JP6037198B2 - 電解コンデンサ - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態における電解コンデンサの概略図を示したものである。図1中のコンデンサ素子1は、陽極電極2、陰極電極3、セパレータ4、ガラス基板5からなる電解コンデンサである。
陽極電極2、陰極電極3の間にはセパレータ4とナノファイバ層7を積層する。セパレータ4は、絶縁層として機能する所定の厚さを有する。このセパレータ4としては、湿式不織布、レーヨン紙及びポリエチレンテレフタレートを使用することができる。このセパレータとして利用する湿式不織布6は、短繊維を織らずに絡み合わせたシート状であり、この短繊維の径は、約1μmである。
ナノファイバ層7の配置は、ナノファイバ層7が陽極電極2と直接接触しない配置であればよい。つまり、ナノファイバ層7と陽極電極2との間には、セパレータ4を配置する。
陽極電極2と陰極電極3との間に設けられるセパレータが単数の場合には、セパレータの陰極側にナノファイバ層7を積層する。つまり、陽極電極2と陰極電極3との間のセパレータと陰極電極3との間にナノファイバ層7を積層する。反対に、セパレータの陽極側にナノファイバ層7を積層すると、ナノファイバ層7と陽極電極2が接触してしまう。そのため、セパレータの陽極側にナノファイバ層7を積層することはできない。
陽極電極2と陰極電極3との間に設けられるセパレータが複数の場合に、セパレータとナノファイバ層7とを以下のように積層する。
(a)セパレータの陽極側にナノファイバ層7を積層する場合
陽極電極2と陰極電極3との間に設けられるセパレータが複数で、そのセパレータの陽極側にナノファイバ層7を積層する場合には、陽極電極と隣接するセパレータ以外のセパレータの陽極側にナノファイバ層7を積層する。反対に、陽極電極に隣接する(最も近い)セパレータの陽極側にナノファイバ層7を積層すると、ナノファイバ層7と陽極電極が接触してしまう。そのため、隣接する(最も近い)セパレータの陽極側にナノファイバ層7を積層することはできない。
(b)セパレータに設けたナノファイバ層7の向きを陰極側とする場合
陽極電極2と陰極電極3との間に設けられるセパレータが複数で、そのセパレータの陰極側にナノファイバ層7を積層する場合には、セパレータの陰極側にナノファイバ層7を積層する。すなわち、陽極電極2と陰極電極3との間に設けられるどのセパレータの陰極側にナノファイバ層7を積層した場合には、どのセパレータの陰極側にナノファイバ層7を積層しても、セパレータに設けたナノファイバ層7が陽極電極2と直接接触しない配置となる。そのため、どのセパレータの陰極側においてもナノファイバ層7を積層することができる。
陽極電極2と陰極電極3との間に設けられるセパレータの両側にナノファイバ層7を積層した場合は、陽極電極と隣接するセパレータ以外のセパレータの両側にナノファイバ層7を積層する。反対に、陽極電極に隣接する(最も近い)セパレータの両側にナノファイバ層を積層すると、ナノファイバ層と陽極電極と接触してしまう。そのため、陽極電極に隣接するセパレータの両側には、ナノファイバ層7を積層することができない。
本実施形態で使用するナノファイバ層7は、ナノファイバを湿式不織布にエレクトロスピンニング法によりナノファイバを堆積させることにより形成する。
(1)電圧印加工程において、シリンジ9と導電性コレクタ11との間に電圧を印加する。
(2)静電紡糸工程において、高分子化合物の溶液を固形化させナノファイバを堆積させ静電紡糸する。
電圧印加工程では、シリンジ9と導電性コレクタ11との間に電圧を印加する。静電紡糸を行なう際に高分子溶液に印加する電圧は、紡糸が連続的に行なわれる状態を維持しうる電圧であれば、特に限定されることはない。通常0.5〜50kVの範囲が好適に使用される。
第1の特性比較では、陽極と陰極との間のナノファイバ層の積層の位置による特性比較を行った。第1の特性比較で使用する実施例1〜3及び比較例1は、以下の通りである。
実施例1及び比較例2では、陽極と陰極との間にセパレータとナノファイバ層を積層する。ナノファイバ層は、ポリビニルアルコール(PVA)の高分子溶液を調製し、エレクトロスピンニング法により静電紡糸し、PVAナノファイバを形成する。その後、このPVAナノファイバを湿式不織布であるレーヨン紙(基材面)に吹き付けて、ナノファイバ層を形成したものである。このナノファイバ層は、2g/m2のPVAナノファイバを吹き付けて形成する。
比較例1では、陽極と陰極との間にセパレータのみを積層する。使用するセパレータは、ナノファイバ層を形成しないブランクセパレータであり、レーヨン紙に対して静電紡糸を行わず、ナノファイバ層を形成しない。
実施例1のコンデンサでは、1枚のセパレータとナノファイバ層を積層した。この際のナノファイバ層は、セパレータの陰極側に積層した。
比較例2のコンデンサでは、1枚のセパレータとナノファイバ層を積層した。この際のナノファイバ層は、セパレータの陽極側に積層した。
第2の特性比較では、ナノファイバ層の有無及びナノファイバの塗布量による特性比較を行った。第2の特性比較で使用する実施例2〜4及び比較例3は、以下の通りである。
実施例2〜4に使用は、実施例1と同様に、陽極と陰極との間にセパレータとナノファイバ層を積層する。実施例2では、湿式不織布であるレーヨン紙(基材面)にPVAナノファイバを0.5g/m2に吹き付けてナノファイバ層を形成した。同様に、レーヨン紙に対して、実施例3ではPVAナノファイバを1.0g/m2、実施例4では2.0g/m2を吹き付けてファイバ層を形成した。
