JP6040190B2 - 異物検査装置 - Google Patents
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Description
特許文献1(特開平9−49883号公報)や、特許文献2(特開2003−294852号公報)、特許文献3(特開2008−268035号公報)には、被検査物の搬送方向に対して、金属検出器とX線検査装置とを直列に並べて配置した構成が記載されている。具体的には、図17に示すように、被検査物180は矢印の方向にコンベヤ260により搬送されて、前段の金属検出装置の検出手段220の開口部220aと開口部220bを通して搬入搬出されるが、検出手段による磁界の変化を演算処理することにより被検査物に混入した金属性異物が検出できる。各種パラメータの設定や検出結果表示等は操作表示器210により行われる。続いて被検査物はコンベヤ160により後段のX線異物検査装置の開口部190aからX線遮蔽カーテン120a、およびX線遮蔽カーテン120bから開口部190bを通して搬入搬出されるが、X線発生器130により発生したX線が照射されるX線検出器140の間を通過するとき、被検査物と混入異物の密度差を画像解析することにより異物を検出する。各種パラメータの設定や画像および検出結果表示等は操作表示器110により行われる。検出された異物が混入した被検査物はX線異物検査装置の開口部190bから搬出された後、図示していない除去装置により製造ラインから排除されるような構成が一般的である。
また、特許文献1には、金属検出器を、X線検査装置のX線遮蔽体(シールド)の内部に収容し、且つ、X線センサに対して上流側に直列に配置した構成が記載されている。具体的には、図18に示すように、被検査物180は矢印の方向にコンベヤ160により搬送されて、X線異物検査装置の開口部190aからX線遮蔽カーテン120a、および金属検出装置の検出手段220の開口部220aと開口部220b、さらにX線遮蔽カーテン120bからX線異物検査装置の開口部190bを通して搬入搬出されるが、前段の金属検出装置の検出手段による磁界の変化を演算処理することにより被検査物に混入した金属性異物が検出され、各種パラメータの設定や検出結果表示等は操作表示器210により行われる。被検査物が後段のX線発生器130により発生したX線が照射されるX線検出器140の間を通過するとき、被検査物と混入異物の密度差を画像解析することにより異物を検出する。各種パラメータの設定や画像および検出結果表示等は操作表示器110により行われる。検出された異物が混入した被検査物はX線異物検査装置の開口部190bから搬出された後、図示していない除去装置により製造ラインから排除されるような構成が一般的である。
特許文献1〜3に記載の装置では、金属検出装置とX線異物検査装置を前後に直列に配置しているため、装置全体のサイズが大型になる。ところが、工場における製造ラインは次々に設備が増設されて狭隘な現場が多く、金属検出装置とX線異物検査装置を前後に直列に配置した特許文献1、特許文献2、特許文献3記載の装置を工場の製造ラインに設置するのには制限があり、スペース・セービングされた装置の開発が望まれていた。
被検査物を搬送する搬送手段と、
磁界を発生させる送信手段と、前記送信手段で発生した磁界が直接鎖交する位置に配置
され且つ前記被検査物の搬送路に沿って前記送信手段に並んで配置された受信手段と、を
有し、前記搬送手段によって搬送される前記被検査物に混入した金属性異物を前記磁界に
基づいて検出する金属検出部と、前記送信手段と前記受信手段とを収容し且つ前記被検査
物が搬送される搬送路に沿って延びる通路部が形成されて、前記金属検出部からの漏洩磁
界および外来磁界の進入を遮蔽する筐体部と、前記筐体部に形成され且つ前記送信手段と
前記受信手段との間または前記送信手段および前記受信手段の少なくとも一方の内部を通
過するX線通過部と、を有する金属検出手段と、
前記X線通過部を通過するX線により、前記通路部を通過する前記被検査物に混入した
異物を検出するX線検査手段と、
前記金属検出手段の前記筐体部を内部に収容し且つ前記X線検査手段を内部に収容し、
X線の外部への漏洩を遮蔽する異物検査装置の筐体と、
を備えたことを特徴とする。
被検査物を搬送する搬送手段と、
磁界を発生させる送信手段と、前記送信手段で発生した磁界が直接鎖交する位置に配置
