JP5994591B2 - バンパーラバー - Google Patents

バンパーラバー Download PDF

Info

Publication number
JP5994591B2
JP5994591B2 JP2012250889A JP2012250889A JP5994591B2 JP 5994591 B2 JP5994591 B2 JP 5994591B2 JP 2012250889 A JP2012250889 A JP 2012250889A JP 2012250889 A JP2012250889 A JP 2012250889A JP 5994591 B2 JP5994591 B2 JP 5994591B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bumper rubber
pressure receiving
panel
inclined connecting
receiving portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012250889A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014098448A (ja
Inventor
加恵 菊池
加恵 菊池
秀勝 池田
秀勝 池田
徹 相沢
徹 相沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2012250889A priority Critical patent/JP5994591B2/ja
Priority to CN201310491733.5A priority patent/CN103821862B/zh
Publication of JP2014098448A publication Critical patent/JP2014098448A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5994591B2 publication Critical patent/JP5994591B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Vibration Dampers (AREA)

Description

本発明は、車体パネル、または、ドアパネルの一方のパネルに取り付けられ、ドアを閉止するときの衝撃を吸収するバンパーラバーに関する。
従来、車体パネルまたはドアパネルの一方のパネルに設けられ、ドア閉止動作時の衝撃を吸収するためのバンパーラバー(クッションクリップ)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−222074号公報
しかしながら、特許文献1に記載のバンパーラバーにあっては、圧縮変形時のストローク量に応じて変化する荷重(反力)の特性が二段階になっている。つまり、荷重を入力したときの、圧縮変形に基づく初期荷重(反力)は小さく、その後は圧縮ストローク量に対して反力が急激に増加するような特性を有している。このため、ドアの閉止動作時のような大きな衝撃に対する衝撃吸収性は有するが、車両走行時に発生する振動のような小さな荷重に対する柔軟性には乏しい。したがって、車両走行時の振動に伴って、ドアも上下動したときに、バンパーラバーの先端部が相手方パネルのシール面から離脱し、その後また着地するという現象が繰り返される。その結果、バンパーラバーとパネルとの離着による打音(いわゆる、ばたつき音)が発生してしまうという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、ドアの閉止動作時の衝撃吸収力の低減を抑制しつつ、車両走行時にはドアのばたつき音を低減することが可能なバンパーラバーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、車体パネル、または、ドアパネルの一方のパネルに取り付けられ、ドアを閉止するときの衝撃を吸収するバンパーラバーを、一方のパネルに取り付けるアンカー部と、弾性体により形成した衝撃吸収部と、を備えて構成する。
衝撃吸収部は、他方のパネルの表面に弾性的に接触する先端部と、先端部から筒状に形成し、先端部への圧縮荷重を受ける受圧部と、受圧部およびアンカー部間に設けたくびれ部と、受圧部およびくびれ部を連結する傾斜連結部と、受圧部および傾斜連結部の軸心に少なくとも開口する孔部と、を有している。
また、衝撃吸収部は、先端部から受圧部への圧縮荷重に対し、受圧部よりも薄肉であって受圧部からくびれ部に向かって次第に薄肉とした傾斜連結部が、くびれ部の外周面に重なり合いながら折れ曲がり変形するよう構成する。
よって、本発明のバンパーラバーでは、先端部から受圧部への圧縮荷重に対し、まず、衝撃吸収部が主に圧縮変形することで、圧縮ストローク量の初期において反力が素早く上昇する。そして、圧縮ストローク量が増大すると、くびれ部と孔部とを設けることで、これらよりも薄肉に形成され、圧縮荷重に対して傾斜する傾斜連結部に応力が集中することで、傾斜連結部の折れ曲がり変形が開始する。その後、圧縮ストローク量の増大に従って、傾斜連結部がくびれ部の外周面に重なり合いながら折れ曲がり変形することで、圧縮ストローク量の増大に伴う反力の変化を小さくすることができる。このように、傾斜連結部が折れ曲がり変形することにより、折れ曲がり変形の開始時の圧縮ストローク量から折れ曲がり変形の終了時の圧縮ストローク量までの間、反力を所定の範囲内に維持することができる。さらに、折れ曲がり変形の終了時より大きな圧縮ストローク量に対しては、衝撃吸収部全体が圧縮変形することで、反力が増大する。
すなわち、折れ曲がり変形の開始時から終了時までの長い圧縮ストローク量にわたって、所定の範囲内に維持される反力が、ドア閉止動作時の衝撃吸収力となり、かつ、車両走行時のドアの上下動に追随して、先端部をパネルの表面に接触させる弾性力となる。
この結果、ドアの閉止動作時の衝撃吸収力の低減を抑制しつつ、車両走行時にはドアのばたつき音を低減することが可能なバンパーラバーを提供することができる。
