JP6033059B2 - 中間転写体およびそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、中間転写体およびそれを用いた画像形成装置に関する。
従来、第一の像担持体としての感光体上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成し、第二の像担持体である中間転写体にこのトナー像を1次転写後に、用紙等の記録材に2次転写するように構成した、いわゆる中間転写方式の画像形成装置が知られている。
中間転写体を構成する材料としては、一般に樹脂材料が使用されている。その具体例として、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂等が用いられている。
このような中間転写体に関して、特許文献1には、転写性がより高く、表面のクリーニング性および耐久性がより高い中間転写体の提供を目的とした発明が開示されている。そして、かかる目的が、基材上に炭素原子を含有する第1の無機化合物層および表面層として炭素原子を含有しないか、または、第1の無機化合物層よりも少ない量の炭素原子を含有する無機化合物層を有する中間転写体によって達成できることを記載している。さらに、第1の無機化合層としては、炭素含有量が0.1原子%〜50原子%以下とすることが、より耐久性の優れた中間転写体を得られるために好ましいこと、および、第2の無機化合層については、炭素含有量を20原子%以下とすることが、より離型性の優れた中間転写体を得られることから好ましいことを開示している。
国際公開第2007/046260号
「日本接着協会誌」、日本接着学会、1972年、第8巻、第3号、p.131−141
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1に係る中間転写体は、表面に担持したトナーの紙への転写性、すなわち、二次転写性において、未だ改善の余地があった。
そこで、本発明の目的は、二次転写効率に優れた電子写真用の中間転写体を提供することにある。また、本発明の他の目的は、高品位な電子写真画像を出力できる画像形成装置を提供することにある。
本発明によれば、導電剤を分散させた基材層と、表面層とを有する中間転写体であって、該表面層は炭素を含有する酸化ケイ素膜を含有し、該酸化ケイ素膜は、赤外吸収スペクトルにおいてSi−CHの変角振動ピークを有し、ケイ素原子と結合を形成している炭素原子の、該酸化ケイ素膜中の炭素原子、ケイ素原子および酸素原子の原子数の総和に対する割合が40原子%以上72原子%以下であり、かつ、ケイ素原子と結合を形成している酸素原子の原子数の、ケイ素原子の原子数に対する割合が0.85以上、1.2以下である中間転写体が提供される。
また、本発明によれば、上記の中間転写体を具備する画像形成装置が提供される。
本発明によれば、二次転写効率の高い電子写真用の中間転写体を得ることができる。また、本発明によれば、高品位な電子写真画像を得られる画像形成装置を得ることができる。
本発明に係る中間転写体の概略断面図である。 実施例1に係る画像形成装置を示す断面構成図である。 実施例2および実施例3に係る画像形成装置を示す断面構成図である。 本発明に係る中間転写体の表面層を製造するために用いた誘導結合型真空プラズマCVD装置の説明図である。
<中間転写体>
中間転写体の具体的な層構成を図1に示す。
中間転写体8は、図1(a)に示すように導電剤を分散させた基材層8bとその表面に設けられた表面層8aを有している。また、図1(b)に示すように、導電剤を分散させた基材層8bと表面層8aとの間に、密着性や平滑性を向上させる目的で中間層8cを設けても構わない。
<基材層>
中間転写体の基材層は、シームレスベルト状や円筒ドラム状、ローラ状などの形状で、導電剤が分散された樹脂や熱可塑性エラストマー、加硫ゴム等の材料を用いる。
本発明の中間転写体の基材層に使用できる樹脂としては、特に制約はないが、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、環状オレフィン共重合樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリアリレート等の芳香族ポリエステル樹脂、シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート等の脂環族ポリエステル樹脂、ポリサルホンやポリエーテルサルホン及びポリフェニレンサルファイド等の硫黄含有樹脂、ポリフッ化ビニリデンやポリエチレン−四フッ化エチレン共重合体等のフッ素含有樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂を使用することができる。これらの熱可塑性樹脂は単独で用いても良いし、複数の樹脂を混合して用いても良い。また、ポリイミド樹脂やポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化樹脂を使用することもできる。
