JP5538702B2 - 帯電部材、電子写真画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、電子写真画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、レーザープリンタの如き電子写真画像形成装置に関する。
電子写真感光体に接触させた帯電部材に電圧を印加することによって該電子写真感光体を帯電させる接触帯電方式に用いられる帯電部材は、電子写真感光体とのニップ幅を確保するために一般的に弾性層を具備している。しかし、帯電部材は、電子写真感光体と直接当接するため、弾性層に含まれる低分子成分等が経時的に滲み出して電子写真感光体の表面を汚染することがある。このような汚染を抑制するために、弾性層の表面に表面層を設けてなる帯電部材が提案されている。そして、特許文献1は、接触帯電方式の帯電部材に必要な要件である形状維持性、抵抗均一性、離型性及び汚染防止性のすべてを満たす帯電部材として、被覆層として非晶質炭素膜や炭化珪素(SiC)膜を備えた帯電部材を提案している。
特開2006−235045号公報
しかし、このような無機膜からなる表面層で弾性層を被覆した帯電部材においては以下のような課題があった。すなわち、繰返しの使用によって弾性層の弾性変形に表面層が追従し切れなくなりクラックが生じてしまうことがあった。その結果、当該クラックから弾性層中の低分子量成分が電子写真感光体の表面に付着し、電子写真画像の品質を損ねてしまうことがあった。そこで、本発明者らは、上記の事情に鑑みて、接触帯電に関係して、電子写真画像のより一層の高品位化を図るうえで、以下のような要件を満たした表面層を備えた帯電部材の開発が重要であるとの認識を得るに至った。
1.弾性層からの低分子量成分のブリードアウトを有効に抑制できること、
2.下層への密着性に優れ、繰返しの画像形成によっても保護層からの剥離等が生じにくいこと、
3.下層の変形に追従可能な十分な可撓性を有し、繰返しの画像形成によってもひび割れを生じにくいこと。
したがって本発明の目的は、上記1〜3の要件を満たした表面層を備えた帯電部材を提供する点にある。
また、本発明の他の目的は、高品位な電子写真画像を安定して提供することのできる電子写真画像形成装置を提供する点にある。
本発明者等は、上記の目的を達成すべく種々の検討を重ねた。その結果、特定の組成を有する酸化ケイ素膜が上記1〜3の要件を高いレベルで満たすことを見出した。本発明はこのような知見に基づきなされたものである。
すなわち、本発明に係る電子写真画像形成装置は、電子写真感光体と、該電子写真感光体と当接して配置されている帯電部材と、該帯電部材に電圧を印加して、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段とを具備している電子写真画像形成装置であって、
該帯電部材は、導電性支持体、弾性層、保護層及び該保護層の表面を被覆している表面層とを具備し、該表面層は、ケイ素原子と化学結合している炭素原子を含む酸化ケイ素膜を含み、
該酸化ケイ素膜は、ケイ素原子と化学結合を形成している酸素原子のケイ素原子に対する存在比(O/Si)が、0.95以上1.80以下であり、かつ、ケイ素原子と化学結合を形成している炭素原子のケイ素原子に対する存在比(C/Si)が、0.10以上0.70以下であって、
該表面層がプラズマCVD法により作成されたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る帯電部材は、導電性支持体、弾性層、保護層及び該保護層の表面を被覆している表面層とを具備し、該表面層は、ケイ素原子と化学結合している炭素原子を含む酸化ケイ素膜を含み、該酸化ケイ素膜は、ケイ素原子と化学結合を形成している酸素原子のケイ素原子に対する存在比(O/Si)が、0.95以上1.80以下であり、かつ、ケイ素原子と化学結合を形成している炭素原子のケイ素原子に対する存在比(C/Si)が、0.10以上0.70以下であって、
該表面層がプラズマCVD法により作成されたものであることを特徴とする。
本発明によれば、特定の組成の酸化ケイ素膜によって保護層の表面を被覆することによって、弾性層から低分子量成分が染み出した場合であっても、それにより電子写真感光体の表面が汚染されることが有効に抑制される。これにより、高品位な電子写真画像を得られる電子写真画像形成装置を得ることができる。
また、当該酸化ケイ素膜は、保護層に対する密着性に優れ、かつ、可撓性にも優れていることから、繰返しの使用によっても剥離しにくく、また、ヒビ割れも生じにくい。その結果、高品位な電子写真画像を安定して形成可能な電子写真画像形成装置を提供することができる。
<1>帯電部材
本発明に係る帯電部材の一態様としての帯電ローラ5の具体的な構成を図2に示す。図2(a)は、帯電ローラの軸に直交する方向の概略断面図である。また、図2(b)は、軸方向の概略断面図である。
図2に係る帯電ローラは、導電性支持体21と、その外周に形成された導電性弾性層22と、該導電性弾性層22の外周面を被覆している保護層23と、該保護層23の外周面を被覆している表面層24とを有する。
<<導電性支持体>>
導電性支持体21は、炭素鋼合金表面に5μm程度の厚さのニッケルメッキを施した円柱である。導電性支持体を構成する他の材料として、以下のものが挙げられる。鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケルの如き金属;これらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅の如き合金;カーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料。剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。また、形状としては円柱形状の他に、中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。
<<導電性弾性層>>
導電性弾性層22は、導電剤と高分子弾性体とを混合して成形される。高分子弾性体としては、以下のものが挙げられる。エピクロルヒドリンゴム、NBR(ニトリルゴム)、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、あるいはSBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)の如き熱可塑性エラストマー。
高分子弾性体としては特にエピクロルヒドリンゴムが好適に用いられる。エピクロルヒドリンゴムは、ポリマー自体が中抵抗領域の導電性を有し、導電剤の添加量が少なくても良好な導電性を発揮することができる。また、位置による電気抵抗のバラツキも小さくすることが出来るので、高分子弾性体として好適に用いられる。
エピクロルヒドリンゴムとしては、以下のものが挙げられる。エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体。この中でも安定した中抵抗領域の導電性を示すことから、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が特に好適に用いられる。エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体は、重合度や組成比を任意に調整することで導電性や加工性を制御できる。
高分子弾性体はエピクロルヒドリンゴムを主成分とするが、必要に応じてその他の一般的なゴム及びエラストマーを含有してもよい。
その他の一般的なゴム及びエラストマーとしては、以下のものが挙げられる。EPM(エチレン・プロピレンゴム)、EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、NBR(ニトリルゴム)、クロロプレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム。また、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)の如き熱可塑性エラストマーを含有してもよい。
上記の一般的なゴム及びエラストマーを含有する場合、その含有量は、高分子弾性体全量に対し1〜50質量%であるのが好ましい。
導電剤としては、イオン導電剤または電子導電剤を用いることができる。導電性弾性層の電気抵抗率のムラを小さくするという目的により、イオン導電剤を含有することが好ましい。イオン導電剤が高分子弾性体の中に均一に分散し、導電性弾性体の電気抵抗を均一化することにより、帯電ローラを直流電圧のみの電圧印加で使用したときでも均一な帯電を得ることができる。
イオン導電剤としては、イオン導電性を示すイオン導電剤であれば特に限定されるものではない。イオン導電剤としては、以下のものが挙げられる。過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウムの如き無機イオン物質;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェートの如き陽イオン性界面活性剤;ラウリルベタイン、ステアリルべタイン、ジメチルアルキルラウリルベタインの如き両性イオン界面活性剤;過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウムの如き過塩素酸第四級アンモニウム塩;トリフルオロメタンスルホン酸リチウムの如き有機酸リチウム塩。これらを単独又は2種類以上組み合わせて用いることができる。イオン導電剤の中でも、環境変化に対して抵抗が安定なことから特に過塩素酸第四級アンモニウム塩が好適に用いられる。
