JP5947281B2 - テールゲート付き車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体の後部に開口(後開口)が設けられ、後開口の上部にテールゲートが上下方向に回動自在に支持されるテールゲート付き車体構造に関する。
テールゲート付き車体構造として、車体の後部に後開口(主開口)が設けられ、後開口の上部にテールゲートが上下方向に開閉自在に設けられ、テールゲートにドア開口(副開口)が設けられ、ドア開口に左右の副ドアが横方向(車幅方向)に開閉自在に設けられたものが知られている。
この車体構造は、テールゲートの上端および下端間に左右の副ドアが配置されている。すなわち、左右の副ドアは、テールゲートのドア開口内に収納されている(例えば、特許文献1参照。)。
実用新案登録第2514650号公報
しかし、特許文献1の車体構造は、左右の副ドアがドア開口内に収納されているため、左右の副ドアが車体前方に配置され、左右の副ドアの内壁が車室側に配置される。
このため、車室の空間が左右の副ドアのドア厚さ寸法分だけ小さくなり、車室の空間を大きく確保することが難しい。
さらに、特許文献1の車体構造は、左右の副ドアがドア開口内に収納されているため、テールゲートの下端上方に左右の副ドアが載るように配置される。よって、テールゲートの下端および副ドアの下端間の隙間が略水平に形成される。このため、テールゲートの下端および副ドアの下端間の隙間に異物が堆積する虞がある。
本発明は、車室の空間を大きく確保でき、さらに、テールゲートの下端および副ドアの下端間に異物が堆積することを防止できるテールゲート付き車体構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体の後部に設けられた開口を開閉するように、前記車体に支持されるテールゲートを備えたテールゲート付き車体構造であって、前記テールゲートは、車体に支持されるゲート本体と、該ゲート本体に支持され、前記ゲート本体に開けられた副開口を開閉する副ドアと、を備え、前記副ドアは、前記ゲート本体に支持されるドア本体と、該ドア本体に設けられた装飾部材と、を備え、前記ドア本体の下端が、前記ゲート本体の下端より車体後方に設けられ、かつ、前記装飾部材の下端が前記ゲート本体の下端後方を車体後方から覆うことを特徴とする。
請求項2は、前記装飾部材は、前記ドア本体が閉じられた状態で、該ドア本体の下端および前記ドア本体が重ねられた前記ゲート本体の下端を下方から覆うように一体に形成されていることを特徴とする。
請求項3は、前記車体に設けられた外装部材を備え、前記外装部材は、前記車体に取り付けられる取付部と、該取付部から車体後方に延出する延出部と、を有し、前記延出部が上下方向において前記装飾部材と重なるように設けられていることを特徴とする。
請求項4は、前記延出部は、該延出部の後端から下方に向けて折り曲げられる折曲部を有することを特徴とする。
請求項5は、前記ドア本体の下端は、前記ゲート本体の下端よりも上方に設けられていることを特徴とする。
請求項6は、前記ゲート本体は、車室側に位置するゲートインナパネルと、該ゲートインナパネルより車体後方に位置するゲートアウタパネルと、を備え、前記ドア本体は、前記ゲートアウタパネル側に位置するドアインナパネルと、該ドアインナパネルより車体後方に位置するドアアウタパネルと、を備え、前記ゲートアウタパネルおよび前記ドアインナパネルが車体前後方向において離間した状態で互いに対向するように配置され、前記ゲートアウタパネルのうち、前記ドアインナパネルと対向する第1対向面が平面状に形成され、前記ドアインナパネルのうち、前記ゲートアウタパネルと対向する第2対向面が平面状に形成されていることを特徴とする。
ここで、ゲート本体やドア本体は、通常、インナパネル、アウタパネルで閉断面に形成し、閉断面を大きく確保するために各パネルが外側に膨出されている。よって、ゲート本体にドア本体を重ねた場合、ゲート本体およびドア本体間の間隔距離を小さく抑えることが難しく、ゲート本体およびドア本体間に異物が侵入し易くなる。
