JP4194263B2 - 帯電部材、画像形成装置、帯電方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電部材、画像形成装置、帯電方法及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は帯電部材、それを用いた画像形成装置、帯電方法及びプロセスカートリッジに関し、より詳しくは、電圧を印加して被帯電体である電子写真感光体表面を所定の電位に帯電処理するための帯電部材、それを用いた画像形成装置、帯電方法及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真画像形成装置の一次帯電の方法として、接触帯電方法が実用化されている。これは、導電性支持体(芯金)の外周に導電性弾性層を設け、該導電性弾性層外周に抵抗層を被覆して設けた帯電ローラを用い、芯金に電圧を印加し、帯電ローラと感光体の当接ニップの近傍で微小な放電をさせて感光体の表面を帯電する方法である。
【0003】
実際に普及している方法としては、例えば特開平1−204081号公報のように、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加するAC+DC帯電方式で、この場合、帯電の均一性を得るために重畳する交流電圧には、直流電圧印加時の帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧Vppを持つ電圧が使用されている。
【0004】
AC+DC帯電方式は、交流電圧を印加することにより安定した帯電を行える方法であるが、交流の電圧源を使用する分、帯電部材に直流電圧のみを印加するDC帯電方式に比較して、画像形成装置のコストが高くなってしまう。そこで、例えば特開平5−341627号公報では、DC帯電方式についての提案がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
DC帯電方式は、AC帯電方式に比較して一般的にコストが低いが問題点もある。つまり、AC+DC帯電のようにAC電流の均し効果が無いため、帯電の均一性が、AC+DC帯電方式に比較して劣る。また、やはり均し効果が無いということで、帯電ローラ表面に付着した汚れや、帯電ローラ自身の電気抵抗の不均一性が画像に出易いという問題もある。
【0006】
例えば前記特開平5−341627号公報は、帯電ローラの構成の場合、導電性弾性体基層の電気抵抗が大き過ぎて、特に15℃/10%RHの様な低温低湿の環境中では感光体を帯電する能力が不充分である。つまり低温低湿の環境中では一次帯電前に感光体上に残存する潜像を全て露光することによって電位を落とす必要があり、露光装置のコストが上昇することになる。
【0007】
そこで、抵抗を小さくするために導電性弾性体に電子導電性の導電剤を添加した場合、今度はローラの部位による電気抵抗のムラが画像上に現れてしまい、やはり充分に均一な帯電が不可能となる。特開平11−100549号公報にはカーボンブラックで抵抗を調整したNBRゴムにポリオレフィン系ポリオールを2種類以上のイソシアネートで架橋した表層をコートした事務機器用部材が記載されているが、このような構成の帯電部材では抵抗の均一性の要求特性が厳しいDC帯電用帯電部材として用いた場合に良好な帯電特性を得ることはできない。
【0008】
また、導電性弾性体基層に添加しても電気抵抗のムラが比較的生じにくいイオン系の導電剤を添加した場合にも、電子写真感光体に長期間当接させたまま放置した場合に、導電剤等が帯電ローラから感光体に染み出してきて電子写真感光体を部分的に変質させ、その変質した部分が画像上に出てしまうという問題も発生してしまう。
【0009】
本発明の目的は、このような課題に対処してなされたもので、DC帯電法によって帯電前の露光無しに、例えば600dpiの中間調画像の様な高精細画像を出力した場合においても、良好な帯電特性により、長期間安定した帯電が行え、かつ基層から汚染性物質が染み出て電子写真感光体を汚染することのない帯電部材を提供することをにある。
【0010】
本発明の別の目的は、上記帯電部材を用いた画像形成装置、帯電方法及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に従って、導電性支持体と、該導電性支持体上に設けられた、エピクロルヒドリンゴムを主成分とし少なくともイオン導電剤を含有する導電性弾性体基層と、ラクトン変性アクリルポリオールを、少なくともイソホロンジイソシアネートを含む2種類以上のイソシアネートで架橋したウレタン樹脂を主成分とする表層とを少なくとも有することを特徴とする帯電部材が提供される。
【0012】
また、本発明に従って、像担持体と、
像担持体を所定の電位に帯電させる、該像担持体に接触して配置されている帯電部材と、
該帯電部材に直流電圧のみを印加する電源と、
該像担持体の帯電面に静電潜像を形成する露光手段と、
該像担持体上に形成された静電潜像にトナーを転移させて可視化しトナー像を形成させる現像手段と、
該トナー像を被転写部材に転写させる転写手段とを備えた画像形成装置において、
該帯電部材が、上記帯電部材であることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0013】
また、本発明に従って、被帯電体を帯電手段で帯電させる帯電方法において、該帯電手段が上記帯電部材であり、該帯電部材に直流電圧のみを印加して被帯電体を帯電させることを特徴とする帯電方法が提供される。
【0014】
更に、本発明に従って、像担持体上に形成された静電潜像をトナーを転移させて可視化してトナー像を形成し、該トナー像を被転写部材に転写することにより画像を形成する画像形成装置から着脱自在に構成されているプロセスカートリッジにおいて、
像担持体と、該像担持体上に形成された静電潜像にトナーを転移させて可視化しトナー像を形成させる現像手段と、前記被転写部材にトナー像が転写された後に該像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段とから選ばれる1つ又は2つ以上、上記帯電部材と一体に支持されていることを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
本発明者らは、DC帯電用帯電部材の構成として、導電性支持体と、該導電性支持体上に設けられた、エピクロルヒドリンゴムを主成分とし少なくともイオン導電剤を含有する導電性弾性体基層と、ラクトン変性アクリルポリオールを、少なくともイソホロンジイソシアネートを含む2種類以上のイソシアネートで架橋したウレタン樹脂を主成分とする表層とを少なくとも有することにより、柔らかく、電気抵抗が適切でかつ均一であり、トナー等による汚れが付着しにくく、かつ感光体を汚染することのない帯電部材が得られるという知見をして本発明に至った。
【0017】
従来、エピクロルヒドリンゴムにイオン導電剤を含有させた柔軟で電気抵抗率の位置ばらつきが非常に小さい導電性弾性体基層を用いた場合には、電気抵抗率の均一性を損なわない薄い表層を被覆した場合に基層からの汚染性物質の染み出しを防止することができなかった。本発明においては、ラクトン変性アクリルポリオールを、少なくともイソホロンジイソシアネートを含む2種類以上のイソシアネートで架橋したウレタン樹脂を主成分とする表層を用いれば、基層の良好な電気抵抗特性を阻害しない程度に薄く適度な硬度を有する表層を被覆したとしても基層から汚染性物質が染み出してきて感光体を汚染することのない帯電ローラを提供することができることを見出した。このようなローラを使用することにより、電気抵抗のムラに対する要求が厳しいDC帯電方式に使用することができる帯電部材が得られるということを発見し本発明に至った。
