JPH0665183B2 - X線装置 - Google Patents

X線装置

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JPH0665183B2
JPH0665183B2 JP28403985A JP28403985A JPH0665183B2 JP H0665183 B2 JPH0665183 B2 JP H0665183B2 JP 28403985 A JP28403985 A JP 28403985A JP 28403985 A JP28403985 A JP 28403985A JP H0665183 B2 JPH0665183 B2 JP H0665183B2
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capacitor
scr
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満 八幡
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、X線の発生に供される高電圧(管電圧とも称
される)を生成するX線装置に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
従来よりX線装置においては、高周波インバータ方式が
採用され、そのスイッチング素子としてはトランジスタ
あるいはGTOが適用されている。
しかしながら、トランジスタは高速スイッチングが可能
である反面、大電流のスイッチングには適さないという
欠点がある。また、GTOは比較的大電流のスイッチング
が可能ではあるが、スイッチング損失が大きく、このた
め、高周波インバータにはあまり適さない。
近年、X線装置の高出力化、高効率化及び軽量化の要請
があり、その改善が強く望まれている。
〔発明の目的〕
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、その目
的とするところは、インバータ部を改良することによ
り、高出力且つ高収率であり、しかも小型軽量なるX線
装置を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明は、直流電圧を出力する直流供給部の出力端にコ
イルを接続し、このコイルの他端に変成器の一次巻線の
センタータップを接続し、変成器の一次巻線の両端にシ
リコン制御整流器をそれぞれ接続すると共に、この一次
巻線と並列に共振用コンデンサを接続して成るインバー
タ部と、このインバータ部の起動時に動作し、前記共振
用コンデンサに充電することで前記インバータ部の安定
起動を行う起動部とを有し、これによりX線装置の高出
力化及び高効率化を図ったものである。
〔発明の実施例〕
本発明を実施例により具体的に説明する。
ここで先ず、本発明の原理について第4図及び第5図を
用いて説明する。
第4図はプッシュプル形インバータの基本回路であり、
このインバータは、直流電源Einの正極側にチョークコ
イルL0を接続し、このチョークコイルL0の他端に変成器
Tの一次巻線L1のセンタータップCTを接続し、変成器T
の両端にシリコン制御整流器(以下、SCRと称し、添字
により区別する)をそれぞれ接続すると共に、この一次
巻線L1と並列に共振用コンデンサC0を接続し、SCR1,SCR
2の他端(カソード側)を前記直流電源Vinの負極側に接
続して成る。
以上構成においてSCRは高周波動作が可能で、しかも大
電流スイッチングが可能であるため、X線装置に適用す
ることにより装置の高出力化及び高効率化を図ることが
できる。
しかしながら、以下の理由により、変成器Tを空心型
(磁心無し)とすることができない。
変成器Tに磁心入りのものを適用した場合には、例えば
SCR1が最初にオンし、これにより一次巻線L1の両端に2E
INなる電圧が誘起され、この誘起電圧によって共振用コ
ンデンサC0に充電される。次に、SCR2がオンすると、SC
R1には逆電圧が印加され、これによりSCR1はターンオフ
する。
他方、変成器Tに磁心無しのものを適用した場合には、
一次巻線L1の両端には しか電圧が誘起されないため、共振用コンデンサC0の充
電は不十分となり、この結果、SCR2をオンしてもSCR1
ターンオフしない。それ故、空心型変成器ではインバー
