転抑止機構が備えられていることを特徴とする粘着ローラー式掃除用具としたことである。
また、粘着ローラー部は、接地面に押し付けて前進させた際に回転作動伝達部と噛み合い、後退させたとき、及び接地面から離れたときには、前記回転作動伝達部との噛み合いが解除されるように付勢される構成としたため、床面に押し付けて前進させているときは、粘着ローラー部の回転作動が巻き取り部へと伝達されて粘着シートを巻き取っていくが、逆方向、すなわち粘着ローラー部を引き寄せるように逆転(後退)させるときには、粘着ローラー部は回転作動伝達部との噛み合いが解除されるため、粘着ローラー部はフリー回転状態(正逆回転自由状態)となる。
したがって、粘着ローラー部を前後方向に押し引き操作するにあたって、負荷が無く作動できる。
さらに、粘着ローラー部が接地面から離れたときに、粘着ローラー部と巻き取り部のそれぞれの回転作動を抑止する回転抑止機構が備えられているため、もしも、床面に粘着シートがくっついてしまい離れない状態となっていたとしても、粘着ローラー部と巻き取り部のそれぞれの回転作動は抑止されているため、不用意な粘着シートの引き出しは抑制される。
握持部は、ケース部材と一直線上になるように付勢されており、粘着ローラー部を接地面に押し付けるときには、前記付勢力に抗して前方に回転させることを特徴とする粘着ローラー式掃除用具としたことである。
本発明を使用して掃除をしようとする場合、下方向への押し付け力が必然と掛かってくるものであるため、付勢力に抗して押し付けたときには回転抑止機構が解除されるため、使用勝手に優れている。
粘着ローラー部から引き出され、塵などを付着した後の粘着シートを巻き取るための巻き取り部とを備え、
巻き取り部は、回転作動伝達部を介して粘着ローラー部の前後回転作動に同期して前後回転作動可能に備えられており、
粘着ローラー部は、接地面に押し付けて前進させた際に回転作動伝達部と噛み合い、後退させたとき、及び接地面から離れたときには、前記回転作動伝達部との噛み合いが解除されるように付勢されており、
粘着ローラー部が接地面から離れたときに、粘着ローラー部と巻き取り部のそれぞれの回転作動を抑止する回転抑止機構が備えられていることを特徴とする粘着ローラー式掃除用具としたことである。
また、粘着ローラー部は、接地面に押し付けて前進させた際に回転作動伝達部と噛み合い、後退させたとき、及び接地面から離れたときには、前記回転作動伝達部との噛み合いが解除されるように付勢される構成としたため、床面に押し付けて前進させているときは、粘着ローラー部の回転作動が巻き取り部へと伝達されて粘着シートを巻き取っていくが、逆方向、すなわち粘着ローラー部を引き寄せるように逆転(後退)させるときには、粘着ローラー部は回転作動伝達部との噛み合いが解除されるため、粘着ローラー部はフリー回転状態(正逆回転自由状態)となる。
したがって、粘着ローラー部を前後方向に押し引き操作するにあたって、負荷が無く作動できる。
さらに、粘着ローラー部が接地面から離れたときに、粘着ローラー部と巻き取り部のそれぞれの回転作動を抑止する回転抑止機構が備えられているため、もしも、床面に粘着シートがくっついてしまい離れない状態となっていたとしても、粘着ローラー部と巻き取り部のそれぞれの回転作動は抑止されているため、不用意な粘着シートの引き出しは抑制される。
粘着ローラー部と巻き取り部には、それぞれ噛み合い部が一体に備えられ、
回転抑止機構は、握持部の押下げ引上げ作動に連動して前記それぞれの噛み合い部に係止若しくは係止解除される抑止部を備えていることを特徴とする粘着ローラー式掃除用具としたことである。
本発明を使用して掃除をしようとする場合、下方向への押し付け力が必然と掛かってくるものであるため、握持部の押下げ作動により粘着ローラー部を床面などに押し付けたときには、抑止部の噛み合い部への係止が解除されるため、使用勝手に優れている。
ケース部材の内面には、上下方向に移動可能に配設されたハンドルベースプレートと、
ハンドルベースプレートに一端が回転可能に軸止され、ハンドルベースプレートとともに上下方向に移動可能なハンドルプレートとを備え、
ハンドルプレートには、握持部の一端が接続されており、
粘着ローラー部と巻き取り部は、それぞれケース部材の外方に突出させた粘着ローラー部用の回転軸と、巻き取り部用の回転軸を介してそれぞれ上下方向で並設されており、