【0018】
次に、本発明の帯電部材、それを用いた画像形成装置、帯電方法及びプロセスカートリッジを説明する。
【0019】
<1>帯電部材
本発明の帯電部材は、導電性支持体と、該導電性支持体上に設けられた、エピクロルヒドリンゴムを主成分とし少なくともイオン導電剤を含有する導電性弾性体基層と、ラクトン変性アクリルポリオールを、イソホロンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとで架橋したウレタン樹脂を主成分とする表層とを少なくとも有する。
【0020】
本発明の帯電部材の具体的な構成を図1に示す。図1(a)は、帯電部材の横断面を示し、図1の(b)は、縦断面を示したものである。
【0021】
本発明の帯電部材は、導電性支持体1とその外周に形成された導電性弾性体基層2と、該導電性弾性体基層2の外周を被覆する表層3とを有する帯電部材である。
【0022】
図1に示す本発明で使用する導電性支持体1は、炭素鋼合金表面に5μmの厚さのニッケルメッキを施した円柱である。導電性支持体を構成する材料として他にも、例えば鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケル等の金属やこれらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金、更にカーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料等の、剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。また、形状としては円柱形状の他に、中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。
【0023】
本発明では、まず上記導電性支持体1の外周に導電性弾性体基層2を成形する。導電性弾性体基層2は導電性弾性体からなっている。導電性弾性体は、高分子弾性体と導電剤を混合して成形される。高分子弾性体はエピクロルヒドリンゴムを主成分とし、導電剤は少なくともイオン導電剤が含有されている。
【0024】
エピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒドリンを中心とする環状のエーテルの開環重合体であり、ゴムを構成する主な単量体には、エピクロルヒドリン、エチレンオキシド及びアクリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0025】
重合体であるエピクロルヒドリンゴムとしては、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体等が挙げられる。この中でも安定した中抵抗領域の導電性を示すことから、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が特に好適に用いられる。エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体は、重合度や組成比を任意に調整することで導電性や加工性を制御できる。
【0026】
高分子弾性体はエピクロルヒドリンゴムを主成分とするが、必要に応じてその他の一般的なゴムを含有されてもよい。
【0027】
その他の一般的なゴムとしては、例えばEPM(エチレン・プロピレンゴム)、EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、ノルボーネンゴム、NBR(ニトリルゴム)、クロロプレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、ウレタンゴム、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)等のスチレン系ブロックコポリマー及びシリコーンゴム等が挙げられる。
【0028】
上記の一般的なゴムを含有する場合、その含有量は、高分子弾性体全量に対し1〜50質量%であるのが好ましい。
【0029】
導電剤としては、導電性弾性体基層の電気抵抗率のムラを小さくするという目的により、イオン導電剤を含有することが必要である。イオン導電剤が高分子弾性体の中に均一に分散し、導電性弾性体の電子抵抗率を均一化することにより、帯電ローラを直流電圧のみの電圧印加で使用したときでも均一な帯電を得ることができる。
【0030】
イオン導電剤としては、例えば、LiClO4やNaClO4等の過塩素酸塩、4級アンモニウム塩等が挙げられ、これらを単独又は2種類以上組み合わせて用いることができる。イオン導電剤の中でも、環境変化に対して抵抗が安定なことから特に過塩素酸4級アンモニウム塩が好適に用いられる。
【0031】
イオン導電剤に加えて、導電性弾性体の電気抵抗にムラを生じさせない範囲で、電子導電性の導電剤を添加することができる。電子導電性の導電剤は、電子導電性の導電剤の担う導電性が、イオン導電剤の担う導電性よりも小さい範囲で使用することができる。すなわち、電子導電性の導電剤は、高分子弾性体にイオン導電剤のみを添加した場合の体積抵抗率に対して、電子導電性の導電剤を加えて添加した場合の体積抵抗率が1/2以上であるような配合割合で使用することができる。電子導電性の導電剤としては、例えば、アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の粉体や繊維、カーボンブラック、金属粉や酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫化銅、硫化亜鉛等の金属化合物粉、又は適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン、ピッチ系カーボン等のカーボン粉がある。これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0032】
本発明において、これらの導電剤の配合量は導電性弾性体の体積抵抗率が、低温低湿環境(L/L:15℃/10%RH)、常温常湿環境(N/N:23℃/55%RH)、高温高湿環境(H/H:30℃/80%RH)で、中抵抗領域(体積抵抗率が1×104〜1×107Ω・cm)になるような量が好ましい。
【0033】
導電性弾性体の体積抵抗は、厚さ1mmのシートに成型した後、両面に金属を蒸着して電極とガード電極とを作製し、微小電流計(ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER (株)アドバンテスト社製)を用いて200Vの電圧を印加して30秒後の電流を測定し、膜厚と電極面積とから計算して求める。
【0034】
導電性弾性体の体積抵抗率がこれよりも小さいと、像担持体である感光体にピンホールがあった場合に大電流がピンホールに一気に集中してしまい、穴をより大きくしてしまったり、穴以外の場所に電流が流れなくなって高精細なハーフトーン画像上に黒い帯となって帯電電位が不足した部分が現れてしまったりといった不具合が発生する恐れがある。逆に体積抵抗率が大き過ぎると、導電性弾性層中で印加電圧が降下してしまい、必要な放電電流が得られずに感光体を所望する電位に均一に帯電させることができなくなることがある。
【0035】
この他にも導電性弾性体には必要に応じて、可塑剤、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、分散剤及び離型剤等の配合剤を加えることも好ましい。
【0036】