され且つ前記被検査物の搬送路を挟んで前記送信手段に対向して配置された受信手段と、
を有し、前記搬送手段によって搬送される前記被検査物に混入した金属性異物を前記磁界
に基づいて検出する金属検出部と、前記送信手段と前記受信手段とを収容し且つ前記被検
査物が搬送される搬送路に沿って延びる通路部が形成されて、前記金属検出部からの漏洩
磁界および外来磁界の進入を遮蔽する筐体部と、前記筐体部に形成され且つ前記送信手段
と前記受信手段との間または前記送信手段および前記受信手段の少なくとも一方の内部を
通過するX線通過部と、を有する金属検出手段と、
前記X線通過部を通過するX線により、前記通路部を通過する前記被検査物に混入した
異物を検出するX線検査手段と、
前記金属検出手段の前記筐体部を内部に収容し且つ前記X線検査手段を内部に収容し、
X線の外部への漏洩を遮蔽する異物検査装置の筐体と、
を備えたことを特徴とする。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1において、本発明の実施例1の異物検査装置10は、各種パラメータの設定や画像および検出結果表示等を共通で行う操作表示器11を有する。異物検査装置10の左端には、搬入用の開口部19aが形成され、右端には搬出用の開口部19bが形成されている。なお、各開口部19a,19bには、X線遮蔽カーテン12a,12bが配置されている。
異物検査装置10には、搬送手段の一例としてのコンベア16が配置されている。コンベア16は、搬入部19aの左方から、異物検査装置10の内部を貫通して、搬出部19bの右方まで延びている。実施例1のコンベア16は、被検査物18を左方から右方に向けて搬送可能に構成されている。
図3は実施例1の金属検出手段およびX線検出手段の斜視図である。
図2、図3において、異物検査装置10の内部には、金属検出手段の一例としてのサーチコイル22が配置されている。実施例1のサーチコイル22は、筐体の一例として、左右方向に延びる筒状の角筒フレーム22aを有する。角筒フレーム22aには、筒の中央の中空部分により通路部22bが構成されている。通路部22bには、前記コンベア16が貫通した状態で配置されている。
前記角筒フレーム22aには、金属検出部の一例としてのコイル本体23,24が収容されている。実施例1のサーチコイル22では、第1のコイルの一例であって、送信手段の一例としての送信コイル23が、通路部22bを囲む環状(リング状)に構成されている。
なお、実施例1のX線通過スリット22c,22dは、被検査物18の搬送方向に沿った幅が、一例として、2mmに設定されているが、幅の具体的な数値は、この値に限定されず、設計や仕様変更等に応じて任意に変更可能である。
また、実施例1のサーチコイル22は、耐振特性向上の目的で金属検出部22は防振台25a,25bにより保持されることが望ましいが、防振台25a,25bは省略することも可能である。
したがって、X線発生器13により発生したX線15は、X線通過スリット22c,22dを通過して、X線検出器14に照射される。前記X線発生器13およびX線検出器14等により、実施例1のX線検査手段の一例としてのX線センサ13,14が構成されている。
なお、実施例1の異物検査装置10の筐体は、X線発生器13で発生したX線が外部に漏洩することを遮蔽する従来公知の構成を有する。例えば、異物検査装置10の筐体は、X線を遮蔽可能な鉛等で構成可能である。また、図2からわかるように、実施例1の異物検査装置10では、前記被検査物の搬送方向に対して交差する方向である上方から見た場合に、サーチコイル22とX線センサ13,14とが重なった状態で配置されている。
前記構成を備えた実施例1の異物検査装置10では、被検査物18に異物が混入しているかいなかの検査を行う場合、コンベア16に被検査物18が乗せられて異物検査装置10の内部に搬送される。異物検査装置10の内部に搬送された被検査物18は、サーチコイル22の通路部22bを通過する。
このとき、サーチコイル22の送信コイル23への交番励磁電流により磁界が発生している。送信コイル23の両側に左右対称に同軸配置された受信コイル24a,24bを、磁界が鎖交すると、受信コイル24a,24bに誘起される誘起起電力は等しくなり、その差分は零となる。ところが、金属性異物が混入した被検査物18がサーチコイル22を通過すると、受信コイル24a,24bの鎖交磁束が時間的に変化するので、2つの受信コイル24a,24bにおける誘起起電力に差分が発生する。したがって、誘起起電力の差分を金属検出制御部31が演算処理することにより、混入した金属性異物が検出される。
