JP6018190B2 - 自動車のドアハンドルのための安全装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のドアハンドルのための安全装置、より詳細には、側面衝撃を受けた際に、自動車のドアが偶発的に開くことを防止するための安全装置に関する。
自動車が側面衝撃を受けると、ドアハンドル部材の慣性によって、ドアラッチが作動する場合がある。この場合の重大な危険性は、ドアが開放されることである。これは、乗車者が直接外部にさらされ、自動車に拘束されていない物体が、車外に投げ出されるということを意味する。
自動車のドアが開放されないようにドアハンドルをロックするために、重力の加速度Gの数十倍にも達する極めて大きな加速度によって引き起こされる、ドアハンドルの変位を防止する変位防止装置を用いることが公知である。一般に、このような変位防止装置には、慣性変化によってブロッキング位置に移行する慣性質量体が用いられている。このブロッキング位置においては、機械的係合部材が、ドアの開放を阻止するように、ドアラッチまたはドアハンドル機構と係合する。
公知の変位防止装置は、大きく2つのカテゴリー、すなわち可逆的ブロッキング装置と、不可逆的ブロッキング装置とに分類することができる。可逆的ブロッキング装置には、加速度が適切な閾値より低下するとすぐに、慣性質量体を非ブロッキング位置に戻すための、ばねなどの復帰手段が用いられる。不可逆的ブロッキング装置には、慣性質量体を非ブロッキング位置に戻すためのいかなる手段も存在せず、さらに、衝撃の後に加速度が消滅しても、機械的係合部材を、ドアラッチまたはドアハンドル機構に係合させ続ける手段が設けられることが多い。
可逆的ブロッキング装置においては、自動車が衝撃の影響から解放されると、その自動車の乗車者は、ドアを開けることができるか、または救助者が、乗車者を引っ張り出すためにドアを開けることができる。可逆的ブロッキング装置に伴う問題は、自動車の跳ね返り、または2回目の衝撃による振動および慣性変化によって、その可逆的ブロッキング装置の機械的係合部材が、ドアハンドル機構から外れる場合があるということである。
不可逆的ブロッキング装置は、衝撃を受けている間、ずっと、ドアを閉じ続けるという点ではより効果的であるが、ドアを安全に開けることができる状況になっても、ドアラッチやドアハンドルは、ロックされた状態にブロックされ続ける。
回転ダンパーによって、変位防止装置の、非ブロッキング位置への復帰だけを選択的に遅らせる減衰慣性システムでは、可逆的ブロッキングアーキテクチャーを用いている。減衰慣性システムを用いている変位防止装置においては、不可逆的ブロッキング装置と可逆的ブロッキング装置との両方の利点が組み合わされている。衝撃の際、変位防止装置は、危険を伴う期間中、ブロッキング位置にとどまり、その後に非ブロッキング位置に戻って、自動車からの乗車者の脱出を容易にする。
しかし、変位防止装置が非ブロッキング位置に戻る際に運動エネルギーを吸収する歯車伝動機構やピストンが、減衰手段に含まれることが多いから、公知の減衰慣性システムは、大きな体積を占める。
本発明は、上述の欠点を少なくとも部分的に克服するために、次のものを備えている、自動車のドアハンドルのための変位防止装置を提供するものである。
− ロッキング位置領域と基準位置領域との間で、回転軸のまわりに回転可能である減衰慣性システムであって、ロッキング位置領域においては、自動車のドアハンドルが作動しないように、減衰慣性システムの機械的部材が、自動車のドア開放機構の動作を妨げており、基準位置領域においては、ドアハンドルの自由な作動が可能である減衰慣性システムと、
− 減衰慣性システムに働く加速度が存在していないときに、減衰慣性システムを、基準位置領域に戻しておくようになっている弾性手段。
減衰慣性システムは、次のものを備えている。
− 回転軸のまわりに回転可能な円筒状本体と、
− 円筒状本体に固定されており、かつ回転軸から半径方向に突き出ているアームと、
− アームの一端に保持されており、自動車への側面衝撃によって生じる加速度に伴う慣性力が印加されたときに、減衰慣性システムをロッキング位置領域に移行させるように構成されている慣性質量体。
