JP6038409B2 - 速度変動の抑制方法、制御装置及び圧縮機制御システム - Google Patents

速度変動の抑制方法、制御装置及び圧縮機制御システム Download PDF

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Description

本発明は、PMSM(Permanent Magnet Synchronous Motor、永久磁石同期モータ)制御技術分野に関し、特に永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法、永久磁石同期モータの制御装置、及び該永久磁石同期モータの制御装置を備えた圧縮機制御システムに関する。
永久磁石同期モータを制御する際に、永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の抑制を行うことが必要になる。速度変動を制御するのは、騒音及び振動を相対的に抑制し、クライアントの使用時の快適性を向上することができるとともに、モータに負荷を急激に加えるかまたは負荷を急激に取り除く場合に、モータの脱調という状況の発生を防止することもできる。
関連技術には、永久磁石同期モータの制御技術に以下の問題が存在する。
1、速度ループ帯域幅が小さく、負荷を急激に加えるかまたは負荷を急激に取り除く場合に脱調が容易に発生し、かつ速度変動が大きいため、長い期間のかかる場合のみ速度が安定となり、サーボモータに対する制御のようなある特殊な場合には適用されない。また、現在、業界における普遍的なやり方は、速度ループ帯域幅を増加することである。しかし、そのやり方によると、速度リップルが大きくなり、速度が容易にオーバーシュートし、かつ、全帯域及び各種の負荷条件に適する帯域幅がなくなる。
2、周期的な負荷はモータの速度変動を発生させる可能性があり、例えば圧縮機負荷による速度変動が抑制されなければ、振動が発生する可能性があり、エアコンが振動の大きい状況下で長期的に動作すると、管の断裂の危険性が高くなり、エアコンの品質に大きな影響を与える。
従って、永久磁石同期モータの制御技術を改善することが必要になる。
本発明の目的は、少なくともある程度まで、上記の技術問題を解決することである。
そのため、本発明の第一の目的は、d軸電流及びq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うことで、永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の有効な抑制を実現する永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法を提出することである。
本発明の第二の目的は永久磁石同期モータの制御装置を提出することである。本発明の第三の目的は圧縮機制御システムを提出することである。
上述の目的に達成するために、本発明の一方の実施例が提出する永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法は、永久磁石同期モータの目標回転速度及びフィードバック回転速度を取得し、かつ前記目標回転速度及びフィードバック回転速度によって前記永久磁石同期モータの変動回転速度を取得するステップと、前記永久磁石同期モータのq軸インダクタンス及び永久磁石の磁束鎖交数を取得するステップと、前記変動回転速度に対して速度ループPI調整を行うことでq軸基準電流を取得し、かつ前記q軸基準電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記永久磁石の磁束鎖交数によってq軸目標電圧を取得するステップと、前記q軸目標電圧によってq軸実電圧に対してPI制御を行うことでq軸補償電流を取得するステップと、前記q軸基準電流、前記q軸補償電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記q軸インダクタンスによってd軸目標電圧を取得し、かつ前記d軸目標電圧によってd軸実電圧に対してPI制御を行うことでd軸補償電流を取得するステップと、前記q軸補償電流と、前記q軸基準電流とを相互に重畳することでq軸電流に対してフィードフォワード補償を行い、かつ前記d軸補償電流とd軸基準電流とを相互に重畳することでd軸電流に対してフィードフォワード補償を行うステップと、を含む。
本発明実施例の永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法によれば、まず、永久磁石同期モータの目標回転速度、フィードバック回転速度、永久磁石同期モータのq軸インダクタンス及び永久磁石の磁束鎖交数を取得し、かつ前記目標回転速度及びフィードバック回転速度によって前記永久磁石同期モータの速度変動を取得し、次に、前記速度変動に対して速度ループPI調整を行うことでq軸基準電流を取得し、かつ前記q軸基準電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記永久磁石の磁束鎖交数によってq軸目標電圧を取得し、続いて、前記q軸目標電圧によってq軸実電圧に対してPI制御を行うことでq軸補償電流を取得すると共に、前記q軸基準電流、前記q軸補償電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記q軸インダクタンスによってd軸目標電圧を取得し、かつ前記d軸目標電圧によってd軸実電圧に対してPI制御を行うことでd軸補償電流を取得し、最後に、前記q軸補償電流と、前記q軸基準電流とを相互に重畳することでq軸電流に対してフィードフォワード補償を行い、かつ前記d軸補償電流とd軸基準電流とを相互に重畳することでd軸電流に対してフィードフォワード補償を行う。