JP2007121533A - 電子写真画像形成装置 - Google Patents

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賢一 加来
Hironori Owaki
弘憲 大脇
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Abstract

【課題】本発明の目的は、高いトナー転写効率と、電子写真感光体と中間転写体の摺擦による画像欠陥の低減を達成できる、電子写真感光体、中間転写体及び電子写真画像形成装置を提供することである。
【解決手段】本発明は、電子写真感光体の最表面層と、中間転写体の最表面層とが、類似した形状であることを特徴とする、電子写真画像形成装置に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、シリコン原子を母体とする非単結晶材料で形成される光導電層と特定の粗さ曲線を示す表面保護層とを有する電子写真感光体、かつ特定の粗さ曲線を示す表面層を有する中間転写体を使用する電子写真画像形成装置に関する。
電子写真プロセスを利用した画像形成装置は、カラー画像情報や多色画像情報を複数の色成分に分解し、各色成分の画像に対応して電子写真感光体表面に形成した静電潜像上にその色成分のトナー像を形成する。その後、この色成分のトナー像を一旦中間転写体に転写し、この中間転写体に転写したこの色成分のトナー像の上に、さらに他の色成分のトナー像を重畳転写して合成カラー画像を形成するデジタル式画像形成装置が知られている。
中間転写体を用いた画像形成装置は、各成分色画像の重ね合わせのズレ(色ズレ)が非常に小さい画像を得ることが可能である。さらに、画像形成を施す媒体として、多様な用紙を選択可能であることから、このような中間転写体を用いた画像形成装置を採用した、カラー複写機、カラープリンターなどが、すでに市場に普及し始めている。
電子写真画像形成装置に搭載される電子写真感光体は、帯電−露光−トナー現像−転写−転写残トナーのクリーニングといった画像形成プロセスを受けることから、電子写真画像形成装置において重要な主要部材である。近年、環境の面で無害であり、さらに高感度かつ高硬度であることから、高画質な画像を長期にわたって安定的に提供できる感光体として、水素化アモルファスシリコン感光体(以後、a−Si感光体と略)が注目されている。
これらの画像形成プロセスにおいて、高画質な画像を長期にわたり安定的に供給するためには、感光体の表面性、及び中間転写体の表面性がともに重要なパラメータであり、それらの設計に際しては、それぞれの部材に関して様々な技術検討がなされてきた(例えば特許文献1)。
特開平8−160763号公報
しかしながら、近年において特に、1ドット−1スペース等の高解像度に静電潜像されたハーフトーン画像を高精彩に出力することが望まれている。
a−Si感光体のような高硬度な感光体を使用すると、表面粗さを調製した電子写真感光体と中間転写体とを組み合わせた場合、トナー転写効率が十分な状態であっても画像劣化を起こし、高精彩なハーフトーン画像を提供できない場合がある。これは、感光体の表面が中間転写体の表面よりも硬い、例えば、a−Si感光体のような高硬度な感光体を使用すると、両部材間の摺擦により中間転写体の低抵抗率の材料が感光体表面に付着し、感光体表面の電荷保持能を低下させることが原因と考えられている。
本発明の目的は、上記の課題を鑑み、転写効率を改良し、さらに摺擦による画像劣化を改善できるような、電子写真感光体と中間転写体を組み合わせた電子写真画像形成装置を提供することにある。
導電性支持体上に、シリコン原子を母体とする非晶質性材料で形成される光導電層と、非晶質材料で形成される表面層とがこの順に積層された感光体と、該感光体表面の静電潜像上に現像剤により現像する現像手段と、前記現像剤により現像されたイメージを前記感光体表面から転写される中間転写体とを少なくとも備える電子写真画像形成装置において、
表面粗さ計により、基準長さ0.8mm、評価長さ4.0mmで評価した時に、前記感光体表面の長手方向に測定して得られた測定曲線を、カットオフλc0.008mmでフィルタリングして得られた、前記感光体表面の断面曲線V(x)と、前記中間転写体表面の回転軸方向に測定して得られた測定曲線を、カットオフλc0.008mmでフィルタリングして得られた、前記中間転写体表面の断面曲線W(x)とから計算される相互相関関数f(s)(下記式(1))の周波数分布F(k)(下記式(2))において最大分布を与える周波数が、前記感光体表面の断面曲線の周波数分布における最大分布を与える周波数の0.2以上かつ2.2以下の範囲にあることを特徴とする、電子写真画像形成装置である。
本発明によれば、電子写真感光体と中間転写体の両表面を類似形状とすることによって、感光体の表面が中間転写体の表面よりも硬い、例えば、a−Si感光体のような高硬度な感光体を用いても、トナー転写効率を向上し、かつ、電子写真感光体と中間転写体の摺擦に起因する画像劣化を低減し、高画質な画像を長期にわたり安定的に供給できる電子写真画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明における実施の最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。最初に、中間転写体を用いた、一般的な電子写真画像形成装置の全体の構成について説明する。
中間転写体106を用いて転写を行う、電子写真プロセスを利用したカラー画像形成装置(複写機またはレーザービームプリンター)の一例の模式図を図1に示す。
図1に示す画像形成装置は、表面に静電潜像が形成され、この静電潜像上にトナーが付着されてトナー像が形成される第1の画像担持体である、繰り返し使用される電子写真感光体101を有している。感光体101の周りには、感光体101の表面を所定の極性・電位に一様に帯電させる一次帯電器102と、帯電された感光体101の表面に像露光を行って静電潜像を形成する、不図示の画像露光装置とが配置されている。
また、形成された静電潜像上にトナーを付着させて現像する現像器として、マゼンタトナーM、シアントナーC、及びイエロートナーYを付着させる回転式の現像器104と、ブラックトナーKを付着させる現像器105とが配置されている。さらに、中間転写体106にトナー像を転写した後、感光体101上をクリーニングする感光体クリーナ103が設けられている。
中間転写体106は、感光体101に当接して回転可能なように配置され、一次転写ローラ112を通して中間転写体に転写するための一次転写バイアスを印加するバイアス電源109が接続されている。
中間転写体106の周りに、中間転写体106に転写されたトナー像を記録媒体に転写するための転写ローラ110が、中間転写体106の回転軸に平行に軸支されて中間転写体106の下面部に接触するように設けられている。また、中間転写体106上のトナー像を記録媒体に転写した後、中間転写体106の表面上に残留した転写残トナーをクリーニングするための転写体クリーナ107が設けられている。転写ローラ110には、中間転写体106上のトナー像を記録媒体に転写するための二次転写バイアスを印加するバイアス電源111が接続されている。
この画像形成装置の記録媒体の搬送経路上には、記録媒体上に転写されたトナー像を記録媒体に定着させる定着器108が配置されている。
一次帯電器102としてはコロナ放電器やローラ帯電器などが用いられる。像露光装置としては、カラー原稿画像の色分解・結像露光光学系や、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナによる走査露光系などが用いられる。
感光体表面の除電機能を有する前露光装置としては、LEDアレイなどの各種発光素子が用いられる。バイアス電源109、及びバイアス電源111からは、トナーとは逆極性の、例えば0.5〜3kVの範囲の電圧が印加される。
次に、この画像形成装置の動作について説明する。
まず、図1に矢印で示すように、感光体101が、反時計方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動され、中間転写体106が、時計方向に、感光体101と同じ周速度で回転駆動される。
感光体101は、回転過程で、一次帯電器102により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで、像露光を受け、これにより感光体101の表面上には、目的のカラー画像の第1の色成分像(例えばマゼンタ成分像)に対応した静電潜像が形成される。次いで、その静電潜像が現像器104により第1色であるマゼンタトナーMにより現像される。この時、現像器104中のシアントナーC及びイエロートナーYの現像器、現像器105は、作動オフになっていて感光体101には作用せず、第1色のマゼンタトナー像に影響を与えることはない。
このようにして、感光体101上に形成担持された第1色のマゼンタトナー像は、感光体101と中間転写体106とのニップ部を通過する過程で、バイアス電源109から印加される一次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写体106の外周面に順次中間転写される。
中間転写体106に第1色のマゼンタトナー像を転写し終えた感光体101の表面は、感光体クリーナ103によりクリーニングされる。次に、感光体101の清掃された表面上に、第1色のトナー像の形成と同様に、第2色のトナー像(例えばシアントナー像)が形成され、この第2色のトナー像が、第1色のトナー像が転写された中間転写体106の表面上に重畳転写される。以下同様に、第3色のトナー像(例えばイエロートナー像)、第4色のトナー像(例えばブラックトナー像)が中間転写体106上に順次重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー像が形成される。
