この粘着式のクリーナにおいては、ゴミがある程度、ロールに付着すると、ロールの表面の粘着力が弱まる。その場合は、ロールを構成する表面が粘着性で裏面が非粘着性のシートまたはテープを1周分だけ剥がして分断することにより、ロールの表面をリフレッシュすることができる。この作業により、ロールの表面が再び十分な粘着性のある面となるので、つぎつぎとゴミを回収することができる。
ロールの表面から、一面にゴミが付着したシートを取り除いてリフレッシュする作業においては、ゴミが付着したシートを取り扱わなくてはならないので、できるだけ簡単に、短時間で、手を汚さずに処理できることが望ましい。また、ロールの表面は粘着性なので、粘着性の部分を手で持たなくてはいけない状況になることはできるだけ避けたいものである。
このリフレッシュする作業においては、ロールのシートの先端を見つけ、その先端からほぼ1周分の長さのシートをロールから剥がして切り離す。この際、ロールの表面が粘着したゴミに覆われている状態になるので、シートの先端が見つけ難い。したがって、そう簡単にシートが剥がせるというものではない。また、シートを剥がすときは、少なくともシートの先端においては、ゴミが付着した粘着性の面も手で摘まないと、ロールからシートを剥がすことができない。
さらに、シートの先端を持って剥がし始めるときに、シートが裂ける可能性がある。したがって、慎重にシートを引っ張る必要がある。裂けてしまう要因の1つは、シートの先端は、その前にせん断された個所になるので、強度が弱いことである。
裂けてしまう要因の他の1つは、ロールの全面がゴミに覆われた状態となっていることである。犬の毛、髪の毛、糸などの線状のゴミがシートの先端を横断して、シートの先端と下側のシートとを繋ぐ橋のように付着していることは良くある。このようなゴミがシートの先端を剥がすときの抵抗となって、シートが長手方向に破けてしまう。
シートがいったん長手方向に裂けてしまうと、ゴミに覆われたシートの先端を再び探して剥がすという作業を始める必要があり、ユーザにとって好ましいとは言えない。このようなトラブルが発生すると、ゴミが付着した粘着性のシートを手で触る機会は増えて、手が汚れる。また、ロールをリフレッシュするときに新しい粘着面にゴミが付着する機会が増えるのでロールを浪費する可能性も増える。
次に、ロールから剥がしたシートを分断するときに、汚れたシートだけではなく、ロールのリフレッシュされた粘着性の表面も手で押さえなければならない。さらに、ゴミがついたシートだけを分断しないと、シートが浪費されるし、ゴミがついた部分が残ればゴミを取る効率が低下し、見た目にも綺麗とは言えない。実開平7−44001号公報には、粘着シートを紙幅方向に真直ぐにカットするカッターを設けた粘着式クリーナが開示されている。カッターにより、剥がしたシートは確かに切れ易くなり、手間も減り、粘着性の部分を持つ必要もなくなる。しかしながら、切断されたシートの先端はカッターにより押さえつけられた状態になるので、下のシートと一体となり易く、次にシートの先端を見つけにくいというディメリットがある。特に、直線的に綺麗にカットされた先端は見つけにくいものである。
そこで、本発明においては、ロールの表面のシートを剥ぎ取りロールの表面をリフレッシュする作業を容易に行うことができるホルダおよびクリーナを提供することを目的としている。ロールの表面をリフレッシュする際に、シートの先端を見つけやすく、シートの先端が長手方向に裂けることなくシートをロールから剥がすことができ、スムーズに分断することができるホルダおよびクリーナを提供することを目的としている。さらに、ロールの表面をリフレッシュする際に、ゴミに覆われたシートに触ったり、ねばねばしたシートの表面に触る機会をできるだけ少なくすることができるホルダおよびクリーナを提供することを本発明の目的としている。
本発明においては、粘着性の表面および非粘着性の裏面を備えたシートが巻かれたロールを、その中心軸の回りに回転可能なように支持するロール支持部と、中心軸方向に延びた分断用の部分を備えたシート押さえとを有するホルダを提供する。本発明のホルダにおいては、シート押さえが、先ず、使用済みのシートをロールから分ける(スプリットする)スプリッタとして機能する。すなわち、シート押さえをロールの方向に動かして、その分断用の部分をロールの表面に押しつけて、ロールから剥がされた使用済みのシートを、ロールの未使用のシートから分断することができる。その後、シート押さえをロールから遠ざけて分断用の部分をロールの表面から離すと、ロールに残った未使用のシートの先端が分断用の部分の少なくとも一部に付着してロールから剥がれる。このため、次にシート押さえをロールの方向に動かして分断用の部分をロールの表面に押し付けるとロールに残った未使用のシートの先端が折り返されて非粘着性の裏面が表れる。
独立した部材のシート押さえを手動で動かしても良いが、ロールを一方の手で持って操作し、他方の手でシート押さえを持って操作するのは面倒であるし、使用済みのシートを持って分断しようとすると手が足らない。また、保管中にシート押さえが紛失して役に立たないということも頻繁に発生しうる問題となる。したがって、ロールの中心軸方向に伸びた分断用の部分を備えたシート押さえは、そのシート押さえをロールに近づけて分断用の部分をロールの表面に押しつけ、シート押さえをロールから遠ざけて分断用の部分をロールの表面から離すように、シート押さえをロール支持部に対して動かすシート押さえ支持部により支持することが好ましい。
本発明のホルダにおいては、ロールに残ったシートの先端が非粘着性の裏面が表れるように折り返されるので、先端が補強されると共に、シートの先端にゴミがつかなくなる。したがって、シートの先端を探すことは簡単になり、特に、シートを使用した後は他の面はゴミが付いた状態になるのでシートの先端を探すことはさらに簡単になる。また、シートの先端が補強され、ゴミが付かないことにより、使用済みのシートを剥ぐときに長手方向に裂ける心配もなくなる。そして、シート押さえをロールに押し付けることで所望の位置で使用済みのシートを分断することができ、その動作が未使用のシートの先端を折り返すことに繋がる。このため、表面が粘着性のシートが巻かれたロールを、本発明のホルダに取り付けて使用する粘着式のクリーナにおいては、使用済みのシートを剥いで捨てて、ロールの表面に未使用のシートが現れるようにする作業(リフレッシュする作業)を極めて簡単かつ確実に行うことができる。
本発明のクリーナでは、上述したように、使用済みのシートにシート押さえを押し付ける(最初の押し付け)ことで、使用済みのシートを所望の位置でシート押さえに沿って直線的に分断できる。そして、未使用のシートにシート押さえを押し付ける(2回目の押し付け)ことにより、未使用のシートの先端を折り返し、シートの先端部だけに非粘着性の裏面が外側に露出した状態にできる。すなわち、シート押さえを2回連続して動かすことにより使用済みのシートを分断すると共に、未使用のシートの先端を折り返し、先端だけを非粘着性にして、次の使用を開始することができる。そして、使用してもシートの先端にはゴミが付着しないので、使用済みのシートの先端を見つけることは極めて容易である。先端部分を跨いでゴミが付着することはあっても、先端にゴミが存在する量は少なく、他の面と比較すれば、一目で識別できる。
シートの先端は折り返されることにより、その表面および裏面が非粘着性(非接着性)になる。したがって、使用済みのシートをロールから剥がすときにユーザが手でシートの先端を掴んでもねばねばしない。さらに、シートの先端は非粘着性になるので、ゴミがつかない、あるいはつき難い。したがって、シートをロールから剥がすときにユーザはゴミで殆ど汚れてないシートの先端を手で掴むことができ、衛生的である。