実施例1のバンパーラバーを適用する車両の一例を示す斜視図である。 実施例1のバンパーラバー取り付けたバックドアを開放した状態を示す拡大斜視図である。 実施例1のバンパーラバーを示す図であり、(a)は正面図を示し、(b)は先端部側から見た平面図を示す。 実施例1および比較例の各バンパーラバーの反力特性とタワミ特性との関係を示すグラフである。 圧縮荷重に対する実施例1のバンパーラバーでの折れ曲がり変形の変遷を表わす概略図であり、(a)は変形前の状態を示し、(b)は折れ曲がり変形が生じた初期の状態を示し、(c)は設計時に想定した圧縮ストローク量での折れ曲がり変形の状態を示し、(d)は(c)よりも大きな圧縮ストローク量での折れ曲がり変形の状態を示す。 実施例1のバンパーラバーの折れ曲がり変形時の応力解析図であり、(a)は変形前の状態での応力分布を示し、(b)は折れ曲がり変形が生じた初期での応力分布を示し、(c)は設計時に想定した圧縮ストローク量での折れ曲がり変形での応力分布を示し、(d)は(c)よりも大きな圧縮ストローク量での折れ曲がり変形での応力分布を示す。
以下、本発明に係るバンパーラバーの実施の形態について、図面に示す実施例1に基づいて説明する。実施例1は、バンパーラバーを車両のバックドアに適用した例である。
[車両の構成]
まず、実施例1のバンパーラバーを適用する車両について説明する。図1は、実施例1のバンパーラバー10を適用した車両1のバックドア3側を示す概略図である。図2は、バンパーラバー10を取り付けたバックドア3を開放した状態を示す概略図である。図2に示すように、車両1の車体2を構成する車体パネル4の後部には、荷物等を出し入れするための開口部5が設けられている。この開口部5の開放と閉止を行うバックドア3が、ステー6を介在して、車体パネル4に開閉自在に取り付けられている。このバックドア3のパネル7(以下、「ドアパネル7」と呼ぶ。)には、開口部5と対向する周縁のシール面7aに、バンパーラバー10の取付け孔8が設けられている。また、車体パネル4の開口部5の周縁は、バックドア3を閉めた際に、バンパーラバー10が弾性的に接触するシール面4aとなっている。
[バンパーラバーの全体構成]
以下、図3に基づいて、実施例1におけるバンパーラバー10の構成を説明する。実施例1のバンパーラバー10は、図3(a)、(b)に示すように、弾性体により形成された衝撃吸収部20と、ドアパネル7の取付け孔8に取り付けるアンカー部30と、を有している。実施例1のバンパーラバー10は、さらに、衝撃吸収部20とアンカー部30とを貫通する貫通孔35を、有している。
バンパーラバー10の材料としては、特に限定されることはなく、適用する車種やコスト等に応じて、従来公知の適宜の材料を用いることができる。そして、衝撃吸収部20は、衝撃吸収可能な弾性を持たせるため、ゴムなどの弾性体で形成するのが好ましい。また、アンカー部30は、取付け時や使用時において、ドアパネル7の取付け孔8からの離脱や破損を容易に生じることがないような強度と柔軟性を有することが好ましい。
これらを満足するため、実施例1では、耐圧縮荷重性や耐熱性に優れるエチレン−プロピレンゴム(EPDM)を用いてバンパーラバー10を形成している。また、衝撃吸収部20とアンカー部30とを一体成形し、衝撃吸収部20とアンカー部30とを異なる材料で形成する手数や、組立ての手数などを省くことを可能としている。このようにEPDMを用いて、後述のような構造で衝撃吸収部20とアンカー部30とを形成することで、衝撃吸収性の低減を防止しつつ、ばたつき音を低減することができ、しかも耐久性にも優れたバンパーラバー10を得ることができる。
[衝撃吸収部の構成]
衝撃吸収部20は、車体パネル4の表面のシール面4aに弾性的に接触する先端部21bと、この先端部21bから筒状に形成し、シール面4aからの先端部21bへの圧縮荷重を受ける受圧部21と、受圧部21およびアンカー部30間に設けたくびれ部22と、受圧部21およびくびれ部22を連結する傾斜連結部25と、受圧部21およびくびれ部22の軸心(軸方向に沿って中央)に開口する孔部23と、を有している。
<先端部および受圧部>
受圧部21は、車体パネル4のシール面4aに対して垂直(またはほぼ垂直)に立ち上がる円筒形の側壁21aを有し、この円筒形の側壁21aの先端面が、車体パネル4のシール面4aに弾性的に接触する環状の先端部21bとなっている。また、実施例1では、受圧部21の側壁21aを車体パネル4のシール面4aに対して垂直に形成したことから、車体パネル4からの荷重は、側壁21aに対してほぼ平行に入力される。そのため、強い衝撃に対する側壁21aの耐荷重性が向上し、受圧部21は、めくれや座屈などを生じることなく、円滑に圧縮変形する。
<くびれ部>
くびれ部22は、受圧部21とアンカー部30との間に設けられ、受圧部21およびアンカー部30よりも外径を小径とする側壁22aを有している。また、図3(a)に示すように、くびれ部22の円筒形の側壁22aにおいて、アンカー部30側の基端22bを、くびれ部22の本体部分よりもやや大きく(太く)形成し、くびれ部22をアンカー部30に向かった裾広がり形状としている。また、くびれ部22は、傾斜連結部25に臨む位置において、測壁22aの外周面に、環状の溝部26を設けている。なお、「くびれ」とは、他の部分よりも細い(外径が小径である)ことを意味する。
<傾斜連結部>
傾斜連結部25は、外径の異なる受圧部21とくびれ部22とを連結し、圧縮変形に対して折れ曲がり変形を生じる構成となっている。この連結のため、傾斜連結部25は、受圧部21側を大径とし、くびれ部22側を小径とする漏斗形(円錐台形)の傾斜壁25aを有している。このように、漏斗形の傾斜壁25aが介在することで、受圧部21の側壁21aとくびれ部22の側壁22aとが、内外面においてなだらかに連結される。
また、実施例1では、傾斜連結部25を、受圧部21からくびれ部22に向かって次第に小径となる漏斗形に形成することに加え、傾斜壁25aの肉厚(厚さ)も、受圧部21側からくびれ部22の溝部26に向かって次第に薄肉となるように形成している。
<孔部>
孔部23は、受圧部21と傾斜連結部25との軸心に、シール面4a方向に開口するよう設けている。また、孔部23の形状は、受圧部21と傾斜連結部25との形状に対応して、受圧部21では円筒形(図3の23a)、傾斜連結部25では漏斗形となっている(図3の23b)。
[アンカー部の構成]
アンカー部30は、衝撃吸収部20よりも長尺な円柱形であり、円盤形の基板部31と、取付け孔8に挿入固定する軸部32と、軸部32の外周に設けられ、取付け孔8にねじ込むための螺溝33を有する螺着部34と、から構成されている。
[貫通孔の構成]
貫通孔35は、アンカー部30とくびれ部22との軸心に、これらを貫通して開口するとともに、孔部23と連通している。この貫通孔35の内径は、傾斜連結部25の孔部23bの最も小径な部分と同一であり、かつ、軸方向の一端から他端まで同一径に形成されている。
