JP6025831B2 - 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製造方法 - Google Patents

3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6025831B2
JP6025831B2 JP2014515135A JP2014515135A JP6025831B2 JP 6025831 B2 JP6025831 B2 JP 6025831B2 JP 2014515135 A JP2014515135 A JP 2014515135A JP 2014515135 A JP2014515135 A JP 2014515135A JP 6025831 B2 JP6025831 B2 JP 6025831B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
isophorone
reaction
catalyst
producing
carried out
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014515135A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014521596A (ja
Inventor
シュヴァーツ マークス
シュヴァーツ マークス
メアケル アンドレアス
メアケル アンドレアス
ニッツ イェアク−ヨアヒム
ニッツ イェアク−ヨアヒム
グルント ゲアダ
グルント ゲアダ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Evonik Operations GmbH
Original Assignee
Evonik Degussa GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Evonik Degussa GmbH filed Critical Evonik Degussa GmbH
Publication of JP2014521596A publication Critical patent/JP2014521596A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6025831B2 publication Critical patent/JP6025831B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C253/00Preparation of carboxylic acid nitriles
    • C07C253/30Preparation of carboxylic acid nitriles by reactions not involving the formation of cyano groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C253/00Preparation of carboxylic acid nitriles
    • C07C253/08Preparation of carboxylic acid nitriles by addition of hydrogen cyanide or salts thereof to unsaturated compounds
    • C07C253/10Preparation of carboxylic acid nitriles by addition of hydrogen cyanide or salts thereof to unsaturated compounds to compounds containing carbon-to-carbon double bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/14The ring being saturated

