JP6006978B2 - 運搬装置 - Google Patents

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本発明は、両面仕上げ材組付パネルを運搬するための運搬装置に係り、特に、仕上げ面を含む面材を両面に備えるパネルを運搬する運搬装置に関する。
両面仕上げ材組付パネルである腰壁パネルは、家屋等の建築物を構成する部材のうち、室内にあるオープンキッチンの壁等又は室外にあるバルコニー、パラペット等の壁に用いられ、外気を遮断する機能を要さない。このため、腰壁用のパネルは、外壁用のパネルと異なり、その内部に断熱構造を有していないものが一般的である。
よって、腰壁用のパネルにおいては、建築作業場において内部に断熱構造を設ける必要がないため、内部が開放された状態で製造工場から建築作業場へと運搬する必要はない。更に、建築作業場において床や壁に設けられたフレームへの取り付けを容易にするために、取り付け用のフレームの両面に仕上げ面を有する面材が取り付けられた状態で運搬されることが多い。
図10に示す腰壁パネル60は、床や壁に固定するため、また強度を高めるために備えられたフレーム630と、一方の面が仕上げ面であり、フレーム630の両側面に他方の面を固定された2枚の面材600とを有する。
この腰壁パネル60は、従来、トラック80の荷台800上に載置された鋼製支持材92の上に複数平積みされて運搬されていた。この複数の腰壁パネル60の相互間、及び腰壁パネル60と鋼製支持材92との間には、仕上げ面を保護するためにポリスチレン製の緩衝材90が設けられている。緩衝材90は、腰壁パネル60の相互間、及び腰壁パネル60と鋼製支持材92とを離間させることで互いに当接することを防ぎ、トラック80の運転時に振動衝撃を緩和することで面材600の破損を防止している。
腰壁パネル60は、腰壁パネル60の上面及び側面に亘ってトラック80に固定されたロープが締め込まれることによって、荷台800に固定される。トラック80に積載されている腰壁パネル60は、上段から下段への順で、図示せぬクレーンによって吊り上げられて荷台800から取り出される。
また、図11に示すように、外壁パネル61を運搬するのにラック93を用いる方法がある。外壁パネル61は、フレームと下地材とを含む内面材612と、内面材612の片面に固定され、仕上げ面を含む外面材610とを備えるものである。
ラック93は、角形鋼管から形成された複数の部材から構成され、2本のベース部材94と、2本のベース部材94のそれぞれから2本ずつ立設する計4本の支柱95と、それぞれ2本の支柱95に取り付けられたパネル支持部材96とを備える。
パネル支持部材96は、四角柱状であり、ベース部材54に垂直な方向に向けて配され、2本支柱95に渡されて着脱可能に支持されている。パネル支持部材96は、1段につき2本、8段分設けられている。
ラック93に積載されている外壁パネル61は、クレーンによって吊り上げられて上段から下段の順でラック93から取り出される。なお、このラック93からの外壁パネル61の取り出し方法は、最上段の外壁パネル61を吊り上げ、現れたパネル支持部材96を取り外して、次の下段の外壁パネル61を吊り上げるという手順でなされる。このようにして、外壁パネル61とパネル支持部材96とは交互に取り外される。
また、特許文献1においては、水平に配置された架台床と、架台床から立設する複数の支持部材と、支持部材に固定され板材を支える部材である複数の背板と、背板に固定された紐とを備える運搬装置が開示されている。この運搬装置は、複数の板材の面を重ね合わせ背板にもたれかけさせて、紐で複数の板材と背板とを締結して固定することによって、板材を立設した状態で運搬する機能を有する。
特開平9−118236公報
図10に示された腰壁パネル60の運搬方法においては次のような課題があった。
(課題1)
緩衝材90によって運搬時の振動を緩衝でき、腰壁パネル60相互の当接を防げたとしても、緩衝材90が面材600の仕上げ面に直接接触しており、緩衝材90に接する部位のみに局部的な応力が加わるため塗膜に損傷を与える可能性があった。特に、高品質な塗装が面材600に施されている場合には、局部的な応力の負荷を防ぐ必要性が高かった。
(課題2)
また、緩衝材90の表面が汚れている場合には、その汚れが面材600に転写してしまうことがあった。特に、トラック80に固定されるロープの締結することによって緩衝材90と腰壁パネル60との間に接触圧力が残留すること、運搬時の振動によって摩擦熱が生じること等によって汚れが転写する蓋然性が高かった。
(課題3)
また、面材600の損傷を防ぐために、作業者は慎重に腰壁パネル60を積載する必要があり、また、腰壁パネル60の仕上げ面の汚損を防ぐために緩衝材90を清浄にしなくてはならず、作業効率が少なからず低下していた。
更に、図11に示されたラック93を用いて、腰壁パネル60を運搬する場合においては次のような課題があった。
(課題4)
ラック93に、外壁パネル61を積載する場合には、パネル支持部材96上にラック93の内面材612が接するために、仕上げ面を含む外面材610が損傷する問題は生じない。しかし、両面に仕上げ面を有する腰壁パネル60をラック93に積載する場合には、面材600の仕上げ面が鋼製のパネル支持部材96に接触し、損傷してしまうことがあった。このため、例えパネル支持部材96と腰壁パネル60との間に緩衝材90を介装させたとしても、上記のように、緩衝材90が、面材600の仕上げ面に損傷及び汚損を与える等の問題があった。
更に、図10に示された腰壁パネル60を運搬する方法、及び図11に示されたラック93を用いて、腰壁パネル60を運搬する方法に共通する課題として次のような課題があった。
(課題5)
