JP6008164B2 - 多孔質電極基材の製造方法 - Google Patents
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Description
工程(1):平均直径が3〜30μmで平均繊維長が2〜12mmの炭素短繊維(A)と、平均繊維径が5μm以下で平均繊維長が2〜20mmの炭素繊維前駆体短繊維(b)および、繊度が1〜10dtex、平均繊維長が1〜20mmのフィブリル状繊維(b´)を、炭素短繊維(A)100重量部に対し、炭素繊維前駆体短繊維(b)とフィブリル状繊維(b´)の総量が20〜100重量部となるように、かつ炭素繊維前駆体短繊維(b)100重量部に対してフィブリル状繊維(b´)が25〜100重量部の割合で分散させた抄紙体を製造する工程。
工程(2):抄紙体を酸素雰囲気下において、300〜450℃で10〜300秒熱処理を行い、多孔質電極基材前駆体シートを得る工程。
工程(3):前記工程(2)で得られた前駆体シートを、窒素雰囲気下において2000〜3000℃で10分〜1時間炭素化して多孔質炭素質電極基材を製造する工程。
なお、工程(1)において、炭素繊維前駆体短繊維(b)はアクリル系ポリマーであり、フィブリル状繊維(b´)はアクリル系ポリマーと酢酸セルロースとからなる易割繊性アクリル系海島複合短繊維または木材パルプである。
<炭素短繊維(A)>
炭素短繊維(A)としては、その原料によらず用いることができるが、ポリアクリロニトリル(以後PANと略す。)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、フェノール系炭素繊維から選ばれる1つ以上の炭素繊維を含むことが好ましく、PAN系炭素繊維あるいはピッチ系炭素繊維を含むことがより好ましい。
炭素繊維前駆体短繊維(b)は、長繊維状の炭素繊維前駆体繊維を適当な長さにカットしたものである。炭素繊維前駆体短繊維(b)の繊維長は、分散性の点から、2〜20mm程度が好ましい。炭素繊維前駆体短繊維(b)の断面形状は特に限定されないが、炭素化した後の機械的強度、製造コストの面から、真円度の高いものが好ましい。また、炭素繊維前駆体短繊維(b)の直径は、炭素化時の収縮による破断を抑制するため、5μm以下であることが好ましい。
フィブリル状繊維(b´)は、天然繊維、合成繊維の区別なく、いかなる繊維を用いることも出来る。たとえば、アクリル等を主成分とするフィブリル状炭素前駆体(b´−1)から天然繊維である木材パルプまで含む。中でも含有する金属分が少ないことが好ましいため、フィブリル状繊維(b´)は、合成繊維であることが好ましい。より好ましくはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)などを用いることができる。これらをそれぞれ単独で用いてもよいし、併用してもよい。また、炭素化収率を向上させるには、以下に示すフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)を用いることが好ましい。
素短繊維(A)と炭素繊維前駆体繊維(b)および/またはフィブリル状繊維(b´)を分散させた抄紙体の製造方法としては、液体の媒体中に炭素短繊維(A)と、炭素繊維前駆体繊維(b)および/またはフィブリル状繊維(b´)とを分散させて抄造する湿式法、空気中に炭素短繊維(A)と、炭素繊維前駆体繊維(b)および/またはフィブリル状繊維(b´)とを分散させて降り積もらせる乾式法、などの抄紙方法を適用できる。しかし、抄紙体の均一性が高いという観点から、湿式法を用いることが好ましい。
<熱処理>
抄紙体を、300〜450℃の温度で10〜300秒の間熱処理して多孔質電極基材前駆体シートとする。この熱処理により炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の炭素化収率が向上する。具体的には、炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の炭素短繊維(A)への融着を促進し、後述する工程(4)の成形によって形成される炭素短繊維(A)同士の結着構造をより強固にするだけでなく、炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の表面状態を改質する。炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の改質された表面は、炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の全体を覆っており、炭素化の際には保護膜としての役割を果たすことで、炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の内部の重量減少を防ぎ、炭素化収率を大幅に向上させることが出来る。炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の炭素化収率を向上させることができる。熱処理は、酸素が潤沢に存在する雰囲気下、例えば大気中で行うことが好ましい。熱処理を行う温度は300〜450℃であり、低すぎると酸化反応が進まず、高すぎると炭化反応が生じてしまうためである。
炭素化処理は前駆体シート中の炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)および熱硬化性樹脂を炭素化する。炭素化処理は多孔質電極基材の導電性を高めるために、不活性ガス中で行うことが好ましい。炭素化処理は、通常1000℃以上の温度で行なわれる。炭素化処理温度範囲は、1000〜3000℃が好ましく、1000〜2200℃がより好ましい。炭素化処理時間は、例えば10分間〜1時間程度である。また、炭素化処理の前に、300〜800℃の程度の不活性雰囲気での焼成による前処理を行うことができる。