減衰慣性システムは、さらに、回転軸を囲んで、円筒状本体内に組み込まれている回転ダンパーを備えており、この回転ダンパーは、ロッキング位置領域から基準位置領域への減衰慣性システムの復帰を緩慢にするように構成されている。
自動車のドアハンドルのためのこの変位防止装置は、コンパクトで扱いやすい装置となっている。この変位防止装置は、重量や部材の長さなどのドアハンドル特性に依存しないから、多種多様な自動車のドアに装備することができる。
この変位防止装置は、さらに、次の特性の1つ以上を、個別に、または組み合わせて備えている場合がある。
回転ダンパーは、ロッキング位置領域から、基準位置領域への回転の向きにおいて、減衰慣性システムの回転を遅くするように構成されている。
変位防止装置は、さらに、ドアハンドルに固定され、かつ回転軸を形成しているシャフトを備えており、回転ダンパーは、このシャフトからの減衰反力を、減衰慣性システムに伝達するように、このシャフトを囲んでいる。
回転ダンパーは、回転油圧ダンパーである。
減衰慣性システムの上述の機械的部材は、減衰慣性システムがロッキング位置領域を占めているときに、ドア開放機構のレバーの運動を少なくとも部分的に阻止するように、このレバーの嵌め込み部分と組み合うピンを有しており、この嵌め込み部分は、減衰慣性システムがロッキング位置領域を占めているときに、ドアハンドルを作動させる力が働くと、減衰慣性システムが、ロッキング位置領域の極限位置であるロッキング位置に押しやられるように構成されている。
上述弾性手段には、コイルばねが含まれており、このコイルばねは、上述の回転軸を囲んでいる。
コイルばねは、回転ダンパーの一部分を囲んでいる。
コイルばねは、円筒状本体の内部に入り込んでいる。
上述の弾性手段には、コイルばねが含まれており、このコイルばねは、アームに取り付けられている。
慣性質量体は、その重量を調整するためのピンを受けるための受け口を備えている。
ロッキング位置領域および基準位置領域は、それぞれ約12°および10°の開き角を有している。
回転ダンパーは、減衰慣性システムを、0.5〜1.5秒の範囲の経過時間中に、ロッキング位置領域から基準位置領域に至らせるように構成されている。
本発明は、さらに、次のものを備えている、自動車のドアハンドルを提供するものである。
− 作動時に自動車のドアの開放を可能にするように構成されているドア開放機構と、
− 自身が作動することによって、ドア開放機構を作動させるように構成されているレバー。
このドアハンドルは、さらに、次のものを有している、自動車のドアハンドルのための変位防止装置を備えている。
− ロッキング位置領域と基準位置領域との間で、回転軸のまわりに回転可能である減衰慣性システムであって、ロッキング位置領域においては、ドアハンドルが作動しないように、減衰慣性システムの機械的部材が、ドア開放機構の動作を妨げており、基準位置領域においては、ドアハンドルの自由な作動が可能である減衰慣性システムと、
− 減衰慣性システムに働く加速度が存在していないときに、減衰慣性システムを、基準位置領域に戻しておくように構成されている弾性手段。
減衰慣性システムは、次のものを備えている。
− 回転軸のまわりに回転可能な円筒状本体と、
− 円筒状本体に固定されており、かつ回転軸から半径方向に突き出ているアームと、
− アームの一端に保持されており、自動車への側面衝撃によって生じる加速度に伴う慣性力が印加されたときに、減衰慣性システムをロッキング位置領域に移行させるように構成されている慣性質量体。
減衰慣性システムは、さらに、回転軸を囲んで、円筒状本体内に組み込まれている回転ダンパーを備えており、この回転ダンパーは、ロッキング位置領域から基準位置領域への減衰慣性システムの復帰を緩慢にするように構成されている。
本発明による変位防止装置を備えているドアハンドルの組立分解図である。 図1の減衰慣性システムの一実施形態の斜視図である。 図2の減衰慣性システムを組み込んでいる変位防止装置の、図2の場合と異なる角度から見た斜視図である。 本発明による減衰慣性システムの別の一実施形態の斜視図である。 本発明による減衰慣性システムのさらに別の一実施形態の斜視図である。 いくつかのドアハンドル構成要素と組み合っている減衰慣性システムの断面図である。 側面衝撃を受けたときの減衰慣性システムの位置を、時間の関数として示すグラフである。