建築作業場へ搬入する際には、腰壁パネル60にロープをかけ、クレーンによって吊り上げてトラック80又はトラック80に積載されたラック93から取り出す。腰壁パネル60は、ロープによって支持する位置が偏っていていると、吊り上げ開始時に傾いてしまい、その下段の腰壁パネル60に当接して互いに損傷してしまう虞があった。
(課題6)
また、トラック80への積載時にトラックシートを最上段の腰壁パネル60に被せるために、それより下段の腰壁パネル60上に作業者が乗ることがあった。この場合、面材600の仕上げ面が破損又は汚損することがあった。
(課題7)
腰壁パネル60は、荷台800上に平積みされた状態、及びラック93に乗せられて状態においては、寝かせられた状態である。このため、作業者は、他の建材への取り付け時に腰壁パネル60を立て起こす必要がある。この際、作業者が面材600の端部を支点として回転させて立て起こすことにより、面材600の端部が損傷してしまうことがあった。このため、作業者は、面材600の端部が他のものに接触しないように、腰壁パネル60を慎重に立て起こさなければならず作業効率が低かった。
(課題8)
また、腰壁パネル60を保管庫等に保管する場合には、保管場所の高さ方向のスペースと、保管場所までの搬送するクレーンの大きさのために、8,9枚等の所定の枚数に限られることが多い。所定の枚数を超える場合には、例え1枚であっても、腰壁パネル60の面積分だけ格納スペースが必要であり保管効率が低かった。
図10に示された腰壁用の腰壁パネル60の運搬方法、図11に示されたラック93を用いて腰壁パネル60を運搬する方法、及び特許文献1に開示された運搬装置に共通する課題として次のような課題があった。
(課題9)
図10に示された腰壁パネル60が面方向に重ね合わせられて積載されている場合、及び特許文献1に開示された板材が面方向に重ね合わせている積載されている場合、重ね合わせられた腰壁パネル60又は板材のうち最も外側のものしか取り出すことができなかった。同様に、ラック93に腰壁パネル60が積載されている場合も、腰壁パネル60の取り出し方向である吊り上げ方向は一方向のみに制限されるため、最上段の腰壁パネル60のみしか取り出すことができなかった。つまり、板材を取り出す順番は、積載する順番によって定められ、変更することはできなかった。
よって、建築作業場での作業効率向上のために、所定の順で腰壁パネル60又は板材を取り出す場合には、前もってその積載順序を定めなければならなかった。更に、同一の場所と異なる場所とに配された腰壁パネル60又は板材を積載する場合には、定めた順番で積載しなければならないため、同一の場所においてまとめて積載することが難しかった。このため、全体における作業効率が低くなっていた。
(課題10)
図10に示された腰壁パネル60を運搬する方法、又は図11に示されたラック93を用いて腰壁パネル60を運搬する方法において、最上段にある腰壁パネル60は、直接的又はトラックシートを介して間接的にロープ等で締め付けられることとなる。また、特許文献1に開示された搬送装置によると、上記の例と同様に、板材が重なり合わせられた状態で、最外側にある板材が紐によって締め付けられることとなる。このような場合、ロープ又は紐の締め付け強さによって腰壁パネル60又は板材の仕上げ面が損傷又は汚損することがあった。
また、ロープ又は紐による締め付けによって、腰壁パネル60又は板材の面材600同士に圧力負荷が残存する。この状態で、運搬時に振動及び衝撃が加わることで、面材600の塗膜が損傷することがあった。特に、板材が大型のものである場合には、振れ幅が大きく、大きな重量を有することで、振動によって大きな衝撃力が発生するため、面材600の塗膜を損傷させる蓋然性が高かった。
このような場合、運搬時の振動を抑えるために低速運転を余儀なくされたり、緩衝材90を、硬度の低いもの又は摩擦熱の発生しづらい限定された材料のものを用いる必要があるため選定作業が必要となり作業効率が低下していた。
上記課題を総括すると、課題1〜7,9,10は、両面仕上げ材組付パネルの面材の損傷及び汚損を防止し、且つ、作業効率良く運搬するという課題であり、課題8は、保管効率を高めるという課題である。このうち、両面仕上げ材組付パネルの面材の損傷又は汚損を防止することを第1の課題とし、運搬の作業効率を高め、保管効率を高めることを第2の課題とする。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、両面仕上げ材組付パネルの面材が運搬時に損傷又は汚損することを防止することを目的とする。
上記課題は、請求項1に係る発明によれば、一方向に延在する向きで所定の間隔を置いて設けられた少なくとも2本の長尺フレームを備えるフレーム部と、該フレーム部の両側面に固定された2枚の面材と、から構成される両面仕上げ材組付パネルを運搬するための運搬装置であって、前記フレーム部の一方のフレームを支持する第1ベース部材と、該第1ベース部材の一端側から立設する少なくとも1本の支柱と、前記第1ベース部材に支持された前記フレーム部のうち他方のフレームを押さえる押さえ部材と、から構成されるパネル挟持セットを備え、前記押さえ部材は、前記支柱に挿通されて前記支柱に対して摺動する摺動部を有して、前記支柱に沿って摺動可能に取り付けられており、前記押さえ部材と前記第1ベース部材とによって、前記フレーム部を挟持することにより解決される。
このように構成されていることにより、面材に触れずに両面仕上げ材組付パネルを挟持することができ面材の仕上げ面の損傷及び汚損を防ぐことができる。更に具体的には、運搬装置をトラックの荷台にロープによって固定する場合に、ロープの締め付け力は、押さえ部材を介してフレーム部に付加されることとなり、面材には付加されない。このため面材の破損を防ぐことができる。
