JP5974964B2 - 金属化樹脂フィルムの巻き締りの評価方法および金属化樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

金属化樹脂フィルムの巻き締りの評価方法および金属化樹脂フィルムの製造方法 Download PDF

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本発明は、金属化樹脂フィルムなどの巻取軸に巻き取られた長尺フィルムの巻き締りを評価する方法、および、この評価を行うための評価装置に関する。
金属化樹脂フィルムは、プリント配線板(PWB)、フレキシブルプリント配線板(FPC)、テープ自動ボンディング用テープ(TAB)、チップオンフィルム(COF)などの電子部品用の実装用基板の材料として用いられている。
これらの実装用基板のうち、液晶画面表示用ドライバICチップを実装するための手段として、特にCOFが注目されている。COFは、従来のテープキャリアパッケージ(TCP)に比べて、ファインピッチ実装が可能であり、ドライバICチップの小型化とコストダウンを図ることが容易な実装用基板として知られている。このCOFの製造方法として、高耐熱性および高絶縁性の樹脂であるポリイミドフィルムの表面に、接着剤を介することなく金属薄膜層や銅層などの金属膜を積層した金属化樹脂フィルムを、いわゆるサブトラクティブ法で配線加工することが、広く行われている。
電子部品の軽薄短小化に伴い、COFを含む実装用基板に対しても、配線を狭ピッチ化する要求が高まっている。配線ピッチの高密度化の要求に対しては、実装用基板の材料である金属化樹脂フィルムにおいて、歪みやシワをなくすことが重要となる。
この金属化樹脂フィルムの構成やその製造方法については、たとえば、特開2002−252257号公報に開示されている。この文献の技術では、まず、厚さ38μm〜50μm程度の樹脂フィルムの上に、スパッタリング法によりニッケル、クロム、ニッケルクロム合金などからなる厚さ7nm〜50nm程度の下地金属層を形成し、その上に良好な導電性を付与するために、スパッタリング法で0.5μm〜1.5μm程度の銅などの金属薄膜を得て、さらに、回路形成のために、電気めっき法などを使用して、この金属薄膜を銅などによって厚膜化し、厚さが5μm〜15μm程度の金属層からなる金属導電体を形成することにより、金属化樹脂フィルムを得ている。なお、最近では、スパッタリング法によって形成される金属薄膜の厚さを100nm〜500nmとすることが一般的となりつつある。また、金属導電体の厚さも、サブトラクティブ法によって回路を形成する場合には、5μm〜12μmとすることが一般的となっている。
ここで、電気めっき法によって樹脂フィルム上に金属導電体を形成する場合、特開平7−22473号公報、特開2009−26990号公報などに開示されている、連続めっき装置が用いられる。図2は、この連続めっき装置を示す概念図である。連続めっき装置(1)は、縦型の電気めっき槽(11a〜d)を必要数(図示の例では4個)だけライン方向に連続して配置することにより構成される。それぞれの電気めっき槽(11a〜d)には、カソードの役割を担うめっき面と対向するようにアノードである陽極(14a〜h)が2つずつ設置される。また、それぞれのめっき槽(11a〜d)ごとに、電力を供給する給電部と、金属薄膜付き樹脂フィルム(2)を連続的に搬送させるための機構、具体的には、給電ロール(16a〜e)および反転ロール(13)とが備えられる。特に、特開2009−26990号公報の装置は、それぞれのめっき槽における通電量を、金属薄膜付き樹脂フィルム(2)が供給される順に従って増加させることにより、金属薄膜付き樹脂フィルム(2)に均一な電気めっき被膜を連続的に形成することを可能としている。
このような連続めっきによって金属導電体が形成された金属化樹脂フィルム(3)は、ライン方向最終の給電ロール(16e)から搬送された後、巻き取りロール(21)に巻き取られる。しかしながら、長尺の金属化樹脂フィルム(3)の巻き取り方によって、金属化樹脂フィルム(3)の表面に歪みやシワが発生するという問題がある。このような歪みやシワのある金属化樹脂フィルムは、不良品として扱われ、その歩留まりを低下させることとなる。