さらに、インナパネル、アウタパネルが外側に膨出されることにより、重ね合わされたゲート本体およびドア本体の厚さ寸法を小さく抑えることが難しい。このため、ゲート本体および副ドアを一体化したテールゲート(テールゲートユニット)が大きくなることが考えられる。
そこで、請求項6において、ゲートアウタパネルのうち、ドアインナパネルと対向する第1対向面を平面状に形成した。さらに、ドアインナパネルのうち、ゲートアウタパネルと対向する第2対向面を平面状に形成した。
請求項1に係る発明では、テールゲートは、車体に支持されるゲート本体と、副開口を開閉する副ドアとを備える。また、副ドアにドア本体と装飾部材とを備える。さらに、ドア本体の下端をゲート本体の下端より車体後方に設けた。よって、副ドアが車体後方に配置される。これにより、副ドアの内壁を車室から車体後方に離すことが可能になり、車室の空間を大きく確保することができる。
さらに、ドア本体の下端をゲート本体の下端より車体後方に設けることにより、ゲート本体の下端およびドア本体の下端間の隙間が略鉛直に形成される。これにより、テールゲートの下端およびドア本体の下端間に異物が堆積することを防止できる。
加えて、装飾部材の下端でゲート本体の下端後方を車体後方から覆うようにした。これにより、ゲート本体の下端および副ドアの下端間の隙間に異物が侵入することを抑制できる。
また、ゲート本体の下端後方を装飾部材の下端で車体後方から覆うことにより、ゲート本体の下端を外部から隠すことができ、車両の意匠性を高めることができる。
請求項2に係る発明では、装飾部材でゲート本体やドア本体の各下端を下方から覆うようにした。これにより、ゲート本体の下端およびドア本体の下端間の隙間に異物が侵入することを装飾部材で防止できる。
また、ゲート本体やドア本体の各下端を装飾部材で覆うことにより、ゲート本体やドア本体の各下端を外部から隠すことができ、車両の意匠性を高めることができる。
さらに、車両の意匠性を高める装飾部材を一体に形成するようにした。これにより、装飾部材を一部材で形成でき、部品点数を抑えることができる。
請求項3に係る発明では、車体に設けられた外装部材の延出部を車体後方に延出させた。さらに、延出した延出部を上下方向において装飾部材と重なるように配置した。よって、延出部および装飾部材でラビリンス構造(迷路構造)を形成することができる。
これにより、ラビリンス構造で異物が内部に侵入することを防止でき、ゲート本体の下端およびドア本体の下端間の隙間に異物が侵入することを一層良好に防止できる。
請求項4に係る発明では、延出部の後端から折曲部を下方に向けて折り曲げた。よって、延出部の後端の剛性を折曲部で高めることができ、路面から跳ね上げられた飛び石などを折曲部で好適に受けることができる。
これにより、飛び石などの異物がゲート本体の下端およびドア本体の下端間の隙間に侵入することを一層良好に防止できる。
請求項5に係る発明では、ドア本体の下端をゲート本体の下端より上方に設けた。よって、ドア本体の下端およびゲート本体の下端を下方から覆う装飾部材の下端を車体後方に向けて上り勾配に形成できる。
装飾部材の下端を上り勾配に形成することにより、装飾部材の下端を下向きに大きく膨出させる必要がなく、装飾部材をコンパクトな形状(好適な形状)に形成できる。これにより、装飾部材が、例えば路面から突出した異物などに接触することを防止できる。
さらに、ドア本体の下端をゲート本体の下端より上方に設けることにより、装飾部材の形状を決める際の自由度を高めることができる。これにより、装飾部材の意匠性をさらに高めることができる。
請求項6に係る発明では、ゲートアウタパネルのうち、ドアインナパネルと対向する第1対向面を平面状に形成した。さらに、ドアインナパネルのうち、ゲートアウタパネルと対向する第2対向面を平面状に形成した。
よって、第1対向面および第2対向面同士を可能な限り近づけることが可能になり、第1対向面および第2対向面間の離間距離を小さく抑えることができる。これにより、ゲート本体およびドア本体間に異物が侵入することを良好に抑えることができる。
また、第1対向面および第2対向面間の離間距離を小さく抑えることにより、重ね合わされたゲート本体およびドア本体の厚さ寸法を小さく抑えることができる。