したがって、従来の技術のように、金属検出手段とX線検査手段とが、被検査物の搬送方向に沿って直列に並べて配置された構成に比べて、実施例1の異物検査装置10では、構成を小型化(スペース・セービング、省スペース化)することができる。よって、工場における製造ラインにおいて、狭隘な場所でも、異物検査装置10を設置することができる。
従来の技術では、金属検出手段で検出後に、X線検査手段に被検査物が搬送されるまでの間に、搬送手段の停止や振動等で、ベルトコンベヤ上で被検査物の位置が移動する恐れがあり、最悪の場合、金属検出手段で検査した被検査物と、X線検査手段で検査した被検査物とが一致しない場合もある。したがって、異物の検査ミスや検査漏れ等が発生する恐れがあり、異物の混入が検出できなかったり、異物が混入していない被検査物が除去される恐れがある。すなわち、確実に異物を判別することができない場合があった。
また、実施例1の異物検査装置10では、送信コイル23と受信コイル24bとの間で、X線15による検査が行われている。したがって、上流側の受信コイル24aのさらに上流側でX線15での検査を行う場合や、下流側の受信コイル24bのさらに下流側でX線15での検査を行う場合に比べて、搬送方向の大きさを小型化できる。
図5は実施例2の金属検出手段およびX線検出手段の斜視図であり、実施例1の図3に対応する図である。
次に本発明の実施例2の説明をするが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成される。
したがって、実施例2のサーチコイル22′は、いわゆる送受信コイル対向配置型のサーチコイルにより構成されている。また、実施例2のサーチコイル22′では、上側のX線通過スリット22cは、環状の送信コイル23の中央部分を通過する位置に形成されており、下側のX線通過スリット22dは、2つの受信コイル24a,24bの間を通過する位置に形成されている。
前記構成を備えた実施例2の異物検査装置10では、実施例1と同様に、サーチコイル22′にX線センサ13,14が一体化されており、スペース・セービングが可能である。
なお、送信コイル23と受信コイル24とは、上下逆に配置することも可能であるが、X線が照射される前後方向の幅が、X線発生器13の配置された上側の方が狭く、下側の方が広いため、下側に送信コイル23を配置した場合には、送信コイル23の前後方向の幅をX線の照射範囲よりも十分に広く形成する必要があり、大型化する懸念があるため、実施例2のように、送信コイル23は上方に配置する方が、特に好適である。
図7は実施例3の金属検出手段およびX線検出手段の斜視図であり、実施例1の図3に対応する図である。
次に本発明の実施例3の説明をするが、この実施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成される。
プレート部22a″の内部には、被検査物18の搬送方向の中央部に、第1のコイルの一例としての送信コイル23が収容されている。また、送信コイル23に対して、被検査物18の搬送方向の上流側および下流側に、第2のコイルの一例としての受信コイル24a,24bが配置されている。
したがって、実施例3のサーチコイル22″は、いわゆる送受信コイル平面配置型のサーチコイルにより構成されている。
なお、実施例3のサーチコイル22″では、送信コイル23と下流側の受信コイル24bとの間に、X線通過スリット22c″が形成されている。
前記構成を備えた実施例3の異物検査装置10では、実施例1,2と同様に、サーチコイル22″にX線センサ13,14が一体化されており、スペース・セービングが可能である。
図9は実施例4の金属検出手段およびX線検出手段の拡大図であり、実施例1の図2に対応する図である。
次に本発明の実施例4の説明をするが、この実施例4の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成される。
