JP5532334B2 - 多孔質電極基材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
以下の(1)〜(3)の工程を含む、多孔質電極基材の製造方法、である。
(1)前駆体シート全体に対する質量比が20〜80質量%の炭素短繊維(A)と、前駆体シート全体に対する質量比が合計で20〜80質量%の炭素繊維前駆体短繊維(b)及びフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)とを分散して前駆体シートを製造する工程。
(2)炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)及びフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)の質量比が異なる前記工程(1)に記載の前駆体シートを2枚以上積層し、交絡処理して積層した前駆体シートを製造する工程。
(3)積層した前駆体シートを1000℃以上で炭素化する工程。
(1)炭素短繊維(A)と、炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)とを分散して前駆体シートを製造する工程。
(2)組成の異なる前駆体シートを2枚以上積層し、交絡処理して積層した前駆体シートを製造する工程。
(3)積層した前駆体シートを1000℃以上で炭素化する工程。
以下、本発明を詳細に説明する。
第一の工程では、炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)とを2次元平面内において分散させることにより、前駆体シートを製造する。
ポリアクリロニトリル系炭素繊維(以下「PAN系炭素繊維」という。)、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維等の炭素繊維を適当な長さに切断してものである。炭素短繊維(A)の平均繊維長は、分散性の点から、2〜12mm程度であることが好ましい。また、炭素短繊維(A)の平均繊維径は、炭素短繊維の生産コスト及び分散性の面から、3〜9μmであることが好ましく、多孔質電極基材の平滑性の面から、4〜8μmであることがより好ましい。さらに、多孔質電極基材の機械的強度の観点から、PAN系炭素繊維が好ましい。
炭素繊維前駆体短繊維(b)は、長繊維状の炭素繊維前駆体繊維を適当な長さにカットしたものである。炭素繊維前駆体短繊維(b)の繊維長は、分散性の点から、2〜20mm程度が好ましい。炭素繊維前駆体短繊維(b)の断面形状は特に限定されないが、炭素化した後の機械的強度、製造コストの面から、真円度の高いものが好ましい。また、炭素繊維前駆体短繊維(b)の直径は、炭素化時の収縮による破断を抑制するため、5μm以下であることが好ましい。
フィブリル状炭素前駆体繊維(b´)とは、適当な長さにカットした長繊維状の易割繊性海島複合繊維であり、リファイナーやパルパーなどによって叩解しフィブリル化するものである。フィブリル状炭素前駆体繊維(b´)は、共通の溶剤に溶解し、かつ非相溶性である2種類以上の異種ポリマーを用いて製造され、少なくとも1種類のポリマーが、炭素化処理する工程における残存質量が20質量%以上であることが好ましい。
分散とは、炭素短繊維(A)が短絡や折損をしないように2次元平面内において分散している状態である。また、この2次元平面内での炭素短繊維(A)の配向方向は、実質的にランダムであっても良く、特定方向への配向性が高くなっていても良い。
第二の工程では、組成の異なる前駆体シートを積層し、交絡処理して1枚の前駆体シートを製造する。交絡処理によって、前駆体シートの炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)は、3次元に交絡した状態として存在する。
積層一体化方法としては、前駆体シートX−1と前駆体シートX−2をそれぞれ別に製造した後、重ね合わせた後に交絡処理を施す方法、前駆体シートX−1を製造した後、そのシート上に前駆体シートX−2を直接製造し、次いで交絡処理を施す方法などが挙げられる。
前駆体シートX−1と前駆体シートX−2との間の接合が容易であり、さらにシート間の接合力が強いという点で、前駆体シートX−1の上に前駆体シートX−2を製造した後に交絡処理する方法が好ましい。より具体的には、あらかじめ製造した前駆体シートX−1上に、質量比率の異なる炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)を液体の媒体中に分散させたスラリーを直接供給し、組成の異なる前駆体シートを2枚積層し、次いで交絡処理を施すことで3次元交絡構造を持つ前駆体シートX−3を得ることができる。