従って、本発明実施例の永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法は、d軸電流及びq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うことで、q軸電圧及びd軸電圧の調整を実現し、永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の有効な抑制を実現し、振動の発生を減少し、周期的な負荷、または負荷急変時に、電磁モーメントが負荷モーメントを追従しないことによるモータの脱調などの状況の発生を防止し、永久磁石同期モータの安定的な動作を確保する。
本発明の一つの実施例によれば、以下の数式によって前記q軸目標電圧を取得する。
ただし、
Uq *は前記q軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Rは相抵抗、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、
は前記永久磁石の磁束鎖交数である。
本発明の一つの実施例によれば、以下の数式によって前記d軸目標電圧を取得する。
ただし、
Ud *は前記d軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Iq_addは前記q軸補償電流、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、Lqはq軸インダクタンスである。
本発明の実施例において、前記q軸目標電圧または前記d軸目標電圧を取得する場合に、d軸目標電流を0として前記永久磁石同期モータを制御する。
上述の目的に達成するために、本発明の他方の実施例が提出する永久磁石同期モータの制御装置は、永久磁石同期モータの目標回転速度及びフィードバック回転速度を取得し、かつ前記目標回転速度及びフィードバック回転速度によって前記永久磁石同期モータの変動回転速度を取得し、前記永久磁石同期モータのq軸インダクタンス及び永久磁石の磁束鎖交数を取得するための取得モジュールと、前記変動回転速度に対して速度ループPI調整を行うことでq軸基準電流を取得し、かつ前記q軸基準電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記永久磁石の磁束鎖交数によってq軸目標電圧を取得し、前記q軸目標電圧によってq軸実電圧に対してPI制御を行うことでq軸補償電流を取得するためのq軸補償電流算出モジュールと、前記q軸基準電流、前記q軸補償電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記q軸インダクタンスによってd軸目標電圧を取得し、かつ前記d軸目標電圧によってd軸実電圧に対してPI制御を行うことでd軸補償電流を取得するためのd軸補償電流算出モジュールと、前記q軸補償電流を前記q軸基準電流に重畳することでq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うためのq軸電流補償モジュールと、前記d軸補償電流をd軸基準電流に重畳することでd軸電流に対してフィードフォワード補償を行うためのd軸電流補償モジュールと、を備える。
本発明実施例の永久磁石同期モータの制御装置によれば、取得モジュールによって、永久磁石同期モータの目標回転速度、フィードバック回転速度、前記永久磁石同期モータのq軸インダクタンス及び永久磁石の磁束鎖交数を取得し、かつ前記目標回転速度及びフィードバック回転速度によって前記永久磁石同期モータの速度変動を取得し、次に、q軸補償電流算出モジュールによってq軸補償電流を取得すると共に、d軸補償電流算出モジュールによってd軸補償電流を取得し、最後に、q軸電流補償モジュールによって前記q軸補償電流を前記q軸基準電流に重畳することでq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うと共に、d軸電流補償モジュールによって前記d軸補償電流をd軸基準電流に重畳することでd軸電流に対してフィードフォワード補償を行う。従って、本発明実施例の永久磁石同期モータの制御装置は、d軸電流及びq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うことで、q軸電圧及びd軸電圧の調整を実現し、永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の有効な抑制を実現し、振動の発生を減少し、周期的な負荷、または負荷急変時に、電磁モーメントが負荷モーメントを追従しないことによるモータの脱調などの状況の発生を防止し、永久磁石同期モータの安定的な動作を確保する。
本発明の一つの実施例によれば、前記q軸補償電流算出モジュールは以下の数式によって前記q軸目標電圧を取得する。
ただし、
Uq *は前記q軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Rは相抵抗、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、
は前記永久磁石の磁束鎖交数である。
本発明の一つの実施例によれば、前記d軸電流補償モジュールは以下の数式によって前記d軸目標電圧を取得する。
ただし、
