JP6026920B2 - 電極及びその製造方法並びにそれを有する通液型コンデンサ - Google Patents
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Description
前記イオン交換層には、イオン交換体(A)が含有されており、前記イオン交換体(A)はビニルアルコール系単量体(A−1)及びイオン交換性単量体(A−2)からなる共重合体を含み、更にイオン交換層には、ノニオン系消泡剤(C)を含み、前記多孔質電極層が炭素材料を含有することを特徴とする電極である。
本発明で用いるアニオン交換基を有するイオン交換性重合体(カチオン性重合体と称することがある)(ビニルアルコール系単量体との共重合体およびブロック共重合体を構成するカチオン性重合体を含む)は、分子中にアニオン交換基(カチオン基と称することがある)を含有する単量体であれば、カチオン基が、主鎖、側鎖、末端のいずれに含有されていても構わない。カチオン基としては、アンモニウム基、イミニウム基、スルホニウム基、ホスホニウム基などが例示される。また、アミノ基やイミノ基のように、水中においてその一部が、アンモニウム基やイミニウム基に変換し得る官能基を含有する重合体も、本発明のカチオン基を持つ重合体に含まれる。この中で工業的に入手しやすい観点から、アンモニウム基が好ましい。アンモニウム基としては、1級アンモニウム基(アンモニウム塩)、2級アンモニウム基(アンモニウム塩)、3級アンモニウム基(塩)、4級アンモニウム基(トリアルキルアンモニウム基等)のいずれを用いることができるが、4級アンモニウム基(トリアルキルアンモニウム基)がより好ましい。カチオン性重合体は、1種類のみのカチオン基を含有しても良いし、複数種のカチオン基を含有しても良い。また、カチオン基の対アニオンは特に限定されず、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、リン酸イオン、カルボン酸イオンなどが例示される。この中で、入手の容易性の点から、ハロゲン化物イオンが好ましく、塩化物イオンがより好ましい。カチオン性重合体は、1種類のみの対アニオンを含有しても良いし、複数種の対アニオンを含有しても良い。
本発明で用いられるカチオン交換基を有するイオン交換性重合体(アニオン性重合体と称することがある)は、分子中にカチオン交換基(アニオン基と称することがある)を含有する重合体である。当該アニオン基は、主鎖、側鎖、末端のいずれに含有されていても構わない。アニオン基としては、スルホネート基、カルボキシレート基、ホスホネート基などが例示される。また、スルホン酸基、カルボキシル基、ホスホン酸基のように、水中において少なくともその一部が、スルホネート基、カルボキシレート基、ホスホネート基に変換し得る官能基も、アニオン基に含まれる。この中で、イオン解離定数が大きい点から、スルホネート基が好ましい。アニオン性重合体は、1種類のみのアニオン基を含有していてもよいし、複数種のアニオン基を含有していてもよい。また、アニオン基の対カチオンは特に限定されず、水素イオン、アルカリ金属イオン、などが例示される。この中で、設備の腐蝕問題が少ない点から、アルカリ金属イオンが好ましい。アニオン性重合体は、1種類のみの対カチオンを含有していてもよいし、複数種の対カチオンを含有していてもよい。
本発明においては、上記のカチオン交換基またはアニオン交換基を有する重合体は、ビニルアルコール系単量体との共重合体構造を有する。ビニルアルコール系単量体との共重合構造を取ることが、イオン交換膜の強度、柔軟性、および、物理的または化学的架橋性の点から好ましい。
カチオン基を有するビニルアルコール系共重合体としては、入手容易である点からメタクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム塩とビニルアルコール成分との共重合体、ビニルベンジルトリアルキルアンモニウム塩とビニルアルコール成分との共重合体、ジアリルジアルキルアンモニウム塩とビニルアルコール成分との共重合体が特に好ましい。カチオン基を含有するビニルアルコール系重合体、またはカチオン基を含有するビニルアルコール系重合体とカチオン基を含有しないビニルアルコール系重合体との混合物においては、カチオン性重合体中の単量体単位の総数に対するビニルアルコール単位の数の割合が、50モル%以上であることが好ましく、55モル%以上であることがより好ましい。ここでカチオン性重合体以外の重合体(カチオン基を含有しないビニルアルコール系重合体)はアニオン性重合体でないことが望ましい。
アニオン基を有するビニルルコール系共重合体としては、入手容易である点から、アニオン基を有するビニルアルコール系共重合体としては、入手容易である点から、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩成分とビニルアルコール成分との共重合体、p−スチレンスルホン酸塩成分とビニルアルコール成分との共重合体が特に好ましい。アニオン基を含有するビニルアルコール系重合体、またはアニオン基を含有するビニルアルコール系重合体とアニオン基を含有しないビニルアルコール系重合体との混合物においては、アニオン性重合体中の単量体単位の総数に対するビニルアルコール単位の数の割合が、50モル%以上であることが好ましく、55モル%以上であることがより好ましい。ここでアニオン性重合体以外の重合体(アニオン基を含有しないビニルアルコール系重合体)はカチオン性重合体でないことが望ましい。
