JP2009133554A - 排熱利用システム、方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

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秀夫 宮原
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Abstract

【課題】コージェネレーションシステムに関する技術において、浴槽への湯張り時に、設定温度よりも高温の貯湯タンク内の湯を有効活用し、その温度を冷水の注水で温度調節することにより、ガスでの追い焚きを効果的に低減し省エネ性を改善する。。
【解決手段】浴槽20への湯張りにおいて、制御装置18で各センサ16,17及び湯張り温度調節弁15を制御することにより、まず、設定温度よりも高温である貯湯タンク11の湯を給湯したうえ、さらに、水道管などからの非加熱水を適宜浴槽に注水することで浴槽20の湯温調整を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、コージェネレーションシステムにおける排熱利用に関する。
近年、エネルギーの効率化や環境保護などの観点から普及発達したコージェネレーションシステムは、燃料電池やガスエンジンに代表され、電気を得る際に発生する熱を温水等に活用することにより、総合的に高い効率で運用することができる。
このようなコージェネレーションシステムの単純なモデルを示せば、熱源機から熱を得て蓄熱した温水は、一般的に温水循環ポンプで貯湯タンクすなわち温水タンクの上部へと導入され、温水タンク下部の冷水は再び熱源機へと導かれる。そして、温水タンクの上部に貯められた温水は、例えばガスエンジンであれば80℃程度、燃料電池システムであれば60℃程度まで到達可能であり、家屋内の混合栓や浴槽などの熱利用装置に導入される。
ところで、これら熱源機と温水タンクは、一般的に分離設置され、温水タンクは温水温度安定化の目的で浴槽や温水利用設備の近傍に設置され、一方、熱源機は設置しやすい適宜な場所に据え付けられる。そして、従来、温水タンクの湯を例えば風呂の湯張りに利用する場合、設定温度で湯張りし、湯張り中に冷めた分はガスで追い焚きすることにより、設定温度に調節する制御を行っていた。
特開2006−170544号
しかしながら、上記のように分離設置される温水タンクと温水利用場所の距離が離れている場合、温水流路の放熱による温度低下が大きくなり、給湯温度が設定値に安定するのに時間がかかる他、風呂湯張りの場合には浴槽からの放熱もあって、湯張り完了時の湯温が設定値よりも低下しやすい。
この場合、仮に貯湯タンクに湯が十分に残っていても、追い焚き給湯器により追加加熱する必要が生じる一方、貯湯タンクに湯余りがおきやすくなり、コージェネレーションシステムの省エネ性向上の妨げとなる問題点があった。コージェネレーションシステムは、給湯需要と電力需要のバランスを考慮して運転制御されるが、特に夏場の一般家庭では、エアコンなどの電力需要に比べ、気温が高いことから全般的に給湯需要が少ない状況で、上記のようなガス追い焚き分の熱供給が給湯需要を抑制し、ますますバランスを崩す要因となっていた。
なお、給湯温度を速く設定温度に安定させる目的での提案は存在し、その代表例は(特許文献1参照)、給湯流し始めに、設定温度よりも高い温度の湯を流すことによって、放出端での温度を早く設定温度に近づける制御を行うものであったが、上記のような追い焚きの無駄を効果的に解消するものではなかった。
本発明は、以上のような従来技術の課題を解決するもので、その目的は、コージェネレーションシステムに関する技術において、浴槽への湯張り時に、設定温度よりも高温の貯湯タンク内の湯を有効活用し、その温度を冷水の注水で温度調節することにより、ガスでの追い焚きを効果的に低減し省エネ性を改善することである。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様である排熱利用システムは、熱源機と、前記熱源機を冷却する冷却水を循環させる冷却水ポンプと、前記冷却水を適切な温度に冷却する排熱回収熱交換器と、前記排熱回収熱交換器で前記冷却水を熱源として排熱回収する排熱回収水を循環させる排熱回収ポンプと、を含むコージェネレーションユニットと、前記コージェネレーションユニットからの排熱回収水を蓄える貯湯タンクと、風呂の追い焚きを行う追い焚きボイラと、を含む排熱利用ユニットと、を有するコージェネレーションシステムにおいて、浴槽の湯張りにおいて、前記貯湯タンクの湯を供給し、もしくは加熱しない非加熱水を所定の給水ラインから供給する供給手段と、浴槽内の温度と水位を検出する検出手段と、前記検出手段及び前記供給手段を用いて、浴槽への湯張り温度を調整する制御手段と、を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、浴槽への湯張り時に、設定温度よりも高温である貯湯タンク内の湯を有効活用し、その温度を冷水の注水で調節することにより、放熱などによるボイラの追い焚きを効果的に低減し、優れた省エネ性を実現可能となる。
以下、本発明を実施するための複数の最良の実施形態について、図面にそって説明する。なお、背景技術や課題での説明と共通の前提事項については、適宜省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態は、図1の構成図に示すように、コージェネレーションユニット1と、排熱利用ユニット10と、を組み合わせたコージェネレーションシステムを、浴槽20と接続した湯張りシステム(以下「本システム」と呼ぶ)において、風呂湯張り完了前に非加熱水で風呂の湯温を調整する手段を設けたもので、本発明の排熱利用システムの一態様である。
