JP2012039003A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】SOI構造の単結晶半導体層(SiGe層/歪みSi層/SiGe層)上のMISFETの提供
【解決手段】半導体基板1に選択的に設けられた第1のトレンチの下部側面及び底面に絶縁膜3が設けられ、側面絶縁膜3間の底面絶縁膜3上に空孔4が設けられ、空孔4及び側面絶縁膜3上には単結晶半導体層が設けられ、半導体層は絶縁膜2が埋め込まれた第2のトレンチにより、島状に絶縁分離され、歪みSi層6直上にはゲート酸化膜11を介してゲート電極12が設けられ、半導体層には、ゲート電極12に自己整合してn型ソースドレイン領域(8、9)が、ゲート電極12の側壁のサイドウォール13に自己整合して、n+型ソースドレイン領域(7、10)がそれぞれ設けられ、ゲート電極12(配線図示せず)及びn+型ソースドレイン領域にはバリアメタル16を有する導電プラグ17を介してバリアメタル19を有する配線20が接続されているMISFET。
【選択図】図1
【解決手段】半導体基板1に選択的に設けられた第1のトレンチの下部側面及び底面に絶縁膜3が設けられ、側面絶縁膜3間の底面絶縁膜3上に空孔4が設けられ、空孔4及び側面絶縁膜3上には単結晶半導体層が設けられ、半導体層は絶縁膜2が埋め込まれた第2のトレンチにより、島状に絶縁分離され、歪みSi層6直上にはゲート酸化膜11を介してゲート電極12が設けられ、半導体層には、ゲート電極12に自己整合してn型ソースドレイン領域(8、9)が、ゲート電極12の側壁のサイドウォール13に自己整合して、n+型ソースドレイン領域(7、10)がそれぞれ設けられ、ゲート電極12(配線図示せず)及びn+型ソースドレイン領域にはバリアメタル16を有する導電プラグ17を介してバリアメタル19を有する配線20が接続されているMISFET。
【選択図】図1
Description
本発明はSOI(Silicon On Insulator)構造の半導体集積回路に係り、特に半導体基板(バルクウエハー)に容易な製造プロセスにより、低コストのSOI基板を形成し、このSOI基板に、高速、低電力、高性能、高信頼且つ高集積なショートチャネルのMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路を形成することに関する。
図38は従来の半導体装置の模式側断面図で、貼り合わせSOIウエハーを使用して形成したSOI構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、61はp型のシリコン(Si)基板、62は絶縁膜、63は素子分離領域の埋め込み絶縁膜、64はp型のSOI基板(張り合わせSi基板)、65はn+型ソース領域、66はn型ソース領域、67はn型ドレイン領域、68はn+型ドレイン領域、69はゲート酸化膜、70はゲート電極、71はサイドウォール、72はPSG膜、73は絶縁膜、74はバリアメタル、75は導電プラグ、76は層間絶縁膜、77はバリアメタル、78はCu配線、79はバリア絶縁膜を示している。
同図においては、p型のシリコン基板61上に絶縁膜62を介して貼り合わせられ、素子分離領域形成用トレンチ及び埋め込み絶縁膜63により島状に絶縁分離された薄膜のp型のSOI基板64が形成され、このp型のSOI基板64上にはゲート酸化膜69を介してゲート電極70が設けられ、ゲート電極70の側壁にサイドウォール71が設けられ、p型のSOI基板64には、ゲート電極70に自己整合してn型ソースドレイン領域(66、67)及びサイドウォール71に自己整合してn+型ソースドレイン領域(65、68)が設けられ、n+型ソースドレイン領域(65、68)にはそれぞれバリアメタル74を有する導電プラグ75を介してバリアメタル77を有するCu配線78が接続されている慣例的なLDD(Lightly Doped Drain)構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
したがって、周囲を絶縁膜で囲まれたソースドレイン領域を形成できることによる接合容量の低減、SOI基板を完全空乏化できることによる空乏層容量の低減及びサブスレッショルド特性を改善できることによる閾値電圧の低減、SOI基板へのコンタクト領域の除去等により通常のバルクウエハーに形成するMIS電界効果トランジスタからなる半導体集積回路に比較し、高速化、低電力化及び高集積化が可能となる。
しかし、このようなSOI構造をつくるために、市販されている、貼り合わせSOIウエハーを購入しなければならず、ウエハーメーカーの低コスト化技術に頼ったとしても、量産段階においてバルクウエハーの3倍程度と極めてコスト高であるという欠点があった。
また大口径ウエハーにおけるSOI基板の安定した薄膜化が難しく、完全空乏型のSOI基板の形成が難しいため、高速特性の安定性に問題があった。
またSOI構造をつくる別の手段として、バルクウエハーを利用し、酸素イオンを注入して高温の熱処理によりバルクウエハー内部にシリコン酸化膜を形成する、いわゆるSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)法によるSOI基板の形成を使用しても、極めて高価な高ドーズのイオン注入マシンを購入しなければならないこと及び高ドーズ量の酸素をイオン注入するために長時間の製造工程を要することによるコスト高の問題、シリコン酸化膜厚の制御が難しく、完全空乏型のSOI基板の形成が難しいこと、あるいは10インチ〜12インチの大口径ウエハーの使用における酸素イオン注入による結晶欠陥の修復による特性の不安定性等の欠点があった。
またSOI構造のMIS電界効果トランジスタを形成した場合、動作時において、チャネル領域と半導体基板間に浮遊容量がつき、チャネル長を微細化している割には高速化が達成できなくなりつつあった。
またMIS電界効果トランジスタの高速化によって発生する熱による温度上昇により、高温での速度特性が劣化し、保障温度範囲における速度特性を保障できなくなりつつあるという問題には何らの対策も講じられていなかった。
同図においては、p型のシリコン基板61上に絶縁膜62を介して貼り合わせられ、素子分離領域形成用トレンチ及び埋め込み絶縁膜63により島状に絶縁分離された薄膜のp型のSOI基板64が形成され、このp型のSOI基板64上にはゲート酸化膜69を介してゲート電極70が設けられ、ゲート電極70の側壁にサイドウォール71が設けられ、p型のSOI基板64には、ゲート電極70に自己整合してn型ソースドレイン領域(66、67)及びサイドウォール71に自己整合してn+型ソースドレイン領域(65、68)が設けられ、n+型ソースドレイン領域(65、68)にはそれぞれバリアメタル74を有する導電プラグ75を介してバリアメタル77を有するCu配線78が接続されている慣例的なLDD(Lightly Doped Drain)構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
したがって、周囲を絶縁膜で囲まれたソースドレイン領域を形成できることによる接合容量の低減、SOI基板を完全空乏化できることによる空乏層容量の低減及びサブスレッショルド特性を改善できることによる閾値電圧の低減、SOI基板へのコンタクト領域の除去等により通常のバルクウエハーに形成するMIS電界効果トランジスタからなる半導体集積回路に比較し、高速化、低電力化及び高集積化が可能となる。
しかし、このようなSOI構造をつくるために、市販されている、貼り合わせSOIウエハーを購入しなければならず、ウエハーメーカーの低コスト化技術に頼ったとしても、量産段階においてバルクウエハーの3倍程度と極めてコスト高であるという欠点があった。
また大口径ウエハーにおけるSOI基板の安定した薄膜化が難しく、完全空乏型のSOI基板の形成が難しいため、高速特性の安定性に問題があった。
またSOI構造をつくる別の手段として、バルクウエハーを利用し、酸素イオンを注入して高温の熱処理によりバルクウエハー内部にシリコン酸化膜を形成する、いわゆるSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)法によるSOI基板の形成を使用しても、極めて高価な高ドーズのイオン注入マシンを購入しなければならないこと及び高ドーズ量の酸素をイオン注入するために長時間の製造工程を要することによるコスト高の問題、シリコン酸化膜厚の制御が難しく、完全空乏型のSOI基板の形成が難しいこと、あるいは10インチ〜12インチの大口径ウエハーの使用における酸素イオン注入による結晶欠陥の修復による特性の不安定性等の欠点があった。
またSOI構造のMIS電界効果トランジスタを形成した場合、動作時において、チャネル領域と半導体基板間に浮遊容量がつき、チャネル長を微細化している割には高速化が達成できなくなりつつあった。
またMIS電界効果トランジスタの高速化によって発生する熱による温度上昇により、高温での速度特性が劣化し、保障温度範囲における速度特性を保障できなくなりつつあるという問題には何らの対策も講じられていなかった。
本発明が解決しょうとする課題は、従来例に示されるように、SOI構造を形成するために、貼り合わせSOIウエハーを使用しても、あるいはSIMOX法によりSOI基板を形成しても、単結晶半導体基板によるSOI構造は形成できるが、
(1)かなりのコスト高になり、付加価値の高い特殊用途の製品にしか使用できず、廉価な汎用品に適用できる技術に乏しかったこと
(2)大口径ウエハーにおけるSOI基板の薄膜化の制御性が難しいため、完全空乏化させたSOI基板の形成が難しく、内蔵する多数のMIS電界効果トランジスタの特性の安定性が得られにくかったこと
(3)SOI構造のMIS電界効果トランジスタがオンしている状態でチャネル領域と半導体基板間に容量がつきチャネル長を微細化している割には高速化になっていないこと
(4)MIS電界効果トランジスタの高速化によって発生する熱による温度上昇により、キャリアの移動度が低下し、高温での速度特性が劣化するため、保障温度範囲における速度保障が難しかったこと
等の問題が顕著になりつつあり、現状技術により微細なSOI構造のMIS電界効果トランジスタを形成しているだけでは、さらなる高速化及び高性能化が困難になってきたことである。
(1)かなりのコスト高になり、付加価値の高い特殊用途の製品にしか使用できず、廉価な汎用品に適用できる技術に乏しかったこと
(2)大口径ウエハーにおけるSOI基板の薄膜化の制御性が難しいため、完全空乏化させたSOI基板の形成が難しく、内蔵する多数のMIS電界効果トランジスタの特性の安定性が得られにくかったこと
(3)SOI構造のMIS電界効果トランジスタがオンしている状態でチャネル領域と半導体基板間に容量がつきチャネル長を微細化している割には高速化になっていないこと
(4)MIS電界効果トランジスタの高速化によって発生する熱による温度上昇により、キャリアの移動度が低下し、高温での速度特性が劣化するため、保障温度範囲における速度保障が難しかったこと
等の問題が顕著になりつつあり、現状技術により微細なSOI構造のMIS電界効果トランジスタを形成しているだけでは、さらなる高速化及び高性能化が困難になってきたことである。
上記課題は、半導体基板と、前記半導体基板に選択的に設けられた第1のトレンチと、前記第1のトレンチの下部側面に設けられた側面絶縁膜と、前記第1のトレンチの底面に設けられた底面絶縁膜と、前記側面絶縁膜間の前記底面絶縁膜上に設けられた空孔と、前記空孔上及び前記側面絶縁膜上に設けられた単結晶半導体層と、前記第1のトレンチの側面に接し、前記半導体基板に設けられた第2のトレンチと、前記第2のトレンチに埋め込まれた素子分離絶縁膜と、前記単結晶半導体層に設けられたMIS電界効果トランジスタと、を備えてなる本発明の半導体装置によって解決される。
以上説明のように本発明によれば、高価な、貼り合わせSOI構造の半導体基板を使用することなく、通常の安価な半導体基板を使用して、半導体基板の溝(トレンチ)掘り技術及びエピタキシャル半導体層成長技術により、半導体基板に第1のトレンチ(製造方法は別途記載するが、2段階で形成)を設け、この第1のトレンチの下部側面及び底面にそれぞれ絶縁膜を設け、側面絶縁膜間の底面絶縁膜上に空孔を設け、この空孔及び側面絶縁膜上に単結晶半導体層(中央の歪みSi層を左右からSiGe層で挟んだ構造)を設け、この単結晶半導体層を絶縁膜が埋め込まれた第2のトレンチにより、島状に絶縁分離しており、歪みSi層に自己整合してゲート酸化膜を介してゲート電極が設けられ、単結晶半導体層には、ゲート電極に自己整合して低濃度のソースドレイン領域が、ゲート電極の側壁に設けられたサイドウォールに自己整合して、高濃度のソースドレイン領域がそれぞれ設けられ、ゲート電極及び高濃度のソースドレイン領域にはバリアメタルを有する導電プラグを介してバリアメタルを有する配線が接続されているLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。
したがって、完全空乏化した薄膜の単結晶半導体層(少なくともチャネル領域は下地の酸化膜の影響がない単結晶の半導体層)にSOI構造のMIS電界効果トランジスタを形成できるため、SOI構造のMIS電界効果トランジスタに特有な特性、即ちソースドレイン領域の接合容量の低減(実質ゼロ)、空乏層容量の低減、ソースドレイン領域の耐圧改善及びサブスレッショルド特性を改善できることによる閾値電圧の低減が可能である。
また第1のトレンチの1段階目の深さにより、容易に単結晶半導体の膜厚を決定できるため、大口径ウエハーによる製造にも対応できる、完全空乏型の薄膜の単結晶半導体層を容易に形成することが可能である。
また下地の絶縁膜のない空孔直上の結晶性が良好な単結晶半導体層部(歪みSi層)にのみチャネル領域を形成できるため、安定した特性を持つMIS電界効果トランジスタを形成することが可能である。
また微細な歪みSi層に自己整合して、MIS電界効果トランジスタの構成要素(低濃度及び高濃度のソースドレイン領域、ゲート酸化膜及びゲート電極)を微細に形成することも可能である。
また格子定数の小さなSi層を、左右から格子定数の大きなSiGe層により挟んだ構造の単結晶半導体層を形成できるため、左右のSiGe層から歪みSi層の格子定数を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができることによる高速化が可能である。
またMIS電界効果トランジスタが動作している時のチャネル領域と半導体基板間の容量を、空孔を設けることにより、通常のシリコン酸化膜のSOI構造に比較し、大幅に低減することが可能である。
またMIS電界効果トランジスタが動作している時のチャネル領域と半導体基板間の電流リークを、絶縁膜を設けることにより完全に防止することが可能である。
