JP5992901B2 - テールゲート付き車体構造 - Google Patents
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Description
しかし、2部材に発生する振動をダイナミックダンパーでまとめて抑えることは難しく、ダイナミックダンパーを設ける箇所を決める際に工夫が要求される。
前記ドア本体は、車体の後部の車室内側から車外側の方向に沿ってドアインナパネルと、ドアアウタパネルとを有し、前記ダンパー取付部は、前記ドアインナパネルに設けられ、前記ダイナミックダンパーを取り付けるための取付開口を有し、前記インナパネルにおける前記テールゲートが閉じられた状態で前記副ドアの上下方向の中央近傍かつ前記ドアハンドルの車幅方向内側に隣接して配置され、前記インナパネルと前記アウタパネルとの間に形成された空間であって、前記アウタパネルにおける前記ドア窓ガラスの下端に形成された閉断面に対向した位置に設けられ、前記ダイナミックダンパーは、ダンパー本体が前記取付開口を介して前記インナパネルから前記アウタパネル側に突出するように、前記閉断面から延びるフランジに設けられた前記ダンパー取付部に取り付けられていることを特徴とする。
よって、副ドアに発生する大きな振動をダイナミックダンパーで軽減できるので、副ドアの振動でテールゲートの振動が増幅することを抑えることができる。これにより、テールゲートおよび副ドアの振動を好適に抑える(軽減する)ことができる。
また、請求項1に係る発明では、ドアパネルのインナパネルを車体前方に設け、アウタパネルを車外側に設けた。アウタパネルを車外側に設けることにより、アウタパネルが意匠面の近傍に配置され、あるいは、アウタパネルで意匠面を形成することが考えられる。
そこで、ドアパネルのインナパネルにダイナミックダンパーを取り付けるようにした。
よって、意匠面を考慮することなく、ダイナミックダンパーを取り付ける箇所を決めることができる。
これにより、ダイナミックダンパーを取り付ける箇所を決める際に設計の自由度を高めることができる。
図1、図2に示すように、テールゲート付き車体構造10は、車体11の後部12に設けられたテールゲート15を備えている。
車体11は、車体11の後部12に後開口枠部13を備え、後開口枠部13の上枠部13cにテールゲート15が支持されている。
後開口14を経て車室22および車外23が連通され、乗員の乗降や荷物の出し入れが可能になる。
但し、図2においては、構成の理解を容易にするためにテールゲート15の下端15aを上端15bより僅かに下方に配置された状態を示す。
テールゲート15が開かれることにより、テールゲート15が後開口枠部13の上枠部13cの位置で略水平に配置される。この状態において、後開口枠部13の後開口14が開放され、後開口14を経て車室22および車外23が連通される。
この状態において後開口枠部13の後開口14がテールゲート15で閉じられる。
このゲート本体16は、車幅方向において車外23側に膨出するように湾曲状に形成されている。
窓開口枠部26の窓内枠26aおよびドア開口枠部28のドア内枠28aは仕切枠31で兼用される。窓内枠26aは、窓開口枠部26のうち車幅方向内側に設けられる枠である。ドア内枠28aは、ドア開口枠部28のうち車幅方向内側に設けられる枠である。
ドア開口枠部28は、略矩形状枠体に形成されることによりドア開口(副開口)29が開口される。
窓開口枠部26の窓開口27およびドア開口枠部28のドア開口29は、テールゲート15を閉じた状態で、それぞれ後開口枠部13の後開口14(図2参照)に連通される。
ゲートインナパネル34は、仕切枠31の内面を形成するインナ仕切部34aを有する。
仕切枠31は、アウタ仕切部36、インナ仕切部34aおよび補強部材37が重ね合わされて形成される。仕切枠31に補強部材37が設けられることにより補強部材37で仕切枠31が補強される。
さらに、ゲート本体16の仕切枠31に副ドア20が上下のドアヒンジ41を介して支持されている。
また、副ドア20が閉じられた状態で、ゲート窓ガラス17の外表面17aと副ドア20(ドア窓ガラス43)の外表面43aとは、車体前後方向において略同一面(略面一)に形成されている(図3も参照)。
