JP5983191B2 - 貯湯装置 - Google Patents

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Description

本発明は、貯湯槽を備えた貯湯装置に関し、特に深夜電力を利用してヒートポンプ等を作動させて沸き上げ運転を行うことで、昼間に給湯使用される熱負荷分の熱量を予め蓄熱しておくという夜蓄運転制御が行われるものに係る。
特許文献1には、第1の時間帯(14:00−19:00)であって湯張り動作がなければ、60℃という第1沸き上げ設定温度を目標にして沸き上げ運転を実行して貯湯槽に蓄熱し、第1の時間帯であっても湯張り動作が実行された後や、第1の時間帯以外の時間帯では、より低温の45℃の第2沸き上げ設定温度を目標にして沸き上げ運転を実行することで、放熱ロスを低減させるようにする、ことが記載されている。
特許文献2には、深夜時間帯以外の時間帯において、貯湯槽内の貯湯が浴槽湯水の追い焚き加熱の熱源として使用されたときには、その追い焚き加熱が行われた後に高温度(75℃以上)の沸き上げ設定温度を目標にして沸き増し運転を実行する、ことが記載されている。
特許文献3には、貯湯槽内の貯湯が浴槽への注湯に使用されたことが検知されたとき、以後の沸き上げ設定温度として、その注湯検知前までに設定されていた沸き上げ設定温度よりも高い温度を再設定する、ことが記載されている。
特開2011−163659号公報 特開2011−127856号公報 特許第3812461号公報
ところで、貯湯槽を備えた貯湯装置では、電気料金が安価となる深夜電力を利用してヒートポンプを作動させることで貯湯槽内の湯水を沸き上げて貯湯しておき、この貯湯を昼間に給湯,注湯(湯張り),追い焚き加熱の熱源として使用するという、夜蓄運転が通常行われている。この場合には、例えば、給湯に使用される熱量、湯張りに使用される熱量及び追い焚きに使用される熱量のそれぞれ1日当たりに必要な熱量に、貯湯槽からの放熱されるロス熱量を加えた熱量を演算することで、夜蓄運転で沸き上げる総必要熱量を定めている。図4に例示するように、深夜時間帯の電力使用により例えば午前6時までの夜蓄運転によりその日に使用される総必要熱量を蓄熱し、以後は時間経過に伴う放熱に加え、昼間の給湯使用、湯張り使用及び追い焚き使用により貯湯槽内の貯湯が使用されるに従い貯湯槽内の蓄熱量が低減し、その日の深夜時間帯に入れば全蓄熱量が消費されることになる。ここで、夜蓄運転における沸き上げ設定温度として、総必要熱量を蓄熱するという要求を満たしつつも、例えば65℃〜90℃の範囲からできるだけ低い温度が選択されて設定されることになる。つまり、貯湯槽に貯湯し得る最大タンク容量分の貯湯により総必要熱量を蓄熱しつつ、貯湯槽からの放熱に伴うロス熱量ができるだけ少なくなるように貯湯温度をできるだけ低くしているのである。従って、貯湯槽のタンク容量が大きくなるほど、夜蓄運転制御における沸き上げ設定温度はより低く(例えば65℃)抑えることができ、しかも、放熱ロスも抑制し得るということになる。
しかしながら、かかる夜蓄運転制御の場合、貯湯槽内の貯湯を給湯に使用する分には不具合は発生しないものの、追い焚きに使用する場合には不具合が生じるおそれがある。すなわち、追い焚きの加熱源としては、追い焚きに要する時間を短縮する上で例えば75℃の湯が要求される。しかるに、貯湯槽内の蓄熱量が必要熱量としては充足していたとしても、その貯湯の温度が75℃よりも低いと、貯湯温度が低い分だけ追い焚きに要する時間は長く延びるという不都合を招いてしまうことになる。