電子導電剤としては、電子導電性を示す電子導電剤であれば特に限定されるものではない。電子導電剤としては、以下のものが挙げられる。アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀の如き金属系の粉体や繊維;酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛の如き金属酸化物;適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、鉄、白金、又はロジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体;ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン、ピッチ系カーボンの如きカーボン粉。
ファーネスブラックとしては、以下のものが挙げられる。SAF−HS、SAF、ISAF−HS、ISAF、ISAF−LS、I−ISAF−HS、HAF−HS、HAF、HAF−LS、T−HS、T−NS、MAF、FEF、GPF、SRF−HS−HM、SRF−LM、ECF、FEF−HS。サーマルブラックとしては、FT、MTがある。
また、これら導電剤を単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の導電性弾性層に配合する導電剤の配合量としては、導電性弾性層の体積抵抗率が、以下の全ての環境において中抵抗領域(体積抵抗率が1×10〜1×10Ω・cm)になるように決めることが好ましい。
低温低湿環境(環境1;15℃/10%RH);
常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH);
高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)。
導電性弾性層の体積抵抗率は、以下の方法により求めることができる。すなわち、厚さ1mmのシートに成型した後、両面に金属を蒸着して電極とガード電極とを作製する。そして、微小電流計(ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER (株)アドバンテスト社製)を用いて200Vの電圧を印加して30秒後の電流を測定し、膜厚と電極面積とから体積抵抗率を算出する。
導電性弾性層の体積抵抗率を上記の数値範囲とすることによって、被帯電部材である感光体にピンホールがあった場合であっても電子写真画像に欠陥を生じさせにくい。
この他にも導電性弾性層には必要に応じて、可塑剤、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、分散剤及び離型剤の如き配合剤を加えることもできる。
<<<成形方法>>>
導電性弾性層の成形方法としては、上記の導電性弾性層の原料を密閉型ミキサーで混合して、例えば、押し出し成形、射出成形、又は、圧縮成形の如き公知の方法により成型するのが好ましい。また、導電性弾性層は、導電性支持体の上に直接導電性弾性層を成形して作製してもよいし、予めチューブ形状に成形した導電性弾性層を導電性支持体上に被覆形成させてもよい。なお、導電性弾性層の作製後に表面を研磨して形状を整えてもよい。以降、このようにして作製された部材を「導電性基層ローラ」、または単に「基層ローラ」と称することにする。
導電性弾性層の形状は、帯電ローラ5と電子写真感光体4の均一性密着性を確保するために中央部を一番太く、両端部に行くほど細くなるクラウン形状に形成することが好ましい。一般に使用されている帯電ローラ5が、支持体2aの両端部に所定の押圧力を与えて電子写真感光体4と当接されている。そのため、中央部の押圧力が小さく、両端部ほど大きくなっているために、帯電ローラ5の真直度が十分であれば問題ないが、十分でない場合には中央部と両端部に対応する画像に濃度ムラが生じてしまう場合がある。クラウン形状は、これを防止するために形成する。
また、ローラ回転時の当接ニップ幅を均一とするために、基層ローラの外径差振れは小さい方が好ましい。
上記レーザスキャンタイプの寸法/外径測定器を用いた外径振れの測定方法を図5に示す。図5(a)は当該測定器に測定対象である基層ローラ48及び基準ローラ50を載置した状態の斜視図、図5(b)はその側面図である。51はレーザー発光部、52はレーザー発光部51から出射されたレーザー光53(斜線部)の受光部である。先ず、測定器に基準ローラ50をその軸とレーザー光53とが直交するように載置する。次いで、測定対象としての基層ローラ48を基準ローラ50の軸線と平行になるように測定器に載置する。この状態で基準ローラ50と基層ローラ48との間を透過してきたレーザー光の幅54を測定する。得られた測定値を基層ローラ48の中心軸と導電性基準ローラ50の表面との距離から差し引くことによって基層ローラ48の一つの測定断面における半径を求める。そして、基層ローラ48を1°ずつ回転させて上記と同じ操作を行うことによって、一つの測定断面における基層ローラ48の1周分の半径を求める。得られた半径の値の最大値と最小値の差が、当該測定断面における半径の振れである。次に、基層ローラ48と測定器とを矢印55の方向に相対的に所定の量、例えば、1cm移動させ、他の測定断面における基層ローラ48の1周分の半径を測定し、当該他の測定断面における半径の振れを算出する。この操作を繰り返して基層ローラ48の軸に沿う方向の複数の測定断面における半径の振れを算出する。本発明においては、半径の振れが最も大きかった測定断面における半径の振れをその基層ローラの外径振れと定義する。
また、基層ローラの直径は、レーザーが基層ローラ48によって遮られた幅として測定される。そして、基層ローラ48を1°回転させるごとに直径を測定し、一つの測定断面における基層ローラ48の1周分の直径を求める。得られた測定値の最大値と最小値の平均値を導電性基層ローラの当該測定断面における直径(平均直径)とする。ストレートな円柱ないしは円筒形状の基層ローラの場合、基層ローラと測定器とを相対的に所定の量、例えば、1cm移動させ、他の測定断面における平均直径を求める。そして、各測定断面における平均直径の平均値を、その基層ローラ48の直径とみなす。
また、クラウン形状を有する基層ローラにおけるクラウン量は、軸方向250mm程度の場合、軸方向中央部の平均直径D1と、軸方向中央部から90mm端部側の部分の平均直径D2、D3の値2つの平均との差{D1−(D2+D3)/2}と定義する。
基層ローラ48の外径振れの好ましい値は、ストレートな円筒又は円柱状の基層ローラの場合、直径の0.5%以下、より好ましくは0.25%以下である。例えば、基層ローラ48の直径が12mm程度である場合、外径振れの値は具体的には60μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以下である。また、基層ローラ48のクラウン量は、帯電ローラと電子写真感光体との間に形成されるニップの幅が均一になるように決める。好ましくは基層ローラ48の直径の5.0%以下が好ましい。具体的には直径12mm程度の場合、600μm以下が好ましい。
導電性弾性層の硬度は、マイクロ硬度(MD−1硬度)で、30°以上70°以下が好ましく、より好ましくは40℃以上60°以下である。マイクロ硬度を上記の範囲内とすることによって、帯電部材と感光体との間のニップ幅を十分に取ることができるため、より一層の安定した帯電性能を発揮し得る。なお、「マイクロ硬度(MD−1硬度)」とは、アスカー マイクロゴム硬度計 MD−1型type−A(高分子計器株式会社製)を用いて測定した帯電部材の硬度である。測定条件は、常温常湿(23℃/50%RH)の環境中に12時間以上放置した帯電部材に対して該硬度計を10Nのピークホールドモードで測定した値とする。
マイクロ硬度(MD−1型type−A)を小さくする目的で、導電性弾性層に可塑剤を配合してもよい。配合量は、好ましくは1質量部〜30質量部であり、より好ましくは3質量部〜20質量部である。可塑剤としては、高分子タイプのものを用いることが好ましい。高分子可塑剤の数平均分子量は、好ましくは2000以上、より好ましくは4000以上である。この範囲内とすることで、弾性層からの低分子量成分の染み出しが過度となることがない。
なお、導電性弾性層が含む低分子量成分及び可溶成分は、ソックスレー抽出器を用いて定量することができる。具体的には、ソックスレー抽出器を用い、テトラヒドロフラン(THF)の如き溶剤を試験溶媒として、導電性弾性層を20時間還流する。この還流による導電性弾性層が減量した質量をソックスレー抽出量とし、低分子量成分及び可溶成分の指標として用いることができる。導電性弾性層からのソックスレー抽出量は10wt%以下とすることが好ましい。
導電性弾性層からの抽出量を小さくするには、可塑剤の如き添加剤の配合量を極力少なくするのがよい。使用する可塑剤としても上記の高分子タイプのものを用いるのが好ましい。また、導電性弾性層を形成する高分子弾性体は、熱可塑性樹脂よりも加硫・架橋を施したゴム組成物を用いる方が好ましい。
導電性弾性層は、必要に応じて導電性支持体と接着剤を介して接着される。この場合、接着剤は導電性であることが好ましい。導電性とするため、接着剤には公知の導電剤を用いることができる。
接着剤のバインダーとしては、熱硬化性樹脂又は、熱可塑性樹脂の如き樹脂が挙げられる。ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系、ポリエーテル系、エポキシ系、フェノール系の如き公知の接着剤を用いることができる。
接着剤に導電性を付与するための導電剤としては、前述したものを用いることができる。導電剤は単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
<<保護層>>