交絡処理は、3次元交絡交構造が形成さればよく、例えば、ニードルパンチング法などの機械交絡法、ウォータージェットパンチング法などの高圧液体噴射法、スチームジェットパンチング法などの高圧気体噴射法、或いはこれらの組み合わせによる方法を用いることができる。交絡工程での炭素短繊維(A)の破断を抑制でき、かつ十分な交絡性が得られるという点から、高圧液体噴射処理法が好ましい。
第三の工程では、前駆体シートを1000℃以上で炭素化し、多孔質電極基材を得る。本工程により、炭素短繊維(A)は、炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)で接合される。接合状態は、接合部において屈曲状又は湾曲状となっている。また、炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)を炭素化される。この工程を経て、前駆体シートは、3次元網目状炭素繊維からなる多孔質電極基材となり、機械的強度及び導電性を高めることができる。
ここで、炭素化処理の前に、交絡処理した後の前駆体シートX−3を200℃未満の温度で加熱加圧処理して前駆体シートYとし、炭素化処理することが好ましい。これにより前駆体シートX−3中の炭素短繊維(A)を炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)で融着させ、かつ多孔質電極基材の厚みムラを低減させ、さらに、交絡処理によるシート片側表面近傍における各繊維の毛羽立ちを抑制できる。
さらに前記加熱加圧処理によって得られた前駆体シートYは、200℃以上300℃未満の温度で酸化処理して前駆体シートZとし、炭素化することが好ましい。これにより炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)による炭素短繊維(A)の融着を良好に行い、かつ、炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)の炭素化率を向上させることができる。酸化処理は、240〜270℃で行うことがより好ましい。
本発明により得られる多孔質電極基材は、2次元平面内に分散された炭素短繊維(A)同士が、炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)で屈曲状又は湾曲状となった状態で接合され、さらに炭素化されることにより3次元網目状炭素繊維を含む多孔質電極基材となっている。多孔質電極基材は、シート状、渦巻き状等の形状をとることができる。シート状にした場合、多孔質電極基材の目付けは15〜100g/m2程度が好ましく、空隙率は
50〜90%程度が好ましく、厚みは50〜300μm程度が好ましい。多孔質電極基材のガス透気度は、500〜30000ml/hr/cm2/mmAqであることが好ましい。また、多孔質電極基材の貫通方向抵抗厚さ方向の電気抵抗(貫通方向抵抗)は、50mΩ・cm2以下であることが好ましい。
多孔質電極基材における3次元網目状炭素繊維(B)の含有率は、10〜90質量%が好ましい。多孔質電極基材の機械的強度を十分なものに保つため、3次元網目状炭素繊維(B)の含有率は、20〜80質量%がより好ましい。
本発明の多孔質電極基材は、膜−電極接合体に好適に用いることができる。また本発明の多孔質電極基材を用いた膜−電極接合体は、固体高分子型燃料電池に好適に用いることができる。
JIS P−8117に準拠し、ガーレーデンソメーターを使用して200mLの空気が透過するのにかかった時間を測定し、ガス透気度(ml/hr/cm2/mmAq)を算出した。
多孔質電極基材の厚みは、厚み測定装置ダイヤルシックネスゲージ((株)ミツトヨ製、商品名:7321)を使用して測定した。測定子の大きさは直径10mmで、測定圧力は1.5kPaとした。
多孔質電極基材の厚さ方向の電気抵抗(貫通方向抵抗)は、金メッキした銅板に多孔質電極基材を挟み、銅板の上下から1MPaで加圧し、10mA/cm2の電流密度で電流を流したときの抵抗値を測定し、次式より求めた。
貫通方向抵抗(mΩ・cm2)=測定抵抗値(mΩ)×試料面積(cm2)
(4)発電性能及び電池内部の接触抵抗
両面に触媒担持カーボン(触媒:Pt、触媒担持量:50質量%)からなる触媒層(触媒層面積:25cm2、Pt付着量:0.3mg/cm2)を形成したパーフルオロスルホン酸系の高分子電解質膜(膜厚:30μm)を、多孔質電極基材の高圧液体噴射処理を施していない面側を高分子電解質膜と接する面ように2組の多孔質電極基材で挟持し、これらを接合して得たMEAを蛇腹状のガス流路を有する2枚のカーボンセパレーターによって挟み、固体高分子型燃料電池(単セル)を形成し、温度を80℃としたこの単セルに水素ガスと空気を80℃のバブラーを介して供給して発電させた。起電力―電流密度曲線を記録し、電流密度0.8A/cm2で発電時に取り出される起電力及び抵抗値を評価した。
細孔径分布は公知の水銀圧入法により、細孔容積と細孔半径の細孔分布を求め、そのピークにおける最大値の半分の値をとる細孔径の範囲を半値幅とした。なお、水銀ポロシメーターはQuantachrome社製 Pore Master−60を用いた。