次に、中間転写体106と転写ローラ110との当接ニップ部に所定のタイミングで記録媒体が給送される。
記録媒体が、転写ローラ110が中間転写体106に当接されると共に、二次転写バイアスがバイアス電源111から転写ローラ110に印加される。この結果、中間転写体106上に重畳転写された合成カラートナー像が、第2の画像担持体である記録媒体に転写される。記録媒体へのトナー像の転写終了後、中間転写体106上の転写残トナーは中間転写体クリーナ107によりクリーニングされる。トナー像が転写された記録媒体は定着器108に導かれ、ここで記録媒体上にトナー像が加熱定着される。
本画像形成装置の動作で、感光体101から中間転写体106へ第1〜第4色のトナー像を順次転写する際に、転写ローラ110および中間転写体クリーナ107は中間転写体106から離間させるようにしてもよい。
次に、中間転写ベルト206に、トナー現像器と感光体とを有するユニットが各色に毎に搭載された、いわゆるタンデム方式の画像形成装置について図2を用いて説明する。
タンデム方式の画像形成装置は、例えばマゼンタ、シアン、イエロー、及びブラックの各色の可視画像(トナー像)を形成する第1〜第4の画像形成部が直線的に並んで配列された構成を有している。中間転写ベルト206を、図2の矢印方向(ベルト回転方向)への回転移動に伴なって各画像形成部の転写領域に順次回転して搬送し、この際、中間転写ベルト206上に複数色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成するものである。
各トナー画像形成部には、各色のトナー専用の画像担持体である感光体ドラム201m、201c、201y、201kを有している。各感光体ドラム201m、201c、201y、201kの周囲には、各色トナー専用の画像形成手段として、1次帯電器202m、202c、202y、202k、画像露光装置(不図示)、現像器204m、204c、204y、204k、クリーナ203m、203c、203y、203kが配置されている。
トナー各画像形成部の各感光体ドラム201m〜201kの下方を通るように移動する中間転写ベルト206が、周知の態様で複数のローラ間(205a、205b、205c)に張架されて設けられている。中間転写ベルト6に囲まれた領域内の、中間転写ベルト6を挟んで各感光体ドラム201m、201c、201y、201kの下面に対向する位置には、一次転写ローラ212m、212c、212y、212kがそれぞれ配設されている。また、中間転写ベルト206の、図2における右方には給紙部が、その反対側、すなわち図2における左方には定着器208がそれぞれ配置されている。
次に、この画像形成装置の動作について説明する。
図2に矢印で示すように、各感光体201m〜201kは反時計方向に回転駆動され、無端形状の中間転写ベルト206が時計方向に回転している。
第1の画像形成部では、感光体201mの表面が1次帯電器202mによって一様に帯電され、原稿画像の、例えばマゼンタ色成分の画像情報を走査して得られたマゼンタ色成分の画像が、帯電された表面に対してレーザービームなどにより照射され、静電潜像が形成される。この静電潜像上に、現像器204mによってマゼンタトナーが付着されてマゼンタトナー画像が形成され、バイアス電源209mによりかけられた一次転写バイアスによる電界により、中間転写ベルト上にマゼンタトナー画像が転写される。
マゼンタのトナー画像がベルト上に形成された状態で、中間転写ベルトは時計方向に、第2の画像形成部まで循環する。循環される間に、第2の画像形成部で、感光体201cの表面が1次帯電器202cによって一様に帯電され、原稿画像の、例えばシアン色成分の画像情報を走査して得られたシアン色成分の画像が、帯電された表面に対してレーザービームなどにより照射され、静電潜像が形成される。この静電潜像上に、現像器204cによってシアントナーが付着されてシアンの可視画像が形成され、バイアス電源209cによりかけられた一次転写バイアスによる電界により、この間に循環してきた中間転写ベルトのマゼンタトナー画像上へ、シアントナー画像が転写される。
これらの各色トナー画像形成プロセスを、残りのイエロートナー画像、ブラックトナー画像についても同様の操作で行うことにより、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各色トナーによってカラートナー画像が中間転写ベルト206上に形成される。
このカラートナー画像が形成された状態で、中間転写ベルト206は二次転写ローラ210のあるトナー画像転写部まで循環される。このカラートナー画像を、所定のタイミングにより不図示の給紙ユニットから供給された記録媒体上に、バイアス電源211により印加された1〜5kVの電界によって転写され、不図示の記録媒体搬送ユニットにより、定着器208まで搬送され、定着器でトナー画像が記録媒体に定着され、目的のフルカラー画像が形成された記録媒体を提供することができる。
続いて、本発明で使用する中間転写体と電子写真感光体の詳細について述べる。
本発明は、電子写真感光体と中間転写体のそれぞれの表面層が類似の形状を有することを特徴とする電子写真画像形成装置である。すなわち、感光体表面の断面曲線と中間転写体の断面曲線が類似の曲線であることを特徴とする電子写真画像形成装置である。この断面曲線を測定する際の詳細な条件は、種々の測定条件を用いることができるが、本発明においては、感光体の長手方向(円筒軸方向)に沿って表面粗さ計により、基準長さ0.8mm、評価長さ4.0mmで測定した時に得られた測定曲線を、カットオフλc0.008mmでフィルタリングして得られた粗さ曲線を、断面曲線と定義している。
また、上記条件で測定して得られる感光体表面の断面曲線V(x)と中間転写体表面の断面曲線W(x)から計算される相互相関関数f(s)(下記式(1))の周波数分布F(x)(下記式(2))において最大分布を与える周波数が、感光体表面の断面曲線の周波数分布における最大分布を与える周波数の0.2以上かつ2.2以下の範囲にあることが好ましく、0.5以上かつ1.5以下の範囲にあることがさらに好ましい。この周波数比が1に近いほど、感光体と中間転写体が互いに類似な波長成分を有する表面であることを示す。
Figure 2007121533
Figure 2007121533
(ここで、式(2)中のNは規格化定数である)。
類似の表面形状を有する、つまり、類似の断面曲線を有する感光体と中間転写体との組み合わせが摺擦による画像劣化の低減に対して特に有効である理由は、明白ではないが、次のことが考えられる。感光体表面と中間転写体表面が類似形状である場合、両部材の表面間での接触面積が大きくなることにより、両部材表面に局所的に作用する力が小さくなる。その結果、摺擦によって中間転写体が摩耗する量が減少し、かつ、感光体表面に付着する中間転写体由来の低抵抗率成分の量が減少し、高解像度の静電潜像を保持できるため、ハーフトーン等の高精彩画像における画像欠陥を防ぐことができる、と考えられる。
また、周波数分布において、最大分布を与える周波数ピーク以外にも分布が大きいピークが複数ある場合、具体的には、最大分布ピーク値の0.6〜1の分布を有する周波数ピークが複数個存在する場合には、それら各々の周波数値について、感光体表面の断面曲線での周波数値と、感光体−中間転写体間の相互相関関数での周波数値との比が、0.2以上かつ2.2以下であることが好ましく、0.5以上かつ1.5以下の範囲にあることが上記と同様の理由により、さらに好ましい。
相互相関関数f(s)は、前記の測定条件で得られた感光体表面の断面曲線V(x)の離散データV(ix)(ここで、i = 0,1,2,…n)と、中間転写体表面の断面曲線の離散データW(ix)(ここで、i = 0,1,2,…n)とを元に、変数sの範囲を適当に選択して上記式(1)の数値積分を計算することで得られる。nは計算に使用するサンプリングデータ数であり、2の乗数(256、512、1024、2048、・・・)となるように設定すると、次のf(s)のフーリエ変換を実行しやすくなる。f(s)の周波数成分を解析するためのフーリエ変換については、f(s)の結果をもとに、上記式(2)を用いて離散的フーリエ変換を行なうことで算出される。ここで算出される周波数分布をもとに、本発明において最大分布を示す周波数成分の解析がなされる。
また、感光体表面と中間転写体表面の類似性を表すもう1つの微視的領域での指標として、AFM測定により得られる両部材表面の算術平均粗さRa(micro)も有効である。感光体の表面をAFMにより測定して得られる10μm×10μmの範囲における微視的表面の算術平均粗さRaD(micro)と、同様の方法で測定した中間転写体表面の微視的範囲における算術平均粗さRaI(micro)とが、0.01≦(RaD(micro)/RaI(micro))≦100の関係にあることが好ましく、0.1≦(RaD(micro)/RaI(micro))≦10の関係にあることがより好ましく、0.2≦(RaD(micro)/RaI(micro))≦5の関係にあることが最も好ましい。
RaD(micro)/RaI(micro)が上述の範囲内にある場合には、感光体表面と中間転写体表面間における、両部材の接触面積が大きくなるため、局所的に作用する力が弱まり、摺擦による画像劣化が減少する、と考えられる。
本発明における、電子写真感光体と中間転写体とを類似形状とするための手段としては、特に限定されるものではないが、
1.両部材の表面が類似形状となるように、電子写真感光体と中間転写体を選択する
2.両部材に対して、プラズマ処理、やブラスト処理によって表面性を変化させる
3.両部材に対して、研磨手段によって研磨を行なう
などの手段が挙げられ、研磨する手段が最も好ましい。