比較例3は、比較例1と同様に、陽極と陰極との間にセパレータのみを積層する。使用するセパレータは、ナノファイバ層を形成しないブランクセパレータであり、レーヨン紙に対して静電紡糸を行わず、ナノファイバ層を形成しない。
第2−2の特性比較では、陽極と陰極との間のナノファイバ層の有無による電気特性(ESR)の変化の比較を行った。第2−2の特性比較で使用する比較例4,5は、以下の通りである。
実施例5〜7は、実施例1と同様に、陽極と陰極との間にセパレータとナノファイバ層を積層する。ナノファイバ層は、実施例5ではPVAナノファイバを0.5g/m2、実施例6ではPVAナノファイバを1.0g/m2、実施例7では、PVAナノファイバを2.0g/m2吹き付けて形成したものである。
比較例4に使用するセパレータは、厚さ40μmのレーヨン紙に対して静電紡糸を行わず、ナノファイバ層を形成しない。
(比較例5)
比較例5に使用するセパレータは、厚さ50μmのクラフト紙に対して静電紡糸を行わず、ナノファイバ層を形成しない。
第3の特性比較では、陽極と陰極との間に複数のセパレータとナノファイバ層を積層し、このナノファイバ層の積層位置による特性比較を行った。第3の特性比較で使用する実施例8〜11及び比較例6は、以下の通りである。
実施例8,9に使用するセパレータは、実施例1と同様に、陽極と陰極との間にセパレータとナノファイバ層を積層する。このナノファイバ層は、レーヨン紙(基材面)にPVAナノファイバを0.5g/m2吹き付けることにより形成したものである。
(実施例10,11)
実施例10,11に使用するセパレータは、実施例1と同様に、陽極と陰極との間にセパレータとナノファイバ層を積層する。このナノファイバ層は、レーヨン紙(基材面)にPVAナノファイバを2.0g/m2吹き付けることにより形成したものである。
比較例6に使用するセパレータは、比較例1と同様に、ブランクセパレータであり、レーヨン紙に対して静電紡糸を行わず、ナノファイバ層を形成しない。
実施例8,10のコンデンサでは、2枚のセパレータとナノファイバ層を積層した。この際のナノファイバ層は、陰極に隣接するセパレータ(図1中、セパレータ4c)の陰極側に積層した。
実施例9,11のコンデンサでは、2枚のセパレータとナノファイバ層を積層した。この際のナノファイバ層は、陰極に隣接するセパレータ(図1中、セパレータ4c)の陽極側に積層した。
第4の特性比較は、第3の特性比較とセパレータの基材の種類をレーヨン紙からポリエチレンテレフタレート(以下、PETとする)に変更したものである。すなわち、第4の特性比較では第3の特性比較と同様に、陽極と陰極との間に複数のセパレータとナノファイバ層を積層し、このナノファイバ層の積層位置による特性比較を行った。第4の特性比較で使用する実施例12,13は、以下の通りである。
実施例12,13は、実施例1と同様に、陽極と陰極との間にセパレータとナノファイバ層を積層する。このナノファイバ層は、PET(基材面)にPVAナノファイバを1.0g/m2吹き付けることにより形成したものである。
実施例13のコンデンサでは、2枚のセパレータとナノファイバ層を積層した。この際のナノファイバ層は、陰極に隣接するセパレータ(図1中、セパレータ4c)の陰極側に積層した。
これらのコンデンサに対して、室温にて10V/minのスパンにより電圧を印加し、絶縁破壊電圧で耐圧を測定した。
2 … 陽極電極
2a … 電極引き出し部
3 … 陰極電極
3a … 電極引き出し部
4,4a,4b,4c,4d … セパレータ
5 … ガラス基板
7 … ナノファイバ層
8 … 装置
9 … シリンジ
10 … 高電圧源
11 … 導電性コレクタ
Claims (5)
- 陽極電極と、陰極電極とを備え、
前記陽極電極と前記陰極電極間にセパレータ及びナノファイバ層を積層した電解コンデンサにおいて、
前記セパレータは、前記陽極電極と陰極電極との間に配置され、
前記ナノファイバ層は、前記セパレータの陰極側に積層されたことを特徴とする記載の電解コンデンサ。 - 陽極電極と、陰極電極とを備え、
前記陽極電極と前記陰極電極間にブランクセパレータ、及び片側にナノファイバ層を積層したセパレータを配置する電解コンデンサにおいて、
前記ブランクセパレータ、及び前記片側にナノファイバ層を積層したセパレータが、前記陽極電極と陰極電極との間に配置され、
前記片側にナノファイバ層を積層したセパレータを、前記セパレータの陰極側に配置したことを特徴とする電解コンデンサ。 - 前記ナノファイバ層は、ナノファイバをエレクトロスピニング法により吹き付け形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電解コンデンサ。
- 前記セパレータの基材が、レーヨン紙またはポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
- 前記ナノファイバ層を形成するナノファイバの量が0.5g/m2以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
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