Ud *は前記d軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Iq_addは前記q軸補償電流、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、Lqはq軸インダクタンスである。
本発明の実施例において、前記q軸補償電流算出モジュールが前記q軸目標電圧を取得する場合に、または前記d軸補償電流算出モジュールが前記d軸目標電圧を取得する場合に、前記制御装置はd軸目標電流を0として前記永久磁石同期モータを制御する。
また、本発明の実施例は、さらに、上述の永久磁石同期モータの制御装置を備えた圧縮機制御システムを提出する。
本発明実施例の圧縮機制御システムによれば、永久磁石同期モータの制御装置によって永久磁石同期モータのd軸電流及びq軸電流に対するフィードフォワード補償を実現することで、q軸電圧及びd軸電圧の調整を実現し、永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の有効な抑制を実現し、振動の発生を減少し、周期的な負荷、または負荷急変時に、電磁モーメントが負荷モーメントを追従しないことによるモータの脱調などの状況の発生を防止し、永久磁石同期モータの安定的な動作を確保する。従って、本発明実施例の圧縮機制御システムは、永久磁石同期モータの速度変動の抑制を行うことで、振動の発生を減少し、エアコンが振動の大きい状況下で長期的に動作することによる管が断裂する虞を回避し、エアコンの品質を確保し、ユーザの使用時の快適性も向上する。
本発明の付加的方面及びメリットは、以下の説明において部分的に述べられ、この説明から一部は明らかになるか、または、本発明の実施により理解され得る。
本発明の上述又/或いは付加的方面とメリットは、下記の図面を結合した実施例に対する説明において、明らかになり、理解されることが容易になる。その中で、
既存の永久磁石同期モータのベクトル制御システムがd軸目標電流Id*=0である時の制御原理ブロック図である。 インバータ圧縮機の負荷による速度変動の模式図である。 本発明実施例に係る永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法のフローチャートである。 本発明の一つの実施例に係るq軸電圧制御の原理ブロック図である。 本発明の一つの実施例に係るq軸補償電流Iq_addを取得する原理ブロック図である。 本発明の一つの実施例に係る永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法の原理ブロック図である。 本発明の一つの実施例に係るd軸補償電流Id_addを取得する原理ブロック図である。 本発明の一つの例に係る周期的な負荷が速度変動の抑制を行う速度波形模式図である。 本発明のもう一つの例に係る速度ループ帯域幅が小さい場合に速度変動の抑制を行う速度波形模式図である。 本発明実施例に係る永久磁石同期モータの制御装置のブロック模式図である。
以下に、本発明の実施例を詳細に説明する。前記実施例の例示が図面において示されるが、一貫して同一または類似する符号は、相同又は類似の部品、或いは、相同又は類似の機能を有する部品を表す。以下に、図面を参照しながら説明される実施例が例示性のものであり、本発明を解釈するためだけに用いられるものであって、本発明を制限するように理解されてはならない。
以下の説明において、異なる実施例または例を複数提供することにより本発明の異なる構造を実現する。本発明を簡素化するため、以下の説明において特定の例の部材及び配置について説明する。勿論、これらは例示に過ぎず、本発明を限定することを意図していない。また、本発明は、異なる例において数字及び/またはアルファベットを重複して参考することができる。このような重複は、簡素化及び明瞭のためであり、それ自体は検討する各種の実施例及び/または配置の間の関係を示すものではない。また、本発明は、さまざまな特定の工程及び材料の例部材を挙げているが、当業者は、他の工程の適用及び/または他の材料の使用も考慮することが可能である。また、以下の説明において、第一特徴が第二特徴の「上」にある構造は、第一特徴と第二特徴とが直接接触するという実施例を含み、又、第一特徴と第二特徴とが直接接触することなくそれらの間に別の特徴が形成されるという実施例も含む。
なお、本発明の説明において、明確な規定と限定がない限り、用語「取り付け」、「互いに接続」、「接続」の意味は広く理解されるべきである。例えば、机械的な接続や、電気接続や、あるいは二つの部品の内部が連通することも可能である。直接的に接続することや、中間媒体を介して間接的に接続することも可能である。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本発明中の具体的な意味を理解することができる。
まず、従来技術における永久磁石同期モータのベクトル制御システムを簡単に説明する。既存の永久磁石同期モータのベクトル制御システムがd軸目標電流Id*=0である時の制御原理ブロック図を図1に示す。図1に示すように、一般的には、回転子位置オブザーバは拡張逆起電圧法を選択して拡張する。二重閉ループ制御であるため、内側ループ帯域幅が外側ループ帯域幅よりはるかに大きいものが要求されている。外側ループが速度ループであるため、それの調整は相対的に遅い。機械周期毎に一つの周期的な正弦波負荷(1.5NM)を増加すれば、図2に示すように、速度変動は±500rpm/min左右である。目標速度が1600rpm/minである永久磁石同期モータに対して、この速度変動は明らかに受け入れることができない。従って、永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の抑制を行うことが必要になる。
