JP5965608B2 - タイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物 - Google Patents
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Description
(A)分子量分布が1.2〜3.5の範囲である多官能アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系重合体の重合活性末端に、シリル基を有し、該シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物(z)を反応させることにより得られる変性共役ジエン系重合体10〜90質量部、並びに
(B)天然ゴム、ハイシスポリブタジエンゴム及びポリイソプレンからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム状重合体10〜90質量部
を含有するゴム成分100質量部に対し、シリカ系無機充填剤0.5〜300質量部を含むタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物。
前記ゴム成分100質量部に対し、カーボンブラックを0.5〜100質量部、さらに含有する[1]に記載のタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物。
前記多官能アニオン重合開始剤が、ポリビニル芳香族化合物と有機リチウム化合物とを含む原料成分から調製された重合開始剤であり、ポリビニル芳香族化合物と有機リチウム化合物とのモル比(ポリビニル芳香族化合物/有機リチウム化合物)が0.01〜1.0の範囲である[1]又は[2]に記載のタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物。
前記化合物(z)が、下記一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物である[1]〜[3]のいずれかに記載のタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物。
R1〜R4は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を表し、
R8及びR9は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキレン基を表し、
mは1又は2の整数であり、
nは2又は3の整数である。
R1〜R4は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を表し、
R8及びR9は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキレン基を表し、
R8、R9及びA1が、複数存在するときは、それらは、各々同一であっても異なっていてもよく、
m及びnは、各々独立して、1〜3の整数であり、
pは0〜20の整数であり、pが2以上の場合、(R9−A1−R8)で表される複数の繰り返し単位は、各々同一であっても異なるものであってもよい。
本実施の形態のタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物は、(A)分子量分布が1.2〜3.5の範囲である多官能アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系重合体の重合活性末端に、シリル基を有し、該シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物(z)を反応させることにより得られる変性共役ジエン系重合体を10〜90質量部、並びに(B)天然ゴム、ハイシスポリブタジエンゴム及びポリイソプレンからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム状重合体を10〜90質量部を含有するゴム成分100質量部に対し、シリカ系無機充填剤0.5〜300質量部を含む。
本実施の形態に用いるゴム成分は、(A)変性共役ジエン系重合体及び(B)ゴム状重合体を含有する。(A)成分の配合割合は、ゴム成分100質量部に対し、10〜90質量部であり、20〜80質量部であることが好ましく、30〜70質量部であることがより好ましい。また、(B)成分の配合割合は、ゴム成分100質量部に対し、10〜90質量部であり、20〜80質量部であることが好ましく、30〜70質量部であることがより好ましい。
本実施の形態のタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物に用いる変性共役ジエン系重合体は、特定の多官能アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系重合体の重合活性末端に、シリル基を有し、該シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物(z)(例えば、アルコキシシラン化合物)を反応させて得られる。該変性共役ジエン系重合体が特定の変性基を分子中に有しているため、本実施の形態のタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物は、前述の優れた効果を発現することができる。
前記共役ジエン系重合体の重合活性末端に、化合物(z)(例えば、アルコキシシラン化合物等の変性剤)によって変性を行う前段階の、前記共役ジエン系重合体を重合する工程において使用する多官能アニオン重合開始剤について説明する。