本発明において、イオン交換体(A)は、カチオン基またはアニオン基を有する単量体単位とビニルアルコール系単量体単位とを含む共重合体から構成されている。中でも、ビニルアルコール系重合体(a―1)とカチオン基またはアニオン基を有する単量体単位を含む重合体(a−2)とを含有するブロック共重合体が好適に用いられる。こうすることにより、イオン性重合体がミクロ相分離して、膜の膨潤度の抑制、および形状保持についての機能を担うビニルアルコール重合体成分と、カチオンまたはアニオンを透過させる機能を担うイオン交換ユニットを重合してなる重合体成分とが役割分担でき、イオン交換膜の膨潤度と寸法安定性とを両立させることができる。カチオン基またはアニオン基を有する単量体単位としては、前記一般式(1)〜(10)で表わされるものなどが例示される。この中で、入手容易である点から、カチオン性重合体としては、メタクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム塩を重合してなる重合体成分とビニルアルコール系重合体成分とを含有するブロック共重合体、ビニルベンジルトリアルキルアンモニウム塩を重合してなる重合体成分とビニルアルコール系重合体成分とを含有するブロック共重合体、またはジアリルジアルキルアンモニウム塩を重合してなる重合体成分とビニルアルコール系重合体成分とを含有するブロック共重合体が好ましく用いられる。また、アニオン性重合体としては、p−スチレンスルホン酸塩を重合してなる重合体成分とビニルアルコール系重合体成分とを含有するブロック共重合体、または2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩を重合してなる重合体成分とビニルアルコール系重合体成分とを含有するブロック共重合体が好ましく用いられる。
本発明において、ビニルアルコール系単量体(A−1)とイオン交換性単量体(A−2)との比率は、ビニルアルコール系単量体(A−1)が99〜50mol%,イオン交換性単量体(A−2)が1〜50mol%[単量体(A−1)と単量体(A−2)との合計量を100mol%とする]の範囲内にあることが好ましい。より好ましくは、ビニルアルコール系単量体(A−1)が97〜60mol%、イオン交換性単量体(A−2)が3〜40mol%の範囲内にあることが好ましい。
イオン交換性重合体の比率が1mol%未満では、イオン交換層の有効荷電密度が低下し、膜の対イオン選択性が低下するおそれがある。また、イオン交換性重合体の比率が50mol%を超えると、イオン交換層の膨潤度が高くなり、機械的強度が低下するおそれがある。
本発明のイオン交換層に用いられる、カチオン交換基またはアニオン交換基を有する重合体を含むイオン交換体(A)は、カチオン性単量体またはアニオン性単量体とビニルエステル系単量体を共重合し、これを常法によりけん化して得られる。ビニルエステル系単量体は、ラジカル重合可能なものであれば使用できる。例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルおよびパーサティック酸ビニル等があげられる。この中でも酢酸ビニルが好ましい。
本発明で用いられる、カチオン交換性単量体、またはアニオン交換性単量体を重合してなる重合体成分とビニルアルコール系重合体成分がブロック共重合を形成する重合体の製造方法は主に次の2つの方法に大別される。すなわち、(1)所望のブロック共重合体を製造した後、特定のブロックにカチオン基またはアニオン基を結合させる方法、および(2)少なくとも1種類のカチオン性単量体またはアニオン性単量体を重合させて所望のブロック共重合体を得る方法である。このうち、(1)については、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下、1種類または複数種の単量体をブロック共重合させ、次いでブロック共重合体中の1種類または複数種の重合体成分にカチオン基またはアニオン基を導入する方法、(2)については、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下、少なくとも1種類のカチオン性単量体またはアニオン性単量体をラジカル重合させることによりブロック共重合体を製造する方法が工業的な容易さから好ましい。特に、ブロック共重合体中の各成分の種類や量を容易に制御できることから、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下、少なくとも1種類以上のカチオン性単量体またはアニオン性単量体をラジカル重合させてブロック共重合体を製造する方法が好ましい。