実施例1のバンパーラバー10を、以上のような構成とすることにより、衝撃吸収部20の軸方向に沿った断面形状は、図3(a)に示すように、受圧部21からくびれ部22に向かってほぼV形となっている。そして、荷重の入力により、傾斜連結部25に折れ曲がり変形を生じたときは、図5(b)〜(d)等に示すように、衝撃吸収部20の断面形状が、W形に変形する。
つまり、実施例1のバンパーラバー10では、押圧荷重に対して、傾斜連結部25は、まず溝部26を起点として折れ曲がり変形する。その後、押圧荷重に対して、傾斜連結部25の傾斜壁25aが、溝部26および受圧部21と傾斜連結部25との境界で折り畳まれ、くびれ部22の側壁22aの外周面に重なり合いながら折れ曲がり変形する。この折れ曲がり変形により、受圧部21の側壁21aの内側に、傾斜連結部25の傾斜壁25aとくびれ部22の側壁22aとが入り込んだような形状となる(図5(c)、(d)参照)。すなわち、折れ曲がり変形によって、衝撃吸収部20の軸方向に向かった断面形状が、V形からW形に変化する。
なお、本明細書でいう、軸方向に向かった断面形状がV形、W形とは、図3に示すように、受圧部21を上に向け、アンカー部30を下に向けてバンパーラバー10を配置したときの、軸方向に平行に切断した断面形状をいう。したがって、受圧部21を下に、アンカー部30を上に向けてバンパーラバー10を配置したときは、それぞれΛ(ラムダ)形、M形となる。いずれの場合でも、折れ曲がり変形前の状態をV形、傾斜連結部25の傾斜壁25aがくびれ部22の側壁22aの外周面に重なり合いながら折れ曲がり変形した形状をW形と呼ぶ。
また、くびれ部22と孔部23とを設けることで、傾斜連結部25の傾斜壁25aは薄肉に形成され、かつ、圧縮荷重の入力方向に対して傾斜して配置されるため、この傾斜連結部25に応力が集中し、変形し易い構造となっている。さらに、くびれ部22に溝部26を設け、この溝部26に向かって次第に薄肉となるような肉厚で傾斜壁25aを形成したことで、傾斜連結部25は、受圧部21側に比べて溝部26側での変形が生じ易くなる。そのため、傾斜連結部25が、溝部26以外の部分を起点として折れ曲がり変形したり、傾斜連結部25以外の部分が折れ曲がり変形を生じたりすることがなく、衝撃吸収部20の断面形状を、V形からW形へ、より確実に変化させることができる。
また、くびれ部22を、基部端22b方向に裾広がり形状に形成していることにより、くびれ部22とアンカー部30との境界の強度が高まり、荷重の入力によってくびれ部22の基端部22bが折れ曲がり変形しにくいものとなる。その結果、溝部26を起点とした傾斜連結部25の折れ曲がり変形を、より円滑に生じさせることができる。また、くびれ部22の基端22bにRを設けることで、型枠の形成や型抜きも容易となる。
また、衝撃吸収部20の孔部23が、貫通孔35を介して外部と連通していることで、孔部23内の空気の流通路が確保されている。そのため、衝撃吸収部20の圧縮変形等により、孔部23も圧縮変形しても、他方のパネル4のシール面4aと先端部21bとの間から空気が放出されることはなく、孔部23の空気は貫通孔35から外部に放出される。さらに、圧縮変形した衝撃吸収部20が復元したときは、貫通孔35を介して外気が孔部23に流入する。したがって、衝撃吸収部20が圧縮変形と復元とを繰り返しても、孔部23内が負圧となることはなく、受圧部21がシール面4aに不測に吸着することを抑制して、吸着音の発生をも良好に抑制することができる。
また、実施例1のバンパーラバー10をバックドア3に取り付けるときは、アンカー部30の螺着部34を取付け孔8内に螺着するだけで、ドアパネル7への容易な取り付けが可能となる。また、使用時にはバンパーラバー10のガタつきなども防止することができる。この螺着による取り付け方式は、いわゆる、ねじ込み形式と呼ばれる。
ここで、ねじ込み形式を採用した理由について説明する。バックドア3を閉じた状態での、車体パネル4のシール面4aとドアパネル7のシール面7aとの距離(以下、「シール面間距離」と呼ぶ。)は、車種によって様々である。また、同一の車種でも、車体を製造した際の精度のばらつきによって、車体間でシール面間距離が多少異なることがある。しかし、実施例1のバンパーラバー10は、アンカー部30に螺着部34を設けたことで、このアンカー部30の取付け孔8内への挿入量を調整することができる。そのため、シール面間距離に応じて、ドアパネル7のシール面7aからの先端部21bの突出量を調整しながら取付けることができる。したがって、より多くの車種に対応可能であり、かつ、精度のばらつきを良好に吸収することが可能な、汎用性に優れるバンパーラバー10を提供できる。
なお、基板部31は、取付け孔8より大径であり、螺溝33も有していない。そのため、基板部31が取付け孔8内に挿入されることはなく、アンカー部30の過大なねじ込みを防止することができる。さらに、使用時には、衝撃吸収部20が圧縮変形や折れ曲がり変形する際の支え(支持基板)等としての機能をも発揮する。また、アンカー部30には、貫通孔35を設けているが、小径に形成しているため、軸部32の壁の厚みは厚肉である。そのため、ねじ込み時の衝撃やドアを閉じたときの衝撃等で変形や破損を容易に生じることのない、十分な強度を確保することができる。
[バンパーラバーの作用]
次に、作用を説明する。まず、[比較例の課題]について、図4を用いて説明する。続いて、実施例1のバンパーラバー10における作用を、図4〜図6を用いて説明する。図4は、実施例1のバンパーラバー10と、比較例のバンパーラバーとの反力特性とタワミ特性とを表わすグラフである。図5は、実施例1のバンパーラバー10の変形状態の概略図を示したものである。図6は、バンパーラバー10の変形時の有限要素法(FEM)を用いた応力解析結果を示したものである。
ここで、図4のグラフに示すA領域およびB領域は、ドア閉じ性とばたつき音の抑制効果とを確保する上で、好ましくない領域(NG領域)を示す。領域Aは、各種車両1のドア閉じ性から決まる荷重(反力)の上限値、つまり、良好なドア閉じ性を確保するための限界値である。この限界値を超えるA領域の範囲内では、反力が大きくなりすぎて、良好なドア閉じ性が得られなくなるため好ましくない。また、B領域の範囲内では、バンパーラバーの弾性が低下し、車体の振動によるドアの上下移動に追随してバンバーラバーを弾性変形させてシール面に接触させることが困難となるため好ましくない。