これにより、ゲート本体および副ドアを一体化したテールゲート(テールゲートユニット)の小型化を図ることが可能になり、テールゲートの取扱性(開閉性)を高めることができる。
本発明に係るテールゲート付き車体構造のテールゲートを閉じた状態を示す背面図である。 本発明に係るテールゲート付き車体構造のテールゲートを開けた状態を示す背面図である。 図1のテールゲートを分解した状態を示す斜視図である。 図3のゲート本体を分解した状態を示す斜視図である。 図1のテールゲート付き車体構造から副ドアを開けた状態を示す斜視図である。 図1の6−6線断面図である。 図2の7部拡大図である。 図7のテールゲートからゲート装飾部材を外した状態を示す斜視図である。 図6のテールゲート付き車体構造からドア装飾部材を分解した状態を示す断面図である。 テールゲート付き車体構造で路面から跳ね上げられた飛び石(異物)の侵入を防止する例を説明する図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前(Fr)」、「後(Rr)」、「左(L)」、「右(R)」は運転者から見た方向にしたがう。
実施例に係るテールゲート付き車体構造10について説明する。
図1、図2に示すように、テールゲート付き車体構造10は、車体11の後部12のうち上枠部13cに設けられたテールゲート15と、車体11の後部12のうち下枠部13dに設けられた外装部材25とを備えている。
車体11は、車体11の後部12に後開口枠部13を備え、後開口枠部13の上枠部13cにテールゲート15が支持されている。
後開口枠部13は、左右の枠部13a,13b、上枠部13cおよび下枠部13dで後面視略矩形状の枠体に形成されている。この後開口枠部13で後開口(開口)14が形成される。後開口14の上部(すなわち、後開口枠部13の上枠部13c)にテールゲート15が支持される。
後開口14を経て車室22および車外23が連通され、乗員の乗降や荷物の出し入れが可能になる。
図3に示すように、テールゲート15は、後開口枠部13の上枠部13c(図2参照)にゲートヒンジを介して上下方向に回動自在に支持されたゲート本体16と、ゲート本体16に設けられたゲート窓ガラス17と、ゲート窓ガラス17の下方に設けられたゲート装飾部材18と、ゲート本体16を開閉する副ドア20とを備えている。
図2に示すように、テールゲート15が開かれることにより、テールゲート15の下端15aがテールゲート15の上端15bと略同じ高さ位置に配置される。
但し、図2においては、構成の理解を容易にするためにテールゲート15の下端15aを上端15bより僅かに下方に配置された状態を示す。
テールゲート15が開かれることにより、テールゲート15が後開口枠部13の上枠部13cの位置で略水平に配置される。この状態において、後開口枠部13の後開口14が開放され、後開口14を経て車室22および車外23が連通される。
一方、図1に示すように、テールゲート15が閉じられることにより、テールゲート15の下端15aがテールゲート15の上端15bの下方に配置される。すなわち、テールゲート15が閉じられることにより、テールゲート15が略鉛直に配置される。
この状態において後開口枠部13の後開口14がテールゲート15で閉じられる。
図2、図3に示すように、ゲート本体16は、後開口枠部13の後開口14を開閉可能に外形が略矩形状に形成され、上端16aが後開口枠部13の上枠部13cにゲートヒンジを介して上下方向に回動自在に支持されている。
このゲート本体16は、車幅方向において車外23側に膨出するように湾曲状に形成されている。
さらに、ゲート本体16は、略右側上半部に開けられた窓開口枠部26と、ゲート本体16の略左側全域に開けられたドア開口枠部28とを備えている。
窓開口枠部26の窓内枠26aおよびドア開口枠部28のドア内枠28aは仕切枠31で兼用される。仕切枠31は、ゲート本体16の上端16aから下端16bに渡って上下方向に直線状に延ばされている。
図4に示すように、ゲート本体16は、車室22側に位置するゲートインナパネル34と、車外23側に位置するゲートアウタパネル35と、仕切枠31を形成する部位に介在される補強部材37とを備える。