基材層に使用できる熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等を用いることができる。
基材層に使用できる加硫ゴムとしては、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、エチレン・プロピレンゴム等を用いることができる。
基材層に使用できる導電剤としては、公知の導電剤を用いることができる。例えばカーボンブラック、カーボングラファイト、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、導電性酸化錫、導電性酸化チタン、導電性酸化亜鉛、導電性硫酸バリウムなどの導電性粉末、導電性チタン酸カリウムウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー、カーボンウィスカーなどの導電性ウィスカー、四級アンモニウム塩、ポリアルキレングリコールのアルカリ金属塩、ポリエーテルアミドのアルカリ金属塩、アルキル硫酸エステルのアルカリ金属塩、グリセリンモノ脂肪酸エステルなどのイオン導電剤を使用することができる。なかでも、少ない添加量で電気特性を広範囲で制御できることから、カーボンブラックを用いることが好ましい。
中間転写体の基材層の抵抗は、前記導電剤の添加量や分散条件等の手段によって、体積抵抗率として、1×10Ωcm以上1×1011Ωcm以下の範囲に調整する。
<表面層>
本発明に係る中間転写体の表面層は、炭素を含有する酸化ケイ素膜を含み、該酸化ケイ素膜は、Si−CH結合に由来するSi−CおよびSi−Oの化学結合を有している。そして、該酸化ケイ素膜は、XPS測定による分析において、ケイ素原子と結合している炭素原子の含有量が40原子%以上72原子%以下である。
また、該酸化ケイ素膜は、XPS測定による分析において、ケイ素原子と結合している酸素原子のケイ素原子に対する存在比(O/Si)が、0.85以上、1.2以下である。
本発明者らは、中間転写体の2次転写効率の改善を図る上では、表面層へのトナーの付着性を左右する表面層の表面自由エネルギー、中間転写体の表面にトナーが担持されたときのトナーの電荷量を左右することとなる表面層の帯電電位の半減期の調整が有効であると考えた。
ここで、SiOからなる表面層は、帯電電位の半減期が非常に短い。すなわち、このような表面層を備えた中間転写体にトナーを担持された場合、トナーが有する摩擦電荷は急速に消失し、二次転写の際に中間転写体と紙との間にバイアスが付加されたときにもトナーが中間転写体から紙に円滑に移行せず、2次転写効率が低下する。ここで、SiOからなる表面層を有する中間転写体の帯電電位の半減期が短い理由として、本発明者らは、SiO膜の表面が親水性であり、表面に水が付着し易いためであると推測した。
かかる推測に基づき、本発明者らは、中間転写体上においてトナーの有する電荷の急速な消失を抑制すべく、酸化ケイ素膜の帯電電位の半減期を適正化することを検討した。その結果、酸化ケイ素膜を構成しているケイ素原子にメチル基を結合させることで、酸化ケイ素膜の帯電電位の半減期を長くすることができることを見出した。これは、酸化ケイ素膜中のケイ素原子へのメチル基の導入により、酸化ケイ素膜の表面が疎水化し、水分の吸着が抑制されるためであると考えられる。
すなわち、本発明に係る表面層は、炭素を含有する酸化ケイ素膜を含む。そして、酸化ケイ素膜は、赤外吸収スペクトルにおいて、Si−CHの結合の存在を示す変角振動ピークを有し、また、ケイ素原子と結合している炭素原子の原子数の、該酸化ケイ素膜中の炭素原子、ケイ素原子および酸素原子の原子数の総和に対する割合、すなわち、〔(ケイ素原子と結合している炭素原子の原子数)×100/(酸化ケイ素膜中の、炭素原子の原子数+ケイ素原子の原子数+炭素原子の原子数)〕が、40原子%以上、72原子%以下である。
さらに本発明に係る表面層は、ケイ素原子と結合している酸素原子の原子数の、ケイ素原子の原子数に対する比、すなわち、[(ケイ素原子と結合してる酸素原子の原子数)/(ケイ素原子の原子数)](O/Si)が、0.85以上、1.2以下である。