上述した通り、本願発明は工程(2)において熱処理することにより、炭素繊維前駆体短繊維(b)、フィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または熱硬化性樹脂の炭素短繊維(A)融着を促進し、後述する工程(4)の成形によって形成される炭素短繊維(A)同士の結着構造をより強固にするだけでなく、炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の表面状態を改質する。炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の改質された表面は、炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の全体を覆っており、炭素化の際には保護膜としての役割を果たすことで、炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)および/または後述する熱硬化性樹脂の内部の重量減少を防ぎ、炭素化収率を大幅に向上させることが出来る。従って、工程(2)で熱処理する抄紙体には、必ず繊維前駆体短繊維(b)、フィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)、熱硬化性樹脂のいずれか1つ以上が含まれている必要がある。従って、工程(1)で得られた抄紙体が繊維前駆体短繊維(b)とフィブリル状炭素前駆体繊維(b´−1)のいずれも含まない場合は、工程(2)の前に工程(4)を設けて抄紙体に熱硬化性樹脂を含浸しなければならない。即ち、工程(1)と行程(2)の間に、工程(4)を設けらなければならない。
抄紙体に含浸させる熱硬化性樹脂としては、炭素化した段階でガス拡散層の炭素繊維を結着することのできる公知の樹脂から適宜選んで用いることができる。炭素化後に導電性物質として残存しやすいという観点から、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ピッチ等が好ましく、加熱による炭素化の際に炭化率の高いフェノール樹脂が特に好ましい。
熱硬化性樹脂を含浸させる方法としては、公知の方法を用いることが出来る。たとえば、ディップ法やキスコート法、スプレー法、カーテンコート法などを用いることが出来る。とりわけ製造コストの観点から、スプレー法やカーテンコート法を用いることが好ましい。
乾燥方法としては、公知の技術を用いることが出来る。加熱されたロールに接触させて乾燥させるドラム乾燥や熱風による乾燥方法などを用いることが出来る。メンテナンスの簡便さから、非接触方式による乾燥が好ましい。乾燥温度としては、樹脂が硬化しない温度範囲60〜110℃、より好ましくは70〜100℃が好ましい。
加熱加圧成形における加熱温度は、前駆体シートの表面を効果的に平滑にするために、200℃未満が好ましく、120〜190℃がより好ましい。
シート状物を交絡処理することで、炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)および/またはフィブリル状繊維(b´)が3次元に交絡した交絡構造を有するシート(交絡構造シート)を形成することができる。
ガス拡散層1m幅のうちから、3×3cm角の試験片を10点、幅方向に均等に取り出し、それぞれの厚みをマイクロメーターにより測定し、重量を天秤により秤量することで嵩密度を算出した。10点測定した目付の平均値を其のサンプルの代表値として採用した。
(貫通方向抵抗の測定)
多孔質電極基材の厚さ方向の電気抵抗(貫通方向抵抗)は、金メッキした銅板に多孔質電極基材を挟み、銅板の上下から1MPaで加圧し、10mA/cm2の電流密度で電流を流したときの抵抗値を測定し、次式より求めた。
<実施例1>
炭素短繊維(A)として、平均繊維径が7μm、平均繊維長が3mmのPAN系炭素繊維を用意した。また、炭素繊維前駆体短繊維(b)として、平均繊維径が4μm、平均繊維長が3mmのアクリル短繊維(三菱レイヨン(株)製、商品名:D122)、フィブリル状繊維(b´)として、叩解によってフィブリル化するアクリル系ポリマーとジアセテート(酢酸セルロース)とからなる易割繊性アクリル系海島複合短繊維(三菱レイヨン(株)製、商品名:ボンネルM.V.P.−C651、平均繊維長:3mm)を用意した。
(1)炭素短繊維(A)の離解
炭素短繊維(A)を、繊維濃度が1%(10g/L)になるように水中へ分散して、ミキサーを通して離解処理し、離解スラリー繊維(SA)とした。
(2)炭素繊維前駆体短繊維(b)の離解
炭素繊維前駆体短繊維(b)を、繊維濃度が1%(10g/L)になるように水中へ分散して、ミキサーを通して離解処理し、離解スラリー繊維(Sb)とした。
(3)フィブリル状繊維(b´)の離解
前記易割繊性アクリル系海島複合短繊維を、繊維濃度が1%(10g/L)になるように水中へ分散させミキサーを通して叩解・離解処理し、離解スラリー繊維(Sb´)とした。
(4)抄紙体の製造
炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)およびフィブリル状繊維(b´)とが、質量比70:10:20で、かつスラリー中の繊維の濃度が、1.44g/Lとなるように離解スラリー繊維(SA)、離解スラリー繊維(Sb)、離解スラリー繊維(Sb´)、希釈水を計量し、分散させた。抄紙には、ネット駆動部及び幅60cm×長さ585cmのプラスチックネット製平織メッシュをベルト状につなぎあわせて連続的に回転させるネットよりなるシート状物搬送装置、スラリー供給部幅が48cm、ネット下部に配置した減圧脱水装置からなる処理装置を用いた。処理装置の下流に下記の3本のウォータージェットノズルを備えた加圧水流噴射処理装置を配置した。
ノズル2:孔径φ0.15mm×501孔、幅方向孔間ピッチ1mm(1001孔/幅1m)、1列配置、ノズル有効幅500mm
ノズル3:孔径φ0.15mm×1002孔、幅方向孔間ピッチ1.5mm、3列配置、列間ピッチ5mm、ノズル有効幅500mm
加圧水流噴射圧力を1MPaノズル1、圧力2MPa(ノズル2)、圧力1MPa(ノズル3)として、繊維の分散したスラリーをスラリー供給部より投入し、減圧脱水を経た後、ノズル1、ノズル2、ノズル3の順で通過させて交絡処理を加え3次元交絡構造を持つ抄紙体を得た。抄紙体を、ピンテンター試験機(辻井染機工業(株)製PT−2A−400)により150℃で3分間、乾燥させて目付けが60g/m2の抄紙体を得た。なお、抄紙体における炭素短繊維(A)および炭素繊維前駆体短繊維(b)、フィブリル状繊維(b´)の分散状態は、良好でさらにハンドリング性は良好であった。