永久磁石同期モータはd軸電流が0である場合に、電磁トルクの制御方程式は以下の通りである。
ただし、
Teは永久磁石同期モータの電磁トルク、Pnは永久磁石同期モータの極対数、
は永久磁石の磁束鎖交数、Iqはq軸電流である。
また、永久磁石同期モータの電圧方程式は以下の通りである。
ただし、
Rは相抵抗、pは微分演算子、ωは電気角速度、Lqは横軸インダクタンス、Ldは直軸インダクタンス、Udは直軸電圧、Uqは横軸電圧である。
永久磁石同期モータのモータ出力は以下の通りである。
ただし、
Pはモータ出力、Tは永久磁石同期モータの電磁トルク、即ち、Teである。
d軸電流が0である場合に、数式(2)及び(3)から以下の数式が導かれる。
従って、数式(4)から、永久磁石同期モータの速度が一定である場合に、Uqがほぼ確定され、Udが負荷の増加に従って増加することは得られる。それに基づき、本出願は、d軸電流及びq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うことで永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の有効な抑制を実現して、周期的な負荷(圧縮機)、または負荷急変時に、電磁モーメントが負荷モーメントを追従しないことによるモータの脱調などの状況の発生を防止する。
以下に、図面を参照して、本発明の実施例にかかる永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法、永久磁石同期モータの制御装置及び該永久磁石同期モータの制御装置を備えた圧縮機制御システムを説明する。
図3は本発明実施例に係る永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法のフローチャートである。図3に示すように、該永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法は以下のステップを含む。
S1:永久磁石同期モータの目標回転速度及びフィードバック回転速度を取得し、かつ目標回転速度及びフィードバック回転速度によって永久磁石同期モータの変動回転速度を取得する。
そのうち、変動回転速度Δω(即ち、速度誤差speederror)は、目標回転速度ω_refから回転速度をマイナスするものである。永久磁石同期モータのフィードバック回転速度は、回転子位置オブザーバを介して検出される。
S2:永久磁石同期モータのq軸インダクタンス及び永久磁石の磁束鎖交数を取得する。
S3:変動回転速度に対して速度ループPI調整を行うことでq軸基準電流を取得し、かつq軸基準電流、目標回転速度、変動回転速度及び永久磁石の磁束鎖交数によってq軸目標電圧を取得する。
本発明の一つの実施例によれば、以下の数式によって前記q軸目標電圧を取得する。
ただし、
Uq *は前記q軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Rは相抵抗、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、
は前記永久磁石の磁束鎖交数である。
S4:q軸目標電圧によってq軸実電圧に対してPI制御を行うことでq軸補償電流を取得する。
図4に示すように、速度ループの出力によってq軸基準電流Iq_refを取得し、電流ループの出力によってq軸実電圧Uqを取得する。更に、図5に示すように、目標回転速度ω_refから、低域通過フィルタによって低域通過フィルタ処理を行う速度誤差speederrorをマイナスしてから、永久磁石の磁束鎖交数
をかけて、Iq_ref × Rの電圧降下を足して所望のq軸電圧、即ち、q軸目標電圧Uq *を取得し、最後に、Uq *をPIループに代入し、即ち、Pi(Uq *-Uq)= Iq_addという数式によって、q軸補償電流Iq_addを求めることができる。
S5:q軸基準電流、q軸補償電流、目標回転速度、変動回転速度及びq軸インダクタンスによってd軸目標電圧を取得し、かつd軸目標電圧によってd軸実電圧に対してPI制御を行うことでd軸補償電流を取得する。
本発明の一つの実施例によれば、以下の数式によって前記d軸目標電圧を取得する。
ただし、
Ud *は前記d軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Iq_addは前記q軸補償電流、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、Lqはq軸インダクタンスである。
図6に示すように、速度ループの出力によってq軸所定電流Iq_ref + Iq_addを取得し、電流ループの出力によってd軸実電圧Udを取得する。更に、図7に示すように、目標回転速度ω_refから、低域通過フィルタによって低域通過フィルタ処理を行う速度誤差speederrorをマイナスしてから、負のq軸インダクタンス(-Lq)をかけて、更に、Iq_ref + Iq_addの和をかけて所望のd軸電圧、即ち、d軸目標電圧Ud *を取得し、最後に、Ud *をPIループに代入し、即ち、Pi(Ud *-Uq)= Iq_addという数式によって、d軸補償電流Id_addを求めることができる。
