JP2010129963A - 半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents
半導体装置の製造方法及び半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010129963A JP2010129963A JP2008306353A JP2008306353A JP2010129963A JP 2010129963 A JP2010129963 A JP 2010129963A JP 2008306353 A JP2008306353 A JP 2008306353A JP 2008306353 A JP2008306353 A JP 2008306353A JP 2010129963 A JP2010129963 A JP 2010129963A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- single crystal
- semiconductor device
- silicon layer
- crystal silicon
- insulating film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
- Semiconductor Memories (AREA)
- Thin Film Transistor (AREA)
- Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
- Recrystallisation Techniques (AREA)
- Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
- Element Separation (AREA)
Abstract
【課題】結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層が絶縁膜上に形成されてなる半導体装置の製造方法及び半導体装置を得るという課題があった。
【解決手段】基板1の一面1aに絶縁膜2を形成する工程と、絶縁膜2を開口して基板1を露出させる穴2cを形成する工程と、穴2cの内壁面を覆うように結晶成長補助膜3を形成する工程と、穴2cを充填するとともに、絶縁膜2の前記基板と反対側の面2aを覆うように非結晶シリコン層を形成する工程と、前記非結晶シリコン層を、レーザーアニール法により単結晶シリコン層5とする工程と、を有する半導体装置101の製造方法を用いることにより、上記課題を解決できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体装置の製造方法及び半導体装置に関するものであり、特に、絶縁膜上に単結晶シリコンを形成する半導体装置の製造方法及び半導体装置に関するものである。
半導体の基板上に絶縁膜を形成し、前記絶縁膜に穴をあけ、その穴の下のシリコン層を結晶の種として結晶成長させることにより、穴の内部や、絶縁膜の上にシリコン層を形成する方法が知られている。
しかし、単純に選択エピタキシャル成長(SEG:Selective Epitaxial Growth)などの結晶成長を行うと、絶縁膜とシリコン層の界面部分では、絶縁膜の物質の原子のならび方に影響されて、形成したシリコン層がポリシリコン層または結晶欠陥の多い単結晶シリコンとなる場合があった。
しかし、単純に選択エピタキシャル成長(SEG:Selective Epitaxial Growth)などの結晶成長を行うと、絶縁膜とシリコン層の界面部分では、絶縁膜の物質の原子のならび方に影響されて、形成したシリコン層がポリシリコン層または結晶欠陥の多い単結晶シリコンとなる場合があった。
特許文献1では、前記結晶成長の後、絶縁膜上に形成されたポリシリコンを除去することにより、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンのみを残す方法が開示されている。
特許文献1に記載の方法は、まず、単結晶シリコン基板201に絶縁膜202を形成した後、図52に示すように、リソグラフィ法によりパターニングして絶縁膜の一部に開口部202cを形成する。
特許文献1に記載の方法は、まず、単結晶シリコン基板201に絶縁膜202を形成した後、図52に示すように、リソグラフィ法によりパターニングして絶縁膜の一部に開口部202cを形成する。
次に、公知の方法を用いて、開口部202cの内部および絶縁膜202上に選択エピタキシャル成長を行う。選択エピタキシャル成長では、単結晶シリコン基板201を選択エピタキシャル成長の種とする部分からは単結晶シリコン層を結晶成長させることができるが、それ以外の部分では絶縁膜202の影響を受けてしまい、単結晶シリコン層を結晶成長させることができない。その結果、図53に示すように、開口部202cには単結晶シリコン5が形成されるが、絶縁膜202上にはポリシリコン層219が形成される。
そこで、図54に示すように、エッチング法を用いてポリシリコン層219を除去することにより、絶縁膜202の開口部202に単結晶シリコン層205のみを有する単結晶シリコン基板201を得ることができる。
この方法では、絶縁膜202の開口部202に単結晶シリコン層205を得ることはできるが、絶縁膜202上に単結晶シリコン層205を得ることは困難である。
この方法では、絶縁膜202の開口部202に単結晶シリコン層205を得ることはできるが、絶縁膜202上に単結晶シリコン層205を得ることは困難である。
特許文献2には、レーザーを照射してシリコンを融解した後、シリコンを冷却して結晶化するレーザーアニール法が開示されている。この方法によると、レーザーを照射してシリコンを融解した後、融解したシリコンが凝固する過程で、単結晶シリコン基板を構成する結晶の原子の整列の影響を受けて、順番に結晶化しつつ凝固することから、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンを得ることができる。また、この方法では、絶縁膜上にも単結晶シリコンを得ることができる。
しかし、この方法を用いても、絶縁膜上のシリコンは、前記絶縁膜の種類によって結晶欠陥が多く結晶性の低い単結晶シリコンとなる場合があった。
しかし、この方法を用いても、絶縁膜上のシリコンは、前記絶縁膜の種類によって結晶欠陥が多く結晶性の低い単結晶シリコンとなる場合があった。
さらに、絶縁膜上に複数の穴を介して単結晶シリコン層を形成する場合には、各穴から結晶成長してきた単結晶シリコン層がぶつかり合ってグレインバウンダリと呼ばれる領域が形成される場合があった。このグレインバウンダリとは、原子配列が乱れた領域であり、結晶内の組成的変動、格子欠陥による歪応力または急激な結晶成長により発生する領域である。このようなグレインバウンダリ上に半導体素子を形成すると、望ましい素子特性が得られない。
なお、特許文献3、5〜7、8には、3次元SOIの構造及びその形成方法が開示されている。また、特許文献4には、グレインバウンダリ上にSTI領域を形成する方法が開示されている。特許文献3〜8に記載の方法を用いても、上記課題を解決することは容易ではなかった。
特開2003−45802号公報
特開2003−297751号公報
特開2001−110892号公報
特開2004−047844号公報
特開2006−253181号公報
特開2007−158295号公報
特開昭61−154121号公報
特開平08−250421号公報
結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層が絶縁膜上に形成されてなる半導体装置の製造方法及び半導体装置を得るという課題があった。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究した結果、レーザーアニール法で融解させたシリコンを適切な順序で凝固させることにより、絶縁膜上に結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層を形成できることを見出した。
また、グレインバウンダリを除去するようにSTI領域を形成することにより、絶縁膜上に結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層が形成されてなる半導体装置を形成することができることを見出した。
また、グレインバウンダリを除去するようにSTI領域を形成することにより、絶縁膜上に結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層が形成されてなる半導体装置を形成することができることを見出した。
すなわち、上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の半導体装置の製造方法は、基板の一面に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜を開口して前記基板を露出させる穴を形成する工程と、前記穴の内壁面を覆うように結晶成長補助膜を形成する工程と、前記穴を充填するとともに、前記絶縁膜の前記基板と反対側の面を覆うように非結晶シリコン層を形成する工程と、前記非結晶シリコン層を、レーザーアニール法により単結晶シリコン層とする工程と、を有することを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、基板の一面に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜を開口して前記基板を露出させる穴を形成する工程と、前記穴の内壁面を覆うように結晶成長補助膜を形成する工程と、前記穴を充填するとともに、前記絶縁膜の前記基板と反対側の面を覆うように非結晶シリコン層を形成する工程と、前記非結晶シリコン層を、レーザーアニール法により単結晶シリコン層とする工程と、を有することを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、少なくとも前記単結晶シリコン層のグレインバンダリを除去するように、半導体素子を形成する活性領域を区画するSTI領域を形成するSTI領域形成工程を有することを特徴とする。
本発明の半導体装置は、基板と、前記基板の一面に形成され、前記基板を露出させる穴を有する絶縁膜と、前記穴の内壁面を覆うように形成された結晶成長補助膜と、前記穴を充填するとともに、前記絶縁膜の前記基板と反対側の面を覆うように形成された単結晶シリコン層と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層が絶縁膜上に形成されてなる半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、基板の一面に絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜を開口して前記基板を露出させる穴を形成する工程と、前記穴の内壁面を覆うように結晶成長補助膜を形成する工程と、前記穴を充填するとともに、前記絶縁膜の前記基板と反対側の面を覆うように非結晶シリコン層を形成する工程と、前記非結晶シリコン層を、レーザーアニール法により単結晶シリコン層とする工程と、を有する構成なので、レーザーアニール法により融解された非結晶シリコン層が凝固する際に、穴の内壁面の結晶成長補助膜が非結晶シリコン層に温度勾配を形成することにより、前記穴の内部(第1結晶化工程)で、基板側から開口部側へ順番に非結晶シリコン層を結晶化させて、単結晶シリコン基板の結晶の並びの情報を確実に基板側から開口部側へ伝えることができるとともに、前記絶縁膜の前記基板と反対側の面上(第2結晶化工程)で、開口部側から平面視略同心円状に結晶化させることにより、穴の内部の単結晶シリコン層の結晶の並びの情報を確実に開口部側から平面視略同心円状に伝えることができ、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層を絶縁膜上に形成した半導体装置を製造することができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、少なくとも前記単結晶シリコン層のグレインバンダリを除去するように、半導体素子を形成する活性領域を区画するSTI領域を形成するSTI領域形成工程を有する構成なので、より結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層を絶縁膜上に形成した半導体装置を製造することができる。