保護層23は、熱硬化性樹脂及び、熱可塑性樹脂の如き樹脂と導電剤を混合して用いることができる。保護層のバインダーとしては、ウレタン樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂の如き熱硬化性樹脂を用いるのが好ましい。ラクトン変性アクリルポリオールを、イソシアネートとで架橋したウレタン樹脂が特に好適に用いられる。イソシアネートは、イソシアヌレート型の3量体とすることがより好ましい。分子の剛直な3量体が架橋点となり、保護層がより密に架橋することができ、導電性弾性層からの低分子成分の染み出し物質がローラ表面に染み出してくることをより一層効果的に防止することができる。
また、イソシアネートは、イソシアネート基がブロック剤によりブロックされたブロックイソシアネートとすることがより好ましい。この理由としては、上記イソシアネート基は反応し易く、保護層塗工用塗料を常温に長時間放置しておくと徐々に反応が進み、塗料の特性が変化してしまう恐れがあるからである。これに対してブロックイソシアネートは、活性なイソシアネート基がブロックされ、ブロック剤の解離温度までは反応しないので、塗料の取扱が容易になるというメリットがある。マスキングを行うブロック剤には、フェノール、クレゾール等のフェノール類、ε−カプロラクタムのラクタム類及びメチルエチルケトオキシム等のオキシム類等が挙げられるが、本発明の場合、解離温度が比較的低温のオキシム類が好ましい。
また、ラクトン変性アクリルポリオールのOH価は80KOHmg/g程度であることが好ましい。これにより、イソシアネートで架橋されにくくなることによる樹脂の軟化が抑えられる。また、保護層が硬くなり過ぎることにより割れ易くなることを抑制できる。
ラクトン変性アクリルポリオールは、分子鎖骨格がスチレンとアクリルの共重合体であり、適度な硬度と非汚染性を有する。また、末端に水酸基を有する変性したラクトン基が多数の架橋点となり、イソシアネートで密に架橋することが可能であり、導電性弾性層からの低分子成分の染み出しを防止することができる。
ラクトン変性アクリルポリオール樹脂とイソシアネートとの配合比は、配合した塗料中のイソシアネートの中のNCO基の数(A)と、ラクトン変性アクリルポリオール樹脂中のOH基の数(B)との比(NCO/OH比=A/B)が0.1〜2.0が好ましい。特には、0.3〜1.5が好ましい。
保護層に用いる導電剤としては、電子導電剤またはイオン導電剤を用いることができる。保護層は、感光体の近くに位置するために電子導電剤を含有するのが特に好ましい。イオン導電剤の場合は、染み出しにより感光体を汚染する危険性があるので、保護層中に添加する場合は注意が必要である。電子導電剤またはイオン導電剤としては、前述の各種導電剤を用いることができる。
この他にも保護層には必要に応じて、レベリング剤、粗し剤、誘電体、潤滑剤、吸着剤及び分散剤の如き配合剤を加えることもできる。
保護層の成形方法としては、以下の方法を採用することができる。すなわち、上記した保護層を構成する各材料を、サンドミル、ペイントシェーカ、ダイノミル及びパールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置を用いて公知の方法により分散させ、保護層形成用の塗料を得る。次いで、ディッピング塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工法及びリング塗工法等の公知の方法により、上記の塗料を導電性弾性層上に塗工する。
保護層の膜厚は、好ましくは、1〜100μm、より好ましくは、5〜50μmである。ローラの柔軟性が損なわれにくく、ローラ硬度が高くなりにくく、感光ドラム表面やローラ表面にトナー等が融着する恐れがないためである。また、弾性層2からの低分子成分の染み出しを有効に抑えられるためである。なお、膜厚は、ローラ断面を鋭利な刃物で切り出して、光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察することで測定できる。
例えば、ディッピング塗工法を用いた場合、保護層膜厚を調整するために保護層塗料の樹脂の固形分と塗工引き上げ速度を制御する。保護層塗料中の樹脂の固形分を大きくすると保護層の膜厚が大きくなり、固形分を小さくすると膜厚も小さくなる。本発明の保護層塗料においては、揮発する溶媒に対する樹脂の固形分を10〜40%に調整する。また、塗工引き上げ速度を大きくすると膜厚が大きくなり、速度を小さくすると膜厚も小さくなるので、本発明においては塗工引き上げ速度を20〜5000mm/min.に調整する。
<<表面層>>
表面層24は、ケイ素原子と化学結合している炭素原子を含む酸化ケイ素膜(以降「SiOx膜」と記載することがある)を有する。即ち、表面層3を構成するSiOx膜は、Si−O及びSi−Cの化学結合を有する。そして、ケイ素原子と化学結合している酸素原子のケイ素原子に対する存在比(O/Si)が0.95以上1.80以下である。また、ケイ素原子と化学結合を形成している炭素原子のケイ素原子に対する存在比(C/Si)が0.10以上1.25以下である。
前記の存在比(O/Si)は、1.30以上1.80以下であることがより好ましい。存在比(O/Si)を上記の数値範囲とすることによって、電子写真感光体と直接当接させた状態を長時間保持させた場合であっても、弾性層から染み出した低分子量成分の透過を極めて有効に抑制することができる。また、SiOx膜自体が硬くなりすぎないため、繰返しの使用によってもクラックが発生しにくい。
また、前記の存在比(C/Si)は、0.10以上0.70以下であることがより好ましい。存在比(C/Si)が上記の数値範囲内にあることによって、SiOx膜と下層、即ち、保護層との十分な密着性が確保される。また、SiOx膜の表面の離型性、撥水性も良好であり、帯電ローラとして使用する際に、外添剤や紙粉の如き汚れが付着し難い。また、簡易な再生方法であっても表面の汚れを十分に除去することができる。
なお、前記表面層の各元素の存在比率は次のようにして求める。X線光電子分光装置「Quantum2000」(商品名、アルバック・ファイ株式会社製)を用い、X線源をAlKαとして、帯電ローラの表面層3の表面をSiの2p軌道、O及びCの1s軌道の結合エネルギーに起因するピークを測定する。それぞれのピークから各原子の原子比を算出し、原子比から存在比(O/Si)及び(C/Si)を求める。尚、後述する方法にて形成される本発明に係る表面層の(O/Si)及び(C/Si)の値の位置におけるバラツキは殆ど生じ得ないため、測定箇所は表面層の一箇所でもよい。
また、SiOxの化学結合の存在については、フーリエ変換赤外分光分析(FT−IR)装置「SpectrumOne」(商品名、株式会社パーキンエルマージャパン製)を用いても確認できる。すなわち、Si−O振動ピーク(450cm−1)、Si−C伸縮ピーク(800−820cm−1)の存在により、Si−O及びSi−Cの化学結合の存在を確認することができる。
表面層4を構成する本発明に係るSiOx膜を保護層3上に形成する方法としては、以下のものが挙げられる。
ディップ塗工、スプレー塗工、ロール塗工、リング塗工の如き湿式塗工法;真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングの如き物理的気相成長(PVD)法;プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDの如き化学的気相成長(CVD)法。
中でも、特に、保護層と表面層(炭素を含有する酸化ケイ素被膜)との密着性や処理時間及び処理温度、装置の簡便性、得られる表面層の均一性を考慮すると、プラズマCVD法がより好ましい。
以下に、プラズマCVD法によるSiOx膜の形成方法の1例を示す。図4は、このプラズマCVD法によるSiOx膜を形成する装置の模式図である。本装置は、真空チャンバ41、平行に置かれた平板電極42、原料ガスボンベ及び原料液体タンク43、原料供給手段44、チャンバ内のガス排気手段45、高周波を供給する高周波供給電源46及び基層ローラ48を回転するモータ47により構成されている。
図4に示した装置を用いて、下記の手順(1)〜(4)によりSiOx膜を表面層として有する帯電ローラを製造することができる。
手順(1)
平板電極42の間に軸芯体上に導電性弾性層が形成された基層ローラ48を設置し、得られるSiOx膜が均一となるように、モータ47を駆動させて周方向に回転させる。
手順(2)
排気手段により、真空チャンバ41内を真空に引く。
手順(3)
原料ガス導入口より原料ガスを導入し、平板電極42に高周波供給電源46により高周波電力を供給し、プラズマを発生させ、成膜を行う。
手順(4)
所定時間経過した後、原料ガス及び高周波電力供給を停止し、真空チャンバ41内に空気又は窒素を大気圧まで導入(リーク)し、基層ローラ48を取り出す。
以上のような手順によりSiOx膜を有する帯電ローラを製造することが可能である。なお、プラズマCVD処理される基層ローラ48は、均一なプラズマ雰囲気下に置けるのであれば多数本を同時に処理してもよい。
ここで、原料ガスとして、通常、ガス状の或いはガス状化した有機ケイ素化合物を、必要により炭化水素化合物とともに、不活性ガス、酸化性ガス等の気体の共存下或いは不存在下に導入する。
上記炭化水素化合物の例としては、トルエン、キシレン、メタン、エタン、プロパン、アセチレンが挙げられる。
また、有機ケイ素化合物としては、以下のものが挙げられる。
1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラザン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン。
取扱い面から、1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメチルシランが好ましい。シラン源としては、有機ケイ素化合物に限定されるものではなく、シラン、アミノシラン、シラザンも用いることができる。
