JP5984240B2 - 合成皮革 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明の構成は以下のとおりである。
[1](a)有機ジイソシアネート、(b)ポリカーボネートジオール、及び(c)鎖延長剤の反応生成物を含んでなるポリウレタン樹脂から形成された合成皮革であって、
該ポリカーボネートジオール(b)が、下記式(A)で表される繰り返し単位と末端ヒドロキシル基を有するポリカーボネートジオールであって、式(A)で表される繰り返し単位の60〜100モル%は、下記式(B)又は(C)で表される繰り返し単位であり、下記式(B)で表される繰り返し単位と下記式(C)で表される繰り返し単位の割合が、90:10〜10:90(モル比)であり、数平均分子量が800〜3500であり、そして1級末端OH比率が95〜99.5%であることを特徴とする上記の合成皮革。
本発明において、ポリウレタン樹脂は、有機ジイソシアネート(a)、ポリカーボネートジオール(b)、及び鎖延長剤(c)の反応生成物を含んでなる。
本発明で用いる有機ジイソシアネート(a)としては、2,4−トリレジンジイソシアネート、2,6−トリレジンジイソシアネート及びその混合物、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’ビフェニレンジイソシアネート(TODI)、粗製TDI、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(PMDI)、粗製MDIなどの芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、フェニレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ジイソシアネート、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート(水添MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサンジイソシアネート(水添XDI)などの脂肪族ジイソシアネートを挙げることができるが、これらには限定されない。
有機イソシアネートとしてMDIを用いた場合、機械物性に優れる合成皮革が得られるので好ましい。また、水添MDIを用いた場合、耐光性に優れる合成皮革が得られるので好ましい。
本発明で用いるポリカーボネートジオール(b)は、下記式(A)で表される繰り返し単位と末端ヒドロキシル基を有するポリカーボネートジオールであって、式(A)で表される繰り返し単位の60〜100モル%は、下記式(B)又は(C)で表される繰り返し単位であり、下記式(B)で表される繰り返し単位と下記式(C)で表される繰り返し単位の割合が、90:10〜10:90(モル比)であり、数平均分子量が800〜3500であり、そして1級末端OH比率が95〜99.5%であることを特徴とする。
また、ポリカーボネートジオール(b)において、式(A)で表される繰り返し単位の割合は、好ましくは95モル%以上100モル%以下、より好ましくは97モル%以上100モル%以下、さらに好ましくは99モル%以上100モル%以下である。
1級末端OH比率(%)=A÷B×100 (1)
A:両末端が1級OH基であるジオールのピーク面積の総和
B:ジオールを含むアルコール類(エタノールを除く)のピーク面積の総和
本発明に用いる鎖延長剤(c)としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの短鎖ジオール類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノシクロヘキシルメタン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、イソホロンジアミンなどのジアミン類、及び水が挙げられるが、これらに限定されない。通常は1種の鎖延長剤を選択して用いるが、これらの鎖延長剤から2種類以上を選択しそれらを混合して用いても構わない。鎖延長剤の使用量は、通常、ポリカーボネートジオール(b)のモル数を100として50〜500モルである。