粘着ローラー部用の回転軸と巻き取り部用の回転軸の一端は、それぞれケース部材内に収容され、
粘着ローラー部用の回転軸の一端には、第一のギアと第一の噛み合い部が一体に備えられ、
巻き取り部用の回転軸の一端には、第二のギアと第二の噛み合い部が一体に備えられ、
回転作動伝達部は、ケース部材内において、第一のギアと第二のギアとの間に配設される第三のギアと第四のギアであって、
第三のギアは、第二のギアと常時噛み合っており、
第四のギアは、ケース部材の内面に一端が回転可能に軸止されたギア保持板に回転可能に保持されており、ギア保持板は、常時、第四のギアが第一のギアと離間する方向に付勢されており、
ハンドルベースプレートには、第一の噛み合い部と第二の噛み合い部にそれぞれ噛み合うことが可能な抑止部が備えられており、
ハンドルプレートは、押圧部を有し、押圧部は、握持部の押下げ作動によってギア保持板を押圧して第四のギアを第一のギアと第三のギアとに噛み合わせることを可能としたことを特徴とする粘着ローラー式掃除用具としたことである。
そして、握持部の押下げ作動によってハンドルベースプレートとともにハンドルプレートが押下げられるとともに、軸止部を中心として回転することで、ハンドルプレートに備えられている押圧部がギア保持板を押圧する。
ギア保持板は、押圧部による押圧力が掛かると、軸止部を中心として回転し、ギア保持板に備えられている第四のギアが第一のギアと第三のギアとの間に移動してそれぞれのギアと噛み合うこととなる。
これにより、粘着ローラー部側に備えられている第一のギアと巻き取り部側に備えられている第二のギアが、第三のギアと第四のギアからなる回転作動伝達部を介して噛み合い同期することとなり、粘着ローラー部の前後回転作動に同期して巻き取り部を前後回転作動させるため、粘着ローラー部の回転作動によって引き出された粘着シートは、粘着ローラー部の回転と同期した巻取り部に順次巻き取られていく。
また、粘着ローラー部は、接地面に押し付けて前進させた際に回転作動伝達部と噛み合い、後退させたとき、及び床面などから離れたときには、ハンドルプレートへの握持部からの押下げ力が掛からず、ギア保持板への押圧力も解除されるため、第四のギアは第一のギアと離間する、すなわち、回転作動伝達部との噛み合いが解除されるため、床面などに押し付けて前進させているときは、粘着ローラー部の回転作動が巻き取り部へと伝達されて粘着シートを巻き取っていくが、逆方向、すなわち粘着ローラー部を引き寄せるように逆転(後退)させるときには、粘着ローラー部は回転作動伝達部との噛み合いが解除されるため、粘着ローラー部はフリー回転状態(正逆回転自由状態)となる。
したがって、粘着ローラー部を前後方向に押し引き操作するにあたって、負荷が無く作動できる。
さらに、粘着ローラー部が床面などから離れたときに、粘着ローラー部と巻き取り部のそれぞれの回転作動を抑止する回転抑止機構(抑止部)が備えられており、その抑止部が、粘着ローラー部側に備えられている第一の噛み合い部と、巻き取り部側に備えられている第二の噛み合い部に噛み合って係止され、粘着ローラー部と巻き取り部のそれぞれの回転作動は抑止されているため、もしも、床面に粘着シートがくっついてしまい離れない状態となっていたとしても、不用意な粘着シートの引き出しは抑制される。
図1乃至図6は本発明の第一実施形態を示し、図7乃至図13は、本発明の第二実施形態を示す。
なお、添付図面に基づいて説明する以下の本実施形態は、本発明の一実施形態を単に例示したに過ぎず、何らこれに限定して解釈されるものではなく、本発明の範囲内で適宜設計変更することが可能である。
また、本発明の粘着ローラー式掃除用具は、家庭用・業務用のいずれにも対応可能であって、かつその大きさ・材質なども限定されることなく適宜用途に応じて設計変更し得るものである。
「第一実施形態」
連結部15は、横棒部17の両端に一体に備えられている左右の連結片19,19を有し、その連結片19,19の中途部には、それぞれ対向する突部21,21が設けられている。
突部21,21は、それぞれ第一部材3の右側部7と左側部9の後端寄りに設けられている連結孔7c,9cに前後方向に回転可能に差し込まれる。