またMIS電界効果トランジスタを形成した単結晶半導体層下に放熱用の空孔を設けることにより、MIS電界効果トランジスタの高速化によって発生する熱による温度上昇を抑制し、高温での速度特性の劣化を改善することも可能である。
またゲート電極に多結晶シリコン層(半導体層)を形成せずに低抵抗金属層を形成することも可能で、ゲート電極配線の低抵抗化及びゲート電極における空乏層容量を除去できることによる高速化が可能である。
また左右のSiGe層より極めて薄い歪みSi層を形成することも可能で、SiGe層の引っ張り応力により歪みSi層の格子定数を広げることによるキャリアの移動度の増大に加え、薄いチャネル領域により電子の散乱を防止できるので、さらなる高速化が可能である。
また半導体層と金属層の化合物である、いわゆるメタルソースドレイン領域(サリサイド層)に形成することも可能で、ソースドレイン領域の抵抗を低減することにより高速化を可能にすることもできる。
またNチャネルのMIS電界効果トランジスタばかりでなく、NチャネルのMIS電界効果トランジスタとPチャネルのMIS電界効果トランジスタが共存するCMOSにも適応可能である。
またPチャネルのMIS電界効果トランジスタのチャネル領域のみを歪みSi層に形成し、正孔の移動度を増大させ、移動度が大きな電子に近づけるように形成することも可能で、バランスの良い高速なCMOSを得ることも可能である。
即ち、高速大容量通信、携帯情報端末、各種電子機械機器、宇宙関連機器等に対応可能で、保障温度範囲が広い半導体集積回路の製造を可能とする、高速、高信頼、高性能及び高集積を併せ持つMIS電界効果トランジスタを得ることができる。
本発明者は当該技術を溝掘り技術による部分空孔付き絶縁膜上の半導体層(Semiconductor On Insulator with Partial Cavity by Trench technology)構造と命名し、以後この技術をSOIPACT(ソイパックティ)と略称する。
したがって、完全空乏化した薄膜の単結晶半導体層(少なくともチャネル領域は下地の酸化膜の影響がない単結晶の半導体層)にSOI構造のMIS電界効果トランジスタを形成できるため、SOI構造のMIS電界効果トランジスタに特有な特性、即ちソースドレイン領域の接合容量の低減(実質ゼロ)、空乏層容量の低減、ソースドレイン領域の耐圧改善及びサブスレッショルド特性を改善できることによる閾値電圧の低減が可能である。
また第1のトレンチの1段階目の深さにより、容易に単結晶半導体の膜厚を決定できるため、大口径ウエハーによる製造にも対応できる、完全空乏型の薄膜の単結晶半導体層を容易に形成することが可能である。
また下地の絶縁膜のない空孔直上の結晶性が良好な単結晶半導体層部(歪みSi層)にのみチャネル領域を形成できるため、安定した特性を持つMIS電界効果トランジスタを形成することが可能である。
また微細な歪みSi層に自己整合して、MIS電界効果トランジスタの構成要素(低濃度及び高濃度のソースドレイン領域、ゲート酸化膜及びゲート電極)を微細に形成することも可能である。
また格子定数の小さなSi層を、左右から格子定数の大きなSiGe層により挟んだ構造の単結晶半導体層を形成できるため、左右のSiGe層から歪みSi層の格子定数を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができることによる高速化が可能である。
またMIS電界効果トランジスタが動作している時のチャネル領域と半導体基板間の容量を、空孔を設けることにより、通常のシリコン酸化膜のSOI構造に比較し、大幅に低減することが可能である。
またMIS電界効果トランジスタが動作している時のチャネル領域と半導体基板間の電流リークを、絶縁膜を設けることにより完全に防止することが可能である。
またMIS電界効果トランジスタを形成した単結晶半導体層下に放熱用の空孔を設けることにより、MIS電界効果トランジスタの高速化によって発生する熱による温度上昇を抑制し、高温での速度特性の劣化を改善することも可能である。
またゲート電極に多結晶シリコン層(半導体層)を形成せずに低抵抗金属層を形成することも可能で、ゲート電極配線の低抵抗化及びゲート電極における空乏層容量を除去できることによる高速化が可能である。
また左右のSiGe層より極めて薄い歪みSi層を形成することも可能で、SiGe層の引っ張り応力により歪みSi層の格子定数を広げることによるキャリアの移動度の増大に加え、薄いチャネル領域により電子の散乱を防止できるので、さらなる高速化が可能である。
また半導体層と金属層の化合物である、いわゆるメタルソースドレイン領域(サリサイド層)に形成することも可能で、ソースドレイン領域の抵抗を低減することにより高速化を可能にすることもできる。
またNチャネルのMIS電界効果トランジスタばかりでなく、NチャネルのMIS電界効果トランジスタとPチャネルのMIS電界効果トランジスタが共存するCMOSにも適応可能である。
またPチャネルのMIS電界効果トランジスタのチャネル領域のみを歪みSi層に形成し、正孔の移動度を増大させ、移動度が大きな電子に近づけるように形成することも可能で、バランスの良い高速なCMOSを得ることも可能である。
即ち、高速大容量通信、携帯情報端末、各種電子機械機器、宇宙関連機器等に対応可能で、保障温度範囲が広い半導体集積回路の製造を可能とする、高速、高信頼、高性能及び高集積を併せ持つMIS電界効果トランジスタを得ることができる。
本発明者は当該技術を溝掘り技術による部分空孔付き絶縁膜上の半導体層(Semiconductor On Insulator with Partial Cavity by Trench technology)構造と命名し、以後この技術をSOIPACT(ソイパックティ)と略称する。
半導体基板に選択的に2段階で設けられた第1のトレンチの下部側面及び底面にシリコン酸化膜が設けられ、側面シリコン酸化膜間の底面シリコン酸化膜上には空孔が設けられ、空孔及び側面シリコン酸化膜上には単結晶半導体層(中央の歪みSi層を左右からSiGe層で挟んだ構造)が設けられ、単結晶半導体層(中央の歪みSi層を左右からSiGe層で挟んだ構造)はシリコン酸化膜が埋め込まれた第2のトレンチにより、島状に絶縁分離されている。歪みSi層直上にはゲート酸化膜を介してゲート電極が設けられ、単結晶半導体層(中央の歪みSi層を左右からSiGe層で挟んだ構造)には、ゲート電極に自己整合して低濃度のソースドレイン領域が、ゲート電極の側壁に設けられたサイドウォールに自己整合して、高濃度のソースドレイン領域がそれぞれ設けられ、ゲート電極及び高濃度のソースドレイン領域にはバリアメタルを有する導電プラグを介してバリアメタルを有する配線が接続されているLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタからなる半導体集積回路を形成したものである。
以下本発明を図示実施例により具体的に説明する。
全図を通じ同一対象物は同一符号で示す。ただし、側断面図における斜線は主要な絶縁膜のみに記載し、配線は若干の前後のずれを含んで描かれており、また発明の要部を示すため、水平方向及び垂直方向のサイズは正確な寸法を示していない。
図1〜図12は本発明の半導体装置における第1の実施例で、図1は模式側断面図(チャネル長方向)、図2は模式側断面図(チャネル幅方向)図3〜図12は製造方法の工程断面図である。
図1及び図2はシリコン(Si)基板を使用し、SOIPACT構造に形成したショートチャネルのNチャネルMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1は1015cm−3程度のp型のシリコン(Si)基板、2は幅100nm程度、深さ250nm程度の素子分離領域(第2のトレンチ)及び埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)、3は50nm程度の第1のトレンチの側面及び底面の絶縁膜(SiO2)、4は空孔、5は1016cm−3程度のp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層、6は1016cm−3程度のp型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層、7は1020cm−3程度のn+型ソース領域、8は1017cm−3程度のn型ソース領域、9は1017cm−3程度のn型ドレイン領域、10は1020cm−3程度のn+型ドレイン領域、11は5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)、12は長さ40nm程度、厚さ150nm程度のゲート電極(WSi/polySi)、13は30nm程度のサイドウォール(SiO2)、14は400nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜、15は20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)、16は10nm程度のバリアメタル(TiN)、17は導電プラグ(W)、18は500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)、19は10nm程度のバリアメタル(TaN)、20は500nm程度のCu配線(Cuシード層含む)、21は20nm程度のバリア絶縁膜を示している。
同図においては、p型のシリコン基板1に選択的に2段階で設けられた第1のトレンチの下部側面及び底面にシリコン酸化膜(SiO2)3が設けられ、側面のシリコン酸化膜(SiO2)3間の底面のシリコン酸化膜(SiO2)3上には、空孔4が設けられ、空孔4及び側面のシリコン酸化膜(SiO2)3上にはp型の横(水平)方向エピタキシャル単結晶半導体層が設けられ、この単結晶半導体層は中央の歪みSi層6を挟んで左右にSiGe層5が形成された構造からなっている。また単結晶半導体層は周囲を第2のトレンチにより包囲され、シリコン酸化膜(SiO2)2が埋め込まれ、島状に素子分離されている。歪みSi層6に自己整合し、歪みSi層6直上にはゲート酸化膜(SiO2)11を介してゲート電極(WSi/polySi)12が設けられ、ゲート電極12の側壁にはサイドウォール13が設けられ、SiGe層5には、ゲート電極12に自己整合してn型ソースドレイン領域(8、9)及びサイドウォール13に自己整合してn+型ソースドレイン領域(7、10)が設けられ(若干不純物の横方向拡散のため、実際には歪みSi層6にも若干n型ソースドレイン領域(8、9)が形成されているが、少なくともチャネル領域は歪みSi層6に形成される。)、n+型ソースドレイン領域(7、10)には、それぞれバリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を介してバリアメタル(TaN)19を有するCu配線20が接続されているLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。ここで図2より明白であるが、歪みSi層6は完全に空孔4上に設けられている。
したがって、高価な、貼り合わせSOI構造の半導体基板を使用することなく、通常の安価な半導体基板を使用して、半導体基板の溝掘り技術及び半導体層の横方向エピタキシャル成長技術を利用して、半導体基板に、一部に空孔を有するSOI構造の単結晶半導体層(中央の歪みSi層を左右からSiGe層で挟んだ構造)を形成することができるため、SOI構造のMIS電界効果トランジスタに特有な特性、即ちソースドレイン領域の接合容量の低減(実質ゼロ)、空乏層容量の低減、ソースドレイン領域の耐圧改善及びサブスレッショルド特性を改善できることによる閾値電圧の低減が可能である。
また2段階で形成する第1のトレンチの、1段階目のトレンチ深さにより、SOI構造の単結晶半導体層の膜厚を決定できるため、大口径ウエハーによる製造にも対応できる、完全空乏型の薄膜の半導体層を容易に形成することが可能である。
また下地の絶縁膜のない空孔直上の結晶性が良好な単結晶半導体層部(歪みSi層)にのみチャネル領域を形成できるため、安定した特性を持つSOI構造のMIS電界効果トランジスタを形成することが可能である。
また格子定数の小さなSi層を、左右から格子定数の大きなSiGe層により挟んだ構造の単結晶半導体層を形成できるため、左右のSiGe層から歪みSi層の格子定数を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができることによる高速化が可能である。
またMIS電界効果トランジスタが動作している時のチャネル領域と半導体基板間の容量を、空孔を設けることにより、通常のシリコン酸化膜のSOI構造に比較し、大幅に低減することが可能である。
またMIS電界効果トランジスタが動作している時のチャネル領域と半導体基板間の電流リークを、絶縁膜を設けることにより完全に防止することが可能である。
またMIS電界効果トランジスタを形成した単結晶半導体層(中央の歪みSi層を左右からSiGe層で挟んだ構造)下に放熱用の空孔を設けることにより、MIS電界効果トランジスタの高速化によって発生する熱による温度上昇を抑制し、高温での速度特性の劣化を改善することも可能である。
この結果、高速大容量通信、携帯情報端末、各種電子機械機器、宇宙関連機器等に対応可能で、保障温度範囲が広い半導体集積回路の製造を可能とする、高速、高信頼、高性能及び高集積を併せ持つMIS電界効果トランジスタを得ることができる。
全図を通じ同一対象物は同一符号で示す。ただし、側断面図における斜線は主要な絶縁膜のみに記載し、配線は若干の前後のずれを含んで描かれており、また発明の要部を示すため、水平方向及び垂直方向のサイズは正確な寸法を示していない。
図1〜図12は本発明の半導体装置における第1の実施例で、図1は模式側断面図(チャネル長方向)、図2は模式側断面図(チャネル幅方向)図3〜図12は製造方法の工程断面図である。
図1及び図2はシリコン(Si)基板を使用し、SOIPACT構造に形成したショートチャネルのNチャネルMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1は1015cm−3程度のp型のシリコン(Si)基板、2は幅100nm程度、深さ250nm程度の素子分離領域(第2のトレンチ)及び埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)、3は50nm程度の第1のトレンチの側面及び底面の絶縁膜(SiO2)、4は空孔、5は1016cm−3程度のp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層、6は1016cm−3程度のp型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層、7は1020cm−3程度のn+型ソース領域、8は1017cm−3程度のn型ソース領域、9は1017cm−3程度のn型ドレイン領域、10は1020cm−3程度のn+型ドレイン領域、11は5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)、12は長さ40nm程度、厚さ150nm程度のゲート電極(WSi/polySi)、13は30nm程度のサイドウォール(SiO2)、14は400nm程度の燐珪酸ガラス(PSG)膜、15は20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)、16は10nm程度のバリアメタル(TiN)、17は導電プラグ(W)、18は500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)、19は10nm程度のバリアメタル(TaN)、20は500nm程度のCu配線(Cuシード層含む)、21は20nm程度のバリア絶縁膜を示している。