したがって、ストローク量に対する反力特性が、A領域、B領域のNG領域を除いた許容範囲内(以下、「OK領域」と呼ぶ。)にあることが好ましい。また、C領域は、衝撃吸収性の低減を抑制しつつ、ばたつき音の低減するための、より好ましい領域を示す。また、図4に示すストローク量αは、設計時に想定したストローク量である。つまり、ドアを閉じた状態で、バンバーラバーが圧縮ストローク量αで圧縮変形しながら、車体パネル4に弾性的に接触することを想定している。以下、このストローク量を「設計値α」と呼ぶ。
[比較例の課題]
比較例のバンパーラバーとして、反力とタワミ(ストローク量)がほぼ比例して、ストローク量が大きくなるほど、反力も増大する特性を有するものを使用している(図4の比較例のグラフ参照)。
この比較例のバンパーラバーは、図4に示すように、B領域を超えるまでの反力の立ち上がりが遅い。また、反力の立ち上がり後は、ストローク量が大きくなるほど、反力も増大する。そのため、ストローク量が設計値αのときにNG領域(A領域)に達してしまう。したがって、比較例のバンパーラバーでは、NG領域であるA領域とB領域とを除いた許容範囲(OK領域にある範囲)は、L1’で示した範囲となる。この中でも、好ましいC領域にある反力特性の範囲は、線分L2’で示した範囲となる。これらの範囲でのストローク量の変化に対しては、バンパーラバーが弾性変形することで、ばたつき音を抑制することができる。
しかしながら、バックドア3など、上下方向に開閉するドアでは、走行中の車両1の振動に追随して上下動し易い。そのため、走行中の振動によって、ドアパネル3と車体パネル4とのシール面間距離が変化することがある。この上下動によって発生するバンパーラバーの圧縮ストローク量のばらつきを±yと想定し、その範囲(α±y)を図4に線分L3で示す。
また、車体の成形時や組み立て時などに、車体精度にばらつきを生じることから、個体間でドアパネル3と車体パネル4とのシール面間距離にも、ばらつきを生じることがある。そして、車両走行時の上下動により、シール面間距離は、さらに大きな範囲でばらつきを生じることが考えられる。この車体精度のばらつきを含んだ圧縮ストローク量のばらつきを、±xと想定し、その範囲(α±x)を図4に線分L2で示す。
比較例のバンパーラバーでは、図4からわかるように、許容範囲L1’および好ましい範囲L2’は、ともに走行時の車両1の上下動によるばらつき範囲(L3)、車体精度によるばらつき範囲(L2)の範囲よりも狭くなっている。そのため、比較例では、ばたつき音を良好に低減できる範囲が限られ、車体精度のばらつきや走行時の車両1の振動により、シール面間距離が大きく変化した場合は、そのシール面間距離の変化を吸収しにくく、ばたつき音を低減するには限界がある。
したがって、車体精度のばらつきや車両1の振動によるシール面間距離の変化を吸収して、ばたつき音の良好に低減することが可能なバンパーラバーとすることが望ましい。
[実施例1のパンパーラバーについて]
これに対応するため、実施例1のバンパーラバー10では、上述のように、衝撃吸収部20に、くびれ部22と孔部23と傾斜連結部25とを設けた構成を採用している。このような構成としたことで、実施例1のバンパーラバー10では、圧縮荷重に対して、圧縮変形するだけでなく、傾斜連結部25が折れ曲がり変形する。このように圧縮変形に加えて、折れ曲がり変形をも生じることにより、図4に示すように、実施例1のバンパーラバー10は、ストローク量に対する反力特性が三段階に変化する。
つまり、先端部21bから受圧部21への圧縮荷重に対し、まず、衝撃吸収部20が主に圧縮変形することで、圧縮ストローク量の初期において反力が素早く上昇する。そして、圧縮ストローク量が増大すると、傾斜連結部25はくびれ部22の溝部26を起点として折れ曲がり変形を開始する。その後、圧縮ストローク量の増大に従って、傾斜連結部25の傾斜壁25aがくびれ部22の側壁22aの外周面に重なり合いながら折れ曲がり変形し、衝撃吸収部20の断面形状がW形に変形する。この傾斜連結部25の折れ曲がり変形により、圧縮ストローク量の増大に伴う反力の変化を小さくすることができる。したがって、傾斜連結部25の折れ曲がり変形の開始時の圧縮ストローク量から、折れ曲がり変形の終了時の圧縮ストローク量までの間、反力を所定の範囲内に維持することができる。そして、折れ曲がり変形の終了時より大きな圧縮ストローク量に対しては、衝撃吸収部20全体が圧縮変形することで、圧縮ストローク量に比例して反力が増大する、という特性を示す。
以下、図5、図6を用いて、圧縮荷重に対する実施例1のバンパーラバーの作用について、具体的に説明する。図5、図6に、実施例1のバンパーラバー10を、ドアパネル7に取付け、荷重を入力してバンバーラバー10を圧縮変形させた状態を示す。図5のl,m,n,oは、先端部21bの位置、すなわち、この先端部21bと接触する車体パネル4のシール面4aの位置を示している。図6では、色が薄い部分ほど応力が大きいことを示す。
図5(a)、図6(a)に示すように、バンパーラバー10がドアパネル7に取付けられた状態で、荷重が入力されていない初期状態では、衝撃吸収部20の先端部21bは、二点鎖線nで示した設計値αの位置よりも、長さαだけ突出したlの位置にある。また、この初期状態では、衝撃吸収部20の断面形状は、V字形となっている。
次に、バンパーラバー10に対して、荷重の入力を開始すると、弾性体製の衝撃吸収部20が圧縮変形することで、圧縮ストローク量の初期において反力が素早く上昇し、圧縮ストローク量に対する反力(初期荷重)が、OK領域の中でもより好ましい範囲であるC領域の範囲内に到達する。そして、圧縮ストローク量が増大すると、くびれ部22の溝部26を起点として、傾斜連結部25がアンカー部30方向に折れ曲がり変形を開始する。このように傾斜連結部25が折れ曲がり変形することにより、圧縮ストローク量の増大に対して反力が急激に増大したり、不測に上下動したりすることがない。その結果、図4に示すように、C領域の下限よりも大きな、さらに好ましい反力の範囲内まで、曲線的に反力を上昇させることができる。
図5(b)、図6(b)に、傾斜連結部25の折れ曲がり変形の開始により、衝撃吸収部20が設計値αよりも少ないストローク量α−xで変形し、先端部21bの位置がlからmに変位した状態を示す。このストローク量α−xは、図4の線分L2(車体精度のばらつきと振動とによる圧縮ストローク量のばらつき)の始点に相当する圧縮ストローク量である。このように、車体精度のばらつきと振動とにより、設計時に想定した設計値αよりも−xだけ小さい圧縮ストローク量においても、傾斜連結部25の折れ曲がり変形によって、所定の範囲内の反力を得ることができ、先端部21bを弾性的にシール面4aに接触させることができる。