表面層の炭素原子の含有量およびO/Si比を上記数値範囲にすることによって、中間転写体の表面層とトナーとの付着力を低減させて転写効率の向上を図るともに、繰り返しの画像出力によっても、良好なクリーニング性が維持できる。また、表面層が硬くならないため、中間転写体の長期使用において割れが発生しにくい。
本発明に係る酸化ケイ素膜は、例えば、有機ケイ素化合物および不活性ガスを原料として低温真空プラズマCVD(化学蒸着)法によって形成することが好ましい。低温真空プラズマCVD法は、基材層を加熱する必要がなく、また、温度10℃以上70℃以下の低温で成膜が可能であり、また、炭素原子の含有量やO/Si比を所定の範囲に制御することが容易に行い得る。そして、低温真空プラズマCVD法で成膜する場合においては、成膜前の成膜室(真空チャンバー)内を1×10−3Pa以上1×10−5Pa以下の真空度に一定時間保ち、成膜工程における酸素を排除すること、および原料ガス中の酸素含有量を徹底的に減らすことがより好ましい。
低温真空プラズマCVD法としては、容量結合型プラズマCVD法、誘導結合型プラズマCVD法、ECR(電子サイクロトロン共鳴)プラズマCVD法などを用いることができる。なかでも、誘導結合型プラズマCVD法を用いることが好ましい。均一で高密度のプラズマが生成し、極めて良質な膜を作製でき、基材との密着性にも優れるからである。また、基材層から充分に離れた位置にプラズマが生成するので、樹脂やゴム基材に対するプラズマ損傷が極めて少ないからである。なお、基材層を等速で回転させながら成膜処理するので、1000nm以下の薄膜でも均一な膜厚で表面層を形成できる。
原料ガスとしての有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメチルジシロキサン、トリエチルトリメチルジシロキサン等の分子内にSi−CH結合を有する、低分子量のジシロキサン化合物を用いることが好ましい。真空プラズマ中で十分に分解され、成膜しやすいからである。
また、不活性ガスとしては、アルゴンガス、ヘリウムガス、ネオンガス、クリプトンガス、キセノンガスなどを用いることができる。
なお、表面層の元素組成はX線光電子分光(XPS)装置(アルバック・ファイ製、商品名「PHI1800型」)を用いて分析した。表面層の付着物(不純物)の影響を避けるために最表面から20nmの深さまでアルゴン・エッチング処理を行ってから、X線源としてMgKα(200W)を用い、直径0.8mmの領域について測定を行った(測定時真空度1×10−6Pa)。得られたスペクトルにおいて、C1s軌道、O1s軌道、Si2p軌道の結合エネルギーに起因するピークから、炭素、酸素、ケイ素の表面原子濃度%を求めた。さらに表面原子濃度%から、ケイ素原子と結合を形成している酸素原子のケイ素原子に対する存在比O/Siを算出した。
Si−CH結合の存在は、フーリエ変換赤外分光分析装置により測定した表面層の赤外吸収スペクトルにおいて、Si−CHの変角振動ピーク(1250cm−1〜1260cm−1付近)より確認できる。また、Si−C結合の存在は、Si−Cの伸縮振動ピーク(810cm−1〜840cm−1付近)より確認できる。また、Si−O結合の存在は、Si−Oの伸縮振動ピーク(1020cm−1〜1090cmcm−1付近)より確認できる。
中間転写ベルトの表面層の赤外吸収スペクトルは、フーリエ変換赤外分光分析装置(パーキンエルマー製、商品名「SpectrumOne」)を用い、ATR法により測定した(測定雰囲気:温度23℃、相対湿度55%)。
また、中間転写体の表面層は、表面自由エネルギーが25mJ/m以上40mJ/m以下の範囲であることが、トナーとの非静電的付着力低減や、外添剤、紙粉、感光体の削れ粉、放電生成物などの汚れ付着抑制効果の点から好ましい。特にトナーとの付着力を低減させることは転写効率を向上させる上で重要である。また、表面層の表面自由エネルギーが上記の範囲にあることは、表面層中のSi−CH結合の存在とともに、上述の炭素原子の含有率およびO/Si比に依るところが大きいと考えられる。
中間転写体の表面層の表面自由エネルギーは、非特許文献1に記載されている「北崎・畑の方法」で算出することができる。まず、水、n−ヘキサデカン、ジヨードメタンを標準液体として、中間転写ベルト表面の接触角を測定した(測定環境:温度23℃、相対湿度55%)。次いで各接触角測定結果を用いて、北崎・畑の理論(非特許文献1)にしたがって、「拡張Fowkesの式」から表面自由エネルギーを求めた。
測定には接触角計(協和界面科学製、商品名「DM−501」)を使用し、表面自由エネルギー解析には解析ソフトウェア(協和界面科学製、商品名「FAMAS」)を使用した。