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

本発明は、カルシウムアルコキシド、特にカルシウムエトキシドの触媒としての使用下での、3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノン(イソホロンニトリル、略称IPN)の製造に関する。
青酸(HCN)とα,β−不飽和環式(または非環式)ケトンとの塩基触媒反応は、公知の反応である(Hydrocyanation of Conjugated Carbonyl Compounds,Wataru Nagata and Mitsuru Yoshioka,2005年7月15日オンライン公表,DOI:10.1002/0471264180.or025.03)。
イソホロンジアミンの合成のための前駆体であるイソホロンニトリル(IPN)の製造は、大規模工業的に実施されている。
イソホロン(IP)とHCNとからIPNへの反応は、以下の反応式で表される:
Figure 0006025831
β−シアノケトン、例えばIPNの製造のための触媒は、一般に、遊離シアン化物イオン(CN(-))を1,4−付加反応に使えるようにする塩基である。ここで、たいていの場合、無機塩と有機化合物とは区別される。
青酸は、pka値9.21の弱酸であり、それゆえ活性化された炭素−炭素二重結合に自ら付加しない。他方で、CN(-)(例えば、SH(-)またはI(-))は、共役カルボニル系の求電子性の炭素原子に付加するだけの求核性が充分にある。それゆえ、CN(-)イオンの濃度を高めるには、塩基性触媒が必要である。したがって、考えられる触媒は、シアン化物を含んでいる塩(例えば、NaCN、KCNまたはK4Ni(CN4)、US2904581参照)、無機塩基(例えば、炭酸カリウムまたは水酸化ナトリウム)、または有機塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジンまたはピペリジン)である。
前記付加反応の速度は、CN(-)イオンの濃度に比例しており、この付加は、CN(-)に対して可逆的である。さらに、シアノヒドリンへの反応は、シアノケトンへの反応と競合している(1,2−付加対1,4−付加)。多くの基材の場合、1,2−付加は、1,4−付加よりも速い。
シアノケトン(例えば、IPN)からそれに応じた出発材料(例えば、イソホロン)への逆反応は、正反応よりもゆっくり進行する。可逆的な付加反応の逆反応は、温度が上昇するとともに促進される。したがって、できる限り低い温度での合成が推奨される。
シアノヒドリンは、塩基性の溶媒中で安定しておらず、それゆえ、ほぼシアノケトンしか形成されない。シアノヒドリンの形成は、ほんのわずかである(もしくは、可逆的であるため、CN(-)イオンが1,4−付加によって反応することがある)。
CN(-)濃度が高すぎると、強い発熱性の自然的二量化および/または青酸の重合が起こることがある。重合体のシアン化水素(アズルミン酸(Azulminsaeure)とも呼ばれる)は、HCNのアニオン重合により生じる。この反応は、二量体の青酸(イミノアセトニトリル)を介して進行する。同時に、2つの、γ位にあるニトリル基の間で閉環が行われ、それにより直鎖状のポリマーが安定化する。この重合は、いずれにしても回避されねばならない、それというのは、これにより、イソホロンニトリル形成の選択性が不利に影響されるからである。
HCNとの反応は、溶液中で、または溶剤なしで実施してよい。
先行技術
a)イソホロンと青酸とからのイソホロンニトリルの製造方法:
JP06065183によれば、アルカリ性反応混合物に不活性溶剤を混ぜて、薄膜蒸発器で後処理する。ここで、触媒、高沸分および溶剤は分離される。その後、さらなる反応塔でIPNが精製される。
EP0554786(US5254711に対応)は、2つに分けられた反応域における、IPとHCNとの塩基触媒反応によるIPNの連続的な製造方法を記載している。IPNの製造は、シアン化物イオンを形成するアルカリ性触媒で、IPと青酸とを反応させることにより行われる。好適な触媒として、アルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ土類金属アルコキシド;さらにアルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物ならびにアルカリ金属シアン化物およびアルカリ土類金属シアン化物;ならびに第四級アンモニウム塩基が挙げられている。
DE10259708(EP1581481に対応)は、塩基性触媒(特に、酸化カルシウム)の存在下でのIPとHCNとの反応、およびさらなる蒸留による後処理前でのスルホン酸またはカルボン酸の添加による、IPNの製造方法を特許請求の範囲に記載している。カルボン酸またはスルホン酸の使用により、沈殿物の形成は起こらず、粗生成物は、即座にさらに後処理することができる。
前記触媒およびそのプロセス工学的な使用は、先行技術として、多くの場合、170℃超の温度で常圧下に、変換率および選択性(IPNへの変換率に対して98%)を提供している。
考えられる副反応として、塩基性の反応条件下では、イソホロンからジイソホロンへの二量化、および/または重合が起こる。以下の(特許)文献には、イソホロンの自己縮合が詳細に記載されている:
1)J.A.Bertrand,D.Cheung,A.D.Hammerich,H.O.House,W.T.Reichle,D.Vanderveer,E.J.Zaiko,J.Org.Chem.,1977,42,9,1600〜1607。
2)G.Kabas,H.C.Rutz,The Alkali−Catalyzed Self−Condensation of Isophorone,Tetrahedron.1966,22,1219〜1226。
3)US2406652,Ketols from Isophorones and Homologous Thereof。
イソホロンニトリルの製造では、前記二量化を抑えることが必要である、それというのは、この反応が、前記合成条件下に可逆的ではなく、それゆえイソホロンが失われるからである。多くの場合、後処理プロセスで分離されねばならない高沸分が形成し、したがって選択性(S)が不利に影響される。
b)塩基性アルカリ金属化合物または塩基性アルカリ土類金属化合物からなる、イソホロンと青酸とからIPNを製造するための触媒:
脂環式シアノケトンの製造方法というタイトルのDE1085871(GB887413に対応、ROHM & HAAS COMPANYによる炭素環式シアノケトン)は、シアン化物イオンを形成するアルカリ性触媒での、不飽和ケトンと青酸との反応によるシアノケトンの製造を記載している。好適な触媒として、アルカリ金属およびそれらの炭酸塩;さらにアルカリ土類金属およびアルカリ金属アルコキシドおよびアルカリ土類金属アルコキシド、アルカリ金属酸化物およびアルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属過酸化物およびアルカリ土類金属過酸化物、ならびにアルカリ金属シアン化物およびアルカリ土類金属シアン化物;第三級アミンおよび第四級アンモニウム塩基が挙げられる。触媒は、反応物質の総質量に対して、0.1〜20質量%の量で必要である。前記反応は、好ましくは150〜225℃の温度および常圧で行われる。イソホロンニトリルの製造は、実施例として挙げられている。
