JP6022816B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
図29
化学気相成長により、シリコン基板71上にシリコン酸化膜(SiO2)72を成長する。次いで化学気相成長により、シリコン窒化膜(Si3N4)73を成長する。
図30
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)73及びシリコン酸化膜(SiO2)72を順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
図31
次いで露出したシリコン基板1上に縦(垂直)方向エピタキシャルSi層74を成長する。次いで化学的機械研磨し、シリコン窒化膜(Si3N4)73の平坦面より突出した縦(垂直)方向エピタキシャルSi層74を平坦化する。次いで選択化学気相成長法によりタングステン膜(W)75を成長する。
図32
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)73を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
図33
次いで露出した縦(垂直)方向エピタキシャルSi層74の側面に横(水平)方向エピタキシャルSi層76を成長し、開孔部を埋め込む。次いでSi層76の表面を酸化し、シリコン酸化膜(SiO2)77を成長する。
図34
次いで熱酸化したシリコン酸化膜(SiO2)77及びシリコン窒化膜(Si3N4)73をマスク層として、タングステン膜75及びSi層74を順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。
図35
次いで化学気相成長により、シリコン窒化膜(Si3N4)78を成長する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)73及びSi層76の平坦面上のシリコン窒化膜(Si3N4)78及び熱酸化したシリコン酸化膜(SiO2)77を化学的機械研磨し、シリコン窒化膜(Si3N4)78を開孔部に平坦に埋め込み、シリコン窒化膜(Si3N4)73及びシリコン窒化膜(Si3N4)78で素子分離されたSi層76からなるSOI基板を完成する。
従来の製造方法においては、安価な半導体基板を使用し、容易な製造プロセスによりSOI基板となる単結晶半導体層を形成することは可能であるが、縦(垂直)方向エピタキシャルSi層74成長時においては、側面にシリコン酸化膜(SiO2)72及びシリコン窒化膜(Si3N4)73が接触し、横(水平)方向エピタキシャルSi層76成長時においては、底面にシリコン酸化膜(SiO2)72が接触し、側面にシリコン窒化膜(Si3N4)73が接触するため、接触する絶縁膜の影響を受け、部分的に非晶質化を含む半導体層となり、完全な単結晶半導体層からなるSOI基板が得られなかった。このためこのSOI基板に、例えばMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路を形成した場合、部分的な非晶質化を含む半導体層(SOI基板)の結晶性が原因で生じている諸課題(閾値電圧以下でのリーク電流が発生し、待機時消費電力が多く、低電力化に難があること、バックチャネルリーク電流が大きく、誤作動を起こし易いこと、ソースドレイン領域の十分な耐圧確保が難しいこと、記憶装置のメモリー保持特性が劣化すること、インバータ回路等のスイッチング特性のバランスが悪いこと、移動度が低減し、高速化に難があること、高温時の速度特性の安定性に難があること等)が顕著になってきており、素子の微細化だけでは、高速、低電力、高性能、高信頼且つ高集積な大規模半導体集積回路を得ることが難しくなりつつある。
(1)閾値電圧以下でのリーク電流が発生し、待機時消費電力が多く、低電力化に難があること。
(2)バックチャネルリーク電流が大きく、誤作動を起こし易いこと。
(3)ソースドレイン領域の十分な耐圧確保が難しいこと。
(4)記憶装置のメモリー保持特性が劣化すること。
(5)インバータ回路等のスイッチング特性のバランスが悪いこと。
(6)移動度が低減し、高速化に難があること。
(7)高温時の速度特性の安定性に難があること。
等の課題が顕著になりつつあり、現状技術により微細なSOI構造の素子を形成しているだけでは、さらなる高速、低電力、高性能、高信頼且つ高集積な大規模半導体集積回路を得ることが困難になってきたことである。
したがって、この完全な単結晶半導体層からなるSOI基板に、MIS電界効果トランジスタ等を含む半導体集積回路を形成した場合、閾値電圧以下でのリーク電流を改善できるため、低電力化が容易になること、リーク電流がなく、十分な耐圧を確保したソースドレイン領域を形成できること、メモリー保持特性が良好な記憶装置を形成できること、スイッチング特性の良好な諸回路を形成できること、移動度の低減を改善できるので、高速化が容易になること、保障温度範囲での安定した速度保障が容易になること等の効果を得ることが可能となり、同時にSOI構造のMIS電界効果トランジスタに特有な特性、即ちソースドレイン領域の接合容量の低減(実質ゼロ)、空乏層容量の低減、ソースドレイン領域の耐圧改善及びサブスレッショルド特性を改善できることによる閾値電圧の低減等も可能である。