また、前記押さえ部材と前記第1ベース部材とによって、前記両面仕上げ材組付パネルが前記第1ベース部材上に立設した状態で、前記フレーム部を挟持するようにするとより好適である。
このように両面仕上げ材組付パネルが立設した状態で挟持されていることにより、トラックの幅方向における両面仕上げ材組付パネルの積載スペースを小さくすることができる。また、両面仕上げ材組付パネルを、他の建材への取り付け時に立て起こす必要がないために、面材損傷の機会を減らすことができるとともに作業効率が高くなる。更に、パネル挟持セットを1セット毎に保管できるため保管効率が向上する。また、両面仕上げ材組付パネルを立設させた状態で挟持できることで、トラックシートを、運搬装置の上側を通って両側面に亘るように容易に覆うことができる。このため、トラックシートを両面仕上げ材組付パネルに被せる作業を、他の両面仕上げ材組付パネル上に作業者が乗って行う必要がなく、破損・汚損の機会を減らすことができる。
また、前記第1ベース部材の一部及び前記押さえ部材の一部は、前記2枚の面材の延在する方向を上下方向及び横方向とし、該上下方向及び該横方向に垂直な方向を幅方向とした場合に、前記2枚の面材における対向する面の間隔よりも幅方向に短く、且つ、前記2枚の面材よりも横方向に長く形成されており、前記押さえ部材の前記一部と前記第1ベース部材の前記一部とによって、前記フレーム部を挟持するようにしてもよい。
このように構成されていることにより、第1ベース部材の一部及び押さえ部材の一部以外である他の部位を任意の形状にすることができ、例えば他の部位を太くすることで運搬装置に安定性を備えさせることができる。
また、一方向に延在する向きで所定の間隔を置いて設けられた少なくとも2本の長尺フレームを備えるフレーム部と、該フレーム部の両側面に固定された2枚の面材と、から構成される両面仕上げ材組付パネルを運搬するための運搬装置であって、前記フレーム部の一方のフレームを支持する第1ベース部材と、該第1ベース部材の一端側から立設する少なくとも1本の支柱と、該支柱に挿通して、前記支柱に沿って摺動可能に設けられ、他方のフレームを押さえる押さえ部材と、から構成されるパネル挟持セットを備え、該パネル挟持セットは、少なくとも2本以上の前記押さえ部材と、前記支柱を挿通して、前記支柱に沿って摺動可能に設けられた少なくとも1本以上の第2ベース部材と、を前記支柱に沿う方向に交互に備え、前記第2ベース部材と前記押さえ部材とは、前記フレーム部を挟持するようにしてもよい。このようにすると、限られた積載面上により多くの両面仕上げ材組付パネルを積載できる。
また、一方向に延在する向きで所定の間隔を置いて設けられた少なくとも2本の長尺フレームを備えるフレーム部と、該フレーム部の両側面に固定された2枚の面材と、から構成される両面仕上げ材組付パネルを運搬するための運搬装置であって、前記フレーム部の一方のフレームを支持する第1ベース部材と、該第1ベース部材の一端側から立設する少なくとも1本の支柱と、該支柱に挿通して、前記支柱に沿って摺動可能に設けられ、他方のフレームを押さえる押さえ部材と、から構成されるパネル挟持セットを備え、該パネル挟持セットは、前記押さえ部材を少なくとも2本以上備え、前記押さえ部材同士は、前記フレーム部を挟持するようにしてもよい。このようにすると、限られた積載面上により多くの両面仕上げ材組付パネルを積載でき、且つ、第2ベース部材を必要としないため、部材点数を減らすことができ、コストを低減できる。また、運搬装置の組み立ての作業効率が向上する。
また、前記第1ベース部材は、前記フレーム部に当接する面に、前記フレーム部に形成された突起又は窪みに係合する係合穴又は係合突起を有するようにするとより好適である。このようにすると、運搬時の振動等によって、第1ベース部材に対して両面仕上げ材組付パネルが移動することを防止できる。
また、複数の前記パネル挟持セットと、前記支柱を挿通する挿通部を所定の間隔で複数有して、前記複数の前記パネル挟持セットを構成する前記支柱の移動を制限する第1スペーサと、を備えるようにするとより好適である。このようにすると、両面仕上げ材組付パネル同士が当接することを防ぎ、損傷の発生を防ぐことができる。このため、複数のパネル挟持セットを安定してトラック上に積載できる。また、第1スペーサを支柱から外してパネル挟持セットを個別に移動できる。このため、パネル挟持セットを任意の順でトラックに積載でき、トラックから搬出できる。
また、前記第1ベース部材の間に配置される第2スペーサを備え、該第2スペーサは、前記第1ベース部材の間に配置された状態において、前記挿通部の間隔と同一の間隔で前記支柱を離間させる所定の幅で形成されているとより好適である。このようにすると、第1ベース部材の移動を制限することで、複数のパネル挟持セットに挟持された両面仕上げ材組付パネルの間隔をより安定して保持することができる。
また、前記第1ベース部材と前記第2スペーサとは、一体的に形成されているようにしてもよい。このようにすると、複数のパネル挟持セットをフォークリフト等で一体的に運ぶことができ、作業性が向上する。
本発明に係る運搬装置によれば、両面仕上げ材組付パネルの面材が運搬時に損傷又は汚損することを防止することができる。
第1実施形態に係る運搬装置をトラックに積載した状態を示す斜視図である。 運搬装置をトラックに積載した状態を示す平面図である。 (a)パネル挟持セットを示す側面図である。(b)ベース部材を示す平面図である。 上部スペーサを示す下側斜視図である。 ベース部材を示す斜視図である。 支柱がベース部材に挿し込まれた状態を示す斜視図である。 腰壁パネルがベース部材上に固定された状態を示す斜視図である。 押さえ部材が腰壁パネルに当接するまで押し下げられた状態を示す斜視図である。 上部スペーサ及び下部スペーサの取り付け位置及び方向を示す斜視図である。 第2実施形態に係る運搬装置を示す斜視図である。 第3実施形態に係る運搬装置を示す側面図である。 第3実施形態の変形例に係る運搬装置を示す側面図である。 (a)変形例に係る支柱及び押さえ部材を示す平面図である。(b)他の変形例に係る支柱及び押さえ部材を示す平面図である。 従来の方法による腰壁パネルの積載状態を示す背面図である。 外壁パネルを運搬するのに用いられる従来のラックを示す斜視図である。