S6:q軸補償電流と、q軸基準電流とを相互に重畳することでq軸電流に対してフィードフォワード補償を行い、かつd軸補償電流とd軸基準電流とを相互に重畳することでd軸電流に対してフィードフォワード補償を行う。即ち、ステップS4及びステップS5において取得されたq軸補償電流Iq_add及びd軸補償電流Id_addを、それぞれ、相応の電流ループ中にフィードフォワードして、永久磁石同期モータの速度変動の抑制を実現する。
具体的には、本発明の実施例において、現在のq軸電圧Uqを取得し、数式(4)によって、電圧フィードフォワードの閉ループシステムを取得することができる。即ち、
そのうち、Uqが安定である場合に、ωも必ず安定である。このように、PIループによってq軸電流Iqを制御してq軸電圧Uqを制御する目的に達成して、永久磁石同期モータの速度安定の制御を実現する。即ち、現在のq軸電圧Uqを取得し、PIによってUq*-Uq=0になるように制御し、q軸補償電流Iq_addを出力してIq(速度ループの出力)に重畳することで、q軸電圧Uqを調整し、q軸上の誤差電圧を抑制することによって回転速度を抑制する目的を実現する。
同様に、現在のd軸電圧Udを取得し、数式(4)によって、電圧フィードフォワードの閉ループシステムを取得することもできる。即ち、
そのうち、Uqが安定である場合に、速度ループが出力するIq_ref1 = Iq_ref + Iq_addも相対的安定値である。このように、PIループによってd軸電流Idを制御して
d軸電圧Udを制御する目的に達成して、永久磁石同期モータの速度安定の制御を実現する。相対的には、フィードフォワードq軸電圧のPI_loopの帯域幅がフィードフォワードd軸電圧のPI_loopの帯域幅より大きいため、ループの安定な制御を実現し、即ち、
を設定して、Ud *をPIループに代入し、即ち、Pi(Ud*-Ud)=Id_addという数式によって、d軸補償電流Id_addを求めて、Ud電圧の調整を実現して、速度変動の抑制を実現する。
本発明の実施例において、前記q軸目標電圧または前記d軸目標電圧を取得する場合に、d軸目標電流を0として前記永久磁石同期モータを制御する。
具体的には、本発明の一つの例によれば、図8に示すように、モータの負荷が周期的な負荷である場合に、1S前に、本発明実施例の永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法によってモータの速度変動を抑制しないが、1S後に、本発明実施例の永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法によってモータの速度変動を抑制する。以上からわかるように、永久磁石同期モータの速度変動は明らかに抑制される。
本発明の他の一つの例によれば、図9に示すように、速度ループ帯域幅が小さい場合には、起動時に速度変動が大きくなり、0.5Sに、負荷を急激に増加して速度変動が大きくなるが、0.8Sに、本発明実施例の永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法によってモータの速度変動を抑制する。以上からわかるように、速度変動は明らかに抑制される。
本発明実施例の永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法によれば、まず、永久磁石同期モータの目標回転速度、フィードバック回転速度、永久磁石同期モータのq軸インダクタンス及び永久磁石の磁束鎖交数を取得し、かつ前記目標回転速度及びフィードバック回転速度によって前記永久磁石同期モータの速度変動を取得し、次に、前記速度変動に対して速度ループPI調整を行うことでq軸基準電流を取得し、かつ前記q軸基準電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記永久磁石の磁束鎖交数によってq軸目標電圧を取得し、続いて、前記q軸目標電圧によってq軸実電圧に対してPI制御を行うことでq軸補償電流を取得すると共に、前記q軸基準電流、前記q軸補償電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記q軸インダクタンスによってd軸目標電圧を取得し、かつ前記d軸目標電圧によってd軸実電圧に対してPI制御を行うことでd軸補償電流を取得し、最後に、前記q軸補償電流と、前記q軸基準電流とを相互に重畳することでq軸電流に対してフィードフォワード補償を行い、かつ前記d軸補償電流とd軸基準電流とを相互に重畳することでd軸電流に対してフィードフォワード補償を行う。従って、本発明実施例の永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法は、d軸電流及びq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うことで、q軸電圧及びd軸電圧の調整を実現し、永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の有効な抑制を実現し、振動の発生を減少し、周期的な負荷、または負荷急変時に、電磁モーメントが負荷モーメントを追従しないことによるモータの脱調などの状況の発生を防止し、永久磁石同期モータの安定的な動作を確保する。
図10は本発明実施例に係る永久磁石同期モータの制御装置のブロック模式図である。図10に示すように、当該永久磁石同期モータの制御装置は、取得モジュール101と、q軸補償電流算出モジュール102と、d軸補償電流算出モジュール103と、q軸電流補償モジュール104と、d軸電流補償モジュール105と、を備える。