なお、実施例4では、遮蔽フード22e,22fの開口部の高さH1を150mmとし、遮蔽フードの長さL1を開口部の高さの1/2の75mmにして漏洩磁界遮蔽フードによる効果について、フード22e,22fの間口中央の延長50mm位置で金属体を変位させて実測した結果、サーチコイル22に近接するプーリ17やX線遮蔽カーテン12a,12bのような金属体の回動や変位、および外来電磁ノイズの影響は60%に低減できることが判明した。好ましくは、漏洩磁界遮蔽フードによる効果を更に高めるために遮蔽フードの長さL1を開口部の高さH1と等しくすることが望ましい。さらに好ましくは、遮蔽フードの長さL1は、開口部の高さH1の2倍以内とすることが、漏洩磁界の遮蔽の効果を高めるためには更に望ましい。また、現在市販されている一般的なサーチコイル22では、遮蔽フード22eの上流端から、遮蔽フード22fの下流端までの長さは、最大でも、開口部の高さH1の8倍以内となっている。
なお、高さH1と長さL1の関係は、例示した関係に限定されず、サーチコイル22の方式と被検査物18の寸法、要求される精度や感度、設置スペース、設計や仕様変更等に応じて適宜変更可能である。
前記構成を備えた実施例4の異物検査装置10では、漏洩磁界の遮蔽フード22e,22dを有しない実施例1に記載の構成に比べて、磁界による金属性異物の検出時に、外来電磁ノイズによる精度低下を低減することができ、感度を向上させることができる。
次に本発明の実施例5の説明をするが、この実施例5の説明において、前記実施例1,4の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1,4と相違しているが、他の点では前記実施例1,4と同様に構成される。
なお、実施例5の構成において、本発明者の実験により、X線通過スリット22c,22dの漏洩磁界遮蔽フード22g,22hは、設けなくても影響は少なかったが、X線通過スリット幅H2を2mmとした本実施の形態においてはフード長L2が5mmで十分影響を回避できることが判明した。なお、幅H2と長さL2の関係は、例示した関係に限定されず、要求される精度や感度、設計や仕様変更等に応じて任意に変更可能である。
前記構成を備えた実施例5の異物検査装置10では、漏洩磁界の遮蔽フード22g,22hを有しない実施例1,4に記載の構成に比べて、磁界による金属性異物の検出時に、外来電磁ノイズによる精度低下を、さらに低減することができ、感度を向上させることができる。
次に本発明の実施例6の説明をするが、この実施例6の説明において、前記実施例1,4,5の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1,4,5と相違しているが、他の点では前記実施例1,4,5と同様に構成される。
前記構成を備えた実施例6の異物検査装置10では、漏洩磁界の遮蔽フード22g,22hを有しない実施例1,4に記載の構成に比べて、感度を向上させることができると共に、実施例5に比べて、外側への遮蔽フード22g,22hの突出量を減らすことも期待できる。
次に本発明の実施例7の説明をするが、この実施例7の説明において、前記実施例1,2,4〜6の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1,2,4〜6と相違しているが、他の点では前記実施例1,2,4〜6と同様に構成される。
図12において、実施例7の異物検査装置10では、実施例2のサーチコイル22′に対して、実施例4〜6の遮蔽フード22e,22f,22g,22hが追加されている。
前記構成を備えた実施例7の異物検査装置10では、実施例2に記載の送受信コイル対向配置型のサーチコイル22′において、実施例4〜6と同様に、感度を向上させることができる。
次に本発明の実施例8の説明をするが、この実施例8の説明において、前記実施例1,2の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1,2と相違しているが、他の点では前記実施例1,2と同様に構成される。
図13において実施例8の異物検査装置10では、実施例2のサーチコイル22′に対して、送信コイル23と受信コイル24a,24bが上下逆に配置されている。そして、X線は、上側に配置された受信コイル24a,24bの間を通過し、且つ、下側に配置された送信コイル23の内部を通過している。
前記構成を備えた実施例8の異物検査装置10では、実施例2と同様に、送受信コイル対向配置側のサーチコイル22′にX線センサ13,14が一体化されており、スペース・セービングが可能である。