DE1240521による、α,β−不飽和ケトンからの、γ−ケトカルボン酸ニトリルの製造方法:高い青酸濃度および不均一触媒(キャリア、例えば陶器片(Tonscherben)上のアルカリ性触媒)を溶剤なしで使用することによるIPNの製造が記載されている。塩基性触媒として、前記反応条件下で、シアン化水素の存在下にシアン化物イオンを形成するあらゆる物質が好適である。これには、例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、シアン化物およびアルコキシドが含まれている。これらの触媒が、しっかりと担持されていることが重要である。50〜350℃の温度で合成される。収率は、使用される青酸に対して、イソホロンニトリル95.3%、変換されたイソホロンに対して96.0%である。
DE1240854による、イソホロンと青酸とからの3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサンの製造方法:ここでは、0.001〜0.1質量%の触媒を使用し、溶剤なしで作業することにより、80〜250℃でアルカリ性触媒の存在下に、IPとHCNとからIPNを製造するための方法が特許請求の範囲に記載されている。特に好適な触媒は、アルカリ金属シアン化物、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属アルコキシドである。収率は、例えば、変換したイソホロンに対してIPN96.2%、および使用された青酸に対してIPN97.9%が得られる。
EP0433615は、比較的高い空時収量の達成、容易な実施、ならびに水酸化リチウム(LiOH)の触媒としての使用による高価な触媒および助剤の回避を含んでいる。使用されたシアン化水素に対して、IPN96.1%までの収率が得られる。
EP0558332は、あらかじめLiOHから製造されたシアン化リチウムの触媒としての使用を特許請求の範囲に記載している。HCNの濃度は、遊離LiOHが形成しないように選択される。副生成物は、かなりの量である。
EP1418172は、1.5m2/g超の表面積を有する酸化カルシウムの使用を特許請求の範囲に記載している。反応は、好ましくは150〜170℃の温度で行われる。
c)オニウム化合物からなる、イソホロンと青酸とからイソホロンニトリルを製造するための触媒、またはその特別な使用:
JP61033157は、触媒として第四級アンモニウムハイドロオキサイドまたは第四級ホスホニウムハイドロオキサイドの存在下での、青酸とイソホロンとの反応によるIPNの製造を特許請求の範囲に記載している。
EP0558799は、IPNを製造するための、イソホロンとHCNとの反応で、触媒としてシアン化オニウム(例えば、シアン化テトラアルキルアンモニウムまたはシアン化トリブチルスルホニウム)を使用することを特許請求の範囲に記載している。この反応は、110〜140℃で実施されるが、副成分として2%までのジイソホロンを提供する。
EP0671384(US5516928に対応)は、炭酸水素塩もしくは炭酸アルキル対イオンを有する第四級アンモニウム塩の使用を特許請求の範囲に記載している。HCNとイソホロンとの反応は、100〜170℃の温度範囲で実施される。
US5183915は、水の非存在下での、それぞれのエノンとHCNとの反応による、3−シアノ−3,5,5−トリアルキルシクロヘキサノンの製造を記載している。触媒として、第四級シアン化アンモニウムまたは第四級シアン化ホスホニウムが使用される。明らかな含分の副生成物が生じる(ジイソホロン2.4%)。
EP0502707は、IPNの合成での、第四級アンモニウム塩または第四級ホスホニウム塩、および塩基性助触媒(炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウム)の使用を特許請求の範囲に記載している。HCNとイソホロンとの反応は、90〜140℃の温度範囲で実施される。
文献US5011968には、イソホロンとHCNおよび触媒としての水酸化テトラメチルアンモニウムとの反応によるIPNの製造、および引き続きの前記触媒のトリメチルアミンへの熱分解、ならびに排ガスによる除去が記載されている。
d)相間移動触媒を用いる、または2相の反応系の使用下で、イソホロンと青酸とからイソホロンニトリルを製造するための触媒:
JP62164656には、酸によるIPNの相応のアセタールからの、IPNの遊離が記載されている。
EP0028179は、触媒量で使用された相転移剤を有する2相系における、イソホロン(有機相)とシアン化物(水相)とからのIPNの製造を記載している。相間移動触媒として、前記有機相中で可溶性の第四級アンモニウム塩および第四級ホスホニウム塩(例えば、臭化テトラエチルアンモニウムまたはリン酸ジナトリウム)が使用される。反応時間は、例えば80℃で4〜5時間である。
US4299775による、3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製造方法は、水および不活性溶剤ならびにオニウム相間移動触媒の存在下での触媒としてのナトリウムまたはシアン化カリウムを特許請求の範囲に記載している。
EP0425806(DE69009394T2)は、水性有機溶剤混合物を有する均一溶液における化学量論的量での、イソホロンとアルカリ性シアン化物との反応を記載しており、同時かつ徐々に無機酸で中和される。これらの相は、前記反応の間に再び分解して、このようにして互いに分離することができる。
JP04279558は、IPとHCNとを、塩基性触媒および好適な量の水(0.1〜5%)の存在下に110〜250℃で、反応させることによるIPNの製造を特許請求の範囲に記載している。特に好適な触媒は、アルカリ金属シアン化物、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属アルコキシドである。
e)特別な有機塩基を用いる、イソホロンと青酸とからイソホロンニトリルを製造するための触媒:
EP0985659(DE19836474に対応)は、80〜220℃の温度、特に好ましくは100〜180℃の温度および大気圧での、1,3−ジメチルイミダゾリウム−4−カルボン酸の触媒としての使用を示している。
JP61033158は、触媒としてのジアゾビシクロアルケンの存在下での、青酸とイソホロンとの反応によるIPNの製造を記載している。
JP04253948では、塩基としてグアニジン(イソホロン1モルに対して0.01〜0.5モル)の存在下に、イソホロンをHCNと反応させてIPNにしている。
f)特別な溶剤を使用して、イソホロンと青酸とからイソホロンニトリルを製造するための触媒:
JP57116038では、塩基性触媒およびグリコール(例えば、エチレングリコール)の存在下に、イソホロンとHCNとを反応させてIPNにしている。
JP04164057は、溶剤として1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン中の塩基触媒作用下での、IPとHCNとの等モル反応によるIPNの製造を記載している。
JP04112862は、イソホロンとHCN、アルカリ性触媒および溶剤としてDMSO(ジメチルスルホキシド)および/またはDMF(ジメチルホルムアミド)との反応によるIPNの製造を含んでいる。
経済的で、高い変換率および選択性を可能にし、かつ穏やかな反応条件下に活性である、β−シアノケトン−IPNの製造のための塩基性触媒の必要が生じている。さらに、副生成物を回避することが望ましい。
したがって、本発明の課題は、低いプロセス温度でイソホロンと青酸とを反応させてIPNにするための方法および触媒を提供することにある。ここで、大規模工業的な設備で使用するための前提条件、特に高い選択性かつ高い変換率を満たす触媒を見つけることが特に重要であった。
驚くべきことに、カルシウムアルコキシド、特にカルシウムエトキシドが、イソホロンとHCNとを反応させてイソホロンニトリル(IPN)にする場合の不均一触媒として、前記課題を解決することが判明した。