なお、有機ケイ素化合物等がガス状であればそのまま使用し、常温で液体であれば加熱し気化させて不活性ガスにより搬送して、あるいは、不活性ガスにてバブリングして搬送して用いる。さらに常温で固体のものでは、加熱して気化させ、不活性ガスにより搬送して用いる。また、原料物質を減圧状態において、気化を促進させても良い。
また、原料の有機ケイ素化合物が含酸素化合物である時は、酸素が無くてもSiOx膜を堆積することが可能である。また、上記原料ガスとともに、又は原料ガスに加えて、真空チャンバ内へ、酸素、酸化力を有するガス(NO、CO等)の如き酸化性ガスを導入する。また、上記で使用できる不活性ガスとして、ヘリウム、アルゴン、窒素の如きを挙げることができる。
SiOx膜におけるケイ素原子、ケイ素原子に化学結合している酸素原子、及びケイ素原子に化学結合している炭素原子の存在比率は、導入する原料ガスの配合比、供給する高周波電力等により制御することが可能である。
具体的には、例えば、前記した有機ケイ素化合物と酸素ガスとの配合比において、酸素ガスの比率を高めることにより(O/Si)の値を増加させることができる。酸素ガスの比率を低下させることで(C/Si)の値を増加させることができる。
また、高周波電力を増加させることにより、(O/Si)並びに(C/Si)の値を低下させることができる。更に、前記した炭化水素化合物を併用することにより、当該炭化水素化合物の使用量に応じて、(O/Si)並びに(C/Si)の値を増加させることができる。
このようにして形成されたSiOx膜の膜厚は、10nm以上2000nm以下が好ましく、より好ましくは20nm以上1000nm以下である。膜厚を上記の数値範囲内とすることで、長期の使用に伴う磨耗に対しても十分使用可能となる。
なお、形成されたSiOx膜の膜厚は、薄膜測定装置「F20−EXR」(商品名、FILMETRICS社製)を用いて、帯電ローラの長手方向を端部より等間隔に3箇所、かつ周方向に等間隔に3箇所の合計9箇所を測定し、得られた値の平均値である。
上記帯電ローラは、複写機、ファクシミリ、プリンタの如き画像形成装置の帯電装置の帯電ローラとして、また、プロセスカートリッジタイプの画像形成装置においてはプロセスカートリッジの帯電装置の帯電ローラとして有用である。
<帯電装置>
本発明に係る帯電装置の一例を図3に示す。例えば、帯電ローラ34は、その導電性支持体(芯金)31の両端部がそれぞれ軸受35に軸受けされ、さらに、その両軸受がそれぞれバネ36によって不図示の感光ドラム方向に付勢されることにより、感光ドラムに加圧接触する。軸受35は、枠体37によってガイドされている。また、電源19により、接点38、バネ36、軸受35、芯金31を介して帯電ローラに電圧が印加される。なお、芯金と軸受の摺動部には潤滑性を付与する目的でグリースの如き潤滑剤を介在させてもよい。また、図3(c)に示すように、帯電ローラ表面に清掃部材39として、一端を固定された可撓性フィルム部材を面接触配置することもできる。このフィルム状の清掃部材39とローラが摺動することによって、帯電ローラ表面に付着したトナーや外添剤の如き汚れを清掃除去することができる。
<電子写真画像形成装置>
本発明に係る帯電ローラを搭載した帯電装置を有する電子写真画像形成装置の一例を図1に示す。
像担持体である感光体ドラム4は矢印の方向に回転しながら、帯電ローラ5によって一次帯電され、次に露光手段により露光11が照射され静電潜像が形成される。
また、トナー供給ローラ14によって、現像手段である現像ローラ6表面にトナーが供給され、次いで弾性規制ブレード13により現像ローラ6上でトナーは薄層にされる。また、薄層になったトナーは感光体ドラム4の表面と接触することによって、静電潜像が現像され、可視化したトナー像が形成される。
現像されたトナー像は、転写部材である転写ローラ8と感光体ドラム4の間の転写部において、感光体ドラム4から被転写部材である印刷メディア7に転写され、その後、定着部9で熱と圧力により定着され、永久画像となる。帯電前露光装置12によって感光体ドラム4に残った潜像に露光し、感光体ドラム4の電位がアース電位に戻る。転写されなかった転写残トナーは、クリーニングブレード10で回収される。
現像ローラ6、帯電ローラ5、転写ローラ8のそれぞれには画像形成装置の電源18、19、20から、それぞれ電圧が印加されている。
ここで、本発明の帯電ローラ5には、電源19から直流電圧のみ、または直流電圧に交流電圧を重畳した振動電界が印加される。
直流電圧のみを印加する場合(以下、DC帯電方式と称す)は、印加する直流電圧の絶対値は、空気の放電開始電圧と被帯電体表面(感光体表面)の一次帯電電位との和とすることが好ましい。通常空気の放電開始電圧は500〜700V程度、感光体表面の一次帯電電位は300〜800V程度なので、具体的な一次帯電電圧としては800〜1500Vとすることが好ましい。
また、直流電圧に交流電圧を重畳した振動電界を印加する場合(以下、AC帯電方式と称す)は、例えば、直流電圧と、空気の放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有する交流電圧との重畳電圧を印加するのが好ましい。なお、直流電圧の絶対値としては、感光体表面の一次帯電電位(300〜800V程度)に設定することが好ましい。
また、カラー画像形成装置とする場合は、感光体ドラム、現像ローラ、転写ローラ、帯電ローラ、弾性規制ブレード、露光、トナー容器の如きをユニット化し、それぞれ4色分(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)用意して、直列に配置することもできる。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
また、使用した試薬等は、下記する他、特に明記しない限り、純度99.5%以上のものを用いた。
(製造例1)基層ローラ1の作製
下記の各材料を密閉型ミキサーで10分間混合した。
・アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)(商品名:Nipol DN−219;日本ゼオン株式会社製):100質量部、
・可塑剤としてセバシン酸系ポリエステル(商品名:ポリサイザーP202;大日本インキ化学工業株式会社製、数平均分子量8000):7質量部、
・加硫助剤としてステアリン酸(商品名:MXST;ミヨシ油脂株式会社製):1質量部、
・酸化亜鉛(商品名:酸化亜鉛2種;堺化学工業株式会社製):5質量部、
・カーボンブラック(商品名:トーカブラック#7360SB;東海カーボン株式会社製):50質量部。
当該混合物に、加硫剤として硫黄1質量部、加硫補助剤としてテトラベンジルチウラムジスルフィド(TBZTD 商品名:パーカシットTBZTD;フレキシス株式会社製)3質量部を加えてオープンロールにて更に混合し、NBR混練物を得た。上記NBR混練物を押出し機を使用して、外径13.5mm、内径5.5mmの円筒形に押し出し、250mmの長さに裁断し、蒸気加硫缶を使用して、温度160℃の水蒸気中で40分間一次加硫し、導電性弾性層ゴム一次加硫チューブを得た。
次に、直径6mm、長さ256mmの円柱形の導電性支持体(鋼製、表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部231mmに金属とゴムとの接着を目的に熱硬化性接着剤を塗布し、80℃で10分間乾燥した。この導電性支持体を、前記導電性弾性層ゴム一次加硫チューブに挿入し、その後、電気オーブンの中で温度150℃で1時間、加熱接着処理を行った。次いで、ゴム部分の両端部を突っ切り、ゴム部分の長さを232mmとした後、ゴム部分を回転砥石で研磨し、中央部から両脇90mm位置を直径8.40mm、中央部を直径8.50mmのクラウン形状を有する基層ローラ1−1を作製した。また、同様の方法で、中央部から両脇90mm位置を直径12.00mm、中央部を直径12.20mmのクラウン形状を有する基層ローラ1−2を作成した。
得られた基層ローラ1−1について、マイクロ硬度(MD−1 type−A)、表面の十点平均粗さRzjis、及び、外径差振れの測定を行った。解析結果を表1に示す。また、導電性弾性層については、テトラヒドロフラン(THF)で20時間還流した際のソックスレー抽出量を測定した。解析結果を表1に示す。
(製造例2)基層ローラ2の作製
下記の各材料を密閉型ミキサーで10分間混練した。
・エピクロルヒドリンゴム(エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、商品名:エピオン301;ダイソー株式会社製):100質量部、
・充填剤としての炭酸カルシウム(商品名:スーパー#1700;丸尾カルシウム株式会社製):50質量部、
・加硫助剤としてのステアリン酸亜鉛(商品名:ジンクステアレートN;淡南化学工業株式会社):1質量部、
・酸化亜鉛:5質量部、
・研磨性改善のための補強材としてのカーボンブラック(FEF):5質量部、
・可塑剤として、セバシン酸系ポリエステル(数平均分子量8000):5質量部、
・下記式の過塩素酸四級アンモニウム塩:2質量部、
Figure 0005538702
・老化防止剤としての2−メルカプトベンズイミダゾール:1質量部。
次いで、加硫促進剤として2−ベンゾチアゾリルジサルファイド及びテトラメチルチウラムモノサルファイドを各々1質量部及び0.5質量部、加硫剤である硫黄を1質量部を加え、オープンロールで5分間混練し、エピクロルヒドリンゴム混練物を得た。上記エピクロルヒドリンゴム混練物を用いる以外は製造例1と同様にして基層ローラ2−1及び2−2を得た。この基層ローラ2−1の解析結果を表1に示す。
(製造例3)基層ローラ3の作製
下記の各材料を混合し、直径30mm、L/D32の2軸押出機にて熔融押出して、ペレット状の樹脂組成物を得た。
・熱可塑性ポリウレタン系エラストマー
(商品名:クラミロンU8145;株式会社クラレ製):100質量部、
・導電剤としてのカーボンブラック(商品名:トーカブラック#7360SB;東海カーボン株式会社製):45質量部。