金属化樹脂フィルムを含む、巻取軸に巻き取られた長尺フィルム(樹脂フィルム、金属フィルムなど)における、表面の歪みやシワの発生は、この長尺フィルムの巻き締りの程度に影響されることが知られている。すなわち、長尺フィルムの巻取軸への巻き締りの程度が緩い場合、巻層間エアの動きなどに起因して、長尺フィルムの表面に歪みやシワが発生することとなる。なお、このような巻き締りの程度による不良品の発生は、巻取軸に対する長尺フィルムの巻き取り条件の設定にも影響されるが、巻き取り条件が同様であっても、ロットごとのばらつきに起因して生じることがある。
このような巻き締りの程度に起因する不良品の発生を防止するため、長尺フィルムの巻き締りの程度を測定および評価することが行われている。たとえば、図3に示す装置を用いて、架台(23)に、巻取軸(21)に巻き取られた長尺フィルム(22)を水平に支持し、長尺フィルム(22)の上端部から巻取軸(21)の上端部までの距離L1を測定するとともに、長尺フィルム(22)の下端部から巻取軸(21)の下端部までの距離L2を測定し、L1とL2の差ΔL(=L2−L1)を算出し、この値に基づいて、長尺フィルム(22)の巻き締りの程度を評価することが行われている。
より具体的には、L1とL2の差ΔLと予め設定されていた所定値とを比較して、所定値を超えた場合には、巻き締りの程度が緩く、不良品であると判断している。しかしながら、L1とL2の差ΔLと不良品の発生には高い相関関係がなく、その評価の再現性が低いため、長尺フィルムの安定した品質管理を行うことが困難となっている。
一方、特開2003−146496号公報には、巻取軸に巻き取られた長尺フィルムについて、その幅方向10点での硬度分布を特定の関係式を満たす範囲に制御することによって、高温保管や加熱処理における長尺フィルムの幅方向に関する巻層間の応力(巻き締り)を特定の範囲に収めるようにして、処理時の局所的な応力集中とそれによるフィルム平面性悪化を防止する技術が開示されている。
しかしながら、特開2003−146496号公報に記載の方法は、長尺フィルムの幅方向10点での測定が必要であり、この測定点数の多さは装置コストの増大につながることになる。また、金属化樹脂フィルムのように、長尺フィルムの表面に金属積層体が存在する場合には、硬度計を接触させて長尺フィルムの表面の硬度を測定する際に、その表面を傷つけるおそれがある。
特開2002−252257号公報 特開平7−22473号公報 特開2009−026990号公報 特開2003−146496号公報
本発明は、簡便かつ迅速な方法で、巻取軸に巻き取られた長尺フィルムの巻き締りの程度を評価するための方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の長尺フィルムの巻き締りの評価方法は、巻取軸に巻き取られた長尺フィルムを水平に支持し、該長尺フィルムの鉛直方向最下部表面を、第1の荷重値で押圧して第1の押圧量を測定し、次に、第1の荷重値よりも所定量だけ大きい第2の荷重値で押圧して第2の押圧量を測定し、第1の押圧量と第2の押圧量との差を、所定の評価値と比較して、該差が該所定の評価値よりも小さい場合に正常と、該差が該所定の評価値より大きい場合には不良と評価することを特徴とする。
前記長尺フィルムの巻取軸方向の両側の端部において、第1の押圧量および第2の押圧量を測定することが好ましい。
なお、本発明は、前記長尺フィルムが、幅20cm〜100cm、長さ500m〜4000m、厚さ10μm〜100μmのポリイミドフィルムに、厚さが5μm〜15μmの金属層からなる金属導電体が形成された金属化樹脂フィルムである場合に、好適に適用される。
評価対象が、金属化樹脂フィルムである場合、第1の荷重値を0.1kg以上の所定値とし、第2の荷重値を、第1の荷重値よりも1.0kg〜3.9kg大きく、かつ、4kg以下の所定値にそれぞれ設定することが好ましい。
本発明の長尺フィルムの巻き締りの評価方法は、本発明の長尺フィルムの巻き締りの評価装置を用いて、きわめて簡便かつ迅速に実施することが可能である。すなわち、本発明の長尺フィルムの巻き締りの評価装置は、巻取軸に巻き取られた長尺フィルムを水平方向に支持する架台と、前記長尺フィルムの鉛直方向最下部表面に作用する荷重を測定可能に配置された荷重測定装置と、前記荷重測定装置を載置し、該荷重測定装置を鉛直方向に上下動可能な昇降装置とを備えることを特徴とする。