本発明の対象は、イソホロンと青酸とからのイソホロンニトリルの製造方法であり、この反応は、触媒としてのカルシウムアルコキシドの存在下に不均一相で実施される。
触媒として、カルシウムエトキシドが使用されるのが好ましい。
前記触媒、特に触媒として使用されるのが好ましいカルシウムエトキシドが、以下の利点を有していることが判明し、それにより、前記方法のためのさらなる利点が判明した。
カルシウムエトキシドは、経済的な不均一触媒であり、170℃よりも低いプロセス温度で、高い空時収量で進行することができる。このような触媒により、すでに常圧下に、90℃の反応温度で、所望の生成物のイソホロンニトリル(IPN)に関して98%超までの選択性を達成することができ、したがって副生成物の形成(ジイソホロン、重合体の青酸および高沸分)は非常に少ない。HCNに対する変換率は、ここで同じく98%超までである。本発明による触媒は、固定床法でも、スラリー法でも使用することができる。
さらに、低いプロセス温度での本発明による触媒の使用は、大規模工業的方法のエネルギーに関するプロセス最適化(所要エネルギーの低下)のための高い可能性を提供する。
触媒として使用されるカルシウムアルコキシド、好ましくはカルシウムエトキシドは、以下の特性を有している:
本発明により使用されるカルシウムアルコキシド、好ましくはカルシウムエトキシドのBET表面積は、少なくとも5m2/g、好ましくは8m2/g超、特に好ましくは12m2/g超である。BET表面積の測定は、DIN ISO 9277(p/po範囲:0.05〜0.2)に準拠する静的容積測定の多点測定により、粉末状の試料を用いて実施されうる。
少なくとも250g/lのかさ密度を有する、カルシウムアルコキシド、特に好ましくはカルシウムエトキシドが使用されるのが好ましい。このかさ密度とは、ゆるく、押しつぶされていない床の体積あたりの質量の比率(単位:g/l)と理解される。特に好ましくは、本発明によるカルシウムアルコキシド、好ましくはカルシウムエトキシドは、290g/l〜550g/lの範囲のかさ密度であることを特徴としている。
カルシウムエトキシドが使用されるのが特に好ましい。本発明により使用されるカルシウムエトキシドの、粉末状の試料を用いて測定されるBET表面積は、少なくとも5m2/g、好ましくは8m2/g超、特に好ましくは12m2/g超である。さらに、このカルシウムエトキシドは、少なくとも250g/lのかさ密度、好ましくは290g/l〜550g/lの範囲のかさ密度を有している。さらに、前記カルシウムエトキシドは、10〜200μmの平均粒径(d50値)を有している。ここに挙げられている範囲は、任意に組み合わせてよい。
本発明による好ましいカルシウムエトキシドの示差走査熱量測定(differential scanning calorimetry、DSC、DIN EN ISO11357−1およびDIN53765に準拠)は、70〜130℃の範囲に1もしくは複数の吸熱性ピークを示し、0.35〜0.55mW/mgのDSC熱流量を示した。
DSC分析は、アルミニウムパン「穴あき型」に初期秤量10〜20mgを窒素気流50〜70mlで、−50〜300℃の温度範囲および10K/minで、例えば、DSC機器NETZSCH DSC 204F1を用いて実施されうる。
本発明により使用されるカルシウムエトキシドの粒度分布、およびさらなる物理的データは、以下の表1に示されている。粒度分布の中央値(d50値とも呼ばれる)は、平均粒径の寸法として最も重要な特性値である。試料の50体積パーセントは、d50値よりも細かく、残りの50%は、d50値よりも粗い。d10という値も同様に定義されている。
Figure 0006025831
前記触媒は、粉末、ペレット、顆粒、または押出成形品としても存在していてよい。
一般に、イソホロンニトリルの製造は、均一または不均一の塩基触媒作用によって実施することができる。均一触媒作用では、触媒および反応物質は同一の相に存在している。溶剤中に溶かされた金属塩(例えば、メタノールに溶かされたナトリウムメトキシド)が典型的であり、反応物質はこの金属塩で反応する。
以下には、不均一相での本発明による方法の利点が記載されている。本発明により使用される不均一触媒作用では、触媒および反応物質は、異なる相に存在している。固体触媒は、液体相中に存在する反応物質にさらされている、つまり、触媒と反応混合物との間には、界面が存在している。触媒が多孔性の固形物である一方、反応物質は、気体および/または液体である。不均一触媒作用によるプロセスでは、重大な工程は固形体の表面上で起こる。
本発明により使用される不均一触媒作用は、典型的な均一触媒作用と比べて、その中に第2の相が存在することにより、容易な触媒分離の工業的な反応にとって計り知れないほどの利点をもたらす。したがって、前記不均一触媒作用は、表面制御されたプロセスである、つまり、物理的な物質移動プロセス、例えば、多孔性触媒における物質移動は、達成可能な変換率および選択性に決定的に影響を及ぼしうる。
化学的な、熱による、または機械的な影響に対する触媒の耐性は、反応器内でのその耐用期間(固定床反応器における触媒の持続時間)を決定づける。触媒の分解、コークス化、および汚染により、その安定性は、強く影響を受けることがある。したがって、1つの触媒が工業的なプロセスに好適であるかどうかは、その活性、選択性および安定性による。
本発明により使用されるカルシウムアルコキシド、好ましくはカルシウムエトキシドを使用して、前記要求を満たす触媒が驚くべきことに見出された。
本発明により使用される触媒を使用して、優れた収率、選択性および高い空時収量で、反応器内の反応混合物の特に短い滞留時間が達成可能である。滞留時間は、選択された反応条件に応じて、数分から数時間である。
前記反応は、不活性溶剤の存在下または非存在下に行われてよい。イソホロンは、HCNに対してモル過剰量で使用され、外部溶剤は添加されないのが特に好ましい。
低いHCN濃度が必須であるため、HCNの装入に引き続いてイソホロンが添加されることは有効ではない。つまり、イソホロンの少なくとも部分量が常に装入され、HCNは、イソホロンの付加が所望の速度で開始する温度で加えられる。ここで、触媒も存在していなければならない。HCNの添加は遅すぎてもならない、それというのは、ここで、特に高い反応温度では、イソホロンニトリルが、HCNおよびイソホロンの再形成下に分解するからである。
上述の通り、HCNは、重合のために充分な量(シアン化物イオンに変換せず、したがって、直接イソホロンに付加しない量)が反応混合物中に存在するほどに添加してはならないため、さらに、HCNのイソホロンへの計量供給も早過ぎる速度が選択されてはならない。
一般に、本発明による方法は、過剰量のイソホロンを使用するように実施される、それというのは、このようにしてイソホロンニトリルへのより高い選択性が達成されるからである。一般に、イソホロン/HCNのモル比は、1超:1、一般に19:1〜1.2:1、好ましくは3:1〜1.5:1である。
前記触媒の存在下にHCNを添加する前に、イソホロンの総量を装入して、所望の反応温度にしてよい。イソホロンの一部を装入して、反応温度まで加温した後、イソホロンとHCNとからの混合物を、好適な比率で前記触媒の存在下に添加することが有利であることが明らかになった。
前記触媒は、イソホロンの加温の間にすでに存在していてよい。通常の、先行技術により使用される触媒、特にアルカリ金属塩と比べて、ここで、イソホロンの重合は始まらない、またはイソホロンの副次的な重合が始まるにすぎない。