炭素短繊維(A)として、平均繊維径が7μm、平均繊維長が3mmのPAN系炭素繊維を用意した。また、炭素繊維前駆体短繊維(b)として、平均繊維径が4μm、平均繊維長が3mmのアクリル短繊維(三菱レイヨン(株)製、商品名:D122)、フィブリル状炭素前駆体繊維(b´)として、叩解によってフィブリル化するアクリル系ポリマーとジアセテート(酢酸セルロース)とからなる易割繊性アクリル系海島複合短繊維(三菱レイヨン(株)製、商品名:ボンネルM.V.P.−C651、平均繊維長:3mm)を用意した。
(1)炭素短繊維(A)の離解
炭素短繊維(A)を、繊維濃度が1%(10g/L)になるように水中へ分散して、ミキサーを通して離解処理し、離解スラリー繊維(SA)とした。
(2)炭素繊維前駆体短繊維(b)の離解
炭素繊維前駆体短繊維(b)を、繊維濃度が1%(10g/L)になるように水中へ分散して、ミキサーを通して離解処理し、離解スラリー繊維(Sb)とした。
(3)フィブリル状炭素前駆体繊維(b´)の離解
前記易割繊性アクリル系海島複合短繊維を、繊維濃度が1%(10g/L)になるように水中へ分散させミキサーを通して叩解・離解処理し、離解スラリー繊維(Sb´)とした。
(4)前駆体シートX−1の製造
炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)及びフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)とが、質量比70:10:20で、かつスラリー中の繊維の濃度が、1.44g/Lとなるように離解スラリー繊維(SA)、離解スラリー繊維(Sb)、離解スラリー繊維(Sb´)、希釈水を計量し、標準角型シートマシン(熊谷理機工業(株)製、商品名:No.2555)を用いて、JIS P−8209に準拠して手動により二次元平面内(縦250mm、横250mm)において分散させ、乾燥させることで、目付けが30g/m2の前駆体シートX−1を得た。なお、前駆体シートにおける炭素短繊維(A)及び炭素繊維前駆体短繊維(b)、フィブリル状炭素繊維前駆体短繊維(b´)の分散状態は、良好であった。
(5)前駆体シートX−2の製造
前記(4)記載の炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)及びフィブリル状
炭素前駆体繊維(b´)とが、質量比30:50:20となるように調製した以外は同様
にして目標目付30g/m2の前駆体シートX−2を得た。
(6)3次元交絡構造を持つ前駆体シートX−3の製造
ネット駆動部及び幅60cm×長さ585cmのプラスチックネット製平織メッシュをベルト状につなぎあわせて連続的に回転させるネットよりなるシート状物搬送装置、スラリー供給部幅が48cm、ネット下部に配置した減圧脱水装置からなる処理装置を用いた。
処理装置の下流に下記の3本のウォータージェットノズルを備えた加圧水流噴射処理装置を配置した。
ノズル2:孔径φ0.15mm×501孔、幅方向孔間ピッチ1mm(1001孔/幅1m)、1列配置、ノズル有効幅500mm
ノズル3:孔径φ0.15mm×1002孔、幅方向孔間ピッチ1.5mm、3列配置、列間ピッチ5mm、ノズル有効幅500mm
前記前駆体シートX−1をシート状搬送装置の上に配置し、その上に加圧水流噴射処理を直接受ける面として前駆体シートX−2を重ね合わせて配置した。加圧水流噴射圧力を1MPaノズル1、圧力2MPa(ノズル2)、圧力1MPa(ノズル3)として、前駆体シートをノズル1、ノズル2、ノズル3の順で通過させて交絡処理を加え3次元交絡構造を持つ積層一体化した前駆体シートX−3を得た。
(7)乾燥処理
前記3次元交絡構造を持つ積層一体化させた前駆体シートX−3を、ピンテンター試験機(辻井染機工業(株)製PT−2A−400)により150℃で3分間、乾燥させて3次元交絡構造を持つ積層一体化させた前駆体シートを得た。この3次元交絡構造を持つ積層一体化させた前駆体シート中での炭素短繊維(A)、炭素繊維前駆体短繊維(b)及びフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)の分散状態は良好でさらに、繊維の絡み合いも良好であり、剥離を生じることがなく、ハンドリング性は良好であった。
(8)加圧加熱処理
次に、この前駆体シートの両面を、シリコーン系離型剤をコートした紙で挟んだ後、バッチプレス装置にて180℃、3MPaの条件下で3分間加圧加熱処理した。
(9)炭素化処理
その後、この前駆体シートをバッチ炭素化炉にて、窒素ガス雰囲気中、2000℃の条件下で1時間炭素化処理して多孔質電極基材を得た。