本発明の半導体装置は、基板と、前記基板の一面に形成され、前記基板を露出させる穴を有する絶縁膜と、前記穴の内壁面を覆うように形成された結晶成長補助膜と、前記穴を充填するとともに、前記絶縁膜の前記基板と反対側の面を覆うように形成された単結晶シリコン層と、を有する構成なので、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層を絶縁膜上に形成した半導体装置として利用することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の実施形態である半導体装置の一例を示す平面図であり、図2は、図1のA−A’線における断面図である。
図1に示すように、本発明の実施形態である半導体装置101は、絶縁膜6と、絶縁膜6上に形成されたライン状のゲート10と、ゲート10を挟むように形成された2つの平面視略円状のコンタクト11と、を有している。また、絶縁膜6の下部には、単結晶シリコン層5と、単結晶シリコン層5を略矩形状に区画するShallow Trench Isolation(以下、STI)領域8が設けられている。STI領域8は、単結晶シリコン層5に設けられた凹部に絶縁材料が埋め込まれてなる。
STI領域8で区画された領域は活性領域とされ、活性領域内の単結晶シリコン層5に拡散領域(図示略)を設けて、半導体素子70が形成されている。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の実施形態である半導体装置の一例を示す平面図であり、図2は、図1のA−A’線における断面図である。
図1に示すように、本発明の実施形態である半導体装置101は、絶縁膜6と、絶縁膜6上に形成されたライン状のゲート10と、ゲート10を挟むように形成された2つの平面視略円状のコンタクト11と、を有している。また、絶縁膜6の下部には、単結晶シリコン層5と、単結晶シリコン層5を略矩形状に区画するShallow Trench Isolation(以下、STI)領域8が設けられている。STI領域8は、単結晶シリコン層5に設けられた凹部に絶縁材料が埋め込まれてなる。
STI領域8で区画された領域は活性領域とされ、活性領域内の単結晶シリコン層5に拡散領域(図示略)を設けて、半導体素子70が形成されている。
図2に示すように、本発明の実施形態である半導体装置101は、単結晶シリコン基板1と、単結晶シリコン基板1の一面1aに形成された絶縁膜2と、絶縁膜2の基板と反対側の面2aを覆うように形成された結晶成長補助膜3と、結晶成長補助膜3の基板と反対側の面3aを覆うように形成された単結晶シリコン層5と、単結晶シリコン層5の基板と反対側の面5aに形成された絶縁膜6と、絶縁膜6上に形成されたゲート10と、ゲート10を挟むとともに、単結晶シリコン層5と接続するように形成された2つのコンタクト11と、を有している。
結晶成長補助膜3及び絶縁膜2には、単結晶シリコン基板1を露出させる穴2cが開口され、穴2cの内壁面を覆うように結晶成長補助膜3が形成されるとともに、穴2cを充填するように単結晶シリコン層5が形成されている。
また、単結晶シリコン層5は、STI領域8により区画されている。なお、絶縁膜6は、ゲート絶縁膜として利用される。
また、単結晶シリコン層5は、STI領域8により区画されている。なお、絶縁膜6は、ゲート絶縁膜として利用される。
<結晶成長補助膜3>
結晶成長補助膜3は、単結晶シリコン基板1よりも熱伝導率の低い材料(以下、低熱伝導率材料)からなることが好ましい。低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3を穴2cの内壁面に形成することにより、後述するレーザーアニール法による結晶化過程で、単結晶シリコン基板1が冷却されても、結晶成長補助膜3に囲まれた穴2cの内部は温度を高いまま保って、基板側が低い温度なるように穴2cの内部のシリコン層に温度勾配を形成することができる。これにより、穴2cの内部で基板側から非結晶シリコン層4を結晶化することができ、単結晶シリコン基板1の結晶配向を保持したまま結晶化させて、穴2cの内部のシリコン層を結晶欠陥の少ない結晶性の高い単結晶シリコン層とすることができる。
結晶成長補助膜3は、単結晶シリコン基板1よりも熱伝導率の低い材料(以下、低熱伝導率材料)からなることが好ましい。低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3を穴2cの内壁面に形成することにより、後述するレーザーアニール法による結晶化過程で、単結晶シリコン基板1が冷却されても、結晶成長補助膜3に囲まれた穴2cの内部は温度を高いまま保って、基板側が低い温度なるように穴2cの内部のシリコン層に温度勾配を形成することができる。これにより、穴2cの内部で基板側から非結晶シリコン層4を結晶化することができ、単結晶シリコン基板1の結晶配向を保持したまま結晶化させて、穴2cの内部のシリコン層を結晶欠陥の少ない結晶性の高い単結晶シリコン層とすることができる。
低熱伝導率材料としては、カーボン含有SiO2膜であるSiOC、FSG(フルオロシリケートガラス)であるSiOFなどを用いることが好ましい。SiOCの熱伝導率は0.39W/mKであり、FSGの熱伝導率は0.89W/mKと低いので、低熱伝導率材料として有効に機能させることができる。また、これらの材料は、絶縁材料であり、CVD法で容易に成膜することができる。
次に、本発明の実施形態である半導体装置の製造方法の一例について説明する。図3〜10は、本発明の実施形態である半導体装置101の製造方法を説明する断面図である。なお、図1及び図2で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
まず、半導体基板である単結晶シリコン基板1の一面1a上に、公知の方法を用いて、シリコン酸化膜などの絶縁膜2を堆積する。
次に、図3に示すように、絶縁膜2の基板と反対側の面2a上に、CVD法などを用いて、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3を形成する。
まず、半導体基板である単結晶シリコン基板1の一面1a上に、公知の方法を用いて、シリコン酸化膜などの絶縁膜2を堆積する。
次に、図3に示すように、絶縁膜2の基板と反対側の面2a上に、CVD法などを用いて、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3を形成する。
次に、図4に示すように、公知のリソグラフィ法などを用いて、結晶成長補助膜3及び絶縁膜2を開口して、単結晶シリコン基板1の表面1aを露出させるように穴2cを形成する。
次に、CVD法により、結晶成長補助膜3を覆うとともに、穴2cの内壁面および穴2cの底面、すなわち、単結晶シリコン基板1の表面1aを覆うように低熱伝導率材料からなる膜を堆積する。
次に、前記低熱伝導率材料からなる膜をエッチバックすることにより、図5に示すように、穴2cの内壁面及び絶縁膜2の基板と反対側の面2a上にのみに前記低熱伝導率材料からなる膜を残して、これを結晶成長補助膜3とする。
次に、CVD法により、結晶成長補助膜3を覆うとともに、穴2cの内壁面および穴2cの底面、すなわち、単結晶シリコン基板1の表面1aを覆うように低熱伝導率材料からなる膜を堆積する。
次に、前記低熱伝導率材料からなる膜をエッチバックすることにより、図5に示すように、穴2cの内壁面及び絶縁膜2の基板と反対側の面2a上にのみに前記低熱伝導率材料からなる膜を残して、これを結晶成長補助膜3とする。
次に、図6に示すように、CVD法を用いて、結晶成長補助膜3を覆うとともに、穴2cを充填するように非結晶シリコン層4を堆積する。
次に、レーザーアニール法により、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。まず、レーザーを照射して単結晶シリコン基板1を1400℃まで加熱することにより、非結晶シリコン層4を融解する。次に、単結晶シリコン基板1を冷却することにより、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。なお、このとき、単結晶シリコン基板1は熱伝導率が163W/mKと非常に高いので、すぐに冷却される。
次に、レーザーアニール法により、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。まず、レーザーを照射して単結晶シリコン基板1を1400℃まで加熱することにより、非結晶シリコン層4を融解する。次に、単結晶シリコン基板1を冷却することにより、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。なお、このとき、単結晶シリコン基板1は熱伝導率が163W/mKと非常に高いので、すぐに冷却される。
図7は、この結晶化過程を説明する概念断面図であって、矢印I、IIは結晶化が進む方向及び順番を示している。図7に示すように、非結晶シリコン層4から単結晶シリコン層5への結晶化過程は、矢印Iに示す第1結晶化工程と、矢印IIに示す第2結晶化工程とを有する。
穴2cの内壁面には、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3が形成されている。低熱伝導率材料は熱しやすく冷めにくい性質を有するので、穴2cの内部の非結晶シリコン層4には、開口部側よりも基板側が低い温度となる温度勾配が形成される。これにより、穴2cの内部の非結晶シリコン層4の結晶化速度は、基板側に比べて開口部側が遅くなり、まず、矢印Iに示すように、穴2cの内部で、非結晶シリコン層4が基板側から開口部側に順番に結晶化する。
このとき、基板側では、単結晶シリコン基板1の結晶配列、すなわち、結晶の並びの情報の影響を受けて、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンが形成されている。そのため、穴2cの内部では、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンを種として、その結晶配列の情報を保持したまま、順に開口部側のシリコンの結晶化を行うことができる。これにより、穴2cの内部のシリコンをほとんどすべて結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンとすることができる。
穴2cの内壁面には、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3が形成されている。低熱伝導率材料は熱しやすく冷めにくい性質を有するので、穴2cの内部の非結晶シリコン層4には、開口部側よりも基板側が低い温度となる温度勾配が形成される。これにより、穴2cの内部の非結晶シリコン層4の結晶化速度は、基板側に比べて開口部側が遅くなり、まず、矢印Iに示すように、穴2cの内部で、非結晶シリコン層4が基板側から開口部側に順番に結晶化する。
このとき、基板側では、単結晶シリコン基板1の結晶配列、すなわち、結晶の並びの情報の影響を受けて、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンが形成されている。そのため、穴2cの内部では、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンを種として、その結晶配列の情報を保持したまま、順に開口部側のシリコンの結晶化を行うことができる。これにより、穴2cの内部のシリコンをほとんどすべて結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンとすることができる。
また、絶縁膜2上には、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3が形成されている。そのため、絶縁膜2上の結晶成長補助膜3上に形成された非結晶シリコン層4は、穴2cの内部の非結晶シリコン層4よりも早く結晶化が開始されることはない。
穴2cの内部のシリコンが開口側まで結晶化された後、矢印IIに示すように、結晶成長補助膜3上の非結晶シリコン層4は、穴2cを中心にして、結晶成長補助膜3上を平面視略同心円状に広がるように結晶化する。このとき、穴2cには、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン5が形成されており、これを種として結晶化が順番に進むので、結晶成長補助膜3上の非結晶シリコン層4もほとんどすべて結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5とされる。
穴2cの内部のシリコンが開口側まで結晶化された後、矢印IIに示すように、結晶成長補助膜3上の非結晶シリコン層4は、穴2cを中心にして、結晶成長補助膜3上を平面視略同心円状に広がるように結晶化する。このとき、穴2cには、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン5が形成されており、これを種として結晶化が順番に進むので、結晶成長補助膜3上の非結晶シリコン層4もほとんどすべて結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5とされる。