上述の反応パラメーターの範囲内では、HCNもしくはイソホロン/HCN混合物は、HCNの充分に低い定常濃度が結果として生じるように、および高い選択性ならびにイソホロンニトリルへの高い変換率が達成されるように計量供給される。ここで、HCNの重合はわずかにのみ生じてよい、それというのは、これにより、変換率および選択性が不利に影響を及ぼされるからである。IPNに関する選択性は、95%超、好ましくは98%超、特に好ましくは99%超である。
変換されていない、遊離HCNの定常濃度、およびシアン化物イオンの総濃度(遊離HCNと、シアノヒドリンとしてイソホロンおよびイソホロンニトリルによって結合されたシアン化物とからの総体)が測定され、これらの値が所望の範囲内に入るまで、前記反応条件が調整されるのが好ましい。前記シアン化物イオン濃度の測定は、好ましくは滴定により行われる。
反応が終了した後の反応混合物の後処理は、通常の、当業者に公知の方法で行われる。好ましくは、過剰のイソホロンは蒸留により分離されて、有利には再び使用される。その後、形成されたイソホロンニトリルは、好ましくは同じく蒸留により、高沸分および使用された触媒から分離される。
先行技術により使用される塩基性触媒では、HCNの部分的な重合およびイソホロンの副反応(二量化および重合)が起こる。これらの反応をわずかな遊離濃度のシアン化物イオンにより抑制することが好ましい。これは、HCNの高い変換率を含意している。本発明による方法では、少なくとも70%の変換率が達成される。しかし、選択された触媒濃度に応じて、すでに90℃の反応温度で、95%超、好ましくは98%超、特に好ましくは99%超の変換率を達成しうる。
本発明による方法のさらなる利点は、その生態学的および経済的な実施態様にある。好ましくは、前記触媒反応は、80〜180℃の範囲、特に好ましくは80〜130℃、殊に好ましくは80〜100℃の範囲の反応温度で実施される。
前記反応は、0.01〜10bar、好ましくは1〜5barの圧力で、特に好ましくは常圧(大気圧)で実施される。
したがって、本発明による方法は、よりコストを低く、経済的に実施することができ、より短い反応時間のゆえにも、1時間単位あたり比較的大きい変換率を提供する利点がある。
前記触媒反応に必要な反応時間は、好ましくは5分〜180分、特に好ましくは5分〜90分である。
前記反応時間は、先行技術と比べてかなり少ない。そこに挙げられている文献の実施例から、前記反応を実施するためには、反応時間も、反応温度も、本発明による方法の場合よりも明らかに長い、もしくは高く、それにしたがい明らかに高められたエネルギーの消費が必要であることが読み取れる。
本発明による方法は、連続的、不連続的または半連続的に実施してよい。
好ましい実施態様では、反応の実施は、撹拌槽、撹拌槽カスケード、流管、1つ以上の固定床反応器または反応塔で行われる。この触媒反応は、不均一触媒で実施される。
反応装置での固定相の配置により、基本的に、不均一触媒の反応プロセスのための反応器は2つに分類され、本発明による方法で使用することができる:
1.固定相は、反応器内に固定して配置されている(固定床法、例えば、固定床反応器)、
2.触媒は、可動性である(スラリー法、例えば、懸濁反応器)。
本発明による方法は、3相反応を用いて実施してよい。3相反応で、つまり、気体−液体−固体プロセスにおいては、固形物が触媒として作用する。反応物質は、気相にも、液相にも含まれていてよい。流動性の相は、部分的に反応生成物を含んでいてもよい。
2に記載の(半)不連続的懸濁反応器での不均一触媒反応は、本発明の範囲において実施可能である。
本発明によれば、1に記載の固定床反応器を使用するのが特に好ましい。
本発明によれば、前記方法は、好ましくは連続的に操作される固定床反応器で実施される。ここで、触媒のろ過は、方法の別形2によれば回避され、非常に高い空時収量を得ることができる。
殊に好ましくは、本発明による方法は、2相で、好ましくは前飽和器(Vorsaettiger)を有する連続的に操作される固定床反応器を用いて実施される。そこでは、液体は気体(HCNも)で飽和され、引き続き飽和された液体だけが固定床反応器に通される。したがって、2相系(液体/固体)が得られる。ここで、イソホロンを、HCNに対してモル過剰で使用するのが特に好ましく、イソホロンはそれゆえ溶剤であり、外部溶剤は使用されない。
本発明の対象は、カルシウムアルコキシド、好ましくはカルシウムエトキシドの、イソホロンと青酸とからイソホロンニトリルを製造するための触媒としての使用でもあり、この反応は、不均一相で、好ましくは2相で、好ましくは固定床反応器で実施される。それとは別に、前記反応は、懸濁反応器で実施されてよい。前記カルシウムエトキシドの、粉末状の試料を用いて測定されるBET表面積が少なくとも5m2/g、好ましくは8m2/g超、特に好ましくは12m2/g超の、粒子状のカルシウムエトキシドが使用され、このカルシウムエトキシドが、少なくとも250g/lのかさ密度、好ましくは290g/l〜550g/lの範囲のかさ密度を有していて、この範囲が任意に組み合わせることができる使用が好ましい。
実施例および比較例
様々な均一触媒および不均一触媒を用いて、イソホロンと青酸とからイソホロンニトリルを形成するための試験を、等温で、および不連続的もしくは半連続的に撹拌槽装置内で滴下漏斗および還流冷却器を用いて実施した。この実施は、主要量のイソホロン(711g)および青酸の部分量(7g(リン酸0.5〜1.0%で安定化))を反応器内に装入して、所望の反応温度になるようにして行った。残りの青酸(61g)を、イソホロン(118g)を有する混合物中に滴加漏斗により添加した。時間t=0は、触媒の添加により確定した。触媒を添加する直前に、前記反応混合物の組成を、加熱段階の間に考えられる変化を考慮するために、試料採取法およびガスクロマトグラフ分析により測定した。触媒の添加後、青酸/イソホロンの残量を連続的に滴加した。青酸の計量供給は、早過ぎてはならない、それというのは、そうでないと形成されたシアン化物イオンにより青酸の重合が起こるからである。ここで、茶色の重合体の固形物が生じ、この固形物は分離されなければならない。様々な時間に、試料を採取して分析した(滴定およびGC測定によるシアン化物含有量の測定)。反応が終了してからさらに30分、後撹拌する。
反応生成物のガスクロマトグラフ分析:
機器:HP3/Agilent GC 6890
分離カラム:HP−5 Agilent(19091J−433) 30m×250μm×0.25μm nominal
一定流量:0.9ml/min
インジェクタ:温度:200℃
総流量:84.6ml/min
分流量:81.1ml/min(1:94.8)
検出器:温度:250℃
2流量:40ml/min
気流量:450ml/min
補給流量(Make−up Flow)(N2):45ml/min
炉:温度プログラム:90℃/3分を5℃/minで150℃に、10℃/minで300℃/29minに
試料準備:トルエン10ml中の試料1000mg+ISTDとしてC12 70mg
注入量:1.0μL
評価:ISTD%。
Figure 0006025831
結果:種々のアルコキシドは、均一触媒として、150℃で、収率および選択性に関して優れた性能を示しており、特に、NaOMeは、均一触媒として非常に優れた性能を示している。しかし、温度が下がるにしたがい、変換率が明らかに低下する。
Figure 0006025831
結果:種々の塩基性の不均一触媒は、T=170℃の高い温度で、収率および選択性に関して許容できる性能を部分的に示している。しかし、反応時間および反応温度は、比較的高い。
Figure 0006025831
結果:本発明による不均一系触媒Ca(OEt)2では、変換率、選択性および少ない反応時間に関して卓越した性能が確認された。90℃でさえも、本発明によるCa(OEt)2は、ほぼ一定の高い選択性でなおも抜群のIPN収率を示している。使用される触媒量に応じて、99%超までのHCN変換率が得られる。