同図においては、p型のシリコン基板1に選択的に2段階で設けられた第1のトレンチの下部側面及び底面にシリコン酸化膜(SiO2)3が設けられ、側面のシリコン酸化膜(SiO2)3間の底面のシリコン酸化膜(SiO2)3上には、空孔4が設けられ、空孔4及び側面のシリコン酸化膜(SiO2)3上にはp型の横(水平)方向エピタキシャル単結晶半導体層が設けられ、この単結晶半導体層は中央の歪みSi層6を挟んで左右にSiGe層5が形成された構造からなっている。また単結晶半導体層は周囲を第2のトレンチにより包囲され、シリコン酸化膜(SiO2)2が埋め込まれ、島状に素子分離されている。歪みSi層6に自己整合し、歪みSi層6直上にはゲート酸化膜(SiO2)11を介してゲート電極(WSi/polySi)12が設けられ、ゲート電極12の側壁にはサイドウォール13が設けられ、SiGe層5には、ゲート電極12に自己整合してn型ソースドレイン領域(8、9)及びサイドウォール13に自己整合してn+型ソースドレイン領域(7、10)が設けられ(若干不純物の横方向拡散のため、実際には歪みSi層6にも若干n型ソースドレイン領域(8、9)が形成されているが、少なくともチャネル領域は歪みSi層6に形成される。)、n+型ソースドレイン領域(7、10)には、それぞれバリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を介してバリアメタル(TaN)19を有するCu配線20が接続されているLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。ここで図2より明白であるが、歪みSi層6は完全に空孔4上に設けられている。
したがって、高価な、貼り合わせSOI構造の半導体基板を使用することなく、通常の安価な半導体基板を使用して、半導体基板の溝掘り技術及び半導体層の横方向エピタキシャル成長技術を利用して、半導体基板に、一部に空孔を有するSOI構造の単結晶半導体層(中央の歪みSi層を左右からSiGe層で挟んだ構造)を形成することができるため、SOI構造のMIS電界効果トランジスタに特有な特性、即ちソースドレイン領域の接合容量の低減(実質ゼロ)、空乏層容量の低減、ソースドレイン領域の耐圧改善及びサブスレッショルド特性を改善できることによる閾値電圧の低減が可能である。
また2段階で形成する第1のトレンチの、1段階目のトレンチ深さにより、SOI構造の単結晶半導体層の膜厚を決定できるため、大口径ウエハーによる製造にも対応できる、完全空乏型の薄膜の半導体層を容易に形成することが可能である。
また下地の絶縁膜のない空孔直上の結晶性が良好な単結晶半導体層部(歪みSi層)にのみチャネル領域を形成できるため、安定した特性を持つSOI構造のMIS電界効果トランジスタを形成することが可能である。
また格子定数の小さなSi層を、左右から格子定数の大きなSiGe層により挟んだ構造の単結晶半導体層を形成できるため、左右のSiGe層から歪みSi層の格子定数を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができることによる高速化が可能である。
またMIS電界効果トランジスタが動作している時のチャネル領域と半導体基板間の容量を、空孔を設けることにより、通常のシリコン酸化膜のSOI構造に比較し、大幅に低減することが可能である。
またMIS電界効果トランジスタが動作している時のチャネル領域と半導体基板間の電流リークを、絶縁膜を設けることにより完全に防止することが可能である。
またMIS電界効果トランジスタを形成した単結晶半導体層(中央の歪みSi層を左右からSiGe層で挟んだ構造)下に放熱用の空孔を設けることにより、MIS電界効果トランジスタの高速化によって発生する熱による温度上昇を抑制し、高温での速度特性の劣化を改善することも可能である。
この結果、高速大容量通信、携帯情報端末、各種電子機械機器、宇宙関連機器等に対応可能で、保障温度範囲が広い半導体集積回路の製造を可能とする、高速、高信頼、高性能及び高集積を併せ持つMIS電界効果トランジスタを得ることができる。
次いで本発明に係る半導体装置における第1の実施例の製造方法について図3〜図12及び図1を参照して説明する。ただし、ここでは本発明の半導体装置の形成に関する製造方法のみを記述し、一般の半導体集積回路に搭載される各種の素子(他のトランジスタ、抵抗、容量等)の形成に関する製造方法の記述は省略する。
図3
化学気相成長により、p型のシリコン基板1上にシリコン窒化膜(Si3N4)22を20nm程度成長する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)23を成長する。
化学気相成長により、p型のシリコン基板1上にシリコン窒化膜(Si3N4)22を20nm程度成長する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)23を成長する。
図4
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)23及びシリコン窒化膜(Si3N4)22を順次異方性ドライエッチングする。次いで露出したp型のシリコン基板1を80nm程度異方性ドライエッチングする。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、シリコン窒化膜(Si3N4)24を20nm程度成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、露出したp型のシリコン基板1の側壁にのみシリコン窒化膜(Si3N4)24を残す。次いでシリコン酸化膜(SiO2)23及びシリコン窒化膜(Si3N4)24をマスク層として、露出したp型のシリコン基板1を150nm程度異方性ドライエッチングし、2段階により第1のトレンチ25を形成する。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)23及びシリコン窒化膜(Si3N4)22を順次異方性ドライエッチングする。次いで露出したp型のシリコン基板1を80nm程度異方性ドライエッチングする。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、シリコン窒化膜(Si3N4)24を20nm程度成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、露出したp型のシリコン基板1の側壁にのみシリコン窒化膜(Si3N4)24を残す。次いでシリコン酸化膜(SiO2)23及びシリコン窒化膜(Si3N4)24をマスク層として、露出したp型のシリコン基板1を150nm程度異方性ドライエッチングし、2段階により第1のトレンチ25を形成する。
図5
次いでシリコン窒化膜(Si3N4)24を耐酸化マスク層として、900℃程度で酸化し、シリコン窒化膜(Si3N4)24下の第1のトレンチ25の側面及び底面に50nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)3を形成する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)24を異方性ドライエッチングする。
次いでシリコン窒化膜(Si3N4)24を耐酸化マスク層として、900℃程度で酸化し、シリコン窒化膜(Si3N4)24下の第1のトレンチ25の側面及び底面に50nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)3を形成する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)24を異方性ドライエッチングする。
図6
次いで露出したp型のシリコン基板1の側面にp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5(Ge濃度30%程度)を成長する。この際、直下に空孔4ができる。
次いで露出したp型のシリコン基板1の側面にp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5(Ge濃度30%程度)を成長する。この際、直下に空孔4ができる。
図7
p型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)23をエッチング除去する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)22を耐酸化マスク層として、p型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5の表面を900℃程度で酸化し、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)26を成長する。
p型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)23をエッチング除去する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)22を耐酸化マスク層として、p型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5の表面を900℃程度で酸化し、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)26を成長する。
図8
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)及びシリコン酸化膜(SiO2)26をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)22及びp型のシリコン基板1を300nm程度順次異方性ドライエッチングし、第2のトレンチを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、80nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)2を成長する。次いでp型のシリコン基板1及びp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5の平坦面上のシリコン酸化膜(SiO2)26、シリコン酸化膜(SiO2)2及びシリコン窒化膜(Si3N4)22を化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing 以後CMPと略称)し、シリコン酸化膜(SiO2)2を第2のトレンチに平坦に埋め込みトレンチ素子分離領域2を形成する。ここで第2のトレンチ幅は最大150nm程度なので、シリコン酸化膜(SiO2)2は十分埋め込み可能である。(上記実施例においては、露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用してトレンチ素子分離領域を形成しており、p型のシリコン基板1表面に保護回路用の素子等を形成できる構成をとっているが、p型のシリコン基板1表面にはp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5以外は形成せず、トレンチ素子分離領域のみを形成する場合は、リソグラフィー技術は必要なく、シリコン酸化膜(SiO2)26をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)22及びp型のシリコン基板1を順次異方性ドライエッチングし、第2のトレンチを形成してもよい。)
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)及びシリコン酸化膜(SiO2)26をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)22及びp型のシリコン基板1を300nm程度順次異方性ドライエッチングし、第2のトレンチを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、80nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)2を成長する。次いでp型のシリコン基板1及びp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5の平坦面上のシリコン酸化膜(SiO2)26、シリコン酸化膜(SiO2)2及びシリコン窒化膜(Si3N4)22を化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing 以後CMPと略称)し、シリコン酸化膜(SiO2)2を第2のトレンチに平坦に埋め込みトレンチ素子分離領域2を形成する。ここで第2のトレンチ幅は最大150nm程度なので、シリコン酸化膜(SiO2)2は十分埋め込み可能である。(上記実施例においては、露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用してトレンチ素子分離領域を形成しており、p型のシリコン基板1表面に保護回路用の素子等を形成できる構成をとっているが、p型のシリコン基板1表面にはp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5以外は形成せず、トレンチ素子分離領域のみを形成する場合は、リソグラフィー技術は必要なく、シリコン酸化膜(SiO2)26をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)22及びp型のシリコン基板1を順次異方性ドライエッチングし、第2のトレンチを形成してもよい。)
図9