前記荷重測定装置の上部に、該荷重測定装置と前記長尺フィルムとの接触面積を一定に保つための治具が固定されていることが好ましい。
前記荷重測定装置として、電子上皿天秤が好適に使用される。
本発明の長尺フィルムの巻き締りの測定装置を用いた場合、本発明の長尺フィルムの評価方法は、より具体的には、前記長尺フィルムの鉛直方向最下部表面を、前記昇降装置に載置された前記荷重測定装置もしくは該荷重測定装置に固定された前記治具に接触させ、該荷重測定装置の示す値が、第1の荷重値となるまで、前記昇降装置により、前記荷重測定装置を上昇させた後、前記荷重測定装置の示す値が第2の荷重値となるまで、前記昇降装置により、前記荷重測定装置をさらに上昇させ、前記荷重測定装置が第1の荷重値を示したときの、前記昇降装置の基準面に対する高さと、前記荷重測定装置が第2の荷重値を示したときの、前記昇降装置の基準面に対する高さとの差を、第1の押圧量と第2の押圧量の差として用いる。
本発明の長尺フィルムの巻き締りの評価方法によれば、簡便な方法で長尺物を巻回した長尺フィルムの巻き締りを評価することができる。このため、ロール状に巻き取った金属化樹脂フィルムなどの品質管理を容易に行うことができ、その工業的意義はきわめて大きい。
図1は、本発明による長尺フィルムの巻き締りの評価装置の1例を示す模式図である。 図2は、従来の連続めっき装置の1例を模式的に示す断面図である。 図3は、従来の長尺フィルムの巻き締りの評価方法の1例を示す模式図である。 図4は、本発明の評価方法が好適に適用される、連続めっき装置の1例を模式的に示す断面図である。
本発明者らは、長尺フィルム、特に金属化樹脂フィルムにおける、巻取軸への巻き締りに起因する不良品、すなわち長尺フィルムの表面における歪みやシワの発生を防止する観点から、長尺フィルムの巻取方法および巻取後の巻き締りの評価方法について鋭意研究を重ねた。
最初に、本発明者らは、樹脂フィルムにポリイミドを用いた金属薄膜付き樹脂フィルム(2)に電気めっきを施して金属化樹脂フィルム(3)を得る場合、電気めっきが施された金属化樹脂フィルム(3)を巻取軸(21)にロール状に巻き取る際に、従来のように、金属化樹脂フィルム(3)の単位断面積あたりの搬送張力が4N/mm2よりも大きい場合には、ロール状に巻き取った金属化樹脂フィルム(3)に、過度の巻き締まりによるシワが発生して、その箇所で局所的な歪みが発生するとの知見を得た。また、本発明者らは、このシワや歪みの発生を回避するためには、少なくとも巻取軸に巻き取る際における、金属化樹脂フィルム(3)の単位断面積あたりの搬送張力を4N/mm2以下にする必要があるとの知見を得た。
しかしながら、これらの知見に基づいて、従来よりも単位断面積あたりの搬送張力が低い状態で、金属化樹脂フィルム(3)を巻き取った場合に、ロットによっては、巻き締りが過度に緩んで、巻層間エアの動きなどに起因して、長尺フィルムの表面に歪みやシワが発生してしまう場合があるとの知見も得られた。
本発明者らは、これらの知見に基づき、連続めっき装置の巻き取り機構における、巻き取り時の金属化樹脂フィルム(3)の単位断面積あたりの搬送張力の設定や、複数のロットの長尺フィルムから不良品を除去することを目的として、長尺フィルムの巻き締りの程度を簡便、迅速かつ適切に評価する手段について、さらに鋭意に研究を重ねた結果、長尺フィルムを水平に保持した状態で、その鉛直方向最下部表面に一定の荷重を付加し、このときの変形量を測定して得られた測定結果によって、長尺フィルムの巻き締りの程度を再現性よく評価することが可能であるとの知見を得た。本発明は、この知見に基づき完成されたものである。
1.長尺フィルムの巻き締りの評価方法
