JP5016567B2 - クッション体 - Google Patents
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また、クッション部の開閉体側の端部から固定部の開閉体と反対側の端部に亘って貫通孔が形成されることにより、クッション部の開閉体側の端部から入った水やゴミ等が固定部の開閉体と反対側の端部から排出され、クッション部に水やゴミ等が溜まらないので、クッション部の衝撃吸収性能が損なわれず、開閉体を閉じた際の衝撃を効果的に吸収することができる。
さらに、クッション部の開閉体側の端部から固定部の開閉体と反対側の端部に亘って、貫通孔が形成されているので、クッション体の軽量化及び材料コストの低減をより図ることができる。
図1に示すように、本実施形態のクッション体1は、フロントバルクヘッド5に取り付けられている。
また、クッション体1は、開閉体たるエンジンフード6を閉じた状態において、フロントバルクヘッド5とエンジンフード6との間に位置している。そして、クッション体1は、エンジンフード6に当接し弾性支持している。
尚、フロントバルクヘッド5は、車体の一部を構成し、車両Aの前部に配設されている。また、エンジンフード6は、その後端がヒンジ(図示省略)を介して車体に取り付けられている。このエンジンフード6によって、エンジンルームERが開閉可能となっている。
図2及び図3に示すように、クッション体1は、フロントバルクヘッド5に形成された取付孔5aに取り付けられる固定部2と、固定部2の上端側に形成されたクッション部3とから主に構成されている。また、クッション体1には、貫通孔4が形成されている。
尚、本実施形態の固定部2とクッション部3とは一体的に成形されている。
また、クッション体1には、弾性を有する合成樹脂やゴム類等を用いることができ、特に弾力の顕著な高分子材料のエラストマを用いることが好ましい。
挿入部2aは、図3に示すように、取付孔5aに挿入された状態において、挿入部2aの上面がフロントバルクヘッド5の下面に当接(面接触)している。これにより、挿入部2aが取付孔5aから抜け出すことを阻止することができる。
また、連結部2bは、挿入部2a及びクッション部3より小径に形成されている。これにより、挿入部2aとクッション部3との間に溝部2cが形成されている。溝部2cには、取付孔5aの周縁部が嵌合されている。
クッション部3は、図3に示すように、クッション部3の下面がフロントバルクヘッド5の上面に当接(面接触)している。これにより、クッション部3が取付孔5aに入り込むことを阻止することができる。
また、クッション部3は、エンジンフード6を閉じた状態において、その上面がエンジンフード6の下面に当接(面接触)するとともに、エンジンフード6を弾性支持している(図4(b)参照)。
すなわち、貫通孔4の内周面は、クッション部3の上端から固定部2の下端に向けて段階的に狭まっていく段付きの形状に形成されている。
固定部2の挿入部2aを、フロントバルクヘッド5の上方からフロントバルクヘッド5に形成された取付孔5aに挿入する。このとき、クッション部3の下面がフロントバルクヘッド5の上面に当接するまで、挿入部2aを挿入する。
クッション部3の下面がフロントバルクヘッド5の上面に当接するまで、挿入部2aを挿入すると、挿入部2aの上面がフロントバルクヘッド5の下面に当接するとともに、連結部2bが取付孔5aの内周面に密接する。すなわち、取付孔5aの周縁部が溝部2cに嵌合される。
以上の工程を経て、クッション体1がフロントバルクヘッド5に対して固定される。
図4は、エンジンフード6の開閉時のクッション体1の状態を示す模式図である。
本実施形態の貫通孔4は、2段の段付きの形状に形成されているが、これに限定されることなく、例えば1段の段付きの形状にしてもよいし、3段以上の段付きの形状にしても構わない。また、大径面4a等の各面の径や深さを適宜変更してもよい。
すなわち、貫通孔4の段の数、各面の径の大きさ及び各面の深さ等の要素を適宜選択して設定することにより、クッション部3の潰れ方を自由に設定することができる。
このように固定部2に形成された貫通孔4に補強リブ7を形成すると、固定部2の横方向の剛性が向上するため、固定部2を取付孔5aに挿入しやすくなり、クッション体1をフロントバルクヘッド5に取り付ける際の作業効率が向上する。
このように固定部2に形成された貫通孔4に補強リブ7を形成すると、補強リブ7を横断面視一文字状に形成する場合に比べて、固定部2の横方向の剛性がより一層向上するため、固定部2を取付孔5aにより一層挿入しやすくなり、クッション体1をフロントバルクヘッド5に取り付ける際の作業効率がより一層向上する。
また、クッション部3に形成された貫通孔4に補強リブ7を設けてもよい。特に、クッション部3の下端側の貫通孔4に補強リブ7を設けると、クッション部3の下端側の剛性が向上し、エンジンフード6がフロントバルクヘッド5と衝突することをより確実に阻止することができる。
このように固定部2及びクッション部3に形成された貫通孔4の内周面に沿って、固定部2及びクッション部3より硬質な硬質層8を形成すると、固定部2の剛性が向上するため、固定部2を取付孔5aに挿入しやすくなり、クッション体1をフロントバルクヘッド5に取り付ける際の作業効率が向上する。また、クッション部3の下端側の剛性も向上するため、エンジンフード6がフロントバルクヘッド5に衝突することをより確実に阻止することができる。
2 固定部
2a 挿入部
2b 連結部
2c 溝部
3 クッション部
4 貫通孔
4a 大径面
4b 第1テーパ面
4c 中径面
4d 第2テーパ面
4e 小径面
5 フロントバルクヘッド(車体)
6 エンジンフード(開閉体)
7 補強リブ
8 硬質層
A 車両
Claims (3)
- 車体と開閉体との間に配置されるクッション体であって、
前記車体に形成された取付孔に挿入して取り付けられる固定部と、
前記固定部の前記開閉体側に形成され、前記開閉体に当接するクッション部と、を備え、
前記クッション部の前記開閉体側の端部から前記固定部の前記開閉体と反対側の端部に亘って、貫通孔が形成され、
前記クッション部の外径は、前記固定部に向かうほど拡径し、
前記貫通孔のうち前記クッション部に形成された貫通孔は、
前記クッション部の前記開閉体側の端部から前記固定部に向けて軸方向に沿って一定の内径に形成された大径面と、
前記大径面よりも直径が小さく軸方向に沿って一定の内径に形成され、前記クッション部の前記固定部側に形成された小径面と、を有しており、
前記貫通孔の内周面は、前記クッション部の前記開閉体側の端部から前記固定部の前記車体側の端部に向けて段階的に狭まっていく段付きの形状に形成されており、
前記貫通孔は、前記開閉体を閉じて前記クッション部の前記開閉体側の端部に荷重が加わったときに、前記固定部の前記開閉体と反対側の端部から空気を排出することで前記クッション部は、横長楕円形状に変形するように構成されていることを特徴とするクッション体。 - 前記貫通孔のうち少なくとも前記固定部に形成された貫通孔に補強リブを設けたことを特徴とする請求項1に記載のクッション体。
- 前記貫通孔のうち少なくとも前記固定部に形成された貫通孔の内面に沿って、前記固定部より硬質な硬質層を設けたことを特徴とする請求項1に記載のクッション体。
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