研磨手段としては、研磨テープ、磁性粉体、バフ研磨等の研磨方法やこれらの組合せによる研磨等、特に制限されるものではなく、目的の表面形状に制御するために適宜選択して使用することが好ましい。
研磨テープ等の研磨砥粒が固定されているものを用いると、微視的及び巨視的な表面形状の山の頂点のみが選択的に研磨される。また、磁性粉体やバフ研磨等の研磨砥粒が固定されておらず、流動性を有するものを用いると、微視的及び巨視的な表面形状に関らず全体的に研磨される。
また、研磨に使用する砥粒の粒径は、目的の微視的及び巨視的な表面形状により適宜選択する必要があるが、砥粒の粒径は、特に微視的な表面形状の制御に効果的である。微視的な表面形状における山と山の間隔よりも大きい粒径の砥粒を用いると、谷部には砥粒が入り込めないため山部のみを選択的に研磨する。反対に、山と山の間隔よりも小さい粒径の砥粒を用いると、山、谷ともに研磨することができる。よって、電子写真感光体及び中間転写体の研磨前の表面形状、研磨後に目標とする表面形状等によって磁性粉体の粒径を適宜選択する必要があるが、研磨による電子写真感光体及び中間転写体の加工ダメージの点から、粒径が100μm以下の研磨砥粒を用いることが好ましい。
図12は、本発明で電子写真感光体及びの表面形状を制御するために用いた電子写真感光体表面を磁性粉体により研磨する研磨装置の一例を示した模式的な概略断面図である。
図12に示す研磨装置は、マグネットローラー容器504の内部に磁性体を有するマグネットローラー502が収容されている。マグネットローラー502表面は磁性粉体503によって覆われている。電子写真感光体501及びマグネットローラー502は不図示の回転機構と接続されており、それぞれ回転可能になっている。マグネットローラー容器504は可動台507に固定されており、移動機構508によって電子写真感光体501へと磁性粉体503が接する位置まで移動し、これにより、電子写真感光体501表面を磁性粉体で研磨する構成となっている。
マグネットローラー502内部の磁性体により磁性粉体がブラシ状に形成されている。電子写真感光体501の表面をマグネットローラー502上に形成されたブラシ状の磁性粉体により研磨することで、研磨時に発生した研磨残渣及び研磨前、研磨中に付着したダスト等を研磨面から除去することにより、研磨傷を抑制することが可能となる。
マグネットローラー502内部の磁性体により磁性粉体がブラシ状に形成され、電子写真感光体501の表面をマグネットローラー502上に形成されたブラシ状の磁性粉体により研磨することで、研磨時に発生した研磨残渣及び研磨前、研磨中に付着したダスト等を研磨面から除去することにより、研磨傷を抑制することが可能となる。
マグネットローラー502内部の磁性体は、通常のフェライト磁石等の金属や、プラスティックマグネット等の磁性体を用いて円筒状に形成したものである。マグネットローラー上に良好なブラシ状の磁性粉体を形成するためには、多極磁性体を用いることが好ましい。
また、磁性体の磁束線密度が低いものを用いた場合、マグネットローラー502表面で生じる磁性粉体の穂立ち部の流動性が高くなる。この結果、電子写真感光体表面の微細な形状の凹部へと選択的に入り易くなり、研磨後の微細な形状は丸みを有する形状となる。逆に、磁性体の磁束線密度が高いものを用いた場合、穂立ち部の流動性が低下するために微細な形状の中で高い凸部が研磨されやすくなり、研磨後の微細な形状は凸部が平坦化された形状となる。
従って、磁性体の磁束線密度は、電子写真感光体表面の形状等によって適宜選択する必要がある。一方、磁束線密度が低くすぎる場合には磁性粉体をマグネットローラー502表面に維持できなくなることから、マグネットローラー502表面で300G以上となるような磁性体を使用することが好ましい。
マグネットローラー502表面を覆う磁性粉体503の層厚は、マグネットローラー502と板状の磁性体規制ブレード505との間隔(SB距離)により制御される。磁性粉体層の電子写真感光体501上におけるニップ幅(電子写真感光体と磁性粉体の接触部における周方向の幅)は、研磨レート、研磨後の形状に影響を与えるため、ニップ幅を安定して制御することにより安定性及び再現性の高い研磨が可能となる。
ニップ幅の制御手段として、図12の研磨装置では上記SB距離及び電子写真感光体501とマグネットローラー502との間隔(SD距離)を制御することで容易に実現できる。SD距離は、図12に示す研磨装置では、マグネットローラー容器504に接続されたマイクロメーター506により容易に調整が可能である。
ニップ幅は、広げると研磨レートが上がり、狭めると下がることから、SB距離及びSD距離は適宜選択する必要がある。一方、マグネットローラー502と電子写真感光体への接触を防ぐ点から、SB距離及びSD距離は400μm以上に、また、ニップ幅を広げていくと研磨レートが飽和することからSB距離は1500μm以下にすることが好ましい。
マグネットローラー502の外周は、磁力により吸引された磁性粉体503により覆われている。この磁性粉体としては、一般にフェライト、マグネタイト等の磁性粉体、周知の磁性トナーのキャリアを使用することが可能である。磁性粉体表面が樹脂膜等でコーティングされていると、電子写真感光体と磁性粉体との摩擦が低下し、研磨レートが低下するため磁性粉体表面がコーティングされていない磁性粉体を使用することが好ましい。
また、磁性粉体の形状は、焼結体等の球形の磁性粉体と焼結体を粉砕したもの等の不定形の磁性粉体とに大きく分けられる。球形の磁性粉体よりも不定形の磁性粉体の方が電子写真感光体表面と磁性粉体との摩擦抵抗が大きくなるため研磨レートが高くなる。このことから、磁性粉体の形状は研磨レート等によって適宜選択する必要がある。
磁性粉体503による研磨の際、電子写真感光体501を回転させて、電子写真感光体表面を研磨することにより、電子写真感光体外周を均一に研磨することが可能となる。電子写真感光体の回転数は、目的の微視的及び巨視的な表面形状により適宜選択する必要があるが、研磨時の回転数は、特に巨視的な表面形状の制御に効果的である。
回転数を下げると電子写真感光体表面の巨視的な表面形状の山が選択的に研磨され、且つ研磨レートも低下する傾向が見られ、逆に、回転数を上げていくと巨視的な表面形状の谷が選択的に研磨され、且つ研磨レートも向上する傾向が見られる。このため、研磨後の電子写真感光体表面の形状、研磨レート及び研磨量によって適宜選択する必要があるが、安定した研磨を行うためには、10〜500rpmで回転させることが好ましい。
また、電子写真感光体表面を研磨する際に、マグネットローラー502に吸引されている磁性粉体503を常に入れ替えることにより、安定した研磨を行うことが可能となるため、マグネットローラー502も回転させることが好ましい。マグネットローラー502は、電子写真感光体表面と磁性粉体が接する位置で電子写真感光体501の回転方向とマグネットローラー502の回転方向が逆方向のであることが好ましい。理由は、研磨レートが向上するのでマグネットローラー502の回転方向を図12に示すように逆方向にする方が研磨時間短縮の点から好ましい。
図13に、図12における感光体501を中間転写体512に変更した構成である、中間転写体512の表面を磁性粉体により研磨する研磨装置の概略図を示す。中間転写体512が、駆動ローラ510によって回転駆動され、弾性ローラ511の部分で中間転写体512がマグネットローラーに当接され、感光体の場合と同様に研磨される。中間転写体は、一般的に有機化合物を主成分とする樹脂で形成されており、アモルファスシリコン感光体よりも硬度が弱いため、研磨されやすい。従って、中間転写体の研磨の場合には、感光体の研磨の場合よりも、中間転写体とマグネットローラー間の距離(SI距離)を大きくなるように調整し、研磨レートを小さくすることが好ましい。
図14は、本発明で電子写真感光体の微視的及び巨視的な表面形状を制御するために用いた電子写真感光体表面を研磨テープより研磨する研磨装置の一例を示した模式的な概略断面図である。加圧弾性ローラ容器607内に加圧弾性ローラ603が接続されている。不図示の回転機構に接続された定量送り出しローラ610とキャプスタンローラー609によって研磨テープ602は送り出し量が制御されている。このため、送り出しロール604から送り出された研磨テープは、搬送経路支持棒611を経由して巻き取りロール605によって巻き取られる構成となっている。
加圧弾性ローラ容器607は、移動機構606によって電子写真感光体601方向へと移動することによって、電子写真感光体601表面に研磨テープ602を押し当てて研磨を行う構成となっている。
研磨テープ602は、通常ラッピングテープと呼ばれるものが好ましく、砥粒としては炭化珪素(SiC)、酸化アルミ(Al2O3)、α酸化鉄(Fe2O3)、酸化クロム(Cr2O3)、ダイヤモンド(C)、シリカ(SiO2)、炭酸バリウム(BaCO3)等が用いられる。また、砥粒の粒径は、細かすぎると研磨レートが低下し、粗すぎると電子写真感光体表面への加工ダメージが大きくなることから、0.1〜100μm、更には1〜40μmが好適である。
研磨テープ602は、一般によく知られた塗布方法、例えばドクターブレード(ナイフエッジ)コート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法等により塗布することが可能である。
研磨テープの送り速度は、研磨レート、研磨傷、処理コスト、摩擦による発熱等を考慮しながら適宜決定すれば良いが、1〜300mm/min、更には10〜100mm/minにすることが好ましい。
加圧弾性ローラ603は、芯金上に可撓性部材としてのゴムを形成することにより作成される。ゴムはネオプレン(登録商標)ゴム、シリコンゴム等の材質が上げられる。JISゴム硬度が高くなると研磨レートは向上するが徐々に飽和していくため、JISゴム硬度が20〜90程度のものを用いるのが好ましい。