また、シートの先端が折り返されて2重になるので、先端の強度が増す。このため、シートの先端をもってロールから引き剥がすときに、シートは長手方向に裂け難い。また、シートの先端に下の表面に跨ぐように毛や糸などのゴミが付着していても、シートの先端は強度が高く、さらに、非粘着性なので直にはゴミがついてはいない。したがって、シートの先端近傍に下の紙に跨ぐようにゴミがついていても、それによりシートの先端が長手方向に裂けることを防止できる。
さらに、シートの先端が裂け難くなるので、一枚でも裂け難くなるほどの強度をシートが備えている必要はなく、シートを薄くできるというメリットも生ずる。このため、同じ直径のロールにおいては、シートを薄くできるので、シートを長くすることができ、1つのロールの使用回数を増大できる。
シートの先端を確実に折り返すためには、シートの先端が付いた状態でシート押さえをロールに近づけるときにロールが回転しないようにすることが重要である。ロールが中心軸回りに抵抗の少ない状態で回転するのであれば、未使用のシートの先端をシート押さえに付けて剥がすときはロールが回転してシートが巻きほぐれる。一方、シート押さえにシートの先端が付いたまま、シート押さえをロールに近づけると、シートの腰の強さによってロールが逆回転してしまい、シートの先端を折りたためなくなる。ロールが逆回転するのを防止する最も簡単な方法は、ロールを手で持って回転を止めたり、床面などの清掃対象面にロールを接触させることである。シート押さえを動かすときのロールの動きを制御する回転制御手段をホルダに設けることにより、ロールの動きを手動で制御する煩わしさからユーザを開放できる。
回転制御手段は、上述したように、シート押さえを近づける動作に連動してロールが回転し難いようにロールの動きを抑制する手段を備えていることが望ましい。回転制御手段の1つの形態は、ロール支持部を介してロールの動きを制御するものである。例えば、ロール支持部が、摩擦を発生する部材を軸受けなどの適当な位置に配置することにより、ある程度以上の力が加わるとロールが回転するようにロールを支持するようにすることができる。ロールを清掃対象面に接触させて清掃する場合は、シートの粘着力に対抗する力でロールを回転する必要があるので、必然的に大きな力でロールを回転させることになる。これに対し、シート押さえを操作するときのロールの逆回転を防止するためにはシートの腰の強さよりも若干大きい程度の抵抗があれば良い。一方、未使用のシートの先端をシート押さえに付けて引っ張るときはロールが回転することが望ましく、シートが十分な粘着力を備えており、必要であればシート押さえの側にも粘着力を持たせることにより、抵抗に逆らってシートを介してロールを微小回転させることは容易である。したがって、摩擦部材などを配置して、ロールを回転させる際に適当な抵抗が発生するようにすれば、シート押さえの操作ではロールは逆回転せず、ロールを粘着力に逆らって強制的に回転させて掃除をする際にはロールの回転に支障が発生しないホルダを提供できる。
ロール支持部に、ロールの表面を清掃対象面に押し付けると回転し易い状態になり、ロールの表面を清掃対象面から離すと回転し難い状態に変形する可撓性の部材を採用しても良い。ロールで清掃する場合は、ロールを床などの清掃対象面に押し付けることになり、シート押さえを動かすときは清掃できないので、ロールを床から離す。したがって、ロールが床から離れたときに回転し難くなれば、シート押さえを動かしたとき、特にシート押さえをロールの方向に戻したときにシートの腰の強さだけではロールが逆転しないようにできる。
回転制御手段は、シート押さえの動作に伴ってロールの表面に接してロールの動きを制御するものであっても良い。例えば、回転制御手段は、シート押さえの動作に伴って旋回動作することによりロールの表面に着脱してロールの動きを制御するブレーキを取り付けることができる。
シート押さえをロールから離すときの動作に連動してロールの回転を積極的に制御することも有用である。使用済みのシートを分断した後、未使用のシートの先端を剥がすときの動作では、シート押さえをロールから離すときにシートの先端がシート押さえに付着していることが重要である。
駆動手段によりロールを強制的に回転することにより、シート押さえに付着したシートを引っ張る力によりロールを回転させなくても良くなる。このため、シート押さえの形状がフレキシブルになり、また、シート押さえに粘着力を持たせなくても良くなる可能性があり、より確実にシート押さえにより未使用のシートの先端をロールから剥がして引っ張ることができる。
一方、2回目にシート押さえをロールから離すときは、1回目とは逆に、シート押さえからシートがスムーズに離れることが望ましい。1つの方法は、シートが離れないようにロールを逆方向に強制的に動かすことである。もう1つの方法は、シートの先端が剥離した位置でロールの回転が止まり、シートの先端が折りたたまれてシート押さえとの接触面積が小さくなっているので、同じ方向にロールを強制的に回転してシート押さえから先端の折りたたまれた部分を離すことである。したがって、駆動手段としては、シート押さえをロールの表面側から離す動作に連動してロールを同一の方向に駆動する、または、シート押さえをロールの表面側から離す動作に連動してロールを異なる方向に交互に駆動するものを設けることが望ましい。
シート押さえの動きに連動してロールを強制的に回転駆動する回転制御手段において、駆動手段は、ロール支持部を介してロールの動きを制御しても良く、シート押さえの動作に伴ってロールの表面に接してロールの動きを制御しても良い。例えば、シート押さえの動作に伴って旋回動作することによりロールの表面に着脱してロールの動きを制御するローラを備えた構成がある。ロール支持部を介してロールの動きを間接的に制御する方式は、駆動手段をロール支持部に内蔵したり、ロール支持部の一方の端に集中して配置できるので、ホルダの構成を簡易にできる。一方、この方式は、一定の角度でロールを駆動することは容易であるが、ロールの径が変わると、シートが解きほぐれる長さを一定にすることが難しい。これに対し、シート押さえの動作に伴ってロールの表面に着脱してロールの動きを制御する方式は、ローラなどによりロールを直接的に駆動できる。したがって、ローラの回転量を一定にすることにより、ロールから解きほぐれる長さを一定することが容易である。その一方で、シート押さえの動作に連動して旋回動作することによりロールの表面に着脱するローラなどの機構が必要となる。
ロール支持部が連結されたハンドルを有するホルダは、ハンドルを把持してロールを清掃対象面に接して清掃できる。このホルダでは、ユーザがハンドルを把持した状態で、シート押さえがハンドルの上側で旋回するように、シート押さえ支持部によりハンドルに対してシート押さえを支持することが望ましい。ユーザから見易く、アクセスし易い、ハンドルの上側の位置でシート押さえがロールに接触するので、使用済みのシートを分断する際の作業性が向上する。また、シートの先端を剥がす際に、シート押さえの動きによりシートを引っ張るタイプのホルダでは、ロールの回転角度が十分には確保できないので、先端を剥がした状態でS字型にすることが難しく、折り返された先端をシート押さえで安定して押さえることができない。このため、指や手でシートの先端の折り返しされた部分を加圧することが求められるケースもあるが、そのような作業も行い易い。