以下、本発明に係る運搬装置の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る運搬装置10は、図1及び図2に示すように、腰壁パネル60の運搬に用いられるものであって、6枚の腰壁パネル60を挟持して、トラック80の荷台800上に積載されるものである。
腰壁パネル60は、一方の面が仕上げ面である2枚の面材600と、2枚の面材600における他方の面の間に介装されたフレーム部620とを備える。
フレーム部620は、腰壁パネル60の強度向上及び他の部材への取り付けのために設けられるものである。フレーム部620は、本実施形態においては、腰壁パネル60の上端近傍及び下端近傍に、横方向に向けて配設された2本の長尺のフレーム630から構成される。腰壁パネル60における下側のフレーム630の下面からは、建物の床や壁のフレームに固定するための2本のボルト632(図10参照)が突出している。後述するベース部材120の収容穴130及び係合穴132は、この2本のボルト632に収容及び係合するのに適した間隔及び大きさで形成されている。
なお、フレーム部620を構成するものとしては、2本のフレーム630のみから構成されるものに限定されず、強度を向上させるために、2本のフレーム630に亘って接合され、格子状又は交差した状態で配置された他のフレームを備えるものであってもよい。
また、面材600は、強度面に優れ、外部に露出しないフレーム630と比較して、強度面で劣り、外部に露出するため美観性を備える仕上げ面を表面に有する。また、2枚の面材600は、フレーム部620よりも大きな面積を有し、その上部及び下部はフレーム部620から上方及び下方に突出してフレーム部620の両側にそれぞれ固定されている。
運搬装置10は、3つのパネル挟持セット100を備える。パネル挟持セット100は、面材600に触れずに、フレーム部620を上下方向に挟み込むことで腰壁パネル60を挟持するもので、一セットにつき、腰壁パネル60の2枚挟持する。3つのパネル挟持セット100は、後述する下部スペーサ500及び上部スペーサ40によって所定の間隔を空けて保持されている。
パネル挟持セット100は、図3(a)に示すように、ベース部材120と、ベース部材120の両端にそれぞれ固定される支柱200と、ベース部材120との間で2枚の腰壁パネル60を押さえる(挟持する)押さえ部材300と、から構成される。
ベース部材120は、縦幅が約50mm、横幅が約50mm、厚さが約3mm、長さが約1900mmの角形鋼管で形成され、図3(b)に示すように、2本の支柱200に挿入される穴120Aを両端の上面に有する。穴120Aは、一辺約30mm正方形状であり支柱200よりも僅かに大きな断面を有し、所定の深さで形成された有底状に形成されている。なお、ベース部材120における短尺である横の幅は、腰壁パネル60の両面に配された面材600の内側面の面間長さよりも短く形成されている。
また、ベース部材120は、穴120Aが形成されている一面に形成され後述する腰壁パネル60の1つのボルト632(突起)を収容する収容穴130、及び他の1つのボルト632に係合する係合穴132を有する。
収容穴130は、幅が約13mm、長さが約135mmの長円状に形成されている。係合穴132は、直径約13mmの円孔である。収容穴130と係合穴132とのセットは、ベース部材120の上面に4箇所形成されている。また、収容穴130及び係合穴132は、下側のフレーム630から突出する2つのボルト632の間隔に対し整合する所定の間隔で形成されている。つまり、一方のボルト632が係合穴132に係合し、所定の間隔で配置された他方のボルト632が長円状に形成された収容穴130内に収容される。このように、ボルト632が係合穴132に挿入されて係合することによって、腰壁パネル60の運搬時に振動が加わった場合であっても、ベース部材120に対して腰壁パネル60が移動することはない。
なお、収容穴130と係合穴132とのセットの数は任意である。更に、2本のボルト632のうち一方をいずれかの係合穴132に挿入し、他方を収容穴130に挿入できれば、どの穴に挿入するかは任意である。このように、係合穴132に一方のボルト632を係合させ収容穴130に他方のボルト632を収容させるようにすることで、2本のボルト632の間隔が異なるパネルであっても収容穴130に収まる範囲で収容できるため汎用性が高い。具体的には、バルコニー用の腰壁パネル60でも、直線部、出隅部、入隅部又は外壁際部に用いられるものによって、ボルト632の突出間隔が異なることがある。このようにボルト632の間隔が異なる場合であっても、収容穴130が長円状に形成されているために、多くのケースで、ボルト632がベース部材120の上面に干渉することを防ぐことができる。
支柱200は、縦幅が約30mm、横幅が約30mm、厚さが約3mm、長さが約1400mmであり角形鋼管から形成されている。支柱200は、それぞれベース部材120の穴120Aに嵌めこまれて固定される。なお、支柱200は、例えば溶接によってベース部材120と一体的に形成されているものであってもよい。