(5)加圧加熱成形
次に、この抄紙体の両面を、シリコーン系離型剤をコートした紙で挟み込むように配置し、ダブルベルトプレス装置にて190℃、ベルト速度0.2m/分にてプレス成形を行った。
(6)熱処理
成形シートの熱処理工程には、上下面に遠赤外線ヒーターが配された加熱長1mの熱処理炉(NGKキルンテック(株)製)を使用した。熱処理炉の温度を300℃に設定し、カットした成形シートを0.2m/分の速度で送り込み、前駆体シートを得た。実行熱処理時間は12秒であった。熱処理後の前駆体シートは黄色〜茶色に変色していた。
(7)炭素化処理
その後、この前駆体シートをバッチ炭素化炉にて、窒素ガス雰囲気中、2000℃の条件下で1時間炭素化処理して多孔質炭素電極基材を得た。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は65.14%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例2>
熱処理を行う際に、搬送速度を1m/分としたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、61.27%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例3>
熱処理を行う際に、搬送速度を5m/分としたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、51.71%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例4>
熱処理を行う際に、熱処理温度を330℃としたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、67.42%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例5>
熱処理を行う際に、熱処理温度を330℃としたこと以外は、実施例2と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、62.70%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例6>
熱処理を行う際に、熱処理温度を330℃としたこと以外は、実施例3と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、54.37%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例7>
熱処理を行う際に、熱処理温度を360℃としたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、68.53%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例8>
熱処理を行う際の熱処理温度を360℃としたこと以外は、実施例2と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、66.15%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例9>
熱処理を行う際の熱処理温度を360℃としたこと以外は、実施例3と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、56.94%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例10>
熱処理を行う際に、熱処理温度を390℃としたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、72.49%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例11>
熱処理を行う際に、熱処理温度を390℃としたこと以外は、実施例2と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、67.70%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例12>
熱処理を行う際に、熱処理温度を390℃としたこと以外は、実施例3と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、56.51%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例13>
熱処理を行う際に、熱処理温度を420℃としたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、70.71%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例14>
熱処理を行う際に、熱処理温度を420℃としたこと以外は、実施例2と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、70.82%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例15>
熱処理を行う際に、熱処理温度を420℃としたこと以外は、実施例3と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、59.67%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例16>
熱処理を行う際に、熱処理温度を450℃としたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、56.19%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例17>