また、中間転写体の表面層の硬度は、ナノインデンター硬さで1.5GPa以上3GPa以下の範囲にあることが、耐久使用における割れや傷の発生抑制およびクリーニング性の点から好ましい。上記ナノインデンター硬さにすることで、中間転写体表面に付着した放電生成物や汚れがクリーニングしやすくなり、表面自由エネルギーを前述の範囲に維持することができる。このメカニズムについては、クリーニングブレードとの摺擦によって表面層がごくわずかに削れることで、放電生成物や汚れを除去しているものと推定される。
中間転写ベルト表面のナノインデンター硬さは次のように測定した。
測定機として、走査型プローブ顕微鏡(デジタルインスツルメント製、商品名「NanoScopeIII」)およびナノインデンター(ハイジトロン製、商品名「TRIBOSCOPE」)を使用した。また、硬度測定圧子としてBerkovich圧子を使用し、測定荷重は30μNとした。(測定雰囲気:温度23℃、相対湿度55%)。得られた荷重−変位曲線からナノインデンター硬さを求めた。
また、中間転写体の表面層の膜厚は、50nm以上1000nm以下の範囲が好ましい。上記数値範囲にすることによって、基材層あるいは中間層の表面粗さの影響や、残留応力の影響を受けにくいからである。
中間転写ベルト表面に形成された表面層の膜厚は、分光式膜厚計(ラムダビジョン製、商品名「TFW−100」)用いて測定した。
中間転写体の表面層は低温真空プラズマCVD法を用いているので、湿式コーティングに比べて、均一な電気抵抗が得られる。
中間転写体の表面層の帯電電位減衰測定において、転写効率の観点から、飽和帯電電位の半減期が3秒以上20秒以下であることが好ましい。
中間転写ベルト表面の飽和帯電電位減衰時間は、中間転写ベルトを50×50mm角に切り出し、静電気帯電試験装置(川口電機製作所製、商品名「EPA−8300A」)を用いて測定した。測定条件を表1に記す。
試料を固定した試料台(直径236mm)を回転数1100rpmで回転させたのち、スコロトロン帯電器で試料表面を30秒間帯電させ、そのときの表面の帯電電位を飽和帯電電位とした。次いでスコロトロン帯電器の帯電を停止させ、試料台を回転させながら、飽和帯電電位の減衰時間を測定した。得られた時間−帯電電位曲線から、飽和帯電電位が半分になるまでの時間を半減期とした。
<中間転写体の中間層>
本発明に係る中間転写体の中間層は、基材層用材料として前述した各種導電剤を分散させた樹脂や熱可塑性エラストマー、加硫ゴムなどを使用してもよい。または、二酸化ケイ素、一酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシム、酸化亜鉛などの無機酸化物薄膜やアルミニウム、チタンなどの金属薄膜を使用してもよい。
<中間転写体の抵抗>
中間転写体の体積抵抗率は1×10Ωcm以上1×1012Ωcm以下の範囲にあることが好ましい。上記数値範囲にすることによって、高い転写効率を保つことができるからである。
<画像形成装置>
図2は、実施例1において使用した電子写真方式のタンデム型フルカラー画像形成装置を示す概略構成図である。
この画像形成装置は、イエロー色の画像を形成する画像形成部1aと、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部1bと、シアン色の画像を形成する画像形成部1cと、ブラック色の画像を形成する画像形成部1dの4つの画像形成部を備えている。これらの4つの画像形成部は一定の間隔をおいて一列に配置されている。
各画像形成部1a、1b、1c、1dには、それぞれ像担持体としての感光ドラム2a、2b、2c、2dが設置されている。各感光ドラム2a、2b、2c、2dの周囲には、帯電部材3a、3b、3c、3d、現像装置4a、4b、4c、4d、ドラムクリーニング装置6a、6b、6c、6dがそれぞれ設置されている。帯電部材3a、3b、3c、3dと現像装置4a、4b、4c、4dの間の上方には露光装置7a、7b、7c、7dがそれぞれ設置されている。各現像装置4a、4b、4c、4dには、それぞれイエロートナー、シアントナー、マゼンタトナー、ブラックトナーが収納されている。
各感光ドラムは、本実施例では負帯電の有機感光体で、アルミニウム等のドラム基体(不図示)上に感光層(不図示)を有しており、駆動装置(不図示)によって所定のプロセススピードで回転駆動される。
各帯電部材は、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって各感光ドラムの表面を所定の極性、電位に均一に帯電する。