また、加圧弾性ローラ603の形状は、感光体母線方向に均一な処理を行うために、中央部の直径が両端部より太いものが好ましく、直径差が0.01〜0.6mm、さらには0.02〜0.4mmが好適である。
更に、電子写真感光体601を研磨する際に、加圧弾性ローラ603から回転する電子写真感光体601への押し当て圧力を9.8×103〜1.96×106N/m2にすることが好ましく、4.9×104〜9.8×105N/m2にすることがより好ましい。押し当て圧力が低すぎると研磨レートの低下につながり、逆に、高すぎると研磨面での発熱により研磨テープの樹脂成分が多量に電子写真感光体表面へと転写されてしまう。
電子写真感光体601と研磨テープ602が接する研磨面で、摩擦熱による樹脂成分の電子写真感光体への転写及び研磨テープからの砥粒の脱落等を防ぐため、研磨面を水冷、空冷等で冷却した方が好ましい。研磨面の冷却方法としては、研磨面を直接冷却しても良いし、加圧弾性ローラ表面に冷却手段を接触させても良いし、電子写真感光体内部を冷却しても良い。
図15に、図14における感光体601を中間転写体614に変更した構成である、中間転写体614の表面を研磨テープにより研磨する研磨装置の概略図を示す。中間転写体614が、駆動ローラ612によって回転駆動され、弾性ローラ613の部分で中間転写体614がマグネットローラーに当接され、感光体の場合と同様に研磨される。中間転写体は、一般的に有機化合物を主成分とする樹脂で形成されており、アモルファスシリコン感光体よりも硬度が弱いため、研磨されやすい。従って、中間転写体の研磨の場合には、感光体の研磨の場合よりも、加圧弾性ローラと中間転写体間の押し当て圧力を下げ、研磨レートを小さくすることが好ましい。
本発明に使用する中間転写体の成形用原材料のうち主となる樹脂は、上記の表面形状を満たすものであれば特に制約はないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂やポリスチレン系樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホンやポリエーテルサルホン及びポリフェニレンサルファイト等の硫黄含有樹脂、ポリフッ化ビニリデンやポリエチレン−四フッ化エチレン共重合体等のフッ素含有樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等や、これらの各種変性樹脂や共重合体を使用することができ、これらの樹脂を混合して使用してもよい。
中間転写体は、単層でもよく、複数の樹脂層や弾性樹脂層を積層したものでもよいが、好ましくは、弾性層等の複数の層を積層した中間転写体であり、さらに好ましくは、テフロン樹脂やフッ素化シロキサン変性樹脂などの表面自由エネルギーを低下させることができるようなフッ素系樹脂で被覆した最表面層を有する積層型中間転写体である。弾性層を有することで、その中間転写体の弾性によって感光体表面と中間転写体表面が接した際に作用する局所的な応力を分散させ、両部材の摺擦による低抵抗率成分の発生を減少させることができる、と考えられる。
本発明に使用する中間転写体の電気抵抗値を調節するために混合する添加剤は、特に制限されるものではないが、導電性フィラーや非フィラー系添加剤が用いられる。導電性フィラーとしては、導電性カーボンブラックやカーボンナノチューブ、各種の導電性金属酸化物等が使用できる。非フィラー系添加剤としては、各種金属塩や、グリコール類等の低分子量のイオン性導電剤や、電気伝導性を有する有機高分子化合物等が用いられる。本発明に際し、電子写真感光体と類似した表面性を有する中間転写体を得る、あるいは、同一研磨手段を施した場合に感光体と類似した表面層となる中間転写体を得るには、上記の添加剤と樹脂との相溶性、あるいは分散性が重要となり、分散条件や材料選択に注意を要する。
中間転写体の形状としては、導電性の芯を有する円柱状と、ベルト状のどちらでもよいが、様々な記録媒体に適用できる利点から、ベルト形状の中間転写体がより好ましく、画像形成プロセスにおいて感光体との摺擦圧を低減できる利点から、弾性層を有するシームレス中間転写弾性ベルトが最も好ましい。
次に、本発明に使用する、電子写真感光体について述べる。
本発明に使用する電子写真感光体は、導電性支持体上にシリコン原子を母体とする非晶質性材料で形成される光導電層、及び非晶質材料で形成される表面層とが少なくともこの順に積層された感光体である。
図3は本発明の構成のアモルファスSi感光体300の模式的な断面図の一例である。
図3に示すアモルファスSi感光体はアルミニウム等の導電性基体301と、導電性基体301の表面に順次積層された下部阻止層302と光導電層303、保護層304から成っている。
導電性基体301の基材としては、導電性でも電気絶縁性であっても良い。導電性基体としては、例えば、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属及びこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。又、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルム又はシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理したものも導電性基体として用いることができる。
光導電層303は、水素及び/又はハロゲン(X)を含み、シリコン原子を母体とするアモルファスシリコン(a−Si(H、X))をベースとし、更に炭素原子、窒素原子、酸素原子、ホウ素原子、リン原子から選ばれる原子をさらに含有してもよい。また、光導電層303は、複数の層を積層した構成とすることも可能であり、電荷発生層、電荷輸送層とを積層した機能分離型の光導電層とすることも可能である。
また、感光体の高帯電性、高光感度、等の電子写真特性を実現するために、光導電層の膜厚は、10〜50μmであることが好ましく、20〜45μmであることがより好ましく、25〜40μmであることが最も好ましい。
保護層304は、水素及び/又はハロゲン(X)を含み、シリコン原子を母体としたアモルファスシリコン(a−Si(H、X))をベースとし、更に炭素原子、窒素原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種以上の原子を更に含有する非単結晶材料から構成される。あるいは、水素及び/又はハロゲンを含み、炭素原子を母体としたアモルファスカーボン(a−C(H,X))をベースとし、更に窒素原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種以上の原子を更に含有する非晶質性材料から構成される。
このような非晶質材料として、アモルファス炭化珪素、アモルファス窒化珪素、アモルファス酸化珪素、アモルファス炭化窒素、アモルファス炭化水素等が挙げられる。この中でもアモルファス炭化珪素(a−SiC:(H、X))、あるいはアモルファス炭化水素(a−C(H,X))で形成されることが 電子写真特性における高帯電性の観点から好ましく、より耐久性を高めるという観点から、アモルファス炭化水素で形成されることがさらに好ましい。
また、感光体の高帯電性、低残留電位、等の電子写真特性を満足するために、保護層の膜厚は、0.01〜3μmであることが好ましく、0.05〜2μmであることがより好ましく、0.1〜1μmであることが最も好ましい。
下部阻止層302を設ける場合には、一般的にa−Si(H、X)をベースとし、周期表13族元素、15族元素等のドーパントを含有させることにより伝導型を制御し、導電性基体からのキャリアの注入阻止能を持たせることが可能である。この場合、必要に応じて炭素原子、窒素原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種以上の原子を含有させることで応力を調整し、感光層の密着性向上の機能を持たせることもできる。
下部阻止層の膜厚は、0.01〜10μmであることが好ましい。
また、図3に図示されてはいないが、光導電層303と保護層304の間に、上部阻止層を設けることも可能である。上部阻止層を設ける場合には、一般的にa−Si(H、X)をベースとし、13族元素、15族元素等のドーパントを含有させることにより伝導型を制御し、保護層からのキャリアの注入阻止能を持たせることが可能である。この場合、必要に応じて炭素原子、窒素原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種以上の原子を含有させることで応力を調整し、感光層の密着性向上の機能を持たせることもできる。
上部阻止層の膜厚は、伝導性と阻止能を両立させる観点から、0.01〜10μmであることが好ましい。
このようにして形成された感光体の表面粗さは、膜厚が最も厚い光導電層の表面形状が反映されていると考えて良い。
本発明で使用する電子写真感光体は、類似の表面形状を持つように中間転写体を選択して組み合わされれば特に制限されるものではないが、AFM(atomic Force Microscope)により測定して得られる10μm×10μmの範囲における算術平均粗さRaD(micro)が、RaD(micro)≦0.04μmの範囲にあることが好ましい。さらに、表面粗さ計により測定して得られる基準長さ0.8mm、評価長さ4.0mmで評価した時に得られる測定曲線を、カットオフλc0.008mmでフィルタリングして、粗さ曲線における算術平均粗さRaD(macro)が、0.005μm≦RaD(macro)≦0.30μmの範囲にあることが好ましい。