押さえ部材300は、縦幅が約50mm、横幅が約50mm、厚さが約3mm、長さが約1900mmであり角形鋼管から形成されている。なお、押さえ部材300における短尺である横の幅は、腰壁パネル60の両面に配された面材600の内側面の面間長さよりも短く形成されている。また、押さえ部材300は、2本の支柱200に挿通される断面が一辺約30mm正方形状である貫通孔300Aを両端に有する。押さえ部材300は、貫通孔300Aが支柱200を挿通して、支柱200に沿って上下方向に摺動することが可能である。このように摺動してベース部材120との間隔が調整されることで、任意の大きさの腰壁パネル60を挟持することができる。
次に、3つのパネル挟持セット100を所定の間隔で離間させて保持する2つの上部スペーサ40及び6つの下部スペーサ500について説明する。
上部スペーサ40は、図4に示すように、3本の支柱200のそれぞれに係合する3つの係合部400と、3つの係合部400の間に配されて一体的に接合する2つの接合部420と、から構成される。
係合部400は、上面と下面とを貫通する貫通孔400Aを含む“ロ”の字の断面を有し、縦・横・高さのそれぞれが約60mmである筒形に形成されている。貫通孔400Aは、縦が約30mm、横が約30mmの孔であり、支柱200の外形よりも僅かに大きく略一致するように形成されている。
接合部420は、縦断面が“コ”の字形であり、縦・横・高さのそれぞれが約60mmであり溝形鋼から形成されている。2つの係合部400の側面と、これらの面に面する接合部420の“コ”の字形ではない側面とは、溶接で接合されている。
接合部420においては、縦断面が“コ”の字形で形成されていることで、材料コストが低く抑えられている。また、2つの係合部400の側面と、これらの面に面する接合部420の“コ”の字形ではない側面との接触部の周縁は広いため、溶接の作業性が良好である。
3つのパネル挟持セット100におけるそれぞれの一端の上部において、上部スペーサ40の1つが3本の支柱200に挿通されている。同様に、3つのパネル挟持セット100におけるそれぞれの他端の上部において、上部スペーサ40の他の1つが3本の支柱200に挿通されている。このように上部スペーサ40に各支柱200が挿通していることで、各支柱200の上端が接合部420の幅よりも近接することが妨げられている。
下部スペーサ500は、ブロック状に形成され、図5Eに示すように、3つのパネル挟持セット100のベース部材120の間に配置される。上記のように、上部スペーサ40によって支柱200の上部が所定の間隔で離間している。下部スペーサ500は、この間隔と同じ間隔で支柱200の下部を離間するように所定の幅で形成されている。また、ベース部材120は、パネル挟持セット100が腰壁パネル60を挟持した状態において、図2に示すようにベース部材120の長尺側の端面から腰壁パネル60に達しない長さで形成されている。
3つのパネル挟持セット100は、4つの下部スペーサ500のそれぞれがベース部材120の両端の間に挿入されていることによって、その下端が下部スペーサ500の幅よりも近接することが防がれている。
次に、図5A〜図5Eを参照して、腰壁パネル60の運搬装置10への組み付け方法について説明する。なお、以下において、1つのパネル挟持セット100に対して1枚の腰壁パネル60を組み込む例について説明する。
まず、図5Aに示すように、ベース部材120を用意し、収容穴130、係合穴132及び穴120Aが形成された面が上面となるように置く。次に、図5Bに示すように、2本の支柱200を両端に形成された穴120Aに挿し込む。
次に、図5Cに示すように、腰壁パネル60をベース部材120に取り付ける。このとき、具体的には、フレーム630の下面から突出する2つのボルト632を収容穴130及び係合穴132に挿入するようにフレーム630の下面をベース部材120の上面に当接させて、腰壁パネル60を取り付ける。
次に、図5Dに示すように、押さえ部材300の2つの貫通孔300Aを2本の支柱200に通すようにして、押さえ部材300を腰壁パネル60のフレーム630の上面に当接するまで摺動させる。腰壁パネル60は、押さえ部材300の自重によって、ベース部材120との間で挟持されることとなる。
次に、図5Eに示すように、同様に他のパネル挟持セット100に腰壁パネル60を挟持させ、パネル挟持セット100を3つ並べ、各パネル挟持セット100におけるベース部材120の両端部の間に1つずつ、計4つの下部スペーサ500を挿入する。
更に、2つの上部スペーサ40のうち、パネル挟持セット100における一側の3本の支柱200に1つの上部スペーサ40を挿入し、他側の支柱200に他の1つの上部スペーサ40を挿入する。このようにして運搬装置10が組み立てられる。
次に、押さえ部材300の上面に亘るように図示せぬロープをかけ、トラック80の両側にロープを締め付けて固定することで、3つのパネル挟持セット100をトラック80に固定する。更に、3つのパネル挟持セット100に図示せぬトラックシートを被せてトラック80に固定する。腰壁パネル60は、押さえ部材300の自重、及びロープの締め付け力によって押さえ部材300とベース部材120との間に安定して挟持されることとなる。このようにして、腰壁パネル60を挟持した運搬装置10をトラック80にて運搬できる状態となる。
このように、運搬装置10は、パネル挟持セット100によって腰壁パネル60のフレーム630を挟持する構成を備えている。このため、特に損傷を防止する必要のある面材600に触れずに、腰壁パネル60を運搬装置10に固定できる。
なお、上記において、腰壁パネル60を3つのパネル挟持セットに1枚ずつ組み込む例について説明したが、図1及び図2に示すように、2枚の腰壁パネル60をパネル挟持セット100に組み込むようにしてもよく、その数は任意である。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る運搬装置11は、図6に示すように、ベース部材120の両端に設けられた2本の支柱200のうち、一方の支柱200に挿通する押さえ部材310と他方の支柱200に挿通する押さえ部材311とを有するパネル挟持セット110を備える。