本発明の長尺フィルムの巻き締りの評価方法は、1)巻取軸に巻き取られた長尺フィルムを水平に支持し、2)該長尺フィルムの鉛直方向最下部表面を、第1の荷重値で押圧して第1の押圧量を測定し、3)次に、第1の荷重値よりも所定量だけ大きい第2の荷重値で押圧して第2の押圧量を測定し、4)第1の押圧量と第2の押圧量との差を、所定の評価値と比較して、該差が該所定の評価値よりも小さい場合に正常と、該差が該所定の評価値より大きい場合には不良と評価する工程により構成される。ここで、第1の押圧量または第2の押圧量とは、長尺フィルムの鉛直方向最下部表面に第1の荷重値または第2の荷重値で押圧した場合の、該長尺フィルムの鉛直方向最下部表面の鉛直方向の変形量を、それぞれ意味する。
本発明の評価方法は、その表面に金属導電体が形成された樹脂フィルムからなる金属化樹脂フィルムに対して好適に適用することができるが、本発明の用途は、金属化樹脂フィルムに限定されることなく、通常の樹脂フィルム、金属フィルムなどの各種長尺フィルムに対しても適用することができる。
また、本発明が適用できる長尺フィルムの大きさも限定されることはないが、金属化樹脂フィルム、通常の樹脂フィルムまたは金属フィルムのいずれの長尺フィルムを用いる場合であっても、幅20cm〜100cm、長さ500m〜4000m、厚さ10μm〜100μmのものに対して好適に適用することができる。このうち、本発明を金属樹脂化フィルムに対して適用する場合には、その金属層の厚さが5μm〜15μmのものに対して、特に好適に適用することができる。
(評価方法)
以下、図1を用いて、本発明の長尺フィルムの巻き締りの評価方法について説明する。
最初に、評価対象となる巻取軸(21)に巻き取られた長尺フィルム(22)を水平に支持する。巻取軸(21)を水平に支持する手段は限定されず、巻取軸(21)の軸方向両端部を支持できる、架台(23)のほか、チャック装置などの任意の固定装置を利用できる。
より具体的には、巻取軸(21)が円筒状である場合、巻取軸(21)に棒を挿通することにより支持することができ、また、円柱状の巻取軸(21)を使用する場合は、巻取軸(21)の両端部を支持台により支持することができる。なお、荷重負荷時における長尺フィルム(22)の姿勢を安定させる観点から、長尺フィルム(22)の回転を阻止可能な手段を設けて、その回転を阻止する工程を設けることが好ましい。
次に、長尺フィルム(22)の鉛直方向最下部表面を、第1の荷重値F1で押圧して第1の押圧量を測定する。具体的には、予め定められた第1の荷重値F1となるまで、長尺フィルム(22)を押圧する部材(25)を上昇させ、長尺フィルム(22)の最下部を変形させ、その変形量から第1の荷重値F1における押圧量p1を得る。
さらに、長尺フィルム(22)の最下部を、第1の荷重値F1よりも所定量だけ大きい第2の荷重値F2で押圧して変形させ、同様に第2の押圧量p2を得る。
そして、第1の押圧量p1と第2の押圧量p2との差Δp(=p2−p1)を、所定の評価値と比較して、Δpが所定の評価値よりも小さい場合に正常と、Δpが所定の評価値より大きい場合には不良と評価する。すなわち、長尺フィルム(22)の最下部の巻き締りの程度は、第1の荷重値F1から第2の荷重値F2に至るまでの変形量の差Δpによって評価できる。具体的には、Δpの値が大きいほど、長尺フィルム(22)の巻き締りが小さく、Δpの値が小さいほど、長尺フィルム(22)が巻き締りが大きいと評価することができる。
これらの変形量の差と、得られた長尺フィルム(22)のロットごとの不良品発生との関係を実験的に検証し、予め得られた所定の評価値(不良品発生と正常品との閾値)と変形量の差Δpを比較するだけで、従来行われていた、長尺フィルム(22)の上端部から巻取軸(21)の上端部までの距離L1と、長尺フィルム(22)の下端部から巻取軸(21)の下端部までの距離L2との差ΔL(=L2−L1)を評価基準とする方法と比べて、再現性よく客観的な評価が可能となる。
したがって、本発明において、第1の荷重値F1、第2の荷重値F2、前記所定の評価値は、いずれも、評価対象である長尺フィルムの種類、大きさなどの要因により変動するものであるが、当業者は、事前に実験的検証を行うことにより、これらの値を適切な値に設定することができる。
なお、長尺フィルムの幅によっては、長尺フィルムの最下部のうち、巻取軸方向の任意の一点で、第1の押圧量p1と第2の押圧量p2とを測定すれば十分であるが、長尺フィルムの幅が50cm以上の場合には、巻き締りの程度が巻取軸方向において大きく変動してしまうため、長尺フィルム(22)の巻取軸方向の両側の端部において、第1の押圧量p1および第2の押圧量p2を測定することが好ましい。