露光装置7a、7b、7c、7dは、ホストコンピュータ(不図示)からそれぞれ入力される画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザ光をレーザ出力部(不図示)から出力する。該レーザ光で各感光ドラムの表面を画像露光することにより、各帯電部材で帯電された各感光ドラムの表面に画像情報に応じた静電潜像を形成する。
各現像装置は、各感光ドラムの上に形成される静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像(可視像化)する。ここで、各現像装置は1成分接触現像装置を用いている。
各感光ドラムの上に形成されたトナー像は、各感光ドラムと中間転写体8とが当接して形成するニップ部(1次転写部)を通過する。その過程で、中間転写体8に1次転写ローラ5a、5b、5c、5dを介して1次転写バイアス電源9a、9b、9c、9dよりトナーの帯電極性とは逆極性の電圧(1次転写バイアス)が印加される。この1次転写バイアスにより形成される電界と圧力によって、各感光ドラムから中間転写体8の外周面に転写(1次転写)される。1次転写ローラには、体積抵抗率が10〜10Ωcm、ゴム硬度が30°(アスカーC硬度計)の弾性ローラを用いた。
1次転写されずに感光ドラム2a、2b、2c、2dに残った転写残トナーはドラムクリーニング装置6a、6b、6c、6dにて除去・回収される。
中間転写体8は、駆動ローラ11、2次転写対向ローラ12、テンションローラ13の間に張架されており(3本合わせて、「張架ローラ」と称する)、モータ(不図示)が接続された駆動ローラ11の駆動によって矢印方向(反時計方向)に回転(移動)される。
駆動ローラ11は、中間転写体8を駆動するために表層に高摩擦のゴム層を設け、ゴム層を体積抵抗率が10Ωcm以下の導電性とした。2次転写対向ローラ12は、中間転写体8を介して2次転写ローラ15と2次転写部を形成している。2次転写対向ローラ12は、表面にゴム層を設け、ゴム層を体積抵抗率が10Ωcm以下の導電性とした。テンションローラ13は、金属ローラからなり、総圧約60Nの張力を中間転写体8に付与し、中間転写ベルト8に従動して回転する。駆動ローラ11および2次転写対向ローラ12は、電気的に絶縁されている。
2次転写ローラ15には、体積抵抗率が1×10〜1×10Ωcm、ゴム硬度が30°(アスカーC硬度計)の弾性ローラを用いた。2次転写ローラ15は、中間転写体8を介して2次転写対向ローラ12に対し、総圧39.2Nで押圧され、中間転写体8の回転に伴い、従動して回転する。また、2次転写ローラ15には、2次転写バイアス電源(高圧電源)19が接続されており、−2.0kV〜+5.0kVの電圧が印加可能となっている。
中間転写ベルト8の外側には、中間転写ベルト8の表面に残った転写残トナーを除去して回収する中間転写体クリーニング装置75が設置されている。また、2次転写対向ローラ12と2次転写ローラ15とが当接する2次転写部の転写材の搬送方向下流側には、定着ローラ17aと加圧ローラ17bを有する定着装置17が設置されている。
次に、上記した画像形成装置による画像形成動作について説明する。
画像形成動作開始信号が発せられると、カセット(不図示)から転写材(用紙)が一枚ずつ送り出され、レジストローラ(不図示)まで搬送される。その時、レジストローラは停止されており、転写材の先端は2次転写部の直前で待機している。
一方、各画像形成部では、画像形成動作開始信号が発せられると、各感光ドラムが所定のプロセススピードで回転駆動され、各帯電部材によって一様に、負極性に帯電される。そして各露光装置は、ホストコンピュータ(不図示)から入力されるカラー色分解された画像信号を、レーザ出力部(不図示)にて光信号(レーザ光)にそれぞれ変換し、帯電された各感光ドラムの上にそれぞれ走査露光して静電潜像を形成する。
そして、感光ドラム2aの上に形成された静電潜像に、感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによりイエローのトナーを付着させて、トナー像として可視像化する。
感光ドラムの表面電位は、帯電部材により帯電された後の電位が−450V、露光装置により露光された後の電位(画像部)が−100Vとなるよう帯電量、露光量を調整し、現像バイアスを−300Vとしている。また、プロセススピードを60mm/secとし、搬送方向と垂直方向の長さである画像形成幅は215mmである。さらに画像ベタ部の感光ドラム上のトナー量は0.4mg/cm、感光ドラム上トナー帯電量は−40μC/gとなるよう設定している。
このイエロートナー像は、1次転写部にて、中間転写体8の上に1次転写される。ここで、各感光ドラムに対向して、各感光ドラムからトナー像が転写される部分、又は、転写される位置を、1次転写部とする。この1次転写部は、複数の像担持体に対応する形で中間転写体8の上に複数ある。