次に、本発明の電子写真感光体の製造方法について説明する。本発明において、電子写真感光体には、a−Si感光層を高周波プラズマCVD(PCVD)法により成膜したa−Si感光体を用いた。図4に、本発明に用いた感光体の製造装置の模式図を示す。この製造装置は、電子写真用感光体の製造に使用する一般的なPCVD装置である。このPCVD装置は、堆積装置400と、不図示の原料ガス供給装置および排気装置とを備えている。
堆積装置400は、縦型の真空容器である反応容器401を有している。反応容器401の側面には、高周波電力が印加される凸部404が設けられている。この反応容器401内の周囲には、縦方向に延びる原料ガス導入管403が複数本設けられ、ガス導入管403の側面には、長手方向に沿って多数の細孔が設けられている。反応容器401内の中心には、螺旋状に巻かれているヒータ402が縦方向に延在して設けられている。反応容器401の上部には、感光体ドラム1の基体となる円筒状の基体412を反応容器401内に挿入するために開閉可能な蓋401aが設けられている。基体412はヒータ402を内側に囲むように配置される。
反応容器401の下部には、原料ガス導入管403に接続されている原料ガス供給管405が設けられ、供給バルブ406を介して不図示のガス供給装置に接続されている。また、反応容器401の下部には排気管407が取り付けられ、この排気管407はメイン排気バルブ408を介して不図示の排気装置(真空ポンプ)に接続されている。さらに排気管407には、真空計409、サブ排気バルブ410が取り付けられている。
次に、このPCVD装置を用いてa−Si感光層を形成する方法について説明する。
まず、反応容器401内に感光体ドラムの基体となる基体412をセットし、蓋401aを閉じた後、真空容器401内の空気を不図示の排気装置により排気し、真空容器401内を所定の圧力以下まで減圧する。次に、排気を続けながら、ヒータ402により基体412を内側から加熱して、基体412を20℃〜450℃の範囲内の所定の温度に保つように制御する。基体412を所定の温度に加熱した後、作製する感光層に応じた所定の原料ガスを、それぞれの原料ガス導入系統毎に設けられている、流量制御器(不図示)により所定の流量に調節しながら、導入管403を介して反応容器401内に導入する。
導入された原料ガスは、反応容器401内に満たされ、反応容器401内を所定の圧力に保つように排気管407を通して容器401外に排気される。
反応容器401内が原料ガスに満たされ、真空計409により反応容器401内の圧力が所定の圧力になって安定したことを確認した後、図示しない高周波電源(周波数13.56MHzのRF帯域、または周波数50〜250MHzのVHF帯域など)から、高周波電力を所望の電力投入量で反応容器401内に導入し、反応容器401内にグロー放電を発生させる。このグロー放電のエネルギーによって原料ガスの成分が分解されて基体412の表面に堆積され、珪素を主体としたa−Si堆積層が形成される。
この際、ガス種、ガス導入量、ガス導入比率、反応容器401内の圧力、基体412の温度、投入電力、堆積膜の膜厚などのパラメータを調整することにより、様々な特性のa−Si堆積層を形成することができる。このようにして、感光体の電子写真プロセスにおける特性、具体的には電気特性、表面エネルギー、感光体の表面層の表面形状などが所望の特性になるように調整することができる。
また、感光体の表面層の表面形状については、基体412の表面形状を変えるなどの補助的な手段も用いられる。
また、原料ガス導入管403の長手方向に沿って多数設けられている細孔から反応容器401内に導入される原料ガスの導入量の、原料ガス導入管403長手方向に沿った流量分布、排気管からの排ガスの流出速度、放電エネルギーなどを調整することによって、基体412上に形成されるa−Si堆積層の特性の基体412の長手方向に沿った分布を所望の分布に調整することもできる。
基体412の表面に形成されたa−Si堆積層が所望の膜厚になった後、高周波電力の供給を止め、供給バルブ406などを閉じて反応容器401内への原料ガスの導入を停止し、一層分のa−Si堆積層の形成を終える。同様の操作を複数回繰り返し、所望のa−Si堆積層の多層構造を有するa−Si感光体を形成する。以上のようにして、基体412の表面に多層構造のa−Si感光層を有する感光体ドラムが製造される。
<実施例>
<中間転写体の製造>
本実施例及び比較例で使用した中間転写体について述べる。中間転写体は、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と4,4'−ジアミノジフェニルエーテルとのN−メチル−2−ピロリドン溶液に、カーボンブラックを適当な条件で分散させた混合溶液をもとに、遠心方式で成膜を行い、300℃で乾燥加熱処理したポリアミド樹脂を母体とする中間転写ベルトを作製して使用した(この中間転写体を以後、(I−X)と略す)。(I−X)の最表面層に対して、各実施例及び比較例において、異なる後処理を施した後、複写機に再度設置し、トナー転写効率評価及び画像評価に使用した。
<アモルファスシリコン感光体の製造>
次に本実施例及び比較例で使用した感光体について述べる。図4に示したRFプラズマ処理装置(13.56MHzの帯域の高周波を使用)を用いて、前記の手順に従い、表1に示す製造条件で、図3に示した下部阻止層、光導電層、表面層から成るφ84正帯電a−Si感光体(S−X)を作製した。
Figure 2007121533
<表面粗さ計による測定方法>
測定位置は、電子写真感光体の長手方向における任意の中心位置を、表面粗さ計(Mitutoyo社製:SV−C4000)により測定し、Dualtrace PackのSurfpakを用いて解析した。
表面粗さ計の測定条件は、先端半径5μmの標準スタイラス(12AAB403)及び標準ノーズピース(12AAC753)を取り付け、速度0.1mm/S、ピッチ0.5μ、4mN用検出器で測定した。また、評価条件は、規格をOLDMIXとし、基準長さ0.8mm、評価長さ4.0mm、で評価した時に得られる測定曲線を、カットオフλc0.008mmでフィルタリングすることにより、本発明で使用する断面曲線を求めた。
<AFMによる測定方法>
測定位置は、上述した表面粗さ計での測定位置と同じ位置を測定した。AFMは、Quesant社製 Q−SCOPE250(Version3.181)、ヘッドTape10、プローブNSC16を用い、10μm×10μmの範囲をSCAN RATE 4Hzで測定したAFM観察像をQuesant社製 Q−SCOPE250のTilt RemovalのParabolic Line by line補正を行った後に得られる三次元形状から成るAFM観察像を、Histogram Analysisにより解析することにより、Mean Deviationを得た。この値が本発明における、微視的領域の算術平均粗さRa(micro)に相当するものである。
<トナー転写効率評価方法>
図1に示すような構成を有する画像形成装置として、キヤノン製iRC6800複写機を改造して画像評価に使用した。感光体及び中間転写ベルトを実施例及び比較例に記載の条件で作製したものにそれぞれ交換した後、転写効率評価を行なった。
まず評価に先立ち、一次帯電器と潜像露光光量の設定を行なった。画像形成プロセススピードが285mm/secの条件において、a−Si感光体の表面電位を現像位置で+500Vに帯電させるように、一次帯電器を調製した。そして、現像器位置において感光体表面電位が+100Vに減衰するように実機内で電流量を調節し潜像露光光量を決定した。この方法で決定した帯電−露光条件のもとで、以下の転写効率評価を行った。
転写効率は、全黒画像転写後の感光体上の転写残トナーをマイラーテープによりテーピングしてはぎ取り、紙上に貼ったもののマクベス濃度(ドラム上転写残トナー濃度)の値をF、転写後定着前のトナーの載った紙上にマイラーテープを貼ったもののマクベス濃度(転写されたトナーの濃度)をD、未使用の紙上に貼ったマイラーテープのマクベス濃度をEとした時、近似的に以下の式で計算した。
トナー転写効率(%)={(D−F)/(D−E)}×100
マクベス濃度の測定は、マクベス濃度計(Gretag製 商品名:Macbeth RD914)を用いて行なった。
結果を表5に示す。転写効率は90%以上であれば問題の無い画像である。
<摺擦加速試験及び画像評価方法>
感光体と中間転写体との摺擦を加速させる試験方法について説明する。用いた加速試験装置の概略図を図16に示す。感光体701は、図に示した矢印の方向に回転駆動され、像露光及び前露光によって常時光照射されるが、帯電かつトナー現像されないため、静電潜像及びトナー像は感光体上に形成されない状態である。中間転写体702は、図の矢印の方向に回転駆動され、バイアス電源705から印加された電圧により、感光体に当接された弾性ローラ703を通して+150μAの電流が中間転写体に導入され、一次転写バイアスが印加された状態である。このように、中間転写体にのみバイアスが印加された、かつ給紙を行なわない状態で、感光体及び中間転写体を等速度(プロセススピード285mm/sec)で1時間回転し、加速試験によって摺擦された感光体と中間転写体が得られる。
これらの、加速試験によって得られた感光体、及び中間転写体をキヤノン製iRC6800複写機に設置し、画像評価を行なった。一次帯電器、及び潜像露光光量の設定は、トナー転写効率の評価法の場合と同条件で行なった。画像評価は、ハーフトーンチャートを原稿台に置きコピーしたときに得られた、空回転後のコピー画像を目視により評価を行なった。評価基準は次の通りである。
〜摺擦画像レベル〜
10: 0.05mm以上の白スジが全く確認できず、非常に良好
9: 0.05mm〜0.1mmの白スジのみが確認され、良好
8: 0.1mm〜0.3mmの白スジのみが確認され、良好
7: 0.3mm〜0.5mmの白スジのみが確認され、良好
6: 0.5mm〜0.7mmの白スジのみが確認され、良好