また成長する単結晶半導体層成長補助膜(W)の膜厚により、半導体層の膜厚を決定できるため、大口径ウエハーによる製造にも対応できる、薄膜の完全空乏型のSOI構造の単結晶半導体層を容易に形成することが可能である。
またMIS電界効果トランジスタを形成する場合は、ゲート酸化膜を介して設けられたゲート電極により半導体層(チャネル領域)を包囲して形成できるため、SOI構造に特有なバックチャネルリークを改善でき、チャネル以外の電流経路をも遮断でき、ゲート電極による完全なチャネル制御が可能であるばかりでなく、4面(横型のMIS電界効果トランジスタを形成する場合は、上下面及びチャネル幅方向の2側面、縦型のMIS電界効果トランジスタを形成する場合は、周囲の4側面)にチャネルを形成できるため、表面(上面)の占有面積を増やすことなくチャネル幅を増加できるため、駆動電流を増加させることが可能である。
即ち、高速大容量通信装置、携帯情報端末、車載用機器、各種電子機械機器、宇宙関連機器等に対応可能なSOI構造の半導体集積回路の製造を可能とする完全な単結晶半導体層からなるSOI基板を得ることができる。
本発明者は当該技術を複数の補助膜を備えエピタキシャル成長された単結晶半導体層(Single Crystallized Semiconductor with Asistant Film by Epitaxial Growth)構造と命名し、以後この技術をSAFEG(セイフェグ)と略称する。
(1)Si基板上に絶縁膜を積層する。
(2)絶縁膜上に第1の単結晶半導体層成長補助膜(横(水平)方向エピタキシャル成長Si層の成長時における下地絶縁膜の影響を防止するTiN膜)を積層する。
(3)第1の単結晶半導体層成長補助膜上に第2の単結晶半導体層成長補助膜(横(水平)方向エピタキシャル成長Si層の成長時における側面絶縁膜の影響を防止するW膜)兼単結晶半導体層の膜厚規定膜を積層する。
(4)露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、選択的に第2の単結晶半導体層成長補助膜、第1の単結晶半導体層成長補助膜及び絶縁膜をエッチング除去し、開孔部を形成する。
(5)第3の単結晶半導体層成長補助膜(縦(垂直)方向エピタキシャル成長Si層の成長時における側面絶縁膜の影響を防止するTiN膜)を成長し、異方性ドライエッチングして、開孔部の絶縁膜の側壁にのみ残す。
(6)開孔部を埋め込むように、露出したSi基板上に縦(垂直)方向エピタキシャルSi層を成長させ、平坦化して後、成長したSi層を若干除去し、浅い開孔部を形成し、第4の単結晶半導体層成長補助膜(Si層の上面をマスクするTiN膜)を平坦に埋め込む。
(7)露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、選択的に第2の単結晶半導体層成長補助膜をエッチング除去し、開孔部を形成する。
(8)側面には第2の単結晶半導体層成長補助膜が存在し、底面には第1の単結晶半導体層成長補助膜が存在する開孔部を埋め込むように、露出した縦(垂直)方向エピタキシャルSi層の側面から横(水平)方向エピタキシャルSi層を成長させる。(底面及び側面の絶縁膜の影響がない完全な単結晶半導体層を形成)
(9)横(水平)方向エピタキシャルSi層の上面を酸化し、シリコン酸化膜(SiO2)を成長する。このシリコン酸化膜(SiO2)をマスク層として、第4の単結晶半導体層成長補助膜、縦(垂直)方向エピタキシャルSi層、第2の単結晶半導体層成長補助膜、直下の第1の単結晶半導体層成長補助膜及び第3の単結晶半導体層成長補助膜をエッチング除去し、開孔部を形成する。
(10)形成された開孔部に絶縁膜を平坦に埋め込み、絶縁膜で島状に絶縁分離された単結晶半導体層(Si)を形成する。
等の製造技術を使用して、半導体基板上に絶縁膜を介して完全な単結晶半導体層からなるSOI基板を形成したものである。
全図を通じ同一対象物は同一符号で示す。ただし、側断面図における斜線は主要な絶縁膜のみに記載し、配線は若干の前後のずれを含んで描かれており、また発明の要部を示すため、水平方向及び垂直方向のサイズは正確な寸法を示していない。
図1〜図13は本発明の半導体装置の製造方法(SAFEG)における第1の実施例の工程断面図で、主に形成する半導体層の長さ方向の側断面図を使用して説明するが、主要な工程においては、半導体層の幅方向の側断面図も適宜追加して説明する。
化学気相成長により、p型のシリコン(Si)基板1上に200nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)2を成長する。次いで化学気相成長により、第1の単結晶半導体層成長補助膜(横(水平)方向エピタキシャル成長Si層の成長時における下地絶縁膜の影響を防止する膜)となるチタンナイトライド(TiN)膜3を30nm程度成長する。次いで化学気相成長により、第2の単結晶半導体層成長補助膜(横(水平)方向エピタキシャル成長Si層の成長時における側面絶縁膜の影響を防止する膜)兼単結晶半導体層の膜厚規定膜となるタングステン(W)膜4を50nm程度成長する。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4、第1の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)3及びシリコン酸化膜(SiO2)2を順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