なお、実施例8の構成において、実施例7と同様に遮蔽フード22e〜22hを設けることが望ましい。
次に本発明の実施例9の説明をするが、この実施例9の説明において、前記実施例1,2の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1,2と相違しているが、他の点では前記実施例1,2と同様に構成される。
図14において実施例9の異物検査装置10では、実施例2のサーチコイル22′に対して、X線が、上側に配置された送信コイル23の内部を通過すると共に、下側且つ搬送方向の下流側に配置された受信コイル24bの内部を通過している。
前記構成を備えた実施例9の異物検査装置10では、実施例2と同様に、送受信コイル対向配置側のサーチコイル22′にX線センサ13,14が一体化されており、スペース・セービングが可能である。
なお、実施例9の構成において、下流側の受信コイル24bの内部を、X線が通過する構成を例示したが、これに限定されない。上流側の受信コイル24aの内部を、X線が通過する構成とすることも可能である。
次に本発明の実施例10の説明をするが、この実施例10の説明において、前記実施例1,3の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1,3と相違しているが、他の点では前記実施例1,3と同様に構成される。
図15において実施例10の異物検査装置10では、実施例3のサーチコイル22″に対して、X線が、送信コイル23の内部を通過している。
前記構成を備えた実施例10の異物検査装置10では、実施例3と同様に、送受信コイル平面配置側のサーチコイル22″にX線センサ13,14が一体化されており、スペース・セービングが可能である。
なお、実施例10の構成において、送信コイル23の内部を、X線が通過する構成を例示したが、これに限定されない。上流側または下流側の受信コイル24a,24bの内部を、X線が通過する構成とすることも可能である。
次に本発明の実施例11の説明をするが、この実施例11の説明において、前記実施例1,2の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例は下記の点で、前記実施例1,2と相違しているが、他の点では前記実施例1,2と同様に構成される。
図16において実施例11の異物検査装置10では、実施例2のサーチコイル22′に対して、X線が、搬送方向下流側上方から搬送方向上流側下方に向かって、斜めに通過している。具体的には、送信コイル23の外側を通過し、且つ、受信コイル24a,24bの間を通過している。
前記構成を備えた実施例11の異物検査装置10では、実施例2と同様に、送受信コイル対向配置側のサーチコイル22′にX線センサ13,14が一体化されており、スペース・セービングが可能である。
なお、実施例11の構成において、X線の通過方向が、下流側上方から上流側下方に向かう構成を例示したが、これに限定されず、上流側上方から下流側下方に向かう構成とすることも可能である。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施例を下記に例示する。
前記実施例において、送信コイル23に交番励磁電流を供給し、送受信コイルを用いた検出方法について例示したが、これに限定されない。たとえば、供給する電流として直流励磁電流を用いたり、送信コイルを永久磁石に置き換えたり、受信コイルを他の磁気センサに置き換えることも可能である。なお、直流磁界を用いた金属検出方式では、筐体22aと漏洩磁界遮蔽フード22e〜22hは磁性体金属材料で構成することが望ましい。
また、前記実施例において、X線通過スリット22c,22dの位置と、コイル23,24a,24bの位置関係は、実施例に例示した位置関係に限定されず、任意に変更可能である。また、実施例3において、送信コイル23と下流側の受信コイル24bとの間にX線通過スリット22dを形成したが、これに変えて、送信コイル23または受信コイル24a,24bの中心を通過させる構成とすることも可能である。