図8は、非結晶シリコン層4がほとんどすべて単結晶シリコン層5とされた時点の断面図である。図8に示すように、穴2cの内部及び結晶成長補助膜3上には、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン膜層5が形成されている。
次に、単結晶シリコン層5にSTI領域を形成する。図9は、単結晶シリコン層5にSTI領域8を形成した時点の平面図であり、図10は、図9のB−B’線における断面図である。
図9及び図10に示すように、たとえば、STI領域8は単結晶シリコン層5を平面視略矩形状に区画するように形成する。なお、STI領域8は、たとえば、単結晶シリコン層5に溝部を形成した後、前記溝部に絶縁材料を充填して形成する。STI領域8は、半導体素子を形成する活性領域を区画する素子分離領域として機能する。
その後、公知の方法を用いて、絶縁膜6、ゲート10及びコンタクト11を形成して、図1及び図2に示す半導体装置101を製造する。
図9及び図10に示すように、たとえば、STI領域8は単結晶シリコン層5を平面視略矩形状に区画するように形成する。なお、STI領域8は、たとえば、単結晶シリコン層5に溝部を形成した後、前記溝部に絶縁材料を充填して形成する。STI領域8は、半導体素子を形成する活性領域を区画する素子分離領域として機能する。
その後、公知の方法を用いて、絶縁膜6、ゲート10及びコンタクト11を形成して、図1及び図2に示す半導体装置101を製造する。
本発明の実施形態である半導体装置101の製造方法は、基板1の一面1aに絶縁膜2を形成する工程と、絶縁膜2を開口して基板1を露出させる穴を形成する工程と、穴2cの内壁面を覆うように結晶成長補助膜3を形成する工程と、穴2cを充填するとともに、絶縁膜2の前記基板と反対側の面2aを覆うように非結晶シリコン層4を形成する工程と、非結晶シリコン層4を、レーザーアニール法により単結晶シリコン層5とする工程と、を有する構成なので、レーザーアニール法により融解された非結晶シリコン層4が凝固する際に、穴2cの内壁面の結晶成長補助膜3が非結晶シリコン層4に温度勾配を形成することにより、前記穴2cの内部(第1結晶化工程)で、基板側から開口部側へ順番に非結晶シリコン層4を結晶化させて、単結晶シリコン基板1の結晶の並びの情報を確実に基板側から開口部側へ伝えることができるとともに、絶縁膜2の基板と反対側の面2a上(第2結晶化工程)で、開口部側から前記面内を平面視略同心円状に結晶化させることにより、穴2cの内部の単結晶シリコン層5の結晶の並びの情報を確実に開口部側から平面視略同心円状に伝えることができ、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成した半導体装置101を製造することができる。
本発明の実施形態である半導体装置101の製造方法は、結晶成長補助膜3が、前記基板よりも熱伝導率が低い材料からなる構成なので、穴2cの内部の非結晶シリコン層4に開口部側よりも基板側が低い温度となる温度勾配を形成して、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成した半導体装置101を製造することができる。
本発明の実施形態である半導体装置101の製造方法は、結晶成長補助膜3を絶縁膜2の前記基板と反対側の面2aを覆うように形成する工程を有する構成なので、絶縁膜2上の結晶成長補助膜3上に形成された非結晶シリコン層4が、穴2cの内部の非結晶シリコン層4よりも早く結晶化されないようにして、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成した半導体装置101を製造することができる。
本発明の実施形態である半導体装置101は、基板1と、基板1の一面1aに形成され、基板1を露出させる穴2cを有する絶縁膜2と、穴2cの内壁面を覆うように形成された結晶成長補助膜3と、前記穴2cを充填するとともに、絶縁膜2の前記基板と反対側の面2aを覆うように形成された単結晶シリコン層5と、を有する構成なので、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成した半導体装置101として利用することができる。
本発明の実施形態である半導体装置101は、結晶成長補助膜3が、絶縁膜2の前記基板と反対側の面2aの上にも形成されている構成なので、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成した半導体装置101として利用することができる。
本発明の実施形態である半導体装置101は、単結晶シリコン層5上に、ゲート絶縁膜6およびゲート電極10が形成されている構成なので、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成した半導体装置101として利用することができる。
本発明の実施形態である半導体装置101は、単結晶シリコン層5に、素子分離用の絶縁膜が埋め込まれてなるSTI領域8が形成されている構成なので、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成した半導体装置101として利用することができる。
(第2の実施形態)
図11は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を示す平面図であり、図12は、図11のC−C’線における断面図であり、図13は、図11のD−D’線における断面図である。
図11に示すように、本発明の実施形態である半導体装置102は、絶縁膜6と、絶縁膜6上に形成されたライン状のゲート10と、平面視略円状の4つのコンタクト11と、を有している。ここで、2組のコンタクト11が、それぞれゲート10を挟むように形成されている。また、絶縁膜6の下部には、単結晶シリコン層5と、単結晶シリコン層5を2つの平面視略矩形状に区画するSTI領域8が設けられている。
STI領域8で区画された領域は活性領域Kとされ、活性領域K内の単結晶シリコン層5に拡散領域(図示略)を設けて、2組の半導体素子71、72が形成されている。
図11は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を示す平面図であり、図12は、図11のC−C’線における断面図であり、図13は、図11のD−D’線における断面図である。
図11に示すように、本発明の実施形態である半導体装置102は、絶縁膜6と、絶縁膜6上に形成されたライン状のゲート10と、平面視略円状の4つのコンタクト11と、を有している。ここで、2組のコンタクト11が、それぞれゲート10を挟むように形成されている。また、絶縁膜6の下部には、単結晶シリコン層5と、単結晶シリコン層5を2つの平面視略矩形状に区画するSTI領域8が設けられている。
STI領域8で区画された領域は活性領域Kとされ、活性領域K内の単結晶シリコン層5に拡散領域(図示略)を設けて、2組の半導体素子71、72が形成されている。
図12及び図13に示すように、本発明の実施形態である半導体装置102は、単結晶シリコン基板1と、単結晶シリコン基板1の一面1aに形成された絶縁膜2と、絶縁膜2の基板と反対側の面2aを覆うように形成された結晶成長補助膜3と、結晶成長補助膜3の基板と反対側の面3aを覆うように形成された単結晶シリコン層5と、単結晶シリコン層5の基板と反対側の面5aに形成された絶縁膜6と、絶縁膜6上に形成されたゲート10と、ゲート10を挟むとともに、単結晶シリコン層5と接続するように形成されたコンタクト11と、を有している。
結晶成長補助膜3及び絶縁膜2には、単結晶シリコン基板1を露出させる穴2cが開口され、穴2cの内壁面を覆うように結晶成長補助膜3が形成されるとともに、穴2cを充填するように単結晶シリコン層5が形成されている。
また、単結晶シリコン層5は、STI領域8により区画されている。図13に示すように、中心のSTI領域8は穴2cの上に配置されるとともに、穴2cを覆うように形成されている。その結果、結晶成長補助膜3の基板と反対側の面3aを覆うように形成された単結晶シリコン層5は、穴2cの内部の単結晶シリコン層5と分離されるとともに、単結晶シリコン基板1と分離される。これにより、半導体素子71、72はそれぞれ単結晶シリコン基板1と分離されたフローティング素子とされる。フローティング素子とすることにより、結晶成長補助膜3の基板と反対側の面3aを覆うように形成された単結晶シリコン層5に電荷をチャージすることができ、メモリデバイスとして有効に活用することができる。
図14は、本発明の実施形態である半導体装置102の製造方法の一例を示す工程平面図であって、第1の実施形態の図9に対応する段階、すなわち、単結晶シリコン層5にSTI領域を形成した時点の平面図である。
第1の実施形態とは異なり、本実施形態では、少なくとも平面視したときに穴2cを覆うようにSTI領域8を形成して、穴2cの内部の単結晶シリコン層5が活性領域の単結晶シリコン層5と分離する。これにより、STI領域8に囲まれた活性領域内の単結晶シリコン層5を、単結晶シリコン基板1と分離することができ、この活性領域に形成する半導体素子をフローティング素子とすることができる。
第1の実施形態とは異なり、本実施形態では、少なくとも平面視したときに穴2cを覆うようにSTI領域8を形成して、穴2cの内部の単結晶シリコン層5が活性領域の単結晶シリコン層5と分離する。これにより、STI領域8に囲まれた活性領域内の単結晶シリコン層5を、単結晶シリコン基板1と分離することができ、この活性領域に形成する半導体素子をフローティング素子とすることができる。
本発明の実施形態である半導体装置102の製造方法は、STI領域形成工程で、穴2cの内部の単結晶シリコン層5が活性領域の単結晶シリコン層5とつながらないようにSTI領域8を形成する構成なので、STI領域8に囲まれた活性領域内の単結晶シリコン層5を、絶縁膜2により単結晶シリコン基板1と分離することができ、この活性領域に形成する半導体素子をフローティング素子とすることができる。
本発明の実施形態である半導体装置102は、STI領域8が、穴2cの上に配置されて、穴2cを塞いでいる構成なので、STI領域8に囲まれた活性領域内の単結晶シリコン層5を、単結晶シリコン基板1と分離することができ、この活性領域に形成する半導体素子をフローティング素子とすることができる。
(第3の実施形態)
図15は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を示す平面図であり、図16は、図15のE−E’線における断面図であり、図17は、図15のF−F’線における断面図である。
図15に示すように、本発明の実施形態である半導体装置103は、中心のSTI領域8の幅が狭い他は、第3の実施形態の半導体装置102と同様の構成とされている。なお、図11〜13で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
STI領域8で区画された領域は活性領域Kとされ、活性領域K内の単結晶シリコン層5に拡散領域(図示略)を設けて、2組の半導体素子73、74が形成されている。
図15は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を示す平面図であり、図16は、図15のE−E’線における断面図であり、図17は、図15のF−F’線における断面図である。
図15に示すように、本発明の実施形態である半導体装置103は、中心のSTI領域8の幅が狭い他は、第3の実施形態の半導体装置102と同様の構成とされている。なお、図11〜13で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
STI領域8で区画された領域は活性領域Kとされ、活性領域K内の単結晶シリコン層5に拡散領域(図示略)を設けて、2組の半導体素子73、74が形成されている。
図16及び図17に示すように、本発明の実施形態である半導体装置103は、単結晶シリコン基板1と、単結晶シリコン基板1の一面1aに形成された絶縁膜2と、絶縁膜2の基板と反対側の面2aを覆うように形成された結晶成長補助膜3と、結晶成長補助膜3の基板と反対側の面3aを覆うように形成された単結晶シリコン層5と、単結晶シリコン層5の基板と反対側の面5aに形成された絶縁膜6と、絶縁膜6上に形成されたゲート10と、ゲート10を挟むとともに、単結晶シリコン層5と接続するように形成されたコンタクト11と、を有している。
