JP6032880B2 - 変性共役ジエン系重合体組成物、トレッド用組成物、サイドウォール用組成物及びタイヤ - Google Patents
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Description
〔1〕
(A)アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系重合体の重合活性末端に、シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物を反応させてなる変性共役ジエン系重合体、及び(B)希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンゴムを含むゴム成分と、
(C)シリカ系無機充填剤と、
を含有し、
前記ゴム成分100質量部に対する前記(C)シリカ系無機充填剤の含有量が、1〜300質量部である、変性共役ジエン系重合体組成物。
〔2〕
前記ゴム成分100質量部に対し、更にカーボンブラック0.5〜100質量部を含有する、〔1〕に記載の変性共役ジエン系重合体組成物。
〔3〕
前記シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物が、下記式(1)、式(2)、又は式(3)で表される化合物である、〔1〕又は〔2〕に記載の変性共役ジエン系重合体組成物。
〔4〕
〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の変性共役ジエン系重合体組成物を含むトレッド用組成物。
〔5〕
〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の変性共役ジエン系重合体組成物を含むサイドウォール用組成物。
〔6〕
〔4〕に記載のトレッド用組成物及び/又は〔5〕に記載のサイドウォール組成物を含むタイヤ。
本実施形態の共役ジエン系重合体組成物に用いられる変性共役ジエン系重合体は、アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系重合体の重合活性末端に、シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物を反応させてなるものである。
式(1)〜(3)における「アリール基」とは、炭素数6〜20炭素原子が環状に配列した芳香族環を有する基を意味し、単環であっても、複数の環を有していてもよく、複数の環は縮合環であってもよい。
アリール基としては、フェニル基、ナフタレン基などが挙げられる。
次に、本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物に用いられる(B)希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンゴムについて説明する。
ハロゲン含有化合物としては、式AlXeRd (3-e)(式中、Xはハロゲン、Rdは炭素数1〜20のアルキル基を表し、eは1、1.5、2又は3である。)で表されるハロゲン化アルミニウム;MeSrHCl2、MeSrCl2等のストロンチウムハロゲン化物;四塩化珪素、四塩化スズ、四塩化チタン等の金属ハロゲン化物が挙げられる。
ルイス塩基は、特にランタン系列希土類元素化合物を錯体化するために用いられ、アセチルアセトン、ケトン、アルコール等が好適に用いられる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物に用いる、上記(A)変性共役ジエン系重合体、及び上記(B)ポリブタジエンゴムを含むゴム成分において、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部における、上記(A)変性共役ジエン系重合体及び上記(B)ポリブタジエンゴムの各含有量は、特に限定されないが、転がり抵抗特性、ウェットスキッド抵抗性、耐磨耗性、及び加工性のバランスの観点から、好ましくは(A)変性共役ジエン系重合体を20〜95質量部及び(B)ポリブタジエンゴムを80〜5質量部であり、より好ましくは(A)変性共役ジエン系重合体40〜85質量部及び(B)ポリブタジエンゴム60〜15質量部であり、更に好ましくは(A)変性共役ジエン系重合体60〜80質量部及び(B)ポリブタジエンゴム20〜40質量部である。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物は、上記(A)変性共役ジエン系重合体、及び上記(B)ポリブタジエンゴムを含むゴム成分100質量部に対し、(C)シリカ系無機充填剤を1〜300質量部を含む。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物は、上記(A)変性共役ジエン系重合体、及び上記(B)ブタジエンゴムを含むゴム成分100質量部に対し、更にカーボンブラックを0.5〜100質量部含有するものが好ましい。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物には、ゴム成分、シリカ系無機充填剤及びカーボンブラック以外に、金属酸化物や金属水酸化物を含有させてもよい。
金属酸化物としては、例えば、式MxOy(Mは金属原子を表し、x及びyは各々独立して1〜6の整数である。)を構成単位の主成分とする固体粒子が挙げられ、例えば、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。また、金属酸化物と、金属酸化物以外の他の無機充填剤の混合物を用いることができる。