そして、図1の構成において、コージェネレーションユニット1は、発電装置である熱源機2と、熱源機2を冷却する冷却水を循環させる冷却水ポンプ3と、熱源機2通過時に温度上昇した冷却水を適温に冷却する排熱回収熱交換器4と、排熱回収熱交換器4で冷却水を熱源として排熱回収する排熱回収水を循環させる排熱回収ポンプ5と、これら各部分2〜5を制御する制御装置6と、を有する。
一方、排熱利用ユニット10は、コージェネレーションユニット1の排熱回収熱交換器4で排熱を回収して温められた排熱回収水を貯える貯湯タンク11と、風呂の浴槽20にたまった湯を追い焚きする追い焚きボイラ12と、この追い焚きボイラ12と浴槽20間で湯を循環させる追い焚きポンプ13と、を有する。
さらに、排熱利用ユニット10は、湯張り時に、貯湯タンク11の湯を供給する給湯弁14のほか、浴槽への水の供給手段として、水道水などの給水ラインから加熱しない非加熱水を、貯湯タンク11からの湯と切替え又は混合して浴槽20へ注水することで湯張り温度を調整するための湯張り温度調節弁15を有する。
また、排熱利用ユニット10は、湯張り状態の検出手段として、浴槽20の水位を検知する水位センサ16と、浴槽20の湯温を検出する温度センサ17と、を有し、さらに、各部分15〜17を制御する制御手段である制御装置18と、を有する。
以上のように構成した第1実施形態では、浴槽20への湯張りにおいて、制御装置18で各センサ16,17及び湯張り温度調節弁15を制御することにより、まず、設定温度よりも高温である貯湯タンク11の湯を給湯したうえ、さらに、水道管などからの非加熱水を適宜浴槽に注水することで浴槽20の湯温調整を行う。
このため、温水タンクすなわち貯湯タンクと温水利用場所である風呂場の距離が遠く、温水流路の放熱による温度低下が大きかったり、浴槽からの放熱があっても、貯湯タンクに湯が十分に残っているかぎり、給湯する湯はもともと温度が高めであり、設定温度を下回ることはない。
したがって、その温度を非加熱水の注水で下げて調節すれば足り、多少の放熱があっても、追加加熱のためのボイラなどの追い焚きは効果的に低減でき、貯湯タンクの湯が最大限活用できるので、コージェネレーションシステムの省エネ性が大幅に改善できる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態に準じる構成において、先に熱い湯を注いだ後、冷たい水でうめる制御の例である。すなわち、第2実施形態では、浴槽20への湯張りにおいて、制御装置18により、前記検出手段である水位センサ16と温度センサ17で浴槽20内の温度と水位を監視しつつ、供給手段である温度調節弁15を制御することで、湯張りの初めには、第一ステップの処理として、湯張り完了時の設定温度よりも高い湯温の貯湯タンク11内の湯を浴槽20へ給湯し、その後、湯張りが完了に近付いた時に、第二ステップの処理として、非加熱水の導入すなわち注水により、設定湯張り温度となるよう浴槽内の湯を温度調節する制御を行う。
第2実施形態におけるこのような湯張りにおける温度制御の例を図2および図3に示す。すなわち、図2は、湯張り開始時の給湯温度を60℃、湯張り設定温度を40℃とした場合で、湯張り開始14分後から25℃の非加熱水の導入すなわち注水を行って、最終的に浴槽20への湯張り温度を40℃になるよう調節している。図3は、湯張り開始時の給湯温度を45℃、湯張り設定温度を40℃とした場合で、湯張り開始25分後から25℃の非加熱水を導入すなわち注水し、最終的に浴槽20への湯張り温度を40℃になるよう調節している。
いずれの場合も、先に給湯後、注水するという簡明な制御により、浴槽や湯張りラインの放熱を補うために追い焚きボイラで加熱すること無く湯張りが完了し、コージェネレーションシステムの省エネ性が大幅に改善できた。
(第3実施形態)
第3実施形態は、第1及び第2実施形態に準じる構成において、浴槽20への湯張りの初めに貯湯タンク11から給湯する湯温の制限値を、湯張り完了設定温度以上で、かつ、通常短時間では火傷を生じにくい60℃以下、とし、その後、湯張り完了前に前記非加熱水の注水により浴槽20内の湯の温度調整を行うことにより、湯張り中の火傷防止を図り、安全性を高めるものである。なお、貯湯タンク11の湯温は排熱利用ユニット10で上記制限値内に予め制御する。
(第4実施形態)
第4実施形態は、第3実施形態に準じる構成に加え、図4に示すように、貯湯タンク11からの出湯温度を計測する温度センサ19を具備した湯張りシステムである。そして、制御装置418は、湯張り動作中に、温度センサ19で貯湯タンク11の出口温度を計測するとともに、水位センサ16と温度センサ17で浴槽内の湯温と水位を逐次計測する。
そして、制御装置418は、湯張り動作開始後所定時間経過後の時点において、湯張り設定水位に対する現在の水位の到達度(「湯張りライン」とも呼ぶこととする)と、前記出湯温度と浴槽内湯温の割合又は温度差から単位時間当たりの放熱量を計算し、これら到達度及び放熱量に基づいて、非加熱水を注水するタイミングを計算することにより適正化する。
このように、センサでの計測に基づき放熱量や水位を把握し、最適なタイミングで注水を開始して熱い湯を適温に調整することにより、追い炊きを抑制し最短時間で快適な湯張りを実行可能となる。
(第5実施形態)
続いて、上記のような適正化のための計算例の一例を、第5実施形態として示す。この例では、単位時間当たりの出湯量と注水量は同量とし、開始後t分で切替える場合を想定し、具体例として

