JP2011162908A - 人工皮革用ポリウレタンエマルジョン及び人工皮革 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐汗性、耐加水分解性、柔軟性などに優れた人工皮革用ポリウレタンエマルジョン、及びこれを用いて製造される人工皮革。
【解決手段】a)有機イソシアネート、b)ポリカーボネートジオール、及びc)1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物の反応生成物であるウレタンプレポリマーと鎖延長剤との反応生成物を含んでなる人工皮革用ポリウレタンエマルジョンであって、該ポリカーボネートジオールb)が、繰り返し単位と末端ヒドロキシル基とを有するポリカーボネートジオールであって、式Aで表される繰り返し単位であり、ポリカーボネートジオールb)の数平均分子量が300〜10000であるポリウレタンエマルジョンとこれを用いて製造した人工皮革。
Figure 2011162908

【選択図】なし

Description

本発明は、耐汗性、耐加水分解性、柔軟性などの物性のバランスに優れた人工皮革用途に使用されるポリウレタンエマルジョン、及び該ポリウレタンエマルジョンを用いて製造される人工皮革に関する。
人工皮革は不織布、織物、編物などの基布をポリウレタンで加工することにより製造される。従来は、ポリウレタンはジメチルホルムアミド(DMF)などとの溶液とし、これを含浸加工して使用されていた。近年は、VOC(揮発性有機化合物)削減の法規制強化の観点から、水系のポリウレタンエマルジョンへの移行が進んでいる(特許文献1参照)。一方、衣料に加え、自動車や家具などの耐久性を要求される用途へ、人工皮革の使用が拡大しており、ポリカーボネートジオールを用いたポリウレタンエマルジョンの使用が提案されている(特許文献2〜4参照)。しかしながら、上記に示すポリウレタンエマルジョンであっても、耐汗性、耐加水分解性、柔軟性などの物性のバランスが更に優れた人工皮革が求められていた。
一方、耐汗性、耐加水分解性、柔軟性などの物性のバランスに優れた人工皮革が開示されている(特許文献5参照)。しかしながら、ポリカーボネートジオールの粘度が高いため、ポリウレタンエマルジョンの製造で多くの溶媒を必要とし、その使用量の低減が求められていた。
特開2000−282372号公報 特開平5−32756号公報 特開2002−179758号公報 特開2005−146089号公報 特開2008−38281号公報
本発明は、耐汗性、耐加水分解性、耐侯性、柔軟性などの物性のバランスに優れた人工皮革及び人工皮革用ポリウレタンエマルジョンを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のポリカーボネートジオールを用いることにより上記の問題点を解決できることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち本発明は、
(1)(a)有機イソシアネート、(b)ポリカーボネートジオール、及び(c)1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物の反応生成物であるウレタンプレポリマーと鎖延長剤との反応生成物を含んでなる人工皮革用ポリウレタンエマルジョンであって、該ポリカーボネートジオール(b)が、下記式(A)で表される繰り返し単位と末端ヒドロキシル基とを有するポリカーボネートジオールであって、式(A)で表される繰り返し単位の70〜100モル%は下記式(B)又は(C)で表される繰り返し単位であり、
Figure 2011162908

(但し、式中のRは、炭素数2〜12の二価の脂肪族又は脂環族炭化水素基を表す。)
Figure 2011162908

(但し、式中のR及びRは、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表し、RとRは、同じでもよく異なってもよい。)
Figure 2011162908

(但し、式中のnは、2から12の整数。)
そして式(B)で表される繰り返し単位と(C)で表される繰り返し単位の割合が、モル比率で1:99〜40:60であり、該ポリカーボネートジオール(b)の数平均分子量が300〜10000であることを特徴とする、上記人工皮革用ポリウレタンエマルジョン、
(2) 上記(1)に記載の人工皮革用ポリウレタンエマルジョンを用いて製造した人工皮革、
を提供するものである。
本発明は、耐汗性、耐加水分解性、耐侯性、柔軟性などの物性のバランスに優れた人工皮革を提供することができるという効果を有する。
以下、本願発明について具体的に説明する。
ウレタンプレポリマー
本発明において、ウレタンプレポリマーは、有機イソシアネート(a)、ポリカーボネートジオール(b)、及び、1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物(c)の反応生成物である。