図3に戻って、窓開口枠部26は、略矩形状枠体に形成されることにより窓開口27が開口される。
ドア開口枠部28は、略矩形状枠体に形成されることによりドア開口(副開口)29(図5も参照)が開口される。
窓開口枠部26の窓開口27およびドア開口枠部28のドア開口29は、テールゲート15を閉じた状態で、それぞれ後開口枠部13の後開口14(図2参照)に連通される。
図3、図4に示すように、ゲートアウタパネル35は、ゲートインナパネル34より車体後方に位置し、仕切枠31の外面を形成するアウタ仕切部36と、副ドア20のドアインナパネル51(図6参照)と対向する第1対向面38を有する。
第1対向面38は、ゲート本体16の下端16bのうち左下端16c上方に設けられ、かつ、平面状に形成されている。左下端16cは、ゲート本体16の下端16bのうち、副ドア20が重ねられる略左半部に相当する部位である。よって、第1対向面38は、副ドア20が重ねられる部位に形成される。
ゲートインナパネル34は、仕切枠31の内面を形成するインナ仕切部34aを有する。
仕切枠31は、アウタ仕切部36、インナ仕切部34aおよび補強部材37が重ね合わされて形成される。仕切枠31に補強部材37が設けられることにより補強部材37で仕切枠31が補強される。
よって、窓開口枠部26およびドア開口枠部28の剛性が仕切枠31で確保されている。窓開口枠部26にゲート窓ガラス17が車体後方から設けられている。また、窓開口枠部26下方のゲートアウタパネル35にゲート装飾部材18が車体後方から設けられている。
さらに、ゲート本体16の仕切枠31に副ドア20が支持されている。
副ドア20は、仕切枠31に上下のドアヒンジ41を介して回動自在に支持されるドア本体42(図6も参照)と、ドア本体42の上半部に設けられたドア窓ガラス43と、ドア窓ガラス43の下方(すなわち、ドア本体42の下半部)に設けられたドア装飾部材(装飾部材)44とを備えている。
図5に示すように、副ドア20が水平方向(矢印A方向)に開かれることにより、車体11(後部12)のドア開口29が開放される。一方、副ドア20が閉じられることによりドア開口29が閉じられる。
図6に示すように、副ドア20が閉じられた状態において、ドア本体42の下端42b)の上方部位がゲート本体16(下端16b)の上方部位に車体後方から重なるように配置される。
この状態において、副ドア20の下端20aでゲート本体16の下端(左下端16c)後方を覆うようにした。これにより、ゲート本体16(左下端16c)および副ドア20(下端20a)間の隙間に異物が侵入することを抑制できる。
また、ゲート本体16(左下端16c)の後方を副ドア20の下端20aで覆うことにより、ゲート本体16の左下端16cを外部から隠すことができ、車両の意匠性を高めることができる。
図7、図8に示すように、ドア装飾部材44は、一体に形成(成形)されている(図1も参照)。このドア装飾部材44は、ゲート本体16の左下端16cおよびドア本体42の下端42bをそれぞれ下方から覆う装飾下端(下端)44bを有する(図6も参照)。
さらに、ドア装飾部材44は、副ドア20が閉じられた状態で、外表面44aがゲート装飾部材18の外表面18aに対して車体前後方向において略同一面(略面一)に配置される。
図6に示すように、ドア装飾部材44は、ドア本体42のドアアウタパネル52にクリップ55で取り付けられている(図9も参照)。ドア装飾部材44がドア本体42に取り付けられることにより、ゲート本体16の左下端16cおよびドア本体42の下端42bがドア装飾部材44の装飾下端44bで下方から覆われる。
これにより、ゲート本体16の左下端16cおよびドア本体42の下端42b間の隙間S1に異物が侵入することを装飾下端44bで防止できる。
また、ゲート本体16の左下端16cおよびドア本体42の下端42bを装飾下端44bで覆うことにより、ゲート本体16の左下端16cおよびドア本体42の下端42bを車外23から隠すことができ、車両の意匠性を高めることができる。
さらに、車両の意匠性を高めるドア装飾部材44が一体に形成される。これにより、ドア装飾部材44を一部材で形成でき、部品点数を抑えることができる。