このタイプのホルダでは、シート押さえを使用しないときはバネなどによってシート押さえを上方に跳ね上げた状態で保持することになる。したがって、ロールを使用しないときは、ホルダの上下を逆転することにより、シート押さえが下になり、シート押さえとハンドルとでロールが上に浮いた状態で保持することができる。このため、表面が粘着性のロールを使用しないときは、床や机などの上に、ホルダを上下反対に向けて置き、ロールが不必要な面に接することを未然に防止でき、必要な場合は直ぐにハンドルを持って清掃することができる。
シート押さえが、ロールに対し、ハンドルから上方に90度旋回した位置に接するようにすることが可能であり、シート押さえの動きは見易いと言える。一方、シート押さえが、ロールに対し、ハンドルから30度から90度程度の範囲の位置で接することにより、シート押さえにより未使用のシートの先端を引っ張るときにロールに対して接線方向の力を加え易くなり、効率よくロールを旋回できる。したがって、シートに加わる力を最小限にできるので、シートの先端がシート押さえから外れてしまうことを防止でき、いっそう確実にシートの先端を折り返すことができる。また、この程度の角度範囲は、ハンドルを持ってシート押さえを操作したときにシート押さえの位置が斜め上方を向くので見易く、また、シートを分断したり、折り返された部分を押さえるために反対側の手を延ばすのが容易な位置である。
シート押さえは、スプリッタとして使用済みのシートを分断しやすいエッジがあると共に、未使用のシートは確実に押さえられる形状であることが望ましい。一方、未使用のシートの先端を折り返した後は、シート押さえからシートが速やかに離れることが望ましい。シートとの接触面積が単に大きい分断用の部分を備えたシート押さえであると、折り返したシートの先端が付着したままロールから離れてしまう事態が発生しかねない。このため、シート押さえの分断用の部分には、シートの先端が付着する部分と、シートが付着し難い部分とを設けておくことが望ましい。シートを分断する際は、付着する部分と付着し難い部分の両方で未使用のシートを押さえ、確実にシートを分断できる。一方で、シート押さえをロールから離すときは、シートが付着する、あるいは付着し易い部分にだけシートが粘着するので、シートの先端は離れ易くなり、折り返された後もスプリッタに引っ張られることを防止できる。例えば、テフロン(登録商標)加工などのフッ素加工することによりシートが付着し難い部分を形成できる。一方、ゴム系の接着剤などを塗布することにより、粘着性の高い、シートが付着し易い部分を形成することが可能である。シート押さえによりシートを引っ張ってロールを回転させる場合には、シート押さえの側にも粘着力のある部分を設けておくことは有効である。
シート押さえの分断用の部分の断面が、ほぼ円形、半円形などのロールの方向に凸に湾曲している形状であれば、シート押さえをロールに押し付けることによりロールとの接触面積が増え、ロールから離したときはシートが付着する面積が減る。したがって、上記と同様の効果が得られる。分断用の部分を弾性部材にしたときも、シートをカットするためにシート押さえを押し付けると変形して接触面積が増加するので、確実に保持でき、ロールからシート押さえを離すと変形して接触面積が減るのでシートの先端は離れ易くなる。
また、使用済みのシートをスムーズに分断することを考えると、シート押さえの分断用の部分に刃として機能するエッジを設けておくことも有効である。シート押さえの、刃またはエッジとして機能させたい部分には、金属製やプラスチック製などの別部品を取り付けておくことが可能である。シート押さえの分断用の部分の断面形状を、ほぼ円形またはほぼ半円形の一部がエッジとなるようにカットされたものとすることが可能である。このようなシート押さえは、使用済みのシートを分断しやすく、分断した後に、未使用のシートの先端を剥がし易く、また、その先端を折り返すときに押し易く、さらに、離すときには、折り返されたシートの先端が離れ易くなる。
鋸状のエッジの採用も有効である。分断した後に、シートの先端は、直線的にカットしたときに比べて微小な繊維の端が多く見られる状態となり、分断した後にシートの先端がシート押さえに付着し、紙押さえにより未使用のシートの先端を引っ張り易い。一方で、シートの先端を折り返したときは、微小な繊維の端は折り返した未使用のシートの粘着性の表面に付着するので、2度目にシート押さえをロールから離すときは折り返されたシートの先端がロールから離れにくく、シート押さえからは離れ易くなる。
また、シート押さえの分断用の部分の断面が、ロールの表面に接したときにほぼ接線方向に延びる平板状であると、シート押さえにより半径方向に力を加えることができるので、ロールの動きを止め、効率良くシートに対し圧力を加えることができる。
本発明では、スプリッタとして機能するシート押さえを最初にロールに押し付けて使用済みのシートを分断し、その後、未使用のシートの先端をシート押さえに付着して引き剥がし、再度、シート押さえをロールに押し付けることによりロールに残った未使用のシートの先端を折り返し、先端が非粘着性になるようにしている。このため、次に、ゴミが付着して使用済みとなったシートを剥がしてロールをリフレッシュするときに、シートの先端を見つけ易く、シートの先端を剥がしやすく、さらに、シートが裂けにくいという効果が得られる。また、使用済みのシートの先端には、ゴミが付着しておらず、粘着性でもなくなるので、ユーザが手でシートの先端を持って剥がす作業は、衛生的で容易になる。さらに、シートの先端を折り返すことにより、シートの先端の強度を部分的に向上できるので、シートとしては薄いものを採用することができる。このため、同じ直径のロールでより長いシートを供給することが可能となり、ロールの表面をリフレッシュして再使用可能な回数が増えたロールを提供できるという効果も得られる。
以下に図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。図1に示したクリーナ1は、棒状のハンドル2と、このハンドル2の一方の端2aに、ハンドル2の長手方向Lに直交する水平方向Sに延びたロール支持部3とを備えたホルダ8を有している。ロール支持部3は、ハンドル2の一方の端2aからアーム7により片持ちで水平方向Sに支持されたシャフト6と、このシャフト6を中心に回転するローラ5とを備えている。ローラ5に対し、アーム7と反対側からロール10を挿入することにより粘着性のロール10をホルダ8にセットでき、粘着式のクリーナ1として使用できるようになる。このクリーナ1は、ハンドル2を把持してロール10を、床やカーペットなどの清掃対象の面に転がしながらゴミを採取することができる。
ロール10は、粘着性の表面11および非粘着性の裏面12を備えたシート13が円筒状に巻かれており、基本的に表面全体が粘着性となる。このため、ホルダ8にセットされた状態でロール10を清掃対象面に接しながら移動させることにより、ロール10は中心軸10c、すなわち、シャフト6を中心として回転し、その粘着性の表面11が順番に清掃対象面に接する。このため、清掃対象面に存在する着脱可能なもの、例えば、犬の毛、髪の毛、糸、埃などのゴミが粘着性の表面11に付着し、清掃対象面を清掃できる。
ロール10は、粘着性の表面11のほぼ全面にゴミが付着したような状態になると粘着力が低下する。したがって、ロール10の最も表面側の使用済みのシート13を一周分、引き剥がして取り除く。この作業により、ロール10の表面に未使用のシート13が表れるので、新たな粘着性の面ができ、再びゴミなどを付着させることができる。また、ロール10から分断された使用済みのシート13にゴミが付着しているので、シート13を廃棄することによりゴミを浮遊させることなく廃棄することが可能であり、効率的に、また、衛生的に清掃できる。