結晶成長補助膜3及び絶縁膜2には、単結晶シリコン基板1を露出させる穴2cが開口され、穴2cの内壁面を覆うように結晶成長補助膜3が形成されるとともに、穴2cを充填するように単結晶シリコン層5が形成されている。
また、単結晶シリコン層5は、STI領域8により区画されている。図17に示すように、中心のSTI領域8は穴2cの上に配置されているが、穴2cを覆うように形成されていない。その結果、結晶成長補助膜3の基板と反対側の面3aを覆うように形成された単結晶シリコン層5は、穴2cの内部の単結晶シリコン層5と連結されているとともに、単結晶シリコン基板1と連結されている。これにより、半導体素子71、72はそれぞれ単結晶シリコン基板1と連結された非フローティング素子とされる。非フローティング素子とすることにより、単結晶シリコン基板1内で電荷を速やかに動かすことができ、高速処理デバイスとして有効に活用することができる。
図18は、本発明の実施形態である半導体装置103の製造方法の一例を示す工程平面図であって、第1の実施形態の図9に対応する段階、すなわち、単結晶シリコン層5にSTI領域を形成した時点の平面図である。
第1の実施形態とは異なり、本実施形態では、少なくとも平面視したときに穴2cの一部を露出させるようにSTI領域8を形成して、穴2cの内部の単結晶シリコン層5を活性領域の単結晶シリコン層5と連結させる。これにより、STI領域8に囲まれた活性領域内の単結晶シリコン層5を、単結晶シリコン基板1と連結することができ、この活性領域に形成する半導体素子を非フローティング素子とすることができる。
第1の実施形態とは異なり、本実施形態では、少なくとも平面視したときに穴2cの一部を露出させるようにSTI領域8を形成して、穴2cの内部の単結晶シリコン層5を活性領域の単結晶シリコン層5と連結させる。これにより、STI領域8に囲まれた活性領域内の単結晶シリコン層5を、単結晶シリコン基板1と連結することができ、この活性領域に形成する半導体素子を非フローティング素子とすることができる。
本発明の実施形態である半導体装置103の製造方法は、STI領域形成工程で、穴2cの内部の単結晶シリコン層5が活性領域の単結晶シリコン層5と連結するようにSTI領域8を形成する構成なので、STI領域8に囲まれた活性領域内の単結晶シリコン層5を、絶縁膜2により単結晶シリコン基板1と連結することができ、この活性領域に形成する半導体素子を非フローティング素子とすることができる。
(第4の実施形態)
図19は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を示す断面図である。
図19に示すように、本発明の実施形態である半導体装置104は、絶縁膜2の基板と反対側の面2aに結晶成長補助層3が形成されていない他は第1の実施形態の半導体装置101と同様の構成とされている。なお、図1及び図2で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
本実施形態でも、穴2cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、後述する製造方法で説明するように、単結晶シリコン層5は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。
図19は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を示す断面図である。
図19に示すように、本発明の実施形態である半導体装置104は、絶縁膜2の基板と反対側の面2aに結晶成長補助層3が形成されていない他は第1の実施形態の半導体装置101と同様の構成とされている。なお、図1及び図2で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
本実施形態でも、穴2cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、後述する製造方法で説明するように、単結晶シリコン層5は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。
図20〜25は、本発明の実施形態である半導体装置104の製造方法を説明する断面図である。
まず、公知の方法を用いて、図20に示すように、半導体基板である単結晶シリコン基板1の一面1aにシリコン酸化膜などの絶縁膜2を堆積する。
次に、公知のリソグラフィ法を行いて、図21に示すように、絶縁膜2を開口して、単結晶シリコン基板1の表面1aを露出させるように穴2cを形成する。
まず、公知の方法を用いて、図20に示すように、半導体基板である単結晶シリコン基板1の一面1aにシリコン酸化膜などの絶縁膜2を堆積する。
次に、公知のリソグラフィ法を行いて、図21に示すように、絶縁膜2を開口して、単結晶シリコン基板1の表面1aを露出させるように穴2cを形成する。
次に、CVD法により、絶縁膜2上、穴2cの内壁面および穴2cの底面、すなわち、単結晶シリコン基板1の表面1aを覆うように低熱伝導率材料からなる膜を堆積する。
次に、前記低熱伝導率材料からなる膜をエッチバックすることにより、図22に示すように、穴2cの内壁面のみに前記低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3を形成する。
次に、CVD法により、図23に示すように、絶縁膜2を覆うとともに、穴2cを充填するように非結晶シリコン層4を堆積する。
次に、レーザーアニール法により、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。まず、レーザーを照射して単結晶シリコン基板1を1400℃まで加熱することにより、非結晶シリコン層4を融解する。次に、単結晶シリコン基板1を冷却することにより、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。
次に、前記低熱伝導率材料からなる膜をエッチバックすることにより、図22に示すように、穴2cの内壁面のみに前記低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3を形成する。
次に、CVD法により、図23に示すように、絶縁膜2を覆うとともに、穴2cを充填するように非結晶シリコン層4を堆積する。
次に、レーザーアニール法により、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。まず、レーザーを照射して単結晶シリコン基板1を1400℃まで加熱することにより、非結晶シリコン層4を融解する。次に、単結晶シリコン基板1を冷却することにより、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。
図24は、この結晶化過程を説明する概念断面図であって、矢印I、IIは結晶化が進む方向及び順番を示している。
穴2cの内壁面には、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3が形成されている。低熱伝導率材料は冷めにくい性質を有するので、穴2cの内部の非結晶シリコン層4に対して、開口部側よりも基板側が低い温度となる温度勾配を形成する。
これにより、まず、矢印Iに示すように、穴2cの内部で、非結晶シリコン層4が基板側から開口部側に順番に結晶化する。このとき、基板側では、単結晶シリコン基板1の結晶配列の影響を受けて、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンが形成される。
穴2cの内部では、この結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンを種として、基板側から開口部側に順番に結晶成長が行われるので、穴2cの内部のシリコンはほとんどすべて結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンとされる。
穴2cの内壁面には、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3が形成されている。低熱伝導率材料は冷めにくい性質を有するので、穴2cの内部の非結晶シリコン層4に対して、開口部側よりも基板側が低い温度となる温度勾配を形成する。
これにより、まず、矢印Iに示すように、穴2cの内部で、非結晶シリコン層4が基板側から開口部側に順番に結晶化する。このとき、基板側では、単結晶シリコン基板1の結晶配列の影響を受けて、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンが形成される。
穴2cの内部では、この結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンを種として、基板側から開口部側に順番に結晶成長が行われるので、穴2cの内部のシリコンはほとんどすべて結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコンとされる。
穴2cの内部のシリコンが開口側まで結晶化された後、矢印IIに示すように、結晶成長補助膜3上の非結晶シリコン層4は、穴2cを中心にして、結晶成長補助膜3上を平面視略同心円状に広がるように結晶化する。このとき、穴2cには、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン5が形成されており、これを種として結晶化が順番に進むので、結晶成長補助膜3上の非結晶シリコン層4もほとんどすべて結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5とされる。
図25は、非結晶シリコン層4がほとんどすべて単結晶シリコン層5とされた時点の断面図である。図25に示すように、穴2cの内部には、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン膜層5が形成されている。なお、この単結晶シリコン膜層5は、穴2cの内部で特に結晶性が高い。
次に、単結晶シリコン層5を平面視略矩形状に区画するようにSTI領域8を形成する。その後、公知の方法を用いて、絶縁膜6、ゲート10及びコンタクト11を形成して、図19に示す半導体装置104を製造する。
(第5の実施形態)
図26は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を示す断面図である。
図26に示すように、本発明の実施形態である半導体装置105は、絶縁膜2の基板側の面2bにも結晶成長補助層3が形成されている他は第1の実施形態の半導体装置101と同様の構成とされている。なお、図1及び図2で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
この構成では、絶縁膜2の基板側の面2bにも結晶成長補助膜3が形成されているので、後述する製造方法で説明するように、単結晶シリコン層5を、より結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成することができる。
図26は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を示す断面図である。
図26に示すように、本発明の実施形態である半導体装置105は、絶縁膜2の基板側の面2bにも結晶成長補助層3が形成されている他は第1の実施形態の半導体装置101と同様の構成とされている。なお、図1及び図2で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
この構成では、絶縁膜2の基板側の面2bにも結晶成長補助膜3が形成されているので、後述する製造方法で説明するように、単結晶シリコン層5を、より結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成することができる。
図27〜31は、本発明の実施形態である半導体装置105の製造方法を説明する断面図である。
まず、半導体基板である単結晶シリコン基板1の一面1aに、CVD法などを用いて、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3を形成する。
次に、結晶成長補助膜3上に、公知の方法を用いて、シリコン酸化膜などの絶縁膜2を堆積する。
次に、図27に示すように、絶縁膜2の基板と反対側の面2aに、CVD法などを用いて、再度、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3を形成する。
まず、半導体基板である単結晶シリコン基板1の一面1aに、CVD法などを用いて、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3を形成する。