有機イソシアネート(a)
本発明で用いる有機イソシアネート(a)としては、2,4−トリレジンジイソシアネート、2,6−トリレジンジイソシアネート及びその混合物、ジフェニルメタン−4,4´−ジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3´−ジメチル−4,4´ビフェニレンジイソシアネート(TODI)、粗製TDI、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(PMDI)、粗製MDI、ジアニジンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、p−フェニレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ジイソシアネート、4−4´−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート(水添MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサンジイソシアネート(水添XDI)、ノルボルネンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネートを挙げることができる。
耐光性などの観点から、脂環式ジイソシアネート又は脂肪族ジイソシアネートを用いることが好ましく、それに加え耐加水分解性の観点から脂環式ジイソシアネートを用いることがさらに好ましい。上記の有機イソシアネートは、カルボジイミド変性、イソシアヌレート変性、ビウレット変性などの変性物の形で用いてもよく、各種のブロッキング剤によりブロックされたブロックドイソシアネートでもよい。通常は1種の有機イソシアネートを選択して用いるが、これらの有機イソシアネートから2種類以上を選択しそれらを混合して、又は逐次追加して用いても構わない。
さらに、1分子中にイソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネートを用いることもできる。1分子中にイソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネートとしては、上記のジイソシアネートのイソシアヌレート三量体、ビウレット三量体、トリメチロールプロパンアダクト化合物などに加え、トリフェニルメタントリイソシアネート、1−メチルベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、ジメチルトリフェニルメタンテトライソシアネートなどが挙げられる。さらに、これらのイソシアヌレート変性やビウレット変性などの変性物の形で用いてもよく、各種のブロッキング剤によりブロックされたブロックドイソシアネートの形で用いてもよい。
本発明において、有機イソシアネート(a)の配合量は、ポリカーボネートジオール(b)の水酸基と、1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物(c)のイソシアネート反応性の基との合計に対して、通常70〜100%当量、好ましくは80〜98%当量である。有機イソシアネートの配合量が70%当量以上であれば、ウレタンの分子量が小さくなりすぎることがなく、硬化後の強度が不足することもなく、100%当量以下であれば、過剰のイソシアネート基が残存することがないため、貯蔵中にゲルを生成するなど、貯蔵安定性などに問題が発生することがないので好ましい。
ポリカーボネートジオール(b)
本発明で用いるポリカーボネートジオールは、ジオールと炭酸エステルを原料に用い、エステル交換に付すことで得ることができる。
本発明では、ジオールとして、2,2−ジアルキル置換−1,3−プロパンジオール(以降、2,2置換PDLと称す。)と側鎖を持たないジオールが用いられるが、これらには限定されない。2,2置換PDLを原料に用いることで、ポリカーボネートジオール(b)中に、式(B)で表される繰り返し単位を導入することができる。側鎖を持たない脂肪族ジオールを原料に用いることで、ポリカーボネートジオール(b)中に、式(C)で表される繰り返し単位を導入することができる。
2,2置換PDLとしては、炭素数が1〜8の脂肪族炭化水素で2位の炭素が置換された1,3−プロパンジオールであり、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ペンチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられるが、これらには限定されない。
側鎖を持たない脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ナノジオール、1,10−ドデカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどが挙げられるが、これらには限定されない。