5: 0.7mm〜0.9mmの白スジのみが確認され、良好
4: 0.9mm〜1.2mmの白スジが確認される
3: 1.2mm〜1.5mmの白スジが確認される
2: 1.5mm〜2mmの白スジが確認される
1: 2mm以上の白スジが確認される
(実施例1)
上述のa−Siドラム(S−X)、及び中間転写ベルト(I−X)の最表面に対して、下記ブラスト条件1により、ブラスト処理を実施し、それぞれa−Siドラム(S−1)、中間転写ベルト(I−1)を作製した。a−Siドラム(S−1)、及び前記中間転写ベルト(I−1)の表面層について、表面粗さ計(MITUTOYO社製SV−C4000)を用いて、前述の条件のもと、両部材表面の断面曲線を測定した。
感光体(S−1)表面の断面曲線の一部を図5に、中間転写ベルト(I−1)表面の断面曲線の一部を図6に示す。また、この図5に示される断面曲線から得られる、感光体(S−1)の表面における算術平均粗さRaD(macro)は0.017μmであった。
また、この感光体(S−1)の表面をAFMにより測定して得られた微視的領域の算術平均粗さRaD(micro)は、40nmであった。また、同様にして、中間転写ベルト(I−1)の最表面層をAFMによって微視的表面における算術平均粗さRaI(micro)を測定すると、6nmであった。
これら(S−1)、(I−1)の各断面曲線から、前述の計算方法の元、断面曲線間の相互相関関数を算出し、その算出結果をもとにフーリエ変換して得られた相互相関関数の周波数分布曲線を図8に示す。相互相関関数において、最も分布が大きい周波数ν(相関関数)は、196(1/mm)であった。さらに、感光体(S−1)表面の断面曲線に対してフーリエ変換を行ない、周波数分布を算出したところ(図7)、最大分布を与える周波数ν(S−1)は243(1/mm)であり、それぞれの最大分布周波数の比は、ν(相関関数)/ν(S−1)=0.81と算出された。結果を表4に示す。
この感光体(S−1)及び中間転写ベルト(I−1)を用いて、トナー転写効率及び摺擦後の画像評価を前述の条件により行なった。結果を表5に示す。
<ブラスト条件1>
平均粒径が約7μmのアルミナ微粒子を用い、ノズル直径5mm、ノズル−感光体(あるいは中間転写体)間距離を200mm、エア圧力2.0kgf/cm2の条件で、ノズルから微粒子を吐出し、感光体、及び中間転写ベルトに対し、乾式ブラスト処理を行なった。その際に、感光体、及び中間転写ベルトは100mm/secの速度で回転させて行なった。乾式ブラスト処理は、20秒間行なった。
(実施例2)
上述のa−Siドラム(S−X)、及び中間転写ベルト(I−X)の最表面に対して、下記ブラスト条件2により、ブラスト処理を実施し、それぞれa−Siドラム(S−2)、中間転写ベルト(I−2)を作製した。
これら(S−2)、(I−2)の表面層について、前述の条件のもと、両部材表面の断面曲線を測定した。感光体(S−2)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写ベルト(I−2)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−2)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。この感光体(S−2)及び中間転写ベルト(I−2)を用いて、トナー転写効率及び摺擦後の画像評価を前述の条件により行なった。結果を表5に示す。
<ブラスト条件2>
平均粒径が約2μmのアルミナ微粒子を用い、ノズル直径5mm、ノズル−感光体(あるいは中間転写体)間距離を200mm、エア圧力2.0kgf/cm2の条件で、ノズルから微粒子を吐出し、感光体、及び中間転写ベルトに対し、乾式ブラスト処理を行なった。その際に、感光体、及び中間転写ベルトは100mm/secの速度で回転させて行なった。乾式ブラスト処理は、30秒間行なった。
(実施例3)
上述のa−Siドラム(S−X)、及び中間転写ベルト(I−X)の最表面に対して、下記研磨条件1の条件のもと、概略図12、13に示したような装置を用いた磁気ブラシによる研磨処理を実施し、それぞれa−Siドラム(S−3)、中間転写ベルト(I−3)を作製した。前述の条件のもと、両部材表面の断面曲線を測定した。感光体(S−3)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写ベルト(I−3)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−3)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらのa―Siドラム(S−3)、中間転写ベルト(I−3)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行った。結果を表5に示す。
<研磨条件1>
電子写真感光体の研磨については、図12の研磨装置を用いて研磨した。研磨条件は、電子写真感光体501の回転数を90rpm、マグネットローラー502の回転数を240rpm、マグネットローラー502の磁力を900G、SD距離を0.8mm、SB距離を1.5mmに調整した。磁性粉体503には、同和鉄粉工業株式会社製Cu−Znフィライト(DFC450)の粒子径が5.0μm以上のものを取り除いたものを用いて行なった。研磨は、10時間行なった。
中間転写ベルトの研磨については、図13の研磨装置を用いて行った。研磨条件は、中間転写ベルト614の回転搬送速度を400mm/sec、マグネットローラー502の回転数を240rpm、マグネットローラー502の磁力を900G、SI距離を1.2mm、SB距離を1.5mmに調整した。磁性粉体503は、同和鉄粉工業株式会社製Cu−Znフィライト(DFC450)の粒子径が6.0μm以上のものを取り除いたものを用いて行なった。研磨は、2時間行なった。
(実施例4)
上述のa−Siドラム(S−X)、及び中間転写ベルト(I−X)の最表面に対して、下記研磨条件2の条件で、概略図14、15に示したような装置を用い、研磨テープによる研磨処理を実施し、a−Siドラム(S−4)、中間転写ベルト(I−4)を作製した。前述の条件のもと、両部材表面の断面曲線を測定した。感光体(S−4)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写ベルト(I−4)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−4)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらのa―Siドラム(S−4)、中間転写ベルト(I−4)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
<研磨条件2>
電子写真感光体の研磨については、図14に示す研磨装置を用いて、電子写真感光体601の回転数を90rpm、研磨テープの送り速度を30mm/min、加圧弾性ローラ603から電子写真感光体601への圧力を5.0×105N/m2に調整した。加圧弾性ローラの材質はJISゴム硬度50のネオプレン(登録商標)ゴムを用い、中央部の直径が両端部より0.1mm太いものを用いた。研磨テープ602は富士写真フィルム社製ラッピングテープLT−C2000 (砥粒:炭化珪素(SiC)、粒径:6μm、塗布方法:ドクターブレード(ナイフエッジ)コート法)を用いた。研磨は、1時間行なった。
中間転写ベルトの研磨については、図15に示す研磨装置を用いて、中間転写ベルト614の回転搬送速度を400mm/sec、研磨テープの送り速度を30mm/min、加圧弾性ローラ603から中間転写ベルト614への圧力を3.0×105N/m2と調整した。それ以外は、感光体の場合と同様のテープ研磨条件で行い、研磨は30分間行なった。
(実施例5)
前述の条件で中間転写ベルト(I−X)を同様に作製し、さらに、ビニリデンフルライド−ヘキサフルオロプロピレン−共重合ラテックス(ダイキン工業−ダイエルラテックス−GLS−213F)を、中間転写ベルト(I−X)表面上に、スプレーで均一に塗布し、250℃で30分間加熱硬化させることにより、膜厚10μmのフッ素樹脂コーティングを行い、中間転写弾性ベルト(I−A)を作製した。
この中間転写弾性ベルト(I−A)、及び前述の感光体(S−X)に対して、感光体の研磨時間を50時間、中間転写弾性ベルトの研磨時間を4時間とした以外は上述の研磨条件1と同様にして、磁気ブラシによる研磨処理を実施し、それぞれa−Siドラム(S−5)、中間転写弾性ベルト(I−5)を作製した。感光体(S−5)の表面を表面粗さ計により前述の条件のもと測定を行い、断面曲線を得た。結果の一部を図9に示す。またこの断面曲線をもとに、離散的フーリエ変換を行い、感光体(S−5)表面の断面曲線の周波数分布を算出した。結果を図10に示す。図9の断面曲線から得られた感光体(S−5)表面の巨視的領域における算術平均粗さRaD(macro)は、0.005μmであった。また、AFMで測定される感光体(S−5)の微視的領域における算術平均粗さRaD(micro)は、2nmであった。また、同様にして、中間転写弾性ベルト(I−5)の最表面層をAFMによって算術平均粗さRaI(micro)を測定すると、2nmであった。
さらに、感光体(S−5)、中間転写弾性ベルト(I−5)、それぞれの断面曲線の相互相関関数を前述の計算方法のもとで算出し、その結果をもとに離散的フーリエ変換により周波数分布解析を行なった。結果を図11に示す。この際の、両部材表面の断面曲線の相互相関関数における最大分布周波数、及び感光体(S−5)表面の断面曲線における最大分布周波数の比は、ν(相関関数)/ν(S−5)=1.1と算出された。結果を表4に示す。