熱処理を行う際に、熱処理温度を450℃としたこと以外は、実施例2と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、69.15%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例18>
熱処理を行う際に、熱処理温度を450℃としたこと以外は、実施例3と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、60.08%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例19>
フィブリル状繊維(b´)として一般的に市販されている木材パルプを用い、パルパーにて叩解して用いたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、61.75%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例20>
フィブリル状繊維(b´)として木材パルプを用い、パルパーにて叩解して用いたこと以外は、実施例2と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、55.41%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<実施例21>
熱処理を行う際に、熱処理温度を450℃としたこと以外は、実施例3と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、50.09%と高く、貫通方向抵抗も良好であった。評価結果を表1に示す。
<比較例1>
熱処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、44.32%と低かった。また、貫通方向抵抗は10.45mΩ・cm2と一般的な値であった。評価結果を表1に示す。
<比較例2>
熱処理を行わなかったこと以外は、実施例19と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、40.21%と低かった。また、貫通方向抵抗は11.55mΩ・cm2と一般的な値であった。評価結果を表1に示す。
<比較例3>
熱処理を行う際に、搬送速度を0.005m/分(5mm/分)と低速にしたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。熱処理工程に置いて酸化処理を過剰に施したため、得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、40.51%と低く、貫通方向抵抗も11.21mΩ・cm2と一般的な値であった。評価結果を表1に示す。
<比較例4>
熱処理を行う際に、搬送速度を10m/分と高速にしたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。熱処理工程に置いて酸化処理が不十分であったため、得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、45.33%と低く、貫通方向抵抗も10.55mΩ・cm2と一般的な値であった。評価結果を表1に示す。
<比較例5>
熱処理を行う際に、熱処理温度を450℃、搬送速度を0.005m/分(5mm/分)と低速にしたこと以外は、実施例1と同様にした。しかしながら、熱処理工程に置いて著しく変形、破損してしまい、シート形態を保つことが出来ず、多孔質炭素電極基材を得ることが出来なかった。したがって、炭素化収率および貫通方向抵抗は測定不能であった。
<比較例6>
熱処理を行う際に、熱処理温度を450℃、搬送速度を10m/分と高速にしたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質炭素電極基材を製造した。熱処理工程に置いて酸化処理が不十分であったため、得られた多孔質炭素電極基材の炭素化収率は、46.43%と低く、貫通方向抵抗も10.11mΩ・cm2と一般的な値であった。評価結果を表1に示す。
Claims (5)
- 以下の工程を含む多孔質炭素質電極基材の製造方法。
工程(1):平均直径が3〜30μmで平均繊維長が2〜12mmの炭素短繊維(A)と、平均繊維径が5μm以下で平均繊維長が2〜20mmの炭素繊維前駆体短繊維(b)および、繊度が1〜10dtex、平均繊維長が1〜20mmのフィブリル状繊維(b´)を、炭素短繊維(A)100重量部に対し、炭素繊維前駆体短繊維(b)とフィブリル状繊維(b´)の総量が20〜100重量部となるように、かつ炭素繊維前駆体短繊維(b)100重量部に対してフィブリル状繊維(b´)が25〜100重量部の割合で分散させた抄紙体を製造する工程。
工程(2):抄紙体を酸素雰囲気下において、300〜450℃で10〜300秒熱処理を行い、多孔質電極基材前駆体シートを得る工程。
工程(3):前記工程(2)で得られた前駆体シートを、窒素雰囲気下において2000〜3000℃で10分〜1時間炭素化して多孔質炭素質電極基材を製造する工程。
なお、工程(1)において、炭素繊維前駆体短繊維(b)はアクリル系ポリマーであり、フィブリル状繊維(b´)はアクリル系ポリマーと酢酸セルロースとからなる易割繊性アクリル系海島複合短繊維または木材パルプである。 - 工程(1)と行程(2)の間に、抄紙体に熱硬化性樹脂を含浸させ、次いで乾燥・成形を行う工程(4)を有する請求項1に記載の製造方法。
- 工程(1)と行程(4)の間に、抄紙体を交絡処理する工程(5)を有する請求項2に記載の製造方法。
- 工程(3)における熱処理方法が、遠赤外線による加熱である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 工程(3)における熱処理方法が、誘導加熱ロールによる接触方式の加熱である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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