次いで化学気相成長により、150nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)27を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)27を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いで直下のp型のSiGe層5を異方性ドライエッチングする。次いで図示されていないが、直下の側面絶縁膜(SiO2)3を20nm程度異方性ドライエッチングする。(チャネル幅方向の側断面図、図2参照、以後成長する歪みSi層6の直下はすべて空孔4となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで露出したp型のSiGe層5の側面間にp型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層6を成長し、一部の下部に空孔4を有するp型の単結晶半導体層(SiGe/歪みSi/SiGe)を形成する。(この際、SiGe層5の底面にも若干の歪みSi層6が成長するが、特に問題はない。)次いで1000℃程度でアニールをおこない歪みSi層6を緩和する。
次いで化学気相成長により、150nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)27を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)27を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いで直下のp型のSiGe層5を異方性ドライエッチングする。次いで図示されていないが、直下の側面絶縁膜(SiO2)3を20nm程度異方性ドライエッチングする。(チャネル幅方向の側断面図、図2参照、以後成長する歪みSi層6の直下はすべて空孔4となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで露出したp型のSiGe層5の側面間にp型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層6を成長し、一部の下部に空孔4を有するp型の単結晶半導体層(SiGe/歪みSi/SiGe)を形成する。(この際、SiGe層5の底面にも若干の歪みSi層6が成長するが、特に問題はない。)次いで1000℃程度でアニールをおこない歪みSi層6を緩和する。
図10
次いでp型の歪みSi層6の表面を酸化し、5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)11を成長する。次いでp型の歪みSi層6に閾値電圧制御用の硼素のイオン注入をおこなう。次いで化学気相成長により、60nm程度の多結晶シリコン膜(polySi)を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン酸化膜(SiO2)27の開孔部に平坦に埋め込む。(開孔部幅は最大100nm程度なので十分埋め込める。)次いで多結晶シリコン膜(polySi)を75nm程度異方性ドライエッチングする。次いでスパッタにより、60nm程度のタングステンシリサイド膜(WSi)を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン酸化膜(SiO2)27の開孔部に平坦に埋め込み、ゲート電極(WSi/polySi)12を形成する。
次いでp型の歪みSi層6の表面を酸化し、5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)11を成長する。次いでp型の歪みSi層6に閾値電圧制御用の硼素のイオン注入をおこなう。次いで化学気相成長により、60nm程度の多結晶シリコン膜(polySi)を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン酸化膜(SiO2)27の開孔部に平坦に埋め込む。(開孔部幅は最大100nm程度なので十分埋め込める。)次いで多結晶シリコン膜(polySi)を75nm程度異方性ドライエッチングする。次いでスパッタにより、60nm程度のタングステンシリサイド膜(WSi)を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン酸化膜(SiO2)27の開孔部に平坦に埋め込み、ゲート電極(WSi/polySi)12を形成する。
図11
次いでシリコン酸化膜(SiO2)27をエッチング除去する。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)を成長する。次いでゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n型ソースドレイン領域(8、9)形成用の燐のイオン注入をおこなう。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)をエッチング除去する。次いで化学気相成長により、30nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)を成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、ゲート電極(WSi/polySi)12の側壁にのみサイドウォール(SiO2)13を形成する。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)を成長する。次いでサイドウォール(SiO2)13及びゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n+型ソースドレイン領域(7、10)形成用の砒素のイオン注入をおこなう。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)をエッチング除去する。次いでRTP(Rapid Thermal Processing)法によりアニールをおこない、n型ソースドレイン領域(8、9)及びn+型ソースドレイン領域(7、10)を形成する。
次いでシリコン酸化膜(SiO2)27をエッチング除去する。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)を成長する。次いでゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n型ソースドレイン領域(8、9)形成用の燐のイオン注入をおこなう。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)をエッチング除去する。次いで化学気相成長により、30nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)を成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、ゲート電極(WSi/polySi)12の側壁にのみサイドウォール(SiO2)13を形成する。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)を成長する。次いでサイドウォール(SiO2)13及びゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n+型ソースドレイン領域(7、10)形成用の砒素のイオン注入をおこなう。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)をエッチング除去する。次いでRTP(Rapid Thermal Processing)法によりアニールをおこない、n型ソースドレイン領域(8、9)及びn+型ソースドレイン領域(7、10)を形成する。
図12
次いで化学気相成長により、400nm程度のPSG膜14を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、平坦化する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)15を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)15及びPSG膜14を順次異方性ドライエッチングし、ビアを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでスパッタにより、バリアメタルとなるTiN16を成長する。次いで化学気相成長により、タングステン(W)17を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)により、ビアに平坦に埋め込み、バリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を形成する。
次いで化学気相成長により、400nm程度のPSG膜14を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、平坦化する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)15を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)15及びPSG膜14を順次異方性ドライエッチングし、ビアを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでスパッタにより、バリアメタルとなるTiN16を成長する。次いで化学気相成長により、タングステン(W)17を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)により、ビアに平坦に埋め込み、バリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を形成する。
図1
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSOIPACT構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを完成する。
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSOIPACT構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを完成する。
図13は本発明の半導体装置における第2の実施例の模式側断面図で、シリコン(Si)基板を使用し、SOIPACT構造に形成したショートチャネルのNチャネルMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1〜21は図1と同じ物を、22はシリコン窒化膜(Si3N4)を示している。
同図においては、エピタキシャル歪みSi層を左右から挟んだエピタキシャルSiGe層からなる単結晶半導体層の替りにエピタキシャルSiGe層上にエピタキシャル歪みSi層を積層させた構造からなる単結晶半導体層が形成されていること及びエピタキシャル歪みSi層の膜厚を規定するシリコン窒化膜(Si3N4)が形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においては、下層のSiGe層から歪みSi層の格子定数を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができるため、高速化が可能であり、また第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
同図においては、エピタキシャル歪みSi層を左右から挟んだエピタキシャルSiGe層からなる単結晶半導体層の替りにエピタキシャルSiGe層上にエピタキシャル歪みSi層を積層させた構造からなる単結晶半導体層が形成されていること及びエピタキシャル歪みSi層の膜厚を規定するシリコン窒化膜(Si3N4)が形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においては、下層のSiGe層から歪みSi層の格子定数を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができるため、高速化が可能であり、また第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
次いで本発明に係る半導体装置における第2の実施例の製造方法について図14〜図19及び図13を参照して説明する。
図14
化学気相成長により、p型のシリコン基板1上にシリコン窒化膜(Si3N4)22を50nm程度成長する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)23を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)23及びシリコン窒化膜(Si3N4)22を順次異方性ドライエッチングする。次いで露出したp型のシリコン基板1を30nm程度異方性ドライエッチングする。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、シリコン窒化膜(Si3N4)24を20nm程度成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、露出したp型のシリコン基板1の側壁にのみシリコン窒化膜(Si3N4)24を残す。次いでシリコン酸化膜(SiO2)23及びシリコン窒化膜(Si3N4)24をマスク層として、露出したp型のシリコン基板1を150nm程度異方性ドライエッチングし、2段階により第1のトレンチ25を形成する。
図14
化学気相成長により、p型のシリコン基板1上にシリコン窒化膜(Si3N4)22を50nm程度成長する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)23を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)23及びシリコン窒化膜(Si3N4)22を順次異方性ドライエッチングする。次いで露出したp型のシリコン基板1を30nm程度異方性ドライエッチングする。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、シリコン窒化膜(Si3N4)24を20nm程度成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、露出したp型のシリコン基板1の側壁にのみシリコン窒化膜(Si3N4)24を残す。次いでシリコン酸化膜(SiO2)23及びシリコン窒化膜(Si3N4)24をマスク層として、露出したp型のシリコン基板1を150nm程度異方性ドライエッチングし、2段階により第1のトレンチ25を形成する。
図15