その後、圧縮ストローク量の増大に従って、図5(c)、図6(c)に示すように、傾斜連結部25の傾斜壁25aがくびれ部22の側壁22aの外周面に重なり合いながら折れ曲がり変形し、衝撃吸収部20の断面形状がW形に変形する。このとき、受先端部21bの位置が、mからnまで変位する。この位置nでの圧縮ストローク量は、設計時に想定したバックドア3を閉じた状態でのバンパーラバー10の圧縮ストローク量(設計値α)に等しい。また、図4に示すように、設定値α−xから設定値αまでの圧縮ストローク量の変化の間でも、所定の範囲内の反力を維持することができる。
また、図5(d)、図6(d)に、設計値αよりも大きな圧縮ストローク量α+xにおいて、傾斜連結部25がさらに大きく折れ曲がり変形して、より大きなW形に変化した状態を示す。これらの図に示すように、圧縮ストローク量がαからα+xに増大することで、先端部21bの位置が、lからoまで移動する(図4の線分L2の終点)。傾斜連結部25が大きく折れ曲がり変形することで、図4に示すように、圧縮ストローク量αから、α+xに変化する間、反力の変化が小さく、好ましい範囲内に維持することができる。また、この圧縮ストローク量α+xは、車体精度のばらつきで想定した圧縮ストローク量に相当する。したがって、車体精度にばらつきがあり、さらに車両1走行時の上下動によってシール面間距離が変化しても、反力を好ましい範囲内に保つことができる。
傾斜連結部25の折れ曲がり変形の終了後は、衝撃吸収部20全体が圧縮変形することで、圧縮ストローク量の増大に比例して、反力が増大する。このように反力が一定に維持された状態から圧縮ストローク量に比例して増大する境界、すなわち、折れ曲がり変形から圧縮変形に変化する場合においても、反力の急激な変化や、不測の上下動などがなく、図4に示すように、曲線的になだらかに反力が変化する。このような特性により、圧縮ストローク量が、想定した車体精度のばらつきα+xよりも、さらに増大した場合であっても、その反力をC領域の範囲内に長く留めることができる。
以上からわかるように、実施例1のバンパーラバー10では、比較例(図4の線分L1’)と比較して、許容範囲(図4の線分L1)を、より広くすることが可能となる。このように、L1の範囲が広くなることで、ドアを閉じたときに大きな衝撃があっても、その衝撃を吸収し、反力による跳ね返り等を防止することで、良好なドア閉じ性を向上させることができる。
また、図4に示すように、実施例1のバンパーラバー10は、設計時に想定した圧縮ストローク量αよりも大きなL3=α±yの範囲において、ほぼ一定の反力を維持している。そのため、バックドア3の上下動などでシール面間距離が変化しても、このばらつきを良好に吸収することができる。つまり、バックドア3を閉じた状態で車両1を走行したとき、走行時の振動で、このバックドア3が上下動してシール面間距離が拡縮することがある。しかし、実施例1のバンパーラバー10では、このシール面間距離の拡縮に追随して衝撃吸収部20が弾性変形し、車体パネル4のシール面4aへの先端部21bの弾性的な接触状態を維持することができる。そのため、車両1の走行時のドアのばたつき音を良好に低減することができる。
また、図4に示すように、実施例1のバンパーラバー10は、設計時に想定した圧縮ストローク量αよりも、より大きな範囲L2=α±xの範囲において、圧縮ストローク量に対する反力の変化が少なく、C領域よりも、さらに好ましい範囲内で反力を維持している。この±xは、車体精度のばらつきと、車両1走行時の上下動によるシール間距離のばらつきを考慮したときの圧縮ストローク量のばらつき量である。したがって、車体精度のばらつきにより、シール面間距離にばらつきがあっても、バックドア3を閉じた状態で、車体パネル4のシール面4aにバンパーラバー10の先端部21bを良好な弾性力を持って接触させることができ、いわゆるロバスト性が向上する。また、バックドア3を閉じた状態での車両1走行時の振動によって、シール面間距離がさらに変化しても、シール面4aに対して先端部21bを弾性的に接触させて、ばたつき音の発生を良好に抑制することができる。したがって、比較例に比べて、ばたつき音の抑制効果を向上させることができる。また、このようにシール面間距離のばらつきの吸収性能に優れていることから、シール面間距離の異なる、より多くの車種に適用可能な汎用性に優れたバンパーラバー10を得ることができる。
次に、効果を説明する。実施例1のバンパーラバーにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1)実施例1のバンパーラバー10は、車体パネル4、または、ドアパネル7の一方のパネル(実施例1ではドアパネル7)に取り付けられ、ドア(バックドア3)を閉止するときの衝撃を吸収するものである。実施例1のバンパーラバー10は、一方のパネル(ドアパネル7)に取り付けられるアンカー部30と、弾性体により形成した衝撃吸収部20と、を備えて構成している。衝撃吸収部20は、他方のパネル(車体パネル4)の表面(シール面4a)に弾性的に接触する先端部21bと、先端部21bから筒状に形成し、先端部21bへの圧縮荷重を受ける受圧部21と、受圧部21およびアンカー部30間に設けたくびれ部22と、受圧部21およびくびれ部22を連結する傾斜連結部25と、受圧部21および傾斜連結部25の軸心に開口する孔部23と、を有している。また、衝撃吸収部20は、先端部21bから受圧部21への圧縮荷重に対し、受圧部21よりも薄肉に形成した傾斜連結部25が、くびれ部22の外周面に重なり合いながら折れ曲がり変形するよう構成している。したがって、実施例1によれば、バックドア3を閉じたときの衝撃吸収性の低減を抑制しつつ、バックドア3を閉じた状態での車両1走行時のドアのばたつき音を低減することが可能なバンパーラバー10を得ることができる。
(2)くびれ部22は、傾斜連結部25に臨む位置の外周面に、円周方向に凹設した溝部26を有している。そのため、この溝部26を起点として、傾斜連結部25が確実に折り畳まれて、くびれ部22の外周面に重なり、断面形状がより均一なW形に変化する。その結果、圧縮変形から折れ曲がり変形への遷移を円滑に行って、所定の範囲内への反力の立ち上がりを円滑に行うことができる。
(3)傾斜連結部25は、受圧部21から溝部26に向かって次第に薄肉に形成している。そのため、溝部26を起点とした傾斜連結部25の折れ曲がり変形を、より生じさせ易くなるとともに、反力の急激な変化を抑制して、所定の範囲内まで円滑に反力を上昇させることができる。