特に、前記長尺フィルムが、幅20cm〜100cm、長さ500m〜4000m、厚さ10μm〜100μmのポリイミドフィルムに、厚さが5μm〜15μmの金属層からなる金属導電体が形成されている金属化樹脂フィルムである場合、第1の荷重値F1を0.1kg以上の所定値とし、第2の荷重値F2を第1の荷重値F1よりも1.0kg〜3.9kg大きく、かつ、4kg以下の所定値にそれぞれ設定することが好ましい。第1の荷重値F1が0.1kg未満では、第1の荷重値F1を再現性よく検出することが困難となる場合がある。一方、第2の荷重値F2が4kgを越えると金属化樹脂フィルムに傷をつけてしまう場合がある。また、第2の荷重値F2は、第1の荷重値F1よりも1.0kg〜3.9kg大きく、すなわち、第2の荷重値F2と第1の荷重値F1の差ΔF(=F2−F1)を1.0kg〜3.9kgとすることが好ましい。ΔFが、このような範囲にあれば、第1の押圧量p1と第2の押圧量p2との差Δp(=p2-p1)を再現性良く算出することができる。
2.長尺フィルムの巻き締りの評価装置
本発明の長尺フィルムの巻き締りの評価装置は、巻取軸(21)に巻き取られた長尺フィルム(22)を水平方向に支持する架台(23)と、長尺フィルム(22)の鉛直方向最下部表面に作用する荷重を測定可能に配置された荷重測定装置(25)と、荷重測定装置(25)を載置し、荷重測定装置(25)を鉛直方向に上下動可能な昇降装置(24)とを備える。
(荷重測定装置)
荷重測定装置(25)としては、特に限定されることはないが、ロードセルやピエゾ素子など荷重を電気信号に変化することができる装置を用いることが好ましい。このような装置として、電子上皿天秤を挙げることができる。電子上皿天秤は、ロードセルなどを内蔵し、リアルタイムで荷重を表示することができるため、本発明の荷重測定装置(25)として好適に使用することができる。
(昇降装置)
昇降装置(24)としては、荷重測定装置(25)を静的に上下動することができるものである限り特に限定されず、たとえば、ジャッキなどを使用することができ、基準位置に対する上昇量を表示するスケールが付いているものを好適に使用することができる。
(治具)
なお、図示の装置では、荷重測定装置(25)の上部に、ブロックなどの治具(26)が固定されており、この治具(26)が、昇降装置(24)の上昇に伴い、長尺フィルム(22)の最下部と接触することとなる。すなわち、このような治具(26)がないと、荷重測定装置(25)が、直接的に長尺フィル(22)に接触することとなるが、この場合、長尺フィルム(22)が荷重測定装置(25)と接触したときに、この荷重測定装置(25)から受ける荷重によって接触部の形状が変形し、これによって、長尺フィルム(22)と荷重測定装置(25)の接触面積が変化する。このように接触面積が変化すると、同一の荷重が作用する場合であっても、長尺フィルム(22)の変形量が異なったものとなる。この場合、第1の荷重値F1および第2の荷重値F2を設定する場合に、この変形量も考慮しなければならなくなる。このため、長尺フィルム(22)と荷重測定装置(25)の接触面積を一定に保つ観点から、荷重測定装置(25)の上部に、ブロックなどの治具(26)を固定することが好ましい。
(評価装置による評価手順)
この装置を用いる場合、長尺フィルム(22)の下方に、昇降装置(24)に載置された荷重測定装置(25)を配置する。このときの昇降装置(24)の上面の位置を基準位置(S)とする(図1(a)参照)。
荷重測定装置(25)の位置は、荷重測定装置(25)の上面またはその上に固定された治具(26)と、長尺フィルム(22)との接触位置が、この長尺フィルム(22)の鉛直方向最下部表面となるように調整する。接触位置がこの位置からずれると、長尺フィルム(22)が回転し、正確な評価を行うことができない。なお、幅方向(軸方向)の接触位置は、長尺フィルム(22)の幅方向端部となるように配置することが好ましい。このような配置であれば、荷重測定装置(25)または治具(26)との接触により、長尺フィルム(22)の表面に傷が発生しても、その影響を最小限とすることができるという効果が得られる。