次いでシリコン窒化膜(Si3N4)24を耐酸化マスク層として、900℃程度で酸化し、シリコン窒化膜(Si3N4)24下の第1のトレンチ25の側面及び底面に50nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)3を形成する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)24を異方性ドライエッチングする。
次いでシリコン窒化膜(Si3N4)24を耐酸化マスク層として、900℃程度で酸化し、シリコン窒化膜(Si3N4)24下の第1のトレンチ25の側面及び底面に50nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)3を形成する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)24を異方性ドライエッチングする。
図16
次いで露出したp型のシリコン基板1の側面にp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5(Ge濃度30%程度)を成長する。この際、直下に空孔4ができる。次いでSiGe層5をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)23をエッチング除去する。次いでSiGe層5上にp型の縦(垂直)方向エピタキシャル歪みSi層6を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン窒化膜(Si3N4)22の平坦面より突出した歪みSi層6を平坦化する。次いで1000℃程度でアニールをおこない歪みSi層6を緩和する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)22を耐酸化マスク層として、歪みSi層6の表面を900℃程度で酸化し、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)26を成長する。
次いで露出したp型のシリコン基板1の側面にp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5(Ge濃度30%程度)を成長する。この際、直下に空孔4ができる。次いでSiGe層5をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)23をエッチング除去する。次いでSiGe層5上にp型の縦(垂直)方向エピタキシャル歪みSi層6を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン窒化膜(Si3N4)22の平坦面より突出した歪みSi層6を平坦化する。次いで1000℃程度でアニールをおこない歪みSi層6を緩和する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)22を耐酸化マスク層として、歪みSi層6の表面を900℃程度で酸化し、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)26を成長する。
図17
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)及びシリコン酸化膜(SiO2)26をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)22及びp型のシリコン基板1を250nm程度順次異方性ドライエッチングし、第2のトレンチを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、80nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)2を成長する。次いでp型の歪みSi層6の平坦面上のシリコン酸化膜(SiO2)26及びシリコン酸化膜(SiO2)2を化学的機械研磨(CMP)し、シリコン酸化膜(SiO2)2を第2のトレンチに平坦に埋め込みトレンチ素子分離領域2を形成する。(上記実施例においては、露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用してトレンチ素子分離領域を形成しており、p型のシリコン基板1表面に保護回路用の素子等を形成できる構成をとっているが、p型のシリコン基板1表面にはp型のSiGe層5及び歪みSi層6以外は形成せず、トレンチ素子分離領域のみを形成する場合は、リソグラフィー技術は必要なく、シリコン酸化膜(SiO2)26をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)22及びp型のシリコン基板1を順次異方性ドライエッチングし、第2のトレンチを形成してもよい。)
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)及びシリコン酸化膜(SiO2)26をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)22及びp型のシリコン基板1を250nm程度順次異方性ドライエッチングし、第2のトレンチを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、80nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)2を成長する。次いでp型の歪みSi層6の平坦面上のシリコン酸化膜(SiO2)26及びシリコン酸化膜(SiO2)2を化学的機械研磨(CMP)し、シリコン酸化膜(SiO2)2を第2のトレンチに平坦に埋め込みトレンチ素子分離領域2を形成する。(上記実施例においては、露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用してトレンチ素子分離領域を形成しており、p型のシリコン基板1表面に保護回路用の素子等を形成できる構成をとっているが、p型のシリコン基板1表面にはp型のSiGe層5及び歪みSi層6以外は形成せず、トレンチ素子分離領域のみを形成する場合は、リソグラフィー技術は必要なく、シリコン酸化膜(SiO2)26をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)22及びp型のシリコン基板1を順次異方性ドライエッチングし、第2のトレンチを形成してもよい。)
図18
次いでp型の歪みSi層6の表面を酸化し、5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)11を成長する。次いでp型の歪みSi層6に閾値電圧制御用の硼素のイオン注入をおこなう。次いで化学気相成長により、70nm程度の多結晶シリコン膜(polySi)を成長する。次いでスパッタにより、75nm程度のタングステンシリサイド膜(WSi)を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層としてタングステンシリサイド膜(WSi)及び多結晶シリコン膜(polySi)を順次異方性ドライエッチングし、ゲート電極(WSi/polySi)12を形成する。次いでゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n型ソースドレイン領域(8、9)形成用の燐のイオン注入をおこなう。次いで不要部のゲート酸化膜(SiO2)11をエッチング除去する。次いで化学気相成長により、30nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)を成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、ゲート電極(WSi/polySi)12の側壁にのみサイドウォール(SiO2)13を形成する。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)を成長する。次いでサイドウォール(SiO2)13及びゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n+型ソースドレイン領域(7、10)形成用の砒素のイオン注入をおこなう。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)をエッチング除去する。次いでRTP法によりアニールをおこない、n型ソースドレイン領域(8、9)及びn+型ソースドレイン領域(7、10)を形成する。
次いでp型の歪みSi層6の表面を酸化し、5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)11を成長する。次いでp型の歪みSi層6に閾値電圧制御用の硼素のイオン注入をおこなう。次いで化学気相成長により、70nm程度の多結晶シリコン膜(polySi)を成長する。次いでスパッタにより、75nm程度のタングステンシリサイド膜(WSi)を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層としてタングステンシリサイド膜(WSi)及び多結晶シリコン膜(polySi)を順次異方性ドライエッチングし、ゲート電極(WSi/polySi)12を形成する。次いでゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n型ソースドレイン領域(8、9)形成用の燐のイオン注入をおこなう。次いで不要部のゲート酸化膜(SiO2)11をエッチング除去する。次いで化学気相成長により、30nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)を成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、ゲート電極(WSi/polySi)12の側壁にのみサイドウォール(SiO2)13を形成する。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)を成長する。次いでサイドウォール(SiO2)13及びゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n+型ソースドレイン領域(7、10)形成用の砒素のイオン注入をおこなう。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)をエッチング除去する。次いでRTP法によりアニールをおこない、n型ソースドレイン領域(8、9)及びn+型ソースドレイン領域(7、10)を形成する。
図19
次いで化学気相成長により、400nm程度のPSG膜14を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、平坦化する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)15を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)15及びPSG膜14を順次異方性ドライエッチングし、ビアを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでスパッタにより、バリアメタルとなるTiN16を成長する。次いで化学気相成長により、タングステン(W)17を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)により、ビアに平坦に埋め込み、バリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を形成する。
次いで化学気相成長により、400nm程度のPSG膜14を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、平坦化する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)15を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)15及びPSG膜14を順次異方性ドライエッチングし、ビアを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでスパッタにより、バリアメタルとなるTiN16を成長する。次いで化学気相成長により、タングステン(W)17を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)により、ビアに平坦に埋め込み、バリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を形成する。
図13
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSOIPACT構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを完成する。
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSOIPACT構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを完成する。
図20は本発明の半導体装置における第3の実施例で、シリコン(Si)基板を使用し、SOIPACT構造に形成したショートチャネルのNチャネルMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1〜21は図1と同じ物を、22は図13と同じ物を、28はp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSiGe層を示している。
同図においては、エピタキシャル歪みSi層を左右から挟んだエピタキシャルSiGe層からなる単結晶半導体層の替りにエピタキシャルSiGe層上にエピタキシャル歪みSi層を左右から挟んだエピタキシャルSiGe層を積層させた構造からなる単結晶半導体層が形成されていること及びエピタキシャル歪みSi層の膜厚を規定するシリコン窒化膜(Si3N4)が形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においては、製造方法はやや複雑になるが、下層のSiGe層及び左右のSiGe層から歪みSi層の格子定数をより広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができるため、より高速化が可能であり、また第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