(4)バンパーラバー10は、衝撃吸収部20とアンカー部30とを貫通し、受圧部21の孔部23と連通する貫通孔35を、軸心に有している。この貫通孔35を介して、孔部23が外部と連通することにより、衝撃吸収部20が圧縮変形と復元とを繰り返しても、孔部23内が負圧となることがない。したがって、衝撃吸収部20の先端部21bがシール面4aに不測に吸着するのを抑制して、良好なドア閉じ性が得られるとともに、吸着音の発生も良好に抑制することができる。
(5)アンカー部30は、他方のパネル(車体パネル4)に設けた取付け孔8に螺着する螺溝33を有している。そのため、バンパーラバー10を、螺着により取付け孔8に容易に取り付けることができるだけでなく、螺着量を調整することで、他方のパネル(車体パネル4)のシール面4bとのシール面間距離を自在に調整することができる。したがって、より多くの車種に対応可能なバンパーラバー10を得ることができる。
以上、本願のバンパーラバーを実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではない。圧縮ストローク量の初期において反力が素早く立ち上がり、その後、傾斜連結部25の折れ曲がり変形によって、その折れ曲がり変形の開始から終了までの大きな圧縮ストローク量の間、反力を所定の範囲内に維持することが可能であればよい。これにより、ドアを閉じたときの衝撃を良好に吸収しつつ、車両1の走行時の振動に伴うばたつき音の低減を良好に行うことが可能な構成であれば、本願の課題を解決することができるものである。
また、実施例1では、バンパーラバー10を、ドアパネル7に接続し、先端部21bを車体パネル4のシール面に接触させている。しかし、本願がこれに限定されることはなく、車種、ドアの種類、使用態様などに応じて、適宜変更することができる。例えば、車体パネル4の開口部5の周縁にバンパーラバー10を接続し、バンパーラバー10の先端部21bを、ドアパネル7の表面(シール面7b)に接触させるような構成としてもよい。このような構成であっても、衝撃吸収性の低減を抑制しつつ、ばたつき音を低減することが可能となる。
また、上記実施例1では、バンパーラバー10をバックドア3に適用する例を示した。しかし、本願のバンパーラバーは、バックドアへの適用に限定されることはなく、フードやトランクのドアなどに対しても適用することができる。要するに、車両1の振動方向に対応した上下方向(すなわち、垂直に上下するものだけでなく、斜め方向などに上下するものも含む)に開閉するドアに好適に用いることができる。このようなドアに、本願のバンパーラバーを適用することにより、優れた衝撃吸収性を維持しつつ、ばたつき音を良好に低減することができる。
また、上記実施例1では、くびれ部22の溝部26を、途切れのない環状の凹溝により形成している。そのため、バンパーラバー10の取付け方向などが限定されることがないし、成形も容易である。また、使用時に斜め上方からなど何れの方向から荷重が負荷されても、溝部26を起点として傾斜連結部25が折れ曲がり変形する。しかしながら、本願がこれに限定されるものではく、例えば、くびれ部22の強度の調整などを考慮して、周回方向に平行かつ短尺な溝部を、周回方向に所定間隔で複数設けてもよい。このような溝部であっても、折れ曲がり変形の起点としての機能を十分に発揮することができる。
また、実施例1では、アンカー部30に長尺な螺着部34を設けたねじ込み方式を採用することで、何れの車種にも適用可能な構造としている。しかし、本願が実施例1の形状に限定されることはなく、螺着部34の長さ、螺溝33のピッチや形状等を適宜変えてもよい。また、ねじ込み方式に限らず、嵌込み形式、その他の方式を採用してもよい。
この嵌込み形式のアンカー部として、例えば、取付け孔よりも大径に形成した基板部に、取付け孔に挿入する軸部を接続する。この軸部の基板部とは反対側に、取付け孔より大径であるが、弾性変形等により取付け孔に嵌め込み可能な係止部を接続する。このようなアンカー部では、を取付け孔に嵌込むことで、基板部と係止部とが車体パネルを挟持するように、バンパーラバーが取付けられる。例えば、適用する車種を限定する場合等には、嵌め込み形式を採用することで、アンカー部の簡略化や材料の削減などが可能となる。
また、実施例1では、受圧部21やくびれ部22などを円筒形に形成しているが、本願が円筒形に限定されることはなく、三角形、四角形などの多角形の筒状としてもよい。バンパーラバーのデザイン性、製造事情、適用する車種、適用するドアの種類などに応じて、適宜選択することができる。また、実施例1では、めくれ等のない、円滑な圧縮変形を可能とするため、受圧部21の側壁21aを、シール面4aに対して垂直な円筒形としているが、本願がこれに限定されることはない。受圧部21が圧縮変形する際に、めくれ等を生じることなく円滑に圧縮変形することが可能であれば、例えば、先端部21b側よりも、傾斜連結部25側をやや大径とする円錐台形に受圧部21を形成し、側壁21aを、シール面4aに対して傾斜させて形成してもよい。
また、実施例1では、孔部23を受圧部21と傾斜連結部25との軸心に開口している。しかし、本願がこれに限定されることはなく、少なくとも受圧部21と傾斜連結部25との軸心に開口し、圧縮荷重に対して傾斜連結部25が、くびれ部22の外周面に重なり合いながらW形に折れ曲がり変形すればよい。したがって、例えば、受圧部21からくびれ部22まで、孔部23を開口してもよい。すなわち、実施例1では、貫通孔35において、くびれ部22に設けた部分を、孔部23の一部とみなしてもよい。
また、実施例1のバンパーラバー10では、孔部23と連通する貫通孔35を、軸心に有しているが、本願がこれに限定されることはない。例えば、シール面4aへの先端部21bの吸着等を考慮する必要がない場合などは、貫通孔35を設けずにバンパーラバー10を形成してもよく、製作工程を省くことができる。この場合、孔部23を受圧部21と傾斜連結部25とくびれ部22とに開口するのが有効で、傾斜連結部25の折れ曲がり変形を阻害することなく円滑に行わせることができる。また、先端部21bの吸着を防止可能であれば、貫通孔35を必ずしも軸心に設けなくてもよく、衝撃吸収部20の壁に、孔部23と外部とを連通する貫通孔を設けてもよい。
1 車両
3 バックドア(ドア)
4 車体パネル(他方のパネル)
4a シール面(他方のパネルの表面)
7 ドアパネル(一方のパネル)
8 取付け孔
10 バンパーラバー
20 衝撃吸収部
21 受圧部
21b 先端部
22 くびれ部
23,23a,23b 孔部
25 傾斜連結部
26 溝部
30 アンカー部
33螺溝
35 貫通孔