本発明のポリウレタン樹脂は、ポリウレタン業界で公知の方法により得ることができる。例えば、ポリカーボネートジオールと有機ジイソシアネートとを、20〜150℃で2〜12時間反応させて、末端がイソシアネート基となったウレタンプレポリマーを合成した後、これに鎖延長剤を加え、20〜150℃で2〜12時間反応させることによって、目的とする分子量を有するポリウレタン樹脂を得るプレポリマー法、又は、ポリカーボネートジオールと有機イソシアネートと鎖延長剤とを一括して添加し、20〜150℃で3〜12時間反応させることによって、目的とする分子量を有するポリウレタン樹脂を得るワンショット法がある。
本発明の合成皮革の製造方法としては、ポリウレタン樹脂溶液を基材に塗布又は含浸して湿式凝固させる湿式法、ポリウレタン樹脂溶液を離型紙又は基材に塗布し乾燥させる乾式法がある。さらに、離型紙にポリウレタン樹脂溶液を塗布し、その上に接着層を介して基材を貼り合わせた後に離型紙を除去するトランスファーコーティング法を用いることも出来る。
基材としては、種々のものが使用できる。例えば、繊維質基材としては、繊維を不織布、織布、網布などの形状にした繊維集合体、あるいは繊維集合体の各繊維間が弾性重合体で結合されたものなどが挙げられる。この繊維集合体に用いられる繊維としては、木綿、麻、羊毛などの天然繊維、レーヨン、アセテートなどの再生又は半合成繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリオレフィンなどの合成繊維が挙げられる。これらの繊維は、単独紡糸繊維でも混合紡糸繊維でも構わない。その他の基材としては、紙、離型紙、ポリエステルやポリオレフィンのプラスティックフィルム、アルミなどの金属板、ガラス板などが挙げられる。
以下の実施例及び比較例において示す物性値は、下記の方法で測定した。
ポリカーボネートジオールの1級末端OH比率は、以下の方法で測定した。ポリカーボネートジオールの70g〜100gを300ccのナスフラスコに測り取り、留分回収用のトラップ球(trap bulb)に接続したロータリーエバポレーターを用いて0.1kPa以下の圧力下、攪拌しながら、約180℃の加熱浴でポリカーボネートジオールを加熱して、トラップ球に該ポリカーボネートジオールの1〜2重量%に相当する量の初期留分、即ち約1g(0.7〜2g)の初期留分を得た。これを、約100g(95〜105g)のエタノールを溶剤として用いて回収し、回収した溶液をGC分析にかけて得られるクロマトグラムのピーク面積の値から、下記数式(1)により算出した。
1級末端OH比率(%)=A÷B×100 (1)
A:両末端が1級OH基であるジオールのピーク面積の総和
B:ジオールを含むアルコール類(エタノールを除く)のピーク面積の総和
ガスクロマトグラフィーの分析条件: カラム;DB−WAX(米国J&W社製)、30m、膜厚0.25μm、昇温条件:60℃〜250℃、検出器:FID(flame ionization detector)
無水酢酸とピリジンを用い、水酸化カリウムのエタノール溶液で滴定する「中和滴定法(JIS K 0070−1992)」によって水酸基価を決定し、下記数式(2)を用いて数平均分子量を計算した。
数平均分子量=2/(OH価×10―3/56.1) (2)
100mlのナスフラスコにサンプルを1g取り、エタノール30g、水酸化カリウム4gを入れて、100℃で1時間反応した。反応液を室温まで冷却後、指示薬にフェノールフタレインを2〜3滴添加し、塩酸で中和した。冷蔵庫で1時間冷却後、沈殿した塩を濾過で除去し、GC(ガスクロマトグラフィー)を用いて分析した。GC分析は、カラムとしてDB−WAX(米国、J&W製)を付けたガスクロマトグラフィーGC−14B(日本、島津製作所製)を用い、ジエチレングリコールジエチルエステルを内部標準として、FIDを検出器として行った。なお、カラムの昇温プロファイルは、60℃で5分保持した後、10℃/minで250℃まで昇温した。
上記の分析結果を用い、1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとのモル比から、共重合割合(全体を100とした場合の1,5−ペンタンジオールのモル数:1,6−ヘキサンジオールのモル数)を求めた。
(ii)主成分割合
上記の分析結果を用い、下記の数式(3)により求めた。
主成分割合(モル%)={(B+C)/A}×100 (3)
A:上記式(A)の繰り返し単位に由来するジオールの全モル数
B:1,5−ペンタンジオールのモル数