ドア本体42は、下端42bがゲート本体16の左下端16cより車体後方に設けられている。すなわち、ドア本体42が車体後方に配置される。これにより、ドア本体42のドアインナパネル51を車室22(図2も参照)から車体後方に離すことが可能になり、車室22の空間を大きく確保することができる。
さらに、ドア本体42の下端42bをゲート本体16の左下端16cより車体後方に設けることにより、ゲート本体16の左下端16cおよびドア本体42の下端42b間の隙間S1が略鉛直に形成される。これにより、ゲート本体16の左下端16cおよびドア本体42の下端42b間に異物が堆積することを防止できる。
図9に示すように、ドア本体42は、ゲートアウタパネル35側に位置するドアインナパネル(内壁)51と、ドアインナパネル51より車体後方に位置するドアアウタパネル52とを備える。
ドアインナパネル51は、ゲートアウタパネル35の第1対向面38と対向する第2対向面53を有する。第2対向面53は、ドア本体42の下端42b上方に設けられ、かつ、平面状に形成されている。
ゲートアウタパネル35の車体後方にドアインナパネル51が配置される。ゲートアウタパネル35の第1対向面38およびドアインナパネル51の第2対向面53は、車体前後方向において隙間S1だけ離間した状態で、かつ、互いに対向するように配置される。
ここで、ゲート本体16は、通常、ゲートインナパネル34およびゲートアウタパネル35で閉断面に形成されている。また、ドア本体42は、通常、ドアインナパネル51およびドアアウタパネル52で閉断面に形成されている。
さらに、ゲート本体16やドア本体42の閉断面を大きく確保するために、通常、各パネル34,35,51,52が外側に膨出されている。
よって、ゲート本体16にドア本体42を重ねた場合、ゲート本体16およびドア本体42間の隙間S1を小さく抑えることが難しく、ゲート本体16およびドア本体42間に異物が侵入し易くなる。
さらに、ゲート本体16やドア本体42の各パネル34,35,51,52が外側に膨出されることにより、重ね合わされたゲート本体16およびドア本体42の厚さ寸法を小さく抑えることが難しい。このため、ゲート本体16およびドア本体42を一体化したテールゲート(ゲートユニット)15が大きくなることが考えられる。
そこで、ゲートアウタパネル35の第1対向面38およびドアインナパネル51の第2対向面53を、それぞれ平面状に形成した。よって、第1対向面38および第2対向面53同士を可能な限り近づけることが可能になり、第1対向面38および第2対向面53間の隙間S1を小さく抑えることができる。
これにより、ゲート本体16およびドア本体42間の隙間S1に異物が侵入することを良好に抑えることができる。
また、第1対向面38および第2対向面53間の隙間S1を小さく抑えることにより、重ね合わされたゲート本体16およびドア本体42の厚さ寸法(すなわち、車体前後方向の厚さ寸法)を小さく抑えることができる。
これにより、ゲート本体16および副ドア20などを一体化したテールゲート(テールゲートユニット)15の小型化を図ることが可能になり、テールゲート15の取扱性(開閉性)を高めることができる。
図6に戻って、ドア本体42の下端42bは、ゲート本体16の左下端16cよりも上方に設けられている。よって、ドア本体42の下端42bおよびゲート本体16の左下端16cを下方から覆うドア装飾部材44の装飾下端44bを車体後方に向けて上り勾配に形成できる。
ドア装飾部材44の装飾下端44bを上り勾配に形成することにより、装飾下端44bを下向きに大きく膨出させる必要がなく、ドア装飾部材44をコンパクトな形状(好適な形状)に形成できる。これにより、ドア装飾部材44が、例えば路面から突出した異物などに接触することを防止できる。
さらに、ドア本体42の下端42bをゲート本体16の左下端16cより上方に設けることにより、ドア装飾部材44の形状を決める際の自由度を高めることができる。これにより、ドア装飾部材44の意匠性をさらに高めることができる。