設定温度G: 40℃
設定水位F: フロートなどで検出する所定の目盛15
貯湯タンクからの出湯温度H: 55℃
湯張り動作開始後10分後の浴槽内湯温Y: 54℃
湯張り動作開始後10分後の水位L: 目盛6
非加熱水の想定もしくは実測による水温W: 例えば20℃

とする。
このとき、

<数1>
湯張りラインA=L/F
上記具体例では、湯張りラインA=目盛6/目盛15=40%

<数2>
放熱量R=(H−Y)/10
上記具体例では、放熱量R=(55℃−54℃)/5分=0.1℃/分

<数3>
出湯量(注水量)V=A/10(設定水位に対する百分率)
上記具体例では、出湯量(注水量)V=40%/10分=4%/分

<数4>
設定水位Fに達する満水時刻E=F/V
上記具体例では、満水時刻E=100%/4%=25分

と計算できる。
このうえで、時刻tで出湯から注水へ切替えて設定温度Gに到達させるには

<数5>
G=(HtV+W(E−t)V)/EV−RE

が成立すればよく、この右辺第一項からVを消して

<数6>
G=(Ht+WE−Wt)/E−RE

全体にEを乗じ

<数7>
EG=Ht+WE−Wt−RE^2

tを含む項を左辺にまとめ、

<数8>
Ht−Wt=EG−WE+RE^2

全体を(H−W)で除して左辺をtとし、右辺分母をEで括ると

<数9>
t=E(G−W+RE)/(H−W)

と整理できる。
これは、出湯の注水への切替え時刻t=満水時刻E(設定温度G−水温W+放熱量R×満水時刻E)/(出湯温度H−水温W)との意味であり、具体例の各値を代入すると

<数10>
t=25分×(40℃-20℃+0.1℃×25分)/(55℃-20℃)
=25分×(22.5℃/35℃)
≒16.07 (16分4秒)

となる。
上記具体例で検証すると、25分間で注入される湯と水の平均温度は

<数11>
(55℃×16.07分+20℃×8.93分)/25分≒42.50℃

ここから

<数12>
−0.1℃×25分=2.5℃

の放熱量を減じると

<数13>
42.50℃−2.5℃≒40.0℃

となり、設定温度G:40℃と一致する。
このように、簡明な計算アルゴリズムを用いることにより、演算制御部の負荷が少なくて済むため廉価なマイコンなどによりコスト低減を図りつつ、優れた動作信頼性を実現可能となる。
本発明の第1実施形態における排熱利用システムの構成を示す図。 本発明の第2実施形態における制御動作を示すグラフ。 本発明の第3実施形態における制御動作を示すグラフ。 本発明の第4実施形態における排熱利用システムの構成を示す図。
符号の説明
1…コージェネレーションユニット
2…熱源機
3…冷却水ポンプ
4…排熱回収熱交換器
5…排熱回収ポンプ
6…制御装置
10…排熱利用ユニット
11…貯湯タンク
12…追い焚きボイラ
13…追い焚きポンプ
14…給湯弁
15…湯張り温度調節弁
16…水位センサ
17…温度センサ
18,418…制御装置
19…温度センサ
20…浴槽