さらに、ドア本体42は、上下方向略中央で、かつ、左ドア側縁42c(すなわち、ドア開口枠部28のドア外枠28b側)にアウタハンドル51が設けられている。アウタハンドル51は、副ドア20を開閉するためのハンドルである。
ドア装飾部材44は、外面が車外23に臨み、意匠面を形成する部材である。
ドアインナパネル53は、ドアアウタパネル54に対して車体前方に設けられている。よって、ドアインナパネル53およびドアアウタパネル54間に車体前後方向において比較的大きな空間55が確保される。
ドアアウタパネル54は、副ドア20のドア装飾部材44(すなわち、意匠面)の車体前方側に対峙し、かつ、ドア装飾部材44(図4参照)の裏面に対して車体前後方向に隣接して設けられている。
さらに、ダンパー取付部61は、左ドア側縁42cの車幅方向内側近傍に設けられる。よって、副ドア20が閉じられた状態においてダンパー取付部61がドア外枠28bの近傍に位置する。
ダンパー取付部61に制振用のダイナミックダンパー63が取り付けられる。よって、ダイナミックダンパー63は副ドア20に設けられる。
さらに、図10に示すように、ドアアウタパネル54は、ダンパー取付部61の車体後方の部位54aが閉断面に形成されている。この閉断面の部位54aは、ドアインナパネル53の上フランジ53cおよびドアアウタパネル54の上フランジ54bを経てダンパー取付部61に連結されている。よって、ダンパー取付部61が閉断面の部位54aで補強される。
取付開口62の下辺62bに、下辺62bから下方に向けて車体後方に傾斜する段部53dが形成されている。
連結部66は、ダイナミックダンパー63を収納可能に略U字状に形成されている。
内側取付部74は、ダンパー本体71から車幅方向内側に延ばされ、ダンパー取付部61の外側(すなわち、車体前方側)に配置される。外側取付部75は、ダンパー本体71から車幅方向外側に延ばされ、ダンパー取付部61の外側(すなわち、車体前方側)に配置される。
基端部82は、ダンパー本体71の裏面71bに設けられることにより、ダンパー取付部61の内側(すなわち、車体後方側)の空間55に配置される。
下側延出部83は、基端部82から下辺62bを経てダンパー取付部61の外側(車体前方側)に延ばされ、さらに段部53dに沿って下方に延ばされることにより、下側取付部84がダンパー取付部61の外側(すなわち、車体前方側)に配置される。
これにより、第2取付ブラケット81は、段部53d(すなわち、取付開口62の下辺62b)を跨ぐように断面略V字状に形成される。
また、ダンパー本体71の表面71a側が第1取付ブラケット72で支持され、ダンパー本体71の裏面71bが第2取付ブラケット81で支持されることにより、第1、第2の取付ブラケット72,81でダイナミックダンパー63が好適に支持される。
これにより、ダイナミックダンパー63を、副ドア20のうち、ドア窓ガラス43の下方で、かつ下端43b近傍に取り付けることができる。さらに、ダイナミックダンパー63を、副ドア20のうち、左ドア側縁42c近傍に取り付けることができる。
すなわち、図1に示すように、テールゲート付き車体構造10は車体11の後部12にテールゲート15が上下方向に開閉自在に設けられ、テールゲート15に副ドア20が開閉自在に設けられている。
このため、テールゲート15にダイナミックダンパー63を設けた場合、テールゲート15に発生する振動をダイナミックダンパー63で軽減しても、軽減されたテールゲート15の振動で副ドア20に振動が発生することが考えられる。
これにより、テールゲート15および副ドア20の振動を好適に抑える(軽減する)ことができる。
そこで、ダイナミックダンパー63は副ドア20のドアインナパネル53に取り付けるようにした(図8も参照)。よって、意匠面(すなわち、ドア装飾部材44)を考慮することなく、ダイナミックダンパー63を取り付ける箇所を決めることができる。
これにより、ダイナミックダンパー63を取り付ける箇所を決める際に設計の自由度を高めることができる。
ここで、副ドア20の上端20bや下端20cにダイナミックダンパー63を設けた場合、反対側の端がダイナミックダンパー63から大きく離れた状態になる。このため、ダイナミックダンパー63から離れた反対側の端に振幅の大きな振動が発生することが考えられる。
これにより、副ドア20の振動をダイナミックダンパー63で効率よく抑えることができる。