例えば本実施形態では、突部21の差込み配設箇所において、第一部材3と連結片19とにわたって弾性部材(コイルばね)25を架け渡し、一方の端部を第一部材3に、他方の端部を連結片19にそれぞれ押し当てており、ケース部材1と握持部13が一直線上になるように付勢しており(図6)、粘着ローラー部27を接地面に押し付けて使用するときには、前記弾性部材25の弾性力に抗して握持部13を前方に回転させて折り曲げ状態で使用する(図1、図4、図5)。
そして、一方の回転軸31は、第一のギア47のギア盤中心に設けられている連結孔76にキー結合などによって一体に連結され、第一のギア47と粘着ローラー部27が同期して回転するように構成されている。
なお、本実施形態では、使い切った粘着ローラー部27の芯材35が使用されている。すなわち、使い切った粘着ローラー部27の芯材35を巻き取り部39として使用することにより、別途、巻き取り部39を生産する必要がなくコスト的にも大変有用である。
そして、一方の回転軸43は、第二のギア49のギア盤中心に設けられている連結孔77にキー結合などによって一体に連結され、第二のギア49と巻き取り部39が同期して回転するように構成されている。
すなわち、使用開始当初、粘着ローラー部27の径(粘着シート37を巻回した状態の外径)に対して巻き取り部39の径(円筒部の外径)が極端に異なる(小径)ため、粘着シート37が送り出される(引き出される)スピードと、巻き取り部39が巻き取るスピードが異なる。そのため粘着シート37にたるみが生じ得るので、このたるみをなくすために、巻き取り部39を早く回転させる必要があるからである。
例えば、本実施形態では図示省略しているが、第二のギア49の連結孔77と巻き取り部39の回転軸43との間に、いわゆるラチェット機構を備えるものとしている。
すなわち、巻き取り部39の巻き取り量が増えていくと、巻き取り部39の径が大きくなっていく。そして、巻き取り部39の径が粘着ローラー部27の径よりも大径になったとき、巻き取る粘着シート37に引っ張り力(テンション)が掛かってくる。このような状況下になると巻き取り部39による粘着シートの巻き取りができなくなる。そこで、本実施形態のように構成することで、所定の引っ張り力(テンション)が巻き取り部39に掛かった場合には、第二のギア49のみが動き、巻取り部は動かない(その間、粘着シートを巻き取らない)という状態を作り出し、所定の引っ張り力(テンション)が消滅すると、再び第二のギア49と巻き取り部39とが連動し、巻き取りを再開する。
また、回転作動伝達部51を構成する第三のギア53と第四のギア55は、第一のギア47および第二のギア49よりも小径に形成されている。
このようなギア構成を採用することで、第一のギア47と第二のギア49は同一方向に回転作動することとなる。
また、第三のギア53と第四のギア55を、それぞれ第一のギア47と第二のギア49よりも小径に構成することで、第一のギア47と第二のギア49の距離を極力離さないようにして、粘着シート37の弛みを防いでいる。
粘着ローラー部27は、巻回されている粘着シート37の糊面37aが外方に向いている。
粘着ローラー部27から引き出されていった粘着シート37(粘着ローラー部27から引き出され、巻き取り部39に行き着くまでの粘着シート37)は、不安定な状態であるため、巻き取り部39に行き着くまでの間に何処かにくっついて撚れたりしてしまうことも考えられるため、その糊面37aを接地面(床面)からできる限り離して巻き取り部39へと送って行きたい。よって、巻き取り方向を粘着ローラー部27の回転方向(引き出し方向)と同一とすることで、引き出された粘着シート37を巻き取り部39の上方へと持っていくことができ、接地面(床面)から離すことができる(図4にて仮想線で示すように、引き出された粘着シート37が巻き取り部39の上方向に向けて昇り傾斜状にセットできる。)。
また、粘着シート37の糊面37aを巻き取り部39の円筒部41表面に対向させれば、その糊面37aの接着力により、引き出した粘着シート37を円筒部41の表面に接着させるだけで架け渡すことができるため、巻き取り開始における特別複雑な構造を用いなくても簡単かつ安価に巻き取り部39に粘着シートを架け渡すことができる。
すなわち、粘着ローラー部27を接地面(床面)に押し付けて正転(矢印X1方向へ前進)させると、その際の押し付け力により、弾性部材59の弾性力に抗して押出し部材57が後方へと押される。そして、粘着ローラー部27が後方へと押されることにより、第一のギア47と回転作動伝達部51の第四のギア55とが噛み合い、粘着ローラー部27の回転作動が伝達される(図2、図4参照。)。