Claims (5)

  1. 車体パネル、または、ドアパネルの一方のパネルに取り付けられ、ドアを閉止するときの衝撃を吸収するバンパーラバーであって、
    前記バンパーラバーは、前記一方のパネルに取り付けるアンカー部と、
    弾性体により形成した衝撃吸収部と、を備え、
    前記衝撃吸収部は、他方のパネルの表面に弾性的に接触する先端部と、
    前記先端部から筒状に形成し、前記先端部への圧縮荷重を受ける受圧部と、
    前記受圧部および前記アンカー部間に設けたくびれ部と、
    前記受圧部および前記くびれ部を連結する傾斜連結部と、
    前記受圧部および前記傾斜連結部の軸心に少なくとも開口する孔部と、を有し、
    前記先端部から前記受圧部への圧縮荷重に対し、前記受圧部よりも薄肉であって前記受圧部から前記くびれ部に向かって次第に薄肉とした前記傾斜連結部が、前記くびれ部の外周面に重なり合いながら折れ曲がり変形するよう構成した
    ことを特徴とするバンパーラバー。
  2. 請求項1に記載のバンパーラバーにおいて、
    前記くびれ部は、前記傾斜連結部に臨む位置の外周面に、円周方向に凹設した溝部を有していることを特徴とするバンパーラバー。
  3. 請求項2に記載のバンパーラバーにおいて、
    前記傾斜連結部は、前記受圧部から前記溝部に向かって次第に薄肉としたことを特徴とするバンパーラバー。
  4. 請求項1から3に記載のバンパーラバーにおいて、
    前記衝撃吸収部と前記アンカー部とを貫通し、前記受圧部の前記孔部と連通する貫通孔を、軸心に有していることを特徴とするバンパーラバー。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載のバンパーラバーにおいて、
    前記アンカー部は、前記一方のパネルに設けた取付け孔に螺着する螺溝を有していることを特徴とするバンパーラバー。
JP2012250889A 2012-11-15 2012-11-15 バンパーラバー Active JP5994591B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012250889A JP5994591B2 (ja) 2012-11-15 2012-11-15 バンパーラバー
CN201310491733.5A CN103821862B (zh) 2012-11-15 2013-10-18 橡胶缓冲器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012250889A JP5994591B2 (ja) 2012-11-15 2012-11-15 バンパーラバー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014098448A JP2014098448A (ja) 2014-05-29
JP5994591B2 true JP5994591B2 (ja) 2016-09-21