このクリーナ1は、ロール10から離れた第1のポジションと、ロール10の表面11に接触する第2のポジションとの間を移動可能なように連結部21によりハンドル2に取り付けられたシート押さえ(スプリッタ)20を備えている。さらに、クリーナ1は、このシート押さえ20の第2のポジションから第1のポジションに移動する動作に連動し、ロール支持部3で支持されたロール10の動きを制御する回転制御機構30を有している。シート押さえ20は、ロール10の中心軸10c、すなわち、シャフト6の方向(水平方向)Sに伸びた棒状の分断用のバー22を備えており、このバー22が、紙押さえ支持部となる連結部21を介してハンドル2に取り付けられている。
図2に、ホルダ8にロール10が装着された状態を拡大し、側面図を用いて示してある。以降では、ハンドル2から見てロール10がセットされている側を前方側または先端側、その反対側を後方側または後端側として説明する。シート押さえ20は、連結部21に対してT字型に取り付けられたバー22と、バー22を支持するように水平方向Sに延びたバーサポート28と、サポート28のアーム7の側からローラ5の一方の端5aに向かって延びた操作アーム29とを備えている。バーサポート28は、ハンドル2の先端2aにスライド可能に連結された連結部21によりハンドル2に取り付けられており、ハンドル2の上部に設けられたスライド式の操作部23を指でスライドさせることにより、バー22を前後に動かすことができる。このため、バー22は、連結部21により動かされることにより、連結部21と共にハンドル2に取り付けられたロール支持部3に対して前後に動き、バー22をロール10の方向(前方)に動かしてロール10の表面に押しつけたり、ロール10から後方に遠ざけてロール10の表面から離すことができる。連結部21とハンドル2は、ばね24により、バー22がロール10から離れた第1のポジションに自動的に復帰するように連結されている。したがって、第1のポジションがシート押さえ20のホームポジションとなる。
図2(a)に示すように、まず、シート押さえ20を第1のポジションから第2のポジションに動かして、使用済みのシート13wをロール10に残った未使用のシート13nから分断する。その後、図2(b)に示すように、シート押さえ20を第2のポジションから第1のポジションに移動することにより、ロール10に残された未使用のシート13nの先端13aがバー22に付いてロール10から離れる。このとき、ロール10は回転制御機構30の駆動機構39を介してシート押さえ20に連動して、シート13nが解かれる方向に微小角度回転する。次に、シート押さえ20を第1のポジションから第2のポジションに再度動かすことによりシート13nの先端13aは非粘着性の裏面12が表になるように折り重ねられる。さらに、図2(c)に示すように、シート押さえ20を第2のポジションから第1のポジションに移動することにより、ロール10の表面11には、シート13nの先端13aが折り重ねられた状態で残り、ロール10の表面は新しい粘着性の面にリフレッシュされる。このとき、ロール10は回転制御機構30の駆動機構39により再び微小移動する。これらのプロセスについては、図3および4を参照してさらに詳しく説明する。
回転制御機構30は、シート押さえ20をロール10から遠ざける動作に連動して、ロール10を回転駆動する駆動機構39を備えている。この駆動機構39はローラ5の一端5aに固定されたラチェット歯車31と、このラチェット歯車31に係合してラチェット歯車31を一方向にのみ回転させることが可能な駆動爪32とを備えている。駆動爪32はシート押さえ20から延びている操作アーム29に取り付けられており、シート押さえ20に連動する。シート押さえ20を第1のポジションから第2のポジションに移動する際には、ラチェット歯車31と駆動爪32は係合しないので、ラチェット歯車31は回転しない。したがって、シート押さえ20のバー22をロール10の表面11に押し付ける際にはロール10は回転しない。
シート押さえ20を第2のポジションから第1のポジションに移動する際には、ラチェット歯車31と駆動爪32は係合し、図2において時計方向に、シート13をロール10から解きほぐす方向に回転する。したがって、シート押さえ20をロール10から離す際に、ロール10はシート13を巻きほぐす、または剥がす方向に回転する。
回転制御機構30は、さらに、ローラ5と連動するブレーキ盤35と、それに対して摩擦でブレーキをかけるブレーキアーム36とを備えている。したがって、ロール10は完全にフリーに回転するわけではなく、駆動機構39により動力が加えられた場合、ロール10の表面11が清掃対象面に接した状態でホルダ8が移動した場合などに限って回転する。したがって、回転制御機構30は、シート押さえ20をロール10に近づける動作に連動してロール10が回転し難いようにロール10の動きを抑制しており、未使用のシート13nの先端13aを折り返す際にロール10が逆方向(反時計方向)に回転してシートの先端13aが折りたためなくなるようなことがないようにしている。
清掃中にホルダ8のハンドル2を持って前方にロール10を転がすときは、ラチェット歯車31と駆動爪32が空回りするようになっており、ロール10を転がしてゴミをロール表面11に付着させることに支障はない。清掃中は、ラチェット歯車31と爪32との係合を解除する機構を設けることにより、ロール10を双方向に回転できるようにしても良い。
図3および図4に、シート押さえ20の動きにより、使用済みのシート13wが分断され、その後、ロール10に残された未使用のシート13nの先端13aが折り返される様子を拡大して示してある。シート押さえ20のバー22は、ハンドル2に対して上方でロール10の表面に当たり、ハンドル2を把持した状態でシート13wを分断する位置が見易いようになっている。バー22がロール10に当たる範囲は、ハンドル2に対して上方に30度から90度程度傾いた範囲であることが望ましい。45度以上であれば、バー22がロール10に当たる場所がさらに見易くなる。本例のバー22は、バー22のロール10に面する側26は、下から上に向かうにつれて前方(ロール10の側)に突き出るように傾斜している。このため、バー22は、ロール10の上方で、ロール10の表面に広範囲に接する。
さらに、バー22の、ロール10の側に最も突き出たコーナが鋭角なエッジ25となり、シート13をカットするのに適した形状となっている。バー22は、ロール10の中心軸方向10aに平行にロール10の幅と同じあるいは幅よりも長く直線的に延びている。したがって、ロール10を適当な角度に旋回し、シート押さえ20を第2のポジションに移動することにより、バー22をロール10の表面11の所望の位置に紙幅方向(水平方向S)に真直ぐに当てて未使用のシート13nに圧力を加え、真っ直ぐに当てられたエッジ25により使用済みのシート13wを所望の位置で真直ぐ分断できる。
図3(a)は、ロール10の表面11のほぼ全面にゴミ9が付着した状態を示してある。使用済みのシート13wの先端13aは、非粘着性の裏面12が表れるように折り返されている。このため、使用済みのシート13wの先端以外の面11には大量のゴミ9がほぼ一面に付着された状態であるのに対し、使用済みシート13wの先端13aにはゴミがほとんど付着しない。したがって、容易に使用済みのシート13wの先端13aを探し出すことができる。また、先端13aは、折り返されている分だけ厚く、裏面12が見えているという点でも、他の表面とは異なっており、それらの点でもシート13の先端13aは見つけ易い。シート13の裏面12が、表面11と色や模様などが異なったり、裏面12の色が表面11に付着したゴミ9の平均的な色彩に対して目立つ色合いであれば、さらに使用済みのシート13wの先端13aは見つけ易い。