同図においては、エピタキシャル歪みSi層を左右から挟んだエピタキシャルSiGe層からなる単結晶半導体層の替りにエピタキシャルSiGe層上にエピタキシャル歪みSi層を左右から挟んだエピタキシャルSiGe層を積層させた構造からなる単結晶半導体層が形成されていること及びエピタキシャル歪みSi層の膜厚を規定するシリコン窒化膜(Si3N4)が形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においては、製造方法はやや複雑になるが、下層のSiGe層及び左右のSiGe層から歪みSi層の格子定数をより広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができるため、より高速化が可能であり、また第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
次いで本発明に係る半導体装置における第3の実施例の製造方法について図21〜図24及び図20を参照して説明する。
第2の実施例に示される図14〜図17の工程をおこなった後、次の図21の工程をおこなう。
第2の実施例に示される図14〜図17の工程をおこなった後、次の図21の工程をおこなう。
図21
次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)27を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)27及び歪みSi層6を順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)27を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)27及び歪みSi層6を順次異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
図22
次いで露出したp型のSiGe層5上にp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSiGe層28を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、歪みSi層6の平坦面より突出したSiGe層28及びシリコン酸化膜(SiO2)27を除去し、平坦化する。次いで1000℃程度でアニールをおこない歪みSi層6を緩和する。
次いで露出したp型のSiGe層5上にp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSiGe層28を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、歪みSi層6の平坦面より突出したSiGe層28及びシリコン酸化膜(SiO2)27を除去し、平坦化する。次いで1000℃程度でアニールをおこない歪みSi層6を緩和する。
図23
次いで歪みSi層6及びSiGe層5の表面を酸化し、5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)11を成長する。次いでp型の歪みSi層6に閾値電圧制御用の硼素のイオン注入をおこなう。次いで化学気相成長により、70nm程度の多結晶シリコン膜(polySi)を成長する。次いでスパッタにより、75nm程度のタングステンシリサイド膜(WSi)を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層としてタングステンシリサイド膜(WSi)及び多結晶シリコン膜(polySi)を順次異方性ドライエッチングし、ゲート電極(WSi/polySi)12を形成する。(ここでゲート電極(WSi/polySi)12は歪みSi層6に自己整合して形成できないため、位置合わせ余裕を考慮し、歪みSi層6長をゲート電極(WSi/polySi)12長より幾分長く形成しておく。)次いでゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n型ソースドレイン領域(8、9)形成用の燐のイオン注入をおこなう。次いで不要部のゲート酸化膜(SiO2)11をエッチング除去する。次いで化学気相成長により、30nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)を成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、ゲート電極(WSi/polySi)12の側壁にのみサイドウォール(SiO2)13を形成する。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)を成長する。次いでサイドウォール(SiO2)13及びゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n+型ソースドレイン領域(7、10)形成用の砒素のイオン注入をおこなう。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)をエッチング除去する。次いでRTP法によりアニールをおこない、n型ソースドレイン領域(8、9)及びn+型ソースドレイン領域(7、10)を形成する。
次いで歪みSi層6及びSiGe層5の表面を酸化し、5nm程度のゲート酸化膜(SiO2)11を成長する。次いでp型の歪みSi層6に閾値電圧制御用の硼素のイオン注入をおこなう。次いで化学気相成長により、70nm程度の多結晶シリコン膜(polySi)を成長する。次いでスパッタにより、75nm程度のタングステンシリサイド膜(WSi)を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層としてタングステンシリサイド膜(WSi)及び多結晶シリコン膜(polySi)を順次異方性ドライエッチングし、ゲート電極(WSi/polySi)12を形成する。(ここでゲート電極(WSi/polySi)12は歪みSi層6に自己整合して形成できないため、位置合わせ余裕を考慮し、歪みSi層6長をゲート電極(WSi/polySi)12長より幾分長く形成しておく。)次いでゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n型ソースドレイン領域(8、9)形成用の燐のイオン注入をおこなう。次いで不要部のゲート酸化膜(SiO2)11をエッチング除去する。次いで化学気相成長により、30nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)を成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、ゲート電極(WSi/polySi)12の側壁にのみサイドウォール(SiO2)13を形成する。次いで化学気相成長により、5nm程度のイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)を成長する。次いでサイドウォール(SiO2)13及びゲート電極(WSi/polySi)12をマスク層として、n+型ソースドレイン領域(7、10)形成用の砒素のイオン注入をおこなう。次いでイオン注入用のシリコン酸化膜(SiO2、図示せず)をエッチング除去する。次いでRTP法によりアニールをおこない、n型ソースドレイン領域(8、9)及びn+型ソースドレイン領域(7、10)を形成する。
図24
次いで化学気相成長により、400nm程度のPSG膜14を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、平坦化する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)15を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)15及びPSG膜14を順次異方性ドライエッチングし、ビアを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでスパッタにより、バリアメタルとなるTiN16を成長する。次いで化学気相成長により、タングステン(W)17を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)により、ビアに平坦に埋め込み、バリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を形成する。
次いで化学気相成長により、400nm程度のPSG膜14を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、平坦化する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)15を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)15及びPSG膜14を順次異方性ドライエッチングし、ビアを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いでスパッタにより、バリアメタルとなるTiN16を成長する。次いで化学気相成長により、タングステン(W)17を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)により、ビアに平坦に埋め込み、バリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を形成する。
図20
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSOIPACT構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを完成する。
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSOIPACT構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを完成する。
図25は本発明の半導体装置における第4の実施例で、シリコン(Si)基板を使用し、SOIPACT構造に形成したショートチャネルのNチャネルMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1〜21は図1と同じ物を、28は図20と同じ物を、29はシリコン酸化膜(SiO2)を示している。
同図においては、n+型ソースドレイン領域(7、10)を形成する単結晶半導体層(SiGe層28/SiGe層5)が下層のSiGe層5の底面及び側面に酸化膜29を有し、厚く形成され、n型ソースドレイン領域(8、9)及びチャネル領域を形成する単結晶半導体層(歪みSi層6)が極めて薄く形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、製造方法はやや複雑になるが、左右のSiGe層から歪みSi層の格子定数を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができるため、高速化が可能であり、また極めて薄い歪みSi層のチャネル領域を形成できるため、電子の散乱を防止できるので、さらなる高速化を可能とすることが期待できる。
同図においては、n+型ソースドレイン領域(7、10)を形成する単結晶半導体層(SiGe層28/SiGe層5)が下層のSiGe層5の底面及び側面に酸化膜29を有し、厚く形成され、n型ソースドレイン領域(8、9)及びチャネル領域を形成する単結晶半導体層(歪みSi層6)が極めて薄く形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、製造方法はやや複雑になるが、左右のSiGe層から歪みSi層の格子定数を広げることが可能で、キャリアの移動度を増加させることができるため、高速化が可能であり、また極めて薄い歪みSi層のチャネル領域を形成できるため、電子の散乱を防止できるので、さらなる高速化を可能とすることが期待できる。
次いで本発明に係る半導体装置における第4の実施例の製造方法について図26〜図30及び図25を参照して説明する。
第1の実施例に示される図3〜図8の工程をおこなった後、次の図26の工程をおこなう。ただしSiGe層5(Ge濃度30%程度)の膜厚は50nm程度とする。
図26
化学気相成長により、p型のシリコン基板1上にシリコン窒化膜(Si3N4)30を170nm程度成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)30を異方性ドライエッチングし、SiGe層5の一部上にのみシリコン窒化膜(Si3N4)30を残す。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで露出したp型のSiGe層5上に20nm程度のp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSiGe層28を成長する。
第1の実施例に示される図3〜図8の工程をおこなった後、次の図26の工程をおこなう。ただしSiGe層5(Ge濃度30%程度)の膜厚は50nm程度とする。
図26
化学気相成長により、p型のシリコン基板1上にシリコン窒化膜(Si3N4)30を170nm程度成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン窒化膜(Si3N4)30を異方性ドライエッチングし、SiGe層5の一部上にのみシリコン窒化膜(Si3N4)30を残す。次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで露出したp型のSiGe層5上に20nm程度のp型の縦(垂直)方向エピタキシャルSiGe層28を成長する。
図27
次いで化学気相成長により、170nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)27を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン窒化膜(Si3N4)30上のシリコン酸化膜(SiO2)を除去し、平坦化する。
次いで化学気相成長により、170nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)27を成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、シリコン窒化膜(Si3N4)30上のシリコン酸化膜(SiO2)を除去し、平坦化する。
図28
次いでシリコン窒化膜(Si3N4)30をエッチング除去し、開孔部を形成する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)31を成長する。次いで異方性ドライエッチングし、開孔部の側壁のみにシリコン窒化膜(Si3N4)31を残す。
次いでシリコン窒化膜(Si3N4)30をエッチング除去し、開孔部を形成する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン窒化膜(Si3N4)31を成長する。次いで異方性ドライエッチングし、開孔部の側壁のみにシリコン窒化膜(Si3N4)31を残す。