例えば、握持部13が付勢力によりケース部材1と一直線上になるときは粘着ローラー部27と巻き取り部39の回転作動を抑止し、付勢力に抗して粘着ローラー部27を接地面に押し付けるときは前記抑止作動が解除されるように構成した。
具体的には、次のとおりである。
そして、握持部13に一体に形成された突部21の先端に一体に固着された偏心板69と、この偏心板69の回転中心からずれた位置に回転自在に軸着した長尺状の操作腕部71と、この操作腕部71の所定位置に立ち上げ形成され、先端部に前記それぞれの噛み合い部に噛み合い可能な凹凸部を備えた抑止部73,73とで構成されている。
握持部13を前方(矢印X3方向)に回転作動させると、その作動に追随して偏心板69が後方(矢印X4方向)に回転作動する。
すると、操作腕部71が後方(矢印X4方向)に引き寄せられ、抑止部73,73は同じく後方(矢印X4方向)に移動する。これにより、粘着ローラー部27と巻き取り部39の回転作動を抑制するものはない。
そして、握持部13を後方(矢印X5方向)に回転作動させると、その作動に追随して偏心板69が前方(矢印X6方向)に回転作動する。
すると、操作腕部71が前方に押されるとともに抑止部73,73が移動して第一のギア47と第二のギア49のそれぞれの噛み合い部65,67に噛み合って粘着ローラー部27と巻き取り部39の回転作動を抑止する。
従って、もしも、床面に粘着シートがくっついてしまい離れない状態となっていたとしても、粘着ローラー部27と巻き取り部39のそれぞれの回転作動は抑止されているため、不用意な粘着シートの引き出しは抑制される。
「第二実施形態」
本実施形態の粘着ローラー式掃除用具は、第一実施形態の粘着ローラー式掃除用具と比してコンパクトかつ使い勝手が更に向上している。
また、ケース本体101の底板102の内面102bには、回転作動伝達部125を構成する第三のギア126の回転軸128を受ける受孔(図示せず)が設けられており、前記第三のギア126の回転軸128用の受孔は、前記巻き取り部用回転軸116の受孔と上下方向(矢印200で示す方向)で同一線上に配するように設けられている。
また、ケース本体101の背面(外面)102a側の下方には、切欠きが形成されており、ケース蓋部105を合わせてケース部材100を構成した際に、前記切欠きが握持部用の通孔104として機能する。
なお、同期して回転作動させる機構は特に限定解釈されるものではなく、他の周知の機構が適宜設計変更可能である。
なお、同期して回転作動させる機構は特に限定解釈されるものではなく、他の周知の機構が適宜設計変更可能である。
なお、本実施形態では、使い切った粘着ローラー部110の芯材110bが使用されている。すなわち、使い切った粘着ローラー部110の芯材110bを巻き取り部115として使用することにより、別途、巻き取り部115を生産する必要がなくコスト的にも大変有用である。
なお、第一の噛み合い部121は、粘着ローラー部用回転軸111の外周の所定位置に直接凹凸部を形成するものであってもよい。
このように第一のギア120と第二のギア122の径を異にすることによる作用効果は第一実施形態で説明したとおりであり、本実施形態においても同じである。
第二の噛み合い部123も、第二のギア122と同様に巻き取り部用回転軸116と一体に回転作動するように所定の機構を介して一体化されている。
なお、第二の噛み合い部123は、巻き取り部用回転軸116の外周の所定位置に直接凹凸部を形成するものであってもよい。
第三のギア126用の回転軸128は、第一のギア120の回転軸(粘着ローラー部用回転軸111)の軸心と比して多少前方(図中矢印300で示す方向)にずれて配されるように、ケース本体101の底板102の内面102bに設けられた第三のギア126用の回転軸128を受ける受孔に回転可能に配されている(図9参照。)。これにより、第二のギア122の回転軸(巻き取り部用回転軸116)も第一のギア120の回転軸(粘着ローラー部用回転軸111)の軸心と比して多少前方(図中矢印300で示す方向)にずれて配されることとなる。また、第三のギア126は第二のギア122と上下方向(矢印200で示す方向)で同一線上に軸心を位置させるとともに、常時噛み合って配設されている。