この樹脂組成物を、クロスヘッド押出成形して、軸芯体(直径6mm、長さ256mm)の周面に樹脂層を形成した。この樹脂層の両端部を突っ切り、さらに樹脂層部分を回転砥石で研磨して、製造例1と同様のクラウン形状とした基層ローラ3−1及び3−2を作成した。基層ローラ3−1の解析結果を表1に示す。
(製造例4)基層ローラ4の作製
下記の各材料を混合し、直径30mm、L/D32の2軸押出機にて熔融押出して、ペレット状の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を、クロスヘッド押出成形して、軸芯体(直径6mm、長さ256mm)上に樹脂層を形成した。この樹脂層の両端部を突っ切り、さらに樹脂層部分を回転砥石で研磨して、製造例1と同様のクラウン形状を有する基層ローラ4−1及び4−2を得た。基層ローラ4−1の解析結果を表1に示す。
・ポリオレフィン系エラストマー
(商品名:サントプレーン8211−25;AESジャパン社製):100質量部、
・導電剤としてのカーボンブラック(商品名:トーカブラック#4500;東海カーボン株式会社製):50質量部。
(製造例5)基層ローラ5の作製
下記の各材料を密閉型ミキサーで10分間混練した。
・エピクロルヒドリンゴム(エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、商品名:エピオン301;ダイソー株式会社製):70質量部、
・アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)(商品名:Nipol DN−219;日本ゼオン株式会社製):30質量部、
・充填剤としての炭酸カルシウム:50質量部、
・加硫助剤としてのステアリン酸亜鉛:1質量部、
・酸化亜鉛:5質量部、
・研磨性改善のための補強材としてのカーボンブラック(FEF):5質量部、
・可塑剤として、セバシン酸系ポリエステル(数平均分子量8000):5質量部、
・上記製造例2で用いた過塩素酸四級アンモニウム塩:2質量部、
・老化防止剤としての2−メルカプトベンズイミダゾール:1質量部。
次いで、加硫促進剤としてのTS(テトラメチルチウラムモノサルファイド)1質量部、加硫剤としての硫黄3質量部を加え、オープンロールで5分間混練し、エピクロルヒドリンゴム/NBRブレンド混練物を得た。上記エピクロルヒドリンゴム/NBRブレンド混練物を用いる以外は製造例1と同様にして基層ローラ5−1及び5−2を得た。基層ローラ5−1の解析結果を表1に示す。
(製造例6)基層ローラ6の作製
下記の材料を密閉型ミキサーで10分間混合した。
・アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)(商品名:Nipol DN−219;日本ゼオン株式会社製):100重量部、
・可塑剤としてのセバシン酸系ポリエステル(数平均分子量8000):5質量部、
・加硫助剤としてのステアリン酸:1質量部、
・酸化亜鉛:5質量部、
・導電剤としてのカーボンブラック
(商品名:トーカブラック#7360SB;東海カーボン株式会社製):50質量部。
次に加硫剤として硫黄1質量部、加硫補助剤としてテトラベンジルチウラムジスルフィド(TBZTD)3質量部を加えてオープンロールにて更に混合し、ゴム混練物Aを得た。
また、下記の材料を密閉型ミキサーで10分間混練した。
・エピクロルヒドリンゴム(エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体):100質量部、
・充填剤としての炭酸カルシウム:50質量部、
・加硫助剤としてのステアリン酸亜鉛:1質量部、
・酸化亜鉛:5質量部、
・研磨性改善のための補強材としてのカーボンブラック(FEF):5質量部、
・可塑剤として、セバシン酸系ポリエステル(数平均分子量8000):5質量部、
・老化防止剤としての2−メルカプトベンズイミダゾール:1質量部。
更に、加硫促進剤として2−ベンゾチアゾリルジサルファイド)及びテトラメチルチウラムモノサルファイドを各々1質量部及び0.5質量部、加硫剤としての硫黄を1質量部を加えた。そしてオープンロールで5分間混練し、ゴム混練物Bを得た。
ゴム混練物Aとゴム混練物Bとを二層押出し機を使用して、内側にゴム混練物A、外側にゴム混練物Bとなるように円筒形の二層チューブを押出した。外径13.5mm、内径5.5mmの円筒形の二層チューブを得た。
上記二層チューブを用いた以外は製造例1と同様にして、基層ローラ6−1及び6−2を得た。
基層ローラ6−1中央部のヒドリンゴム層(外側の層)は肉厚0.50mm、NBR層(内側の層)は肉厚0.75mmであった。また、基層ローラ6−2中央部のヒドリンゴム層(外側の層)は肉厚0.55mm、NBR層(内側の層)は肉厚2.55mmであった。基層ローラ6−1の解析結果を表1に示す。
(製造例7)基層ローラ7の作製
製造例1において、可塑剤としてセバシン酸系ポリエステル(数平均分子量8000)の配合を無し(0質量部)とした以外は製造例1と同様にして基層ローラ7−1及び7−2を作成した。この基層ローラ7−1の解析結果を表1に示す。
(製造例8)基層ローラ8の作製
製造例1において、可塑剤としてセバシン酸系ポリエステル(数平均分子量8000)の配合を12質量部とした以外は製造例1と同様にして基層ローラ8−1及び8−2を作成した。この基層ローラ8−1の解析結果を表1に示す。
(製造例9)基層ローラ9の作製
製造例1において、可塑剤としてセバシン酸系ポリエステル(分子量8000)の配合を10質量部、アジピン酸エステルの化合物(数平均分子量500)を2質量部とした。
それ以外は製造例1と同様にして基層ローラ9−1及び9−2を作成した。この基層ローラ9−1の解析結果を表1に示す。
(製造例10)基層ローラ10の作製
製造例1において、可塑剤としてアジピン酸エステルの化合物(数平均分子量500)を12質量部とした以外は製造例1と同様にして基層ローラ10−1及び10−2を作成した。この基層ローラ10−1の解析結果を表1に示す。
(製造例11)基層ローラ11の作製
下記の材料をプラネタリーミキサーを用いて混合脱泡し、液状シリコーンゴムのベース材料とした。
・両末端ビニル基のジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量0.15質量%):100質量部、
・充填剤としての石英粉末(商品名:Min−USil;Pennsylvania Glass Sand社製):7質量部、
・カーボンブラック(商品名:デンカブラック;電気化学工業株式会社製):10質量部。
このベース材料に、硬化触媒として塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体を0.5質量部配合し、A液とした。また、前記ベース材料に、両末端Si−H基のジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(Si原子に結合するH含有量0.30%)を1.5質量部配合し、B液とした。
一方、円筒形金型(Φ8.5用)の中心部に、表面をプライマー処理した直径6mm、長さ256mmの上記円柱形の軸芯体を配置したものを用意した。この金型に、上記A液、B液をスタティックミキサーにより質量比1:1で混合したものを注入し、温度130℃で20分間、加熱硬化し、さらに温度200℃で4時間ポストキュアーして基層ローラ11−1を得た。得られた基層ローラ11−1は、中央部から両脇90mm位置が直径8.47mm、中央部が直径8.50mmのクラウン形状であった。なお、基層ローラ11−1は、表面の研磨加工は行わなかった。
また、円筒形金型(Φ12.0用)を用いて同様の方法によって、中央部から両脇90mm位置が直径12.00mm、中央部が直径12.05mmのクラウン形状を有する基層ローラ11−2を作成した。この基層ローラ11−1の解析結果を表1に示す。
(製造例12)保護層形成用塗料1の調製
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名:プラクセルDC2016;ダイセル化学社製):145.7質量部にメチルイソブチルケトン454.3質量部を加え、固形分が17質量%の溶液を得た。
次いで、下記の材料を混合した混合溶液を調製した。
・上記溶液:588.2質量部、
・上記アクリルポリオール溶液の固形分:100質量部、
・カーボンブラック(HAF):20質量部、
・針状ルチル型酸化チタン微粒子(ヘキサメチレンジシラザンとジメチルシリコーンで表面処理した。また、平均粒子径0.015μm、縦:横=3:1である):30質量部、
・変性ジメチルシリコーンオイル:0.08質量部、
・ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3の混合物:80.14質量部。
上記混合溶液において、ブロックHDIとブロックIPDIの混合物は、「NCO/OH=1.0」となるように添加した。
450mLのガラス瓶に上記の混合溶液210gと、分散メディアである平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gとを混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて24時間分散して保護層形成用の塗料1を得た。
(製造例13)保護層形成用塗料2の調製
下記の各材料をサンドミルを用いて、常温で分散して保護層形成用の塗料2を得た。尚、分散メディアには、平均粒径1.0mmのジルコニアビーズを用いた。
・12−ナイロンを主鎖としたN−メトキシメチル化ナイロン(メトキシメチル化度30%):20質量部、
・カーボンブラック(FEF):10質量部、
・メタノール:53質量部、
・トルエン:27質量部、
・クエン酸(架橋剤):0.4質量部。
(製造例14)保護層形成用の塗料3の調製