C:1,6−ヘキサンジオールのモル数
ジオール原料として用いた1,5−ヘキサンジオール及び1,6−ヘキサンジオールをガスクロマトグラフィーで分析した。条件は、カラムとしてDB−WAX(J&W製)付けたガスクロマトグラフィーGC−14B(島津製作所製)を用い、ジエチレングリコールジエチルエステルを内標として、FIDを検出器として行った。なお、カラムの昇温プロファイルは、60℃で5分保持した後、10℃/minで250℃まで昇温した。
汗の代替としてオレイン酸を用いた。試料を45℃のオレイン酸中に1週間浸漬し、表面を観察した。浸漬前と変化が無い場合を(○)、ぬめり感が感じられる場合を(△)、表面形状が変化している場合を(×)として、合成皮革の耐汗性を評価した。
合成皮革の柔軟性は、後述の比較例2で作成した合成皮革を基準にして、触感により、柔軟か否かを評価した。この基準の合成皮革よりも柔軟である場合を(○)、変わらない場合を(△)、硬い場合を(×)として表した。
合成皮革の表面感触の評価は、べたつき感とざらつき感で行った。評価は、5人の検査員が行い、合成皮革の表面を手で触った時の感触を、下記の判定基準を元に点数とし、その平均点として表した。
(i)べたつき感の評価
べたつかない場合を0点、強くべたつきを感じる場合を5点として、0〜5点で採点した。
(ii)ざらつき感の評価
ざらつきがない場合を0点、全体的にざらつきを感じる場合を5点として、0〜5点で採点した。
合成皮革を直径10cmの紙管に巻き付け、温度23℃、湿度50%の恒温室に1ヶ月間保管した。紙管から合成皮革を外し、温度23℃、湿度50%の恒温室に1日放置した後、表面を目視で観察した。全く割れや皺がない場合を(○)、1mm以下の微少な割れや皺が見られる場合を(△)、1mmを超える割れや皺が見られる場合を(×)として採点した。
原料に用いた1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールを分析した。1,5−ペンタンジオールは、純度が98.5%で、1,5−ヘキサンジオールを1.1質量%、1,4−シクロヘキサンジオールを0.1質量%含んでいた。残りの0.3質量%は、複数の不明物であった。1,6−ヘキサンジオールは、純度が98.9%で、1,4−シクロヘキサンジオールを0.6質量%含んでいた。残りの0.5質量%は、複数の不明物であった。以下の重合例では、重合例8と12を除き、当該原料を使用した。
上記重合例1と同じ装置を用い、ジメチルカーボネートを420g(4.7mol)、1,5−ペンタンジオールを260g(2.5mol)、1,6−ヘキサンジオールを270g(2.3mol)仕込んだ。触媒としてチタンテトラブトキシド0.08gを加え、上記重合例1と同条件で反応を行った。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC2と称する。
上記重合例1と同じ装置を用い、ジエチルカーボネートを500g(4.2mol)、1,5−ペンタンジオールを150g(1.4mol)、1,6−ヘキサンジオールを350g(3.0mol)仕込んだ。触媒としてチタンテトラブトキシド0.10gを加え、常圧下140〜150℃の温度で加熱・撹拌し、生成するエタノールとジエチルカーボネートの混合物を留去しながら、10時間反応させた。その後、反応温度を150℃〜190℃、圧力を10〜15kPaとして、生成するエタノールとジエチルカーボネートの混合物を留去しながら6時間反応を行った。その後、0.5kPaまで徐々に減圧しながら、190℃で8時間反応させた。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC3と称する。
上記重合例1と同じ装置を用い、エチレンカーボネートを465g(5.3mol)、1,5−ペンタンジオールを260g(2.5mol)、1,6−ヘキサンジオールを330g(2.8mol)仕込んだ。触媒としてチタンテトラブトキシド0.10gを加え、常圧で攪拌・加熱した。反応温度を150℃〜190℃、圧力を3.0〜5.0kPaとして、生成するエチレングリコールとエチレンカーボネートの混合物を留去しながら16時間反応を行った。その後、0.5kPaまで減圧し、エチレンカーボネートとジオールを留去しながら、190℃でさらに8時間反応させた。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC4と称する。