次いで化学気相成長により、第3の単結晶半導体層成長補助膜(縦(垂直)方向エピタキシャル成長Si層の成長時における側面絶縁膜の影響を防止する膜)となるチタンナイトライド(TiN)膜を10nm程度全面に成長する。次いでチタンナイトライド(TiN)膜を異方性ドライエッチングし、概略開孔部のシリコン酸化膜(SiO2)2の側壁にのみ第3の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)5を残す。
次いで露出したp型のシリコン基板1上にp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSi層6を成長する。(ここで成長するエピタキシャルSi層6は成長時において、側面を第3の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)5で覆われるため、絶縁膜の影響が全くない完全な単結晶半導体層(Si)として形成される。)次いで化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing 以後CMPと略称)し、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4の平坦面より突出した縦(垂直)方向エピタキシャルSi層6を平坦化する。次いでSi層6を10nm程度異方性ドライエッチングし、浅い開孔部を形成する。次いで化学気相成長により、第4の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)7(Si層6の上面をマスクする膜)を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4上に成長した第4の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)7を除去し、開孔部に平坦に第4の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)7を埋め込む。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)膜4を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
次いで露出した縦(垂直)方向エピタキシャルSi層6の側面にp型の横(水平)方向エピタキシャルSi層8(若干縦(垂直)方向にもエピタキシャルSi層は成長する)を成長し、タングステン(W)膜4の開孔部を埋め込む。(ここで成長するエピタキシャルSi層8は成長時において、底面及び側面を、第1の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)3、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4及び第4の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)7で覆われるため、絶縁膜の影響が全くない完全な単結晶半導体層(Si)として形成される。)次いで化学的機械研磨(CMP)し、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4の上面に合わせるように平坦化する。次いで900℃程度で熱酸化し、Si層8上に10nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)9を成長する。
次いでシリコン酸化膜(SiO2)9をマスク層として、第4の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)7、Si層6、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4、第1及び第3の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)(3、5)を選択的に順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(ここで第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4はすべてエッチング除去され、第1の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)3はSOI基板となるエピタキシャルSi層8の直下に残されるだけである。)
次いで化学気相成長により、80nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)を成長する。次いでSi層8(SOI基板)の平坦面上のシリコン酸化膜(SiO2)(9、10)を化学的機械研磨(CMP)し、シリコン酸化膜(SiO2)10を開孔部に平坦に埋め込む。(この領域が素子分離領域となる。)こうしてSAFEG法により、絶縁膜の影響による部分非晶質化を防止した完全な単結晶半導体層からなるSOI基板を完成する。
(1)エピタキシャル成長法によって形成する半導体層が完全に単結晶化するのを補助するためのものであること。
(2)下地絶縁膜あるいは側面絶縁膜の影響により、成長半導体層の一部が非晶質化するのを防ぐものであること。
(3)成長半導体層とは無反応であること。
(4)成長半導体層とはエッチング材料を異にするかあるいはエッチング速度差が大きくとれること。