多官能アニオン重合開始剤の調製に用いるポリビニル芳香族化合物としては、例えば、o,m及びp−ジビニルベンゼン、o,m及びp−ジイソプロペニルベンゼン、1,2,4−トリビニルベンゼン、1,2−ビニル−3,4−ジメチルベンゼン、1,3−ジビニルナフタレン、1,3,5−トリビニルナフタレン、2,4−ジビニルビフェニル、3,5,4'−トリビニルビフェニル、1,2−ジビニル−3,4−ジメチルベンゼン、1,5,6−トリビニル−3,7−ジエチルナフタレン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
多官能アニオン重合開始剤の調製には、ポリビニル芳香族化合物と共に共役ジエン化合物及び/又はモノ芳香族ビニル化合物を用いることもできる。
多官能アニオン重合開始剤の調製に用いる有機リチウム化合物としては、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロピルリチウム、ベンジルリチウム等のモノ有機リチウム化合物;1,4−ジリチオブタン、1,5−ジリチオペンタン、1,6−ジリチオヘキサン、1,10−ジリチオデカン、1,1−ジリチオジフェニレン、ジリチオポリブタジエン、ジリチオポリイソプレン、1,4−ジリチオベンゼン、1,2−ジリチオ−1,2−ジフェニルエタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼン、1,3,5−トリリチオ−2,4,6−トリエチルベンゼン等の多官能性有機リチウム化合物が挙げられる。特に、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムのモノ有機リチウム化合物が好ましい。
多官能アニオン重合開始剤の調製に用いる溶媒としては、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
多官能アニオン重合開始剤の生成の促進や安定化のためには、系内にルイス塩基を添加することが有効である。
有機リチウム化合物に対してポリビニル芳香族化合物の使用量が多いほど、変性共役ジエン系重合体において、後述する変性反応によって官能基を付与される分子鎖末端の割合が増加し、後述するシリカ系無機充填剤との親和性や反応性の向上が図られ、変性共役ジエン系重合体組成物における低ヒステリシスロス性とウェットスキッド抵抗性とのバランスが良好なものとなり、耐摩耗性、破壊特性の向上も図られる。一方、有機リチウム化合物に対してポリビニル芳香族化合物の使用量が少ないほど、組成物混練時などでの加工性が良好なものとなる。このような観点から、ポリビニル芳香族化合物と有機リチウム化合物とのモル比(ポリビニル芳香族化合物/有機リチウム化合物)は、1.0モル以下とすることが好ましい。加工性については配合物ムーニー粘度を指標とすることができる。配合物ムーニー粘度が高すぎる場合、溶融時のトルクが上昇して電力消費が増大するなどの悪影響が生じる。また混練後のシーティング工程で均一なシート作製が難しくなるといったことも生じる。一般に低ヒステリシスロス性を改善する場合、配合物ムーニー粘度が上昇し加工性が悪化する傾向にあるが、配合物ムーニー粘度をあまり高くしないことが実用上重要である。これらのバランスからポリビニル芳香族化合物の量は、有機リチウム化合物1モルに対して0.02〜1.0モルの範囲がより好ましく、0.02〜0.5モルの範囲がさらに好ましい。
前記共役ジエン系重合体の原料として用いる共役ジエン化合物の例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられ、一種又は二種以上を組み合わせて用いられる。好ましい共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。
前記共役ジエン系重合体の原料として用いる芳香族ビニル化合物の例としては、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン等が挙げられ、一種又は二種以上を組み合わせて用いられる。好ましい芳香族ビニル化合物としては、スチレンが挙げられる。
本実施の形態に用いる共役ジエン系重合体は、多官能アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合することにより得られる共役ジエン系重合体、又は多官能アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系共重合体である(両者をあわせて「共役ジエン系(共)重合体」とも記す。)。
(S−B)n、 S−(B−S)n、B−(S−B)n、(S−B)m−X、
[(S−B)n]m−X、[(B−S)n−B]m−X、[(S−B)n−S]m−X
(上記一般式中、nは1以上の整数、好ましくは1〜5の整数である。mは2以上の整数、好ましくは2〜11の整数である。Xはカップリング剤の残基又は多官能アニオン重合開始剤の残基を示す。また、Xに結合しているポリマー鎖の構造は同一でも異なっていてもよい。)
本実施の形態において、共役ジエン系共重合体は,上記一般式で表される構造を有するものの任意の混合物でもよい。
本実施の形態に用いる変性共役ジエン系重合体は、前記共役ジエン系重合体の重合活性末端に、変性剤として、シリル基を有し、該シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する化合物(z)を反応させることにより得られる。
上記式(1)で表される変性剤としては、例えば2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメトキシ−1−(5−トリメトキシシリルペンチル)−1−アザ−2−シラシクロヘプタン、2,2−ジメトキシ−1−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−ジエトキシエチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ,2−メチル−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ,2−エチル−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ,2−メチル−1−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ,2−エチル−1−(3−ジエトキシエチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン等が挙げられる。これらの中でも、変性剤の官能基とシリカ系無機充填剤との反応性及び相互作用性の観点や、加工性の観点から、mが2、nが3であるものが好ましい。具体的には、2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンが好ましい。