Family

ID=50757081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012250889A Active JP5994591B2 (ja) 2012-11-15 2012-11-15 バンパーラバー

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5994591B2 (ja)
CN (1) CN103821862B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210071239A (ko) * 2019-12-06 2021-06-16 현대자동차주식회사 로워 도어 승하차 지지구조
CN111577826B (zh) * 2020-03-31 2021-12-03 上海卫星工程研究所 一种细长型长行程压溃式防反弹多级抗过载缓冲结构

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS485840Y1 (ja) * 1967-12-30 1973-02-14
JPS5466083U (ja) * 1977-10-19 1979-05-10
JPS5759715Y2 (ja) * 1978-04-10 1982-12-20
AU538446B2 (en) * 1980-10-27 1984-08-16 Bridgestone Tire Co. Ltd. Marine fender for fitting to quays
JPS58145265U (ja) * 1982-03-26 1983-09-30 日産自動車株式会社 自動車用フ−ドダンパ
JPS6043515A (ja) * 1983-08-22 1985-03-08 Bridgestone Corp 防舷材
JPS626825A (ja) * 1985-07-03 1987-01-13 Nissan Motor Co Ltd 自動車のバンパ−ラバ−
JPH05240280A (ja) * 1992-02-28 1993-09-17 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd フードダンパ
JPH07145839A (ja) * 1993-11-25 1995-06-06 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd バンパーラバー
US5791637A (en) * 1996-01-11 1998-08-11 Iso Dynamics, Inc. Energy absorbing compression spring body and method of making the same
KR100263946B1 (ko) * 1997-04-30 2000-08-16 류정열 자동차 트렁크 리드의 러버 쿠션 구조
JP2001311357A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd バンパーラバー
JP2006096172A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Daiwa Kasei Ind Co Ltd クッション体
JP2006097775A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Toyoda Gosei Co Ltd 車両用クッションゴム
JP2006153083A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Daiwa Kasei Ind Co Ltd 緩衝クリップ
JP5095450B2 (ja) * 2008-03-13 2012-12-12 大和化成工業株式会社 クッションクリップ
JP5016567B2 (ja) * 2008-07-29 2012-09-05 本田技研工業株式会社 クッション体
CN201614829U (zh) * 2009-11-25 2010-10-27 浙江豪情汽车制造有限公司 背门缓冲块

Also Published As

Publication number Publication date
CN103821862B (zh) 2016-03-30
JP2014098448A (ja) 2014-05-29
CN103821862A (zh) 2014-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9518628B2 (en) Tubular vibration-damping device
JP6190651B2 (ja) 防振装置
JP6147508B2 (ja) クッションクリップ
US9512893B2 (en) Tubular vibration-damping device
JP6435741B2 (ja) バンプストッパキャップ
US8157251B2 (en) Vibration damping mounting assembly
JP5154459B2 (ja) クッションクリップ
US8191692B2 (en) Cylinder apparatus
WO2014199418A1 (ja) 防振装置
JP2007177991A (ja) 防振装置
JP5994591B2 (ja) バンパーラバー
US20220333421A1 (en) Over-Slam Bumper Device for Vehicle
US20190360547A1 (en) Composite vibration-damping body and metal-spring-equipped composite vibration-damping body using the same
JP5964200B2 (ja) リバウンドラバー
US20170174031A1 (en) Air spring
JP6537958B2 (ja) ブラケット付き防振装置
JP2017115940A (ja) アッパーサポート用のクッション体
JP2005525513A (ja) 本体装着のための複合ヘルメット
JP4205424B2 (ja) 防振装置
JP5965274B2 (ja) 車体側パネルへのストラットロッドの取付構造
US20200378428A1 (en) Connecting clip incorporating a spring structure
JP2002213510A (ja) 防振装置
WO2012137507A1 (ja) ストラットロッドの、車体側パネルへの取付け構造
JP5060994B2 (ja) アッパーサポート
JP2009144845A (ja) 防振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160705

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160808

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5994591

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151