2,2置換PDL及び側鎖を持たない脂肪族ジオールから、1種又は複数のジオールを選択して用いることができる。
2,2置換PDLは、主鎖の炭素数が3と少ないため、それを用いて得られるポリカーボネートジオールは、カーボネート結合の密度が高くなる。それによって、人工皮革の耐汗性が向上する。一方、2,2置換PDLは1つの炭素に2つのアルキル基が結合した嵩高い構造を有するため、その構造をポリカーボネートジオールに導入することで規則性が大きく低下する。さらに、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ペンチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールなどは、主鎖よりも多い炭素数の側鎖を有するため、分子間又は分子内におけるカーボネート結合間の相互作用が阻害されやすい。上記の効果により、2,2置換PDLを原料に用いたポリカーボネートジオールは、高い柔軟性を有するとともに、上記構造を持たないポリカーボネートジオールと比較すると、ウレタンプレポリマーの粘度が低くなる。さらに、嵩高い構造を有する2,2置換PDLと、側鎖を持たない脂肪族ジオールを組み合わせることで、人工皮革の柔軟性と強度を制御することができる。1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、又は1,6−ヘキサンジオールを用いた場合、柔軟性と強度のバランスが好ましい。
分子中の2,2置換PDLに由来する繰り返し単位(上記式(B))と側鎖を持たないジオールに由来する繰り返し単位(上記式(C))の割合(以降、共重合比率と称し、上記式(B):上記式(C)で表す。)は、モル比で1:99〜40:60である。2,2置換PDLに由来する繰り返し単位のモル比が40以下であれば、強度が不足することもなく好ましい。一方、2,2置換PDLに由来する繰り返し単位のモル比が1以上であれば、耐油性や耐汗性が不足することがなく、柔軟性も向上するので好ましい。共重合比率が3:97〜25:75である場合、柔軟で高い強度を有するとともに、耐汗性の高い人工皮革を得ることができるので好ましく、5:95〜15:85である場合最も好ましい。
さらに、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1、5−ペンタンジオールなどの側鎖を持ったジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパンなどの環状ジオールから、1種類又は2種類以上のジオールを原料として選択して用いることもできる。その量は、上記式(A)で表される繰り返し単位における上記式(B)又は(C)で表される繰り返し単位の割合(以降、主成分比率と称する。)が、70モル%未満とならない範囲で決められる。主成分比率が、70%以上であれば、人工皮革の強度が低下したり、耐油性や耐汗性が不足するなどの好ましくない現象を有効に抑制できる。
また、本発明に係る、ポリカーボネートジオール(b)の製造において、1分子に3以上のヒドロキシル基を持つ化合物、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトールなどを少量用いることにもできる。この場合、製造されたポリカーボネートジオールは、トリオール成分等を一部有するため、正確には「ポリカーボネートポリオール」ではあるが、このような場合でも本明細書においては便宜上、「ポリカーボネートジオール」と称することにする。この1分子中に3以上のヒドロキシル基を持つ化合物を余り多く用いると、ポリカーボネートの重合反応中に架橋してゲル化が起きてしまう。したがって1分子中に3以上のヒドロキシル基を持つ化合物を使用する場合は、2,2置換PDLと側鎖を持たない脂肪族ジオールの合計量に対し、0.1〜5モル%にするのが好ましい。より好ましくは0.1〜2モル%、さらに好ましくは0.1〜0.5モル%である。
本発明で用いられるポリカーボネートジオール(b)の平均分子量の範囲は、数平均分子量で300〜10000、好ましくは400〜5000、さらに好ましくは400〜2500である。
本発明のポリカーボネートジオールは、柔軟性を向上させる目的で、分子内に下記式(D)の繰り返し単位で表される構造を含むこともできる。
Figure 2011162908

(式中、Rはアルキレン基を表し、該アルキレン基は2種類以上であっても構わない。また、xは2以上の整数を表す。)
ポリカーボネートジオール分子中の式(D)の繰り返し単位の含有量は、本発明に影響しない範囲であれば特に限定するものではないが、その量が増えると耐熱性や耐薬品性が低下する。下記式(A)で表されるカーボネートの繰り返し単位に対し上記式(D)で表されるエーテルの繰り返し単位が0.05〜5モル%以下であることが好ましく、0.05〜3モル%以下であることがさらに好ましい。