前記軸止部106は、ケース本体101の内面102bの所定位置、本実施形態では、第二のギア122の回転軸(巻き取り部用回転軸116)と横並びで設けられている。そして、ギア保持板130は、この軸止位置から斜め後方に被押圧面部132が位置するように弾性部材134によって常時付勢されている。
これにより、ギア保持板130は、被軸止部131を中心にして、弾性部材134の弾性力によって、図面の時計回り方向(矢印400で示す後方)に、常時付勢されている(図8参照)。第四のギア127は、この状態のときに第一のギア120と離間するようにギア保持板130の所定位置に配設されている。
そして、ギア保持板130の被押圧面部132が、後述するハンドルプレート141の押圧部143によって押圧されると、弾性部材134の弾性力に抗してギア保持板130が軸止部106を支点として前方に回転移動して第四のギア127が第一のギア120と噛み合うこととなる。
なお、弾性部材134は、コイルスプリングに限定解釈されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
そして、ケース本体101の内面102bに設けた図示しないネジ孔に、前記第一の長孔136・第二の長孔137を介してそれぞれネジ止めすることで、ハンドルベースプレート135は、ケース本体101の内面102bに対して、第一の長孔136と第二の長孔137に沿って上下方向(矢印200で示す方向)に直線移動(上下移動)可能に配設される。
第一の抑止部138は、第一の噛み合い部121の凹凸部121aに下方から係止可能なように、所定形状の爪部138aが第一の噛み合い部121方向に対向するようにハンドルベースプレート135の正面135a側の下方位置に突設されている。第二の抑止部139も、第二の噛み合い部123の凹凸部123aに下方から係止可能なように、所定形状の爪部139aが第二の噛み合い部123方向に対向するようにハンドルベースプレート135の正面135a側上方位置に突設されている。
このような構成を採用することにより、ハンドルベースプレート135は、常時、弾性部材140の弾性力により上方(矢印200aで示す方向)に向けて付勢されているため、下方(矢印200bで示す方向)に向けて押下げる力が発生していない限り、第一の抑止部138と第二の抑止部139がそれぞれ第一の噛み合い部121と第二の噛み合い部123に噛み合うように構成されている。
押圧部143は、前記ギア保持板130の被押圧面部132と対向して接する位置に所定長さの平板状に突設されている。
なお、本実施形態では、ハンドルプレート141が被軸止部142を支点として回転作動する際のブレを解消するために、ハンドルプレート141のガイド機構を採用している。例えば一例を説明すると、ハンドルプレート141の所定位置に長孔144a,144bを設けるとともに、その長孔144a,144bを介してハンドルベースプレート135にネジ止めすることで、長孔144a,144bを介してハンドルプレート141の回転作動がブレることなく案内される。
押圧部143は、握持部145の押下げ作動によって前記ギア保持板130を押圧して第四のギア127を第一のギア120に噛み合わせることを可能とした
本実施形態によれば、使用者は、この持ち手部を持って押し引き操作して掃除をすることとなる。なお、握持部145の形状、取付位置などは特に限定されず任意である。
そして、同時に、ハンドルプレート141が前方(矢印300で示す方向)に向けて回転作動し、ギア保持板130の被押圧面部132が押圧部143によって押圧されることで、ギア保持板130は弾性部材134の弾性力に抗して前方(矢印300で示す方向)に向けて回転作動する。
そして、握持部145を介して斜め前方に粘着ローラー部110を接地面(床面)に押し付けて正転(矢印300で示す前方向へ前進)させると、粘着ローラー部110の回転作動が、第四のギア127を介して第三のギア126から第二のギア122へと伝達される(図11及び図13参照。)。これにより、塵などを吸着した粘着シート110aは、巻き取り部115へと順次巻き取られていく。
したがって、粘着ローラー部110を前後方向に押し引き操作するにあたって、負荷が無く作動できる。