そのうち、取得モジュール101は、永久磁石同期モータの目標回転速度及びフィードバック回転速度を取得し、かつ前記目標回転速度及びフィードバック回転速度によって前記永久磁石同期モータの変動回転速度を取得し、前記永久磁石同期モータのq軸インダクタンス及び永久磁石の磁束鎖交数を取得するために用いられる。q軸補償電流算出モジュール102は、前記変動回転速度に対して速度ループPI調整を行うことでq軸基準電流を取得し、かつ前記q軸基準電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記永久磁石の磁束鎖交数によってq軸目標電圧を取得し、前記q軸目標電圧によってq軸実電圧に対してPI制御を行うことでq軸補償電流を取得するために用いられる。d軸補償電流算出モジュール103は、前記q軸基準電流、前記q軸補償電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記q軸インダクタンスによってd軸目標電圧を取得し、かつ前記d軸目標電圧によってd軸実電圧に対してPI制御を行うことでd軸補償電流を取得するために用いられる。q軸電流補償モジュール104は、前記q軸補償電流を前記q軸基準電流に重畳することでq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うため用いられる。d軸電流補償モジュール105は、前記d軸補償電流をd軸基準電流に重畳することでd軸電流に対してフィードフォワード補償を行うため用いられる。このように、永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の有効な抑制を実現して、周期的な負荷(圧縮機)、または負荷急変時に、電磁モーメントが負荷モーメントを追従しないことによるモータの脱調などの状況の発生を防止する。
本発明の一つの実施例によれば、前記q軸補償電流算出モジュールは以下の数式によって前記q軸目標電圧を取得する。
ただし、
Uq *は前記q軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Rは相抵抗、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、
は前記永久磁石の磁束鎖交数である。
また、具体的な実現ブロック図は図5で示される。
本発明の一つの実施例によれば、前記d軸電流補償モジュールは以下の数式によって前記d軸目標電圧を取得する。
ただし、
Ud *は前記d軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Iq_addは前記q軸補償電流、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、Lqはq軸インダクタンスである。
また、具体的な実現ブロック図は図7で示される。
本発明の実施例において、前記q軸補償電流算出モジュールが前記q軸目標電圧を取得する場合に、または前記d軸補償電流算出モジュールが前記d軸目標電圧を取得する場合に、前記制御装置はd軸目標電流を0として前記永久磁石同期モータを制御する。具体的には、図6に示すように、Id*=0。
本発明実施例の永久磁石同期モータの制御装置によれば、取得モジュールによって、永久磁石同期モータの目標回転速度、フィードバック回転速度、前記永久磁石同期モータのq軸インダクタンス及び永久磁石の磁束鎖交数を取得し、かつ前記目標回転速度及びフィードバック回転速度によって前記永久磁石同期モータの速度変動を取得し、次に、q軸補償電流算出モジュールによってq軸補償電流を取得すると共に、d軸補償電流算出モジュールによってd軸補償電流を取得し、最後に、q軸電流補償モジュールによって前記q軸補償電流を前記q軸基準電流に重畳することでq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うと共に、d軸電流補償モジュールによって前記d軸補償電流をd軸基準電流に重畳することでd軸電流に対してフィードフォワード補償を行う。従って、本発明実施例の永久磁石同期モータの制御装置は、d軸電流及びq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うことで、q軸電圧及びd軸電圧の調整を実現し、永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の有効な抑制を実現し、振動の発生を減少し、周期的な負荷、または負荷急変時に、電磁モーメントが負荷モーメントを追従しないことによるモータの脱調などの状況の発生を防止し、永久磁石同期モータの安定的な動作を確保する。
本発明の実施例は、さらに、上述の永久磁石同期モータの制御装置を備えた圧縮機制御システムを提出する。
本発明実施例の圧縮機制御システムによれば、永久磁石同期モータの制御装置によって永久磁石同期モータのd軸電流及びq軸電流に対するフィードフォワード補償を実現することで、q軸電圧及びd軸電圧の調整を実現し、永久磁石同期モータが動作する時の速度変動の有効な抑制を実現し、振動の発生を減少し、周期的な負荷、または負荷急変時に、電磁モーメントが負荷モーメントを追従しないことによるモータの脱調などの状況の発生を防止し、永久磁石同期モータの安定的な動作を確保する。従って、本発明実施例の圧縮機制御システムは、永久磁石同期モータの速度変動の抑制を行うことで、振動の発生を減少し、エアコンが振動の大きい状況下で長期的に動作することによる管が断裂する虞を回避し、エアコンの品質を確保し、ユーザの使用時の快適性も向上する。