本発明で用いるポリカーボネートジオールとしては、アルキレンカーボネート、ジアルキルカーボネート、ジアリールカーボネートなどの炭酸エステルを原料に用いる。アルキレンカーボネートとしては、エチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、1,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネートなどが挙げられる。また、ジアルキルカーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネートなどが、ジアルキレンカーボネートとしては、ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。そのなかでも、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートを用いるのが好ましく、エチレンカーボネートを用いるのがより好ましい。
本発明のポリカーボネートジオールの製造方法は、特に限定されない。例えば、Schnell著、ポリマー・レビューズ第9巻、p9〜20(1994年)に記載される種々の方法で製造することができる。
1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物(c) 本発明で用いる、1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物(c)は、水性ポリウレタン組成物の乳化安定性を保つことを目的に用いられる。親水性中心とは、例えば、カルボン酸基やスルホン酸基などであり、イソシアネート反応性の基とは、一般にはアルコールやアミンなどの基である。具体的には、2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸など、下記式(E)で表される化合物が挙げられる。さらに、リシン、シスチン、3,5−アミノカルボン酸などのジアミノカルボン酸類を用いることもできるがこれらには限定されない。
個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物(c)の使用量には特に制限はないが、通常ポリカーボネートジオール(b)1gに対して、0.05〜1.5mmol(ミリモル)使用される。
Figure 2011162908

(但し、式中のRは、炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物(c)を用いる場合、乳化安定性の観点から、通常は中和剤で中和して用いる。中和剤の例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリブチルアミンなどのトリアルキルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、1−ジメチルアミノ−2−メチル−プロパノールなどのN,N−ジアルキルアルカノールアミン、N−アルキル−N,N−ジアルカノールアミン、トリエタノールアミンなどのトリアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、トリメチルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられるが、これらには限定されない。中和剤の量は、親水性中心のモル数に対し、0.5〜2.0当量、好ましくは0.7〜1.2当量である。
鎖延長剤
本発明で用いる鎖延長剤としては、水、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの短鎖ジオール、ヒドラジン、エチレンジアミン、ジエチルトリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキシレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、α,α’−メチレンビス(2−クロロアニリン)、3,3’−ジクロル−α,α’−ビフェニルアミン、m−キシレンジアミン、イソホロンジアミン、N−メチル−3,3’−ジアミノプロピルアミン、及びジエチレントリアミンとアクリレートのアダクト又はその加水分解生成物などのポリアミン類が挙げられるが、これらには限定されない。鎖延長剤の量は、通常は有機イソシアネート、ポリカーボネートジオール、及び1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物からなるウレタンプレポリマー中のイソシアネート基1モルに対し、0.1〜0.95モル、好ましくは0.1〜0.6モルである。