本発明のイオン交換層に用いられる、カチオン交換基またはアニオン交換基を有する重合体を含むイオン交換体(A)は、例えば、側鎖にメルカプト基を含有する単量体とビニルエステル系単量体を共重合して、これを常法によりけん化して得られる。ビニルエステル系単量体は、ラジカル重合可能なものであれば使用できる。例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルおよびパーサティック酸ビニル等があげられる。この中でも酢酸ビニルが好ましい。
多孔質電極層に含有される炭素材料としては、活性炭、カーボンブラックなどが用いられ、特に、活性炭が好んで用いられる。活性炭の形状は任意で選択でき、粉末状、粒子状、繊維状等があげられる。活性炭の中でもイオンの吸着量が多い点から、高比表面積活性炭が好んで用いられる。高比表面積活性炭のBET比表面積は、700m2/g以上が好ましく、1000m2/g以上がより好ましく、1500m2/g以上が更に好ましい。
本発明の電極に用いられる集電体層は、電気伝導性及び耐腐食性が高いものであれば特に限定されず、黒鉛シートやチタン、金、白金またはこれらの複合材料等の金属箔等があげられる。なかでも、耐腐食性と導電性のバランスに優れる点から黒鉛シートが好ましい。集電体層の厚みは特に限定はされないが、5〜5000μmが好ましく、10〜3000μmがより好ましい。
本発明者らは、イオン交換体を溶解した溶液から膜製造を行うにあたり、イオン交換体溶液中に混入した微細気泡の存在が、得られるイオン交換層の膜抵抗に悪影響を与え、最終的には得られる電極に悪影響を及ぼすことを見出したが、静置脱泡等により微細気泡を除去することは容易ではなく、ノニオン系消泡剤(C)の添加により気泡が混入することなく、膜抵抗にバラツキのないイオン交換体(A)の膜形成を可能にすることができた。
イオン交換体(A)に加えられるノニオン系消泡剤(C)は、ビニルアルコール系重合体を含む液の気泡を無くす効果があれば特に限定はされない。具体的には、シリコン系であればサンノプコ製のノプコ8034、8034−L、SN-DF-483、3034、3034−L、SN−DF−483、ポリエーテル系であればサンノプコ製のSN−DF−470、SN−DF−260、SNデフォーマー170、特殊ウレタン系であればダイヤファイン製のジョルシンーLBD、ジョルシンーLX、ジョルシンーPBがあげられる。本発明で用いられるノニオン系消泡剤(C)は、単独で使用しても良いし、2種以上を組み合わせても良い。
本発明の逆電気透析発電で使用するイオン交換膜は、本発明の目的を損なわない範囲で、無機フィラーなど種々の添加剤を含んでいてもよい。
本発明の電極の製造方法は特に限定されないが、集電体層の表面に、炭素材料を含有したスラリーとイオン交換基を導入したビニルアルコール系重合体を含有した溶液を塗布した後、塗膜を乾燥させることにより、多孔質電極層とイオン交換層の層を形成する方法が好ましい。このような方法により、集電体層、多孔質電極層及びイオン交換層が一体化された電極を得ることができる。前記製造方法では、塗布された前記スラリーと前記溶液とを同時に乾燥させるため、形成されるイオン交換層の欠陥が少ないうえに、多孔質電極層とイオン交換層との接着性が更に向上する。
前記スラリーと溶液を塗工する場合に用いられる塗布装置は特に限定はされず、公知の塗布装置を用いることができる。例えば、カーテン型塗布装置、エクストルージョン型塗布装置、スライド型塗布装置があげられる。例えば、カーテン型塗布装置、エクストルージョン型塗布装置、スライド型塗布装置があげられる。前記、スラリーと溶液を同時塗布する場合、一度の塗布操作によって前記スラリーと前記溶液が塗布されればよく、前記スラリーと前記溶液と予め混ざった後で、集電体層の表面に塗布されても良い。また、べつべつに前記スラリーと前記溶液を塗布させる場合は、同じ塗布方法で行ってもよいし、異なる塗布方法で塗布してもよい。塗布方法は具体的なものとして、ロールコーター、コンマコータ、キスコータ、グラビアコータ、スライドビードコータがあげられる。
前記製造方法において、塗膜を乾燥させた後で、更に熱処理することが好ましい。塗膜を熱処理することにより、イオン交換基を導入したビニルアルコール系重合体の物理架橋が促進され、イオン交換層の機械強度が更に増大する。熱処理の方法が特に限定されず、熱風乾燥機などが一般に用いられる。熱処理の温度は、特に限定されないが、100〜250℃であることが好ましい。熱処理温度が100℃未満の場合は、イオン交換基を導入したビニルアルコール系重合体の物理架橋は促進されず、機械強度を向上させる効果が得られないおそれがある。逆に250℃以上で処理した場合は、イオン交換基を導入したビニルアルコール系重合体が融解、分解するおそれがある。更に好ましくは、120℃以上200℃以下で熱処理することが更に好ましい。
前記製造方法において、塗膜を乾燥させた後に、更に架橋処理を施すことが好ましい。架橋処理を施すことによって、得られるイオン交換体の機械的強度と耐久性が向上する。また、荷電密度が増加するため、イオン交換性能が向上する。架橋処理の方法は、重合体の分子鎖同士を化学結合によって結合できる方法であればよく、特に限定されない。通常、イオン交換体を、架橋処理剤を含む溶液に浸漬する方法などが用いられる。該架橋処理剤としては、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、グリオキザールなどが例示される。該架橋処理剤の濃度は、通常、溶液に対する架橋処理剤の体積濃度が0.001〜1体積%である。