導電性弾性体の成形方法としては、上記の導電性弾性体の原料を混合して、例えば、押し出し成形や射出成形、圧縮成形等の公知の方法が挙げられる。また、導電性弾性体基層は、導電性支持体の上に直接導電性弾性体を成形して作製してもよいし、チューブ形状に成形した導電性弾性体を導電性支持体に被覆させてもよい。なお、導電性弾性体基層の作製後に表面を研磨して形状を整えてもよい。
【0037】
導電性弾性体基層の形状は、出来上がった帯電ローラと感光体との当接ニップ幅がローラの長手方向の分布でできるだけ均一になるよう、導電性弾性体基層ローラの中央部の直径が端部の直径よりも大きいクラウン形状となっていることが好ましい。また、出来上がったローラの当接ニップ幅が均一となるために、導電性弾性体基層ローラの振れが小さい方が好ましい。
【0038】
振れの測定値は、導電性基体を回転軸として導電性弾性体基層ローラを回転させ、回転軸と垂直に非接触レーザー測長器(本発明においては、(株)キーエンス製 LS−5000)で測定した導電性弾性体基層の半径の最大値と最小値の差を値として求める。導電性弾性体基層の軸方向に1cmピッチで前記半径の最大値と最小値の差を求め、その値の中で最大の値を導電性弾性体基層ローラの振れの値とする。
【0039】
また、ローラの直径とは、同様に導電性基体を回転軸として導電性弾性体基層ローラを回転させ、回転軸と垂直に非接触レーザー測長器で測定した導電性弾性体基層の直径の最大値と最小値の平均とする。
【0040】
導電性弾性体基層ローラの軸方向中央部の直径と、弾性体の両端部から10mm中央側の部分の直径の値2つの平均との差を、クラウン量の値として求める。導電性弾性体基層ローラの振れの好ましい値は、ローラ中央部の直径の0.5%以下、より好ましくは0.25%以下である。本発明のローラの直径は12mm程度が好ましいので、振れの値は具体的には60μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以下とする。
【0041】
クラウン量の値は出来上がったローラのニップ幅が均一になるように決めるが、好ましくはローラ直径の0.1〜5.0%、具体的には12μm〜600μmが好ましい。
【0042】
導電性弾性体のアスカーC硬度は、50°以下が好ましく、より好ましくは45°以下である。アスカーC硬度が50°を超えると、帯電部材と感光体との間のニップ幅が小さくなり、帯電部材と感光体との間の当接力が狭い面積に集中し、当接圧力が大きくなる。これによって帯電が安定しなくなったり、あるいは感光体や帯電部材の表面に現像剤その他が付着し易くなったりする等の弊害が顕著になる。
【0043】
なお、「アスカーC硬度」とは、日本ゴム協会標準規格SRIS0101に準拠したアスカーC型スプリング式ゴム硬度計(高分子計器株式会社製)を用いて測定した帯電部材の硬度であり、常温常湿(23℃/55%RH)の環境中に12時間以上放置した帯電部材に対して該硬度計を10Nの力で当接させてから30秒後に測定した値とする。
【0044】
アスカーC硬度を小さくするため、導電性弾性体に可塑剤を配合する。配合量は、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。可塑剤としては、例えばセバシン酸とプロピレングリコールの共重合体のような、エステル系の高分子可塑剤を用いることができる。このようなエステル系の可塑剤はエピクロルヒドリンゴムとの極性が近く、比較的大量に配合することが可能であり、基層の硬度を小さく制御できるメリットがある。高分子可塑剤の分子量は、好ましくは2000以上、より好ましくは4000以上である。分子量が2000より小さいと可塑剤がローラの表面に染み出してきて感光体を汚染する可能性がある。
【0045】
導電性弾性体基層が完成した後に、その被覆層として表層3を設ける。表層には、ラクトン変性アクリルポリオールを、イソホロンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとで架橋したウレタン樹脂を主成分として用いる。
【0046】
表層のポリオールを架橋させるイソシアネートとしてヘキサメチレンジイソシアネートを単独で用いた場合、表層が柔軟でローラの塗工後の表面が平滑に仕上がるというメリットがある反面、苛酷な高温高湿環境では出来上がった表層が基層中の未加硫成分(例えば、イオン導電剤や可塑剤)がローラ表面へ染み出してくることを充分に阻止できない可能性がある。このような染み出し物質が存在すると、感光体を汚染する可能性がある。
【0047】
一方、表層のポリオールを架橋させるイソシアネートとしてイソホロンジイソシアネートを単独で用いた場合、表層が基層からの染み出し物質の染み出しを防止する効果は大きいが、表層が固くなり過ぎて基層ゴムの熱収縮に追従できず、出来上がったローラの表面にシワが発生し、ローラの表面粗さや形状の面で望みのローラを得ることができないという弊害がある。
【0048】
本発明のローラの表層は、このような弊害を解決し、イソホロンジイソシアネートの染み出し物質ブロック性とヘキサメチレンジイソシアネートの柔軟性とを併せ持った良好な特性をもつ表層樹脂を提供し、イオン性の基層からの染み出し物質がローラ表面に染み出してくることを防止しつつ、良好な表面形状を有する帯電ローラを得ることができる。
【0049】
すなわち、本発明において表層に用いる樹脂は、ラクトン変性アクリルポリオールとイソホロンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとをブレンドし硬化させることにより、ラクトン変性アクリルポリオールに対してイソホロンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとがランダムに反応して、架橋構造が形成されたものである。
【0050】
本発明に用いるイソシアネートは、イソシアヌレート型の3量体とすることがより好ましい。分子の剛直な3量体が架橋点となり、表層がより密に架橋することができ、イオン性の基層からの染み出し物質がローラ表面に染み出してくることをより一層効果的に防止することができる。
【0051】
また、本発明に用いるイソシアネートは、イソシアネート基がブロック剤によりブロックされたブロックイソシアネートとすることがより好ましい。この理由としては、上記イソシアネート基は反応し易く、表層塗料を常温に長時間放置しておくと徐々に反応が進み、塗料の特性が変化してしまう恐れがあるからである。これに対してブロックイソシアネートは、活性なイソシアネート基がブロックされ、ブロック剤の解離温度までは反応しないので、塗料の取扱が容易になるというメリットがある。マスキングを行うブロック剤には、フェノール、クレゾール等のフェノール類、ε−カプロラクタムのラクタム類及びメチルエチルケトオキシム等のオキシム類等が挙げられるが、本発明の場合、解離温度が比較的低温のオキシム類が好ましい。
【0052】
本発明の表層樹脂を構成するラクトン変性アクリルポリオールとブロックイソシアネートの3量体を図示する。
【0053】
【化1】
Figure 0004194263
【0054】
【化2】
Figure 0004194263
【0055】
【化3】
Figure 0004194263
【0056】
一方、ラクトン変性アクリルポリオールのOH価は80KOHmg/g程度であることが好ましい。OH価が少ないと、イソシアネートで架橋されにくくなり、それによって樹脂が柔らかくなり過ぎて感光体に貼り付き易くなる。OH基が大き過ぎると塗膜が硬くなり過ぎて割れ易くなる。
【0057】