実施例1記載の前駆体シートX−1及び前駆体シートX−2の積層順序を入れ替え、前駆体シートX−2の上に加圧水流噴射処理を直接受ける面として前駆体シートX−1を配し、加圧水流噴射装置を用いて、交絡処理を行い積層一体化した前駆体シートを得たこと以外は実施例1と同様にして多孔質電極基材を得た。多孔質電極基材のガス透気度、厚み、貫通方向抵抗はそれぞれ良好であった。また固体高分子型燃料電池の正極及び負極に多孔質電極基材を組み込んで発電性能を評価したところ、良好な発電性能を示し、また電池内部の接触抵抗も小さな値を示した。発電試験後においても多孔質電極基材は剥離していなかった。水銀圧入法により細孔径分布を測定したところ、一山のピークが得られた。ピークにおける半値幅を算出した。評価結果を表1に示す。
炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)及びフィブリル状炭素前駆体繊維
(b´)とが、質量比60:20:20となる前駆体シートX−4及び、炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)及びフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)とが、質量比40:40:20となる前駆体シートX−5を作製し、前駆体シートX−4の上に加圧水流噴射処理を直接受ける面として前駆体シートX−5を配し、加圧水流噴射装置を用いて、交絡処理を行い積層一体化した前駆体シートを得たこと以外は実施例1と同様の処理を施して多孔質電極基材を得た。多孔質電極基材のガス透気度、厚み、貫通方向抵抗はそれぞれ良好であった。また固体高分子型燃料電池の正極及び負極に多孔質電極基材を組み込んで発電性能を評価したところ、良好な発電性能を示し、また電池内部の接触抵抗も小さな値を示した。発電試験後においても多孔質電極基材は剥離していなかった。水銀圧入法により細孔径分布を測定したところ、一山のピークが得られた。ピークにおける半値幅を算出した。評価結果を表1に示す。
前記記載の前駆体シートX−4及び前駆体シートX−5の積層順序を入れ替え、前駆体シートX−4の上に加圧水流噴射処理を直接受ける面として前駆体シートX−3を配し、加圧水流噴射装置を用いて、交絡処理を行い積層一体化した前駆体シートを得たこと以外は実施例1と同様の処理を施して多孔質電極基材を得た。多孔質電極基材のガス透気度、厚み、貫通方向抵抗はそれぞれ良好であった。また固体高分子型燃料電池の正極及び負極に多孔質電極基材を組み込んで発電性能を評価したところ、良好な発電性能を示し、電池内部の接触抵抗も小さな値を示した。発電試験後においても多孔質電極基材は剥離していなかった。水銀圧入法により細孔径分布を測定したところ、一山のピークが得られた。ピークにおける半値幅を算出した。評価結果を表1に示す。
特許文献1(特開2009−234851号)を参考にして、炭素短繊維(A)をミキサーにより解繊し、十分に分散したところにバインダーであるポリビニルアルコール(PVA)の短繊維(クラレ株式会社製VBP105−1 カット長3mm)の10質量%溶液を均一に分散させ、標準角型シートマシン(熊谷理機工業(株)製、商品名:No.2555)を用いて、JIS P−8209法に準拠して手動により二次元平面内(縦250mm、横250mm)において分散させ、乾燥させることで、炭素短繊維(A)の目付けが12g/m2及び20g/m2の前駆体シートを得た。ポリビニルアルコールの付着量はシートに対して20重量%であった。
Claims (5)
- 以下の(1)〜(3)の工程を含む、多孔質電極基材の製造方法。
(1)前駆体シート全体に対する質量比が20〜80質量%の炭素短繊維(A)と、前駆体シート全体に対する質量比が合計で20〜80質量%の炭素繊維前駆体短繊維(b)及びフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)とを分散して前駆体シートを製造する工程。
(2)炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b)及びフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)の質量比が異なる前記工程(1)に記載の前駆体シートを2枚以上積層し、交絡処理して積層した前駆体シートを製造する工程。
(3)積層した前駆体シートを1000℃以上で炭素化する工程。 - 前記工程(2)と(3)の間で前駆体シートを、加熱加圧処理する工程(4)を含む、請求項1記載の製造方法。
- 前記工程(4)と工程(3)の間で、加熱加圧処理した前記前駆体シートを200℃以上300℃未満の温度で酸化処理する工程(5)を含む、請求項2記載の製造方法。
- 炭素繊維前駆体短繊維(b)及び/又はフィブリル状炭素前駆体繊維(b´)が、アクリル系繊維である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 水銀圧入法によって測定された細孔径分布のピークにおける半値幅が8〜20μmの範囲にある、請求項1〜4のいずれかの方法で製造された多孔質電極基材。
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