重合して得られたイオン交換ユニットを含んだビニルアルコール系重合体を、重水素溶媒で溶解(濃度5wt%)させ、以下のNMR装置、条件で測定した。イオン交換基を持つユニットのピーク強度とビニルアルコール系重合体のピーク強度より、重合して得られたポリマー中に含まれるイオン交換ユニットの割合を算出した。以下の実施例で用いたイオン交換ユニットは、ベンゼン環を有するために、6.0〜8.0ppmに現れるベンゼン環のピークと、4.0ppm付近に現れるビニルアルコール系重合体のメチンプロトンの比より、イオン交換ユニットの割合を算出した。
装置名 : 日本電子製 超伝導核磁気共鳴装置Lambda 500
観測周波数 : 500MHz(1H)
溶媒 : 重水
ポリマー濃度 : 5wt%(H−NMR)
測定温度 : 80℃(H−NMR)
積算回数 : 256回(H−NMR)
パルス繰り返し時間 : 4秒(H−NMR)
サンプル回転速度 : 10〜12Hz
作製した一体型の電極を株式会社ミツトヨ製のデジマチックマイクロメーターで集電体層/多孔質電極層/イオン交換層を合わせた電極全体の厚みを測定した。電極表面に形成されたイオン交換層の厚みは、走査型電子顕微鏡「S−3000」(日立製作所製)で観察して厚みを評価した。また、集電体は事前に厚みをデジマチックマイクロメーターで測定して、イオン交換層の厚みを差し引いて、残りの多孔質電極層の厚みを算出した。なお、ここで得られた厚みの値は、乾燥時における値である。
図5は、実施例における、電極抵抗の測定方法を示す模式図である。図5に示すように、直径20mm、高さ10mmの円柱状のチタン電極22間に直径12mmの円形にカットした電極23、直径16mmの円形にカットしたセパレータ24(日本特殊織物株式会社製「LS60」、厚み90μm)、直径12mmの円形にカットした電極23の順に配置した。このとき2枚の電極は何れも集電体層がチタン電極22を1〜2kg/cm2の圧力にて押さえつけた状態でBioLogic社製ポテンシャルスタット/カルバノスタットVSPを用いて周波数8mHz〜1MHzの範囲で交流インピーダンスを測定し、周波数1Hzにおける実部抵抗をインピーダンス抵抗として、当該インピーダンス抵抗を電極抵抗とした。
得られた電極の表面を目視観察して、電極表面の欠陥について観察した。電極表面サイズ幅5cm×長さ10cmで評価したときに、最終的に電極表面の残っている気泡の数を数えて、以下のような判定で電極表面の観察を行った。
A:電極表面は均質で気泡の無い良質であることを確認(気泡は5個以下)。
B:電極表面は部分的に気泡が存在、もしくは一部溶解が確認できる(5〜30個以下)。
C:電極表面は全体的に気泡が存在、もしくは顕著な溶解が確認できる(30個以上)。
電極の表面に付着している水をろ紙でふきとった後、イオン交換層の表面に、ニチバン株式会社製セロハンテープ(No.405、24mm幅)を貼り、指でイオン交換層とテープ間の空気を抜いた。次いで、前記セロテープの端部をつまみ、電極の表面に対して垂直方向に引き上げて剥離試験を実施した。以下の判定方法にて界面接着性の評価を行った。
A:剥離は生じなかった。
B:セロテープ(登録商標)には、多孔質電極層もしくはイオン交換層の一部が付着して剥離した。
C:セロテープ(登録商標)には、多孔質電極層もしくはイオン交換層が付着して剥離した。
以下の実施例20に記載の脱塩装置に、本発明の電極を組み込み、水溶液の脱塩試験を実施した。回収した水溶液のイオン濃度を測定して電極に吸着したイオンの量を算出した。更に、以下の式により電流効率を算出した。
効率(%)=吸着塩物質量(mol)×100/(吸着工程の電流平均値(A)×吸着時間(秒)/ファラデー定数(C/mol))
特開昭和59−187003号公報に記載された方法(末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体およびその方法)によって、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体PVA−1を合成した。得られたPVA−1の重合度は500、けん化度は99.5モル%であった。