これらのa―Siドラム(S−5)、中間転写弾性ベルト(I−5)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(実施例6)
上述の感光体(S−X)、及び中間転写弾性ベルト(I−A)を用い、感光体の研磨時間を1時間30分間、中間転写弾性ベルトの研磨時間を1時間とした以外は上述の研磨条件2と同様にして、研磨テープによる研磨処理を実施し、それぞれa−Siドラム(S−6)、中間転写弾性ベルト(I−6)を作製した。感光体(S−6)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写弾性ベルト(I−6)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−6)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−6)、中間転写弾性ベルト(I−6)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(実施例7)
まず、実施例5と同様の方法で中間転写弾性ベルト(I−A)を作製した。また、表2に示した成膜条件により、実施例1と同様の成膜装置を用いて、表面保護層がアモルファス炭化水素で構成された感光体(S−A)を作製した。表中で"成り行き"と記載されている部分は、基板を加熱するためのヒータ電源をオフにし、ヒータによる加熱を行なっていない状態を表す。
Figure 2007121533
さらに、作製した感光体(S−A)と中間転写弾性ベルト(I−A)を用いて、実施例5と同様の条件で磁気ブラシによる研磨処理を行い、感光体(S−7)、及び中間転写弾性ベルト(I−7)を作製した。感光体(S−7)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写弾性ベルト(I−7)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−7)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−7)、中間転写弾性ベルト(I−7)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(実施例8)
上述の感光体(S−X)に対して、平均粒径が約10μmのアルミナ微粒子を用いてエア圧力を3.0kgf/cm2の条件にした以外はブラスト条件1と同様にブラスト処理を施した。さらに、ブラスト処理後の感光体(S−X)に対して、研磨条件1と同様の条件でテープ研磨による研磨処理を施し、感光体(S−8)を作製した。中間転写体として、上述の中間転写体(I−1)を用いた。感光体(S−8)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−8)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−8)、中間転写弾性ベルト(I−1)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(実施例9)
上述の感光体(S−X)、及び中間転写体(I−X)に対して、平均粒径が約10μmのアルミナ微粒子を用いてエア圧力を3.0kgf/cm2の条件にした以外はブラスト条件1と同様にブラスト処理を施し、感光体(S−9)及び中間転写体(I−9)を作製した。感光体(S−9)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写弾性ベルト(I−9)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−9)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−9)、中間転写弾性ベルト(I−9)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(実施例10)
上述のブラスト処理を施した感光体(S−1)に対して、研磨時間を2時間に変えた以外は研磨条件1と同様の条件で磁気ブラシによる研磨処理を施し、感光体(S−10)を作製した。中間転写体として、上述の中間転写体(I−1)を用いた。感光体(S−10)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−10)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−10)、中間転写弾性ベルト(I−1)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(実施例11)
上述の感光体(S−X)、に対して、平均粒径が約6μmのアルミナ微粒子を用いた以外はブラスト条件1と同様にブラスト処理を施し、さらに研磨時間を2時間に変えた以外は研磨条件1と同様の条件で磁気ブラシによる研磨処理を施し、感光体(S−11)を作製した。中間転写体として、上述の中間転写体(I−1)を用いた。感光体(S−11)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−11)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−11)、中間転写弾性ベルト(I−1)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(実施例12)
上述の感光体(S−X)に対して、平均粒径が約10μmのアルミナ微粒子を用いてエア圧力を3.5kgf/cm2の条件にした以外はブラスト条件1と同様にブラスト処理を施した。さらに、ブラスト処理後の感光体(S−X)に対して、研磨条件1と同様の条件でテープ研磨による研磨処理を施し、感光体(S−12)を作製した。中間転写体として、上述の中間転写体(I−1)を用いた。感光体(S−12)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−12)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−12)、中間転写弾性ベルト(I−1)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(実施例13)
上述の感光体(S−X)に対して、平均粒径が約8μmのアルミナ微粒子を用いてエア圧力を4.0kgf/cm2の条件にした以外はブラスト条件1と同様にブラスト処理を施した。さらに、ブラスト処理後の感光体(S−X)に対して、研磨条件1と同様の条件でテープ研磨による研磨処理を施し、感光体(S−13)を作製した。中間転写体として、上述の中間転写体(I−1)を用いた。感光体(S−13)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−13)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−13)、中間転写弾性ベルト(I−1)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(比較例1)
a−Si感光体として、表3に示した成膜条件により、実施例1と同様の成膜装置を用いて、感光体(S−21)を作製した。中間転写ベルトは実施例1と同様の(I−X)を作製した。感光体(S−21)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写ベルト(I−X)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−21)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−21)、中間転写ベルト(I−X)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
Figure 2007121533
(比較例2)
平均粒径が50μmのアルミナ微粒子を用いて乾式ブラスト処理を行った以外は、実施例2と同様に感光体及び中間転写ベルトの作製を行い、それぞれa−Siドラム(S−22)、中間転写ベルト(I−22)を作製した。感光体(S−22)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写ベルト(I−22)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−22)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−22)、中間転写ベルト(I−22)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(比較例3)
平均粒径が20μm以上のフェライト微粒子を用いて磁気ブラシ研磨を行なった以外は、実施例3と同様にして感光体(S−23)、及び中間転写ベルト(I−23)を作製した。
感光体(S−23)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写ベルト(I−23)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−23)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−23)、中間転写ベルト(I−23)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(比較例4)
感光体の研磨時間を8時間、中間転写ベルトの研磨時間を3時間に変えた条件で、磁気ブラシ研磨を行なった以外は、実施例3と同様にして感光体(S−24)、及び中間転写ベルト(I−24)を作製した。