添付図面を参照して、以下の説明を読むことによって、本発明の他の特性および利点が明らかになると思う。
全ての図面において、同一の要素には、同一の符号を付してある。
図1は、本発明による変位防止装置3を備えている、自動車のドアハンドル1の各構成要素を示している。
ドアハンドル1は、ブラケット7中に変位可能に取り付けられているドアレバー5を備えている。ドアレバー5は、自動車のドアの外側に配置されている。ユーザは、このドアレバー5を操作して、ドアハンドル1からドアレバー5を突き出させるために、例えばドアレバーの雁首状部分51の関節部のまわりにドアレバー5を回転させる。
ドアハンドル1は、ドア開放機構9を備えており、ドア開放機構9は、この実施形態においては、主レバー11、レバーばね13(この例においては、コイルばね)、ボーデンケーブル15、および変位防止装置3を有している。
ドア開放機構9は、ブラケット7の内部に組み込まれている。ユーザがドアレバー5を操作すると、ドアレバーの雁首状部分51と反対側の、ドアレバー5の側部に配置されているレバーコラム53が、主レバー11を作動させる。それにより、主レバー11は、ボーデンケーブル15を作動させる。次に、ボーデンケーブル15は、ドアの内部に配置されているドアラッチを作動させる。ユーザの操作が終了すると、レバーばね13の作用によって、主レバー11は、初期位置に確実に戻る。
変位防止装置3は、減衰慣性システム17、慣性システムシャフト19、および慣性システムばね21を備えている。慣性システムシャフト19は、ブラケット7にしっかりと固定されており、また減衰慣性システム17の内部で回転ダンパー(図示せず)に取り付けられている。
減衰慣性システムは、図2に、より詳細に示されている。
減衰慣性システム17は、円筒状本体23、円筒状本体23から半径方向に突き出ているアーム25、円筒状本体23の側と反対の側の、アーム25の端部に一体化されている慣性質量体27、および円筒状本体23から半径方向に突き出ているピン29(図2では、円筒状本体23によって隠されていて見えない)を有している。
円筒状本体23の側と反対の側の、アーム25の端部に一体化されている慣性質量体27には、受け口31が形成されている。これは、変位防止装置3に要求される係合時間に適合するように、慣性質量体の全重量を増加させるために、および/または調整するために、さらなる荷重体(図示せず)を、この受け口31に挿入することを見越すためである。受け口31に挿入される荷重ピンを単に変更するだけで、慣性質量体の重量値を適応化させることによって、減衰慣性システム17のこの新規な実施形態を、多種多様なドアハンドルに実装することが可能である。
図2に示すように、好適な一実施形態においては、慣性システムばね21は、慣性システムばね21の一端部35だけが外部から見えるように、カバー33に覆われて、円筒状本体23に一体化されている。慣性システムばね21は、回転ダンパー37を囲んでいる。図2において、回転ダンパー37は管状であり、変位防止装置3に取り付けられているときには、慣性システムシャフト19に接している。回転ダンパー37は、慣性システムシャフト19(図2には示されていない)と、回転ダンパー37を収容している円筒状本体23との間に位置している。回転ダンパー37は、慣性システムシャフト19からの反力を、油制動機構(チャンバー間を循環する油の作用によって運動エネルギーを消散させる)などの制動機構を介して、減衰慣性システム17に伝達する。これによって、ロッキング位置から非ロッキング位置へ、すなわち基準位置への、減衰慣性システム17の復帰を緩慢にすることができる。
図3は、円筒状本体23の中央で、円筒状本体23の中央の回転軸Aに沿う最終位置に配置されている慣性システムシャフト19を示している。図3においても、ピン29は、円筒状本体23によって隠されているために、図2の場合と同様に見えない。図3には、変位防止装置3の完全体が示されている。図示のように、変位防止装置3はコンパクトであり、慣性システムシャフト19の両端の、ドアハンドル1のブラケット7への取り付けだけで、ドアハンドル1に容易に実装される。
慣性システムシャフト19は、減衰慣性システム17が、回転軸Aのまわりに回転するように、ブラケット7と組み合っている。