上記重合例1と同じ装置を用い、同じ条件で原料を仕込んだ。常圧下140〜150℃の温度で加熱・撹拌し、生成するメタノールとジメチルカーボネートの混合物を留去しながら、7時間反応させた。その後、反応温度を150℃〜190℃、圧力を10〜15kPaとして、生成するメタノールとジメチルカーボネートの混合物を留去しながら3時間反応を行った。その後、0.5kPaまで徐々に減圧しながら、190℃で3時間反応させた。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC5と称する。
上記重合例1と同じ装置を用い、上記重合例5と同じ条件で原料を仕込んだ。触媒としてチタンテトラブトキシド0.10gを加え、常圧で攪拌・加熱した。反応温度を150℃〜190℃、圧力を3.0〜5.0kPaとして、生成するエチレングリコールとエチレンカーボネートの混合物を留去しながら10時間反応を行った。その後、0.5kPaまで減圧し、エチレンカーボネートとジオールを留去しながら、190℃でさらに5時間反応させた。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC6と称する。
上記重合例4の条件で反応を行い、0.5kPaでジオールを留去しながら、190℃で、さらに10時間反応させた。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC7と称する。
原料の1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールを蒸留で精製した。その結果、1,5−ペンタンジオールは、純度が98.9%で、1,5−ヘキサンジオールを0.4質量%含んでいたが、1,4−シクロヘキサンジオールは検出されなかった。残りの0.7質量%は、複数の不明物であった。1,6−ヘキサンジオールは、純度が99.1%で、1,4−シクロヘキサンジオールを0.3質量%含んでいた。残りの0.6質量%は、複数の不明物であった。上記の原料を用いてポリカーボネートジオールを重合した。
上記重合例1と同じ装置を用い、ジエチルカーボネートを460g(3.9mol)、1,5−ペンタンジオールを100g(0.7mol)、1,6−ヘキサンジオールを370g(3.1mol)仕込んだ。触媒としてチタンテトラブトキシド0.10gを加え、上記重合例3と同じ条件で反応を行った。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC9と称する。
上記重合例1と同じ装置を用い、ジメチルカーボネートを430g(4.8mol)、1,6−ヘキサンジオールを590g(5.0mol)仕込んだ。触媒としてチタンテトラブトキシド0.09gを加え、上記重合例1と同条件で反応を行った。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC−10と称する。
上記重合例1と同じ装置を用い、ジメチルカーボネートを460g(5.1mol)、1,5−ペンタンジオールを260g(2.5mol)、1,6−ヘキサンジオールを280g(2.4mol)仕込んだ。触媒としてチタンテトラブトキシド0.09gを加え、常圧下140〜150℃の温度で加熱・撹拌し、生成するエタノールとジエチルカーボネートの混合物を留去しながら、5時間反応させた。その後、反応温度を150℃〜210℃、圧力を9〜15kPaとして、生成するエタノールとジエチルカーボネートの混合物を留去しながら6時間反応を行った。その後、0.5kPaまで徐々に減圧しながら、210℃で6時間反応させた。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC11と称する。
上記重合例8で用いた原料を用いた以外は、上記重合例4に示す装置及び条件で反応を行った。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC−12と称する。
上記重合例1と同じ装置を用い、ジメチルカーボネートを430g(4.8mol)、1,5−ペンタンジオールを550g(5.3mol)仕込んだ。触媒としてチタンテトラブトキシド0.09gを加え、上記重合例1と同条件で反応を行った。得られたポリカーボネートジオールを分析した結果を、表1に示す。該ポリカーボネートジオールをPC−13と称する。