使用済みのシート13wをロール10から剥がすときは、剥がし始めとなる先端13aを手で持つ必要がある。使用済みのシート13wの先端13aは、折り返されて、その両面は非粘着性の裏面12となっているので、ゴミ9が付着しておらず衛生的である。それと共に、先端13aの両面が粘着性の面でないので、持ち易く、べたつかないので、さらに衛生的である。
また、使用済みのシート13の先端13aが折り返されて、幅方向の全体が2重になっている。したがって、先端13aは強度が高く、剥がすときに途中で長手方向に裂ける可能性は極めて小さい。また、糸や毛といった長いゴミ9aが、先端13aを跨ぐように貼りついている場合もあるが、先端13aの強度が高いので、そのようなゴミ9aに起因して長手方向に裂ける可能性も少ない。このようなゴミ9aは、先端13aを剥がすことにより、いずれか一方の端がはがれた状態となり、他方が付着した状態で使用済みのシート13wと共に廃棄される。
図3(b)に、使用済みのシート13wを剥がして分断する様子を示してある。ロール10の表面をリフレッシュする作業において、最初にバー22をホームポジション(第1のポジション)から第2のポジションに移動したときの状態である。操作部23を指などで操作して、シート押さえ20を第2のポジションに移動して、バー22のロール10に対峙した面26をロール10の表面11に押し付ける。これにより、ロール10の所望の位置にバー22のエッジ25をセットし、さらに、バー22によりロール10の回転を抑えることができる。したがって、使用済みのシート13wを、エッジ25をガイドとして紙幅方向に引っ張ると、エッジ25に沿って使用済みのシート13wを切断できる。
図3(c)に、図3(b)の状態からバー22をホームポジションに移動するときの状態を示してある。シート押さえ20を最初にホームポジションから第2のポジションに移動した後、ホームポジションに戻すときの様子である。バー22の当接面26は、ロール10の未使用のシート13nの先端13aが部分的に付着し易く、部分的に付着し難い構成になっている。この例では、当接面26のうち、エッジ25に近い領域26aが付着し易い面であり、エッジ25と反対側の領域26bが付着し難い面となっている。付着し易い面26aは、バー22を構成する素材、例えば、樹脂あるいは金属がそのまま表れた面となっており、シート13nの粘着性の表面11が付着し易い状態となっている。一方、付着し難い面26bは、部材の表面がフッ素加工されて、粘着性の表面11が付着し難い状態となっている。フッ素加工の1つはテフロン(登録商標)加工である。
ロール10の表面から離れたホームポジションにバー22が戻るときは、シート13の先端13aの、特に切り離された部分13bの表面11がバー22の付着し易い面26aに付き、シートの先端13aがバー22に引っ張られてロール10から離れる。駆動機構39は、シート押さえ20に連動してロール10を時計方向に回し、ロール10からシート13が剥がれるようにするので、シート13の先端13aはシート押さえ20に付着してロール10から容易に離れる。
図4(a)に、2度目にバー22をホームポジション(第1のポジション)から第2のポジションに移動したときの状態を示してある。一度目と同様に、操作部23を指などで再び操作して、シート押さえ20を第2のポジションに移動して、バー22のロール10に対峙した面26を未使用のシート13nの表面11に押し付ける。図3(c)において、ロール10から剥がされたシート13nの先端13aの部分がバー22によってロール10の表面11に押し付けられる。ホームポジションから第2のポジションにシート押さえ20を動かしても、ロール10は駆動機構39により回転駆動されず、ブレーキ盤35およびブレーキアーム36によりロール10は動かない。このため、シート13nによりロール10が押される状態になってもロール10は動かず、シート13nはS字型に折りたたまれる。その結果、シート13の先端13aは折り曲げられ、粘着性の表面11が面した部分ではシート同士が強固に接着する。図4(a)で示された状態では、シート13の先端13aは、ほぼS字型に折りたたまれる。しかしながら、2回目にバー22をロール10の表面11に押し付けたときに、シート13nの先端13aにおいて、粘着性の面11が張り合わさって非粘着性の面12が表れれば良く、必ずしもS字型に折りたたまれなくても良い。ロールの送り出し量によりバー22により折りたたまれるときの形状は若干異なることがある。
図4(b)に、図4(a)の状態からシート押さえ20をホームポジションに移動するときの状態を示してある。ロールの表面をリフレッシュする作業において、2回目にバー22をホームポジションから第2のポジションに移動した後、ホームポジションに戻すときの様子である。バー22の当接面26は、エッジ25に沿った一部26aがシート13の接着面11に付着し易く、他の部分26bは接着し難い。また、回転制御機構30の駆動機構39により、シート押さえ20に連動してロール10は、時計方向に回る。このため、バー22の当接面26の接着し易い部分26aに付着したシート13nの切断部13bは、ロール10の回転に引っ張られて当接面26から剥がれる。これにより、シート13nの先端13aは折り返され、接着性のない裏面12が表に出た状態となる。
図4(b)において、最後までバー22に付着していたシート13nの切断部13bは、バー22を2回目にホームポジションに戻した時点ではロール10の表面11に付着せず、離れた状態になっている可能性もある。しかしながら、図4(a)に示した状態で、シート13nの先端13aの一部は少なくとも折り返された後に接着面同士が密着し、接着性のない裏面12がロール10の表面に表れる形態が確立している。したがって、シート押さえ20をロール10から2回目に離した時点で、シート13の先端13aが全体的、あるいは完全に折り返されている必要はない。シート13の先端13aの少なくとも一部が、少なくともシート13の幅方向に延びた状態で折り返されて、非粘着性の裏面12が表れていれば良い。シート押さえ20を離した時点でロール10から浮いた部分がシート13に若干残っていても、ロール10を床やカーペット上に転がして清掃している間に、そのような部分は適当な状態に落ち着き、清掃にも影響を与えず、また、シート13を引き剥がすときにも影響を与えない。
図5には、バー22の幾つかの異なる例を示してある。図5(a)に示すバー22aは、当接面26を、ロール10の方向に凸に湾曲させている。バー22aをロール10に押し付けるとロール10の側が若干歪むので接触面積が十分に確保でき、バー22aをロール10から離すと湾曲した面26に沿ってシート13は剥がれ易くなり、シート13がバー22aに付着する範囲が限定される。図5(b)に示すバー22bは、断面がほぼ半円形になっており、その一部をカッターに適したエッジ25が形成されるようにカットしている。このような形状のバー22bにおいても、ロール10の方向に凸に湾曲した当接面26を形成できる。バー22の断面は、半円形に限らず円形に近い形状であっても良い。当接面26をゴムなどの弾性部材により形成することも有効であり、押し付けると接触面積が大きくなり、離すと接触面積が小さくなるので、上記と同様の効果を得ることができる。この場合、シートを分断する際の刃として機能する部分は、金属製やプラスチック製などの別部品を取り付けることが望ましい。