図4および図5は、慣性システムばね21の位置が互いに異なる、減衰慣性システム17の別の2つの実施形態を示している。
図4においては、慣性システムばね21は、回転ダンパー37の突出部を囲んでおり、したがって、円筒状本体23と一体化されていない。それに代えて、慣性システムばね21は、慣性システムシャフト19を囲んでいるだけである場合もある。さらに、図4においては、ピン29が示されている。
図5においては、慣性システムばね21は、アーム25に取り付けられている。慣性システムばね21が、円周方向に縮むように働く前述の2つの実施形態と対照的に、この実施形態においては、慣性システムばね21は、軸方向に縮むように働く。
別の弾性手段を用いる実施形態も、考えることができる。
図6および図7は、前述の減衰慣性システムの動作を示している。
図6は、回転軸Aに沿って見た減衰慣性システム17、ドアレバー5、および主レバー11を概略的に示している。減衰慣性システム17は、3つの異なる角度位置で示されている。3つの角度位置によって、開き角領域αおよびβで示されている2つの位置間領域が定められている。
2つの極限位置は、初期位置すなわち基準位置R、および最大係合位置すなわちロッキング位置Lである。基準位置Rは、慣性変位がないときに、減衰慣性システム17が占める位置である。ロッキング位置Lは、横方向加速度による力が、慣性システムばね21の抗力に打ち勝ったときに、減衰慣性システム17が占める位置である。
減衰慣性システム17が、開き角領域βの内部にある間は、自動車のドアを開けるために、いかなる束縛も受けずに、主レバー11を作動させることができる。減衰慣性システム17が、開き角領域αの内部にある間は、ピン29は、主レバー11の嵌め込み部分39の上面に近接している。したがって、減衰慣性システム17が、開き角領域αの内部にある場合には、ドアレバー5を作動させる力が働くと、嵌め込み部分39はピン29に接するようになり、ドアレバー5に加えられる力の作用によって、減衰慣性システム17は、最終的に、極限位置であるロッキング位置Lにおいて、ピン29を介して嵌め込み部分39に接するようになる。それによって、減衰慣性システム17は、主レバー11の変位を、したがってドアハンドル1からドアレバー5が突き出ることを阻止する。
好適な一実施例において、開き角領域αの開き角の値は約10°であり、開き角領域βの開き角の値は約12°である。図6において、開き角領域αから開き角領域βへの移行境界を表わしている位置は、中間位置Iと呼ばれる。
ドアレバー5を作動させる力が減少しても、円筒状本体23内の回転ダンパー37の作用によって、基準位置Rへの減衰慣性システム17の復帰が遅延する。この遅延によって、減衰慣性システム17は、ある時間間隔だけ、開き角領域αの内部にとどまる。慣性システムばね21に相対的に回転ダンパー37を調整することによって、減衰慣性システム17を、あらかじめ定められた任意の時間間隔だけ、開き角領域αの内部にとどめることができる。このあらかじめ定められた時間間隔を、0.5〜1秒の範囲に選ぶことによって、跳ね返り効果や振動効果によるドア開放の危険性を排除し、しかも、自動車に作用する力がなくなると、ドアを開けることができる。
図7は、側面衝撃の際の、減衰慣性システム17の回転角を、時間の関数として示している。この回転角は、基準位置Rを基準として測定されている。したがって、回転角0°は、基準位置Rに対応している。回転角0°〜12°、12°〜22°においては、減衰慣性システム17は、それぞれ開き角領域β、αを占めている。回転角22°は、ロッキング位置Lに対応している。
時刻t=0において、衝撃が発生する。即座に、減衰慣性システム17は、極限位置であるロッキング位置Lに至る。0.5秒後に加速度は減少し、減衰慣性システム17は、慣性システムばね21の作用によって、基準位置Rに向かって戻り始める。すなわち、回転角は、回転ダンパー37によって定められる一定の速度で減少していく。基準位置Rに向かって戻り始めてから1秒後、すなわち時刻t=1.5において、減衰慣性システム17は中間位置Iに達し、ドアレバーを作動させることができるようになる。その後、減衰慣性システム17は、ゆっくりと基準位置Rに戻る。中間位置Iに達してから基準位置に戻るまでの時間の好適な値は1.5秒である。しかしながら、1〜5秒の範囲とすることも可能である。