還流冷却管、温度計、及び攪拌機を備えた反応機に、ポリカーボネートジオール(以降、PCDと略す。)350gとジメチルホルムアミド(以降、DMFと略す。)を入れ、充分に攪拌した。次いで、イソホロンジイソシアネート(以降、IPDIと略す。)と、触媒としてジブチルスズジラウレートを添加し、75℃で5時間反応させて、末端がイソシアネートのプレポリマーを得た。温度を40℃に下げた後、イソホロンジアミン(以下、IPDAと略す。)を添加し、数平均分子量が50000になった時点で、n−ヘキシルアミンを1g添加して反応を停止した。その後、固形分が30質量%となるようにDMFを添加、均一に撹拌して、ポリウレタン樹脂溶液を調製し、合成皮革に製造に用いた。
下記表2に、ポリウレタン樹脂の各原料の仕込み量を示す。得られたポリウレタン樹脂を、それぞれPUR1〜PUR13と称する。
70デニールのナイロン66基布(経密度136本/インチ、緯密度104本/インチ)を、0.8%のフッ素系撥水剤(明成化学株式会社製、アサヒガードLS317)を入れた浴に浸漬し、絞り率80%で絞った後、150℃の乾燥機で5分間乾燥した。該基布の上に、アプリケータを用いて、クリアランス100μmでポリウレタン樹脂溶液PUR1を塗布した。25℃の10%DMF水溶液に5分間浸漬して湿式凝固した後、65℃の温水に5分間浸漬して溶媒を取り除いた。次いで、絞液ロールで絞り、110℃で乾燥して合成皮革1を得た。
ポリウレタン樹脂溶液PUR2〜4又はPUR6〜9を用いた以外は実施例1と同様の方法で、合成皮革2〜8を得た。
ポリウレタン樹脂溶液PUR5又はPUR10〜13を用いた以外は、実施例1と同様の方法で合成皮革9〜13を得た。
シリコン系樹脂で剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルムに、リバースロールコーターを用いてポリウレタン樹脂溶液PUR1を約100μmの厚さで塗布した。その後、120℃で8分間加熱して実施例1で用いた基布に重ねて、120℃に加熱したカレンダーロールを用いて貼り合わせた。80℃で36時間養生した後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がして合成皮革を得た。
Claims (2)
- ポリウレタン樹脂から形成された合成皮革を製造する方法であって、
(1)有機溶媒中で、(a)有機ジイソシアネート、(b)ポリカーボネートジオール、及び(c)鎖延長剤を反応させてポリウレタン樹脂の溶液を得る工程;及び
(2)工程(1)にて得られたポリウレタン樹脂溶液から、合成皮革を形成する工程を含み、
該ポリカーボネートジオール(b)が、下記式(A)で表される繰り返し単位と末端ヒドロキシル基を有するポリカーボネートジオールであって、式(A)で表される繰り返し単位の60〜100モル%は、下記式(B)又は(C)で表される繰り返し単位であり、下記式(B)で表される繰り返し単位と下記式(C)で表される繰り返し単位の割合が、90:10〜10:90(モル比)であり、数平均分子量が800〜3500であり、そして1級末端OH比率が95〜99.5%であることを特徴とする上記の合成皮革の製造方法。
- 以下の構造を有するポリカーボネートジオールの、合成皮革の製造のための使用であって、
(1)有機溶媒中で、(a)有機ジイソシアネート、(b)このポリカーボネートジオール、及び(c)鎖延長剤を反応させてポリウレタン樹脂の溶液を得ること;及び
(2)工程(1)にて得られたポリウレタン樹脂溶液から、合成皮革を形成することを含み、
該ポリカーボネートジオール(b)が、下記式(A)で表される繰り返し単位と末端ヒドロキシル基を有するポリカーボネートジオールであって、式(A)で表される繰り返し単位の60〜100モル%は、下記式(B)又は(C)で表される繰り返し単位であり、下記式(B)で表される繰り返し単位と下記式(C)で表される繰り返し単位の割合が、90:10〜10:90(モル比)であり、数平均分子量が800〜3500であり、そして1級末端OH比率が95〜99.5%であることを特徴とする、上記の合成皮革製造のための使用。
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