ブチラール樹脂(ビニルブチラール−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体)溶液に混合アルコール(メタノール/エタノール=1/1)を添加し、固形分を5質量%となるように調整した。
上記ブチラール樹脂溶液の固形分100質量部に対して、導電性酸化錫微粒子70質量部を加えた。次いで、サンドミルを用いて、常温で分散して保護層形成用の塗料3を調整した。分散メディアには、平均粒径1.0mmのジルコニアビーズを用いた。
<実施例1>
保護層形成用塗料1に、基層ローラ2−1を浸漬し、厚さ15μmの塗膜を形成した。常温で30分間風乾し、次いで炉内温度が90℃の熱風循環乾燥機に入れて1時間乾燥させた。次いで、炉内温度が160℃の熱風循環乾燥機に入れて更に1時間乾燥した。得られた保護層付きの基層ローラ2−1の保護層の膜厚を走査型電子顕微鏡(商品名:JSM−5910LV;日本電子株式会社製、倍率:2000倍)を用いて測定した。なお、測定は基層ローラ2−1の長手方向等分された3箇所、かつ周方向等分された3箇所の合計9箇所で行い、得られた値の平均値を膜厚とした。
次いで、保護層付き基層ローラ2−1を図4に示したプラズマCVD装置内に設置した。その後、真空ポンプを用いて真空チャンバ内を1Paまで減圧にした。その後、原料ガスとしてヘキサメチルジシロキサン蒸気1.0sccm、酸素1.5sccm及びアルゴンガス22.5sccmの混合ガスを真空チャンバ内に導入し、真空チャンバ内の圧力を25.3Paとした。圧力が一定になった後、高周波電源より、周波数13.56MHz、120Wの電力を平板電極に供給し、電極間にプラズマを発生させた。真空チャンバ内に設置した基層ローラ2−1を24rpmで回転させて、120秒間処理した。処理終了後電力供給を停止し、真空チャンバ内に残留している原料ガスを排気し、空気を真空チャンバ内に大気圧になるまで導入した。その後、表面層が形成された帯電ローラを取り出した。
得られた帯電ローラの表面を、X線光電子分光装置で、存在比(O/Si)及び存在比(C/Si)を求めた。
また、帯電ローラの表面層の膜厚を、薄膜測定装置(商品名:F20−EXR;FILMETRICS社製)を用いて測定した。なお、測定は帯電ローラの長手方向等分された3箇所、かつ周方向等分された3箇所の合計9箇所で行い、得られた値の平均値を膜厚とした。解析結果を表2に示す。
<実施例2>
基層ローラ1−1を用い、かつ、表面層の形成におけるプラズマCVD処理の時間を90秒間とした。それ以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを調製した。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例3>
プラズマCVD処理の時間を7秒間とした以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例4>
プラズマCVD処理の時間を5秒間とした以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例5>
プラズマCVD処理の時間を50秒間とした以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例6>
プラズマCVD処理の時間を60秒間とした以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例7>
表面層の形成において、原料ガスの組成をヘキサメチルジシロキサン蒸気1.0sccm、酸素2.5sccm及びアルゴンガス21.5sccmとした。またプラズマCVD処理の時間を150秒間とした。それ以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例8>
表面層の形成において、原料ガスの組成をヘキサメチルジシロキサン蒸気1.0sccm、酸素0.5sccm及びアルゴンガス23.5sccmとした。また、プラズマCVD処理の時間を30秒間とした。それ以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例9>
表面層の形成において、プラズマCVD処理の時間を25秒間とした以外は、実施例8と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例10>
表面層の形成において、プラズマCVD処理の時間を20秒間とした以外は、実施例8と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例11>
基層ローラ3−1を用いた以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例12>
基層ローラ4−1を用いた以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例13>
基層ローラ5−1を用いた以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例14>
基層ローラ6−1を用いた以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例15>
基層ローラ7−1を用いた以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例16>
基層ローラ8−1を用いた以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例17>
基層ローラ9−1を用いた以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例18>
基層ローラ10−1を用いた以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例19>
基層ローラ11−1を用いた以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例20>
表面層の形成において、原料ガス組成をテトラメチルシラン蒸気1.0sccm、酸素0.5sccm及びアルゴンガス22.5sccmと変え、プラズマCVD処理の時間を60秒間とした。それ以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例21>
表面層の形成において、原料ガス組成をヘキサメチルジシロキサン蒸気1.0sccm及びアルゴンガス21.5sccmと変え、プラズマCVD処理の時間を45秒間とした以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例22>
実施例21の表面層の形成において、原料ガスとしてヘキサメチルシロキサン蒸気3.5sccmを真空チャンバ内に導入し、真空チャンバ内の圧力を3.5Paとした。また、高周波電源により200Wの電力を平行平板電極に供給した。さらに、プラズマCVD処理の時間を300秒間とした以外は、実施例21と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例23>
実施例22の表面層の形成において、原料ガスとしてヘキサメチルジシロキサン蒸気10sccm及びトルエン蒸気18.5sccmの混合ガスを真空チャンバ内に導入し、真空チャンバ内の圧力を7Paとした。さらに、プラズマCVD処理の時間を240秒間とした以外は、実施例22と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例24>
実施例23の表面層の形成において、原料ガスとしてヘキサメチルジシロキサン蒸気22.5sccmを真空チャンバ内に導入し、真空チャンバ内の圧力を6Paとした。さらに、プラズマCVD処理の時間を300秒間とした以外は、実施例23と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例25>
実施例2の保護層の製造において、保護層形成用塗料2を用いた。また、保護層形成用塗料2の塗膜を、常温で30分間風乾し、次いで炉内温度が90℃の熱風循環乾燥機に入れて1時間乾燥した。次いで、炉内温度が150℃の熱風循環乾燥機に入れて更に1時間乾燥した。それ以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例26>
実施例2の保護層の製造において、保護層形成用塗料3を用いた。また、保護層形成用塗料3の塗膜を、常温で30分間風乾し、次いで炉内温度が60℃の熱風循環乾燥機に入れて1時間乾燥した。次いで、炉内温度が150℃の熱風循環乾燥機に入れて更に1時間乾燥した。それ以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例27>
実施例12の保護層の製造において、保護層形成用塗料2を用いた。また、保護層形成用塗料2の塗膜を、常温で30分間風乾し、次いで炉内温度が90℃の熱風循環乾燥機に入れて1時間乾燥した。次いで、炉内温度が150℃の熱風循環乾燥機に入れて更に1時間乾燥した。それ以外は、実施例12と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<実施例28>
実施例12の保護層の製造において、保護層形成用塗料3を用いた。また、保護層形成用塗料3の塗膜を、常温で30分間風乾し、次いで炉内温度が60℃の熱風循環乾燥機に入れて1時間乾燥した。次いで、炉内温度が150℃の熱風循環乾燥機に入れて更に1時間乾燥した。それ以外は、実施例12と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<比較例1>