本発明のラクトン変性アクリルポリオールは、分子鎖骨格がスチレンとアクリルの共重合体であり、適度な硬度と非汚染性を有する。また、末端に水酸基を有する変性したラクトン基が多数の架橋点となり、イソシアネートで密に架橋することが可能であり、基層からの未加硫成分の染み出しを防止することができる。このようなラクトン変性アクリルポリオールとしては、例えば、プラクセルDC2009(ダイセル化学工業株式会社製)が挙げられる。
【0058】
表層に用いる樹脂のガラス転移温度Tgは粘弾性測定法で、ピーク温度が45℃以上が好ましく、特には50℃以上あることが好ましい。45℃未満であると、感光体と当接したまま長期間放置した場合に感光体に貼り付いてしまったり、あるいは帯電ローラ表面がトナー等によって汚れ易くなったりするという弊害があるので、好ましくない。
【0059】
本発明におけるガラス転移温度Tgの測定方法は以下のようにする。まず、測定用の表層サンプルは、ローラ状態から表層を剥がし、5mm×40mm程度の短冊形に切り出す。測定装置は、動的粘弾性測定装置RSA−II(レオメトリックス・サイエンティフィック・エフ・イー(株)製)を用い、また治具としてフィルムテンションフィクスチャーを用いる。測定は、−50℃〜150℃の温度範囲において測定周波数6.28rad/sec、昇温速度5℃/min.、初期歪0.07〜0.25%のオートテンションモードで行う。損失正接tanδの温度分散を測定し、ピーク温度をTgとする。
【0060】
また特に限定はしないが、あまりTgが高過ぎても樹脂の可撓性がなくなり、塗膜が割れ易くなるので好ましくない。Tgは、架橋させるイソシアネートの比率又は量によって調節する。
【0061】
ラクトン変性アクリルポリオール樹脂とイソシアネートとの配合比は、配合した塗料中のイソシアネートの中のNCO基の数(A)と、ラクトン変性アクリルポリオール樹脂中のOH基の数(B)との比、NCO/OH比=A/Bが0.1〜2.0が好ましく、特に好ましくは0.3〜1.5の範囲になるように調整する。
【0062】
ラクトン変性アクリルポリオールをイソシアネートで架橋することにより、導電性弾性体基層からの低分子成分の染み出しを防止するとともに、帯電ローラ自体がトナー等に対して汚れにくく、かつ感光体を汚染しない表層を形成することができる。
【0063】
表層を形成する樹脂塗料には、各種の導電剤やレべリング剤を混合することも好ましい。レべリング剤としては、例えばシリコーンオイルが挙げられる。
【0064】
表層に用いる導電剤としては、例えばアルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の粉体や繊維、カーボンブラック、金属粉や酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物、硫化銅や硫化亜鉛等の金属化合物、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウム等を電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより表面に付着させた粉体、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN系カーボン、ピッチ系カーボン等のカーボン粉が挙げられる。
【0065】
本発明においては、導電剤としては、アンチモンをドープした導電性酸化スズが特に好適に用いられる。その理由は、アンチモンをドープした導電性酸化スズは、導電剤自体の体積抵抗率が比較的大きく、導電剤を分散する樹脂の体積抵抗率との差が他の導電剤に比較して小さいので、導電剤を分散して中抵抗の表層材料としたときに、導電剤の分布の僅かな差が表層材料の抵抗の差を生じにくく、抵抗の位置によるばらつきを比較的小さく抑制することができることが、本発明の表層材料の導電剤として好適であるからである。
【0066】
表層の樹脂に加えるこれらの導電剤の配合量は、表層の樹脂の体積抵抗率が低温低湿環境(L/L:15℃/10%RH)、常温常湿環境(N/N:23℃/55%RH)、高温高湿環境(H/H:30℃/80%RH)で、中抵抗領域(体積抵抗率が1×106〜1×1015Ω・cm)になるように決める。
【0067】
表層の体積抵抗率がこれよりも小さいと、帯電ローラとして使用した場合、感光体にピンホールがある時にピンホールに過大な電流が流れてリークしてしまい、リークした跡が画像に表れてしまうので好ましくない。逆に体積抵抗率が大き過ぎると、帯電ローラに電流が流れず、感光体を所定の電位に帯電することができず画像が所望する濃度にならないという弊害がある。また、ある程度の電位に帯電したとしても帯電が不均一になり画像上に表れてしまうので好ましくない。
【0068】
表層の体積抵抗は、ローラ状態から表層を剥がし、5mm×5mm程度の短冊形に切り出す。両面に金属を蒸着して電極とガード電極とを作製し、微小電流計(ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER (株)アドバンテスト社製)を用いて200Vの電圧を印加して30秒後の電流を測定し、膜厚と電極面積とから計算して求める。
【0069】
導電性酸化スズの配合量としては、配合する樹脂の固形分100質量部に対して酸化スズを10〜400部が好ましく、特に好ましくは50〜250部配合することである。導電性酸化スズの一次粒径は、示差走査型電子顕微鏡観察で0.1μm以下が好ましい。表層塗料中で二次粒子が小さくなるまで公知の方法で分散する。二次粒子径は、遠心沈降式粒度分布計(CAPA700:堀場製作所製)による体積平均粒径MEDIANの値で、1.0μm以下が好ましく、特に好ましくは0.5μm以下に分散する。二次粒子径が大きいと表層材料の抵抗の位置によるばらつきが大きくなり、帯電ムラの原因となるので好ましくない。
【0070】
本発明に用いられる導電性酸化スズは、表面がカップリング剤で表面処理されていることが好ましい。上記カップリング剤は、同一分子内に加水分解可能な基と疎水基を有し、珪素、アルミニウム、チタン又はジルコニウム等の中心元素に結合している化合物で、この疎水基部分に長鎖アルキル基を有するものである。
【0071】
加水分解基としては、例えば比較的親水性の高い、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びブトキシ基等のアルコキシ基等が用いられる。その他、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、これらの変性体及びハロゲン等も用いられる。また疎水基としては、その構造中に炭素原子が6個以上直鎖状に連なる構成を含むものであればよく、中心元素との結合形態においては、カルボン酸エステル、アルコキシ、スルホン酸エステル又は燐酸エステルを介して、あるいはダイレクトに結合していてもよい。更に、疎水基の構造中に、エーテル結合、エポキシ基及びアミノ基等の官能基を含んでもよい。カップリング剤処理することで酸化スズ表面への水分の吸着を抑え、より環境変動の小さい表層材料を得ることができる。本発明に用いるカップリング剤としては、反応性が高いシランカップリング剤が好ましい。
【0072】
シランカップリング剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン及びヘキシルトリメトキシシラン等が挙げられるが、特に導電剤の体積抵抗率の環境変動を小さく抑えることができるので、トリフルオロプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
【0073】
表層にはこの他、シリカ粉体を含有することが好ましい。シリカを含有すると、高抵抗な帯電ローラを使用しても帯電電位の絶対値が大きくなるので好ましい。
【0074】