前記実施例において、X線発生器13とX線検出器14が被検査物18の搬送方向に対して直交する方向からX線15を照射する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、搬送方向に対して傾斜する方向からX線15を照射する構成とすることも可能である。例えば、直方体状の箱を有する被検査物18では、搬送方向に直交する方向から箱の前縁や後縁の部分にX線が照射された場合、X線が箱を通過する長さが長くなってX線画像が暗くなり、異物との明暗比が低くなって、異物の混入が見分けにくくなる恐れがある。これに対して、斜めからX線15を照射した場合、箱を通過する長さが長くなりすぎず、明暗比が明確になって異物の混入が見分けやすくなる。なお、斜めからX線を照射する技術としては、例えば、特開2006−17687号公報等に記載された技術を採用可能である。
11 操作表示器、
12a,12b…X線遮蔽カーテン、
13…X線発生器、
13,14…X線検査手段、
14…X線検出器、
15…X線、
16…搬送手段、
17…プーリ、
18…被検査物、
19a,19b…異物検査装置の開口部、
22,22′,22″…金属検出手段、
22a,22a″…筐体部、
22b,22b″…通路部、
22c,22d…X線通過部、
22e,22f,22g,22h…遮蔽フード、
23…送信手段、
23,24…金属検出部、
24a,24b…受信手段、
25a,25b…防振台、
30…制御部、
31…金属検出制御部、
32…X線検査制御部、
33…表示制御部、
100…X線異物検査装置、
110…X線異物検査装置の操作表示部、
120a,120b…X線遮蔽カーテン、
130…X線発生器、
140…X線検出器、
150…X線、
160…X線異物検査装置の搬送コンベヤ、
170…X線異物検査装置のプーリ、
180…被検査物、
190a,190b…X線異物検査装置の開口部、
200…金属検出装置、
210…金属検出装置の操作表示部、
220…金属検出手段、
220a,220b…金属検出部の開口部、
250a,250b…防振台、
260…搬送コンベヤ、
270…プーリ、
H1…金属検出手段の開口部の高さ、
H2…金属検出手段のX線通過部の幅、
L1…金属検出手段の開口部の漏洩磁界遮蔽フードの長さ、
L2…金属検出手段のX線通過部の漏洩磁界遮蔽フードの長さ。
Claims (2)
- 被検査物を搬送する搬送手段と、
磁界を発生させる送信手段と、前記送信手段で発生した磁界が直接鎖交する位置に配置
され且つ前記被検査物の搬送路に沿って前記送信手段に並んで配置された受信手段と、を
有し、前記搬送手段によって搬送される前記被検査物に混入した金属性異物を前記磁界に
基づいて検出する金属検出部と、前記送信手段と前記受信手段とを収容し且つ前記被検査
物が搬送される搬送路に沿って延びる通路部が形成されて、前記金属検出部からの漏洩磁
界および外来磁界の進入を遮蔽する筐体部と、前記筐体部に形成され且つ前記送信手段と
前記受信手段との間または前記送信手段および前記受信手段の少なくとも一方の内部を通
過するX線通過部と、を有する金属検出手段と、
前記X線通過部を通過するX線により、前記通路部を通過する前記被検査物に混入した
異物を検出するX線検査手段と、
前記金属検出手段の前記筐体部を内部に収容し且つ前記X線検査手段を内部に収容し、
X線の外部への漏洩を遮蔽する異物検査装置の筐体と、
を備えたことを特徴とする異物検査装置。 - 被検査物を搬送する搬送手段と、
磁界を発生させる送信手段と、前記送信手段で発生した磁界が直接鎖交する位置に配置
され且つ前記被検査物の搬送路を挟んで前記送信手段に対向して配置された受信手段と、
を有し、前記搬送手段によって搬送される前記被検査物に混入した金属性異物を前記磁界
に基づいて検出する金属検出部と、前記送信手段と前記受信手段とを収容し且つ前記被検
査物が搬送される搬送路に沿って延びる通路部が形成されて、前記金属検出部からの漏洩
磁界および外来磁界の進入を遮蔽する筐体部と、前記筐体部に形成され且つ前記送信手段
と前記受信手段との間または前記送信手段および前記受信手段の少なくとも一方の内部を
通過するX線通過部と、を有する金属検出手段と、
前記X線通過部を通過するX線により、前記通路部を通過する前記被検査物に混入した
異物を検出するX線検査手段と、
前記金属検出手段の前記筐体部を内部に収容し且つ前記X線検査手段を内部に収容し、
X線の外部への漏洩を遮蔽する異物検査装置の筐体と、
を備えたことを特徴とする異物検査装置。
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