図29
次いでシリコン窒化膜(Si3N4)31及びシリコン酸化膜(SiO2)27をマスク層として、露出したp型のSiGe層5を異方性ドライエッチングする。連続して25nm程度横方向にp型のSiGe層5を等方性ドライエッチングする。次いで800℃程度で熱酸化し、露出したp型のSiGe層5の側面及び底面に10nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)29を成長する。
次いでシリコン窒化膜(Si3N4)31及びシリコン酸化膜(SiO2)27をマスク層として、露出したp型のSiGe層5を異方性ドライエッチングする。連続して25nm程度横方向にp型のSiGe層5を等方性ドライエッチングする。次いで800℃程度で熱酸化し、露出したp型のSiGe層5の側面及び底面に10nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)29を成長する。
図30
次いでシリコン窒化膜(Si3N4)31をエッチング除去する。次いで露出したp型のSiGe層28の側面間にp型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層6を成長する。次いで1000℃程度でアニールし、歪みSi層6を緩和する。
以後図10〜図12の工程をおこなう。
次いでシリコン窒化膜(Si3N4)31をエッチング除去する。次いで露出したp型のSiGe層28の側面間にp型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層6を成長する。次いで1000℃程度でアニールし、歪みSi層6を緩和する。
以後図10〜図12の工程をおこなう。
図25
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSOIPACT構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを完成する。
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSOIPACT構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを完成する。
図31は本発明の半導体装置における第5の実施例の模式側断面図で、シリコン(Si)基板を使用し、SOIPACT構造に形成したショートチャネルのNチャネルMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1〜11、13〜21は図1と同じ物を、32はサリサイド層(CoSi2)、33はポリサイドゲート電極(CoSi2/polySi)を示している。
同図においては、ソースドレイン領域がサリサイド層(CoSi2)を有するいわゆるメタルソースドレイン領域として形成されていること及びゲート電極がポリサイドゲート電極(CoSi2/polySi)に形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、製造方法はやや複雑になるがソースドレイン領域の低抵抗化ができるので、さらなる高速化が可能である。
同図においては、ソースドレイン領域がサリサイド層(CoSi2)を有するいわゆるメタルソースドレイン領域として形成されていること及びゲート電極がポリサイドゲート電極(CoSi2/polySi)に形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、製造方法はやや複雑になるがソースドレイン領域の低抵抗化ができるので、さらなる高速化が可能である。
図32は本発明の半導体装置における第6の実施例の模式側断面図で、シリコン(Si)基板を使用し、SOIPACT構造に形成したショートチャネルのNチャネルMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1〜10、13〜21は図1と同じ物を、34はゲート酸化膜(Ta2O5/SiO2)、35はゲート電極(Al)、36は燐珪酸ガラス(PSG)膜を示している。
同図においては、側壁のゲート酸化膜(Ta2O5/SiO2)厚を含むゲート電極長が歪みSi層長に一致して自己整合に形成されていること、燐珪酸ガラス(PSG)膜が2層に形成されていること、ゲート電極が低抵抗のAlにより形成されていること(いわゆるダマシンプロセスにより形成)以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、製造方法はやや複雑になるが、低抵抗のAlによりゲート電極の抵抗を低減できるので、さらなる高速化が可能である。
同図においては、側壁のゲート酸化膜(Ta2O5/SiO2)厚を含むゲート電極長が歪みSi層長に一致して自己整合に形成されていること、燐珪酸ガラス(PSG)膜が2層に形成されていること、ゲート電極が低抵抗のAlにより形成されていること(いわゆるダマシンプロセスにより形成)以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができ、製造方法はやや複雑になるが、低抵抗のAlによりゲート電極の抵抗を低減できるので、さらなる高速化が可能である。
図33は本発明の半導体装置における第7の実施例の模式側断面図で、シリコン(Si)基板を使用し、SOIPACT構造に形成したショートチャネルのNチャネルMIS電界効果トランジスタを含む半導体集積回路の一部を示しており、1、2、4〜21は図1と同じ物を、37は第1のトレンチの側面絶縁膜(Si3N4)、38は第1のトレンチの底面絶縁膜(SiO2)を示している。
同図においては、第1のトレンチの側面及び底面の絶縁膜(SiO2)3の替りに第1のトレンチの側面絶縁膜(Si3N4)37及び第1のトレンチの底面絶縁膜(SiO2)38が形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
同図においては、第1のトレンチの側面及び底面の絶縁膜(SiO2)3の替りに第1のトレンチの側面絶縁膜(Si3N4)37及び第1のトレンチの底面絶縁膜(SiO2)38が形成されていること以外は図1とほぼ同じ構造のNチャネルMIS電界効果トランジスタが形成されている。
本実施例においても第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
次いで本発明に係る半導体装置における第7の実施例の製造方法について図34〜図36及び図33を参照して説明する。
図34
化学気相成長により、p型のシリコン基板1上にシリコン窒化膜(Si3N4)22を20nm程度成長する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)23を成長する。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)23及びシリコン窒化膜(Si3N4)22を順次異方性ドライエッチングする。次いで露出したp型のシリコン基板1を200nm程度異方性ドライエッチングし、第1のトレンチを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
図34
化学気相成長により、p型のシリコン基板1上にシリコン窒化膜(Si3N4)22を20nm程度成長する。次いで化学気相成長により、20nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)23を成長する。
次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、シリコン酸化膜(SiO2)23及びシリコン窒化膜(Si3N4)22を順次異方性ドライエッチングする。次いで露出したp型のシリコン基板1を200nm程度異方性ドライエッチングし、第1のトレンチを形成する。次いでレジスト(図示せず)を除去する。
図35
次いで化学気相成長により、シリコン窒化膜(Si3N4)37を40nm程度成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、第1のトレンチの側面にのみシリコン窒化膜(Si3N4)37を残す。 次いでシリコン窒化膜(Si3N4)37を耐酸化マスク層として、露出したp型のシリコン基板1を900℃程度で酸化し、第1のトレンチ25の底面に50nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)38を形成する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)37を120nm程度異方性ドライエッチングし、シリコン窒化膜(Si3N4)37上部のp型のシリコン基板1の側面を露出する。
次いで化学気相成長により、シリコン窒化膜(Si3N4)37を40nm程度成長する。次いで全面異方性ドライエッチングし、第1のトレンチの側面にのみシリコン窒化膜(Si3N4)37を残す。 次いでシリコン窒化膜(Si3N4)37を耐酸化マスク層として、露出したp型のシリコン基板1を900℃程度で酸化し、第1のトレンチ25の底面に50nm程度のシリコン酸化膜(SiO2)38を形成する。次いでシリコン窒化膜(Si3N4)37を120nm程度異方性ドライエッチングし、シリコン窒化膜(Si3N4)37上部のp型のシリコン基板1の側面を露出する。
図36
次いで露出したp型のシリコン基板1の側面にp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5(Ge濃度30%程度)を成長する。この際、直下に空孔4ができる。
以後図7〜図12の工程をおこなう。
次いで露出したp型のシリコン基板1の側面にp型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層5(Ge濃度30%程度)を成長する。この際、直下に空孔4ができる。
以後図7〜図12の工程をおこなう。
図33
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSOIPACT構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを完成する。
次いで化学気相成長により、500nm程度の層間絶縁膜(SiOC)18を成長する。次いで露光描画装置による通常のリソグラフィー技術を利用し、レジスト(図示せず)をマスク層として、層間絶縁膜(SiOC)18を異方性ドライエッチングし、開孔部を形成する。(この際、シリコン窒化膜(Si3N4)15がエッチングストッパー膜となる。)次いでレジスト(図示せず)を除去する。次いで化学気相成長により、10nm程度のバリアメタル(TaN)19を成長する。次いでスパッタにより、Cuシード層を成長する。次いで電解メッキ法により500nm程度のCuを成長する。次いで化学的機械研磨(CMP)し、開孔部にCuを平坦に埋め込み、バリアメタル(TaN)19を有するCu配線20を形成する。次いで化学気相成長により、Cuのバリア絶縁膜となるシリコン窒化膜(Si3N4)21を成長し、本願発明のSOIPACT構造のNチャネルのMIS電界効果トランジスタを完成する。
図37は本発明の半導体装置における第8の実施例の模式側断面図で、シリコン(Si)基板を使用し、SOIPACT構造に形成したショートチャネルのNチャネル及びPチャネルMIS電界効果トランジスタを含むCMOS型の半導体集積回路の一部を示しており、1〜4、7〜21は図1と同じ物を、39はp型の横(水平)方向エピタキシャルSi層、40はn型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層、41はn型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層、42はp+型ドレイン領域、43はp+型ソース領域を示している。
同図においては、p型のシリコン基板1の左半分には、選択的に2段階で設けられた第1のトレンチの下部側面及び底面にシリコン酸化膜(SiO2)3が設けられ、側面のシリコン酸化膜(SiO2)3間の底面のシリコン酸化膜(SiO2)3上には、空孔4が設けられ、空孔4及び側面のシリコン酸化膜(SiO2)3上にはp型の横(水平)方向エピタキシャルSi層39が設けられ、Si層39は周囲を第2のトレンチにより包囲され、シリコン酸化膜(SiO2)2が埋め込まれ、島状に素子分離されている。Si層39にはゲート酸化膜(SiO2)11を介してゲート電極(WSi/polySi)12が設けられ、ゲート電極12の側壁にはサイドウォール13が設けられ、Si層39には、ゲート電極12に自己整合してn型ソースドレイン領域(8、9)及びサイドウォール13に自己整合してn+型ソースドレイン領域(7、10)が設けられ、n+型ソースドレイン領域(7、10)には、それぞれバリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を介してバリアメタル(TaN)19を有するCu配線20が接続されているLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。一方、p型のシリコン基板1の右半分には、選択的に2段階で設けられた第1のトレンチの下部側面及び底面にシリコン酸化膜(SiO2)3が設けられ、側面のシリコン酸化膜(SiO2)3間の底面のシリコン酸化膜(SiO2)3上には、空孔4が設けられ、空孔4及び側面のシリコン酸化膜(SiO2)3上にはn型の横(水平)方向エピタキシャル単結晶半導体層(40,41)が設けられ、この単結晶半導体層(40,41)は中央の歪みSi層41を挟んで左右にSiGe層40が形成された構造からなっている。また単結晶半導体層(40,41)は周囲を第2のトレンチにより包囲され、シリコン酸化膜(SiO2)2が埋め込まれ、島状に素子分離されている。歪みSi層41に自己整合し、歪みSi層41直上にはゲート酸化膜(SiO2)11を介してゲート電極(WSi/polySi)12が設けられ、ゲート電極12の側壁にはサイドウォール13が設けられ、SiGe層40には、ゲート電極12に自己整合してp+型ソースドレイン領域(42、43)が設けられ(若干不純物の横方向拡散のため、実際には歪みSi層41にも若干p+型ソースドレイン領域(42、43)が形成されているが、少なくともチャネル領域は歪みSi層41に形成される。)、p+型ソースドレイン領域(42、43)には、それぞれバリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を介してバリアメタル(TaN)19を有するCu配線20が接続されているPチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。(ゲート電極12にもCu配線20が接続されているが、図37では省略されている。)