フローチャート中又は他の方式に記載された如何なるプロセス、方法の記述は、特定の論理機能又はプロセスにおけるステップを実現するための指令実行可能な1以上のコードを含むモジュール、セグメント又は部分を表し、本発明の好ましい実施形態の範囲には、他の実施方法が含まれ、ここで示され又は検討された順序に従わずに、関連する機能に基づいてほぼ同時の方式で、又は逆の順序で、機能を実行することを含み得ると理解されてよく、このことは、当業者に理解されるべきである。
フローチャート中で表され、又はその他の方式で記述された論理及び/又はステップは、例えば、論理機能を実現するための命令実行可能な順序リストであると考えられてよく、具体的には、いかなるコンピュータ読取可能媒体中でも実現することができ、それによって指令実行システム、装置、若しくは設備(例えばコンピュータに基づくシステム、プロセッサを含むシステム又は他の指令実行システム、装置又は設備から指令を取得して指令を実行することができるシステム等)に使用され、又はこれらの指令実行システム、装置、若しくは設備を結合して使用される。本明細書について言えば、「コンピュータ読取可能媒体」は、プログラムを含み、保存し、通信し、伝播し又は伝送して、指令実行システム、装置若しくは設備又はこれらの指令実行システム、装置若しくは設備に使用されるいかなる装置であってもよい。コンピュータ読取可能媒体のさらに具体的な例示(非網羅的リスト)には、1つ以上の配線を有する電気接続部(電子装置)、ポータブル型コンピュータディスク(磁気装置)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(RAM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、及びコンパクト光ディスク読み出し専用メモリ(CDROM)が含まれる。また、コンピュータ読取可能媒体は、その上に前述のプログラムを印刷した紙又はその他適当な媒質でさえあってよい。なぜなら、例えば、紙又はその他の媒質に対して光学スキャンを行い、続いて編集、解釈又は必要ならその他適当な方式で処理を行って、電子方式によって前記プログラムを取得し、その後それをコンピュータメモリ中に保存することができるからである。
本発明の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの組み合わせを用いて実現できるものと理解すべきである。上記の実施形態において、複数のステップ又は方法は、メモリ中に保存され、且つ適当な指令実行システムによって実行されるソフトウェア又はファームウェアを用いて実現できる。例えば、ハードウェアを用いて実現する場合には、もう1つの実施形態中と同様、本分野における公知の技術、すなわち、データ信号に対して論理機能を実現するための論理ゲート回路を有する離散論理回路、適切な組み合わせ論理ゲート回路を有する専用集積回路、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等の内の何れか1つ又はそれらの組み合わせによって実現できる。
当業者であれば、上述の実施例のステップの一部または全部がプログラムを用いて関連するハードウェアに指示することで実行されるであろうことは理解することができる。当該プログラムはコンピュータ読取可能媒体に格納されることができる。当該プログラムは実行される場合に、方法実施例のステップの何れか1つまたは組み合わせたものが含まれる。
なお、本発明のそれぞれの実施例における各機能ユニットは、処理モジュールに集積することができる。それぞれのユニットを物理的に別々にすることもできるし、もしくは2つ以上のユニットを1つのモジュールに集積することもできる。上述の集積化されたモジュールは、ハードウェアの形式、またはソフトウェアの機能的なモジュールの形式で実行されることができる。もし集積されたモジュールがソフトウェアの機能的なモジュールの形式で実行され、独立した製品として売られ、または使用されるなら、それはコンピュータ読取可能媒体に格納されることもできる。
上述の記憶媒体は、読み出し専用メモリ、ディスク、あるいは光ディスクなどである
本発明の説明において、「一つの実施例」、「一部の実施例」、「示例」、「具体示例」或いは「一部の示例」など用語を参考した説明とは、該実施例或いは示例に結合して説明された具体的特徴、構成、材料或いは特徴が、本発明の少なくとも一つの実施例或いは示例に含まれることである。本明細書において、上記用語に対する例示的な表述は、必ずしも同じ実施例或いは示例を示すことではない。又、説明された具体的特徴、構成、材料或いは特徴は、いずれかの一つ或いは複数の実施例又は示例において適切に結合することができる。
本発明の実施例を示して説明したが、当業者は、本発明の原理及び主旨から逸脱しない限りこれらの実施例に対して複種の変化、補正、切り替え及び変形を行うことができる。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその等価物により限定される。

Claims (9)

  1. 永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法であって、
    永久磁石同期モータの目標回転速度及びフィードバック回転速度を取得し、かつ前記目標回転速度及びフィードバック回転速度によって前記永久磁石同期モータの変動回転速度を取得するステップと、
    前記永久磁石同期モータのq軸インダクタンス及び永久磁石の磁束鎖交数を取得するステップと、