すなわち、本掃除用具を持ち上げると、引力でケース部材100が下方(矢印200bで示す方向)に下がり、ハンドルベースプレート135の第一の抑止部138と第二の抑止部139が、粘着ローラー部用回転軸111の第一の噛み合い部121と巻き取り部用回転軸116の第二の噛み合い部123にそれぞれ係止されて回転作動が抑止されるからである。
また、その他の構成・作用効果は第一実施形態と同様であって特にその説明は省略する。
13,145 握持部
27,110 粘着ローラー部
39,115 巻き取り部
51,125 回転作動伝達部
63 回転抑止機構
Claims (3)
- ケース部材と、
ケース部材内に前後方向に回転可能に配される粘着ローラー部と、粘着ローラー部から引き出され、塵などを付着した後の粘着シートを巻き取るための巻き取り部と、ケース部材に対して前後回転自在に連結された握持部と、を備え、
巻き取り部は、回転作動伝達部を介して粘着ローラー部の前後回転作動に同期して前後回転作動可能に備えられており、
粘着ローラー部は、接地面に押し付けて前進させた際に回転作動伝達部と噛み合い、後退させたとき、及び接地面から離れたときには、前記回転作動伝達部との噛み合いが解除されるように付勢されており、
握持部は、ケース部材と一直線上になるように付勢されており、粘着ローラー部を接地面に押し付けるときには、前記付勢力に抗して前方に回転させるとともに、
粘着ローラー部が接地面から離れたときに、粘着ローラー部と巻き取り部のそれぞれの回転作動を抑止する回転抑止機構が備えられており、回転抑止機構は、握持部の前後回転作動に同期させ、握持部が付勢力によりケース部材と一直線上になるときは粘着ローラー部と巻き取り部の回転作動を抑止し、付勢力に抗して粘着ローラー部を接地面に押し付けるときは前記抑止作動が解除されることを特徴とする粘着ローラー式掃除用具。 - 前後方向に回転可能に配される粘着ローラー部と、
粘着ローラー部から引き出され、塵などを付着した後の粘着シートを巻き取るための巻き取り部と、
握持部と、を備え、
巻き取り部は、回転作動伝達部を介して粘着ローラー部の前後回転作動に同期して前後回転作動可能に備えられており、
粘着ローラー部は、接地面に押し付けて前進させた際に回転作動伝達部と噛み合い、後退させたとき、及び接地面から離れたときには、前記回転作動伝達部との噛み合いが解除されるように付勢されており、
粘着ローラー部が接地面から離れたときに、粘着ローラー部と巻き取り部のそれぞれの回転作動を抑止する回転抑止機構が備えられており、
粘着ローラー部と巻き取り部には、それぞれ噛み合い部が一体に備えられ、
回転抑止機構は、握持部の押下げ引上げ作動に連動して前記それぞれの噛み合い部に係止若しくは係止解除される抑止部を備えていることを特徴とする粘着ローラー式掃除用具。 - ケース部材を備え、
ケース部材の内面には、上下方向に移動可能に配設されたハンドルベースプレートと、
ハンドルベースプレートに一端が回転可能に軸止され、ハンドルベースプレートとともに上下方向に移動可能なハンドルプレートとを備え、
ハンドルプレートには、握持部の一端が接続されており、
粘着ローラー部と巻き取り部は、それぞれケース部材の外方に突出させた粘着ローラー部用の回転軸と、巻き取り部用の回転軸を介してそれぞれ上下方向で並設されており、
粘着ローラー部用の回転軸と巻き取り部用の回転軸の一端は、それぞれケース部材内に収容され、
粘着ローラー部用の回転軸の一端には、第一のギアと第一の噛み合い部が一体に備えられ、
巻き取り部用の回転軸の一端には、第二のギアと第二の噛み合い部が一体に備えられ、
回転作動伝達部は、ケース部材内において、第一のギアと第二のギアとの間に配設される第三のギアと第四のギアであって、
第三のギアは、第二のギアと常時噛み合っており、
第四のギアは、ケース部材の内面に一端が回転可能に軸止されたギア保持板に回転可能に保持されており、ギア保持板は、常時、第四のギアが第一のギアと離間する方向に付勢されており、
ハンドルベースプレートには、第一の噛み合い部と第二の噛み合い部にそれぞれ噛み合うことが可能な抑止部が備えられており、
ハンドルプレートは、押圧部を有し、押圧部は、握持部の押下げ作動によってギア保持板を押圧して第四のギアを第一のギアと第三のギアとに噛み合わせることを可能としたことを特徴とする請求項2に記載の粘着ローラー式掃除用具。
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