乳化安定性を確保するため、エマルジョンに一般に用いられるアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子系界面活性剤、反応性界面活性剤などを使用することができる。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪族アルコールアルキレンオキシド付加物、アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物、ソルビタンモノラウレートなどの多価アルコール脂肪酸エステル、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドなどの脂肪酸アルカノールアミド、(ポリ)オキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミン、ラウリルジメチルアミンオキシドなどのジアルキルアミンオキシドが挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、ラウリルエーテル酢酸ナトリウムなどのエーテルカルボン酸又はその塩、ラウリル硫酸ナトリウムなどの硫酸エステル又はその塩、(ポリ)オキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレンラウリル酸トリエタノールアミン、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩、ラウリルリン酸ナトリウムなどのリン酸エステル又はその塩、ラウリン酸ナトリウムなどの脂肪酸塩などが挙げられるが、これらには限定されない。カチオン活性剤としては、1級から3級アミン塩、ピリジニウム塩、アルキルピリジニウム塩などが挙げられるが、これらには限定されない。上記の界面活性剤は、必要に応じて任意の量を使用することができるが、有機イソシアネート(a)、ポリカーボネートジオール(b)、及び1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物(c)の反応生成物であるウレタンプレポリマーと鎖延長剤との合わせた重量に対し、通常0.1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%用いられる。
ウレタンプレポリマーとポリウレタンエマルジョンの製造
本発明のポリウレタンエマルジョンを製造する過程で、必要に応じて有機溶剤を用いても構わない。有機溶剤としては、イソシアネートに対して不活性な溶剤であればよく、例えば、メチルエチルケトン、アセトンなどのケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのケトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N−メチルピロリドンなどを、単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。有機溶剤の沸点が100℃以上、すなわち水の沸点を超えると、有機溶剤のみを完全に除去することが困難となり、エマルジョン中又は塗膜中に残存しやすくなることにより、塗膜物性が経時的に変化するのなど問題が生じる。よって、沸点は100℃以下の有機溶剤を用いる方が好ましい。有機溶剤を使用する場合は、有機イソシアネート、ポリカーボネートジオール、及び1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物と鎖延長剤の重量に対し、3〜100重量%の量で使用される。
本発明のポリウレタンエマルジョンを製造する過程で、必要に応じて公知の触媒を用いても構わない。触媒としては、トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミンなどのアミン類、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オクチル酸錫などの錫化合物、テトラブチルチタネートなどのチタン化合物が挙げられるが、これらには限定されない。
本発明のポリウレタンエマルジョンは、その用途に応じ、一般に用いられる添加剤を必要量添加することができる。添加剤としては、顔料、染料、光安定剤、補助バインダー、増粘剤、レベリング剤、チキソトロピー付与剤、消泡剤、発泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、減粘剤、成膜助剤、硬化剤、シランカップリング剤、ブロッキング防止剤、ゲル化防止剤、分散安定剤、ラジカル補足剤、無機又は有機充填剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、抗菌剤、防かび剤、防腐剤などが挙げられる。
本発明のポリウレタンエマルジョンを製造する方法は、特に限定されるものでないが、例えば以下に示す方法を挙げることができる。有機溶媒の存在下、ポリカーボネートジオール(b)、1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性を有する化合物(c)と有機イソシアネート(a)を反応させて、末端がイソシアネートであるウレタンプレポリマーを製造する。