図6、図9に示すように、外装部材25は、車体11の後部12のうち下枠部13dに設けられている。外装部材25は、テールゲート15の下端15aに対向するように下端15aの車体前方側に設けられている。
具体的には、外装部材25は、車体11の後部12のうち下枠部(下端)13dに取り付けられる取付部61と、取付部61の上端61aから車体前方に張り出される張出部62と、取付部61の下端61bから車体後方に延出する延出部63とを有する。
取付部61は、車体11の後部12のうち下枠部13dに対峙する内側取付部65と、内側取付部65の車体後方に設けられた外側装飾部66とを有する。
内側取付部65は、後部12の下枠部13dに沿って下枠部13dの左端から右端まで車幅方向に延ばされている。内側取付部65に複数のクリップ68の頭部68aが車幅方向に所定間隔をおいて取り付けられている。
複数のクリップ68の係止部68bが後部12の下枠部13dに係止されることにより、内側取付部65(すなわち、取付部61)が後部12の下枠部13dに取り付けられる。この状態において、外側装飾部66が車外23に臨むように設けられる。
取付部61の上端61aから車体前方で、かつ、上方に向けて上り勾配に張出部62が張り出されている。取付部61の上端61aから張出部62が張り出されることにより、取付部61の上端61aが張出部62で補強される。
また、取付部61の下端61bに延出部63が設けられている。
延出部63は、取付部61の下端61bから車体後方に向けて略水平に延出された水平延出部71と、水平延出部71(延出部63)の後端63aから下方に向けて折り曲げられた折曲部72とを有する。
水平延出部71は、取付部61の下端61bから車体後方に延出されることにより、後端がゲート装飾部材18(図1参照)およびドア装飾部材44の下方まで延ばされる。すなわち、延出部63の後端63aが、ゲート装飾部材18およびドア装飾部材44の下方まで延ばされる。
延出部63の後端63aは、右後端63b(図1参照)が上下方向においてゲート装飾部材18の下縁18b(図1参照)に重なるように設けられている。さらに、延出部63の後端63aは、左後部63cが上下方向においてドア装飾部材44(装飾下端44b)の下縁44cに重なるように設けられている。
このように、延出部63の左後部63cをドア装飾部材44の下縁44cに重ねることにより、延出部63の左後部63cおよびドア装飾部材44の下縁44cでラビリンス構造(迷路構造)が形成される。
これにより、ラビリンス構造で異物が車外23から内部に侵入することを防止できる。
水平延出部71の後端(延出部63の後端63a)に折曲部72が設けられている。
折曲部72は、延出部63の後端63aから車体前方で、かつ、下方に向けて下り勾配に張り出されている(折り曲げられている)。延出部63の後端63aが折曲部72で補強される。
これにより、延出部63の後端63aの剛性が折曲部72で高められ、路面から跳ね上げられた飛び石などを折曲部72(延出部63の後端63a)で好適に受けることができる。
つぎに、テールゲート付き車体構造10で路面81から跳ね上げられた飛び石(異物)の侵入を防止する例を図10に基づいて説明する。
図10に示すように、延出部63の左後部63cがドア装飾部材44の下縁44cに重ねられ、延出部63の左後部63cおよびドア装飾部材44の下縁44cでラビリンス構造が形成されている。
さらに、延出部63の後端63aの剛性が折曲部72で高められている。
よって、例えば、車両の走行中に、路面81から矢印Bの如く跳ね上げられた飛び石などの異物が内部に侵入することをラビリンス構造で防止できる。さらに、路面81から跳ね上げられた飛び石などの異物を折曲部72(すなわち、延出部63の後端63a)で好適に受けることができる。
ここで、ゲートアウタパネル35の第1対向面38およびドアインナパネル51の第2対向面53間の隙間S1が小さく抑えられている。
これにより、飛び石などの異物がラビリンス構造を経て内部に入り込んだ場合でも、入り込んだ異物が第1対向面38および第2対向面53間の隙間S1に侵入することを良好に防止できる。