次に、結晶成長補助膜3上に、公知の方法を用いて、シリコン酸化膜などの絶縁膜2を堆積する。
次に、図27に示すように、絶縁膜2の基板と反対側の面2aに、CVD法などを用いて、再度、低熱伝導率材料からなる結晶成長補助膜3を形成する。
次に、公知のリソグラフィ法を行いて、図28に示すように、結晶成長補助膜3及び絶縁膜2を開口して、単結晶シリコン基板1の表面1aを露出させるように穴2cを形成する。
次に、CVD法により、結晶成長補助膜3を覆うとともに、穴2cの内壁面および穴2cの底面、すなわち、単結晶シリコン基板1の表面1aを覆うように低熱伝導率材料からなる膜を堆積する。
次に、前記低熱伝導率材料からなる膜をエッチバックすることにより、図29に示すように、穴2cの内壁面並びに絶縁膜2の基板側の面2b及び基板と反対側の面2a上に前記低熱伝導率材料からなる膜を残して、これを結晶成長補助膜3とする。
次に、CVD法により、結晶成長補助膜3を覆うとともに、穴2cの内壁面および穴2cの底面、すなわち、単結晶シリコン基板1の表面1aを覆うように低熱伝導率材料からなる膜を堆積する。
次に、前記低熱伝導率材料からなる膜をエッチバックすることにより、図29に示すように、穴2cの内壁面並びに絶縁膜2の基板側の面2b及び基板と反対側の面2a上に前記低熱伝導率材料からなる膜を残して、これを結晶成長補助膜3とする。
次に、CVD法により、図30に示すように、結晶成長補助膜3を覆うとともに、穴2cを充填するように非結晶シリコン層4を堆積する。
次に、レーザーアニール法により、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。まず、レーザーを照射して単結晶シリコン基板1を1400℃まで加熱することにより、非結晶シリコン層4を融解する。次に、単結晶シリコン基板1を冷却することにより、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。
次に、レーザーアニール法により、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。まず、レーザーを照射して単結晶シリコン基板1を1400℃まで加熱することにより、非結晶シリコン層4を融解する。次に、単結晶シリコン基板1を冷却することにより、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。
第1の実施形態及び第4の実施形態と同様にして、まず、穴2cの内部の非結晶シリコン層4が基板側から開口部側へ順に結晶化された後、穴2cを中心として平面視略同心円状に広がるように結晶成長補助膜3上の非結晶シリコン層4は結晶化される。このとき、絶縁層2の基板側の面2b及び基板と反対側の面2aは両面とも結晶成長補助膜3で覆われているので、結晶成長補助膜3上の非結晶シリコン層4は、第1の実施形態より冷めにくい状態とされており、結晶成長速度がより遅くなる。これにより、単結晶シリコン層5の結晶性をより向上させることができる。
図31は、非結晶シリコン層4がほとんどすべて単結晶シリコン層5とされた時点の断面図である。図31に示すように、穴2cの内部及び結晶成長補助膜3上には、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン膜層5が形成されている。
図31は、非結晶シリコン層4がほとんどすべて単結晶シリコン層5とされた時点の断面図である。図31に示すように、穴2cの内部及び結晶成長補助膜3上には、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン膜層5が形成されている。
次に、単結晶シリコン層5を平面視略矩形状に区画するようにSTI領域8を形成する。その後、公知の方法を用いて、絶縁膜6、ゲート10及びコンタクト11を形成して、図26に示す半導体装置105を製造する。
本発明の実施形態である半導体装置105の製造方法は、結晶成長補助膜3を絶縁膜2の基板側の面2bを覆うように形成する工程を有する構成なので、より結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成することができる。
本発明の実施形態である半導体装置105は、結晶成長補助膜3が、絶縁膜2の前記基板側の面2bの上にも形成されている構成なので、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成した半導体装置105として利用することができる。
(第6の実施形態)
図32〜35は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する図である。
図32は、レーザーアニール法を用いて非結晶シリコン層を単結晶シリコン層5とした時点の平面図である。
図32に示すように、絶縁膜2には複数の穴2cが形成されている。そのため、絶縁膜2上の非結晶シリコン層は、各穴2cを中心にして平面視略同心円状に広がるように結晶化が進む。その結果、各穴2cから等間隔となる部分で、各穴2cから進行してきた結晶層の粒界がぶつかり、結晶粒子の配列が乱れたグレインバンダリ7と呼ばれる結晶粒子の不整合領域が形成される。すなわち、互いに隣接した各穴2cの間を結ぶ線を等分する線上にグレインバンダリが形成される。
なお、図32に示す例では、複数の穴2cは格子状に配列されているので、グレインバンダリ7も格子状に形成される。
図32〜35は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する図である。
図32は、レーザーアニール法を用いて非結晶シリコン層を単結晶シリコン層5とした時点の平面図である。
図32に示すように、絶縁膜2には複数の穴2cが形成されている。そのため、絶縁膜2上の非結晶シリコン層は、各穴2cを中心にして平面視略同心円状に広がるように結晶化が進む。その結果、各穴2cから等間隔となる部分で、各穴2cから進行してきた結晶層の粒界がぶつかり、結晶粒子の配列が乱れたグレインバンダリ7と呼ばれる結晶粒子の不整合領域が形成される。すなわち、互いに隣接した各穴2cの間を結ぶ線を等分する線上にグレインバンダリが形成される。
なお、図32に示す例では、複数の穴2cは格子状に配列されているので、グレインバンダリ7も格子状に形成される。
次に、図33に示すように、グレインバンダリ7を除去するようにSTI領域を形成する。なお、STI領域8は、たとえば、単結晶シリコン層5に溝部を形成した後、前記溝部に絶縁材料を充填して形成する。
これにより、STI領域8により区画された活性領域内の単結晶シリコン層5を、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層とすることができる。
これにより、STI領域8により区画された活性領域内の単結晶シリコン層5を、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層とすることができる。
図34は、前記活性領域の半導体素子の配置の一例を示す平面図である。ここで、1つの活性領域に第1の実施形態の半導体素子70が形成されるととともに、他の3つの活性領域に半導体素子75〜77が形成されている。
図34では省略しているが、半導体素子70は、第1の実施形態で示した半導体装置の半導体素子70と同様の構成であり、穴2c上にゲート10が配置され、ゲート10を挟むようにコンタクト11が配置されてなる。
半導体素子75〜77は、それらの中心が穴2cの位置とずれるように配置された例である。このように、半導体素子は穴2cの位置からずれて配置してもよい。
本実施形態では、活性領域内の単結晶シリコン層5にグレインバンダリ7は存在せず、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成されているので、半導体素子70、75〜77のリーク電流を小さくすることができる。
図34では省略しているが、半導体素子70は、第1の実施形態で示した半導体装置の半導体素子70と同様の構成であり、穴2c上にゲート10が配置され、ゲート10を挟むようにコンタクト11が配置されてなる。
半導体素子75〜77は、それらの中心が穴2cの位置とずれるように配置された例である。このように、半導体素子は穴2cの位置からずれて配置してもよい。
本実施形態では、活性領域内の単結晶シリコン層5にグレインバンダリ7は存在せず、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成されているので、半導体素子70、75〜77のリーク電流を小さくすることができる。
図35は、本実施形態の半導体装置の一比較例を示す平面図である。
この比較例の半導体装置は、単結晶シリコン層5のグレインバンダリ7を除去するようにSTI領域8が形成されていないので、活性領域内の単結晶シリコン層5が、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成されない。そのため、たとえば、半導体素子90のように、グレインバンダリ7上に形成された半導体素子の場合には、リーク電流を小さくすることができない。
この比較例の半導体装置は、単結晶シリコン層5のグレインバンダリ7を除去するようにSTI領域8が形成されていないので、活性領域内の単結晶シリコン層5が、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成されない。そのため、たとえば、半導体素子90のように、グレインバンダリ7上に形成された半導体素子の場合には、リーク電流を小さくすることができない。
本発明の実施形態である半導体装置の製造方法は、少なくとも単結晶シリコン層5のグレインバンダリを除去するように、半導体素子を形成する活性領域を区画するSTI領域8を形成するSTI領域形成工程を有する構成なので、より結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成した半導体装置を製造することができる。
本発明の実施形態である半導体装置は、STI領域8が、複数の穴2c同士を区切るように形成されている構成なので、単結晶シリコン層5のグレインバンダリ7を除去することができ、より結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を絶縁膜2上に形成した半導体装置とすることができる。
(第7の実施形態)
図36〜39は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する図である。
図36は、絶縁膜2と、絶縁膜2に形成した穴2cの配置の一例を示す平面図である。絶縁膜2に複数の穴2cがランダムな配置で形成されている。
図37は、レーザーアニール法を用いて非結晶シリコン層を単結晶シリコン層5にした時点の平面図である。絶縁膜2上の非結晶シリコン層は、各穴2cを中心にして平面視同心円状に広がるように結晶化する。その結果、各穴2cから等間隔となる部分で、各穴2cから進行してきた結晶層の粒界がぶつかり、グレインバンダリ7と呼ばれる結晶粒子の不整合領域が形成される。なお、図37に示す例では、穴2cがランダムに配列されているので、グレインバンダリ7も格子状には形成されない。
次に、図38に示すように、グレインバンダリ7を除去するようにSTI領域を形成する。なお、STI領域8は、たとえば、単結晶シリコン層5に溝部を形成した後、前記溝部に絶縁材料を充填して形成する。
これにより、STI領域8により区画された活性領域内の単結晶シリコン層5を、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層とすることができる。
図36〜39は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する図である。
図36は、絶縁膜2と、絶縁膜2に形成した穴2cの配置の一例を示す平面図である。絶縁膜2に複数の穴2cがランダムな配置で形成されている。
図37は、レーザーアニール法を用いて非結晶シリコン層を単結晶シリコン層5にした時点の平面図である。絶縁膜2上の非結晶シリコン層は、各穴2cを中心にして平面視同心円状に広がるように結晶化する。その結果、各穴2cから等間隔となる部分で、各穴2cから進行してきた結晶層の粒界がぶつかり、グレインバンダリ7と呼ばれる結晶粒子の不整合領域が形成される。なお、図37に示す例では、穴2cがランダムに配列されているので、グレインバンダリ7も格子状には形成されない。
次に、図38に示すように、グレインバンダリ7を除去するようにSTI領域を形成する。なお、STI領域8は、たとえば、単結晶シリコン層5に溝部を形成した後、前記溝部に絶縁材料を充填して形成する。