押さえ部材310又は押さえ部材311は、支柱200に沿って摺動可能とするように、それぞれの一端のみが1本の支柱200に挿通されている。この点で、押さえ部材310又は押さえ部材311は、第1実施形態に係る運搬装置10において説明した2本の支柱200に挿通されている押さえ部材300と異なる。
このような構成であっても、押さえ部材310,311のそれぞれの上面に亘るように図示せぬロープをかけてトラック80の両側に締結することで、その締結力、及び押さえ部材310,311のそれぞれの自重によって腰壁パネル62,64を安定して挟持できる。また、このような構成によれば、1つのパネル挟持セット110で異なる高さの腰壁パネル62,64を挟持することが可能となる。なお、この構成を備えるパネル挟持セット110を複数設けるようにしてもよい。
(第3実施形態)
上記実施形態における運搬装置10,11は、高さ方向において一段のみで腰壁パネル60,62,64を挟持する構成であった。しかし、本発明はこの構成に限定されない。例えば、第3実施形態に係る運搬装置12は、図7に示すように、パネル挟持セット100の上に、パネル挟持セット112を更に備え、2段に構成されている。
パネル挟持セット112は、下段に設けられたパネル挟持セット100と略同様の構成を有する。パネル挟持セット112とパネル挟持セット100との相違点は、ベース部材128において、ベース部材120に形成された有底の穴120Aに相当する位置に、略同一の大きさを有する貫通孔128Aが形成されている点である。また、パネル挟持セット100とパネル挟持セット112とは、上下段において腰壁パネル60を挟持可能な長さで形成された共用の支柱200を備えている。
なお、パネル挟持セット112には下部スペーサが設けられていない。この理由としては、下段に設けられたパネル挟持セット100の上部スペーサ40によって、幅方向に隣り合う他のパネル挟持セット100の距離が所定の間隔で保持されている。パネル挟持セット112の下部は、パネル挟持セット100の上部の近傍であるため、この近傍における他のパネル挟持セット100とは所定の間隔で保持されていることとなる。このため、上部スペーサ40の近傍に配置されることとなる下部スペーサを備える必要性が低いためである。
また、下段に設けられたパネル挟持セット100の3つが、上部スペーサ40によって連結されているために、安定した土台として機能する。更に、上段に設けられたパネル挟持セット112の3つも同様に上部スペーサ40によって連結されているために、運搬装置12の全体におけるバランスが保たれることとなる。更に、押さえ部材300それぞれの上面に亘るように、図示せぬロープをかけてトラック80の両側に締結することで、運転状態における振動が加わったとしても、腰壁パネル60の挟持状態を安定して維持できる。
このような構成を備えることで、運搬装置12は、1段で構成される運搬装置11よりも幅方向の占有スペースを広げずに、多くの腰壁パネル60を運搬できることとなる。
なお、パネル挟持セット100とパネル挟持セット112とは、共用の支柱200を備えているものとして説明したが、パネル挟持セット100とパネル挟持セット112とが備える支柱200を別体としてもよい。このようにすれば、パネル挟持セット100とパネル挟持セット112と完全に独立して腰壁パネル60を挟持でき、切り離して運搬が可能となり、作業効率が向上する。
(第1変形例)
第3実施形態に係る運搬装置12において、下段のパネル挟持セット100の押さえ部材300と、上段のパネル挟持セット112のベース部材128とは、別部材のものとして説明したが、本発明はこの構成に限定されない。
例えば、図8に示す第1変形例に係る押さえ部材320は、図7に示す下段のパネル挟持セット100の押さえ部材300と上段のパネル挟持セット112のベース部材128とが一体的に形成されたものである。
押さえ部材320は、上面に、ベース部材128と同様の構成を有するベース部材120に形成された収容穴130及び係合穴132と同一の位置に同一形状の収容穴及び係合穴を有する。
また、押さえ部材320は、上下に腰壁パネル60を組み込んだ状態において、上下に挟持される腰壁パネル60の面材600が当接しない高さで形成されている。より具体的には、前記のように、上下の腰壁パネル60は、フレーム部620から面材600の一部が突出している。このフレーム部620に当接する押さえ部材320は、上下の面材600の干渉を防ぐために、この突出量の合計よりも高さ方向に長く形成されている。
また、パネル挟持セット100の上部スペーサ40は、押さえ部材320の一部に当接してその上部に設けられている。この上部スペーサ40によって、運搬装置12の全体における中間高さの位置において、幅方向に隣り合う他のパネル挟持セット100,112との距離が所定の間隔で保持される。
このように、運搬装置12は、押さえ部材300とベース部材128とが一体的に形成された押さえ部材320を備えることによって、部品点数を少なくすることができる。
(第2変形例)
上記の実施形態においては、押さえ部材300が支柱200に挿通される貫通孔300Aを両端に有するものとして説明したが、押さえ部材300の水平方向の移動を支柱200が制限できればよく、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、図9(a)に押さえ部材302の端部を示すように、押さえ部材302は、支柱200に挿通される溝302Aを両端に有するものであってもよい。この溝302Aは、支柱200の外形に沿うように断面が正方形状に形成された内部空間を有する。