図5(c)に示したバー22cは、エッジ25aが鋸状で凹凸になり、シート13に凹凸の切断面が形成されるようになっている。鋸状のエッジ25aによる切断部分では、真っ直ぐな刃で切断された場合より繊維が切断されずにある程度残り、短い繊維がばらばらな状態でシート13の切断部13bにある状態になる。したがって、一度目にバー22を押し付けてシート13を切断した時点では、切断部13bの繊維がエッジ25aに接着し、絡みついた状態となり、ロール10に残ったシートの先端13aをバー22により引き離し易い。一方、2度目にバー22を押し付けて、シート13の先端13aを折りたたむときは、切断部13bの繊維はシート13の粘着性の表面11に引っ付き、エッジ25aから離れ易い。したがって、より安定してシート13の先端13aを折り返すことができる。
図6に、異なるクリーナの概要を示してある。このクリーナ1aのホルダ8aは、旋回型のシート押さえ20を備えている。本例のシート押さえ20は、ハンドル2に対して旋回するようにバー22を支持する連結部41を備えている。したがって、ハンドル2に設けられたレバー(操作部)23を握ったり離したりすることにより、バー22を、ロール10から離した第1のポジション(ホームポジション(図6(a)))とロール10に押し付けた第2のポジション(図6(c))に移動させることができる。本例においても、レバー23を離すと、不図示のばねにより、バー22は、ロール10から離れたホームポジションに復帰する。
シート押さえ20は、ハンドル2の旋回中心rから前方に向けて斜め上方に延びる連結部材(アーム)41と、アーム41の先端から前方に向けて斜め下方に延びる爪部42とを備えており、この爪部42の先端がエッジ25を備えたバーとして機能する部分22となっている。クリーナ1aは、シート押さえ20がホームポジションに復帰するのに連動してロール10を駆動する駆動機構39を備えた回転制御機構30を有している。このクリーナ1aにおいては、駆動機構39もハンドル2に対して旋回してロール10に接し、ローラ52によりロール10を駆動する。このため、駆動機構39は、シート押さえ20と同じ旋回中心rを中心にして旋回するアーム51と、このアーム51の先端部に回転可能に支持されたローラ52とを備えている。
図6(b)に示すように、駆動機構39のローラ52は、シート押さえ20のバー22よりも先にロール10と接触し、バー22よりも後でロール10から離れるようになっている。したがって、図6(c)に示すように、バー22がロール10に接した位置から、図6(b)に示すように、バー22がロール10から離れて、ローラ52はロール10に接している間のアーム41の動きによりローラ52が駆動され、それによってロール10も駆動される。
図7および図8に、クリーナ1aにおいて、ロール10の使用済みのシート13wを除去する様子を示してある。この駆動機構39はローラ52を駆動する回転板61を備え、この回転板61にはほぼ半円周に沿って延びたガイド溝またはカム溝62が形成されている。さらに、この溝62には、駆動ピン63が嵌め込まれており、シート押さえ20のアーム41から延びた操作アーム64により駆動ピン63が動かされて回転板61が回り、それによりローラ52が回る。
図9に回転板61のガイド溝62を拡大して示してある。ガイド溝62には、ピン63が当たって回転板61を駆動する状態になる両端AおよびCに加えて、途中に2箇所(BおよびD)の退避場所が形成されている。これらの退避場所BおよびDは、シート押さえ20がホームポジションから紙ローラ10に移動する動作の範囲内では、駆動ピン63が両端AまたはCに到達せず、さらに、退避場所BまたはDに動作ピン63が入ることにより回転板61の回転方向が切り替わるようになっている。したがって、シート押さえ20がホームポジションに戻るとき、すなわち、シート押さえ20がロール10から遠ざかるときにのみロール10は駆動され、さらに、その都度、回転方向が切り替わる。このため、ガイド溝62には、ピン63を必ず退避位置BまたはDに導いた後に端CまたはAに導き、逆に、端AまたはCからは近傍の退避位置DまたはBを経ずに反対側の退避位置BまたはDに到達するように勾配71〜76が設けられている。これらの勾配71〜76の反対側は段差になっており、駆動ピン63は、勾配71〜76のみを通過し、逆方向には動かない。
図9(a)はピン63が地点Aから地点Cに移動するときの経路を示しており、図9(b)はピン63が地点Cから地点Aに移動するときの経路を示している。図9(a)では、矢印F1で示すように、ピン63が地点Aから地点Cに向けて進むときには、斜面71による段差があるので退避位置Dには入らずに溝62に沿って進み、斜面74による段差があるので、退避位置Bに導かれる。その後、ピン63は、斜面75による段差があるので、退避位置Bからは地点Cにのみ移動し、地点Aの方向には移動せず、回転板61を反時計方向に駆動する。
図9(b)では、矢印F2で示すように、ピン63が地点Cから地点Aに向けて進むときには、斜面76による段差があるので退避位置Bには入らず、溝62に沿って進み、斜面72による段差があるので退避位置Dに導かれる。その後、ピン63は、斜面73による段差があるので、地点Aにのみ移動し、地点Cの方向には移動せず、回転板61を時計方向に駆動する。操作アーム64は、シート押さえ20のアームの一端に軸65により回転可能に接続されている。
図7(a)は、使用済みのシート13wを除去する作業において、レバー23を握り、最初にローラ52がロール10に接した状態を示している。図7(b)は、さらに、レバー23を握り、最初にバーとして機能する爪部41の先端22がロール10に接し(第2のポジション)、爪部の先端22でロール10を押さえて、使用済みのシート13wを分断して破棄する状態を示している。先に説明したクリーナ1の図3(b)に相当する状態である。図7(a)で、ローラ52がロール10の表面11に接触した後、さらに、アーム41をアーム51に近づけても、駆動ピン63は、操作アーム64により押されてガイド溝62を地点Aから地点Bに移動するだけであり、回転板61は駆動されない。
図7(c)は、使用済みのシート13wを分断した後に爪部の先端22をホームポジション(第1のポジション)に移動する状態を示してある。先に説明したクリーナ1の図3(c)に相当する状態である。図7(b)では、シート押さえ20のアーム41は、駆動機構39のアーム51に対してバネ53を挟んで縮める状態になっている。このため、図7(c)で、シート13wを分断した後、レバー23を離すと、シート押さえ20のアーム41が駆動機構39のアーム51から離れる。このため、駆動ピン63はガイド溝62の地点Bから地点Cまで移動し、さらに、地点Cに達した後は、駆動ピン63が回転板61を反時計方向に駆動する。これによりローラ52も反時計回りに回転し、ロール10がシート13を巻きほぐす時計方向に駆動する。したがって、ロール10に残った未使用のシート13nの先端13aは、シート押さえ20の先端22に付いてロール10から離れた状態になる。