したがって、最初の1.5秒間、ドアは閉じられており、その後、開放可能になる。これは、跳ね返り効果や振動効果によってドアが開けられそうになる、衝撃後の短い期間、変位防止装置3によって、ドアの開放が阻止されるということを意味する。その期間の直後、ドアは再び開放可能になり、自動車から乗車者が出ることができる、または乗車者を救助することができる。
本発明によると、減衰慣性システムの円筒状本体23内に回転ダンパー37を組み込むことによって、減衰慣性システム17を用いた簡単でコンパクトな変位防止装置3を製造することができる。したがって、本発明の変位防止装置3は、多種多様な構造のドアハンドルに容易に実装可能である。
1 ドアハンドル
3 変位防止装置
5 ドアレバー
7 ブラケット
9 ドア開放機構
11 主レバー
13 レバーばね
15 ボーデンケーブル
17 減衰慣性システム
19 慣性システムシャフト
21 慣性システムばね
23 円筒状本体
25 アーム
27 慣性質量体
29 ピン
31 受け口
33 カバー
35 端部
37 回転ダンパー
39 嵌め込み部分
51 雁首状部分
53 レバーコラム
A 回転軸
I 中間位置
L ロッキング位置
R 基準位置
α、β 開き角領域

Claims (13)

  1. − ロッキング位置領域(β)と基準位置領域(α)との間で、回転軸(A)のまわりに回転可能である減衰慣性システム(17)であって、前記ロッキング位置領域(β)においては、自動車のドアハンドル(1)が作動しないように、前記減衰慣性システム(17)の機械的部材(29)が、自動車のドア開放機構(9)の動作を妨げており、前記基準位置領域(α)においては、前記ドアハンドル(1)の自由な作動が可能である減衰慣性システム(17)と、
    − 前記減衰慣性システム(17)に働く加速度が存在していないときに、前記減衰慣性システム(17)を、前記基準位置領域(α)に戻しておくように構成されている弾性手段(21)と
    を備えている、自動車のドアハンドルのための変位防止装置であって、
    前記減衰慣性システム(17)は、
    − 前記回転軸(A)のまわりに回転可能な円筒状本体(23)と、
    − 前記円筒状本体(23)に固定されており、かつ前記回転軸(A)から半径方向に突き出ているアーム(25)と、
    − 前記アーム(25)の一端に保持されており、前記自動車への側面衝撃によって生じる加速度に伴う慣性力が印加されたときに、前記減衰慣性システム(17)を前記ロッキン位置領域に移行させるように構成されている慣性質量体(27)と
    を備えていること、および
    前記減衰慣性システム(17)は、さらに、前記回転軸を囲んで、前記円筒状本体(23)内に組み込まれている回転ダンパー(37)を備えており、この回転ダンパー(37)は、前記ロッキング位置領域(β)から前記基準位置領域(α)への前記減衰慣性システム(17)の復帰を緩慢にするように構成されていることを特徴とする変位防止装置。
  2. 前記回転ダンパー(37)は、前記ロッキング位置領域(β)から前記基準位置領域(α)への回転の向きにおいて、前記減衰慣性システム(17)の回転を遅くするように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の変位防止装置。
  3. 前記変位防止装置は、さらに、前記ドアハンドル(1)に固定されており、かつ前記回転軸を形成しているシャフト(19)を備えており、前記回転ダンパー(37)は、該シャフト(19)からの減衰反力を前記減衰慣性システム(17)に伝達するように、該シャフト(19)を囲んでいることを特徴とする、請求項1または2に記載の変位防止装置。
  4. 前記回転ダンパー(37)は、回転油圧ダンパーであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の変位防止装置。