本発明で用いることのできるシリカ微粉体としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された乾式法又はヒュームドシリカと称される乾式シリカ及び水ガラス等から製造される湿式シリカの両方が使用可能であるが、表面及び内部にあるシラノール基が少なく、製造残渣のない乾式シリカの方が好ましい。シリカの一次粒子径は0.5μm以下程度の微粒子であることが好ましい。
【0075】
更に、本発明においては、疎水化処理されているシリカ微粉体を用いることが好ましい。疎水化処理するには、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物で化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された乾式シリカ微粉体をシランカップリング剤で処理する方法、あるいはシリコーンオイルの如き有機ケイ素化合物で処理する方法が挙げられる。
【0076】
疎水化処理に使用されるシランカップリング剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシランメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン及び1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンが挙げられる。
【0077】
疎水化処理に使用される有機ケイ素化合物としては、シリコーンオイルが挙げられ、好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘度がおよそ30〜1,000センチストークスのものが用いられる。例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル又はフッ素変性シリコーンオイルを用いることが好ましい。
【0078】
シリコーンオイルによる疎水化処理の方法としては、例えば、シリカ微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサーの如き混合機を用いて直接混合してもよいし、ベースとなるシリカヘシリコーンオイルを噴射する方法によってもよい。あるいは、適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、ベースのシリカ微粉体と混合し、溶剤を除去することによって疎水化処理してもよい。
【0079】
また、表層の膜厚は40μmよりも小さいことが好ましく、より好ましくは30μm以下である。表層の膜厚が40μmよりも大きいと、帯電の均一性が損なわれ、画像上ローラの軸方向に細かい白スジが発生するので好ましくない。膜厚は、ローラ断面を鋭利な刃物で切り出して、光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察することで測定できる。
【0080】
表層の成形方法としては、上記の表層を構成する材料を、サンドミル、ペイントシェーカ、ダイノミル及びパールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置を用いて公知の方法により分散させ、得られた表層形成用の樹脂塗料を、ディッピング法やスプレーコート法により、帯電部材の表面、本発明においては導電性弾性体基層の上に塗工する。表層塗料の利用効率を考慮すると、ディッピング法が好ましい。
【0081】
表層膜厚を調整するために表層塗料の樹脂の固形分と塗工引き上げ速度を制御する。表層塗料中の樹脂の固形分を大きくすると表層の膜厚が大きくなり、固形分を小さくすると膜厚も小さくなる。本発明の表層塗料においては、揮発する溶媒に対する樹脂の固形分を12〜30%に調整する。また、塗工引き上げ速度を大きくすると膜厚が大きくなり、速度を小さくすると膜厚も小さくなるので、本発明においては塗工引き上げ速度を20〜5000mm/min.に調整する。
【0082】
本発明の帯電部材の表面粗さとしては、好ましくは十点平均粗さRzで10μm以下、Raで2.0μm以下、より好ましくは十点平均粗さRzで5μm以下、Raで1μm以下である。表面粗さがあまり大き過ぎると帯電ムラとして出力画像に表れ易い。
【0083】
上記範囲の表面粗さを有する帯電部材とするためには、基層の表面粗さができるだけ小さくなるように調整する。具体的には、十点平均粗さRzで20μm以下、より好ましくは15μm以下とする。
【0084】
平均粗さ(Ra、Rz)の測定方法としては、JIS B0601の表面粗さに基づき、小坂研究所製サーフコーダーSE3400にて、軸方向3点×周方向2点の計6点について各々測定し、その平均値をとる。
【0085】
また、本発明の帯電部材は、画像形成装置に用いた場合の使用状態と同様の応力で、感光体と同じ曲率の円相形円柱形金属に当接させて、使用状態と同様の回転速度で円柱形金属を回転させながら(本発明では軸の両端にそれぞれ5Nの力を加えて、直径30mmの金属円柱に当接させ、該金属円柱の周速45mm/sで回転させた)直流電圧−250Vを印加したときの帯電部材の電気抵抗が、30℃/80%RHの高温高湿の環境中では1×106Ω以上であり、15℃/10%の低温低湿の環境中では1×108Ω以下であることが好ましい。より好ましくは、30℃/80%RHの高温高湿の環境中では2×106Ω以上であり、15℃/10%の低温低湿環境中では6×107Ω以下であることが好ましい。
【0086】
低温低湿の環境中の抵抗が上記範囲より小さいと、帯電ムラによるハーフトーン画像上の細かい横白スジがほとんど発生しないので好ましい。また、高温高湿環境中の抵抗が上記範囲より大きいと、感光体にピンホールがあったとしても印加電流がリークせず、ハーフトーン画像上に帯電の濃度ムラが現れることがないので好ましい。
【0087】
電気抵抗を上記範囲とするには、帯電部材の導電性弾性体基層の体積抵抗率を1×104〜1×107Ω・cmに、また表層の体積抵抗率が1×108〜1×1015Ω・cmでかつ表層の膜厚が5〜40μmになるように調整すればよい。
【0088】
帯電部材の形状としては、ローラ形状が最も一般的であるが、図8に示すブレード形状の帯電ブレード25や、図9に示すベルト形状の帯電ベルト26をとして感光体に当接させて使用することもできる。
【0089】
<2>画像形成装置
図2に本発明の帯電部材の一つの実施の形態である帯電ローラ6を用いた画像形成装置を示す。像担持体である感光体ドラム5は矢印の方向に回転しながら、帯電ローラ6によって一次帯電され、次に露光手段により露光11が照射され静電潜像が形成される。現像手段である現像ローラ4上の薄層になったトナーは、トナー帯電ローラ29で帯電され、次いで感光体ドラム5の表面と接触することによって、静電潜像が現像され、可視化したトナー像が形成される。
【0090】
現像されたトナー像は、転写部材である転写ローラ8と感光体ドラム5の間の現像部において、感光体ドラム5から被転写部材である印刷メディア7に転写され、その後定着部9で熱と圧力により定着され、永久画像となる。転写されなかった転写残トナーは、クリーニングローラ10で電荷を与えられ、現像ローラ4で回収される。
【0091】
現像ローラ4、トナー帯電ローラ29、帯電ローラ6、転写ローラ8、クリーニングローラ10のそれぞれには画像形成装置の電源18、19、20、22、21から、それぞれ電圧が印加されている。
【0092】
ここで、本発明の帯電部材である帯電ローラ6には、電源20から直流電圧が印加される。印加電圧に直流電圧を用いることで、電源のコストを低く抑えることができるという利点がある。また、交流電圧を印加したときに発生する帯電音が発生しないという利点がある。