(5)成長半導体層とは格子定数が異なること。
(6)結晶構造が単結晶からなっていること。
等の要件を満たす薄膜である。
したがって、この完全な単結晶半導体層からなるSOI基板に、MIS電界効果トランジスタ等を含む半導体集積回路を形成した場合、閾値電圧以下でのリーク電流を改善できるため、低電力化が容易になること、リーク電流がなく、十分な耐圧を確保したソースドレイン領域を形成できること、メモリー保持特性が良好な記憶装置を形成できること、スイッチング特性の良好な諸回路を形成できること、移動度の低減を改善できるので、高速化が容易になること、保障温度範囲での安定した速度保障が容易になること等の効果を得ることが可能となり、同時にSOI構造のMIS電界効果トランジスタに特有な特性、即ちソースドレイン領域の接合容量の低減(実質ゼロ)、空乏層容量の低減、ソースドレイン領域の耐圧改善及びサブスレッショルド特性を改善できることによる閾値電圧の低減等も可能である。
この結果、高速大容量通信装置、携帯情報端末、車載用機器、各種電子機械機器、宇宙関連機器等に対応可能なSOI構造の半導体集積回路の製造を可能とする完全な単結晶半導体層からなるSOI基板を得ることができる。
次いで第4の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)7をマスク層として、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4を異方性ドライエッチングし、縦(垂直)方向エピタキシャルSi層6の側面及び第1の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)3の上面を露出する開孔部を形成する。
次いで露出した縦(垂直)方向エピタキシャルSi層6の側面にp型の横(水平)方向エピタキシャルSi層8(若干縦(垂直)方向にもエピタキシャルSi層は成長する)をほぼ全面に成長し、開孔部を埋め込む。(ここで成長するエピタキシャルSi層8は成長時において、底面を第1の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)3で覆われ、側面にはわずかに存在する第4の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)7以外は何も存在していないため、絶縁膜の影響が全くない完全な単結晶半導体層(Si)として形成される。)次いで化学的機械研磨(CMP)し、第4の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)7の上面に合わせるように平坦化する。次いで900℃程度で熱酸化し、Si層8上に10nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)9を成長する。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)9及びSi層8を選択的に順次異方性ドライエッチングする。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでシリコン酸化膜(SiO2)9をマスク層として、第1及び第4の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)(3、7)、Si層6及び第3の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)5を選択的に順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(ここで第1の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)3はSOI基板となるエピタキシャルSi層8の直下に残されるだけである。)
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)及び第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4をマスク層として、第1の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)3及びシリコン酸化膜(SiO2)2を順次異方性ドライエッチングし、2段の開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
次いで化学気相成長により、第3の単結晶半導体層成長補助膜(連続縦(垂直)及び横(水平)方向エピタキシャル成長Si層の成長時における側面絶縁膜の影響を防止する膜)となるチタンナイトライド(TiN)膜を10nm程度全面に成長する。次いでチタンナイトライド(TiN)膜を異方性ドライエッチングし、2段の開孔部の側壁にのみ第3の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)5を残す。この際、平坦部の第1の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)3が幾分なりと残されることが肝要である。