感光体(S−24)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写ベルト(I−24)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−24)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−24)、中間転写ベルト(I−24)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
(比較例5)
感光体の研磨時間を2時間、中間転写ベルトの研磨時間を2時間に変えた条件で、テープ研磨を行なった以外は、実施例4と同様にして感光体(S−25)、及び中間転写ベルト(I−25)を作製した。
感光体(S−25)表面のRaD(macro)、及びRaD(micro)、また、中間転写ベルト(I−25)表面のRaI(micro)、さらに、両部材表面の断面曲線における最大分布周波数と感光体(S−25)表面の断面曲線における最大分布周波数の比、それぞれの測定及び算出結果を表4に示す。
これらの感光体(S−25)、中間転写ベルト(I−25)を用いて、前記の評価条件に従って、トナー転写効率と摺擦後の画像評価を行なった。結果を表5に示す。
Figure 2007121533
Figure 2007121533
本実施例及び比較例を比べると、感光体と中間転写ベルトの互いの最表面が類似形状を有する、特に、両部材表面の断面曲線における最大分布を与える周波数比が0.5以上かつ1.5以下の範囲にある、a−Si感光体及び中間転写ベルトを用いた場合に、高い転写効率が実現され、かつ、a−Si感光体と中間転写ベルトとの摺擦による画像欠陥を低減できることが分かる。

本発明で用いる電子写真感光体と中間転写体を搭載したデジタルカラー電子写真装置の一例を示す模式的構成図である。 本発明で用いる電子写真感光体と中間転写体を搭載したタンデム方式のデジタルカラー電子写真装置の一例を示す模式的構成図である。 本発明で用いる電子写真感光体の層構成の一例を示す模式図である。 本発明に関わるRF−PCVDによる電子写真感光体製造装置の一例を示す模式的構成図である。 実施例1で用いた、感光体(S−2)表面の断面曲線である。 実施例1で用いた、中間転写体(I−2)表面の断面曲線である。 感光体(S−2)表面の断面曲線について、離散的フーリエ変換を行なって得られた周波数分布曲線である。 感光体(S−2)表面の断面曲線、及び中間転写体(I−2)表面の断面曲線から算出された相互相関関数をもとに離散的フーリエ変換を行なって得られた、相互相関関数の周波数分布曲線である。 実施例4で用いた、感光体(S−5)表面の断面曲線である。 感光体(S−5)表面の断面曲線について、離散的フーリエ変換を行なって得られた周波数分布曲線である。 感光体(S−5)表面の断面曲線、及び中間転写体(I−5)表面の断面曲線から算出された相互相関関数をもとに離散的フーリエ変換を行なって得られた、相互相関関数の周波数分布曲線である。 本発明に関わる磁性ブラシを用いて感光体を研磨するための研磨装置の概略図である。 本発明に関わる磁性ブラシを用いて中間転写体を研磨するための研磨装置の概略図である。 本発明に関わる研磨テープを用いて感光体を研磨するための研磨装置の概略図である。 本発明に関わる研磨テープを用いて中間転写体を研磨するための研磨装置の概略図である。 実施例で使用した、摺擦加速試験装置の概略図である。
符号の説明
101 アモルファスSi感光体
102 一次帯電器
103 感光体クリーニングユニット
104 カラートナー現像器
105 ブラックトナー現像器
106 中間転写体
107 中間転写体クリーニングユニット
108 定着器
109 一次転写用バイアス電源
110 二次転写ローラ
111 二次転写用バイアス電源
112 一次転写ローラ
201m アモルファスSi感光体−マゼンタ画像形成部
201c アモルファスSi感光体−シアン画像形成部
201y アモルファスSi感光体−イエロー画像形成部
201k アモルファスSi感光体−ブラック画像形成部
202m 一次帯電器−マゼンタ画像形成部
202c 一次帯電器−シアン画像形成部
202y 一次帯電器−イエロー画像形成部
202k 一次帯電器−ブラック画像形成部
203m 感光体クリーニングユニット−マゼンタ画像形成部
203c 感光体クリーニングユニット−シアン画像形成部
203y 感光体クリーニングユニット−イエロー画像形成部
203k 感光体クリーニングユニット−ブラック画像形成部
204m マゼンタトナー現像器
204c シアントナー現像器
204y イエロートナー現像器
204k ブラックトナー現像器
205a 中間転写ベルト搬送ローラ
205b 中間転写ベルト搬送ローラ
205c 中間転写ベルト搬送ローラ
206 中間転写ベルト
207 中間転写ベルト用クリーニングユニット
208 定着器
209m 一次転写用バイアス電源−マゼンタ画像形成部
209c 一次転写用バイアス電源−シアン画像形成部
209y 一次転写用バイアス電源−イエロー画像形成部
209k 一次転写用バイアス電源−ブラック画像形成部
210 二次転写ローラ
211 二次転写用バイアス電源
212m 一次転写ローラ−マゼンタ画像形成部
212c 一次転写ローラ−シアン画像形成部
212y 一次転写ローラ−イエロー画像形成部
212k 一次転写ローラ−ブラック画像形成部
300 アモルファスSi感光体
301 導電性基体
302 下部阻止層
303 光導電層
304 保護層
400 堆積膜形成装置
401 反応容器
401a 蓋
402 ヒータ
403 原料ガス導入管
404 凸部
405 原料ガス供給管
406 供給バルブ
407 排気管
408 メイン排気バルブ
409 真空計
410 サブ排気バルブ
412 基体
501 電子写真感光体
502 マグネットローラー
503 磁性体
504 マグネットローラー容器
505 磁性体規制ブレード
506 マイクロメーター
507 可動台
508 移動機構
509 ベース台
510 駆動ローラ
511 弾性ローラ
512 中間転写体
601 電子写真感光体
602 研磨テープ
603 加圧弾性ローラ
604 送り出しロール
605 巻き取りロール
606 マイクロメーター
607 加圧弾性ローラ容器
608 移動機構
609 キャプスタンローラー
610 定量送り出しローラ
611 搬送経路支持棒
612 駆動ローラ
613 弾性ローラ
614 中間転写ベルト
701 感光体
702 中間転写ベルト
703 一次転写ローラ
704 接地用ローラ
705 一次転写バイアス用電源

Claims (7)

  1. 導電性支持体上に、シリコン原子を母体とする非晶質性材料で形成される光導電層と、非晶質材料で形成される表面層とがこの順に積層された感光体と、該感光体表面の静電潜像上に現像剤により現像する現像手段と、前記現像剤により現像されたイメージを前記感光体表面から転写される中間転写体とを少なくとも備える電子写真画像形成装置において、
    表面粗さ計により、基準長さ0.8mm、評価長さ4.0mmで評価した時に、前記感光体表面の長手方向に測定して得られた測定曲線を、カットオフλc0.008mmでフィルタリングして得られた、前記感光体表面の断面曲線V(x)と、前記中間転写体表面の回転軸方向に測定して得られた測定曲線を、カットオフλc0.008mmでフィルタリングして得られた、前記中間転写体表面の断面曲線W(x)とから計算される相互相関関数f(s)(下記式(1))の周波数分布F(k)(下記式(2))において最大分布を与える周波数が、前記感光体表面の断面曲線の周波数分布における最大分布を与える周波数の0.2以上かつ2.2以下の範囲にあることを特徴とする、電子写真画像形成装置。
    Figure 2007121533
    Figure 2007121533
  2. 前記相互相関関数f(s)(下記式(1))の周波数分布F(k)(下記式(2))において最大分布を与える周波数が、前記感光体表面の断面曲線の周波数分布における最大分布を与える周波数の0.5以上かつ1.5以下の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
  3. 前記感光体表面と前記中間転写体表面とに表面処理を施すことを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真画像形成装置。
  4. 前記表面処理が、研磨処理であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
  5. 前記中間転写体が、弾性ベルトであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
  6. 前記感光体の表面の断面曲線の算術平均粗さRaD(Macro)が、0.005μm≦RaD(macro)≦0.30μmの範囲にあり、前記感光体の表面の前記表面粗さ計により測定した領域をAFM(atomic Force Microscope)により測定して得られる10μm×10μmの範囲における微視的表面の算術平均粗さRaD(micro)が、RaD(micro)≦0.04μmの範囲にあることを特徴とする請求項1乃至5にいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
  7. 前記感光体の最表面層が、非晶質性炭素材料からなることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真画像形成装置。
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