これにより、STI領域8により区画された活性領域内の単結晶シリコン層5を、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層とすることができる。
図38は、半導体素子の配置の一例を示す図であって、1つの活性領域に第1の実施形態の半導体素子70が形成されるととともに、他の3つの活性領域に半導体素子78〜80が形成されている。
図38では省略しているが、半導体素子70は、第1の実施形態で示した半導体装置の半導体素子70と同様の構成であり、穴2c上にゲート10が配置され、ゲート10を挟むようにコンタクト11が配置されてなる。
半導体素子78〜80は、それらの中心が穴2cの位置とずれるように配置された例である。このように、半導体素子は穴2cの位置からずれて配置してもよい。
本実施形態では、活性領域内の単結晶シリコン層5にグレインバンダリ7は存在せず、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成されているので、半導体素子70、78〜80のリーク電流を小さくすることができる。
なお、本実施形態のような半導体装置を形成する場合には、最終的な半導体素子の配置を決めた後に、形成したいSTI領域8の配置及び形状を設定し、それをもとに、穴2cの数、位置及び大きさなどを設定する工程が一般に用いられる。
図38では省略しているが、半導体素子70は、第1の実施形態で示した半導体装置の半導体素子70と同様の構成であり、穴2c上にゲート10が配置され、ゲート10を挟むようにコンタクト11が配置されてなる。
半導体素子78〜80は、それらの中心が穴2cの位置とずれるように配置された例である。このように、半導体素子は穴2cの位置からずれて配置してもよい。
本実施形態では、活性領域内の単結晶シリコン層5にグレインバンダリ7は存在せず、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成されているので、半導体素子70、78〜80のリーク電流を小さくすることができる。
なお、本実施形態のような半導体装置を形成する場合には、最終的な半導体素子の配置を決めた後に、形成したいSTI領域8の配置及び形状を設定し、それをもとに、穴2cの数、位置及び大きさなどを設定する工程が一般に用いられる。
(第8の実施形態)
図39は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図39に示すように、本発明の実施形態である半導体装置106は、単結晶シリコン基板1と、単結晶シリコン基板1の一面1aに形成された絶縁膜2と、絶縁膜2の基板と反対側の面2aを覆うように形成された単結晶シリコン層5と、単結晶シリコン層5の基板と反対側の面5aを覆うように形成された絶縁膜6と、絶縁膜6上に形成された絶縁膜17と、絶縁膜17の基板と反対側の面17aを覆うように形成された絶縁膜67と、を有している。
絶縁膜2には、単結晶シリコン基板1の一面1aを露出させる穴2cが開口され、穴2cの内壁面を覆うように結晶成長補助膜3が形成されるとともに、穴2cを充填するように単結晶シリコン層5が形成されている。
図39は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図39に示すように、本発明の実施形態である半導体装置106は、単結晶シリコン基板1と、単結晶シリコン基板1の一面1aに形成された絶縁膜2と、絶縁膜2の基板と反対側の面2aを覆うように形成された単結晶シリコン層5と、単結晶シリコン層5の基板と反対側の面5aを覆うように形成された絶縁膜6と、絶縁膜6上に形成された絶縁膜17と、絶縁膜17の基板と反対側の面17aを覆うように形成された絶縁膜67と、を有している。
絶縁膜2には、単結晶シリコン基板1の一面1aを露出させる穴2cが開口され、穴2cの内壁面を覆うように結晶成長補助膜3が形成されるとともに、穴2cを充填するように単結晶シリコン層5が形成されている。
単結晶シリコン基板1にはSTI領域18が形成され、STI領域18によって、ゲート20と、ゲート20を挟むように形成されたコンタクト21と、を含む活性領域が区画されている。コンタクト21は配線22と接続されている。また、配線22の一部は、コンタクト51を介して配線52に接続されている。
絶縁膜2の基板と反対側の面2aを覆うように形成された単結晶シリコン層5は、STI領域8により区画されている。さらに、単結晶シリコン層5の基板と反対側の面5aには、絶縁膜6が形成されている。絶縁膜6上にはゲート10が形成されており、絶縁膜6をゲート絶縁膜として利用することができる。さらにまた、ゲート10を挟んで、単結晶シリコン層5と接続されたコンタクト11が形成されている。
コンタクト11は配線12に接続され、配線12はコンタクト51により配線52に接続されている。また、配線52は、コンタクト61により配線62に接続されている。
コンタクト11は配線12に接続され、配線12はコンタクト51により配線52に接続されている。また、配線52は、コンタクト61により配線62に接続されている。
本実施形態でも、穴2cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されている構成なので、後述する製造方法で説明するように、単結晶シリコン層5は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。
図39に示すように、本発明の実施形態である半導体装置106は、単結晶シリコン基板1上と、単結晶シリコン層5上と、にそれぞれ半導体素子が形成された半導体装置である。
そのため、たとえば、単結晶シリコン基板1上の半導体素子をDRAMまたは/およびFBC(フローティングボディセル)などのリーク電流が非常に少ないトランジスタとして形成し、単結晶シリコン層5上の半導体素子をNORフラッシュメモリセルまたは/およびNANDフラッシュメモリセルなどのメモリセルとして形成することにより、メモリ機能とトランジスタ機能を有する半導体装置として利用することができる。この構成により、本発明の実施形態である半導体装置は、低速動作であるが低消費電力のデバイスと、高速動作が必要なメモリセルと、を組み合わせた構成の半導体装置として利用することができる。
また、トランジスタなどの半導体素子をシリコン基板1上だけでなく単結晶シリコン層5上にも形成することができるので、半導体素子の集積率を向上させることができる。
さらにまた、半導体基板である単結晶シリコン基板1に通常のMOSプロセスを適用し、MOSを含むデバイスとして利用しても良い。
そのため、たとえば、単結晶シリコン基板1上の半導体素子をDRAMまたは/およびFBC(フローティングボディセル)などのリーク電流が非常に少ないトランジスタとして形成し、単結晶シリコン層5上の半導体素子をNORフラッシュメモリセルまたは/およびNANDフラッシュメモリセルなどのメモリセルとして形成することにより、メモリ機能とトランジスタ機能を有する半導体装置として利用することができる。この構成により、本発明の実施形態である半導体装置は、低速動作であるが低消費電力のデバイスと、高速動作が必要なメモリセルと、を組み合わせた構成の半導体装置として利用することができる。
また、トランジスタなどの半導体素子をシリコン基板1上だけでなく単結晶シリコン層5上にも形成することができるので、半導体素子の集積率を向上させることができる。
さらにまた、半導体基板である単結晶シリコン基板1に通常のMOSプロセスを適用し、MOSを含むデバイスとして利用しても良い。
次に、本発明の実施形態である半導体装置の製造方法の一例について説明する。図40〜46は、本発明の実施形態である半導体装置106の製造方法を説明する断面図である。
まず、単結晶シリコン基板1の一面1aにSTI領域18を形成する。なお、STI領域8は、たとえば、単結晶シリコン基板1に溝部を形成した後、前記溝部に絶縁材料を充填して形成する。
次に、公知の方法を用いて、絶縁膜(図示略)を介してゲート20を形成した後、コンタクト21及び配線22を形成する。
次に、ゲート20、コンタクト21及び配線22を覆うように、単結晶シリコン基板1の一面1aに、公知の方法を用いて、シリコン酸化膜などの絶縁膜2を堆積する。
まず、単結晶シリコン基板1の一面1aにSTI領域18を形成する。なお、STI領域8は、たとえば、単結晶シリコン基板1に溝部を形成した後、前記溝部に絶縁材料を充填して形成する。
次に、公知の方法を用いて、絶縁膜(図示略)を介してゲート20を形成した後、コンタクト21及び配線22を形成する。
次に、ゲート20、コンタクト21及び配線22を覆うように、単結晶シリコン基板1の一面1aに、公知の方法を用いて、シリコン酸化膜などの絶縁膜2を堆積する。
次に、公知のリソグラフィ法を行いて、絶縁膜2を開口して、単結晶シリコン基板1の表面1aを露出させるように穴2cを形成する。
次に、CVD法により、絶縁膜2を覆うとともに、穴2cの内壁面および穴2cの底面、すなわち、単結晶シリコン基板1の表面1aを覆うように低熱伝導率材料からなる膜を堆積する。
次に、前記低熱伝導率材料からなる膜をエッチバックすることにより、図40に示すように、穴2cの内壁面のみに前記低熱伝導率材料からなる膜を残し、これを結晶成長補助膜3とする。
次に、CVD法により、絶縁膜2を覆うとともに、穴2cの内壁面および穴2cの底面、すなわち、単結晶シリコン基板1の表面1aを覆うように低熱伝導率材料からなる膜を堆積する。
次に、前記低熱伝導率材料からなる膜をエッチバックすることにより、図40に示すように、穴2cの内壁面のみに前記低熱伝導率材料からなる膜を残し、これを結晶成長補助膜3とする。
次に、CVD法により、図41に示すように、絶縁膜2を覆うとともに、穴2cを充填するように非結晶シリコン層4を堆積する。
次に、レーザーアニール法により、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。まず、レーザーを照射して単結晶シリコン基板1を1400℃まで加熱することにより、非結晶シリコン層4を融解する。次に、単結晶シリコン基板1を冷却することにより、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。第4の実施形態と同様にして、非結晶シリコン層4は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5とされる。
次に、レーザーアニール法により、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。まず、レーザーを照射して単結晶シリコン基板1を1400℃まで加熱することにより、非結晶シリコン層4を融解する。次に、単結晶シリコン基板1を冷却することにより、非結晶シリコン層4の結晶化を行う。第4の実施形態と同様にして、非結晶シリコン層4は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5とされる。
図42は、非結晶シリコン層4がほとんどすべて単結晶シリコン層5とされた時点の断面図である。図42に示すように、穴2cの内部及び絶縁膜2上には、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン膜層5が形成されている。なお、この単結晶シリコン膜層5は、穴2cの内部で特に結晶性が高い。
次に、単結晶シリコン層5を区画するようにSTI領域8を形成する。図43は、単結晶シリコン層5にSTI領域8を形成した時点の断面図である。なお、STI領域8は、たとえば、単結晶シリコン層5に溝部を形成した後、前記溝部に絶縁材料を充填して形成する。
その後、公知の方法を用いて、絶縁膜6、ゲート10、コンタクト11及び配線12を形成する。
次に、公知の方法を用いて、図44に示すように、ゲート10、コンタクト11及び配線12を覆うように、シリコン酸化膜などの絶縁膜17を堆積する。
その後、公知の方法を用いて、絶縁膜6、ゲート10、コンタクト11及び配線12を形成する。
次に、公知の方法を用いて、図44に示すように、ゲート10、コンタクト11及び配線12を覆うように、シリコン酸化膜などの絶縁膜17を堆積する。
次に、フォトリソグラフィー法などを用いて、配線12または配線22の表面を露出させるように穴を形成し、前記穴に配線材料を充填する事により、図45に示すようなコンタクト51を形成する。
次に、コンタクト51と接続する配線52を形成した後、図46に示すように、配線52及び絶縁膜17の一面17aを覆うように絶縁膜67を形成する。
次に、コンタクト61、配線62を形成することにより、図39に示す半導体装置106を製造する。
次に、コンタクト51と接続する配線52を形成した後、図46に示すように、配線52及び絶縁膜17の一面17aを覆うように絶縁膜67を形成する。