イエロートナー像が転写された中間転写体8は画像形成部1b側に移動する。そして、画像形成部1bにおいても、前記同様にして感光ドラム2bに形成されたマゼンタトナー像が、中間転写体8の上のイエロートナー像上に重ね合わせて転写される。
以下、同様にして中間転写体8の上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー像上に、画像形成部1c、1dの感光ドラム2c、2dで形成されたシアン、ブラックのトナー像を順次重ね合わせて、フルカラーのトナー像を中間転写体8の上に形成する。
そして、中間転写体8の上のフルカラーのトナー像先端が2次転写部に移動するタイミングに合わせて、レジストローラ(不図示)により転写材をこの2次転写部に搬送する。この転写材に、2次転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された2次転写ローラ15によりフルカラーのトナー像が一括して2次転写される。
フルカラーのトナー像が形成された転写材は定着装置17に搬送されて、定着ローラ17aと加圧ローラ17b間の定着ニップ部で、フルカラーのトナー像を加熱、加圧して転写材の表面に熱定着した後に外部に排出して、一連の画像形成動作を終了する。
なお、上記した各1次転写時において、感光ドラム2a、2b、2c、2dの上に残留している1次転写残トナーは、それぞれドラムクリーニング装置6a、6b、6c、4dにて回収される。
また、2次転写後に中間転写ベルト8の上に残った2次転写残トナーは、中間転写体クリーニング装置75によって中間転写体8の上から除去される。
(実施例1)
中間転写体としてシームレスベルト形状の中間転写ベルトの製造法について説明する。
<中間転写ベルトの製造例>
<中間転写ベルトに用いる基材層の製造例>
基材層用原料として、表2に記載の材料混合液を羽型ミキサーで10分間予備攪拌した。
次いで、三本ロールミルを用い、ロールを温度60℃の温水で加温しながら1時間混練して分散液を得た。
得られた分散液を密閉式脱泡ミキサーを用いて脱泡したのち、円筒金型の内側に展開し、回転させながら段階的に温度350℃まで昇温させて溶媒を蒸発させた。最終的に温度350℃、30分間加熱することで、基材層としてのポリイミド樹脂製シームレスベルト(厚み65μm)を作製した。
このポリイミド樹脂製シームレスベルトを実施例1の基材層1とした。基材層1の体積抵抗率は2×10Ωcm(測定電圧100V)であった。
<中間転写ベルトに用いる表面層の製造例>
図4は誘導結合型プラズマCVD装置の概略図である。
101は成膜室、102は排気系、103はガス導入系、104は磁場形成部材、105はシームレスベルト基材(すなわち、シームレスベルトの基材層)、106は高周波電源、107は整合器、108a、108bは回転駆動ローラを示す。
以下、誘導結合型プラズマCVD装置を使用した成膜方法について、説明する。
はじめに、シームレスベルト基材105を回転駆動ローラ108aおよび108bに設置し、シームレスベルト基材105を等速で回転させる。
次いで、排気系102の真空ポンプ(不図示)により1×10−3Pa〜1×10−5Paの真空度まで成膜室101の中を脱気し、所定真空度を一定時間保持しながら、ガス導入系103から原料ガス103a、103bを導入する。なお、液状の原料は霧状に噴霧する。
そして、磁場形成部材104に高周波電源106から13.56MHzの電力を、整合器107を調整して印加する。磁場形成部材104は誘導コイルを備えており、高周波電力を印加すると誘導コイルから電波が発生し、磁場形成部材104からプラズマが発生する。このときシームレスベルト基材から充分に離れた位置にプラズマ(プラズマ発生領域P)が生成する。
以上により、プラズマ中の反応種がシームレスベルト基材105の外周表面に拡散し、表面層が形成される。
上記の成膜方法により、表3に記載の条件で、基材層1の表面に膜厚200nmの炭素含有酸化ケイ素膜を形成した。
表面層を形成したシームレスベルトの内周面の両方の縁部分に、内側に突出して該シームレスベルトの軸方向の移動を制限するウレタンゴム製のリブ(幅5mm、高さ1mm)を連続して取り付けて、本発明における実施例1の中間転写ベルトを作製した。実施例1で作製した中間転写ベルト(実施例1−1〜実施例1−7)の構成および特性を表7および表8に示す。
<中間転写体の表面抵抗率および体積抵抗率の測定方法>
中間転写ベルトを60×60mm角に切り出し、表裏にスパッタ法で白金電極を設けた。電極形状は、表面の円形主電極を直径25mm、表面のリング状電極を外径50mm、内径38mm、裏面の円形電極を外径54mmとした。