Claims (11)

  1. 熱源機と、前記熱源機を冷却する冷却水を循環させる冷却水ポンプと、前記冷却水を適切な温度に冷却する排熱回収熱交換器と、前記排熱回収熱交換器で前記冷却水を熱源として排熱回収する排熱回収水を循環させる排熱回収ポンプと、を含むコージェネレーションユニットと、
    前記コージェネレーションユニットからの排熱回収水を蓄える貯湯タンクと、風呂の追い焚きを行う追い焚きボイラと、を含む排熱利用ユニットと、
    を有するコージェネレーションシステムにおいて、
    浴槽の湯張りにおいて、前記貯湯タンクの湯を供給し、もしくは加熱しない非加熱水を所定の給水ラインから供給する供給手段と、
    浴槽内の温度と水位を検出する検出手段と、
    前記検出手段及び前記供給手段を用いて、浴槽への湯張り温度を調整する制御手段と、
    を設けたことを特徴とする排熱利用システム。
  2. 前記制御手段が、前記検出手段で浴槽内の温度と水位を監視しつつ、前記供給手段を制御することで、
    浴槽への湯張りの初めに、湯張り完了設定温度よりも温度の高い前記貯湯タンク内の湯を浴槽へ給湯し、
    その後、湯張り完了前に、前記非加熱水の注水により浴槽内の湯の温度調整を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の排熱利用システム。
  3. 前記制御手段は、
    前記湯張りの初めに、湯張り完了設定温度以上、かつ、60℃以下の前記貯湯タンク内の湯を浴槽へ給湯し、
    その後、湯張り完了前に、前記非加熱水の注水により浴槽内の湯の温度調整を行う
    ことを特徴とする請求項2記載の排熱利用システム。
  4. 前記貯湯タンクからの出湯温度を計測する温度センサを具備し、
    前記制御手段は、
    前記温度センサで貯湯タンクからの出湯温度を計測するとともに、前記検出手段で浴槽内湯温及び水位を計測し、
    湯張り動作開始後所定時間経過後の時点において、湯張り設定水位に対する現在の水位の到達度と、前記出湯温度と浴槽内湯温の割合又は温度差から単位時間当たりの放熱量を計算し、
    前記到達度及び前記放熱量に基づいて、前記非加熱水を注水するタイミングを計算することにより適正化する
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の排熱利用システム。
  5. 前記制御手段は、湯張り動作開始時点を基準として、前記貯湯タンクからの出湯を前記非加熱水の注水へ切替える時刻をtとし、
    前記水位の到達度をもとに、前記湯張り設定水位に達する満水時刻をEとして計算し、
    前記設定温度をG、前記放熱量をR、前記非加熱水の水温をW、前記出湯温度をHとして、

    t=E(G−W+RE)/(H−W)