【0093】
印加する直流電圧の絶対値は、空気の放電開始電圧と被帯電体表面(感光体表面)の一次帯電電位との和とすることが好ましい。通常空気の放電開始電圧は600〜700V程度、感光体表面の一次帯電電位は300〜800V程度なので、具体的な一次帯電電圧としては900〜1500Vとすることが好ましい。
【0094】
また、クリーニングローラ10の代わりに、図3に示すクリーニングブレード23を使用してもよい。
【0095】
また、カラー画像形成装置とする場合は、図4の様に感光体ドラム5a〜d、像ローラ、転写ローラ8a〜d、帯電ローラ6a〜d、トナー帯電ローラ29a〜d、弾性規制ブレード30a〜d、露光11a〜d、トナー容器31a〜d等をそれぞれ4色分用意して、直列に配置することもできる。
【0096】
<3>帯電方法
本発明は、帯電部材に直流電圧を印加することにより、被帯電体を帯電させる帯電方法を提供する。
【0097】
<4>プロセスカートリッジ
本発明は、像担持体と、前記像担持体上に形成された静電潜像にトナーを転移させて可視化しトナー像を形成させる現像手段と、前記被転写部材にトナー像が転写された後に前記像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、から選ばれる1つ又は2つ以上が、本発明の帯電部材と一体に支持され、画像形成装置から着脱自在に構成されているプロセスカートリッジである。
【0098】
本発明のプロセスカートリッジは、例えば、図6に示すように、感光体ドラム5や帯電ローラ6、現像ローラ4及びクリーニングローラ6等が一体に支持された、画像形成装置の本体と脱着自在な構成である。
【0099】
電子写真プロセスカートリッジが使用される前には、トナーシール27で現像ローラ4とトナーの接触を避けておくことが好ましい。
【0100】
【実施例】
以下に本発明を実施例をもって説明するが、本発明は実施例よって制限されるものではない。
【0101】
(実施例1)
<帯電ローラの作製>
(1)導電性弾性体基層の調製
エピクロルヒドリンゴム(商品名:エピクロマーCG102、ダイソー(株)製)100質量部、充填剤としての炭酸カルシウム30質量部、研磨性改善のための補強材としての着色グレードカーボン(商品名:シーストSO、東海カーボン製)2質量部、酸化亜鉛5質量部、可塑剤としてのDOP10質量部、下記式の過塩素酸4級アンモニウム塩3質量部、
【0102】
【化4】
Figure 0004194263
老化防止剤としての2−メルカプトベンズイミダゾール1質量部をオープンロールで20分間混練し、更に、加硫促進剤としてのDM1質量部、加硫促進剤としてのTS0.5質量部、加硫剤としての硫黄1質量部を加えて更に15分間オープンロールで混練した。
【0103】
これをゴム押し出し機を使用して、外径15mm、内径5.5mmの円筒形に押し出し、250mmの長さに裁断し、加硫缶中を使用して、160℃の水蒸気中で40分間一次加硫し、導電性弾性体基層ゴム一次加硫チューブを得た。
【0104】
次に、直径6mm、長さ256mmの円柱形の導電性支持体(鋼製、表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部231mmに金属とゴムとの熱硬化性接着剤(商品名:メタロックU−20)を塗布し、80℃で30分間乾燥した後、120℃で1時間乾燥した。この導電性支持体を、前記導電性弾性体基層ゴム一次加硫チューブに挿入し、その後、電気オーブンの中で160℃で2時間、二次加硫と接着剤の硬化を行い、未研磨層を得た。
【0105】
この未研磨層のゴム部分の両端部を突っ切り、ゴム部分の長さを231mmとした後、ゴム部分を回転砥石で研磨し、端部直径12.00mm、中央部直径12.10mmのクラウン形状で表面の十点平均粗さRz7μm、振れ25μmの導電性弾性体基層を有する帯電ローラを得た。
【0106】
導電性弾性体基層を有する帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、導電性弾性体基層を有する帯電ローラの抵抗を測定したところ、1.9×105Ωであった。また、ゴム部分のアスカーC硬度は43°と軟らかかった。
【0107】
(2)表層の調製
導電性酸化スズ粉体(商品名:SN−100P、石原産業(株)製)50質量部に、トリフルオロプロピルトリメトキシシランの1%イソプロピルアルコール溶液を500質量部と平均粒径0.8mmのガラスビーズ300質量部を加え、ペイントシェーカで70時間分散後、分散液を500メッシュの網で濾過し、次にこの溶液をナウターミキサーで攪拌しながら100℃の湯浴で暖めてアルコールを飛ばして乾燥させ、表面にシランカップリング剤を付与し表面処理導電性酸化スズ粉体を得た。
【0108】
ラクトン変性アクリルポリオール(商品名:プラクセルDC2009、ダイセル化学工業(株)製)200質量部を、500質量部のMIBK(メチルイソブチルケトン)に溶解し、固形分20質量%の溶液とした。このアクリルポリオール溶液200質量部に対して前記表面処理導電性酸化スズ粉体を50質量部、シリコーンオイル(商品名:SH−28PA、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製)を0.01質量部、ヘキサメチレンジシラザンで表面処理した微粒子シリカ(一次粒径0.02μm)を1.2質量部配合し、これに直径0.8mmのガラスビーズ200質量部を加えて、450mlのビンに入れてペイントシェーカを使い10時間分散した。
【0109】
この分散液370質量部にイソホロンジイソシアネートのブロックタイプのイソシアヌレート型3量体(商品名:ベスタナートB1370、デグサ・ヒュルス製)を33.5質量部とヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型3量体(商品名:デュラネートTPA−B80E、旭化成工業製)を21.5質量部を混合し、ボールミルで1時間攪拌し、最後に500メッシュの網で溶液を濾過して表層塗料を得た。
【0110】
前記表層塗料をディッピンク法により前記導電性弾性体基層を有する帯電ローラの表面に塗工した。引き上げ速度400mm/minで塗工し、30分間風乾した後、ローラの塗工時の軸方向を反転してもう一度引き上げ速度400mm/minで塗工し、もう一度30分間風乾した後、160℃で100分間乾燥した。膜厚は20μm、表層の体積抵抗率は5.3×1014Ω・cmであった。こうして完成したローラを実施例1の帯電ローラとした。
【0111】
<帯電ローラの評価>
上記のようにして得られた帯電ローラを用いて、以下に示すようにして評価を行った。
【0112】
本試験で使用した電子写真式レーザプリンタはA4縦出力用のマシンで、記録メディアの出力スピードは、45mm/sec、画像の解像度は600dpiである。
【0113】
感光体はアルミニウムシリンダーに膜厚18μmのOPC層をコートした反転現像方式の感光ドラムであり、最外層は変性ポリカーボネートをバインダ樹脂とする電荷輸送層である。
【0114】
トナーは、ワックスを中心に荷電制御剤と色素等を含むスチレンとブチルアクリレートのランダムコポリマーを重合させ、更に表面にポリエステル薄層を重合させシリカ微粒子等を外添した、ガラス転移温度63℃、質量平均粒径6μmの重合トナーである。
【0115】
一次帯電は、上記で得られた実施例1の帯電ローラを用い、直流電圧−1150Vを帯電ローラに印加した。
【0116】
画像の評価は全て、ハーフトーン(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像)画像を出力して行った。
【0117】