測定方法はJIS−K6911に従い、超高抵抗用抵抗計(エーディーシー製、商品名「R8340A」)、および超高抵抗試料用測定箱(エーディーシー製、商品名「TR42」)を用いて、中間転写ベルトの表面抵抗率および体積抵抗率を測定した。測定条件は、印加電圧100Vまたは10V、測定時間10秒とした(測定雰囲気:温度23℃、相対湿度55%)。
なお、上述の中間転写体の基材層の体積抵抗率も同様の方法で測定した。
実施例1における中間転写ベルトの表面抵抗率および体積抵抗率を表8に示す。
実施例1における中間転写ベルトを図2に示した画像形成装置に組み込んで、以下の耐久性評価方法により、2次転写性および耐久性試験の評価を行った。トナーは懸濁重合法により製造された、ワックス成分を内包した略球形形状を有する粒径6μmの非磁性1成分ケミカルトナーを使用した。
<耐久性評価方法>
温度23℃、相対湿度55%雰囲気中で、レターサイズの記録紙(坪量75g/m2)を使用し、画像比率5%の評価用画像を横送りで10万枚連続出力し、終了時点で中間転写ベルトを取り出した。
二次色(青色)のベタ画像を出力し、中間転写体上に残った転写残トナーと、上記記録紙上の未定着トナーをエアーで吸引し、フィルターでサンプリングされたトナーの重量から、以下の計算式により2次転写効率を求めた。
2次転写効率(%)={(記録紙上の未定着トナー)/(記録紙上の未定着トナー+中間転写体上の転写残トナー)}×100
<2次転写性の評価>
2次転写性を、表4に記載のランクにより評価した。
<耐久性試験の評価>
耐久性試験後の中間転写ベルト表面をマイクロスコープ(キーエンス製、商品名「VHX−1000」)で観察し、表5に記載のランクにより、耐久性試験の評価をした。
実施例1−1〜実施例1−7における2次転写性および耐久性試験の結果を表8に示す。
(比較例1−1および比較例1−2)
実施例1の基材層1を用い、表面層の原料ガスとしてヘキサメチルジシロキサン/アルゴン・酸素(アルゴン/酸素=99/1)混合ガス(流量比=5/95)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例1−1の中間転写ベルトを作製した。また、表7に記載の構成において同様の製造方法により、比較例1−2の中間転写ベルトを作製した。比較例1−1および比較例1−2で作製した中間転写ベルトの構成および特性を表7および表8に示す。
図2に示す画像形成装置に、比較例1−1および比較例1−2における中間転写ベルトを組み込んで、実施例1と同様の方法で、耐久性評価を行った。2次転写性および耐久性試験の結果を表8に示す。
(比較例2)
実施例1の基材層1を用い、表面層の原料ガスとしてモノシラン/アルゴン・酸素(アルゴン/酸素=95/5)混合ガス(流量比=5/95)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例2の中間転写ベルトを作製した。比較例2で作製した中間転写ベルトの構成および特性を表7および表8に示す。
図2に示す画像形成装置に、比較例2における中間転写ベルトを組み込んで、実施例1と同様の方法で、耐久性評価を行った。2次転写性および耐久性試験の結果を表8に示す。
(比較例3)
実施例1の基材層1を用い、表面層として二酸化ケイ素をターゲット材料として電子線加熱方式の真空蒸着法で二酸化ケイ素を200nmの膜厚で形成し、比較例3の中間転写ベルトを作製した。比較例3で作製した中間転写ベルトの構成および特性を表7および表8に示す。
図2に示す画像形成装置に、比較例3における中間転写ベルトを組み込んで、実施例1と同様の方法で、耐久性評価を行った。2次転写性および耐久性試験の結果を表8に示す。
(実施例2)
<中間転写ベルトに用いる基材層の製造例>
基材層用原料として、表6に記載の材料を用いた。
実施例1と同様の方法で、基材層としてのポリイミド樹脂製シームレスベルト(厚み65μm)を作製した。このポリイミド樹脂製シームレスベルトを実施例2の基材層2とした。基材層2の体積抵抗率は2×10Ωcm(測定電圧10V)であった。
<中間転写ベルトに用いる表面層の製造例>
実施例2の基材層2を用い、表面層の原料ガスとして1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン/アルゴン混合ガス(流量比=5/95)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例2の中間転写ベルトを作製した。