次に、コンタクト61、配線62を形成することにより、図39に示す半導体装置106を製造する。
本発明の実施形態である半導体装置は、STI領域8により区画されてなる活性領域にトランジスタ、PN接合素子またはメモリ素子のいずれかの半導体素子が形成されている構成なので、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5を用いたトランジスタ、PN接合素子またはメモリ素子のいずれかの半導体素子を備えた半導体装置として利用することができる。
(第9の実施形態)
図47は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図47に示すように、本発明の実施形態である半導体装置107は、絶縁膜2上に結晶成長補助層3が形成されている他は第8の実施形態で示した半導体装置106と同様の構成とされている。なお、図39で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
図47は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図47に示すように、本発明の実施形態である半導体装置107は、絶縁膜2上に結晶成長補助層3が形成されている他は第8の実施形態で示した半導体装置106と同様の構成とされている。なお、図39で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
本実施形態では、穴2cの内壁面だけでなく、絶縁膜2の基板と反対側の面2aにも結晶成長補助膜3が形成されている構成なので、絶縁膜2の基板と反対側の面2a上の単結晶シリコン層5は、より結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。
(第10の実施形態)
図48は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図48に示すように、本発明の実施形態である半導体装置108は、半導体素子が形成された別の単結晶シリコン層を具備する他は第8の実施形態で示した半導体装置106と同様の構成とされている。なお、図39で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
本発明の実施形態である半導体装置108は、単結晶シリコン基板1上と、単結晶シリコン層5上と、別の単結晶シリコン層15上と、にそれぞれ形成された半導体素子を有している。別の単結晶シリコン層15は、絶縁膜17の上に形成されるとともに、絶縁層27に覆われている。絶縁層17には穴17cが設けられ、内壁面に結晶成長補助膜3が形成されている。別の単結晶シリコン層15はSTI領域28によって区画され、STI領域28によって区画された活性領域では、ゲート電極30、およびコンタクト31が形成されている。コンタクト31は配線32と接続されている。
図48は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図48に示すように、本発明の実施形態である半導体装置108は、半導体素子が形成された別の単結晶シリコン層を具備する他は第8の実施形態で示した半導体装置106と同様の構成とされている。なお、図39で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
本発明の実施形態である半導体装置108は、単結晶シリコン基板1上と、単結晶シリコン層5上と、別の単結晶シリコン層15上と、にそれぞれ形成された半導体素子を有している。別の単結晶シリコン層15は、絶縁膜17の上に形成されるとともに、絶縁層27に覆われている。絶縁層17には穴17cが設けられ、内壁面に結晶成長補助膜3が形成されている。別の単結晶シリコン層15はSTI領域28によって区画され、STI領域28によって区画された活性領域では、ゲート電極30、およびコンタクト31が形成されている。コンタクト31は配線32と接続されている。
本実施形態では、穴2cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、単結晶シリコン層5は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。
また、絶縁膜17に、単結晶シリコン層5の一面を露出する穴17cが形成され、穴17cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、単結晶シリコン層5の場合と同様に、単結晶シリコン層15も、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。
これにより、単結晶シリコン層15上に形成した半導体素子のリーク電流を小さくすることができる。
このように単結晶シリコン層は、1層または2層に限定されるものではなく、3層以上の多層として形成してもよい。
また、絶縁膜17に、単結晶シリコン層5の一面を露出する穴17cが形成され、穴17cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、単結晶シリコン層5の場合と同様に、単結晶シリコン層15も、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。
これにより、単結晶シリコン層15上に形成した半導体素子のリーク電流を小さくすることができる。
このように単結晶シリコン層は、1層または2層に限定されるものではなく、3層以上の多層として形成してもよい。
本発明の実施形態である半導体装置は、単結晶シリコン層5、15が少なくとも2層以上形成されている構成なので、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層5、15を用いて、半導体素子の集積度を向上させた半導体装置として利用することができる。
(第11の実施形態)
図49は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図49に示すように、本発明の実施形態である半導体装置109は、単結晶シリコン基板1の一面1aにPN接合素子300が形成された他は第8の実施形態で示した半導体装置106と同様の構成とされている。なお、図39で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
図49は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図49に示すように、本発明の実施形態である半導体装置109は、単結晶シリコン基板1の一面1aにPN接合素子300が形成された他は第8の実施形態で示した半導体装置106と同様の構成とされている。なお、図39で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
本発明の実施形態である半導体装置109は、単結晶シリコン基板1の一面1aにPN接合素子300からなる受光素子を有するとともに、単結晶シリコン層5上にゲート10、コンタクト11からなるトランジスタなどの半導体素子を有する。これにより、半導体装置109を、CMOSセンサまたはCCDセンサなどとして利用することができる。
本実施形態でも、穴2cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、単結晶シリコン層5は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。これにより、高性能のCMOSセンサまたはCCDセンサなどとして利用することができる。
本実施形態でも、穴2cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、単結晶シリコン層5は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。これにより、高性能のCMOSセンサまたはCCDセンサなどとして利用することができる。
(第12の実施形態)
図50は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図50に示すように、本発明の実施形態である半導体装置110は、半導体素子を形成した層と単結晶シリコン基板1との間にPN接合素子300を有する複数の層が形成されている他は第11の実施形態で示した半導体装置109と同様の構成とされている。なお、図49で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
図50は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図50に示すように、本発明の実施形態である半導体装置110は、半導体素子を形成した層と単結晶シリコン基板1との間にPN接合素子300を有する複数の層が形成されている他は第11の実施形態で示した半導体装置109と同様の構成とされている。なお、図49で示した部材と同じ部材については同じ符号を付している。
本発明の実施形態である半導体装置110は、単結晶シリコン基板1と、単結晶シリコン層5と、別の単結晶シリコン層15と、にそれぞれ形成されたPN接合素子300と、更に別の単結晶シリコン層25上に形成された半導体素子と、を有している。
別の単結晶シリコン層15は、穴17cを充填するとともに、絶縁膜17の上に形成されている。穴17cの内壁面および、絶縁膜17上には結晶成長補助膜3が形成されている。STI領域8で区画された別の単結晶シリコン層15はPN接合素子300とされている。
別の単結晶シリコン層15は、穴17cを充填するとともに、絶縁膜17の上に形成されている。穴17cの内壁面および、絶縁膜17上には結晶成長補助膜3が形成されている。STI領域8で区画された別の単結晶シリコン層15はPN接合素子300とされている。
また、更に別の単結晶シリコン層25は、穴27cを充填するとともに、絶縁膜27の上に形成されている。穴27cの内壁面および、絶縁膜27上には結晶成長補助膜3が形成されている。STI領域8で区画された別の単結晶シリコン層25はPN接合素子300とされている。
更に別の単結晶シリコン層25はSTI領域38によって区画され、STI領域38によって区画された活性領域では、ゲート電極40、およびコンタクト41が形成されている。コンタクト41は配線42と接続されている。配線42はコンタクト51を介して配線52に接続されている。さらに、配線52は、コンタクト61を介して配線62に接続されている。
更に別の単結晶シリコン層25はSTI領域38によって区画され、STI領域38によって区画された活性領域では、ゲート電極40、およびコンタクト41が形成されている。コンタクト41は配線42と接続されている。配線42はコンタクト51を介して配線52に接続されている。さらに、配線52は、コンタクト61を介して配線62に接続されている。
本実施形態では、穴2c、17cおよび27cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、単結晶シリコン層5、15、25は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。これにより、単結晶シリコン層5、15、25を用いたPN接合素子300の特性を良好なものとすることができる。
また、単結晶シリコン層25を用いた半導体素子のリーク電流を小さくすることができる。
また、単結晶シリコン層25を用いた半導体素子のリーク電流を小さくすることができる。
本発明の実施形態である半導体装置110は、単結晶シリコン基板1の一面1aにPN接合素子300からなる受光素子を有するとともに、単結晶シリコン層25上にゲート40、コンタクト41からなるトランジスタなどの半導体素子を有する。これにより、半導体装置110を、CMOSセンサまたはCCDセンサなどとして利用することができる。
本実施形態でも、穴2cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、単結晶シリコン層5は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。これにより、高性能のCMOSセンサまたはCCDセンサなどとして利用することができる。
また、本実施形態の半導体装置110は、PN接合素子300が複数の層に形成されているので、半導体装置109よりも起電力を向上させることができる。
本実施形態でも、穴2cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、単結晶シリコン層5は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。これにより、高性能のCMOSセンサまたはCCDセンサなどとして利用することができる。