上記のウレタンプレポリマーを鎖伸長剤含有水溶液に投入し、乳化し、鎖延長反応を行った後、系内に含有する有機溶媒を蒸留などの方法で除去し、ウレタンエマルジョンを得る。中和剤は、ウレタンプレポリマーを製造する過程で用いてもよく、ウレタンプレポリマーを製造後、鎖伸長剤含有水溶液に投入する前に加えてもよく、鎖伸長剤含有水溶液に加えてもよい。反応は、通常は20〜90℃で行われる。
ポリウレタンエマルジョン中の固形分濃度は、通常は5〜70重量%、好ましくは10〜40重量%である。
人工皮革の製造
本発明のポリウレタンエマルジョンを用いた人工皮革の製造方法は、公知の方法を使用することができる。具体的には、繊維素材の内部にエマルジョンを含浸又は塗布した後、凝固、乾燥することにより該ウレタン樹脂を繊維素材内部に付与し、必要に応じて繊維素材表面を研削することにより製造できる。繊維素材としては、従来用いられる、不織布、織物、編物などを用いることができる。構成繊維としては、天然繊維、化学繊維の何れでもよく、天然繊維としては綿、羊毛、絹などが挙げられる。化学繊維としては、レーヨン、テンセルなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、アクリルなどの合成繊維が挙げられる。これらから2種以上を混合して使用することもできる。本発明の人工皮革の製造に用いる繊維素材としては、表面層として0.5デニール以下の極細繊維を主体としてなる繊維層を有する不織布を用いることが好ましい。たとえば、表面繊維層と同一構成の繊維層で不織布全体を構成してもよく、また表面層繊維につながる層に表面繊維層で片面全体が覆われ、かつ三次元交絡している編織物からなる層を配置してもよい。
繊維素材にポリウレタンエマルジョンを含浸又は塗布する方法は特に限定するものでない。例えば、含浸後にマングルロールなどで搾ってピックアップ量を調整する方法、フローティングナイフコーター、ナイフオーバーロールコーター、リバースロールコーター、ロールドクターコーター、グラビアロールコーター、キスロールコーターなどで直接塗布する方法を挙げることができる。その際の絞り率、塗布量は特に制限されるものでなく、人工皮革に求められる風合いや、使用されるポリウレタンの種類、処理浴のポリウレタン濃度、繊維素材の状態などに応じ適宜選択できる。
ウレタンエマルジョンを含浸又は塗布した後、必要に応じて水洗、染色、柔軟処理や撥水加工などの仕上げ加工を行うことができる。
繊維基材に含浸又は塗布したポリウレタンエマルジョンは、凝固浴に浸漬して凝固される。凝固浴は温水が用いられるが、必要により界面活性剤や無機塩を添加してもよい。繊維基材にポリウレタン樹脂を固着させた後、加熱乾燥又は風乾を行い、水分を除去することが好ましい。
乾燥後、繊維基材に付着したポリウレタン樹脂の重量は、繊維基材の重量に対し通常、3〜150重量%、好ましくは10〜100重量%、さらに好ましくは20〜50重量%である。
次に、実施例及び比較例によって、本発明をより詳細に説明するが、本発明は何らこれらの例により限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において示す値は下記の方法で測定した。
1)ポリカーボネートジオールの平均分子量
無水酢酸とピリジンを用い、水酸化カリウムのエタノール溶液で滴定する「中和滴定法(JIS K 0070−1992)」によって水酸基価を決定し、下記数式(1)を用いて数平均分子量を計算した。
数平均分子量=2/(OH価×10−3/56.1) (1)
2)ポリカーボネートジオールの共重合比率と主成分比率
100mlのナスフラスコにサンプルを1g取り、エタノール30g、水酸化カリウム4gを入れて、100℃で1時間反応する。室温まで冷却後、指示薬にフェノールフタレインを2〜3滴添加し、塩酸で中和する。冷蔵庫で1時間冷却後、沈殿した塩を濾過で除去し、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いて、上記(B)の繰り返し単位に由来する2,2置換PDLと上記式(C)に由来するジオールを定量した。GC分析は、カラムとしてDB−WAX(米国、J&W製)をつけたガスクロマトグラフィーGC−14B(日本、島津製作所製)を用い、ジエチレングリコールジエチルエステルを内標として、検出器をFIDとして行った。なお、カラムの昇温プロファイルは、60℃で5分保持した後、10℃/minで250℃まで昇温した。
(i) 共重合比率
上記の分析結果を用い、2,2置換PDLと2,2置換PDL以外のジオールとのモル比(2,2置換PDLのモル数:2,2置換PDL以外のジオールの全モル数)で表す。
(ii)主成分比率
上記の分析結果を元に下記数式(2)により求めた。
主成分比率(モル%)=(B+C)/A×100 (2)
B:2,2置換PDLのモル数
C:上記式(C)に由来するジオールの全モル数
A:上記式(A)に由来するジオールの全モル数
3)粘度
コード01のロータを取り付けた粘度計TVE−20H(東機産業製)を用い、50℃で粘度を測定した。
4)耐汗性
汗の代替としてオレイン酸を用いて評価した。試料を45℃のオレイン酸(試薬1級)中に1週間浸漬し、表面を観察した。浸漬前と変化が無い場合を良(○)、ぬめり感が感じられる場合を可(△)、表面形状が変化している場合を不可(×)として、耐油性を評価した。
5)耐候性
試料をサンシャイン型ウエザオメーター(スガ試験機製、WEL−SUN−DC)中で、1サイクル60分、内12分の降水の繰り返しで所定時間(200時間)経過した後、試験後の表面を観察した。浸漬前と変化が無い場合を良(○)、ぬめり感が感じられる場合を可(△)、表面形状が変化している場合を不可(×)として、耐候性を評価した。
[ポリカーボネートジオールの重合例1]
規則充填物を充填した精留塔と攪拌装置を備えた2Lのガラス製フラスコにエチレンカーボネートを650g(7.4mol)、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールを158g(1.0mol)、1,6−ヘキサンジオールを750g(6.4mol)仕込んだ。触媒としてチタンテトラブトキシド0.10gを加え、常圧で攪拌・加熱した。反応温度を140℃〜150℃、圧力3.0〜5.0kPaで、生成するエチレングリコールとエチレンカーボネートの混合物を留去しながら20時間反応を行った。その後、0.5kPaまで減圧し、エチレンカーボネートとジオールを留去しながら、150〜160℃でさらに15時間反応した。得られたポリカーボネートジオールを分析したところ、数平均分子量は2014であり、共重合比率は13:87であり、主成分比率は100%であった。該ポリカーボネートジオールをPC1と称す。
[ポリカーボネートジオールの重合例2]
ポリカーボネートジオールの重合例1と同じ装置を用い、エチレンカーボネートを700g(8.0mol)、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールを325g(2.0mol)、1,4−ブタンジオールを520g(5.9mol)仕込んだ。触媒としてチタンテトラブトキシド0.10gを加え、ポリカーボネートジオールの合成例1と同条件で反応を行った。得られたポリカーボネートジオールを分析したところ、数平均分子量は2003であり、共重合比率は24:76であり、主成分比率は100%であった。該ポリカーボネートジオールをPC2と称す。
[ポリカーボネートジオールの重合例3]
2−メチル−1,3−プロパンジオールを360g(4.0モル)、1,6−ヘキサンジオールを390g(3.3モル)、エチレンカーボネートを640g(7.3モル)用いた以外は、ポリカーボネートジオールの重合例1に示す装置及び条件で反応を行った、得られたポリカーボネートジオールの分子量は1998であり、主成分比率は49モル%であった。該ポリカーボネートジオールをPC3と称する。
[ポリカーボネートジオールの重合例4]
1,6−ヘキサンジオール705g(6.0モル)、エチレンカーボネート525(6.0モル)用いた以外は、ポリカーボネートジオールの重合例1に示す装置及び条件で反応を行った、得られたポリカーボネートジオールの分子量は1994であり、共重合比率は0:100であった。該ポリカーボネートジオールをPC4と称する。
[実施例1]
還流冷却器、温度計、及び撹拌装置を備えた反応容器に、ポリカーボネートジオールPC1を200g、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以降、MDIと称す。)を74.6g、トリエチルアミン(以降、TMAと称す。)で中和したジメチロールプロピオン酸(以降、DMPAと称す。)を23.4g、メチルエチルケトン(以降、MEKと称す。)730gを入れ、50℃で2時間反応を行い、末端がイソシアネートのウレタンプレポリマーを得た。該ウレタンプレポリマーをサンプリングして粘度を測定した。反応容器内の温度を30℃とした後、撹拌しながら該ウレタンプレポリマーに670gの蒸留水を20g/分の速度で添加して、ウレタンプレポリマー溶液のエマルジョンを得た。さらに、鎖延長剤として、イソホロンジアミン(以降、IPDAと称す。)の20重量%水溶液を67.5g、撹拌しながら30分かけて添加した。その後、反応容器内の温度を40℃としさらに30分反応した。還流冷却管を単蒸留装置に替えた後、減圧下で3時間かけて反応容器の内温を80℃まで昇温しながら溶媒であるMEKを留去して、固形分が約30重量%のポリウレタンエマルジョンを得た。該ポリウレタンエマルジョンをPUD1と称する。
[実施例2]
ポリカーボネートジオールPC2を200gを用いた以外は、実施例1と同様の方法でポリウレタンエマルジョンを得た。なお、MDIを75.0g、TMAで中和したDMPAを23.5g、MEKを730g、蒸留水を670gIPDAの20重量%水溶液を67.9g用いた。該ポリウレタンエマルジョンをPUD2と称する。