低温低湿環境(L/L:15℃/10%RH)における帯電が原因の画像不良としては、細かい横白スジが予想されるので、この横スジが全く発生しなかったものを◎、ほんの少し発生したが実用上はほとんど気が付かないレベルのものを〇、少し発生したが実用上は問題無いものを△、大量に発生したものを×とした。
【0118】
高温高湿環境(H/H:30℃/80%RH)においては、感光体にピンホールを空けたピンホールドラムを使用し、ハーフトーン画像を出力したときにピンホールに電流が集中しホール以外の部分のハーフトーン濃度が変化して濃度の違う帯のように画像に表れるかどうかを見た。リークして濃度ムラが濃く現れたものを×、濃度ムラが中程度に現れたものを△、極薄い濃度ムラが現れたものを〇、濃度ムラが現れなかったものを◎とした。
【0119】
更に、常温常湿環境(N/N:23℃/55%RH)で印字濃度4%(感光体の回転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔50ドットの横線を描くような画像)を連続で5000枚耐久し、その後N/N環境でハーフトーン画像を出力し、帯電ローラの表面の汚れに起因する帯電ムラが発生しないかどうかを見た。帯電ムラが発生しないものを◎、少し発生したが実用上は問題無いものを〇、中程度に発生するものを△、非常にムラが大きかったものを×とした。
【0120】
また感光体を、画像形成装置中で使用するときと同じ状態で感光体に当接させ、40℃/95%RHの環境中に30日間放置し、その後、常温常湿環境(N/N:23℃/55%RH)で画像を出力し、帯電ローラからの染み出しで感光体の当接部が画像に表れるかどうかを調べた。感光体の表面と出力画像の両方を見て、両方問題の無いものを◎、感光体上に当接していた跡が少し確認されたが画像上何も問題無かったものを〇、当接跡が画像上に微妙に見えたものを△、当接跡が画像上にはっきりと見えたものを×とした。
【0121】
なお、L/LとH/Hでは画出しを行う前に帯電ローラの抵抗を測定した。抵抗の測定方法としては、まず図5(a)の様に、帯電ローラの両端の軸1を荷重のかかった軸受け33aと33bとにより感光体と同じ曲率の円柱形金属32に対して帯電ローラが平行になるように当接させる。次に図5(b)の様に、図示しないモータにより円柱形金属32を帯電ローラ使用状態と同様の回転速度で回転させ、ローラを円柱形金属に当接させたまま従動回転させながら安定化電源34から直流電圧−250Vを印加したときに帯電ローラに流れる電流を電流計35で測定して帯電ローラの抵抗を計算した(本発明では軸の両端にそれぞれ5Nの力を加えて、直径φ30mmの金属円柱に当接させ、該金属円柱の周速45mm/sで回転させた)。
【0122】
更に、ローラの表面粗さを測定し、表面にシワが発生し、十点平均表面粗さRzが5μmより大きいローラを×とした。
【0123】
実施例1の帯電ローラは良好な表面性で、高温高湿環境でも低温低湿環境でも良好な画像を出力し、感光体を汚染せず、耐久後も良好な画像を出力した。評価結果を表1に示す。
【0124】
(実施例2)
イソホロンジイソシアネート(IPDI)の配合量を44.7質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の配合量を14.3質量部として、IPDI:HDIの配合モル比を1:1から2:1に変更した以外は、実施例1のローラと同様にして実施例2のローラを作製した。
【0125】
実施例1のローラと同様、実施例2の帯電ローラは良好な表面性で、高温高湿環境でも低温低湿環境でも良好な画像を出力し、感光体を汚染せず、耐久後も良好な画像を出力した。評価結果を表1に示す。
【0126】
(実施例3)
イソホロンジイソシアネート(IPDI)の配合量を22.3質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の配合量を28.7質量部として、IPDI:HDIの配合モル比を1:1から1:2に変更した以外は、実施例1のローラと同様にして実施例3のローラを作製した。
【0127】
実施例1のローラと同様、実施例3の帯電ローラは良好な表面性で、高温高湿環境でも低温低湿環境でも良好な画像を出力し、感光体を汚染せず、耐久後も良好な画像を出力した。評価結果を表1に示す。
【0128】
(比較例1)
イソホロンジイソシアネート(IPDI)の配合量を67質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の配合量を0質量部として、IPDI:HDIの配合モル比を1:1から1:0に変更した以外は、実施例1のローラと同様にして比較例1のローラを作製した。比較例1のローラは表面にシワが発生してしまい、十点平均表面粗さRzが6μmと大きく、横スジは発生しないものの、画像に帯電ローラ表面パターンが見えてしまった。評価結果を表1に示す。
【0129】
(比較例2)
イソホロンジイソシアネート(IPDI)の配合量を0質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の配合量を43質量部として、IPDI:HDIの配合モル比を1:1から0:1に変更した以外は、実施例1のローラと同様にして比較例2のローラを作製した。比較例2のローラは、感光体汚染試験において感光体表面に僅かに当接跡が見つかり、画像上にも現れてしまった。評価結果を表1に示す。
【0130】
(実施例4)
シリカを添加しなかった以外は、実施例1のローラと同様にして実施例4のローラを作製した。実施例4のローラは、L/L環境の初期画出しにおいて僅かに横白スジが見られたが、実用上は全く問題ないレベルであった。評価結果を表1に示す。
【0131】
(実施例5及び6)
シリカを添加しなかった以外は、実施例2及び3のローラと同様にして実施例5及び6のローラを作製した。実施例5及び6のローラは、L/L環境の初期画出しにおいて僅かに横白スジが見られたが、実用上は全く問題ないレベルであった。評価結果を表1に示す。
【0132】
(実施例7)
ラクトン変性アクリルポリオールの樹脂固形分を20質量%から35質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例7のローラを作製した。実施例7のローラは抵抗が大きく、L/L環境の若干横スジが少し発生したが、実用上は問題なかった。評価結果を表1に示す。
【0133】
(実施例8)
導電性酸化スズの表面処理をせずに用いた以外は、実施例1と同様にして実施例8の帯電ローラを作製した。実施例1のローラに比較して環境変動が大きく、L/Lで若干横スジが発生したが、実用上は問題ないレベルであった。評価結果を表1に示す。
【0134】
(実施例9)
導電性酸化スズの表面処理をせずに用いて配合量を若干増やした以外は、実施例1と同様にして実施例9の帯電ローラを作製した。実施例1のローラに比較して環境変動が大きく、L/Lで若干横スジが発生したが、実用上は問題ないレベルであった。評価結果を表1に示す。
【0135】
(実施例10〜13)
導電性酸化スズの配合量を増減した以外は、実施例1と同様にして実施例10〜13の帯電ローラを作製した。ローラ抵抗が変化して、抵抗を小さくしたものはH/H環境においてピンホールにリーク原因による若干濃度ムラが現れ、抵抗を大きくしたものはL/L環境において若干横白スジが発生したが、いずれも実用上は問題ないレベルであった。評価結果を表1に示す。
【0136】
(比較例3)
実施例1の基層の代わりに、EPDM100質量部に導電性カーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)10質量部を添加して混錬した電子導電性の基層を用いた。電気抵抗が実施例1の基層と同じになるように混錬の程度を調整した。