また、この挿通関係を構成する別の例として、図9(b)に示すように、支柱210が断面C字状に形成されており、押さえ部材304の端部が、支柱210のC字状の端部を収容する溝304Aを側面に有し、溝304Aから端面まで形状が、支柱210のC字状の内面形状と略一致する構成であってもよい。
このような構成であっても、押さえ部材304の水平方向の移動は、支柱210の内面に当接することで制限され、支柱210によって上下方向の移動のみが許容される構成となる。
この押さえ部材300,304と支柱200,210との間で挿通関係が成立する限り任意であることと同様に、上部スペーサ40が有する貫通孔400Aの形状も支柱200,210との間で挿通関係が成立する限り任意である。同様に、支柱200とベース部材120との間で嵌合関係が成立する限り、穴120Aの形状も任意である。
以上、本発明を第1〜第3実施形態、及び第1,第2変形例に基づき具体的に説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。その要旨を逸脱しない範囲内で、各特徴を組み合わせる等種々の変更が可能である。
例えば、運搬装置によって挟持されるものを建物の腰壁用のパネルであるとして説明したが、これに限定されない。つまり、運搬装置は、内部材と内部材の両側面に固定され仕上げ面を有する面材とを有する両面仕上げ材組付パネルの挟持及び運搬に好適に用いられる。例えば、外壁用パネル、ランマ用パネル、屋根用パネルでもよく、延いては、建築資材以外の両面仕上げ材組付パネルであってもよく、これらの組み合わせを運搬するようにしてもよい。
また、ベース部材、支柱、押さえ部材、上部スペーサ及び下部スペーサのサイズは任意である。ベース部材と押さえ部材のサイズは、仕上げ面を有する面材の内側面間よりも小さい幅を有し、衝撃に強く損傷を受けづらいフレームを挟持可能となるサイズであればよい。つまり、フレームに当接する部位以外の部位を太くして、振動に対する安定性を高めるようにしてもよい。そして、支柱、上部スペーサ及び下部スペーサのサイズは、このようにベース部材と押さえ部材のサイズに応じた組み付け可能なサイズであればよい。
また、ベース部材、支柱及び押さえ部材は、軽量化及び材料コストに配慮して、角形鋼管から成るものとして説明したが、両面仕上げ材組付パネルを挟持できればよく、配置の安定性及びパネル挟持の安定性を高めることに配慮して、中実の角棒状からなるものとしてもよい。また、挟持する両面仕上げ材組付パネルの形状に合わせて丸棒状の形状を有するものであってもよい。
また、各パネル挟持セットのベース部材は、それぞれが棒状に形成されたものに限定されず、各パネル挟持セットに亘って一体的に形成された板状のものであってもよい。同様に、各パネル挟持セットのそれぞれの押さえ部材は、各パネル挟持セットに亘って一体的に形成された板状のものであってもよい。
なお、押さえ部材は、ベース部材との間でパネルを安定して挟持するため、ベース部材との対向が維持され水平方向の回転が制限されていると好ましい。つまり、支柱と押さえ部材とのそれぞれの接触部位は、その接触する部位において押さえ部材の水平方向の回転を制限できるように、多角形状であると好ましい。
また、押さえ部材は、上部フレームに当接する下面において、ボルトを収容する収容穴を所定の位置に有するものであってもよい。このようにすると、例えば、手摺を後付けするためのボルトが上部フレームから突出しているパネルであっても、押さえ部材の収容穴にボルトを収容することができ、干渉することなくパネルを挟持することができる。
ベース部材は、パネルのフレームの下面から突出する複数のボルトに係合する係合穴と、ボルトを収容する収容穴が形成されているものとして説明したが、パネル位置を確定できればよく、これに限定されない。例えば、ベース部材は、フレームが一部に窪みを有するものであれば、その窪みに係合する突起を有するようにしてもよい。また、一枚のパネルとベース部材との間で少なくとも一部のみが係合でき、他のボルトが干渉しないように穴が設けれていればよく、係合穴及び収容穴の数は任意である。更には、フレームの下面部係合するものに限定せず、フレームの側面に係合するような部材を、支柱、ベース部材又は押さえ部材に設けるようにしてもよい。
また、下部スペーサは、ベース部材と分離した部材として説明したが、ベース部材と一体的に形成されているようにしてもよい。このようにすれば、各パネル挟持セットの下部が一体的に形成されていることになるため、例えば、フォークリフトのツメをベース部材の下に挿し込んでパネル挟持セットをまとめてトラック荷台に搬送及び荷台から搬出することができる。
その他、押さえ部材と上部スペーサとは、一体的に形成されていてもよく、ベース部材と支柱とは、一体的に形成されていてもよい。
また、上部スペーサと、下部スペーサを異なる形状のものとしたが、下部スペーサを上部スペーサと同じものとして、支柱を挿通させてベース部材上に設けるようにしてもよい。
なお、パネルの挟持状態の安定性を確保するため、押さえ部材の自重とによって挟持するもののみに限定せず、例えば、押さえ部材と支柱とをボルト・ナット等の締結部材によって固定するようにしてもよい。
また、ベース部材や押さえ部材におけるフレームを当接する部位に、緩衝材を固着又は着脱可能に設けるようにしてもよい。このようにすると、パネルに及ぼす振動の影響を低くでき、パネルが破損する蓋然性を低下させることができる。
なお、ベース部材は、下部にキャスターを備えるものであってもよい。このようにすると、トラックから降ろした後の運搬が容易となる。
また、本実施形態に係る運搬装置においては、パネル挟持セットが3セットであるものとして説明したが、更に多くのセットであっても、1セットであってもよい。なお、パネル挟持セットが1セットの場合は、当然スペーサは不要であり、複数セットの場合は、各セットの支柱の本数に応じて、各パネル挟持セットを離間させるスペーサの数や大きさを変更することで本発明を好適に実施可能となる。
10,11,12 運搬装置
100,110,112 パネル挟持セット
120 ベース部材(第1ベース部材)
128 ベース部材(第2ベース部材)
128A 貫通孔
130 収容穴
132 係合穴
200,210 支柱
300,302,304,310,311,320 押さえ部材
300A 貫通孔
302A,304A 溝
40 上部スペーサ(第1スペーサ)
400 係合部
400A 貫通孔(挿通部)
420 接合部
500 下部スペーサ(第2スペーサ)
60,62,64 腰壁パネル(両面仕上げ材組付パネル)
600 面材
620 フレーム部
630 フレーム
632 ボルト(突起)
80 トラック

Claims (9)

  1. 一方向に延在する向きで所定の間隔を置いて設けられた少なくとも2本の長尺フレームを備えるフレーム部と、該フレーム部の両側面に固定された2枚の面材と、から構成される両面仕上げ材組付パネルを運搬するための運搬装置であって、
    前記フレーム部の一方のフレームを支持する第1ベース部材と、
    該第1ベース部材の一端側から立設する少なくとも1本の支柱と、
    前記第1ベース部材に支持された前記フレーム部のうち他方のフレームを押さえる押さえ部材と、
    から構成されるパネル挟持セットを備え、
    前記押さえ部材は、前記支柱に挿通されて前記支柱に対して摺動する摺動部を有して、前記支柱に沿って摺動可能に取り付けられており、
    前記押さえ部材と前記第1ベース部材とによって、前記フレーム部を挟持することを特徴とする運搬装置。
  2. 一方向に延在する向きで所定の間隔を置いて設けられた少なくとも2本の長尺フレームを備えるフレーム部と、該フレーム部の両側面に固定された2枚の面材と、から構成される両面仕上げ材組付パネルを運搬するための運搬装置であって、
    前記フレーム部の一方のフレームを支持する第1ベース部材と、
    該第1ベース部材の一端側から立設する少なくとも1本の支柱と、
    該支柱に挿通して、前記支柱に沿って摺動可能に設けられ、他方のフレームを押さえる押さえ部材と、
    から構成されるパネル挟持セットを備え、
    パネル挟持セットは、
    少なくとも2本以上の前記押さえ部材と、
    前記支柱を挿通して、前記支柱に沿って摺動可能に設けられた少なくとも1本以上の第2ベース部材と、を前記支柱に沿う方向に交互に備え、
    前記第2ベース部材と前記押さえ部材とは、前記フレーム部を挟持することを特徴とする運搬装置。
  3. 一方向に延在する向きで所定の間隔を置いて設けられた少なくとも2本の長尺フレームを備えるフレーム部と、該フレーム部の両側面に固定された2枚の面材と、から構成される両面仕上げ材組付パネルを運搬するための運搬装置であって、
    前記フレーム部の一方のフレームを支持する第1ベース部材と、
    該第1ベース部材の一端側から立設する少なくとも1本の支柱と、
    該支柱に挿通して、前記支柱に沿って摺動可能に設けられ、他方のフレームを押さえる押さえ部材と、
    から構成されるパネル挟持セットを備え、
    パネル挟持セットは、前記押さえ部材を少なくとも2本以上備え、
    前記押さえ部材同士は、前記フレーム部を挟持することを特徴とする運搬装置。
  4. 前記押さえ部材と前記第1ベース部材とによって、前記両面仕上げ材組付パネルが前記第1ベース部材上に立設した状態で、前記フレーム部を挟持することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の運搬装置。
  5. 前記第1ベース部材の一部及び前記押さえ部材の一部は、前記2枚の面材の延在する方向を上下方向及び横方向とし、該上下方向及び該横方向に垂直な方向を幅方向とした場合に、前記2枚の面材における対向する面の間隔よりも幅方向に短く、且つ、前記2枚の面材よりも横方向に長く形成されており、前記押さえ部材の前記一部と前記第1ベース部材の前記一部とによって、前記フレーム部を挟持することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の運搬装置。
  6. 前記第1ベース部材は、前記フレーム部に当接する面に、前記フレーム部に形成された突起又は窪みに係合する係合穴又は係合突起を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の運搬装置。
  7. 複数の前記パネル挟持セットと、
    前記支柱を挿通する挿通部を所定の間隔で複数有して、前記複数の前記パネル挟持セットを構成する前記支柱の移動を制限する第1スペーサと、を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の運搬装置。
  8. 前記第1ベース部材の間に配置される第2スペーサを備え、
    該第2スペーサは、前記第1ベース部材の間に配置された状態において、前記挿通部の間隔と同一の間隔で前記支柱を離間させる所定の幅で形成されていることを特徴とする請求項7に記載の運搬装置。
  9. 前記第1ベース部材と前記第2スペーサとは、一体的に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の運搬装置。
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