特開昭59−189113号公報に記載された方法によってカチオン性重合体P−1の合成を行った。還流冷却管、攪拌翼を備え付けた1Lの四つ口セパラブルフラスコに、水669g、末端にメルカプト基を有するポリビニルアルコールとしてPVA−1を110g仕込み、攪拌下95℃まで加熱して該ビニルアルコール系重合体を溶解した後、室温まで冷却した。該水溶液に1/2規定の硫酸を添加してpHを3.0に調製した。別に、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(MAPTAC)16gを溶解し、これを先に調製した水溶液に攪拌下添加した後、該水溶液中に窒素をバブリングしつつ70℃まで加温し、さらに70℃で30分間窒素のバブリングを続けることで、窒素置換した。窒素置換後、上記水溶液に過硫酸カリウム(KPS)の2.5%水溶液88.8mLを1.5時間かけて逐次的に添加してブロック共重合を開始させ、進行させた後、系内温度を75℃に1時間維持して重合をさらに進行させ、ついで冷却して、固形分濃度20%のビニルアルコール系重合体−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(MAPTAC)のブロック共重合体であるカチオン性重合体P−1の水溶液を得た。得られた水溶液の一部を乾燥した後、重水に溶解し、1H−NMR測定を行ったところ、該ブロック共重合体中のカチオン性単量体含有量、すなわち、該重合体中の単量体単位の総数に対するメタクリルアミドプロピルメチルアンモニウムクロライドユニット単量体単位の数の割合は3モル%であった。
上記のP−1の重合条件を表1のように変えて、他はカチオン性重合体P−1と同様の方法でブロック共重合体であるカチオン性重合体P−2を合成した。得られたカチオン性重合体P−2のイオン交換ユニットの割合は40モル%であった。
特開昭59−187003号公報に記載された方法(末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体およびその方法)によって、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体PVA−2を合成した。得られたPVA−2の重合度は1500、けん化度は99.5モル%であった。
上記のP−1の重合条件を表1のように変えて、他はカチオン性重合体P−1と同様の方法でブロック共重合体であるカチオン性重合体P−3、P−4を合成した。得られたカチオン性重合体P−3のイオン交換ユニットの割合は10モル%、P−4のイオン交換ユニットの割合は0.5モル%であった。
攪拌機、温度センサー、滴下漏斗および還流冷却管を備え付けた6Lのセパラブルフラスコに、酢酸ビニル1120g、メタノール1680g、およびメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを20質量%含有するメタノール溶液を31.6g仕込み、攪拌下に系内を窒素置換した後で、内温を60℃まで上げた。この系に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を0.4g含有するメタノール20gを添加して、重合反応を開始した。重合開始時点よりメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを20質量%含有するメタノール溶液200gを系内に添加しながら、4時間反応を行い、重合反応を停止した。重合反応を停止した時点における系内の固形分濃度、すなわち、重合反応スラリー全体に対する固形分の含有率は23.9質量%であった。ついで、系内にメタノール蒸気を導入することにより、未反応の酢酸ビニル単量体を追い出し、ビニルエステル共重合体を55質量%含有するメタノール溶液を得た。
組成を表2のように変えて、他はカチオン性重合体P−5と同様の方法によって、ランダム共重合体であるカチオン性重合体P−6を合成した。得られたカチオン重合体P−6のイオン交換ユニットの割合は3モル%であった。また、重合度は500、けん化度は98.5モル%であった。
攪拌機、還流冷却管、アルゴン導入管、開始剤の添加口を備えた反応器に、酢酸ビニル4500質量部、下記式(11)で示されるチオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステル99質量部、及びメタノール1210質量部を仕込み、アルゴンバブリングをしながら30分間系内をアルゴン置換した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃となったところで、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.6質量部を添加し重合を開始した。60℃で4時間重合した後、冷却して重合を停止した。重合停止時の重合率は38%であった。続いて、30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応のモノマーの除去を行い、チオエステル基を有するポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(濃度35.6%)を得た。なお、(II−2)で示されるチオ酢酸S−7−オクテン−1−イルエステルは、米国特許3632826号明細書に記載の方法で合成した。