よって、テールゲート15をゲートヒンジ(支軸)を軸にして開閉する際に、操作者の手にかかる荷重を小さく抑えることができる。これにより、テールゲート15を円滑に開閉することができ、テールゲート15の操作性を高めることができる。
すなわち、ドア本体42の左ドア側縁42cは、副ドア20が支持される右ドア側縁42dから離れた位置に配置されている。よって、副ドア20のうち左ドア側縁42c近傍に発生する振動の振幅が大きくなることが考えられる。
これにより、副ドア20に発生する振動を効率よく抑えて、テールゲート15および副ドア20の振動を好適に抑える(軽減する)ことができる。
例えば、前記実施例では、副ドア20のドアアウタパネル54にドア装飾部材44を設けてドア装飾部材44で意匠面を形成する例について説明したが、これに限らないで、ドアアウタパネル54で意匠面を形成するように構成することも可能である。
この場合でも、意匠面(すなわち、ドアアウタパネル54)を考慮することなく、ダイナミックダンパー63を取り付ける箇所を決めることができる。
これにより、ダイナミックダンパー63を取り付ける箇所を決める際に設計の自由度を高めることができる。
Claims (4)
- 車体の後部に設けられた開口を開閉するように、前記車体に回動自在に支持されるテールゲートを備えたテールゲート付き車体構造であって、
前記テールゲートには、ゲート本体部の車幅方向の一部に形成され前記開口に連通する副開口と、該副開口を開閉する副ドアとが設けられ、
前記テールゲートは、前記ゲート本体部の上端が前記車体の開口の上縁部に回動自在に支持され、
前記副ドアは、前記ゲート本体部の前記副開口に隣接する車幅方向内側の側縁部に回動自在に支持され、
前記副ドアには、ドア本体と、ドア窓ガラスと、ドアハンドルと、ダンパー取付部と、制振用のダイナミックダンパーとが設けられており、
前記ドア本体は、車体の後部の車室内側から車外側の方向に沿ってドアインナパネルと、ドアアウタパネルとを有し、
前記ダンパー取付部は、前記ドアインナパネルに設けられ、
前記ダイナミックダンパーを取り付けるための取付開口を有し、
前記インナパネルにおける前記テールゲートが閉じられた状態で前記副ドアの上下方向の中央近傍かつ前記ドアハンドルの車幅方向内側に隣接して配置され、
前記インナパネルと前記アウタパネルとの間に形成された空間であって、前記アウタパネルにおける前記ドア窓ガラスの下端に形成された閉断面に対向した位置に設けられ、
前記ダイナミックダンパーは、ダンパー本体が前記取付開口を介して前記インナパネルから前記アウタパネル側に突出するように、前記閉断面から延びるフランジに設けられた前記ダンパー取付部に取り付けられていることを特徴とするテールゲート付き車体構造。 - 前記ドア本体には、前記ドアアウタパネルの車外側に意匠面を形成するドア装飾部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のテールゲート付き車体構造。
- 前記ダイナミックダンパーは、ダンパー本体と、前記ダンパー本体の車体前方側の表面に設けられた第1取付ブラケットと、前記ダンパー本体の車体後方側の裏面に設けられた第2取付ブラケットとを備え、
前記第1取付ブラケットは、前記ダンパー本体の表面に設けられたベースから車幅方向に延びる内側取付部及び外側取付部を有し、
前記第2取付ブラケットは、前記ダンパー本体の裏面から下方に延びる下側延出部を有し、
前記内側取付部及び前記外側取付部が前記ダンパー取付部における前記取付開口を形成する車幅方向の縁部に取り付けられ、前記延出部が前記ダンパー取付部における前記取付開口を形成する下方の縁部に取り付けられることを特徴とする請求項1または2に記載のテールゲート付き車体構造。 - 前記テールゲートは、前記ゲート本体部の上端が前記車体の開口の上縁部に設けられたゲートヒンジにより上下方向に回動自在に支持され、
前記副ドアは、前記ゲート本体部の前記副開口に隣接する車幅方向内側の側縁部に設けられたドアヒンジを介して車幅方向に回動自在に支持されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のテールゲート付き車体構造。
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