    前記変動回転速度に対して速度ループPI調整を行うことでq軸基準電流を取得し、かつ前記q軸基準電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記永久磁石の磁束鎖交数によってq軸目標電圧を取得するステップと、
    前記q軸目標電圧によってq軸実電圧に対してPI制御を行うことでq軸補償電流を取得するステップと、
    前記q軸基準電流、前記q軸補償電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記q軸インダクタンスによってd軸目標電圧を取得し、かつ前記d軸目標電圧によってd軸実電圧に対してPI制御を行うことでd軸補償電流を取得するステップと、
    前記q軸補償電流と、前記q軸基準電流とを相互に重畳することでq軸電流に対してフィードフォワード補償を行い、かつ前記d軸補償電流とd軸基準電流とを相互に重畳することでd軸電流に対してフィードフォワード補償を行うステップと、
    を含むことを特徴とする永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法。
  2. 以下の数式によって前記q軸目標電圧を取得することを特徴とする請求項1に記載の永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法。
    ただし、
    Uq *は前記q軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Rは相抵抗、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、
    は永久磁石の磁束鎖交数である。
  3. 以下の数式によって前記d軸目標電圧を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法。
    ただし、
    Ud *は前記d軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Iq_addは前記q軸補償電流、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、Lqはq軸インダクタンスである。
  4. 前記q軸目標電圧または前記d軸目標電圧を取得する場合に、d軸目標電流を0として前記永久磁石同期モータを制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の永久磁石同期モータの速度変動の抑制方法。
  5. 永久磁石同期モータの目標回転速度及びフィードバック回転速度を取得し、かつ前記目標回転速度及びフィードバック回転速度によって前記永久磁石同期モータの変動回転速度を取得し、前記永久磁石同期モータのq軸インダクタンス及び永久磁石の磁束鎖交数を取得するための取得モジュールと、
    前記変動回転速度に対して速度ループPI調整を行うことでq軸基準電流を取得し、かつ前記q軸基準電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記永久磁石の磁束鎖交数によってq軸目標電圧を取得し、前記q軸目標電圧によってq軸実電圧に対してPI制御を行うことでq軸補償電流を取得するためのq軸補償電流算出モジュールと、
    前記q軸基準電流、前記q軸補償電流、前記目標回転速度、前記変動回転速度及び前記q軸インダクタンスによってd軸目標電圧を取得し、かつ前記d軸目標電圧によってd軸実電圧に対してPI制御を行うことでd軸補償電流を取得するためのd軸補償電流算出モジュールと、
    前記q軸補償電流を前記q軸基準電流に重畳することでq軸電流に対してフィードフォワード補償を行うためのq軸電流補償モジュールと、
    前記d軸補償電流をd軸基準電流に重畳することでd軸電流に対してフィードフォワード補償を行うためのd軸電流補償モジュールと、
    を備えることを特徴とする永久磁石同期モータの制御装置。
  6. 前記q軸補償電流算出モジュールは以下の数式によって前記q軸目標電圧を取得することを特徴とする請求項5に記載の永久磁石同期モータの制御装置。
    ただし、
    Uq *は前記q軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Rは相抵抗、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、
    は前記永久磁石の磁束鎖交数である。
  7. 前記d軸電流補償モジュールは以下の数式によって前記d軸目標電圧を取得することを特徴とする請求項5または6に記載の永久磁石同期モータの制御装置。
    ただし、
    Ud *は前記d軸目標電圧、Iq_refは前記q軸基準電流、Iq_addは前記q軸補償電流、ω_refは前記目標回転速度、Δωは前記変動回転速度、Lqはq軸インダクタンスである。
  8. 前記q軸補償電流算出モジュールが前記q軸目標電圧を取得する場合に、または前記d軸補償電流算出モジュールが前記d軸目標電圧を取得する場合に、前記d軸目標電流を0として前記永久磁石同期モータを制御するように構成されている
    ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の永久磁石同期モータの制御装置。
  9. 請求項5乃至8のいずれか一項に記載の永久磁石同期モータの制御装置を備えた圧縮機制御システム。
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