次いで露出したp型のシリコン基板1上にp型の縦(垂直)及び横(水平)方向エピタキシャルSi層11を連続して成長する。(ここで成長するエピタキシャルSi層11は成長時において、側面及び底面を第1及び第3の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)で覆われるため、絶縁膜の影響が全くない完全な単結晶半導体層(Si)として形成される。)次いで化学的機械研磨(CMP)し、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4の平坦面より突出したエピタキシャルSi層11を平坦化する。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、Si層11、第2の単結晶半導体層成長補助膜(W)4、第1及び第3の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)(3、5)を選択的に順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(ここで第1の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)3はSOI基板となるエピタキシャルSi層8の直下に残されるだけである。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。
次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)12を成長する。次いで化学気相成長により、180nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)13を成長する。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)13及びシリコン窒化膜(Si3N4)12を順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
次いで化学気相成長により、第5の単結晶半導体層成長補助膜(縦(垂直)方向エピタキシャル成長Si層の成長時における側面絶縁膜の影響を防止する膜)となるチタンナイトライド(TiN)膜を5nm程度全面に成長する。次いでチタンナイトライド(TiN)膜を異方性ドライエッチングし、開孔部のシリコン酸化膜(SiO2)13及びシリコン窒化膜(Si3N4)12の側壁に第5の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)14を残す。
次いで露出したp型のエピタキシャルSi層8上にp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSi層15を成長する。(ここで成長するエピタキシャルSi層15は成長時において、側面を第5の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)14で覆われるため、絶縁膜の影響が全くない完全な単結晶半導体層(Si)として形成される。)次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン酸化膜(SiO2)13の平坦面より突出した縦(垂直)方向エピタキシャルSi層15を平坦化する。
次いでシリコン酸化膜(SiO2)13及び第5の単結晶半導体層成長補助膜(TiN)14を順次異方性ドライエッチングする。こうしてSAFEG法により、絶縁膜の影響による部分非晶質化を防止した完全な単結晶半導体層からなる凸状構造のSOI基板(横型エピタキシャルSi層及び縦型エピタキシャルSi層からなるSOI基板)を完成する。
また単結晶半導体層成長補助膜(TiN、W)を設けたエピタキシャル成長半導体層の形成により、底面及び側面の絶縁膜の影響のない完全な単結晶半導体層を形成できるため、安定した電気特性(特に電流リークを防止した)を持つ横型のMIS電界効果トランジスタを形成することが可能である。
またエピタキシャル成長半導体層形成後に、自己整合的に埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)を形成できるため、完全な単結晶半導体層を得るために必要な単結晶半導体層成長補助膜(出来上がり後も残されるTiN)とバックチャネルリークを防止するために必要な包囲型ゲート電極(WSi)とのショートを防止することが可能である。
また成長する単結晶半導体層成長補助膜(W)の膜厚により、半導体層の膜厚を決定できるため、大口径ウエハーによる製造にも対応できる、薄膜の完全空乏型のSOI構造の半導体層を容易に形成することが可能である。
またゲート酸化膜を介して設けられたゲート電極により半導体層(チャネル領域)を包囲して形成できるため、SOI構造に特有なバックチャネル効果を改善でき、チャネル以外の電流経路をも遮断でき、ゲート電極による完全なチャネル制御が可能であるばかりでなく、4面(上下面及びチャネル幅方向の2側面)にチャネルを形成できるため、表面(上面)の占有面積を増やすことなくチャネル幅を増加できるため、駆動電流を増加させることが可能である。
また微細なチャネル領域を形成する箇所の半導体層に自己整合して、MIS電界効果トランジスタの構成要素(低濃度及び高濃度のソースドレイン領域、ゲート酸化膜及び包囲型ゲート電極)を微細に形成することも可能である。
また単結晶半導体層成長補助膜(TiN、W)を設けたエピタキシャル成長半導体層の形成により、底面及び側面の絶縁膜の影響のない完全な単結晶半導体層を形成できるため、安定した電気特性(特に電流リークを防止した)を持つ縦型のMIS電界効果トランジスタを形成することが可能である。