[比較例1]
ポリカーボネートジオールPC3を200gを用いた以外は、実施例1と同様の方法でポリウレタンエマルジョンを得た。なお、MDIを75.1g、TMAで中和したDMPAを23.5g、MEKを730g、蒸留水を670gIPDAの20重量%水溶液を68.1g用いた。該ポリウレタンエマルジョンをPUD3と称する。
[比較例2]
ポリカーボネートジオールPC4を200gを用いた以外は、実施例1と同様の方法でポリウレタンエマルジョンを得た。なお、MDIを75.3、TMAで中和したDMPAを23.6g、MEKを730g、蒸留水を670gIPDAの20重量%水溶液を68.2g用いた。該ポリウレタンエマルジョンをPUD4と称する。
上記ウレタンプレポリマーにおいて測定した粘度を、下記表1に示す。なお、表の数値は、比較例2のウレタンプレポリマー粘度を1とした場合の相対値とした。
Figure 2011162908

上記のポリウレタンエマルジョンを用い、人工皮革を作製した。
[実施例3]
直接紡糸法によって、0.1デニール(2 50d/2500f)のポリエチレンテレフタレート極細繊維を製造し、長さ5mmに切断した。該繊維を水中に分散させて抄造用スラリーとした。このスラリーを抄造して、目付80g/mの不織ウエブを製造した。75デニール/36フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維からなる目付50g/mの平織物の両面に、上記の不織ウエブを積層し、高速水流の噴射により三次元的に交絡させ一体化した。高速水流は、孔径0.1mmの直進流噴射ノズルから30kg/mの圧力で噴射した。積層シートの両面から該操作を行い、目付210g/m、厚み0.95mm、見かけ密度0.22g/mのシート状物を得た。
上記シート状物を240番手のエメリーペーパーを用い、ペーパー速度700m/分で表面をバフィングし、厚さ0.9mmとした。これに粘度6.0mPaでケン化度86〜90のポリビニルアルコール(以降、PVAと称す。)の17重量%水溶液とPUD1を混合しPVA濃度6%、ポリウレタンエマルジョン固形分濃度7%からなる混合物に、上記のシート状物を浸漬し、マングルで絞って混合物の含浸量をシート状物の重量に対し2.5倍に合わせた後、130℃のピンチテンター方式の熱風乾燥機で5分加熱して乾燥し人工皮革を得た。該人工皮革を人皮1と称する。
[実施例4]
PUD2を用いた以外は実施例3と同様の方法で人工皮革を得た。該人工皮革を人皮2と称する。
[比較例3〜4]
PUD3又はPUD4を用いた以外は、実施例3と同様の方法で人工皮革を得た。PUD3を用いて得られた人工皮革を人皮3と、PUD4を用いて得られた人工皮革を人皮4と称する。
上記人工皮革に付いて測定した耐汗性と耐候性の結果を下記表2に示す。
Figure 2011162908
本発明は、耐汗性、耐加水分解性、柔軟性などの物性のバランスに優れた人工皮革用途に使用されるポリウレタンエマルジョン、及び該ポリウレタンエマルジョンを用いて製造される人工皮革の製造に利用することができる。本発明の人工皮革は、適度な柔軟性を有し、天然皮革に近似した風合いを有するため、マットレス、靴内張材料、衣料、クッション地、自動車内装材、自動車シート、壁材などに使用することができる。

Claims (2)

  1. (a)有機イソシアネート、(b)ポリカーボネートジオール、及び(c)1個の親水性中心と少なくとも2個のイソシアネート反応性の基を有する化合物の反応生成物であるウレタンプレポリマーと鎖延長剤との反応生成物を含んでなる人工皮革用ポリウレタンエマルジョンであって、該ポリカーボネートジオール(b)が、下記式(A)で表される繰り返し単位と末端ヒドロキシル基とを有するポリカーボネートジオールであって、式(A)で表される繰り返し単位の70〜100モル%は下記式(B)又は(C)で表される繰り返し単位であり、
    Figure 2011162908

    (但し、式中のRは、炭素数2〜12の二価の脂肪族又は脂環族炭化水素基を表す。)
    Figure 2011162908

    (但し、式中のR及びRは、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表し、RとRは、同じでもよく異なってもよい。)
    Figure 2011162908

    (但し、式中のnは、2から12の整数。)
    そして、式(B)で表される繰り返し単位と(C)で表される繰り返し単位の割合が、モル比率で1:99〜40:60であり、該ポリカーボネートジオール(b)の数平均分子量が300〜10000であることを特徴とする、上記人工皮革用ポリウレタンエマルジョン。
  2. 請求項1に記載の人工皮革用ポリウレタンエマルジョンを用いて製造した人工皮革。
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