また、本実施形態の半導体装置110は、PN接合素子300が複数の層に形成されているので、半導体装置109よりも起電力を向上させることができる。
(第13の実施形態)
図51は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図51に示すように、本発明の実施形態である半導体装置111は、半導体素子を形成した層を形成せず、複数の層にPN接合素子300を形成し、各PN接合素子300の基板側の面および単結晶シリコン基板1の露出面に反射防止膜306を形成した他は第12の実施形態で示した半導体装置110と同様の構成とされている。
図51は、本発明の実施形態である半導体装置の別の一例を説明する断面図である。
図51に示すように、本発明の実施形態である半導体装置111は、半導体素子を形成した層を形成せず、複数の層にPN接合素子300を形成し、各PN接合素子300の基板側の面および単結晶シリコン基板1の露出面に反射防止膜306を形成した他は第12の実施形態で示した半導体装置110と同様の構成とされている。
本実施形態でも、穴2c、17cの内壁面に結晶成長補助膜3が形成されているので、単結晶シリコン層5、15は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層として形成される。これにより、結晶欠陥が少なく結晶性の高い層からなる単結晶シリコン層5、15を用いてPN接合素子300を形成して、受光素子の性能を向上させることができる。
本発明の実施形態である半導体装置111は、各PN接合素子300の基板側の面および単結晶シリコン基板1の露出面に反射防止膜306が形成されている。これにより、光をPN接合素子300に蓄積することができ、この半導体装置110をより高効率な太陽電池として利用することができる。
本発明は、結晶欠陥が少なく結晶性の高い単結晶シリコン層が絶縁膜上に形成されてなる半導体装置の製造方法及び半導体装置に関するものであって、半導体装置を製造・利用する産業において利用可能性がある。
1…単結晶シリコン基板(基板)、2…絶縁膜、2c…穴、3…結晶成長補助膜、4…非結晶シリコン層、5…単結晶シリコン層、6…絶縁膜、8…STI領域、10…ゲート、11…コンタクト、12…配線、15…単結晶シリコン層、17…絶縁膜、18…STI領域、20…ゲート、21…コンタクト、22…配線、27…絶縁膜、28…STI領域、30…ゲート、31…コンタクト、32…配線、37…絶縁膜、38…STI領域、40…ゲート、41…コンタクト、42…配線、51…コンタクト、52…配線、61…コンタクト、62…配線、67…絶縁膜、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、90…半導体素子、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111…半導体装置、201…基板、202…絶縁膜、202c…穴、205…単結晶シリコン層、219…非結晶シリコン層、300…PN接合素子、306…反射防止膜。
Claims (17)
- 基板の一面に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜を開口して前記基板を露出させる穴を形成する工程と、
前記穴の内壁面を覆うように結晶成長補助膜を形成する工程と、
前記穴を充填するとともに、前記絶縁膜の前記基板と反対側の面を覆うように非結晶シリコン層を形成する工程と、
前記非結晶シリコン層を、レーザーアニール法により単結晶シリコン層とする工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記結晶成長補助膜が、前記基板よりも熱伝導率が低い材料からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記結晶成長補助膜を前記絶縁膜の前記基板側の面を覆うように形成する工程を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記結晶成長補助膜を前記絶縁膜の前記基板と反対側の面を覆うように形成する工程を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 少なくとも前記単結晶シリコン層のグレインバンダリを除去するように、半導体素子を形成する活性領域を区画するSTI領域を形成するSTI領域形成工程を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記STI領域形成工程で、前記穴の内部の単結晶シリコン層が前記活性領域の単結晶シリコン層と連結されるように前記STI領域を形成することを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記STI領域形成工程で、前記穴の内部の単結晶シリコン層が前記活性領域の単結晶シリコン層と分離されるように前記STI領域を形成することを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
- 基板と、前記基板の一面に形成され、前記基板を露出させる穴を有する絶縁膜と、前記穴の内壁面を覆うように形成された結晶成長補助膜と、前記穴を充填するとともに、前記絶縁膜の前記基板と反対側の面を覆うように形成された単結晶シリコン層と、を有することを特徴とする半導体装置。
- 前記結晶成長補助膜が、前記絶縁膜の前記基板と反対側の面の上にも形成されていることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
- 前記結晶成長補助膜が、前記絶縁膜の前記基板側の面の上にも形成されていることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の半導体装置。
- 前記単結晶シリコン層上に、ゲート絶縁膜およびゲート電極が形成されていることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記単結晶シリコン層に、素子分離用の絶縁膜が埋め込まれてなるSTI領域が形成されていることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記STI領域が、前記穴の上に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
- 前記STI領域が、前記穴を塞いでいることを特徴とする請求項13に記載の半導体装置。
- 前記STI領域が、複数の前記穴同士を区切るように形成されていることを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記STI領域により区画されてなる活性領域にトランジスタ、PN接合素子またはメモリ素子のいずれかの半導体素子が形成されていることを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記単結晶シリコン層が少なくとも2層以上形成されていることを特徴とする請求項8〜16のいずれか1項に記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008306353A JP2010129963A (ja) | 2008-12-01 | 2008-12-01 | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008306353A JP2010129963A (ja) | 2008-12-01 | 2008-12-01 | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010129963A true JP2010129963A (ja) | 2010-06-10 |
Family
ID=42330120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008306353A Pending JP2010129963A (ja) | 2008-12-01 | 2008-12-01 | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010129963A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013258257A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Takehide Shirato | 半導体装置の製造方法 |
JP2015115353A (ja) * | 2013-12-09 | 2015-06-22 | 猛英 白土 | 半導体装置及びその製造方法 |
-
2008
- 2008-12-01 JP JP2008306353A patent/JP2010129963A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013258257A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Takehide Shirato | 半導体装置の製造方法 |
JP2015115353A (ja) * | 2013-12-09 | 2015-06-22 | 猛英 白土 | 半導体装置及びその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7065890B2 (ja) | 異なるチャネル長を有する複数の縦型輸送フィン電界効果トランジスタおよびその形成方法 | |
KR100790869B1 (ko) | 단결정 기판 및 그 제조방법 | |
KR101186291B1 (ko) | 게르마늄 온 인슐레이터 구조 및 이를 이용한 반도체 소자 | |
TW200919552A (en) | Method of manufacturing localized semiconductor-on-insulator (SOI) structures in a bulk semiconductor wafer | |
JP2006114913A (ja) | 薄膜トランジスタ及びその製造方法 | |
JP2013069885A (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
US9941175B2 (en) | Dielectric isolated SiGe fin on bulk substrate | |
JP2009081352A (ja) | 半導体基板の製造方法及び半導体基板 | |
KR100679610B1 (ko) | 단결정 구조를 갖는 박막의 형성 방법 | |
TWI760990B (zh) | 半導體裝置及其製造方法 | |
TW202236530A (zh) | 用以序列式減低處理溫度且維持材料熱限的3d邏輯製造方法 | |
TW202236675A (zh) | 半導體元件 | |
US9613899B1 (en) | Epitaxial semiconductor fuse for FinFET structure | |
JP2010141263A (ja) | 半導体装置 | |
US7573123B2 (en) | Semiconductor device and method for forming the same | |
JP2004165197A (ja) | 半導体集積回路装置およびその製造方法 | |
JP2008085357A (ja) | 電界効果型トランジスタの製造方法 | |
JP2010129963A (ja) | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 | |
KR102149312B1 (ko) | 반도체 기판 및 그 제조 방법 | |
KR100741856B1 (ko) | 소이 기판의 형성 방법 및 이에 의해 형성된 소이 기판 | |
JP2005268662A (ja) | 3次元デバイスの製造方法 | |
US9601386B1 (en) | Fin isolation on a bulk wafer | |
JP2010004016A (ja) | Sramデバイスにおけるhotプロセスstiおよび製造方法 | |
KR102662765B1 (ko) | 기판과 이를 포함하는 집적회로 소자 및 그 제조 방법 | |
JP2008218468A (ja) | 3次元集積回路装置及びその製造方法 |