還流冷却管、攪拌翼を備え付けた1Lの四つ口セパラブルフラスコに、水563g、側鎖メルカプト基含有ポリビニルアルコールとしてPVA−3を110g仕込み、攪拌下95℃まで加熱して該ポリビニルアルコールを溶解した後、室温まで冷却した。該水溶液に1/2規定の硫酸を添加してpHを3.0に調製した。別に、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(VTMAC)57.1gを溶解し、これを先に調製した水溶液に攪拌下添加した後、該水溶液中に窒素をバブリングしつつ70℃まで加温し、さらに70℃で30分間窒素のバブリングを続けることで、窒素置換した。窒素置換後、上記水溶液に過硫酸カリウム(KPS)の2.5%水溶液88.8mLを1.5時間かけて逐次的に添加してグラフト共重合を開始させ、進行させた後、系内温度を75℃に1時間維持して重合をさらに進行させ、ついで冷却して、固形分濃度20%のビニルアルコール系重合体−VTMAC系重合体のグラフト型であるカチオン性重合体P−1の水溶液を得た。得られたカチオン重合体P−7のイオン交換ユニットの割合は10モル%であった。
組成を表3のように変えて、他はカチオン性重合体P−7と同様の方法によって、グラフト共重合体であるカチオン性重合体P−8を合成した。得られたカチオン重合体P−8のイオン交換ユニットの割合は10モル%であった。
カチオン性重合体P−1の合成方法において、系内からPVA−1を省き、水量を250gにして、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドを50g添加して同条件で重合し、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド単独から成る重合体(P−MAPTAC)を得た。固形分濃度16wt%の該重合体を含む水溶液50gを、PVA−1を81gと、水を508g加えて混合を実施した。結果、透明で均一な水溶液を得た。得られたカチオン重合体P−9のイオン交換ユニットの割合は2モル%であった。
カチオン性重合体P−9の作製方法に対して、表4に示すようにメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド単独からなる重合体(P−MAPTAC)8gの代わりにビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド単独からなる重合体(P−VTMAC)を40gとPVA−1を15gと、水を300g加えて混合を実施した。結果、透明で均一な水溶液を得た。得られたカチオン重合体P−10のイオン交換ユニットの割合は40モル%であった。
組成を表5のように変えて、他はカチオン性重合体P−1と同様の方法によって、ブロック共重合体であるアニオン性重合体P−11,12,13,14を合成した。得られたアニオン性重合体P−11,12,13,14のイオン交換ユニットの割合は3モル%,40モル%、10モル%、0.5モル%であった。
上記のカチオン性重合体P−5と同様の方法によって、表6のように組成を変更して、ランダム共重合体であるカチオン性重合体P−15、16を合成した。得られたカチオン重合体P−13、14のイオン交換ユニットの割合はそれぞれ3モル%、2モル%であった。また、重合度は500、けん化度は98.5モル%であった。
上記のカチオン性重合体P−7、P−8と同様の方法によって、表7のように組成を変更して、アニオン性重合体P−17,18を得た。得られたカチオン重合体P−17、18のイオン交換ユニットの割合はそれぞれ3モル%、50モル%であった。
上記のカチオン性重合体P−9、P−10と同様の方法によって、表8のように組成を変更して、アニオン性重合体P−19,20を得た。得られたカチオン重合体P−19、20のイオン交換ユニットの割合はそれぞれ3モル%、50モル%であった。
アニオン交換電極−1の作製
(カチオン性重合体水溶液の調製)
200mLの三角フラスコに、90mLの脱イオン水を入れ、カチオン性重合体P−1を22.5g加えてから、95℃のウォーターバスの中で加熱撹拌し、該重合体P−1を溶解させた。その後、ノニオン系消泡剤(C)としてサンノプコ製のSNデフォーマー170をカチオン性重合体P−1に対して、0.03phr添加し、再度、均一に溶解させた。脱イオン水を加えて濃度17%のカチオン性重合体水溶液を調製した。粘度は8.7万mPa・s(20℃)であった。
活性炭(BET吸着面積:1800m2/g)、導電性カーボンブラック、カルボキシメチルセルロース、水を100:5:1:140の重量比で混合した後で混練した。得られた塊状混練物100質量部に対して20重量部の水と15質量部の水系SBRエマルジョンバインダー(固形分率40質量%)を添加し、混練することで固形分率36%の活性炭スラリーを得た。得られたスラリーの温度25℃での粘度をB型粘度計(株式会社トキメック製)で測定したところ、3000mPa・sであった。
上述した黒鉛シート(厚み:250μm)の上に、アプリケーターバー(塗布幅:10cm)を用いて、炭素材料を含有するスラリーを塗布した。その後、熱風乾燥機「DKM400」(YAMATO製)にて温度90℃、10分間乾燥した。次いで、乾燥工程を経た前記スラリー層の上に、上述で得られたカチオン性重合体P−1の水溶液(濃度12wt%)を水溶液で120μmの厚みで塗工した。その後、前述と同じ乾燥を行い、気泡の無い、良質な一体型電極を得た。得られたそれぞれの層の厚みは、アニオン交換の層は厚み10μmであり、多孔質電極層の厚みは280μmであった。