なお、本発明に係るテールゲート付き車体構造は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例で示したテールゲート付き車体構造、車体、車体の後部、後開口、テールゲート、ゲート本体、副ドア、外装部材、ドア開口、ゲートインナパネル、ゲートアウタパネル、第1対向面、ドア本体、ドア装飾部材、ドアインナパネル、ドアアウタパネル、第2対向面、取付部、延出部および折曲部などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、車体の後部に設けられた後開口の上部にテールゲートが上下方向に回動自在に支持されるテールゲート付き車体構造を備えた自動車への適用に好適である。
10…テールゲート付き車体構造、11…車体、12…車体の後部、14…後開口(開口)、15…テールゲート、16…ゲート本体、16c…ゲート本体の左下端(テールゲートの下端)、20…副ドア、22…車室、25…外装部材、29…ドア開口(副開口)、34…ゲートインナパネル、35…ゲートアウタパネル、38…第1対向面、42…ドア本体、42b…ドア本体の下端、44…ドア装飾部材(装飾部材)、51…ドアインナパネル、52…ドアアウタパネル、53…第2対向面、61…取付部、63…延出部、63a…延出部の後端、72…折曲部。

Claims (6)

  1. 車体の後部に設けられた開口を開閉するように、前記車体に支持されるテールゲートを備えたテールゲート付き車体構造であって、
    前記テールゲートは、
    車体に支持されるゲート本体と、
    該ゲート本体に支持され、前記ゲート本体に開けられた副開口を開閉する副ドアと、を備え、
    前記副ドアは、
    前記ゲート本体に支持されるドア本体と、
    該ドア本体に設けられた装飾部材と、を備え、
    前記ドア本体の下端が、前記ゲート本体の下端より車体後方に設けられ、
    かつ、前記装飾部材の下端が前記ゲート本体の下端後方を車体後方から覆うことを特徴とするテールゲート付き車体構造。
  2. 前記装飾部材は、
    前記ドア本体が閉じられた状態で、該ドア本体の下端および前記ドア本体が重ねられた前記ゲート本体の下端を下方から覆うように一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載のテールゲート付き車体構造。
  3. 前記車体に設けられた外装部材を備え、
    前記外装部材は、
    前記車体に取り付けられる取付部と、
    該取付部から車体後方に延出する延出部と、を有し、
    前記延出部が上下方向において前記装飾部材と重なるように設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のテールゲート付き車体構造。
  4. 前記延出部は、
    該延出部の後端から下方に向けて折り曲げられる折曲部を有することを特徴とする請求項3記載のテールゲート付き車体構造。
  5. 前記ドア本体の下端は、前記ゲート本体の下端よりも上方に設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載のテールゲート付き車体構造。
  6. 前記ゲート本体は、
    車室側に位置するゲートインナパネルと、
    該ゲートインナパネルより車体後方に位置するゲートアウタパネルと、を備え、
    前記ドア本体は、
    前記ゲートアウタパネル側に位置するドアインナパネルと、
    該ドアインナパネルより車体後方に位置するドアアウタパネルと、を備え、
    前記ゲートアウタパネルおよび前記ドアインナパネルが車体前後方向において離間した状態で互いに対向するように配置され、
    前記ゲートアウタパネルのうち、前記ドアインナパネルと対向する第1対向面が平面状に形成され、
    前記ドアインナパネルのうち、前記ゲートアウタパネルと対向する第2対向面が平面状に形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項記載のテールゲート付き車体構造。
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