つまり、昼間の貯湯槽からの放熱ロスを抑制するために夜蓄運転の沸き上げ温度をより低くしたいという要求がある反面、昼間の追い焚き使用には貯湯温度をより高くしたいという要求があり、互いに相反する要求が生じている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、夜蓄運転の沸き上げ温度をより低温にしつつも、昼間の追い焚きに要する時間が長くなることを回避し得るようにした貯湯装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明では、貯湯槽と、前記貯湯槽内の湯水を沸き上げ運転の実行により所定の設定温度まで沸き上げて貯湯として蓄熱するための熱源装置と、前記貯湯槽内の貯湯を用いて給湯運転が行われる給湯回路と、前記貯湯槽内の貯湯を熱交換加熱用熱源にして浴槽湯水を追い焚き加熱する追い焚き運転が行われる風呂追い焚き回路と、前記沸き上げ運転、給湯運転及び追い焚き運転について作動制御を行う制御手段とを備えた貯湯装置を対象にして、次の特定事項を備えることとした。すなわち、前記制御手段が、前記給湯回路による給湯使用及び前記風呂追い焚き回路による追い焚き使用によりそれぞれ前記貯湯槽の蓄熱から消費された熱量についての熱使用実績に基づいて、制御対象日の給湯使用及び追い焚き使用される時間帯及び熱量についての予測データを作成する予測処理部と、前記予測処理部からの出力に基づいて前記制御対象日における追い焚き使用の開始予測時刻までの時間範囲に給湯使用されると予測される予測熱量に基づいて給湯必要熱量を演算し、演算された給湯必要熱量に基づいて設定した第1設定温度を目標にして、深夜電力を利用し得る時間帯に沸き上げ運転を実行する夜蓄運転制御部と、前記予測処理部からの出力に基づいて前記追い焚き使用の開始予測時刻以降に追い焚き使用されると予測される予測熱量に基づいて追い焚き必要熱量を演算し、演算された追い焚き必要熱量に基づいて設定した第2設定温度を目標にして、前記追い焚き使用の開始予測時刻までの直前の時間帯に沸き上げ運転を実行する昼蓄運転制御部とを備える構成とした(請求項1)。
本発明の場合、夜蓄運転制御部として、給湯必要熱量に基づいて設定された第1設定温度を目標にして沸き上げ運転されるようにしているため、給湯必要熱量に加えて追い焚き必要熱量をも考慮した必要熱量分について夜蓄運転する場合に比べ、より低い沸き上げ温度を設定温度に設定して沸き上げ運転することが可能となる。そして、沸き上げ温度をより低い温度にすることで、昼間の放熱ロスをより少なくすることが可能となる。一方、昼蓄運転制御部として、追い焚き必要熱量に基づいて設定された第2設定温度を目標にして、追い焚き開始予測時刻の直前の時間帯に沸き上げ運転されるようにしているため、追い焚き加熱用の熱源として十分に高温度の沸き上げ温度が第2設定温度として設定され、追い焚き必要熱量のみならず、追い焚き加熱用の熱源として十分な貯湯が貯湯槽に貯留されることになる。これにより、追い焚き運転が実行されても、浴槽湯水を早期に熱交換加熱して追い焚きを完了させることができるようになる。この結果、貯湯槽内の蓄熱量は必要十分にあるものの貯湯温度自体が追い焚きを早期に完了させるための必要温度よりも低くて追い焚きに要する時間が延びることになってしまうという事態の発生を確実に回避することが可能となる。
本発明において、貯湯槽内の貯湯を浴槽に対し注湯することで浴槽に湯張りする湯張り運転が行われる注湯回路をさらに備え、前記予測処理部として、前記注湯回路による湯張り使用により前記貯湯槽の蓄熱から消費される熱量についての熱使用実績に基づいて、前記制御対象日の湯張り使用される時間帯及び熱量についての予測データも併せて作成するように構成し、前記夜蓄運転制御部における給湯必要熱量として、給湯使用されると予測される予測熱量に、湯張り使用されると予測される予測熱量をも加えた予測熱量に基づいて演算される構成とすることができる(請求項2)。このようにすることで、湯張り使用分の予測熱量についても深夜電力を利用した夜蓄運転によって予め蓄熱させることが可能となる。
以上、説明したように、本発明の貯湯装置によれば、夜蓄運転の沸き上げ温度をより低温化して放熱ロスをより低減させることができる一方、昼蓄運転による沸き上げ運転によって追い焚き用熱源として十分な貯湯を貯湯槽に貯留することができ、追い焚きに要する時間が長くなってしまうという事態の発生を回避することができるようになる。しかも、高温の熱源を確保するために補助熱源機を貯湯装置の付属設備として備えなくても、追い焚き運転のための高温熱源を確保することができる一方、補助熱源機を備えて構成した場合には貯湯槽の貯湯によって追い焚き用の高温熱源を確保することができるため、補助熱源機での再加熱を不要にし得る点で省エネルギー化を図ることができるようになる。
特に請求項2の貯湯装置によれば、夜蓄運転制御部における給湯必要熱量として、給湯使用されると予測される予測熱量に、湯張り使用されると予測される予測熱量をも加えた予測熱量に基づいて演算される構成とすることで、湯張り使用分の予測熱量についても深夜電力を利用した夜蓄運転によって予め蓄熱させることができるようになる。
本発明の実施形態に係る貯湯装置の模式図である。 図1の貯湯装置の制御に係るブロック説明図である。 図2の制御を実行した場合の熱量と時間との関係を示す図である。 図3の場合と対比される制御が実行された場合の熱量と時間との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る貯湯装置を示し、図2はその制御ブロック図である。同図中の符号2は熱源装置としてのヒートポンプ作動系2、3は貯湯槽、4は外部から水道水等を貯湯槽3等に給水するための給水回路、5は貯湯槽3からの貯湯を用いて給湯栓6等に給湯する給湯回路、7は給湯回路5からの湯を追い焚き用の加熱源とする風呂追い焚き回路、8は給湯回路5から浴槽9に注湯することにより浴槽9に湯張りするための注湯回路、10はこの貯湯装置の作動制御を行うコントローラである。
ヒートポンプ作動系2は、主熱源としてのヒートポンプ21の排熱との熱交換加熱により貯湯槽3内の湯水を所定の沸き上げ設定温度まで沸き上げて貯湯槽3に蓄熱するためのものである。このヒートポンプ作動系2は、前記のヒートポンプ21と、沸き上げ循環ポンプ22と、入側温度センサ23と、出側温度センサ24とからなる。ヒートポンプ21は、圧縮機25と、凝縮熱交換器26と、膨張弁27と、蒸発器28とを冷媒循環配管29で順に接続したものである。そして、沸き上げ運転制御の開始により、凝縮用熱交換器26において高温状態の冷媒と、沸き上げ循環ポンプ22により貯湯槽3の底部から供給された水とを熱交換させることで水が熱交換加熱され、熱交換加熱により沸き上げられた湯が沸き上げ循環路20を通して貯湯槽3の頂部に戻されて貯湯槽3内で温度成層を形成して蓄熱されることになる。この際、入側温度センサ23により貯湯槽3の底部からの湯水温度と、出側温度センサ24による熱交換加熱後の湯水温度との差温の情報、ヒートポンプ21側の冷媒温度や、ヒートポンプ21側への湯水の通過流量の調整等に基づき、貯湯槽3の頂部に戻される熱交換加熱後の湯水温度が所定の沸き上げ設定温度になるよう、後述のコントローラ10により沸き上げ運転制御されることになる。
貯湯槽3は例えばステンレス製等の圧力容器により密閉式に構成され、その底部に連通接続された後述の主給水路41から給水を受けて常に充満状態にされ、その水(低温水)が前記ヒートポンプ作動系2により所定の沸き上げ設定温度を目標にして熱交換加熱されて貯湯されるようになっている。つまり、貯湯槽3内の湯水が消費されれば、その消費された分だけ水道水等の給水圧に基づいて主給水路41から貯湯槽3に給水し得るようになっている。貯湯槽3には、頂部から底部にわたる上下方向各位置での内部の貯湯温度を検出するために、貯湯温度センサ31,32,33,34,35が上下方向の所定の各位置に設置されている。
給水回路4は、主給水路41の上流端が逆止弁42や減圧弁43を介して外部の水道管等に接続され、下流端が貯湯槽3の底部に接続されている。主給水路41の上流側から分岐した混水用給水路44が給湯回路5の後述の混合弁54に対し給水可能に接続されている。図1の符号45は給水回路4により給水される水の温度を検出する入水温度センサである。
給湯回路5は、給湯栓6の開操作によって、貯湯槽3の頂部から取り出された湯を、主給湯路51を通して給湯栓6に給湯するようになっている。主給湯路51には、貯湯槽3の頂部近傍の貯湯温度を検出するための頂部温度センサ52、機器異常の発生等に起因する高温水の給湯や逆流の発生を阻止して系外に排出させるための安全弁53、混水用給水路44からの給水を混合させて所定の給湯設定温度に温調するための混合弁54、給湯流量センサ55、最終的に給湯される湯の温度を検出する給湯温度センサ56、及び、流量調整用の比例弁57が、上流側からこの順に介装されている。又、主給湯路51の頂部温度センサ52よりも下流側位置の分岐点58から、外部熱負荷回路の一つである風呂追い焚き回路7の熱源供給路75の上流端が分岐されている。
風呂追い焚き回路7は、追い焚きポンプ71を作動させることにより浴槽9内の湯水を追い焚き循環路72を通して液−液熱交換器73との間で循環させ、この液−液熱交換器73での液−液熱交換により追い焚き加熱するようになっている。液−液熱交換器73の熱源側には、熱源ポンプ74の作動により貯湯槽3の頂部からの湯が分岐点58及び熱源供給路75を通して加熱源として循環供給され、液−液熱交換器73での液−液熱交換により温度低下した湯が貯湯槽3の底部に戻されることになる。
注湯回路8は、給湯回路5の混合弁54にて温調された後の湯を、分岐点81から分岐された注湯路82を通して追い焚き循環路72に供給し、続いて追い焚き循環路72を通して浴槽9に注湯することにより、浴槽9に対し湯張りするようになっている。注湯路82には、注湯流量センサ83、注湯弁84、逆止弁85や注湯温度センサ86等が介装されている。
以上の貯湯装置は、図示省略のリモコンからの入力設定信号や操作信号の出力や、種々の温度センサ等からの検出信号の出力を受けて、コントローラ(運転制御手段)10により作動制御されるようになっている。コントローラ10は、そのような作動制御のために、給湯運転制御部、湯張り運転制御部や、追い焚き運転制御部に加え、図2に示すように熱使用実績記憶処理部101、熱負荷予測処理部102、及び、沸き上げ運転制御部103等を備えている。
熱使用実績記憶処理部101は、コントローラ10に内蔵のカレンダ機能や電子時計を利用して1日毎に、給湯使用、湯張り使用及び追い焚き使用によって貯湯槽3内の蓄熱を消費した熱量(熱使用実績)の記録を、所定の時間帯毎(例えば1時間毎)に、かつ、給湯負荷、湯張り負荷あるいは追い焚き負荷の熱負荷毎に図示省略の記憶部に記憶するものである。例えば、給湯負荷の熱使用実績は、給湯運転が行われれば、その給湯使用時の頂部温度センサ52により検出される貯湯温度と、給湯流量センサ55により検出される給湯流量との積分によって、給湯使用で消費された熱量(熱使用実績)が得られるとともに、内蔵の電子時計に基づいて給湯使用が生じた時刻情報が得られる。そして、記憶された1日毎の熱使用実績は所定のルールに従って学習・更新され、熱負荷予測処理部102での予測処理に利用される。熱負荷予測処理部102は、熱使用実績記憶処理部101により取得された熱使用実績に基づいて、翌日以降の給湯負荷、湯張り負荷あるいは追い焚き負荷の熱負荷毎の発生時間帯と使用熱量とからなる予測データを設定するものである。
沸き上げ運転制御部103は、深夜電力を利用して沸き上げ運転することにより貯湯槽3内に蓄熱(夜蓄)するための夜蓄運転制御部11と、昼間に沸き上げ運転することにより貯湯槽3内に蓄熱(昼蓄)するための昼蓄運転制御部12とを備えている。夜蓄運転制御部11は、熱負荷予測処理部102により出力される翌日の予測データの内の給湯負荷に係るものについて夜蓄運転するために、給湯負荷に係る必要熱量予測処理部111と、沸き上げ時間決定処理部112と、夜蓄運転のための第1設定温度決定処理部113とから構成されている。なお、前記必要熱量予測処理部111における給湯負荷とは、追い焚き負荷を除いた給湯負荷に係るものであり、前述の給湯負荷に湯張り負荷を加えたものである。湯張りに使用される熱量は、給湯使用と同様に貯湯槽3内の貯湯そのものが消費され、しかも給湯使用の湯と同程度の温度でよく、追い焚き負荷の如く高温(75℃以上)の湯の必要性がない点で同じだからである。又、昼蓄運転制御部12は、熱負荷予測処理部102により出力される翌日の予測データの内の追い焚き負荷に係るものについて昼蓄運転するために、追い焚き負荷に係る必要熱量予測処理部121と、沸き上げ時間決定処理部122と、昼蓄運転のための第2設定温度決定処理部123とから構成されている。
給湯負荷に係る必要熱量予測処理部111での必要熱量Qyk(kcal)の予測処理は、次の(1)式に基づいて夜蓄完了目標時刻T1(図3参照)から追い焚き開始予測時刻T2まで所定時間帯(例えば1時間)毎に積算することで得る。
Qyk = Σ[給湯負荷+放熱量] … (1)
ここで、夜蓄完了目標時刻T1とは、深夜電力として安価に設定されている時間帯(例えば午後11時〜午前7時)が終了する時刻の例えば1時間前の時刻(午前6時)のことであり、追い焚き開始予測時刻T2とは、熱負荷予測処理部102により翌日に追い焚きが開始されると予測される時刻のことであり、放熱量とは、夜蓄完了目標時刻から追い焚き開始予測時刻までの放熱量である。[給湯負荷+放熱量]は具体的には次の(2)式により与えられる。
[給湯負荷+放熱量] = 給湯負荷/(1−放熱率)α … (2)
α=(T2−T1)
放熱率:例えば0.02(2%)
但し得られる必要熱量Qykとしては、貯湯槽3の満タン容量に沸き上げ設定温度の最大値を乗じて得られる最大熱量を上限とする。
そして、前日の熱負荷使用により貯湯槽3内の残湯熱量がゼロになると仮定すれば、前記で得られる必要熱量Qykが沸き上げる必要のある沸き上げ熱量となるが、現時点の残湯熱量を考慮すれば、必要熱量Qykから残湯熱量を控除したものが沸き上げ熱量Qwk(kcal)となる。すなわち、
Qwk = Qyk − 現時点の残湯熱量 … (3)
沸き上げ時間決定処理部112では、前記で得られた沸き上げ熱量Qwkに基づいて、その沸き上げ熱量Qwkを沸き上げるのに必要な沸き上げ時間Twk(分)を、(4)式により演算する。
Twk =(Qwk/A)+(Qwk×B/100) … (4)
A,B:近似式における定数であり、ヒートポンプ作動系の出力量から定まる。
又、第1設定温度決定処理部113では、夜蓄運転制御での沸き上げ設定温度である第1設定温度W1(℃)を決定する。まず、温度演算値W1cを、前記の必要熱量Qykと、貯湯槽3のタンク容量と、入水温度センサ45により検出される入水温度とを用いて(5)式により演算する。
W1c = (Qyk/タンク容量)+入水温度 … (5)
得られた温度演算値W1cに基づいて、沸き上げ温度設定用に予め定めた5℃きざみの温度値範囲(65℃,70℃,75℃,80℃,85℃,90℃)から選択して、第1設定温度W1とする。例えば、温度演算値W1cが67℃であれば、第1設定温度W1として70℃を設定する。
以上で夜蓄運転制御に必要な制御値が得られ、夜蓄完了目標時刻T1(例えば午前6時)よりも沸き上げ時間Twkだけ前の時点T0(図3参照)からヒートポンプ作動系2を作動させて、第1設定温度W1を沸き上げ目標にした夜蓄運転が開始される。沸き上げ時間Twkだけ夜蓄運転が継続されて、夜蓄完了目標時刻T1で終了される。この沸き上げ運転(夜蓄運転)の実行によって、貯湯槽3内には必要熱量Qyk分の熱量が事前に蓄熱されることになる。この場合の夜蓄運転は、給湯負荷に係る予測熱量及び放熱量に基づいて演算された必要熱量を蓄熱するだけの沸き上げ運転であるため、給湯負荷に加えて追い焚き負荷をも考慮した必要熱量分について夜蓄運転する場合に比べ、より低い沸き上げ温度を設定温度に設定して沸き上げ運転することができる。つまり、沸き上げ温度をより低い温度にすることで、昼間の放熱ロスをより少なくすることができるようになる。
次に、昼蓄運転制御部12での追い焚き負荷に係る必要熱量予測処理部121は、追い焚き開始予測時刻T2(図3参照)よりも所定の短い設定時間(例えば3時間)だけ前の時刻T3において、追い焚き開始予測時刻T2以降に生じる追い焚き負荷及び給湯負荷に係る必要熱量を予測処理し、得られた追い焚き負荷等に係る必要熱量に基づき、沸き上げ時間決定処理部122により沸き上げ時間Twnを求め、第2設定温度決定処理部123により第2設定温度W2を決定する。
具体的には、追い焚き負荷に係る必要熱量予測処理部121での必要熱量Qyn(kcal)の予測処理として、次の(6)式に基づいて前記時刻T3以降の給湯及び追い焚き使用についてその終了時刻まで積算することで得る。
Qyn = Σ[追い焚き負荷+給湯負荷+放熱量] … (6)
ここで、[追い焚き負荷+給湯負荷+放熱量]は次の(7)式により与えられる。
[追い焚き負荷+給湯負荷+放熱量]
=(追い焚き負荷+給湯負荷)/(1−放熱率)β … (7)
β=(T3−終了時刻)
放熱率:例えば0.02(2%)
但し得られる必要熱量Qynが、貯湯槽3の満タン容量に沸き上げ設定温度の最大値を乗じて得られる最大熱量を上限とする点は前記と同様である。
そして、直前時刻において残湯熱量があれば、必要熱量Qynから残湯熱量を控除したものが沸き上げ熱量Qwn(kcal)となる。すなわち、
Qwn = Qyn − 現時点の残湯熱量 … (8)
沸き上げ時間決定処理部122では、前記で得られた沸き上げ熱量Qwnに基づいて、その沸き上げ熱量Qwnを沸き上げるのに必要な沸き上げ時間Twn(分)を、(9)式により演算する。
Twn =(Qwn/A)+(Qwn×B/100) … (9)
A,B:近似式における定数であり、ヒートポンプ作動系の出力量から定まる。
又、第2設定温度決定処理部123では、昼蓄運転制御での沸き上げ設定温度である第2設定温度W2(℃)を決定するために、まず、温度演算値W2cを、前記の必要熱量Qynと、貯湯槽3のタンク容量と、入水温度センサ45により検出される入水温度とを用いて(10)式により演算する。
W2c = (Qyn/タンク容量)+入水温度 … (10)
得られた温度演算値W2cに基づいて、沸き上げ温度設定用に予め定めた5℃きざみの温度値範囲(65℃,70℃,75℃,80℃,85℃,90℃)から選択して、第2設定温度W2とするが、追い焚き負荷で必要な熱源温度を考慮して75℃を下限値とする。つまり、演算で得られた温度演算値W2cが例えば72℃であれば、第2設定温度W2として下限値である75℃を設定する。
以上で昼蓄運転制御に必要な制御値が得られ、追い焚き開始予測時刻T2よりも沸き上げ時間Twnだけ前の時刻T4からヒートポンプ作動系2を作動させて、第2設定温度W2を沸き上げ目標にした昼蓄運転が開始される。この沸き上げ運転(昼蓄運転)の実行によって、貯湯槽3内には追い焚き開始予測時刻T2以降の追い焚きや給湯使用に必要な必要熱量Qyn分の熱量が蓄熱されることになる上に、追い焚き加熱に必要な熱源温度(75℃)以上の貯湯が沸き上げられて頂部に貯留されることになる。これにより、追い焚き運転が実行されても、浴槽湯水を早期に熱交換加熱して追い焚きを完了させることができるようになり、貯湯槽3内の蓄熱量は必要十分にあるものの貯湯温度自体が追い焚きを早期に完了させるための必要温度よりも低くて追い焚きに要する時間が延びることになってしまうという事態の発生を確実に回避することができる。
以上の夜蓄運転制御部11による夜蓄運転制御と、昼蓄運転制御部12による昼蓄運転制御によって、夜蓄運転の沸き上げ温度をより低温化して放熱ロスをより低減させることができる一方、昼間の追い焚きに要する時間が長くなってしまうという事態の発生を回避することができるようになる。しかも、高温の熱源を確保するために補助熱源機(バックアップ熱源機)を貯湯装置の付属設備として備えなくても、追い焚き運転のための高温熱源を確保することができる一方、前記の補助熱源機を備えて構成された貯湯装置の場合には貯湯槽3の貯湯によって追い焚き用の高温熱源を確保することができるため、補助熱源機での再加熱を不要にし得る点で省エネルギー化を図ることができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記実施形態では熱源装置としてヒートポンプ(冷媒の排熱)を用いているが、これに限らず、深夜電力を利用して作動させて貯湯槽3内の湯水を沸き上げることができる熱源装置であれば、他のものをヒートポンプの代わりに用いて貯湯装置を構成することができる。
又、ヒートポンプ21を主熱源として貯湯槽3内の湯水を直接に熱交換加熱した上で貯湯槽3に貯湯するようにしているが、貯湯槽3の内部に設置した貯湯熱交換器に対し、主熱源で加熱した媒体を循環供給することで、貯湯槽3内の湯水を間接的に熱交換加熱することで貯湯槽3内に蓄熱するようにしてもよい。
3 貯湯槽
5 給湯回路
7 風呂追い焚き回路
8 注湯回路
10 コントローラ(制御手段)
11 夜蓄運転制御部
12 昼蓄運転制御部
21 ヒートポンプ(熱源装置)
102 熱負荷予測処理部(予測処理部)
103 沸き上げ運転制御部
111 給湯負荷に係る必要熱量予測処理部
112 沸き上げ時間決定処理部
113 第1設定温度決定処理部
121 追い焚き負荷に係る必要熱量予測処理部
122 沸き上げ時間決定処理部
123 第2設定温度決定処理部

Claims (2)

  1. 貯湯槽と、前記貯湯槽内の湯水を沸き上げ運転の実行により所定の設定温度まで沸き上げて貯湯として蓄熱するための熱源装置と、前記貯湯槽内の貯湯を用いて給湯運転が行われる給湯回路と、前記貯湯槽内の貯湯を熱交換加熱用熱源にして浴槽湯水を追い焚き加熱する追い焚き運転が行われる風呂追い焚き回路と、前記沸き上げ運転、給湯運転及び追い焚き運転について作動制御を行う制御手段とを備えた貯湯装置において、
    前記制御手段は、
    前記給湯回路による給湯使用及び前記風呂追い焚き回路による追い焚き使用によりそれぞれ前記貯湯槽の蓄熱から消費された熱量についての熱使用実績に基づいて、制御対象日の給湯使用及び追い焚き使用される時間帯及び熱量についての予測データを作成する予測処理部と、
    前記予測処理部からの出力に基づいて前記制御対象日における追い焚き使用の開始予測時刻までの時間範囲に給湯使用されると予測される予測熱量に基づいて給湯必要熱量を演算し、演算された給湯必要熱量に基づいて設定した第1設定温度を目標にして、深夜電力を利用し得る時間帯に沸き上げ運転を実行する夜蓄運転制御部と、
    前記予測処理部からの出力に基づいて前記追い焚き使用の開始予測時刻以降に追い焚き使用されると予測される予測熱量に基づいて追い焚き必要熱量を演算し、演算された追い焚き必要熱量に基づいて設定した第2設定温度を目標にして、前記追い焚き使用の開始予測時刻までの直前の時間帯に沸き上げ運転を実行する昼蓄運転制御部と
    を備えている
    ことを特徴とする貯湯装置。
  2. 請求項1に記載の貯湯装置であって、
    貯湯槽内の貯湯を浴槽に対し注湯することで浴槽に湯張りする湯張り運転が行われる注湯回路を備え、
    前記予測処理部は、前記注湯回路による湯張り使用により前記貯湯槽の蓄熱から消費される熱量についての熱使用実績に基づいて、前記制御対象日の湯張り使用される時間帯及び熱量についての予測データも併せて作成するように構成され、
    前記夜蓄運転制御部における給湯必要熱量は、給湯使用されると予測される予測熱量に、湯張り使用されると予測される予測熱量をも加えた予測熱量に基づいて演算されるように構成されている、貯湯装置。
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