またMIS電界効果トランジスタの各種の特性を決定するチャネル長をフォトリソグラフィー技術によるゲート長の制御に依存せずに、制御性の良いエピタキシャル半導体層の成長膜厚及び熱処理による不純物の拡散により決定できるため、大口径ウエハーにおいても特性の安定したMIS電界効果トランジスタを得ることができる。
またゲート酸化膜を介して設けられたゲート電極により半導体層(チャネル領域)を包囲して形成できるため、SOI構造に特有なバックチャネル効果を改善でき、チャネル以外の電流経路をも遮断でき、ゲート電極による完全なチャネル制御が可能であるばかりでなく、4面(周囲の4側面)にチャネルを形成できるため、表面(上面)の占有面積を増やすことなくチャネル幅を増加できるため、駆動電流を増加させることが可能である。
また横方向エピタキシャル半導体層に形成する縦方向エピタキシャル半導体層に自己整合して、MIS電界効果トランジスタの構成要素(低濃度及び高濃度のソースドレイン領域、ゲート酸化膜及び包囲型ゲート電極)を微細に形成することもできる。
また上記実施例においては、成長半導体層としてSi層の場合を説明しているが、これに限定されず、Si基板にSi系以外の半導体層あるいは化合物半導体層を形成してもよく、またSi基板に限らず、化合物半導体基板を使用した場合にも本願発明の単結晶半導体層の形成法は有効である。
また半導体層を成長させる場合は、化学気相成長によるばかりでなく、分子線成長法(MBE)によっても、有機金属気相成長法(MOCVD)によっても、原子層結晶成長法(ALE)によっても、また他のいかなる結晶成長法を利用してもよい。
またゲート電極、ゲート酸化膜、バリアメタル、導電プラグ、配線、他の絶縁膜、導電膜等は上記実施例に限定されず、同様の特性を有する材料であればどのような材料を使用してもよい。
また上記実施例ではNチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成する場合について記載しているが、PチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成してもよいし、CMOSを形成してもよい。
また半導体集積回路ばかりでなく、液晶用のTFT(Thin Film Transistor)、太陽電池等の単結晶半導体層の形成に利用できる可能性がある。
2 シリコン酸化膜(SiO2)
3 単結晶半導体層成長補助膜(TiN)
4 単結晶半導体層成長補助膜(W)
5 単結晶半導体層成長補助膜(TiN)
6 p型の縦(垂直)方向エピタキシャルSi層
7 単結晶半導体層成長補助膜(TiN)
8 p型の横(水平)方向エピタキシャルSi層
9 シリコン酸化膜(SiO2)
10 素子分離領域のシリコン酸化膜(SiO2)
11 p型の縦(垂直)及び横(水平)方向エピタキシャルSi層
12 シリコン窒化膜(Si3N4)
13 シリコン酸化膜(SiO2)
14 単結晶半導体層成長補助膜(TiN)
15 p型の縦(垂直)方向エピタキシャルSi層
16 シリコン窒化膜(Si3N4)
17 シリコン窒化膜(Si3N4)
18 p型の横(水平)方向エピタキシャルSi層
19 埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)
20 n+型ソース領域
21 n型ソース領域
22 n型ドレイン領域
23 n+型ドレイン領域
24 ゲート酸化膜(SiO2)
25 包囲型ゲート電極(WSi)
26 サイドウォール(SiO2)
27 燐珪酸ガラス(PSG)膜
28 シリコン窒化膜(Si3N4)
29 バリアメタル(TiN)
30 導電プラグ(W)
31 層間絶縁膜(SiOC)
32 バリアメタル(TaN)
33 Cu配線(Cuシード層含む)
34 バリア絶縁膜(Si3N4)
35 シリコン酸化膜(SiO2)
Claims (2)
- 単体元素からなる半導体基板上に絶縁膜を形成し、前記絶縁膜を選択的に開孔して、露出した前記半導体基板の一部上に前記半導体基板と同じものからなる縦(垂直)方向エピタキシャル半導体層を形成し、前記縦(垂直)方向エピタキシャル半導体層の一部側面から前記半導体基板と同じものからなる横(水平)方向エピタキシャル半導体層を前記絶縁膜の一部上に形成する半導体装置の製造方法であって、前記縦(垂直)方向エピタキシャル半導体層及び前記横(水平)方向エピタキシャル半導体層が、エピタキシャル成長される際、前記絶縁膜に接しないように、前記絶縁膜の側面あるいは上面に形成された、前記縦(垂直)方向エピタキシャル半導体層及び前記横(水平)方向エピタキシャル半導体層とは異なる単結晶構造の導電膜からなる単結晶半導体層成長補助膜を介してエピタキシャル成長されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 前記単結晶半導体層成長補助膜は、前記縦(垂直)方向エピタキシャル半導体層及び前記横(水平)方向エピタキシャル半導体層とは、格子定数が異なり、エッチング速度差が大きく、無反応な単結晶の金属膜あるいは金属化合物膜からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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