Claims (23)

  1. イソホロンと青酸とからのイソホロンニトリルの製造方法であって、該反応が、触媒としてのカルシウムアルコキシドの存在下に、不均一相で実施され、かつ80〜100℃の範囲の反応温度で実施される、前記方法。
  2. 前記カルシウムアルコキシドのBET表面積が、少なくとも5m2/gであることを特徴とする、請求項1に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  3. 少なくとも250g/lのかさ密度を有するカルシウムアルコキシドが使用されることを特徴とする、請求項1または2に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  4. 前記反応が、触媒としてのカルシウムエトキシドの存在下に、不均一相で実施されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  5. 前記カルシウムエトキシドの、粉末状の試料を用いて測定されるBET表面積が、少なくとも5m2/gであり、および該カルシウムエトキシドが、少なくとも250g/lのかさ密度を有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  6. 前記カルシウムエトキシドが、DSCにおいて、70〜130℃の範囲に1もしくは複数の吸熱性ピークを有し、かつ0.35〜0.55mW/mgのDSC熱流量を有していることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  7. 前記カルシウムエトキシドが、10〜200μmの平均粒径(d50値)を有していることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  8. 8m2/g超のBET表面積、かつ290g/l〜550g/lの範囲のかさ密度を有するカルシウムエトキシドが使用されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  9. 触媒が、粉末、ペレット、顆粒、または押出成形品として存在することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  10. 不活性溶剤の存在下または非存在下に作業されることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  11. イソホロンが、HCNに対してモル過剰で使用され、かつ外部溶剤が添加されないことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  12. イソホロン/HCNのモル比が、1超:1であることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  13. イソホロン/HCNのモル比が19:1〜1.2:1であることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  14. イソホロンの一部が装入されて、反応温度まで加温された後、イソホロンとHCNとからの混合物が、イソホロン/HCNが1超:1のモル比で、前記触媒の存在下に添加されることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  15. 前記反応が、0.01〜10barの圧力で実施されることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  16. 反応時間が、5分〜180分であることを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  17. 2相で実施されることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  18. 前記方法が、連続的に操作される固定床反応器で実施されることを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  19. 前記方法が、2相で、前飽和器を有する連続的に操作される固定床反応器を用いて実施されることを特徴とする、請求項1から18までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  20. スラリー法(溶液中の粉末)が使用されることを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項に記載のイソホロンニトリルの製造方法。
  21. カルシウムアルコキシドの、イソホロンと青酸とからイソホロンニトリルを製造するための触媒としての使用において、該反応が不均一相で実施される前記使用。
  22. カルシウムエトキシドの、イソホロンと青酸とからイソホロンニトリルを製造するための触媒としての使用において、該反応が不均一相で実施される前記使用。
  23. 前記カルシウムエトキシドの、粉末状の試料を用いて測定するBET表面積が、少なくとも5m2/gの、粒子状のカルシウムエトキシドが使用され、かつ該カルシウムエトキシドが、少なくとも250g/lのかさ密度を有する、請求項22に記載の使用。
JP2014515135A 2011-06-17 2012-06-05 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製造方法 Expired - Fee Related JP6025831B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102011077681A DE102011077681A1 (de) 2011-06-17 2011-06-17 Verfahren zur Herstellung von 3-Cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanon
DE102011077681.8 2011-06-17
PCT/EP2012/060577 WO2012171830A1 (de) 2011-06-17 2012-06-05 Verfahren zur herstellung von 3-cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanon

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014521596A JP2014521596A (ja) 2014-08-28
JP6025831B2 true JP6025831B2 (ja) 2016-11-16

Family

ID=46229482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014515135A Expired - Fee Related JP6025831B2 (ja) 2011-06-17 2012-06-05 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9187412B2 (ja)
EP (1) EP2721002B1 (ja)
JP (1) JP6025831B2 (ja)
CN (1) CN103619807B (ja)
DE (1) DE102011077681A1 (ja)
WO (1) WO2012171830A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010062603A1 (de) 2010-12-08 2012-06-14 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur Herstellung von 3-Aminomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexylamin
DE102011077681A1 (de) 2011-06-17 2012-12-20 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur Herstellung von 3-Cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanon
EP3069789B1 (de) 2015-03-19 2017-10-04 Evonik Degussa GmbH Verfahren zur abtrennung von kationen aus einem isophoronnitril-produktgemisch
EP3173402B1 (de) 2015-11-30 2018-03-21 Evonik Degussa GmbH Feinreinigung von isophoronnitril durch schmelzkristallisation
CN115340470B (zh) * 2021-05-13 2024-02-02 万华化学集团股份有限公司 一种气相法制备异佛尔酮腈的方法

Family Cites Families (41)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2406652A (en) 1941-04-28 1946-08-27 Shell Dev Ketols from isophorones and homologues thereof
DE1085871B (de) 1957-05-31 1960-07-28 Rohm & Haas Verfahren zur Herstellung von alicyclischen Cyanketonen
BE568220A (ja) 1957-05-31
US2904581A (en) 1957-07-19 1959-09-15 Du Pont Process for the addition of hnc across the carbon to carbon double bond of an activated olefin
DE1240521B (de) 1961-10-09 1967-05-18 Hibernia Chemie Ges Mit Beschr Verfahren zur Herstellung von gamma-Ketocarbon-saeurenitrilen aus alpha,beta-ungesaettigten Ketonen
DE1240854B (de) 1964-10-24 1967-05-24 Scholven Chemie Ag Verfahren zur Herstellung von 3-Cyan-3, 5, 5-trimethylcyclohexanon aus Isophoron undBlausaeure
JPS5410885A (en) 1977-06-27 1979-01-26 Toshiba Corp Reactor container
JPS5546137A (en) 1978-09-29 1980-03-31 Hitachi Ltd Method of maitaining and inspecting exchanger of control rod drive mechanism
FR2468584A1 (fr) 1979-10-26 1981-05-08 Ugine Kuhlmann Procede de preparation de cyano-3-trimethyl-3,5,5-cyclohexanone
JPS57116038A (en) 1981-01-12 1982-07-19 Nitto Chem Ind Co Ltd Preparation of 3-cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanone
JPS6133157A (ja) 1984-07-25 1986-02-17 Nippo Kagaku Kk 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製造方法
JPS6133158A (ja) 1984-07-25 1986-02-17 Nippo Kagaku Kk 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製造方法
JPH0665183B2 (ja) 1985-12-17 1994-08-22 株式会社東芝 X線装置
JPS62164656A (ja) 1986-01-14 1987-07-21 Daicel Chem Ind Ltd シアノイソホロンの製造法
IT1236969B (it) 1989-11-02 1993-05-07 Caffaro Spa Societa Per L Indu Procedimento di preparazione di 3-ciano-3,5,5'-trimetil-1-cicloesanone.
DE3942371A1 (de) 1989-12-21 1991-06-27 Degussa Verfahren zur herstellung von 1,3,3-trimethyl-5-oxo-cyclohexan-carbonitril
US5011968A (en) 1990-02-06 1991-04-30 W. R. Grace & Co.-Conn. Process for the preparation of 3-cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanone
JPH04112862A (ja) 1990-09-04 1992-04-14 Asahi Chem Ind Co Ltd 3―シアノ―3,5,5―トリメチルシクロへキサノンの製造方法
JPH04164057A (ja) 1990-10-25 1992-06-09 Asahi Chem Ind Co Ltd 3―シアノ―3,5,5―トリメチルシクロヘキサノンの製造法
JPH04279558A (ja) 1991-01-18 1992-10-05 Asahi Chem Ind Co Ltd 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製法
JPH04253948A (ja) 1991-02-06 1992-09-09 Sumitomo Chem Co Ltd 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製造方法
JPH04279559A (ja) 1991-03-05 1992-10-05 Nippo Kagaku Kk 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製造方法
DE4203456A1 (de) 1992-02-07 1993-08-12 Basf Ag Verfahren zur kontinuierlichen herstellung von 3-cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanon
US5235089A (en) 1992-02-27 1993-08-10 Hampshire Chemical Corp. Process for the preparation of 3-cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanone
US5183915A (en) 1992-03-05 1993-02-02 Elf Atochem North America, Inc. Catalyst and process for the production of 3-cyano-3,5,5-trialkylcyclohexanone
JPH0665183A (ja) 1992-08-25 1994-03-08 Asahi Chem Ind Co Ltd 3−シアノ−3、5、5−トリメチル−1−シクロヘキサノンの精製方法
DE4407487A1 (de) 1994-03-07 1995-09-14 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von 3-Cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanon
DE19836474A1 (de) 1998-08-12 2000-02-17 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von 3-Cyano-3,5,5-trimethyl-cyclohexanon
JP4253948B2 (ja) 1999-09-08 2009-04-15 株式会社デンソー U字形状被膜導体線の製造方法
US6469219B1 (en) 2000-03-16 2002-10-22 Halocarbon Products Corporation Production of fluoromethyl 2,2,2-trifluoro-1-(trifluoromethyl)ethyl ether
WO2002087419A2 (en) 2001-04-27 2002-11-07 Johns Hopkins University Biological pacemaker
DE10251680A1 (de) 2002-11-07 2004-05-19 Basf Ag Verfahren zur CaO-katalysierten Herstellung von Isophoronnitril
DE10259708A1 (de) * 2002-12-19 2004-07-08 Basf Ag Verbesserte Neutralisation von Isophoronnitril-Syntheseausträgen
DE102006006625A1 (de) 2006-02-14 2007-08-16 Degussa Gmbh Verfahren zur Herstellung von Aminen durch Konditionierung des Katalysators mit Ammoniak
DE102007011483A1 (de) 2007-03-07 2008-09-18 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur Herstellung von 3-Aminomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexylamin
DE102008002002A1 (de) 2008-05-27 2009-12-03 Evonik Degussa Gmbh Chlor armes mehrstufiges Verfahren zur Herstellung von cycloaliphatischen Diisocyanaten
CN101851178B (zh) * 2010-06-01 2014-08-06 四川省天然气化工研究院 异佛尔酮腈的制备方法
DE102010062594B4 (de) 2010-12-08 2022-02-17 Evonik Operations Gmbh Verfahren zur Herstellung von 3-Aminomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexylamin
DE102010062603A1 (de) 2010-12-08 2012-06-14 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur Herstellung von 3-Aminomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexylamin
DE102010062587A1 (de) 2010-12-08 2012-06-14 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur Herstellung von Isophoron
DE102011077681A1 (de) 2011-06-17 2012-12-20 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur Herstellung von 3-Cyano-3,5,5-trimethylcyclohexanon