図8(a)に、レバー23を再度操作し、2度目にシート押さえ20の先端22をロール10に接する第2のポジションに旋回させ、シート押さえ20の先端22をロール10に押し付けた状態を示してある。先に説明したクリーナ1の図4(a)に相当する状態である。アーム41をアーム51に再び近づけても、駆動ピン63は、操作アーム64により押されてガイド溝62を地点Cから地点Dに移動するだけであり、回転板61は駆動されない。このため、ロール10は回転しない。シート押さえの先端22を2度、ロール10に押さえ付けることにより、未使用のシート13nの先端13aを折り返すことができる。
図8(b)に、2度目にレバー23を離して紙押さえの先端22をホームポジションに戻す状態を示してある。先に説明したクリーナ1の図4(b)に相当する状態である。レバー23を開放すると、シート押さえ20のアーム41が駆動機構39のアーム51から離れる。このため、駆動ピン63はガイド溝62の地点Dから地点Aまで移動し、さらに、地点Aに達した後は、駆動ピン63が回転板61を時計方向に駆動する。これにより、ローラ52も時計方向に回転し、シート13nを巻き取る反時計方向にロール10を駆動する。したがって、シート13nの先端13aがシート押さえの先端22から距離的にも、角度の点からも離れ、シートの切断された部分13bがシート押さえの先端22から確実に離れる。このクリーナ1aでは、シート押さえ20をロール10から離す度に、ロール10を交互に異なる方向に回転する。したがって、最初にシート押さえ20をホームポジションに戻すときであって、シートの先端13aを付着させて剥がす動作のときは、ロール10からシート13が剥がれ易くなる方向にロール10を回転させ、シートの先端13aを折り返した後に、次にシート押さえ20をホームポジションに戻すときは、ロール10からシート13が離れ難い、あるいは巻き取る方向にロール10を回転できる。したがって、シートの先端13aを折り返した後に、シートの先端をシート押さえ20の先端22からさらに容易に引き離すことができ、折り返し動作の信頼性を上げ易い。
クリーナ1では、駆動機構39はロール10の軸を動かしており、シート押さえ20を動かす度に同じ角度でロール10を動かすことができる。したがって、ロール10が消費されて直径が小さくなると、駆動機構39により移動距離が減り、最初のアクションではシート13の先端13aがロール10から剥がれにくくなり、次のアクションではバー22から先端13aが剥がれにくくなる可能性がある。これに対し、クリーナ1aでは、駆動機構39のローラ52をロール10の表面に接触させる方式でロール10を回転駆動する。このため、シート押さえ20を動かす度に、同じ長さだけシート13が引き出されるようにロール10を回転できる。したがって、シートが消費されることによりロール10の外径が小さくなっても、最初のアクションでシート13がロール10からはがれ難くなったり、次のアクションでシートの先端13aがシート押さえ20の先端22から離れ難くなったりすることがない。
図10に、さらに異なるクリーナ1bの概要を上から見た図により示してある。このクリーナ1bは、棒状のハンドル2と、このハンドル2と合わせて、ほぼT字型あるいはY字型にアレンジされ、ロール10を両側から挟んで支持するロール支持部3とを備えたホルダ8bに、表面11が粘着性のシート13が巻かれたロール10が取り付けられたものである。図11に、ロール10とホルダ8bとを分けた状態を示してある。ホルダ8bはプラスチック製で、ハンドル2は前方2aが2股に分かれており、分かれた先が左右に延びた2本のアーム87aおよび87bとなり、さらに、それらの先がほぼ90度内側に曲がり、それぞれの内側に薄い円筒状のローラ81aおよび81bが回転可能に取り付けられている。これらのアーム87aおよび87bと、ローラ81aおよび81bとを備えた本例のロール支持部3は、ロール10の円筒状の芯14に両側からローラ81aおよび81bを挿入して挟みこむことにより、ロール10を回転可能に支持する。ロール10を着脱するときは、ハンドル2の先端2aからアーム87aおよび87bの部分を左右に広げることによりローラ81aおよび81bの間隔を広げる。
図12に、ローラ81aおよび81bの構造を断面で示してある。ローラ81aおよび81bは、それぞれのアーム87aおよび87bの端から内側に伸びたシャフト82aおよび82bに対して回転するように取り付けられている。シャフト82aおよび82bは、弾性的に変形する可撓性の部材により構成されており、ローラ81aおよび81bによりロール10を挟み込んだ状態ではシャフト82aおよび82bはローラ81aおよび81bの軸孔83aおよび83bに対して若干傾くようにセットされている。ロール10を床などの清掃対象面に押しつけると、その反作用によりシャフト82aおよび82bが変形して軸孔83aおよび83bに対してほぼ平行になる。したがって、本例のホルダ8bにおいては、ロール10を床面などに押し付けて軸82aおよび82bに加わるとローラ81aおよび81bが回り易くなり、ロール10を床面などから離すと、軸82aおよび82bと軸孔83aおよび83bとの摩擦が大きくなってローラ81aおよび81bが回り難くなる。したがって、このホルダ8bにおいては、軸82aおよび82bとローラ81aおよび81bとの組み合わせにより、ロール10の回転を制御する機構30が実現されている。
ホルダ8bは、さらに、ロール10から離れた第1のポジションと、ロール10の表面11に接触する第2のポジションとの間を移動可能なように、ハンドル2から連結部41により支持されたシート押さえ(スプリッタ)20を備えている。このシート押さえ20は、ロール10の中心軸10cの方向(水平方向)Sに伸びた棒状の分断用のバー22を備えており、このバー22が、紙押さえ支持部となる連結部41をハンドル2に旋回可能に取り付けられている。このホルダ8bにおいては、ハンドル2の前方2aの二股に分かれた部分で連結部41が挟み込まれており、ハンドル2の二股に分かれた前方2aと連結部41とを貫通するように取り付けられた回転軸42により、連結部41は回転可能にハンドル2に取り付けられている。ロール10を着脱するときに、ハンドルの前方2aは、回転軸42の長さの範囲内で左右に開くようになっており、回転軸42が、二股になったハンドルの前方2aの動きをガイドする機能も果たしている。また、連結部41は、回転軸42により支持されているので、連結部41およびそれに支持されたバー22は、ハンドルの前方2aを開いてもホルダ8bから脱落することはない。
図13に、クリーナ1bを側面から見た様子を示してある。ハンドル2に旋回可能に取り付けられたアーム状の連結部41の前方はハンドル2の上方に延びており、その先端にバー22を備えたシート押さえ20が取り付けられている。連結部41の後方はハンドル2の下方に延びており、その先端がバー22を操作するレバー23となっている。連結部41は、バネ24によりバー22がハンドル2の上方に位置するように加圧されており、図13(a)に示したように、バー22がロール10から離した第1のポジションがホームポジションとなるようになっている。連結部41のホームポジションの角度は、ハンドル2の下方に設けられたストッパ85により規定される。
連結部41は、レバー23を握ることにより下方のロール10の方向に旋回し、図13(b)に示すように、バー22をロール10に押し付ける第2のポジションに移動させることができる。レバー23を離すと、ばね24により、バー22はロール10から離れたホームポジションに復帰する。バー22と連結部41とが接合する位置にも、指で上からバー22を操作し易いように平らになった部分23aが設けられている。