実施例19の表面層の形成において、原料ガス組成をテトラメチルシラン蒸気1.0sccm、酸素2.5sccm及びアルゴンガス21.5sccmに変えた。また、プラズマCVD処理の時間を120秒間とした。それ以外は実施例19と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<比較例2>
実施例19の表面層の形成において、原料ガスとしてヘキサメチルジシロキサン蒸気30sccmを真空チャンバ内に導入し、真空チャンバ内の圧力を6Paとした。また、高周波電源により200Wの電力を供給した。さらに、プラズマCVD処理の時間を300秒間とした以外は、実施例19と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<比較例3>
加熱硬化型シリコーン接着シール剤(商品名TSE3251−C;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)を固形分で5%の濃度に調整したメチルエチルケトンを主溶媒とする混合溶液を調製した。この混合溶液にカーボンブラック(商品名:デンカブラック;電気化学工業株式会社製、粉状品)を、樹脂成分100質量部に対し21質量部添加し、十分に攪拌して表面層形成用の塗工液を調製した。弾性層の表面をエキシマ光にて表面処理した基層ローラ4を上記塗工液に浸漬し、引き上げて乾燥させ、更に、140℃にて2時間加熱処理して帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<比較例4>
実施例3の表面層の形成において、原料ガスとしてヘキサメチルシロキサン蒸気3sccmを真空チャンバ内に導入し、真空チャンバ内の圧力を2Paとした。さらに高周波電源により200Wの電力を平行平板電極に供給した。それ以外は、実施例21と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
<比較例5>
実施例2の表面層の形成において、原料ガスとしてヘキサメチルジシロキサン蒸気10sccm及びトルエン蒸気20sccmの混合ガスを真空チャンバ内に導入し、真空チャンバ内圧力を8Paとした。さらに高周波電源により30Wの電力を平行平板電極に供給した。それ以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを得た。この帯電ローラの解析結果を表2に示す。
Figure 0005538702
Figure 0005538702
<評価1;連続複数枚の画像出し耐久試験(DC帯電)>
上記実施例1〜28及び比較例1〜5で作成した帯電ローラを下記(1)の評価に供した。
評価1に用いたレーザープリンタ(商品名:カラーレーザープリンタLBP−5300;キヤノン株式会社製)は、A4用紙・縦出力用であり、記録メディアの出力スピードが21ppm、画像の解像度が9600dpi相当である。このレーザープリンターは、一次帯電バイアスにDC帯電方式を採用している。また、帯電ローラは片側500g重のバネ圧によって、感光ドラムと接触配置され、感光ドラムに従動回転するようにした。さらに、帯電ローラ表面には、図3(c)に示すように付着した汚れを清掃除去する目的で、ポリイミド製のフィルム部材39を面接触配置させた。
(1)表面層のクラック発生の有無を評価;
実施例1〜28及び比較例1〜5に係る帯電ローラの各々を、上記のレーザープリンタ用カートリッジに帯電ローラとして組み込んだ。次いで各カートリッジを上記レーザープリンタに装填した。そして、低温低湿環境(環境1:15℃/10%RH)、常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH)、高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)の各環境下において、印字濃度1%画像を連続して1万枚出力した。
上記の1万枚画像出力後の帯電ローラについて、帯電ローラを回転治具にセットし、回転させながら表面の水拭きを行った。水拭きについては、水を含ませた不織布を用いてローラ表面に軽く押し当てて洗浄を行った。また、洗浄後のローラをエアーブローすることによって、表面の水を除去し乾燥させた。
洗浄後の帯電ローラ表面を顕微鏡(商品名:デジタルマイクロスコープVH−8000;キーエンス社製)にて観察した。そして、クラック発生の有無、並びにその程度を以下の基準で評価した。
A:帯電ローラ表面層にクラックの発生が認められない。
B:帯電ローラ表面層にクラックが極軽微に認められる。
C:帯電ローラ表面層にクラックが軽微に認められる。
D:帯電ローラ表面層にクラックが多数発生している。
Figure 0005538702
<評価2;過酷放置試験>
次に、上記実施例1〜28及び比較例1〜5で作成した帯電ローラについて、下記の(2)及び(3)の試験を行った。
(2)感光体汚染性試験;
本発明に係る表面層による帯電ローラの弾性層からの低分子量物質の染み出しの抑制効果を以下のようにして試験した。
上記評価1に供した、1万枚画像出力後の実施例1〜28及び比較例1〜5で得られた帯電ローラについて、帯電ローラを回転治具にセットし、回転させながら表面の水拭きを行った。水拭きについては、水を含ませた不織布を用いてローラ表面に軽く押し当てて洗浄を行った。また、洗浄後のローラをエアーブローすることによって、表面の水を除去し乾燥させた。
これら洗浄後の実施例1〜28及び比較例1から5に係る帯電ローラを、電子写真感光体の感光層をシート化した試験片と当接させた状態のまま40℃、95%RHの環境下で7日間放置した。その後、当接放置させた感光層シートの当接部を光学顕微鏡にて観察し、弾性層からの染み出し物付着の有無、及び、感光層のクラック発生の有無を下記の基準に基づき評価した。評価結果を下記表4に示す。
A:感光層への染み出し物の付着もクラックの発生も認められない。
B:感光層への染み出し物の付着は僅かに認められるものの、クラックの発生はない。
C:感光層への染み出し物の付着は僅かに認められ、クラックの発生が軽微に観察される。
D:感光層への染み出し物の付着、クラックの発生ともに、はっきりと観察される。
(3)Cセット跡に起因する画像不良の評価;
帯電ローラが感光ドラムと長期間当接することによる帯電ローラの圧縮変形(Cセット)を下記のようにして試験した。
実施例1〜28及び比較例1〜5に係る新品の帯電ローラをプロセスカートリッジに組み込み、40℃、95%RHの環境下で30日間放置した。その後、放置後のプロセスカートリッジをレーザープリンタに組み込み、ハーフトーン画像を出力した。当該画像を目視にて観察し、当接跡に起因した帯電ローラ周期毎の横線の発生を下記の基準に基づき評価した。評価結果を下記表4に示す。
A:当接跡に基づく帯電ローラ周期の横線が認められない。
B:当接跡に基づく帯電ローラ周期の横線が極軽微に認められる。
C:当接跡に基づく帯電ローラ周期の横線が軽微に認められる。
D:当接跡に基づく帯電ローラ周期の横線が目立つレベルにある。
Figure 0005538702
<評価3;帯電ローラのリユース検討>
上記評価1の評価に供した、画像出力後の実施例1〜28の帯電ローラの各々について、帯電ローラを回転治具にセットし、回転させながら表面の水拭きを行った。水拭きについては、水を含ませた不織布を用いてローラ表面に軽く押し当てて洗浄を行った。また、洗浄後のローラをエアーブローすることによって、表面の水を除去し乾燥させた。洗浄後の帯電ローラを、新品のプロセスカートリッジに組み込み、再び上記評価1と同様の評価に供した。評価結果を下記表5に示す。
Figure 0005538702
<実施例29>
基層ローラ2−1を基層ローラ2−2に変えた以外は実施例1と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例30>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例2と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例31>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例3と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例32>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例4と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例33>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例5と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例34>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例6と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例35>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例7と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例36>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例8と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例37>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例9と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例38>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例10と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例39>