上記一般式(2)で表される変性剤としては、下記の化合物が挙げられる。
本実施の形態の変性共役ジエン系重合体組成物は、上述した変性共役ジエン系重合体以外のゴム状重合体(B)を変性共役ジエン系重合体(A)と組み合わせ、上記ゴム成分として含有する。
上記(A)及び(B)成分以外にも、その他のゴム状重合体(C)を組合せてゴム成分として使用することもできる。
本実施の形態の変性共役ジエン系重合体組成物は、上述した変性共役ジエン系重合体(A)10〜90質量部、及びゴム状重合体(B)10〜90質量部を含有するゴム成分100質量部に対し、シリカ系無機充填剤を0.5〜300質量部含有する。
本実施の形態の変性共役ジエン系重合体組成物には、シリカ系無機充填剤以外の補強性充填剤として、カーボンブラックを含有させてもよい。
本実施の形態の変性共役ジエン系重合体組成物には、シリカ系無機充填剤やカーボンブラック以外に金属酸化物や金属水酸化物を含有させてもよい。
本実施の形態のタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法としては、上述した変性共役ジエン系重合体及びシリカ系無機充填剤、必要に応じて、カーボンブラックやその他の充填剤、シランカップリング剤等を混合する方法が挙げられる。
本実施の形態の変性共役ジエン系共重合体組成物は、加硫剤により加硫処理を施した加硫組成物としてもよい。
試料の分析は、下記に示す方法により行った。
試料をクロロホルム溶液とし、該溶液について紫外可視吸光光度(UV)測定を行い、スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸収により、結合スチレン量(質量%)を測定した。測定機器としては、島津製作所製:UV−2450を使用した。
試料を二硫化炭素溶液とし、該溶液を測定用セルに入れ、該セルを用いて、赤外分光光度計による測定を600〜1000cm-1の範囲で行い、該測定で得られた所定の波数における吸光度と、スチレンブタジエン共重合体の場合はハンプトンの方法の計算式、ブタジエン共重合体の場合はモレロ法の計算式とから、ブタジエン部分のミクロ構造(1,2−ビニル結合量)を求めた。測定機器としては、日本分光(株)製:FT−IR230を使用した。
JISK 6300に従い、試料を100℃で1分間余熱し、4分後の粘度を測定した。指数値が小さいほど粘度が小さいことを示す。
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラム(ポリスチレン系ゲルカラム)を3本連結して用いたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を使用して、試料のクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンを使用した検量線により分子量(重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn))を求め、さらに全ピーク面積に対する最低分子量ピーク面積の比を計算して最低分子量ピーク面積比を計算した。溶離液としてはテトラヒドロフラン(THF)を使用した。
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラム(シリカ系カラム)に変性した成分が吸着する特性を応用し、試料及び分子量5000の標準ポリスチレン(ポリスチレンはカラムに吸着しない)を含む試料溶液を用いて、前記ポリスチレン系ゲルカラムのGPCと、シリカ系カラム(ガードカラム:DIOL4.6×12.5mm 5micron、カラム:ZorbaxPSM−1000S、PSM−300S、PSM−60S、オーブン温度40℃、THF流量0.5ml/分)のGPC(東ソー製CCP8020シリーズ ビルドアップ型GPCシステム:AS−8020、SD−8022、CCPS、CO−8020、RI−8021)との両クロマトグラムを、RI検出器を用いて測定し、それらの差分よりシリカ系カラムへの吸着量を測定し変性率を求めた。
〔多官能アニオン重合開始剤〕
(多官能アニオン重合開始剤a〜cの調製)
内容積10Lで、撹拌装置及びジャケットを具備するオートクレーブを洗浄乾燥し、窒素置換を行った。その後、該オートクレーブに、下記表1に示す条件に従い、乾燥処理を施した1,3−ブタジエン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジビニルベンゼン(DVB)を加え、次いでn−ブチルリチウム(NBL)を加えて75℃で1時間反応を行い、多官能アニオン重合開始剤a〜cを調製した。
内容積10リットルで、撹拌機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用した。予め不純物を除去したブタジエン740g、スチレン260g、シクロヘキサン4800g、極性物質として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン0.85gを反応器へ入れ、反応器内の温度を42℃に保持した。