Also Published As

Publication number Publication date
EP2721002A1 (de) 2014-04-23
WO2012171830A1 (de) 2012-12-20
CN103619807A (zh) 2014-03-05
US9187412B2 (en) 2015-11-17
EP2721002B1 (de) 2018-11-28
DE102011077681A1 (de) 2012-12-20
JP2014521596A (ja) 2014-08-28
US20140114085A1 (en) 2014-04-24
CN103619807B (zh) 2016-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6025831B2 (ja) 3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンの製造方法
KR102154370B1 (ko) 혼합 금속 산화물 암모니아산화 촉매용 전하소 첨가제
US9914693B2 (en) Process for preparing EDA using SO2-free hydrocyanic acid
JP2010510276A (ja) 二酸化マンガンを含む触媒の存在下でのカルボン酸ニトリルの加水分解によるカルボン酸アミドの製造方法
KR20130060184A (ko) 개선된 혼합 금속 산화물 암모산화 촉매의 제조 방법
US5733838A (en) Process for the production of a hydrogenation catalyst
KR100502606B1 (ko) 지방족 디니트릴의 부분 수소화에 의한 지방족 알파-, 오메가-아미노니트릴의 제조에 적합한 촉매
WO2003018540A1 (en) Synthesis of unsaturated nitriles from lactones
Tumma et al. A facile method for the N-formylation of primary and secondary amines by liquid phase oxidation of methanol in the presence of hydrogen peroxide over basic copper hydroxyl salts
TW201200494A (en) Process for preparing neopentyl glycol
KR20190059323A (ko) 선택적인 부산물 hcn 생성을 갖는 암모산화 촉매
EP3558941B1 (en) Method for preparing methionine
US8519187B2 (en) Process for producing organic carboxylic acid amides
JP2010024187A (ja) 芳香族ニトリルの製造方法
WO2014170604A1 (fr) Procede de production de nitriles mettant en œuvre un catalyseur a base d'antimoine et de fer
JP6242920B2 (ja) 気相および液体−気体相ニトリル化法
Muratov et al. Formal reductive addition of acetonitrile to aldehydes and ketones
JPS59118745A (ja) アミンの製法
TW201127786A (en) Process and catalyst
US4302609A (en) Process for the manufacture of methylglyoxal
JP6357047B2 (ja) ニトリル化合物の製造方法
JP5353095B2 (ja) 芳香族ニトリルの製造方法
NH et al. 7.3 Nitriles from Amines
CN113501788A (zh) 一种n-氰乙基咪唑类化合物的合成方法
JP4916248B2 (ja) アミノ基含有アルケンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150406

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151026

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160113

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160926

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6025831

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees