JP5998825B2 - 高電圧ハーネスの保護構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両のエンジンルームに配設される高電圧ハーネスを保護するための構造に関する。
一般に、ハイブリッドシステムを有する車両には、エンジン、バッテリ、モータ及びジェネレータに加えて、モータ、ジェネレータ、カーエアコン用の電動コンプレッサなどを駆動させるためにバッテリの入出力を制御するPCU(パワーコントロールユニット)が備えられている。そして、PCUと電動コンプレッサなどとが、例えば200V以上の電力伝送に用いられる高電圧ハーネスにより電気的に接続されるようになっている。
このような車両においては、エンジンルーム(エンジンコンパートメント)のレイアウト上、例えば、電動コンプレッサはエンジンの前壁面に取り付けられ、PCUは高電圧ハーネスを介して電動コンプレッサに接続され、高電圧ハーネスはエンジンの振れを吸収する余長を持つように配設されている。
このとき、車両に前方からの衝撃荷重が加わった際に、PCUや電動コンプレッサなどの補機が車両後方へ変位し、これにより補機や他の部材の間に挟まれた高電圧ハーネスが損傷することがある。これを防止するために、高電圧ハーネスの経路途中にプロテクタ(経路規制部材)を設けて高電圧ハーネスの位置決め(経路規制)を行うことがある。
例えば、特許文献1には、前突時にハーネスの破損を避ける目的で、ハーネス経路を迂回させ、プロテクタでハーネスを覆う構造が開示されている。また、例えば特許文献2には、エアコン配管をハーネス接続部よりも前方側に配置することで、ハーネス接続部の損傷を防止する構造が開示されている。
特開第2007−135303号公報 特開第2008−2343号公報
ところで、車両に前方からの衝撃荷重が加わったときにPCUを保護する目的で、PCUが後方へ変位しやすい支持構造とすることがある。そして、電動コンプレッサがエンジンに取り付けられると、エンジンよりも軽量のPCUが電動コンプレッサよりも相対的に後方へ変位する。このとき、PCUが電動コンプレッサよりも車両後方側へ配置されていると、これらを接続する高電圧ハーネスに張力が加わり、特にプロテクタからの出口部分では高電圧ハーネスに大きい応力が加わり、高電圧ハーネスに損傷が生じるおそれがあった。
そこで、本発明は、PCUなどの第1補機と、電動コンプレッサなどの第2補機とが備えられると共に、これらを電気的に接続する高電圧ハーネスの経路途中に経路規制部材が設けられた構造において、車両に前方からの衝撃荷重などが加わって第1補機と第2補機との間隔が大きくなるような場合に、高電圧ハーネスを損傷から保護することを課題とする。
この課題を解決するため、本発明に係る高電圧ハーネスの保護構造は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、エンジンルーム内に配置された第1補機及び第2補機と、前記第1補機と第2補機とを電気的に接続する高電圧ハーネスと、を備えた高電圧ハーネスの保護構造であって、前記高電圧ハーネスの経路途中には、該高電圧ハーネスの経路規制を行う経路規制部材が設けられ、前記経路規制部材は、本体部と、該本体部と合わせて前記高電圧ハーネスの外周を覆う蓋とを有し、前記蓋は、前記本体部に固定された固定部と、前記第1補機と第2補機との間隔が大きくなって前記高電圧ハーネスに所定値以上の張力が加わったときに、前記高電圧ハーネスから張力を受けて前記本体部から解放される解放部とを有し、前記解放部が前記本体部から解放されることにより、前記高電圧ハーネスの経路規制の一部が解除されることを特徴とする。
ここで、前記張力の所定値は、その値以下の張力が加わっても高電圧ハーネスに損傷が生じるおそれがないような値である。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記解放部は、前記本体部に係合され、前記高電圧ハーネスに前記所定値以上の張力が加わったときに本体部と蓋部との係合が解除されることにより、前記高電圧ハーネスの経路規制の少なくとも一部を解除するように構成されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記経路規制部材は、本体部と該本体部に係合された蓋部とを有すると共に、前記高電圧ハーネスに前記所定値以上の張力が加わったときに本体部と蓋部との係合が解除されることにより、前記高電圧ハーネスの経路規制の少なくとも一部を解除するように構成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記第1補機の接続部は、第2補機の接続部より後方且つ上方に設けられ、前記蓋部は、車両後方側へ傾斜していることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記高電圧ハーネスは、前記第1補機の接続部から車両後方又は車幅方向の少なくとも一方に取り回されて前記第2補機に接続されていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記第1補機は、パワーコントロールユニットであり、前記第2補機は、エンジンの前壁面に取り付けられた電動コンプレッサであることを特徴とする。
以上の構成により、前記各請求項の発明によれば、それぞれ次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、前方からの衝撃荷重などにより高電圧ハーネスに所定値以上の張力が加わったときには経路規制部材による経路規制が一部解除され、高電圧ハーネスに余長が生じる。その結果、高電圧ハーネスに加わる張力を緩和することができ、更には経路規制部材から高電圧ハーネスに前記所定値以上の張力に応じた応力が加わる場合にも、その応力を緩和することができ、これにより高電圧ハーネスを損傷から保護することができる。特に、経路規制部材の蓋には、前記所定値以上の張力が加わったときに本体部から解放される解放部に加えて、本体部に固定された固定部が設けられているので、経路規制部材による経路規制の一部が解除されたときであっても、補機や他の部材の間に挟まれることによる損傷から高電圧ハーネスを保護することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、車両前方からの衝撃荷重を受けたときには第1補機と第2補機との間隔が大きくなり、このときに請求項1と同様の効果が得られる。
また、請求項3に記載の発明によれば、高電圧ハーネスに所定値以上の張力が加わったときに本体部と蓋部との係合が解除されることにより、請求項1又は2と同様の効果が得られる。
また、請求項4に記載の発明によれば、第1補機の接続部が第2補機の接続部より後方且つ上方に設けられ、経路規制部材の蓋部が高電圧ハーネスに車両後方側へ傾斜していることにより、蓋部と本体部との係合が解除されたときに高電圧ハーネスの移動が妨害されることがない。
また、請求項5に記載の発明によれば、経路規制の一部解除により生じる余長に加え、高電圧ハーネスが取り回されることにより余長が生じ、これにより、高電圧ハーネスを損傷から保護する効果を高めることができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、第1補機がパワーコントロールユニットであり、第2補機がエンジンの前壁面に取り付けられた電動コンプレッサである場合に、請求項1〜5のいずれか1項と同様の効果が得られる。
ハイブリッドシステムを有する車両の平面構造を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係るハーネス保護構造を含むハーネス配設構造を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係るハーネス保護構造を含むハーネス配設構造を車両後方から見た図である。 プロテクタの構造を示す斜視図である。 プロテクタの蓋部と本体部との係合を示す説明図である。 プロテクタの構造及び高電圧ハーネスが通過する経路を示す平面図である。 プロテクタとガイド部材との接続を示す説明図である。 車両に前方から衝撃荷重が加わった場合のプロテクタの作用を示す説明図であり、図8(a)〜(c)は、時間の経過に伴うエンジンなどの配置の変化を示す。 車両に前方から衝撃荷重が加わった場合のプロテクタの動作を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係る高電圧ハーネスの保護構造について添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」などの方向を示す用語は、車両の進行方向を「前」とした場合の方向を指すものとする。
まず、図1を参照し、ハイブリッドシステムを有する車両におけるエンジンなどの配置を説明する。
図1に示すように、ハイブリッドシステムを有する車両100の前側にはエンジンルーム30が設けられており、ダッシュパネル31によって客室40と仕切られている。また、エンジンルーム30には、トランスアクスル1と、エンジン2と、PCU3(第1補機)と、カーエアコン用の電動コンプレッサ4(第2補機)と、などが備えられている。エンジン2は、ガソリンエンジンでもディーゼルエンジンでもよい。また、PCU3は、電力ケーブル32によってリアスペース50のバッテリ51に接続されている。このように本実施形態では、空間的に余裕があるリアスペース50にバッテリ51が配置されており、これにより大容量のバッテリを配置することができる。
次に、図2及び図3を参照し、ハーネス保護構造を含むハーネス配設構造について説明する。
トランスアクスル1は、変速機及び差動装置(共に図示せず)に加えて、走行用駆動源としてのモータ(図示せず)、及び、エンジン2の動力により発電を行うジェネレータ(図示せず)などで構成される。このトランスアクスル1は、エンジン2と一体となって配置されている。このように、トランスアクスル1とエンジン2とが一体となった構成は、一般にパワーユニットと呼ばれる。
この車両100は、エンジン2又はトランスアクスル1のモータの少なくとも一方の動力が変速機及び差動装置を介して駆動輪(図示せず)に伝達されて走行する。例えば、車両100の発進時には、バッテリ51から供給される電力によるモータ走行を行い、通常走行時には、主にエンジン2の動力を走行用駆動源とした走行を行うことができる。このとき、エンジン2の動力をジェネレータでの発電に利用し、生じた電力でモータを駆動させ、補助的に走行用の駆動源としてモータを利用することができる。また、減速時にはモータを回生ブレーキとして利用し、モータにて生じた電力をバッテリ51の充電に用いることができる。
PCU3は、昇圧コンバータやインバータ(共に図示せず)などで構成され、後面側にモータとの接続口3b、ジェネレータとの接続口3c及びバッテリ51との接続口3dが設けられている。PCU3は、ブラケット10上に設けられており、そのブラケット10を介して車両構造部9、例えばフロントサイドフレームに取り付けられている。
PCU3は、その保護のため、前突などにより前方からの衝撃荷重が車両100に加わったときに後方へ変位しやすいようにブラケット10によって支持されている。ここで、PCU3は、トランスアクスル1とエンジン2とからなるパワーユニットよりも充分に軽量である。それゆえ、前方からの衝撃荷重により、PCU3は、エンジン2に固定された電動コンプレッサ4よりも相対的に後方へ変位する。また、PCU3の接続部3aは、電動コンプレッサ4の接続部4aよりも後方且つ上方に設けられている。
高電圧ハーネス(以下、本明細書にて単にハーネスということがある)5は、PCU3の接続部3aから車両後方及び車幅方向に取り回されて電動コンプレッサ4に接続されている。ハーネス5の経路途中には、ハーネス5の保護及び経路規制を行うプロテクタ20(経路規制部材)、及び、同じく経路規制用のクリップ(図示せず)が設けられており、ハーネス5は、部分的に経路規制されながら所定の経路を通るように配設されている。
具体的には、ハーネス5は、PCU3の接続部3aからトランスアクスル1の上面部に向かって後方且つ下方へ車幅方向外側に迂回しながら延びた後、トランスアクスル1の上を、その前端部に至るまで前方へ延び、さらに車幅方向内側へ延びながらエンジン2の前面に回りこんで電動コンプレッサ4に接続されている。このようにハーネス5は、少なくともエンジン2の振れを吸収するための余長を持つように配設されている。
なお、図示しないが、トランスアクスル1の上面部は多数の凹凸を有し、概略的には中央部から前方及び後方に向かってそれぞれ徐々に低くなるような形状となっている。プロテクタ20は、その下側に設けられた板状のガイド部材6を介してトランスアクスル1の上面部に固定されている。
このガイド部材6は、トランスアクスル1のモータとPCU3とを接続するハーネス7を前方からの衝撃荷重などから保護するための部材である。このハーネス7は、下側のコネクタ7aの位置ではカバー8によって保護されている一方、上側では保護されていないため、前方からの衝撃荷重により、後方部材との間に挟まれて損傷するおそれがある。そこで、ガイド部材6にはハーネス7を保持するためのクリップ部6aが設けられ、前方からの衝撃荷重などを受けると、クリップ部6aが変形して周囲の空間的に余裕がある領域にハーネス7を誘導するようになっている。クリップ部6aは、例えばC字状に形成されており、ハーネス7の長さ方向以外のあらゆる方向への移動を規制するようになっている。
なお、図2,図3に示すように、プロテクタ20は、その長手方向が車幅方向(左右方向)に沿うように設けられているが、これに限定されることなく、例えば長手方向が車両の前後方向に沿うように設けられてもよい。プロテクタ20を設ける方向は、ハーネス5をエンジンルーム内で取り回すことができる方向によって決定することも可能である。
次に、図4から図7を参照し、プロテクタの構造を説明する。なお、図5は図4の係合部の拡大図である。
プロテクタ20は、蓋21と本体(特許請求の範囲の本体部)22とで構成され、例えば樹脂により作成することができる。蓋21は、略矩形板状の開閉可能な蓋部21aと、本体22に固定された固定部21bとで構成される。蓋部21aは、長手方向でハーネスの出口部分から中央の方向に向かって少し盛り上がった形状を有しており、ハーネス5から力を受けて開きやすいようになっている。本体22は、図4に示すように、ハーネス5の経路となる箱状部22aと、リブ22cにより支持され、後述するようにトランスアクスル1の上面に接続される板状部22bとで構成される。また、プロテクタ22は、蓋21の固定部側で上側から見て曲線状に形成されており、図6に鎖線で示すように、ハーネス5もプロテクタ内の曲線状に延びた経路を通過する。
蓋部21aは、複数の係合部23にて本体22と係合している。具体的には、係合部23は蓋部側の係合凸部23aと本体側の係合凹部23bとで構成される。また、図5に示すように、係合凸部23aの先端に突起部23cが設けられることにより、係合凸部23aと係合凹部23bとがかみ合うようになっている。なお、固定部21bと本体22との間にも係合部を設けてもよい。
ここで、車両100が前方から衝撃荷重を受けるなどにより、PCU3と電動コンプレッサ4との間隔が大きくなり、最初に設けていた余長分の長さ以上にハーネス5が伸びたときには、ハーネス5に張力が加わる。プロテクタ20は、PCU3と電動コンプレッサ4との間隔が大きくなってハーネス5に所定値以上の張力が加わったときには、その張力を低減するために経路規制を一部解除するように構成されている。
具体的には、車両100が前方から衝撃荷重を受けると、ハーネス5は図4中の矢印Aの方向へ移動する(伸長する)。ハーネス5の移動量が大きく、ハーネス5に所定値以上の張力が加わると、蓋部21aはハーネス5の出口部分でその張力に応じた力をハーネス5から受ける。このとき、係合凸部23aの先端の突起部23cは、内側へ引っ込むように構成されている。これにより、係合凸部23aが上方へ移動して、係合部23での係合が解除されると共に、蓋部21aが開くようになっている。またこのとき、プロテクタ20は、ハーネス5から同図中の矢印Bに示したプロテクタ20の後方且つ上方へ力を受けるところ、蓋部21aは、ハーネス5の移動を妨害しないように車両後方側へ傾斜している。
ここで、前記張力の所定値は、その値以下の張力が加わってもハーネス5に損傷が生じるおそれがない値であり、その値より大きい張力が加わったときにはハーネス5に損傷が生じる可能性がある値である。
また、蓋21の蓋部21aと固定部21bとの境界部分では、蓋部21aが充分に薄く形成されている。そして、蓋部21aと本体22との係合が解除され、これにより蓋部21aがハーネス5から力を受けて開くときには、蓋部21aがその境界部分で折れるように構成されている。
なお、蓋部21aと固定部21bとを別部材とし、その境界部分に例えばヒンジ部材を設けることにより蓋部21aが開くようにしてもよい。また、本実施形態ではプロテクタ20の長手方向に蓋部21aが開くが、長手方向と交差する方向に、例えばプロテクタ20の車両後方側を支点として前後方向に蓋部21aが開くようにしてもよい。
プロテクタ20の本体22は、上側から見て略楕円状に形成された接続孔22d及び区形状に形成された接続突起22eを有する。図7に示すように、プロテクタ20とガイド部材6とは接続孔22dに挿入されたボルト11により固定されている。また、図示しないが、接続突起22eはガイド部材6側の接続孔にはめ込まれて固定されている。なお、図7中の矢印Cは、車両100に前方から衝撃荷重が加わったときのハーネス5の移動方向を示す。
次に、本実施形態の高電圧ハーネスの保護構造による作用及び効果を、図8及び図9を用いて説明する。
図8(a)は、車両が前方から衝撃荷重を受ける前のエンジンなどの配置を示す。車両100が前方から衝撃荷重を受けると、図8(b)、続いて図8(c)のように、エンジン2の前壁面に取り付けられた電動コンプレッサ4に対してPCU3が相対的に後方へ移動する。このとき、PCU3の接続部3aは電動コンプレッサ4の接続部4aよりも後方且つ上方に設けられているため、PCU3の後方への変位に伴って、ハーネス5は、図4中の矢印Aで示したプロテクタ20の後方且つ上方へ移動する(伸長する)。
図9は、蓋部と本体との係合が解除された後のプロテクタの斜視図を示す図であり、図4に対応している。図8(c)のようにハーネス5が大きく伸長すると、ハーネス5に大きい張力が加わり、その張力に応じた力がハーネス5からプロテクタ20の蓋部21aに加わる。このとき、係合凸部23aが係合凹部23bから抜けて蓋部21aが開くことにより、蓋部21aと本体22との係合が解除される。このとき、蓋部21aは後方且つ上方へ傾斜しているため、ハーネス5の移動が妨害されることがない。
この係合の解除によりハーネス5に余長が生じるため、ハーネス5に加わる張力が緩和され、また、プロテクタ20からの出口部分でハーネス5に加わる応力も緩和される。これにより、車両100に前突などによる前方からの衝撃荷重が加わったときに、ハーネス5を損傷から保護することができる。
さらにこのとき、プロテクタ20の経路規制は蓋部21aでのみ解除され、固定部21bでは経路規制は残るため、ハーネス5が補機や他の部材の間に挟まれることによる損傷からも保護することができる。
以上、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明したが、本発明は、例示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
例として、本発明の実施の形態ではハイブリッドシステムを有する車両について説明したが、これに限定されることなく、本発明は、高電圧ハーネスがエンジンルームなどの車両空間に配設された車両にも広く適用可能である。
以上のように、本発明によれば、ハイブリッド車や電気自動車など、高電圧ハーネスが配設された車両に広く利用される可能性がある。
1 トランスアクスル
2 エンジン
3 パワーコントロールユニット(第1補機)
4 電動コンプレッサ(第2補機)
5 高電圧ハーネス
20 プロテクタ(経路規制部材)
21 蓋
21a 蓋部
22 本体(本体部)
23 係合部
30 エンジンルーム

Claims (6)

  1. エンジンルーム内に配置された第1補機及び第2補機と、
    前記第1補機と第2補機とを電気的に接続する高電圧ハーネスと、を備えた高電圧ハーネスの保護構造であって、
    前記高電圧ハーネスの経路途中には、該高電圧ハーネスの経路規制を行う経路規制部材が設けられ、
    前記経路規制部材は、本体部と、該本体部と合わせて前記高電圧ハーネスの外周を覆う蓋とを有し、
    前記蓋は、前記本体部に固定された固定部と、前記第1補機と第2補機との間隔が大きくなって前記高電圧ハーネスに所定値以上の張力が加わったときに、前記高電圧ハーネスから張力を受けて前記本体部から解放される解放部とを有し、
    前記解放部が前記本体部から解放されることにより、前記高電圧ハーネスの経路規制の一部が解除されることを特徴とする、高電圧ハーネスの保護構造。
  2. 前記第1補機及び第2補機は、車両前方からの衝撃荷重により前記第1補機が第2補機よりも相対的に車両後方へ変位するように支持されていると共に、
    前記第1補機の接続部は第2補機の接続部より後方に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の高電圧ハーネスの保護構造。
  3. 前記解放部は、前記本体部に係合され、
    前記高電圧ハーネスに前記所定値以上の張力が加わったときに本体部と蓋部との係合が解除されることにより、前記高電圧ハーネスの経路規制の少なくとも一部を解除するように構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の高電圧ハーネスの保護構造。
  4. 前記第1補機の接続部は、第2補機の接続部より後方且つ上方に設けられ、
    前記蓋部は、車両後方側へ傾斜していることを特徴とする、請求項3に記載の高電圧ハーネスの保護構造。
  5. 前記高電圧ハーネスは、前記第1補機の接続部から車両後方又は車幅方向の少なくとも一方に取り回されて前記第2補機に接続されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の高電圧ハーネスの保護構造。
  6. 前記第1補機は、パワーコントロールユニットであり、
    前記第2補機は、エンジンの前壁に取り付けられた電動コンプレッサであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の高電圧ハーネスの保護構造。
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