図13(c)は、ホルダ8bを、その裏表(上下)を逆にして床面90などに一時的に置いた状態を示してある。シート押さえ20は、ハンドル2に対して斜め上方に連結部41およびばね24により支持されているので、床面90や卓上などにシート押さえ20が下になるように置くと、ハンドル2とシート押さえ20により、ロール10が床面90から浮くようにクリーナ1bを置くことができ、ロール10の粘着性の表面11が不用意に床面90などに接するのを防止できる。連結部41とバー22の結合部の平らな部分23aは、ロール10を安定して支持するのに役立つ。
図14および図15に、本例のクリーナ1bにおいて、使用済みのシート13wを廃棄して、ロール10の表面を未使用のシート13nにリフレッシュする作業の過程を、バー22およびロール10の近傍を拡大した図により示してある。このホルダ8bを備えたクリーナ1bにおいても、シートの先端13aは折り返されているので、使用済みでゴミ9がシートの略全面に付着した状態になっても使用済みのシート13wの先端13aを探すのは容易である。したがって、図14(a)に示すように、折り返されたシートの先端13aを探して、ロール10からほぼ1周分の使用済みのシート13wを容易に剥がすことができる。このとき、シート押さえ20はロール10から離れたホームポジションに位置している。
次に、レバー23を握って、図14(b)に示すように、シート押さえ20のバー22をロール10に近づけて、バー22をロール10の表面11に押しつける。これにより、未使用のシート11をバー22で押さえて、バー22の先端25のエッジを用いて使用済みのシート13wを分断して破棄することができる。未使用のシート13nをより強い力で押さえたい場合は、バー22の上方の平らな部分23aを指で押さえることができる。
使用済みのシート13wを分断した後、レバー23を離すと、図14(c)に示すように、ばね24によりシート押さえ20が第2のポジションからホームポジションに復帰する。このとき、バー22の先端25に未使用のシート13の先端13aが付着して、未使用のシート13の先端13aがロール10から引き剥がされる。バー22の先端25にシート13を付けて引っ張るためには、ロール10を回転(本例では時計方向に)させる必要がある。上述したように、このホルダ8bにおいては、ロール10を床面から離した状態では、ローラの軸82aおよび82bによりロール10の回転にブレーキがかかっている。したがって、十分な力でシート13を引っ張る必要があるが、そのためには、バー22の下面全体にシート13を付けて引っ張ることが望ましい。しかしながら、上述した他のホルダでもそうであるように、次にバー22を押し付けて離すときにはシート13が離れ易いことが望ましい。そこで、本例においては、バー22の先端25にゴム系の接着剤を塗布して、先端25の限られた面積だけシート13との粘着性を向上し、シート13nの先端13aをロール10から引き剥がし、それと共にロール10が微小回転するようにしている。
バー22の先端25にシートの先端13aが付着した状態で、レバー23を再度操作して、図15(a)に示すように2度目にバー22をロール10に接する第2のポジションに動かす。このとき、バー22をロール10の方向に近づけても、ロール10の動きは、それを支持するローラ81aおよび81bと軸82aおよび82bとの摩擦により制限されているので、シート13の腰の強さによってローラ10が押されることがあってもロール10は回転しない。したがって、バー22をロール10に付けることにより、シートの先端13aが粘着性の表面11が内側になるように折られて、粘着性のない裏面12が表にでる。
上述したクリーナ1あるいは1aのように、バー22によりシートの先端13aを剥がすときにロール10を強制的に回して十分な回転角が取れる場合は、バー22を2度目にロール10に近づける際にシートの先端13aをS字型に折り返すことができる。しかしながら、本例のクリーナ1bでは、ロール10はシート13nに引っ張られて受動的に回転するだけであり、また、シートの先端13aはバー22の先端25の限られた領域に付着するようにしているので、シートの先端13aは上下に折りたたまれるだけになるケースが殆どである。したがって、先端13aの折り返された粘着性の面11を接着させるには、図15(b)に示すように、バー22に沿って指91で折り返された部分を押さえておくことが望ましい。
本例のホルダ8bにおいては、バー22がハンドル2の上方でロール10を押さえているので、この動作を、ユーザは、ハンドル2を片手で把持した状態でロール10の上側から行うことができる。シート押さえ20が、ハンドル2から30度から90度程度の範囲だけ傾いてロール10に接するようなアレンジが、バー22による切断個所を確認したり、バー22に沿って先端13aを押さえたりする作業を行うのに都合が良い。
さらに、バー22は、ハンドル2から30度から60度程度の範囲で、シート押さえ20がロール10の表面に接することが好ましい。ハンドル2に対して旋回するようにバー22を支持する場合、30度から60度程度の範囲であれば、ロール10の接線方向に対して略垂直な方向から押さえることができるので、ロールの半径方向に力を加え易いのに対し、90度方向に近づくに連れてロール10の半径方向に力を加えることが難しくなり、ロール10の表面を効率よく押さえることができなくなる。
また、このホルダ8bにおいては、シート押さえ20を構成するバー22は扁平で断面が薄い形状が好ましい。バー22の断面が、ロール10に接する側の面26と対峙する面22aとの厚みが少ないと、バー22に沿って指を動かしてシートの折り返された先端13aを押さえる作業が容易になる。
シートの先端13aを折り返して指91で押さえると、シートの先端13aは表面同士が接して固定される。したがって、図15(c)に示すように、2度目にレバー23を離すと、バー22をシートの先端13aから離れてホームポジションに復帰する。ロール10の表面には、未使用のシート13nが、その先端13aが折り返されて裏側12が表れた状態になる。この状態で、ロール10を床面などに転がすことにより、ロール10の粘着性の表面11に、折り返された先端13aを除いてゴミが付着し、床面を効率よく掃除することができる。
なお、上述したクリーナの構成は本発明の一例に過ぎず、本発明は上記の構成に限定されるものではない。例えば、クリーナ1bにおいて、バー22をロール10に近づけるときにロール10の回転を制限する方法は上記に限らない。バー22に先立ってロール10に当たって回転を阻害するブレーキ、例えば、クリーナ1aにおけるローラ52に相当するものを設けておき、ローラ81aおよび81bはアーム87aおよび87bに対してほとんど抵抗なく回転するように取り付けても良い。また、ホルダのハンドルの長さも用途によってさまざまであり、床を掃除することが多いクリーナであればユーザが立った状態で使えるように長いものになる。その場合でも、紙押さえを操作するレバーなどは、シートを操作しながら使えるように、ロール10に近い、ハンドルの先端に設けておくことが望ましいであろう。また、駆動機構39を設けない例を示しているが、シート押さえ20の動きに応じてユーザがロール10を床などに付けて前後に移動することにより駆動機構39と同様にロール10を動かすことも可能である。
さらに、本発明は、表面が粘着性のロールを用いたクリーナにはすべて適用することが可能であり、シートが分断しやすいようにミシン目や切れ込みが設けられたロールでも使用可能である。また、本発明によれば、シートの先端が2重になり強度が向上するので、相対的にシートの強度を下げることが可能となる。すなわち、シートを薄くすることが可能となり、同じ直径のロールにより多くのシートを巻き込むことができる。