金属水酸化物としては、特に限定されず、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム等が挙げられる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物には、シランカップリング剤を含有させてもよい。シランカップリング剤は、ゴム成分とシリカ系無機充填剤との相互作用を緊密にする機能を有しており、ゴム成分及びシリカ系無機充填剤のそれぞれに対する親和性及び/又は結合性を有する基を有している。このようなシランカップリング剤としては、一般的には、硫黄結合部分とアルコキシシリル基、シラノール基部分を一分子中に有する化合物が用いられる。具体的には、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−ジスルフィド、ビス−[2−(トリエトキシシリル)−エチル]−テトラスルフィド等が挙げられる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物には、加工性の改良を図るために、ゴム用軟化剤を含有させてもよい。ゴム用軟化剤としては、特に限定されず、公知のものを用いることもできる。ゴム用軟化剤としては、鉱物油、又は液状若しくは低分子量の合成軟化剤が好適である。ゴム成分の軟化、増容、加工性の向上を図るために使用されているプロセスオイル又はエクステンダーオイルと呼ばれる鉱物油系ゴム用軟化剤は、芳香族環、ナフテン環、及びパラフィン鎖の混合物であり、パラフィン鎖の炭素数が全炭素中50%以上を占めるものがパラフィン系と呼ばれ、ナフテン環炭素数が30〜45%のものがナフテン系、芳香族炭素数が30%を超えるものが芳香族系と呼ばれている。ゴム用軟化剤としては、適度な芳香族含量を有するものが(A)成分や(B)成分との馴染みがよい傾向にあるため好ましい。
その他の軟化剤としては、公知の軟化剤を用いることができる。
その他の充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム等が挙げられる。
耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、老化防止剤、着色剤、滑剤としては、それぞれ公知の材料を用いることができる。
本実施形態の変性共役ジエン系重合体組成物に配合する、(A)変性共役ジエン系重合体(B)ポリブタジエンゴム、その他のゴム状重合体、(C)シリカ系無機充填剤、カーボンブラックやその他の充填剤、シランカップリング剤、ゴム用軟化剤等の添加剤等を混合する方法については特に限定されるものではない。例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶解混合後、溶剤を加熱除去する方法等が挙げられる。これらのうち、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、押出機による溶融混練法が生産性、良混練性の観点から好ましい。また、変性共役ジエン系重合体と各種配合剤とを一度に混練する方法、複数の回数に分けて混合する方法のいずれも適用可能である。
試料100mgをクロロホルムで100mLにメスアップし、クロロホルムに溶解させて測定サンプルとした。測定サンプルについて、スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸収により結合スチレン量(質量%)を測定した(島津製作所社製、紫外可視分光光度計UV−2450)。
試料50mgを10mLの二硫化炭素に溶解して測定サンプルとした。溶液セルを用いて、赤外線スペクトルを600〜1000cm-1の範囲で測定して所定の波数における吸光度によりハンプトンの方法の計算式に従いブタジエン部分のミクロ構造を求めた(日本分光社製、フーリエ変換赤外分光光度計FT−IR230)。
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに変性した成分が吸着する特性を応用することにより測定した。試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液を、ポリスチレン系ゲルカラムで測定したクロマトグラムと、シリカ系カラムで測定したクロマトグラムの差分よりシリカカラムへの吸着量を測定し変性率を求めた。
試料10mg及び標準ポリスチレン5mgを20mLのテトラヒドロフラン(THF)に溶解させて、試料溶液とした。
THFを溶離液として用い、試料溶液200μLを装置に注入して測定した。カラムは、ガードカラム:東ソー社製 TSKguardcolumn HHR−H、カラム:東ソー社製 TSKgel G6000HHR、TSKgel G5000HHR、TSKgel G4000HHRを使用した。カラムオーブン温度40℃、THF流量1.0mL/分の条件で、東ソー社製 HLC8020のRI検出器を用いて測定し、クロマトグラムを得た。
THFを溶離液として用い、試料溶液200μLを装置に注入して測定した。カラムは、デュポン社製:Zorbaxを使用した。カラムオーブン温度40℃、THF流量0.5mL/分の条件で、東ソー製 HLC8020のRI検出器を用いて測定しクロマトグラムを得た。
ポリスチレン系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料のピーク面積をP1、標準ポリスチレンのピーク面積をP2、シリカ系カラムを用いたクロマトグラムのピーク面積の全体を100として、試料の面積をP3、標準ポリスチレンのピーク面積をP4として、下記式より変性率(%)を求めた。
変性率(%)=[1−(P2×P3)/(P1×P4)]×100
(但し、P1+P2=P3+P4=100)
ムーニー粘度計を使用し、JIS K6300−1に準じて、100℃、1分間の予熱を行った後に、ローターを毎分2回転で4分間回転させた後の粘度を測定した。値が小さいほど加工性に優れることを示す。
レオメトリックス・サイエンティフィック社製の粘弾性試験機(ARES)を使用し、ねじりモードで粘弾性パラメータを測定した。各々の測定値は、実施例1〜8及び比較例1〜2については、比較例1を100として指数化し、実施例9〜11及び比較例3〜5については、比較例3を100として指数化した。50℃において周波数10Hz、ひずみ3%で測定したtanδを転がり抵抗特性(少燃費性)の指標とした。値が小さいほど転がり抵抗特性が良好であることを示す。
レオメトリックス・サイエンティフィック社製の粘弾性試験機(ARES)を使用し、ねじりモードで粘弾性パラメータを測定した。各々の測定値は、実施例1〜8及び比較例1〜2については、比較例1を100として指数化し、実施例9〜11及び比較例3〜5については、比較例3を100として指数化した。0℃において周波数10Hz、ひずみ1%で測定したtanδをウェットスキッド抵抗性の指標とした。値が大きいほどウェッドスキッド抵抗性が良好であることを示す。
上記(5)で測定した転がり抵抗特性(RR)と上記(6)で測定したウェットスキッド抵抗性(WET)を用い、WET/RR比を算出した。求めたWET/RR比について、実施例1〜8及び比較例1〜2については、比較例1を100として指数化し、実施例9〜11及び比較例3〜5については、比較例3を100として指数化し、RR/WETバランスとした。
(RR/WETバランス)=(各実施例又は各比較例のRR/WET比)/(比較例1又は比較例3のRR/WET比)
RR/WETバランスの数値が大きいほどRR/WETバランス(転がり抵抗特性とウェットグリップ抵抗性のバランス)が優れていることを示す。
アクロン摩耗試験機(安田精機製作所製)を使用し、JIS K6264−2に準じて、荷重44.1N、3000回転の摩耗量を測定し、以下の基準に基づき評価した。磨耗量が少ないほど、耐磨耗性に優れていることを示す。
記号 磨耗量(cc)
(指標) ◎ : 0.10未満
〇 : 0.10以上、0.15未満
△ : 0.15以上
内容積10Lで、撹拌機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去した、1,3−ブタジエン560g、スチレン200g、シクロヘキサン4800g、極性化合物として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン1.45gを反応器へ入れ、反応器内温を42℃に保持した。重合開始剤として、n−ブチルリチウム0.09mmolを含むシクロヘキサン溶液を反応器に供給した。重合反応開始後、重合による発熱で反応器内の温度は上昇を始め、最終的な反応器内の温度は80℃に達した。反応温度のピーク到達2分後、反応器に2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンを0.03mmol添加し、75℃で5分間変性反応を実施した。
この重合体溶液に、酸化防止剤(2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン;BHT)2.1gを添加した後、スチームストリッピングにより溶媒を除去し、乾燥機により乾燥処理を施して、変性共役ジエン系重合体(変性SBR1)を得た。
n−ブチルリチウムの添加量を0.19mmolとし、変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの代わりに1,4−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ピペラジンを0.03mmol用いた以外は製造例1と同様にして、変性共役ジエン系重合体(変性SBR2)を得た。
n−ブチルリチウムの添加量を0.19mmol、変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの代わりにビス(3−トリエトキシシリルプロピル)メチルアミンを0.03mmol用いた以外は製造例1と同様にして、変性共役ジエン系重合体(変性SBR3)を得た。
変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの代わりにテトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを0.03mmol用いた以外は製造例1と同様にして、変性共役ジエン系重合体(変性SBR4)を得た。
n−ブチルリチウムの添加量を0.07mmolとし、変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの代わりにN,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを0.03mmol用いた以外は製造例1と同様にして、変性共役ジエン系重合体(変性SBR5)を得た。
スチレンを用いずに1,3−ブタジエンの添加量を760gとし、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.08mmol、変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの添加量を0.02mmolとした以外は製造例1と同様にして、変性共役ジエン系重合体(変性BR−1)を得た。
重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.10mmol用い、変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの代わりに1,4−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ピペラジンを0.02mmol用いた以外は製造例6と同様にして、変性共役ジエン系重合体(変性BR−2)を得た。
重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.10mmol用い、変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの代わりにビス(3−トリエトキシシリルプロピル)メチルアミンを0.02mmol用いた以外は製造例6と同様にして、変性共役ジエン系重合体(変性BR−3)を得た。
変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの代わりにテトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを0.02mmol用いた以外は製造例6と同様にして、変性共役ジエン系重合体(変性BR−4)を得た。
重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.06mmol、変性剤として2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンの代わりにN,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを0.02mmol用いた以外は製造例6と同様にして-、変性共役ジエン系重合体(変性BR−5)を得た。
以下に示す配合に従い、未加硫ゴム組成物、及び加硫ゴム組成物を得た。
・SBR1(変性共役ジエン系重合体):60質量部
・ネオジウム系ブタジエンゴム(ランクセス社製、商品名「Buna CB24」(ネオジウム系触媒により重合されたブタジエンゴム、シス1−4結合含有割合=96.6%、ビニル基含有割合=0.4%、100℃ムーニー粘度=46):40質量部
・シリカ(エボニック デグサ社製、商品名「ウルトラジル7000GR」、窒素吸着比表面積:175m2/g):75質量部
・シランカップリング剤(エボニック デグサ社製、商品名「Si69」(テトラエトキシシリルプロピルテトラスルフィド):6質量部
・プロセスオイルオイル(JX日鉱日石エネルギー社製、商品名「NC140」):42質量部
・カーボンブラック(東海カーボン社製、商品名「シーストKH(N339)」、ヨウ素吸着量90g/kg、CTAB比表面積95m2/g):5質量部
・亜鉛華(三井金属鉱業社製、商品名「亜鉛華1号」):2.5質量部
・ステアリン酸:1.0質量部
・ワックス:(大内新興化学工業社製、商品名「サンノック」、帯黄白色粒状、凝固点65℃以上、比重0.93、:1.5質量部
・老化防止剤(N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン):2.0質量部
・硫黄:2.2質量部
・加硫促進剤(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフィンアミド):1.7質量部
・加硫促進剤(ジフェニルグアニジン):2.0質量部
上記した材料を下記の方法により混練して、未加硫ゴム組成物、及び加硫ゴムシートを得た。
温度制御装置を具備するニーダー(内容量0.5L)を使用し、第一段の混練として、充填率65%、ローター回転数50rpmの条件で、変性共役ジエン重合体(SBR−1)、シリカ系無機充填剤(シリカ)、シランカップリング剤、プロセスオイルを4分混練した。このとき、ニーダーの温度を制御し、排出温度(配合物)は155〜160℃でゴム組成物を得た。
次に、第二段の混練として、上記で得た配合物を室温まで冷却後、カーボンブラック、亜鉛華、ステアリン酸、ワックス,及び老化防止剤を加え、上記ニーダーにて3分混練した。この場合も、混合機の温度制御により排出温度(配合物)を155〜160℃に調整した。そして、ニーダーより上記配合物を排出後、すぐに10インチφオープンロールに配合物を6回通して、シート状の未加硫ゴム組成物を作製した。
更に、オーブンを用いて未加硫組成物を70℃×30分加温した後,第三段の混練として、70℃に設定した10インチφオープンロールにて、硫黄、加硫促進剤を加えて混練し、組成物を得た。この組成物の一部を取り出して、配合物ムーニー粘度(加工性)を測定した。その後、組成物の残りを160℃×20分間、加硫プレスにて加硫成形して、成形体を得た。得られた成形体の転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性SBR1の代わりに変性SBR2を60質量部用いた以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性SBR1の代わりに変性SBR3を60質量部用いた以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性SBR1の配合量を95質量部、及びネオジウム系ブタジエンゴムの配合量を5質量部とした以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性SBR1の配合量を85質量部、及びネオジウム系ブタジエンゴムの配合量を15質量部とした以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性SBR1の配合量を80質量部、及びネオジウム系ブタジエンゴムの配合量を20質量部とした以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性SBR1の配合量を40質量部、及びネオジウム系ブタジエンゴムの配合量を60質量部とした以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性SBR1の配合量を20質量部、及びネオジウム系ブタジエンゴムの配合量を80質量部とした以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性SBR1の代わりに変性SBR4を20質量部用いた以外は、実施例8と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性SBR1の代わりに変性SBR5を20質量部用いた以外は、実施例8と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性SBR1の代わりに変性BR−1を20質量部、ネオジウム系ブタジエンゴムを30質量部、更に天然ゴム(「#RSS3」)を50質量部用いた以外は、実施例1と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性BR−1の代わりに変性BR−2を20質量部用いた以外は、実施例9と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性BR−1の代わりに変性BR−3を20質量部用いた以外は、実施例9と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性BR−1の代わりに変性BR−4を20質量部用いた以外は、実施例9と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
変性BR−1の代わりに変性BR−5を20質量部用いた以外は、実施例9と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
ネオジウム系ブタジエンゴムの代わりにハイシスブタジエンゴム(宇部興産社製、商品名「UBEPOL BR150」)を30質量部用いた以外は、実施例9と同じ操作を繰り返し、加工性(配合物ムーニー粘度)、転がり抵抗特性(RR)、ウェットスキッド抵抗性(WET)、WET/RRバランス、及び耐磨耗性を評価した。
Claims (5)
- (A)アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系重合体の重合活性末端に、シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物を反応させてなる変性共役ジエン系重合体、及び(B)希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンゴムを含むゴム成分と、
(C)シリカ系無機充填剤と、
を含有させる工程を含み、
前記ゴム成分100質量部に対する前記(C)シリカ系無機充填剤の含有量が、1〜300質量部であり、
前記シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物が、下記式(1)で表される化合物である、変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
- 前記ゴム成分100質量部に対し、更にカーボンブラック0.5〜100質量部を含有させる工程を含む、請求項1に記載の変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
- (A)アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系重合体の重合活性末端に、シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物を反応させてなる変性共役ジエン系重合体、及び(B)希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンゴムを含むゴム成分と、
(C)シリカ系無機充填剤と、
を含有し、
前記ゴム成分100質量部に対する前記(C)シリカ系無機充填剤の含有量が、1〜300質量部であり、
前記シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物が、下記式(1)で表される化合物である、変性共役ジエン系重合体組成物を含有させる工程を含む、トレッド用組成物の製造方法。
- (A)アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系重合体の重合活性末端に、シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物を反応させてなる変性共役ジエン系重合体、及び(B)希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンゴムを含むゴム成分と、
(C)シリカ系無機充填剤と、
を含有し、
前記ゴム成分100質量部に対する前記(C)シリカ系無機充填剤の含有量が、1〜300質量部であり、
前記シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物が、下記式(1)で表される化合物である、変性共役ジエン系重合体組成物を含有させる工程を含む、サイドウォール用組成物の製造方法。
- (A)アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系重合体の重合活性末端に、シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物を反応させてなる変性共役ジエン系重合体、及び(B)希土類元素系触媒を用いて合成されたポリブタジエンゴムを含むゴム成分と、
(C)シリカ系無機充填剤と、
を含有し、
前記ゴム成分100質量部に対する前記(C)シリカ系無機充填剤の含有量が、1〜300質量部であり、
前記シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物が、下記式(1)で表される化合物である、変性共役ジエン系重合体組成物を含有させてトレッド用組成物及び/又はサイドウォール組成物を得る工程と、
得られたトレッド用組成物及び/又はサイドウォール組成物を含有させる工程と、
を含むタイヤの製造方法。
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