  5. 前記機械的部材は、前記減衰慣性システム(17)が前記ロッキング位置領域(β)を占めているときに、前記ドア開放機構のレバー(11)の運動を少なくとも部分的に阻止するように、このレバー(11)の嵌め込み部分(39)と組み合うピン(29)を有しており、この嵌め込み部分(39)は、前記減衰慣性システム(17)が前記ロッキング位置領域(β)を占めているときに、前記ドアハンドル(1)を作動させる力が働くと、前記減衰慣性システム(17)が、前記ロッキング位置領域(β)の極限位置であるロッキング位置(L)に押しやられるように構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1つに記載の変位防止装置。
  6. 前記弾性手段(21)に、コイルばねが含まれており、このコイルばねは、前記回転軸(A)を囲んでいることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の変位防止装置。
  7. 前記コイルばねは、前記回転ダンパー(37)の一部分を囲んでいることを特徴とする、請求項6に記載の変位防止装置。
  8. 前記コイルばねは、前記円筒状本体(23)の内部に入り込んでいることを特徴とする、請求項6または7に記載の変位防止装置。
  9. 前記弾性手段(21)に、コイルばねが含まれており、このコイルばねは、前記アーム(25)に取り付けられていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の変位防止装置。
  10. 前記慣性質量体(27)は、その重量を調整するためのピンを受けるための受け口(31)を備えていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1つに記載の変位防止装置。
  11. 前記ロッキング位置領域(β)および前記基準位置領域(α)は、それぞれ約12°および10°の開き角を有していることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1つに記載の変位防止装置。
  12. 前記回転ダンパー(37)は、前記減衰慣性システム(17)を、0.5〜1.5秒の範囲の経過時間中に、前記ロッキング位置領域(β)から前記基準位置領域(α)に至らせるように構成されている、請求項1〜11のいずれか1つに記載の変位防止装置。
  13. − 作動時に自動車のドアの開放を可能にするように構成されているドア開放機構(9)と、
    − 自身が作動することによって、前記ドア開放機構(9)を作動させるように構成されているレバー(5)とを備えている、自動車のドアハンドルであって、
    前記ドアハンドルは、
    − ロッキング位置領域(β)と基準位置領域(α)との間で、回転軸(A)のまわりに回転可能である減衰慣性システム(17)であって、前記ロッキング位置領域(β)においては、前記ドアハンドル(1)が作動しないように、前記減衰慣性システム(17)の機械的部材(29)が、前記ドア開放機構の動作を妨げており、前記基準位置領域(α)においては、前記ドアハンドル(1)の自由な作動が可能である減衰慣性システム(17)と、
    − 前記減衰慣性システム(17)に働く加速度が存在していないときに、前記減衰慣性システム(17)を、前記基準位置領域(α)に戻しておくように構成されている弾性手段(21)とを有している、自動車のドアハンドルのための変位防止装置を備えていること、
    前記減衰慣性システム(17)は、
    − 前記回転軸(A)のまわりに回転可能な円筒状本体(23)と、
    − 前記円筒状本体(23)に固定されており、かつ前記回転軸(A)から半径方向に突き出ているアーム(25)と、
    − 前記アーム(25)の一端に保持されており、前記自動車への側面衝撃によって生じる加速度に伴う慣性力が印加されたときに、前記減衰慣性システム(17)を前記ロッキング位置領域に移行させるように構成されている慣性質量体(27)とを備えていること、および
    前記減衰慣性システム(17)は、さらに、前記回転軸を囲んで、前記円筒状本体(23)内に組み込まれている回転ダンパー(37)を備えており、この回転ダンパー(37)は、前記ロッキング位置領域(β)から前記基準位置領域(α)への前記減衰慣性システム(17)の復帰を緩慢にするように構成されていることを特徴とするドアハンドル。
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