    と計算することを特徴とする請求項4記載の排熱利用システム。
  6. 熱源機と、前記熱源機を冷却する冷却水を循環させる冷却水ポンプと、前記冷却水を適切な温度に冷却する排熱回収熱交換器と、前記排熱回収熱交換器で前記冷却水を熱源として排熱回収する排熱回収水を循環させる排熱回収ポンプと、を含むコージェネレーションユニットと、
    前記コージェネレーションユニットからの排熱回収水を蓄える貯湯タンクと、風呂の追い焚きを行う追い焚きボイラと、を含む排熱利用ユニットと、
    を有するコージェネレーションシステムに、さらに、
    非加熱水の供給手段と、
    温度と水位の検出手段と、
    湯張り温度の制御手段と、
    を設けた排熱利用システムを用いる排熱利用方法であって、
    前記供給手段により、浴槽の湯張りにおいて、前記貯湯タンクの湯を供給し、もしくは加熱しない非加熱水を所定の給水ラインから供給する処理と、
    前記検出手段により、浴槽内の温度と水位を検出する処理と、
    前記制御手段により、前記検出手段及び前記供給手段を用いて、浴槽への湯張り温度を調整する処理と、
    を含むことを特徴とする排熱利用方法。
  7. 前記制御手段が、前記検出手段で浴槽内の温度と水位を監視しつつ、前記供給手段を制御することにより、
    浴槽への湯張りの初めに、湯張り完了設定温度よりも温度の高い前記貯湯タンク内の湯を浴槽へ給湯する第一ステップの処理と、
    その後、湯張り完了前に、前記非加熱水の注水により浴槽内の湯の温度調整を行う、第二ステップの処理と、
    を実行することを特徴とする請求項6記載の排熱利用方法。
  8. 前記貯湯タンクからの出湯温度を計測する温度センサを具備した前記排熱利用システムを用いて、
    前記制御手段で、前記検出手段で浴槽内の温度と水位を監視しつつ、前記供給手段を制御することにより、
    浴槽への湯張りの初めに、湯張り完了設定温度よりも温度の高い前記貯湯タンク内の湯を浴槽へ給湯する第一ステップの処理と、
    その後、湯張り完了前に、前記非加熱水の注水により浴槽内の湯の温度調整を行う、第二ステップの処理と、
    を実行することに加え、さらに、
    前記温度センサで貯湯タンクからの出湯温度を計測するとともに、前記検出手段で浴槽内湯温及び水位を計測する処理ステップと、
    湯張り動作開始後所定時間経過後の時点において、湯張り設定水位に対する現在の水位の到達度と、前記出湯温度と浴槽内湯温の割合又は温度差から単位時間当たりの放熱量を計算する処理ステップと、
    前記到達度及び前記放熱量に基づいて、前記非加熱水を注水するタイミングを計算することにより適正化する処理ステップと、
    を実行することを特徴とする請求項6又は7記載の排熱利用方法。
  9. 前記制御手段により、湯張り動作開始時点を基準として、
    前記貯湯タンクからの出湯を前記非加熱水の注水へ切替える時刻をtとし、
    前記水位の到達度をもとに、前記湯張り設定水位に達する満水時刻をEとして計算し、
    前記設定温度をG、前記放熱量をR、前記非加熱水の水温をW、前記出湯温度をHとして、

    t=E(G−W+RE)/(H−W)

    と計算する処理ステップを含むことを特徴とする請求項8記載の排熱利用方法。
  10. 熱源機と、前記熱源機を冷却する冷却水を循環させる冷却水ポンプと、前記冷却水を適切な温度に冷却する排熱回収熱交換器と、前記排熱回収熱交換器で前記冷却水を熱源として排熱回収する排熱回収水を循環させる排熱回収ポンプと、を含むコージェネレーションユニットと、
    前記コージェネレーションユニットからの排熱回収水を蓄える貯湯タンクと、風呂の追い焚きを行う追い焚きボイラと、を含む排熱利用ユニットと、
    を有するコージェネレーションシステムに、さらに、
    非加熱水の供給手段と、
    温度と水位の検出手段と、
    を設けた排熱利用システムのコンピュータを制御するコンピュータプログラムにおいて、
    そのプログラムは、前記コンピュータの演算制御部を制御することにより、湯張り温度の制御手段を実現すると共に、
    その制御手段により、
    前記供給手段には、浴槽の湯張りにおいて、前記貯湯タンクの湯を供給し、もしくは加熱しない非加熱水を所定の給水ラインから供給させ、
    前記検出手段には、浴槽内の温度と水位を検出させ、
    これら検出手段及び前記供給手段を用いて、浴槽への湯張り温度を調整させる
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  11. 前記コンピュータプログラムは、
    前記貯湯タンクからの出湯温度を計測する温度センサを具備した前記排熱利用システムにおける前記コンピュータの前記演算制御部を制御することで、
    前記制御手段に、前記検出手段で浴槽内の温度と水位を監視させつつ、前記供給手段を制御させることにより、
    浴槽への湯張りの初めに、湯張り完了設定温度よりも温度の高い前記貯湯タンク内の湯を浴槽へ給湯させ、
    その後、湯張り完了前に、前記非加熱水の注水により浴槽内の湯の温度調整を行わせ、
    前記温度センサで貯湯タンクからの出湯温度を計測させるとともに、前記検出手段で浴槽内湯温及び水位を計測させ、
    湯張り動作開始後所定時間経過後の時点において、湯張り設定水位に対する現在の水位の到達度と、前記出湯温度と浴槽内湯温の割合又は温度差から単位時間当たりの放熱量を計算させ、
    前記到達度及び前記放熱量に基づいて、前記非加熱水を注水するタイミングを計算により適正化させる
    ことを特徴とする請求項10記載のコンピュータプログラム。
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