実施例2で作製した中間転写ベルト(実施例2−1〜実施例2−6)の構成および特性を表7および表8に示す。以下に説明する図3に示す画像形成装置に、実施例2における中間転写ベルトを組み込んで、実施例1と同様の方法で、耐久性評価を行った。2次転写性および耐久性試験の結果を表8に示す。
<画像形成装置>
図3は、実施例2および後述の実施例3において使用した電子写真方式のタンデム型フルカラー画像形成装置を示す概略構成図である。実施例1において使用した画像形成装置(図2)との相違点を以下に述べる。
図3に示す画像形成装置は、図2における1次転写ローラ(5a、5b、5c、5d)を有しておらず、テンションローラ13に接続された中間転写体バイアス電源20より1次転写バイアスが印加される。このようにして、1次転写バイアスとして、+300Vが印加され、中間転写体表面電位が略+300Vとなることで、各感光ドラムの上に形成されたトナー像を中間転写体8に1次転写する。すなわち、図3に示す画像形成装置では、各感光ドラムから中間転写体8にトナー像を転写する1次転写を、1次転写ローラを用いずに行っている。
(実施例3)
実施例1の基材層1を用い、表面層の原料ガスとして1,1,1−トリエチル−3,3,3−トリメチルジシロキサン/アルゴン混合ガス(流量比=5/95)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例3の中間転写ベルトを作製した。
実施例3で作製した中間転写ベルト(実施例3−1〜実施例3−7)の構成および特性を表7および表8に示す。
図3に示す画像形成装置に、実施例3における中間転写ベルトを組み込んで、実施例1と同様の方法で、耐久性評価を行った。2次転写性および耐久性試験の結果を表8に示す。
表7および表8に示したように、本発明に係る表面層の構成および特性とすることにより、2次転写性が良好であり耐久性に優れた中間転写体が得られることが分かった。
1a、1b、1c、1d 画像形成部
2a、2b、2c、2d 感光ドラム(像担持体)
3a、3b、3c、3d 帯電部材(帯電手段)
4a、4b、4c、4d 現像装置(現像手段)
5a、5b、5c、5d 1次転写ローラ(転写手段)
6a、6b、6c、6d ドラムクリーニング装置(像担持体清掃手段)
7a、7b、7c、7d 露光装置(露光手段)
8 中間転写体(中間転写ベルト)
8a 中間転写体の表面層
8b 中間転写体の基材層
8c 中間転写体の中間層
9a、9b、9c、9d 1次転写バイアス電源
11 駆動ローラ
12 2次転写対向ローラ
13 テンションローラ
15 2次転写ローラ
17 定着装置
17a 定着ローラ
17b 加圧ローラ
19 2次転写バイアス電源
20 中間転写体バイアス電源
75 中間転写体クリーニング装置
101 成膜室(真空チャンバー)
102 排気系
103 ガス導入系
103a、103b 原料ガス
104 磁場形成部材
105 シームレスベルト基材(中間転写体の基材層)
106 高周波電源
107 整合器
108a、108b 回転駆動ローラ
P プラズマ発生領域

Claims (6)

  1. 導電剤を分散させた基材層と、表面層とを有する中間転写体であって、
    該表面層は炭素を含有する酸化ケイ素膜を含有し、
    該酸化ケイ素膜は、
    赤外吸収スペクトルにおいてSi−CHの変角振動ピークを有し、
    ケイ素原子と結合している炭素原子の原子数の、該酸化ケイ素膜中の炭素原子、ケイ素原子および酸素原子の原子数の総和に対する割合が、40原子%以上72原子%以下であり、かつ、
    ケイ素原子と結合している酸素原子の原子数の、ケイ素原子の原子数に対する比が0.85以上、1.2以下であることを特徴とする中間転写体。
  2. 前記中間転写体の表面層の表面自由エネルギーが25mJ/m以上40mJ/m以下である請求項1に記載の中間転写体。
  3. 前記中間転写体の表面層のナノインデンター硬さが1.5GPa以上3GPa以下である請求項1または2に記載の中間転写体。
  4. 前記中間転写体の表面層の厚みが50nm以上1000nm以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の中間転写体。
  5. 前記中間転写体の表面層の飽和帯電電位の半減期が3秒以上20秒以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の中間転写体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の中間転写体を具備することを特徴とする画像形成装置。
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