本実施例においては、PチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成する工程が追加されるため、製造工程はやや増加するが、CMOSにおいても第1の実施例と同様の効果を得ることが可能である。またPチャネルMIS電界効果トランジスタのチャネル領域を歪みSi層で形成できるため、格子定数の大きなSiGe層の引っ張り応力により、歪みSi層の正孔の移動度を増すことができるので、PチャネルMIS電界効果トランジスタの高速化が可能で、バランスのよい高速なCMOS回路の形成が可能である。ここでNチャネルMIS電界効果トランジスタも歪みSi層で形成しない理由はPチャネルMIS電界効果トランジスタの正孔の移動度を増すSi層の面方位ではNチャネルMIS電界効果トランジスタの電子の移動度が低下してしまうからである。
同図においては、p型のシリコン基板1の左半分には、選択的に2段階で設けられた第1のトレンチの下部側面及び底面にシリコン酸化膜(SiO2)3が設けられ、側面のシリコン酸化膜(SiO2)3間の底面のシリコン酸化膜(SiO2)3上には、空孔4が設けられ、空孔4及び側面のシリコン酸化膜(SiO2)3上にはp型の横(水平)方向エピタキシャルSi層39が設けられ、Si層39は周囲を第2のトレンチにより包囲され、シリコン酸化膜(SiO2)2が埋め込まれ、島状に素子分離されている。Si層39にはゲート酸化膜(SiO2)11を介してゲート電極(WSi/polySi)12が設けられ、ゲート電極12の側壁にはサイドウォール13が設けられ、Si層39には、ゲート電極12に自己整合してn型ソースドレイン領域(8、9)及びサイドウォール13に自己整合してn+型ソースドレイン領域(7、10)が設けられ、n+型ソースドレイン領域(7、10)には、それぞれバリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を介してバリアメタル(TaN)19を有するCu配線20が接続されているLDD構造からなるNチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。一方、p型のシリコン基板1の右半分には、選択的に2段階で設けられた第1のトレンチの下部側面及び底面にシリコン酸化膜(SiO2)3が設けられ、側面のシリコン酸化膜(SiO2)3間の底面のシリコン酸化膜(SiO2)3上には、空孔4が設けられ、空孔4及び側面のシリコン酸化膜(SiO2)3上にはn型の横(水平)方向エピタキシャル単結晶半導体層(40,41)が設けられ、この単結晶半導体層(40,41)は中央の歪みSi層41を挟んで左右にSiGe層40が形成された構造からなっている。また単結晶半導体層(40,41)は周囲を第2のトレンチにより包囲され、シリコン酸化膜(SiO2)2が埋め込まれ、島状に素子分離されている。歪みSi層41に自己整合し、歪みSi層41直上にはゲート酸化膜(SiO2)11を介してゲート電極(WSi/polySi)12が設けられ、ゲート電極12の側壁にはサイドウォール13が設けられ、SiGe層40には、ゲート電極12に自己整合してp+型ソースドレイン領域(42、43)が設けられ(若干不純物の横方向拡散のため、実際には歪みSi層41にも若干p+型ソースドレイン領域(42、43)が形成されているが、少なくともチャネル領域は歪みSi層41に形成される。)、p+型ソースドレイン領域(42、43)には、それぞれバリアメタル(TiN)16を有する導電プラグ(W)17を介してバリアメタル(TaN)19を有するCu配線20が接続されているPチャネルのMIS電界効果トランジスタが形成されている。(ゲート電極12にもCu配線20が接続されているが、図37では省略されている。)
本実施例においては、PチャネルのMIS電界効果トランジスタを形成する工程が追加されるため、製造工程はやや増加するが、CMOSにおいても第1の実施例と同様の効果を得ることが可能である。またPチャネルMIS電界効果トランジスタのチャネル領域を歪みSi層で形成できるため、格子定数の大きなSiGe層の引っ張り応力により、歪みSi層の正孔の移動度を増すことができるので、PチャネルMIS電界効果トランジスタの高速化が可能で、バランスのよい高速なCMOS回路の形成が可能である。ここでNチャネルMIS電界効果トランジスタも歪みSi層で形成しない理由はPチャネルMIS電界効果トランジスタの正孔の移動度を増すSi層の面方位ではNチャネルMIS電界効果トランジスタの電子の移動度が低下してしまうからである。
また上記実施例においては、シリコン基板にシリコン系のエピタキシャル半導体層を形成する場合を説明しているが、シリコン基板にシリコン系以外の半導体層あるいは化合物半導体層を形成してもよく、またシリコン基板に限らず、化合物半導体基板を使用してもよい。
また半導体層を成長させる場合は、化学気相成長によるばかりでなく、分子線成長法(MBE)によっても、有機金属気相成長法(MOCVD)によっても、原子層結晶成長法(ALE)によっても、また他のいかなる結晶成長法を利用してもよい。
またゲート電極、ゲート酸化膜、バリアメタル、導電プラグ、配線、絶縁膜等は上記実施例に限定されず、同様の特性を有する材料であればどのような材料を使用してもよい。
また上記実施例のすべてはエンハンスメント型のMIS電界効果トランジスタを形成する場合について記載しているが、デブリーション型のMIS電界効果トランジスタを形成してもよい。この場合は導電型が反対のエピタキシャル半導体層を成長するか、あるいはエピタキシャル半導体層を成長して後に反対導電型の不純物をイオン注入して導電型を変換したエピタキシャル半導体層を使用して同様構造のMIS電界効果トランジスタを形成すればよい。
また上記実施例のすべてにおける配線はCu配線の単層配線からなっているが、Cu配線の多層配線を使用しても、Cu配線と他の金属配線の多層配線を使用してもよい。
また上記実施例においては、すべて第1のトレンチより第2のトレンチを深く形成しているが、逆であってもよい。要は単結晶半導体層が島状に絶縁分離されていればよい。
また半導体層を成長させる場合は、化学気相成長によるばかりでなく、分子線成長法(MBE)によっても、有機金属気相成長法(MOCVD)によっても、原子層結晶成長法(ALE)によっても、また他のいかなる結晶成長法を利用してもよい。
またゲート電極、ゲート酸化膜、バリアメタル、導電プラグ、配線、絶縁膜等は上記実施例に限定されず、同様の特性を有する材料であればどのような材料を使用してもよい。
また上記実施例のすべてはエンハンスメント型のMIS電界効果トランジスタを形成する場合について記載しているが、デブリーション型のMIS電界効果トランジスタを形成してもよい。この場合は導電型が反対のエピタキシャル半導体層を成長するか、あるいはエピタキシャル半導体層を成長して後に反対導電型の不純物をイオン注入して導電型を変換したエピタキシャル半導体層を使用して同様構造のMIS電界効果トランジスタを形成すればよい。
また上記実施例のすべてにおける配線はCu配線の単層配線からなっているが、Cu配線の多層配線を使用しても、Cu配線と他の金属配線の多層配線を使用してもよい。
また上記実施例においては、すべて第1のトレンチより第2のトレンチを深く形成しているが、逆であってもよい。要は単結晶半導体層が島状に絶縁分離されていればよい。
本願発明は、特に極めて高速で、高信頼且つ高集積なMIS電界効果トランジスタを目指したものではあるが、高速に限らず、MIS電界効果トランジスタを搭載するすべての半導体集積回路に利用することは可能である。
また半導体集積回路ばかりでなく、単体の個別半導体素子としての利用も可能である。
またMIS電界効果トランジスタばかりでなく、他の電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ、液晶用のTFT(Thin Film Transistor)等に利用できる可能性がある。
また半導体集積回路ばかりでなく、単体の個別半導体素子としての利用も可能である。
またMIS電界効果トランジスタばかりでなく、他の電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ、液晶用のTFT(Thin Film Transistor)等に利用できる可能性がある。
1 p型のシリコン(Si)基板
2 素子分離領域(第2のトレンチ)及び埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)
3 第1のトレンチの側面及び底面の絶縁膜(SiO2)
4 空孔
5 p型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層
6 p型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層
7 n+型ソース領域
8 n型ソース領域
9 n型ドレイン領域
10 n+型ドレイン領域
11 ゲート酸化膜(SiO2)
12 ゲート電極(WSi/polySi)
13 サイドウォール(SiO2)
14 燐珪酸ガラス(PSG)膜
15 シリコン窒化膜(Si3N4)
16 バリアメタル(TiN)
17 導電プラグ(W)
18 層間絶縁膜(SiOC)
19 バリアメタル(TaN)
20 Cu配線(Cuシード層含む)
21 バリア絶縁膜(Si3N4)
22 シリコン窒化膜(Si3N4)
23 シリコン酸化膜(SiO2)
24 シリコン窒化膜(Si3N4)
25 第1のトレンチ(SOIPACT構造形成領域)
26 シリコン酸化膜(SiO2)
27 シリコン酸化膜(SiO2)
28 p型の縦(垂直)方向エピタキシャルSiGe層
29 シリコン酸化膜(SiO2)
30 シリコン窒化膜(Si3N4)
31 シリコン窒化膜(Si3N4)
32 サリサイド層(CoSi2)
33 ポリサイドゲート電極(CoSi2/polySi)
34 ゲート酸化膜(Ta2O5/SiO2)
35 ゲート電極(Al)
36 燐珪酸ガラス(PSG)膜
37 第1のトレンチの側面絶縁膜(Si3N4)
38 第1のトレンチの底面絶縁膜(SiO2)
39 p型の横(水平)方向エピタキシャルSi層
40 n型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層
41 n型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層
42 p+型ドレイン領域
43 p+型ソース領域
2 素子分離領域(第2のトレンチ)及び埋め込みシリコン酸化膜(SiO2)
3 第1のトレンチの側面及び底面の絶縁膜(SiO2)
4 空孔
5 p型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層
6 p型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層
7 n+型ソース領域
8 n型ソース領域
9 n型ドレイン領域
10 n+型ドレイン領域
11 ゲート酸化膜(SiO2)
12 ゲート電極(WSi/polySi)
13 サイドウォール(SiO2)
14 燐珪酸ガラス(PSG)膜
15 シリコン窒化膜(Si3N4)
16 バリアメタル(TiN)
17 導電プラグ(W)
18 層間絶縁膜(SiOC)
19 バリアメタル(TaN)
20 Cu配線(Cuシード層含む)
21 バリア絶縁膜(Si3N4)
22 シリコン窒化膜(Si3N4)
23 シリコン酸化膜(SiO2)
24 シリコン窒化膜(Si3N4)
25 第1のトレンチ(SOIPACT構造形成領域)
26 シリコン酸化膜(SiO2)
27 シリコン酸化膜(SiO2)
28 p型の縦(垂直)方向エピタキシャルSiGe層
29 シリコン酸化膜(SiO2)
30 シリコン窒化膜(Si3N4)
31 シリコン窒化膜(Si3N4)
32 サリサイド層(CoSi2)
33 ポリサイドゲート電極(CoSi2/polySi)
34 ゲート酸化膜(Ta2O5/SiO2)
35 ゲート電極(Al)
36 燐珪酸ガラス(PSG)膜
37 第1のトレンチの側面絶縁膜(Si3N4)
38 第1のトレンチの底面絶縁膜(SiO2)
39 p型の横(水平)方向エピタキシャルSi層
40 n型の横(水平)方向エピタキシャルSiGe層
41 n型の横(水平)方向エピタキシャル歪みSi層
42 p+型ドレイン領域
43 p+型ソース領域
Claims (4)
- 半導体基板と、前記半導体基板に選択的に設けられた第1のトレンチと、前記第1のトレンチの下部側面に設けられた側面絶縁膜と、前記第1のトレンチの底面に設けられた底面絶縁膜と、前記側面絶縁膜間の前記底面絶縁膜上に設けられた空孔と、前記空孔上及び前記側面絶縁膜上に設けられた単結晶半導体層と、前記第1のトレンチの側面に接し、前記半導体基板に設けられた第2のトレンチと、前記第2のトレンチに埋め込まれた素子分離絶縁膜と、前記単結晶半導体層に設けられたMIS電界効果トランジスタと、を備えてなることを特徴とする半導体装置。
- 前記単結晶半導体層が格子定数を異にする2種の半導体層からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記単結晶半導体層が、ゲート電極直下部は格子定数の小さな半導体層からなり、ゲート電極直下部以外は格子定数の大きな半導体層からなることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の半導体装置。
- 前記側面絶縁膜と前記底面絶縁膜が異なる絶縁膜からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010179533A JP2012039003A (ja) | 2010-08-10 | 2010-08-10 | 半導体装置 |
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JP2010179533A JP2012039003A (ja) | 2010-08-10 | 2010-08-10 | 半導体装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013258258A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Takehide Shirato | 半導体装置及びその製造方法 |
JP2015103530A (ja) * | 2013-11-20 | 2015-06-04 | 猛英 白土 | 半導体装置及びその製造方法 |
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