タとして機能しない。
そこで、第5図に示すように、共振用コンデンサC0と並
列に、互いに直列接続された起動用コンデンサC1とスイ
ッチSを接続する。起動用コンデンサC1は図示極性にて
予め充電しておく。そして、SCR2のオンと同時にスイッ
チSを閉じると、起動用コンデンサC1の蓄積電荷により
共振用コンデンサC0が瞬時に充電される。ここで、起動
用コンデンサC1の静電容量と共振用コンデンサC0の静電
容量とを等しくした場合には、起動用コンデンサC1の端
子間電圧は初期値の1/2になるが、この電圧が、オン
状態にあるSCR2を介してSCR1に印加され、これによりSC
R1は逆バイアスされるためターンオフする。従って、イ
ンバータは、空心型変成器を用いているためにもかかわ
らず安定起動する。
尚、スイッチSはインバータ移動後に開かれ、これによ
り起動用コンデンサC1が回路より電気的に切り放され
る。
次に、上記原理に則った本発明の一実施例について説明
する。
第1図は本発明の一実施例たるX線装置の回路図であ
る。本実施例装置は基本的に、整流平滑部1、チョッパ
部2、インバータ部3、起動部4及び高圧整流部5を有
して成る。
整流平滑部1は、取り込まれる三相交流電圧を整流する
整流部11と、この整流出力を平滑するコイルL3及びコン
デンサC2を有する平滑部とから構成される。
チョッパ部2は前期整流平滑部1よりの直流電圧を入力
し、出力直流電圧の電圧調整を行うものであり、トラン
ジスタTr,フリーホイーリングダイオードD2、コイルL4
及びコンデンサC3を有して構成される。トランジスタTr
のベースにはチョッパ制御回路(図示せず)より駆動パ
ルスが入力されるようになっている。
また、インバータ部3は、第5図と同様のプッシュプル
形であり、SCR1,SCR2としては大電流・高速のシリコン
制御整流器が適用される。このインバータ部3における
共振用コンデンサC0の両端に接続される起動部4は第2
図に示すような回路が適用される。すなわち、起動回路
4は、起動用コンデンサC1の一端にスイッチ14及び抵抗
15を介して直流電源13の正極側を接続すると共に半導体
スイッチ例えばSCR3のアノード側を接続し、起動用コン
デンサの他端を直流電源13の負荷側に接続して成る。SC
R3のカソード側及び起動用コンデンサC1の他端はそれぞ
れ第1図のa点,b点に接続される。スイッチ14を閉じる
ことにより抵抗15を介して直流電源13が起動用コンデン
サC1に印加され、これにより充電がおこなわれる。この
ような意味で、直流電源13、スイッチ14及び抵抗15を充
電回路と総称する。
また、第1図においてTは空心型の変成器であり、この
変成器Tの二次巻線L2に誘起された高電圧が高圧整流部
5により整流された後に、X線管6のアノード・フィラ
メント間に印加されるようになっている。
以上のように構成された実施例装置の作用について第3
図をも参照しながら説明する。
第3図は本実施例装置の動作タイミング図である。
三相交流電圧は整流平滑部1により直流電圧に変換さ
れ、チョッパ部2に入力される。チョッパ部2はトラン
ジスタTrのスイッチング動作により出力直流電圧の調整
を行うものであるが、チョッパ部2の動作開始はX線の
発生を意味する。
チョッパ部2を動作させる前に、起動部4のスイッチ14
を閉じ、起動用コンデンサC1を図示極性に充電する。こ
の充電により起動用コンデンサC1の端子間には電圧E
0(初期値)を生ずるものとする。
チョッパ部2の動作開始とほぼ同時にSCR1を先ずオンさ
せる。次に、SCR2のオンと同時に起動部4におけるSCR3
をオンする。これにより起動用コンデンサC1の蓄積電荷
が放出され、共振用コンデンサC0が充電される。この充
電により起動用コンデンサC1の端子電圧はE0/2とな
り、この電圧によりSCR1が逆バイアスされてターンオフ
し、次には変成器Tのインダクタンス成分との関係で、
共振を開始する。そして、共振用コンデンサC0の端子間
電圧が逆極性になったとき、SCR1を再びオンさせると、
SCR2は逆バイアスされてターンオフする。これ以降、変
成器Tのインダクタンスと共振用コンデンサC0の値との
関係で決定される共振周期に、インバータ周期すなわ
ち、SCR1,SCR2のターンオンのタイミングを適切に合わ
せることにより、回路はインバータとして連続動作す