基層ローラ3−1を基層ローラ3−2に変えた以外は実施例11と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例40>
基層ローラ4−1を基層ローラ4−2に変えた以外は実施例12と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例41>
基層ローラ5−1を基層ローラ5−2に変えた以外は実施例13と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例42>
基層ローラ6−1を基層ローラ6−2に変えた以外は実施例14と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例43>
基層ローラ7−1を基層ローラ7−2に変えた以外は実施例15と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例44>
基層ローラ8−1を基層ローラ8−2に変えた以外は実施例16と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例45>
基層ローラ9−1を基層ローラ9−2に変えた以外は実施例17と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例46>
基層ローラ10−1を基層ローラ10−2に変えた以外は実施例18と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例47>
基層ローラ11−1を基層ローラ11−2に変えた以外は実施例19と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例48>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例20と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例49>
基層ローラ2−1を基層ローラ2−2に変えた以外は実施例21と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例50>
基層ローラ2−1を基層ローラ2−2に変えた以外は実施例22と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例51>
基層ローラ2−1を基層ローラ2−2に変えた以外は実施例23と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例52>
基層ローラ2−1を基層ローラ2−2に変えた以外は実施例24と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例53>
基層ローラ2−1を基層ローラ2−2に変えた以外は実施例25と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例54>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は実施例26と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例55>
基層ローラ4−1を基層ローラ4−2に変えた以外は実施例27と同様にして帯電ローラを作成した。
<実施例56>
基層ローラ4−1を基層ローラ4−2に変えた以外は実施例28と同様にして帯電ローラを作成した。
<比較例6>
基層ローラ11−1を基層ローラ11−2に変えた以外は比較例1と同様にして帯電ローラを作成した。
<比較例7>
基層ローラ11−1を基層ローラ11−2に変えた以外は比較例2と同様にして帯電ローラを作成した。
<比較例8>
基層ローラ4−1を基層ローラ4−2に変えた以外は比較例3と同様にして帯電ローラを作成した。
<比較例9>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は比較例4と同様にして帯電ローラを作成した。
<比較例10>
基層ローラ1−1を基層ローラ1−2に変えた以外は比較例5と同様にして帯電ローラを作成した。
<評価(4)表面層のクラック発生の有無の評価(AC帯電方式)>
上記実施例29〜56及び比較例6〜10の各帯電ローラについて下記の評価(4)を行った。
評価4に用いたレーザープリンタ(商品名:モノクロレーザープリンタLBP−3210;キヤノン株式会社製)は、A4用紙・縦出力用であり、記録メディアの出力スピードが20ppm、画像の解像度が2400dpi相当である。このレーザープリンタの帯電バイアスにはAC帯電方式を採用している。また、帯電ローラは片側500g重のバネ圧によって、感光ドラムと接触配置され、感光ドラムに従動回転するようにした。なお、本評価に用いたレーザープリンタのプロセスカートリッジには、帯電ローラの表面の清掃を目的としたフィルム部材は取り付けていない。
実施例29〜56及び比較例6〜10に係る帯電ローラの各々を、上記レーザープリンタ用のカートリッジに帯電ローラとして組み込んだ。次いで各カートリッジを上記レーザープリンタに装填した。そして、低温低湿環境(環境1:15℃/10%RH)、常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH)、高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)の各環境下において、印字濃度1%画像を連続して5000枚出力した。
上記の5,000枚画像出力後の帯電ローラについて、帯電ローラを回転治具にセットし、回転させながら表面の水拭きを行った。水拭きについては、水を含ませた不織布を用いてローラ表面に軽く押し当てて洗浄を行った。また、洗浄後のローラをエアーブローすることによって、表面の水を除去し乾燥させた。
洗浄後の帯電ローラ表面を顕微鏡(商品名:デジタルマイクロスコープVH−8000;キーエンス社製)にて観察した。そして、クラック発生の有無、並びにその程度を以下の基準で評価した。
A:帯電ローラ表面層にクラックの発生が認められない。
B:帯電ローラ表面層にクラックが極軽微に認められる。
C:帯電ローラ表面層にクラックが軽微に認められる。
D:帯電ローラ表面層にクラックが多数発生している。
Figure 0005538702
本発明の第1の実施例に係る帯電ローラを搭載した電子写真画像形成装置を説明する図である。 本発明の帯電ローラの1例の断面図である。 本発明の帯電装置の1例の断面図である。 プラズマCVD法によるSiOx膜製造装置の模式図である。 ローラの外径及び外径差振れの如き形状データを測定する形状測定装置の模式図である。
符号の説明
1 導電性支持体
2 弾性層
3 表面層
4 感光ドラム
5 帯電ローラ
6 現像ローラ
7 印刷メディア
8 転写ローラ
9 定着部
10 クリーニングブレード
11 露光
12 帯電前露光装置
13 弾性規制ブレード
14 トナー供給ローラ
18、19、20 電源
31 導電性支持体(芯金)
32 弾性層
33 表面層
34 帯電ローラ
35 軸受
36 バネ
37 枠体
38 接点
39 帯電ローラ表面の清掃部材
41 真空チャンバ
42 平板電極
43 原料ガスボンベ及び原料液体タンク
44 原料供給手段
45 ガス排気手段
46 高周波供給電源
47 モータ
48 基層ローラ
50 基準ローラ
51 レーザー発光部
52 レーザー受光部
53 レーザー光(斜線部)
54 50と49の間を透過してきたレーザー光の幅
55 移動方向

Claims (4)

  1. 電子写真感光体と、
    該電子写真感光体と当接して配置されている帯電部材と、
    該帯電部材に電圧を印加して、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段とを具備している電子写真画像形成装置であって、
    該帯電部材は、導電性支持体、弾性層、保護層及び該保護層の表面を被覆している表面層とを具備し、該表面層は、ケイ素原子と化学結合している炭素原子を含む酸化ケイ素膜を含み、
    該酸化ケイ素膜は、ケイ素原子と化学結合を形成している酸素原子のケイ素原子に対する存在比(O/Si)が、0.95以上1.80以下であり、かつ、ケイ素原子と化学結合を形成している炭素原子のケイ素原子に対する存在比(C/Si)が、0.10以上0.70以下であって、
    該表面層がプラズマCVD法により作成されたものであることを特徴とする電子写真画像形成装置。
  2. 前記帯電手段が、前記帯電部材、直流電圧、または直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加する手段を具備している請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
  3. 前記帯電部材が前記電子写真感光体に対して従動回転する請求項1または2に記載の電子写真画像形成装置。
  4. 導電性支持体、弾性層、保護層及び該保護層の表面を被覆している表面層とを具備し、該表面層は、ケイ素原子と化学結合している炭素原子を含む酸化ケイ素膜を含み、
    該酸化ケイ素膜は、ケイ素原子と化学結合を形成している酸素原子のケイ素原子に対する存在比(O/Si)が、0.95以上1.80以下であり、かつ、ケイ素原子と化学結合を形成している炭素原子のケイ素原子に対する存在比(C/Si)が、0.10以上0.70以下であって、
    該表面層がプラズマCVD法により作成されたものであることを特徴とする帯電部材。
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