このようにして作製したアニオン交換電極−1を所望の大きさに裁断し、測定試料を作製した。得られた測定試料を用い、上記方法にしたがって、電極の表面(外観)観察結果、電極抵抗の評価及び界面接着性試験を行った。得られた結果を表9に示す。また、得られた電極における多孔質電極層とカチオン性重合体層(アニオン交換基を有するビニルアルコール系重合体層)の断面の電子顕微鏡写真を図6に示した。
アニオン交換電極−2の作製
実施例1で使用した黒鉛シートを集電体層として使用して(厚み:250μm)、その上にコーティングテスター株式会社製二連式マイクロフィルムアプリケーター(塗布幅:9cm)を用いて、上述の炭素材料を含有するスラリーを下層側に、上述のP−2の水溶液(濃度12wt%)を上層側にセットして、当該スラリーと当該水溶液を同時塗布した。その後、上述と同じ条件で乾燥してアニオン交換一体型電極を得た。得られたそれぞれの層の厚みは、アニオン交換の層は厚み8μmであり、多孔質電極層の厚みは350μmであった。
前述のアニオン交換電極−2と同じ作製方法で、表9に記載するように組成を変更して、アニオン交換電極−3〜アニオン交換電極−11を作製、評価を行った。それぞれの電極の評価結果を表9に示す。
前述のアニオン交換電極−1と同じ作製方法で、表9に記載するように組成を変更して、アニオン交換電極−12を作製、評価を行った。それぞれの電極の評価結果を表9に示す。
前述のアニオン交換電極−2と同じ作製方法で、表9に記載するように組成を変更して、アニオン交換電極−13を作製、評価を行った。それぞれの電極の評価結果を表9に示す。
前述のアニオン交換電極−1と同じ作製方法で、表10に記載するように組成を変更して、カチオン交換電極−14を作製、評価を行った。それぞれの電極の評価結果を表10に示す。
前述のアニオン交換電極−2と同じ作製方法で、表10に記載するように組成を変更して、カチオン交換電極−15〜24を作製、評価を行った。それぞれの電極の評価結果を表10に示す。
前述のアニオン交換電極−1と同じ作製方法で、表10のように組成を変更して、カチオン交換電極−25を作製、評価を行った。それぞれの電極の評価結果を表10に示す。
(通液型コンデンサを組み込んだ装置による脱塩)
アニオン交換層4を有する電極2として前述のアニオン交換電極−1を用いて、カチオン交換層7を有する電極3として前述のカチオン交換電極−14を用いて、図1に示すコンデンサユニットを組んだ。ここで、アニオン交換電極−1とカチオン交換電極−14の間にセパレータ(日本特殊織物株式会社製「LS60」、厚み90μm)を介装することで流路部10を設置した。このコンデンサユニットを10組重ね合わせて通液型コンデンサを作製した。ここで、イオン交換層の固定電荷が同符号である電極の集電体層同士が対向するようにコンデンサユニットを重ね合わせた。電極の有効寸法は6cm×6cmである。得られた通液型コンデンサを用いたこと以外は、図3に示す脱塩装置15と同様の構成である脱塩装置を作製した。定電圧(1.5V)DC電極の正極をアニオン交換電極−1に、負極をカチオン交換電極−14に接続して電極間に電圧を印加した。脱イオン水にNaClを溶解させてイオン濃度が500ppmである水溶液を脱塩装置に供給した。180秒間前述の水溶液でイオンの吸着を行った後、当該液体を回収した。
回収した液体のイオン濃度を測定して電極に吸着したイオンの量を算出した。更に、前記した電流効率の算出式にもとづき、電流効率を算出した。ちなみにこのときの電流効率は92%であった。
イオンの吸着に使用した電極の洗浄は以下のように実施した。脱塩装置にNaCl水溶液(500ppm)を供給した。定電圧(1.5V)DC電極の負極をアニオン交換電極−1に、正極をカチオン交換電極−14に接続して電極間に電圧を印加した。60秒間イオンの脱着を行った後、脱着されたイオン性物質を含有する水溶液を排出した。こうして電極を洗浄した後、脱塩装置を再度イオンの吸着に用いた。イオンの吸着と脱着とを10サイクル繰り返しても電流効率に優意な変化はあらわれなかった。
アニオン交換層を有する電極とカチオン交換層を有する電極を表11に示す組み合わせに変えた以外は、実施例20と同様にして脱塩装置を作製し、その電流効率を測定した。得られた測定結果を表11に示す。
前述した黒鉛シートの上にアプリケーターバー(塗布幅:10cm)を用いて、炭素材料を含有するスラリー(活性炭のBET吸着面積:2200g/m2、濃度:38wt%、粘度:3000mPa・s)を塗布した。その後、前述と同じ条件で乾燥を行い、集電体層上に炭素材料を含有する多孔質電極層が形成されている電極を得た。株式会社ミツトヨ製のデジマチックマイクロメーターで厚みを算出すると、多孔質電極層の厚みは280μmであった。次いで、市販の4級アンモニウム基を有する市販アニオン交換膜(株式会社アストム製)とスルホン酸基を有する市販カチオン交換膜CMX(株式会社アストム製)を多孔質電極層の表面に圧着してイオン交換膜圧着型電極を作製した。本電極を実施例20と同様に用いて、脱塩装置を作製し、その電流効率を評価した。このときの電流効率は80%であった。
2、3、23 電極
4 アニオン交換層
5、8、25 多孔質電極層
6、9 集電体層
7 カチオン交換層
10 流路部
11、14 アニオン
12、13 カチオン
15 脱塩装置
16 容器
17 直流電源
18 供給口
19 排出口
20 コンデンサユニット
21 貫通口
22 チタン電極
24 セパレータ
26 カチオンユニットを導入したビニルアルコール系重合体層
Claims (14)
- 集電体層上に、多孔質電極層とイオン交換層から形成されており、
前記イオン交換層には、イオン交換体(A)が含有されており、前記イオン交換体(A)はビニルアルコール系単量体(A−1)及びイオン交換性単量体(A−2)からなる共重合体を含み、更にイオン交換層には、ノニオン系消泡剤(C)を含み、前記多孔質電極層が炭素材料を含有することを特徴とする通液型コンデンサ用電極。 - 前記イオン交換体(A)において、前記ビニルアルコール系単量体(A−1)と前記イオン交換性単量体(A−2)のモル比が99.5:0.5〜50:50の範囲であることを特徴とする請求項1記載の通液型コンデンサ用電極。
- 前記イオン交換体(A)がビニルアルコール系重合体(a−1)とイオン交換性基を有する重合体(a−2)から形成されるブロック共重合体であることを特徴とする請求項1または2記載の通液型コンデンサ用電極。
- 前記イオン交換体(A)がビニルアルコール系重合体(a−1)とイオン交換性基を有する重合体(a−2)から形成されるグラフト共重合体であることを特徴とする請求項1または2記載の通液型コンデンサ用電極。
- 前記集電体層上に形成される、前記多孔質電極層と前記イオン交換層が、集電体層/多孔質電極層/イオン交換層の順に積層されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の通液型コンデンサ用電極。
- 前記多孔質電極層上に形成される前記イオン交換層の厚みが0.01〜70μmの範囲であり、前記多孔質電極層の厚みが100〜1000μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の通液型コンデンサ用電極。
- 前記イオン交換層が前記多孔質電極層に含浸されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の通液型コンデンサ用電極。
- 前記集電体層の表面に、炭素材料を含有するスラリーとイオン交換体(A)およびノニオン系消泡剤(C)を含有する溶液とを塗布した後、塗膜を乾燥させることにより、前記多孔質電極層と前記イオン交換層を形成することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の通液型コンデンサ用電極の製造方法。
- 前記集電体層の表面に、前記炭素材料を含有するスラリーと前記イオン交換体(A)および前記ノニオン系消泡剤(C)を含有する溶液を同時に塗布する、請求項8記載の通液型コンデンサ用電極の製造方法。
- 前記集電体層の表面に、前記炭素材料を含有するスラリーを塗布した後に、該スラリーの表面に前記イオン交換体(A)および前記ノニオン系消泡剤(C)を含有する溶液を塗布する請求項8記載の通液型コンデンサ用電極の製造方法。
- 塗膜を乾燥させた後に、更に熱処理及び/又は架橋する請求項8〜10のいずれか一項に記載の通液型コンデンサ用電極の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の電極を対向して配置して、前記電極間に流路部を形成し、一方の電極中の前記イオン交換体(A)が、前記ビニルアルコール系単量体(A−1)とカチオン交換性単量体(A−2)とからなるアニオン性基を有するカチオン交換層であり、他方の電極中のイオン交換体(A)が前記ビニルアルコール系単量体(A−1)とアニオン交換性単量体(A−2)とからなるカチオン性基を有するアニオン交換層であり、アニオン交換層とカチオン交換層とが流路部を介して対向するように配置されてなることを特徴とする通液型コンデンサ。
- 請求項12に記載の通液型コンデンサ、それを収容する容器及び直流電源を有し、前記直流電源が、正極と負極を交換可能に各電極に接続され、前記容器が、通液型コンデンサによる脱塩に供されるイオン性物質を含有する液体の供給口と、脱塩された液体の排出口とを有することを特徴とする脱塩装置。
- 請求項13に記載の脱塩装置を用いたイオン性物質を含有する液体の脱塩方法であって、アニオン交換層を有する電極を正極、カチオン交換層を有する電極を負極として、直流電源により各電極に電圧を印加し、電圧が印加された電極間の流路部にイオン性物質を含有する液体を供給して、該液体中のイオンを多孔質電極層に吸着させた後、該液体を排出して回収する第1工程と、流路部に液体を供給してアニオン交換層を有する電極を負極、カチオン交換層を有する電極を正極として、直流電源により各電極を印加することにより、第一工程で多孔質電極層に吸着されたイオンを脱着させ、脱着させたイオンを含む液体を排出する第2工程を有することを特徴とする脱塩方法。
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