る。
尚、SCR2のオン期間中に、SCR3には電流が流れなくなる
ため、SCR3はターンオフし、これにより起動用コンデン
サC1はインバータ部3より電気的に切り放されることに
なる。
以上の動作により変成器Tの二次巻線L2に誘起された高
電圧は高圧整流部5により整流され、X線発生に供され
れる。そして、チョッパ部2のスイッチング動作が停止
すれば、変成器Tの二次巻線L2に高電圧が誘起されない
から、X線曝射は行われない。
このように本実施例装置にあっては、SCRを適用したプ
ッシュプルインバータを採用したものであるから、高出
力且つ高効率で電力変換を行うことができ、しかも、起
動部4を有するものであるから、変成器Tを空心型とし
たのにもかかわらずインバータ部3を安定起動させるこ
とができる。
変成器Tを空心型とすることができ装置の小型軽量化、
低価格化を図ることができる。
また、起動部4における半導体スイッチとしてはSCR3
適用したため、このSCR3はインバータ部3の起動後にタ
ーンオフし、起動用コンデンサC1を自動的に切り放すこ
とができるという利点を有する。
以上本発明の一実施例について説明したが、本発明は上
記実施例に限定されるものではなく、種種の変形実施が
可能であるのはいうまでもない。
例えば整流平滑部1における整流部11をSCRを有して構
成し、このSCRにより位相制御を行うようにすれば、こ
の整流平滑部において出力直流電圧の電圧調整及びX線
発生のタイミング制御を行うことができる。この場合、
チョッパ部2を省略することができるという利点があ
る。
〔発明の効果〕
以上詳述したように本発明によれば、インバータ部を改
良することにより、高出力且つ高効率であり、しかも小
型軽量なるX線装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例たるX線装置の回路図、第2
図は本実施例装置における起動部の回路図、第3図は本
実施例装置の動作タイミング図、第4図及び第5図は本
発明の原理を説明するための回路図である。 2……チョッパ部(直流供給部)、 3……インバータ部、4……起動部、 SCR1,SCR2,SCR3……シリコン制御整流器、T……変成
器、L1……一次巻線、 L2……二次巻線、 L0……チョークコイル(コイル)、 C0……共振用コンデンサ、 C1……起動用コンデンサ、 13,14,15……充電回路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線の発生に供される高電圧を生成するX
    線装置において、直流電圧を出力する直流供給部の出力
    端にコイルを接続し、このコイルの他端に変成器の一次
    巻線のセンタータップを接続し、変成器の一次巻線の両
    端にシリコン制御整流器をそれぞれ接続すると共に、こ
    の一次巻線と並列に共振用コンデンサを接続して成るイ
    ンバータ部と、このインバータ部の起動時に動作し、前
    記共振用コンデンサに充電することで前記インバータ部
    の安定起動を行う起動部とを有することを特徴とするX
    線装置。
  2. 【請求項2】前記変成器は空心型である特許請求の範囲
    第1項に記載のX線装置。
  3. 【請求項3】前記直流供給部はスイッチング動作により
    出力直流電圧の電圧調整を行うチョッパ部である特許請
    求の範囲第1項又は第2項に記載のX線装置。
  4. 【請求項4】前記直流供給部はシリコン制御整流器の位
    相制御により出力直流電圧の電圧調整を行う整流平滑部
    である特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記
    載のX線装置。
  5. 【請求項5】前記起動部は、起動用コンデンサと、この
    起動用コンデンサに予め充電する充電回路と、起動用コ
    ンデンサの蓄積電荷を前記共振用コンデンサに出力する
    半導体スイッチとを有して成る特許請求の範囲第1項乃
    至第4項のいずれかに記載のX線装置。
  6. 【請求項6】前記半導体スイッチはシリコン制御整流器
    である特許請求の範囲第5項に記載のX線装置。
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