上述した多官能アニオン重合開始剤の種類及び添加量、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンの添加量、変性剤の種類及び添加量を、下記表2に示すように変更した以外は、上述した(変性共役ジエン系重合体A1の製造)と同様にして、変性成分を有するスチレン−ブタジエン共重合体(変性共役ジエン系重合体A2)を得た。変性共役ジエン系重合体A2の分析結果を下記表2に示す。
内容積10リットルで、撹拌機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、予め不純物を除去したブタジエン1000g、シクロヘキサン4800gを反応器へ入れ、反応器内の温度を40℃に保持した。上述のようにして調製した多官能重合開始剤aをリチウム添加量として9.9mmolとなるように反応器に供給した。反応開始後、重合による発熱で、反応器内の温度は上昇を始め、最終的な反応器内の温度は82℃に達した。重合反応終了後、反応器にビス(3−トリエトキシシリルプロピル)メチルアミンを3.5mmol添加して、78℃の温度条件で5分間の変性反応を実施した。
上述した多官能アニオン重合開始剤の種類及び添加量、変性剤の種類及び添加量を、下記表2に示すように変更した以外は、上述した(変性共役ジエン系重合体A3の製造)と同様にして、変性成分を有するブタジエン重合体(変性共役ジエン系重合体A4、変性共役ジエン系重合体A5、変性共役ジエン系重合体F)を得た。変性共役ジエン系重合体A4、変性共役ジエン系重合体A5、変性共役ジエン系重合体Fの分析結果を下記表2に示す。
内容積10リットルで、撹拌機及びジャケットを具備する温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用した。予め不純物を除去したブタジエン1000g、シクロヘキサン4800gを反応器へ入れ、反応器内温を40℃に保持した。
〔実施例5、6、8及び9、参考例1〜5、比較例1〜3〕
上記表2に示す変性共役ジエン系重合体(A1〜A5、F及びG)、ゴム状重合体(天然ゴム、ハイシスポリブタジエンゴム)を原料ゴム成分として、下記表3に示す配合に従い、それぞれの原料ゴム成分を含有する変性共役ジエン系重合体組成物を、以下のとおり製造した。なお、変性共役ジエン系重合体(A1〜A5、F及びG)と、ゴム状重合体(天然ゴム、ハイシスポリブタジエンゴム)との配合割合は、表4に示すとおりとした。
ムーニー粘度計を使用し、JIS K6300−1に準じて、上記第三段の混練で得た配合物について、100℃、1分間の予熱を行った後に、ローターを毎分2回転で4分間回転させた後の粘度を測定した。当該粘度の値が小さいほど加工性に優れることを示す。
実施例及び比較例に示す方法で作成した未加硫の変性共役ジエン系重合体組成物のロール通過後のゴムの肌(表面形状)について、パネラー5人が目視で観察し、パネラー一人当たり5点満点、総合25点満点で評価した。25点に近いほど押し出し加工性に優れることを示す。
レオメトリックス・サイエンティフィック社製の粘弾性試験機(ARES)を使用し、ねじりモードで、変性共役ジエン系重合体組成物の粘弾性パラメータ(tanδ)を測定した。50℃において周波数10Hz、ひずみ3%で測定したtanδを転がり抵抗特性(省燃費性)の指標とした。tanδの値が小さいほど転がり抵抗特性が良好であることを示す。各々の測定値は比較例1で得られた変性共役ジエン系重合体組成物のtanδの値を100として指数化した。
JIS−K−6252に準拠して変性共役ジエン系重合体組成物の耐カット性を測定した。比較例1で得られた変性共役ジエン系重合体組成物の耐カット性を基準として、これと同等以上の場合を「〇」、比較例1より悪化した場合を「×」と評価した。
Claims (3)
- (A)分子量分布が1.2〜3.5の範囲である多官能アニオン重合開始剤を用いて、共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを共重合することによって得られる共役ジエン系重合体の重合活性末端に、シリル基を有し、該シリル基に結合したアルコキシ基の総数が4個以上であり、1つ以上の窒素原子を有する下記一般式(1)で表される化合物(z)を反応させることにより得られる変性共役ジエン系重合体10〜90質量部、並びに
(B)天然ゴム、ハイシスポリブタジエンゴム及びポリイソプレンからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴム状重合体10〜90質量部
を含有するゴム成分100質量部に対し、シリカ系無機充填剤0.5〜300質量部を含ませるタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
R1〜R4は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を表し、
R8及びR9は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキレン基を表し、
mは1又は2の整数であり、
nは2又は3の整数である。
また、一般式(1)で表される化合物において、炭素数1〜20のアルコキシ基の数の合計は4以上である。) - 前記ゴム成分100質量部に対し、カーボンブラックを0.5〜100質量部、さらに含有させる請求項1に記載のタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
- 前記多官能アニオン重合開始剤が、ポリビニル芳香族化合物と有機リチウム化合物とを含む原料成分から調製された重合開始剤であり、ポリビニル芳香族化合物と有機リチウム化合物とのモル比(ポリビニル芳香族化合物/有機リチウム化合物)が0.01〜1.0の範囲である請求項1又は2に記載のタイヤサイドウォール用変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法。
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