【0137】
帯電部材としての電気抵抗が実施例1の帯電部材と同じにもかかわらず、低温低湿環境の画出しにおいて、抵抗ムラに起因すると考えられる横スジが大量に表れて良好な初期画像が得られなかった。評価結果を表1に示す。
【0138】
【表1】
Figure 0004194263
【0139】
【発明の効果】
上述してきたように、本発明によって、エピクロルヒドリンゴムにイオン導電剤を含有させた柔軟で電気抵抗率の位置ばらつきが非常に小さい導電性弾性体基層を用ることにより、電気抵抗のムラに対する要求が厳しいDC帯電方式に使用することができる帯電部材を提供することが可能となった。
【0140】
更に、ラクトン変性アクリルポリオールを、少なくともイソホロンジイソシアネートを含む2種類以上のイソシアネートで架橋したウレタン樹脂を主成分とする表層を用いることにより、基層の良好な電気抵抗特性を阻害しない程度に薄く適度な硬度を有する表層を被覆したとしても基層から汚染性物質が染み出してきて電子写真感光体を汚染することのない帯電部材を提供することが可能となった。
【0141】
本発明により、電気抵抗が小さく、かつムラが小さく、電子写真感光体を汚染せず、帯電部材自身も汚れにくい帯電部材を提供することができ、直流帯電方式を採る画像形成装置に本発明の帯電部材を用いれば高精細な画像を提供することが可能となった。
【0142】
また、低温低湿な環境中で使用した場合にも帯電ムラが小さく、高温高湿の環境中で使用しても感光体のピンホールによるリークが画像に現れにくい帯電部材を提供することができ、直流帯電方式を採る画像形成装置に本発明の帯電部材を用いれば高精細な画像を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電部材の一つの実施の形態の断面を表す概略図を示す。
(a)帯電部材の横断図、(b)帯電部材の断面図
【図2】本発明の帯電部材を使用した画像形成装置の一つの実施の形態の概略図を示す。
【図3】本発明の帯電部材を使用した画像形成装置の一つの実施の形態の概略図を示す。
【図4】本発明の帯電部材を使用したカラー画像形成装置の一つの実施の形態の概略図を示す。
【図5】本発明の帯電部材の電気抵抗を測定する方法を説明する図を示す。
【図6】本発明のプロセスカートリッジの一つの実施の形態の概略断面図を示す。
【図7】本発明の帯電部材の一つの実施の形態の断面を表す概略図を示す。
(a)帯電部材の横断図、(b)帯電部材の断面図
【図8】本発明の帯電部材(ローラ)の実施の形態の断面を表す概略図を示す。
【図9】本発明の帯電部材(ベルト)の実施の形態の断面を表す概略図を示す。
【符号の説明】
1 導電性支持体
2 導電性弾性体基層
3 表層
4 現像ローラ
5 感光体ドラム
6 帯電ローラ
8 転写ローラ
9 定着部
10 クリーニングローラ
11 露光
18、19、20、21、22 電源
23 クリーニングブレード
25 帯電ブレード
26 帯電ベルト
27 トナーシール
29 トナー帯電ローラ
30 弾性規制ブレード
31 トナー容器
32 円柱形金属
33 荷重のかかった軸受け
34 安定化電源
35 電流計

Claims (17)

  1. 導電性支持体と、該導電性支持体上に設けられた、エピクロルヒドリンゴムを主成分とし少なくともイオン導電剤を含有する導電性弾性体基層と、ラクトン変性アクリルポリオールを、少なくともイソホロンジイソシアネートを含む2種類以上のイソシアネートで架橋したウレタン樹脂を主成分とする表層とを少なくとも有することを特徴とする帯電部材。
  2. 前記表層にシリカ粉体を含有する請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記表層に導電性粉体を含有する請求項1又は2に記載の帯電部材。
  4. 前記導電性粉体が酸化スズにアンチモンをドープした導電性酸化スズである請求項3に記載の帯電部材。
  5. 前記導電性酸化スズが、表面をシランカップリング剤でカップリング剤処理された酸化スズである請求項に記載の帯電部材。
  6. 前記2種類以上のイソシアネートがイソホロンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートである請求項1〜5のいずれかに記載の帯電部材。
  7. 前記イソホロンジイソシアネートと前記ヘキサメチレンジイソシアネートとのモル比がイソホロンジイソシアネート:ヘキサメチレンジイソシアネート=2:1〜1:2である請求項6に記載の帯電部材。
  8. 前記イソホロンジイソシアネートと前記ヘキサメチレンジイソシアネートとがイソシアヌレートタイプの3量体である請求項6又は7に記載の帯電部材。
  9. 前記イソホロンジイソシアネートと前記ヘキサメチレンジイソシアネートとがオキシムブロックタイプのイソシアネートである請求項〜8のいずれかに記載の帯電部材。
  10. 前記表層の樹脂のガラス転移温度が45℃以上である請求項1〜9のいずれかに記載の帯電部材。
  11. 面が十点平均粗さRz10μm以下である請求項1〜10のいずれかに記載の帯電部材。
  12. 帯電部材を画像形成装置に用いた場合の使用状態と同様の応力で、感光体と同じ曲率の円相形金属に当接させて、使用状態と同様の回転速度で円柱形金属を回転させながら直流電圧−250Vを印加したときの帯電部材の電気抵抗が、30℃/80%RHの高温高湿環境中では1×106Ω以上であり、15℃/10%RHの低温低湿環境中では1×108Ω以下である請求1〜11のいずれかに記載の帯電部材。
  13. 帯電部材がローラ形状の帯電ローラである請求項1〜12のいずれかに記載の帯電部材。
  14. 像担持体と、
    像担持体を所定の電位に帯電させる、該像担持体に接触して配置されている帯電部材と、
    該帯電部材に直流電圧のみを印加する電源と、
    該像担持体の帯電面に静電潜像を形成する露光手段と、
    該像担持体上に形成された静電潜像にトナーを転移させて可視化しトナー像を形成させる現像手段と、
    該トナー像を被転写部材に転写させる転写手段とを備えた画像形成装置において、
    該帯電部材が、請求項1〜13のいずれかに記載の帯電部材であることを特徴とする画像形成装置。
  15. 前記現像手段が、前記像担持体に対してトナーの薄層を介して接触した状態で静電潜像を現像をする接触現像手段である請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 被帯電体を帯電手段で帯電させる帯電方法において、該帯電手段が請求項1〜13のいずれかに記載の帯電部材であり、該帯電部材に直流電圧のみを印加して被帯電体を帯電させることを特徴とする帯電方法。
  17. 像担持体上に形成された静電潜像をトナーを転移させて可視化してトナー像を形成し、該トナー像を被転写部材に転写することにより画像を形成する画像形成装置から着脱自在に構成されているプロセスカートリッジにおいて、
    像担持体と、該像担持体上に形成された静電潜像にトナーを転移させて可視化しトナー像を形成させる現像手段と、前記被転写部材にトナー像が転写された後に該像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段とから選ばれる1つ又は2つ以上、請求項1〜13のいずれかに記載の帯電部材と一体に支持されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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