次に、昇降装置(24)を用いて、荷重測定装置(25)をゆっくりと上昇させ、長尺フィルム(22)の最下部表面と、荷重測定装置(25)またはその上部に固定された治具(26)を接触させる。続いて、荷重測定装置(25)が示す値が、予め定めた第1の荷重値F1となるまで、荷重測定装置(25)を上昇させ、このときの上昇量、すなわち、基準位置(S)に対する高さh1を測定する(図1(b)参照)。その後、荷重測定装置(25)が示す値が、予め定めた、第1の荷重値F1より大きい第2の荷重値F2となるまで上昇させ、このときの基準位置(S)に対する高さh2を測定する(図1(c)参照)。
このような操作において、長尺フィルム(22)の最下部は、荷重測定装置(25)から受ける第1の荷重値F1および第2の荷重値F2によって変形することとなる。第1の荷重値F1から第2の荷重値F2に至るまでの変形量は、h1とh2の差Δh(=h2−h1)によって表すことができる。なお、本装置により測定されるΔhは、押圧量の差から求められるΔpと、第1の荷重値F1および第2の荷重値F2が同じであれば、同一のパラメータとなる。
3.金属化樹脂フィルムを得るための連続めっき法
本発明の長尺フィルムの巻き締りの評価方法は、特に、連続めっき法により、めっき処理がされた後、巻取軸に巻き取られた長尺フィルムに好適に適用することができる。より具体的には、図4に示すような連続めっき装置(1a)を用いた連続めっき法により、4N/mm2以下の搬送張力によって巻き取られた長尺フィルムの巻き締りを評価するに際に好適に適用することができる。以下、この連続めっき装置(1a)を用いた連続めっき法について説明するが、連続めっき処理を施すまでの工程については、従来技術の連続めっき法と同様であるため、当該部分の説明は省略する。
連続めっき装置(1a)を用いた連続めっき法では、電気めっき槽(11a〜d)内において、金属薄膜フィルム付きフィルム(2)を蛇行なく搬送させるために、金属薄膜付き樹脂フィルム(2)に単位断面積あたりで4N/mm2よりも大きな搬送張力が与えられている。この理由は以下の通りである。
すなわち、金属薄膜付き樹脂フィルム(2)が、電気めっき槽(11a〜d)内で蛇行しつつ搬送されると、電気めっき後の金属化樹脂フィルム(3)において、この蛇行に起因してシワが発生するほか、幅方向における電気めっき膜厚のバラツキが拡大し、製品の品質が安定しなくなる。また、連続めっき法において、徐々に電気めっきの膜厚を大きくしていく場合に、その工程で、金属薄膜付き樹脂フィルム(2)が蛇行して搬送されると、電気めっき膜と樹脂フィルムの間に、蛇行による応力が局所的な歪みとして蓄積される。この歪みが蓄積した金属化樹脂フィルム(3)をサブトラクティブ法で配線加工した場合、電気めっき膜が除去され、ポリイミドなどの樹脂フィルムの表面が露出した箇所で、この歪みが放出され、配線間隔の寸法安定性を損なう結果となる。
しかしながら、連続めっき装置(1a)では、連続めっき処理が施された後、張力カットロール(15a、15b)と巻取軸(21)の間に、駆動ロール(17)を配し、金属化樹脂フィルム(3)に、金属薄膜付き樹脂フィルム(2)に与えられていた搬送張力とは異なる搬送張力を与えている。これは、金属化樹脂フィルム(3)の搬送張力を、電気めっき槽(11a〜d)内より低く、かつ、駆動ロール(17)で一定の搬送張力を付与することで、巻き取り時における単位断面積あたりの搬送張力を4N/mm2以下とすることにより、巻き重なる金属化樹脂フィルム間に空気層が入り、過度の巻き締りに起因する、微小な変形の巻き重なりによる強調がなく、シワの発生が防止されるからである。
なお、駆動ロール(17)を配さないと、搬送張力が低い場合であっても、巻取軸(21)にロール状に巻き取られる過程で、金属化樹脂フィルム(3)は巻き締まってしまい、局所的な歪やシワが発生することになる。これは、巻取軸(21)の駆動モータのトルクにより生じる、張力カットロール(15a、15b)と巻取軸(21)間の金属化樹脂フィルム(3)の搬送張力が、巻取軸(21)にロール状に巻かれる際の金属化樹脂フィルム(3)を巻き締めてしまうためである。より詳細には、巻取軸(21)には、ロール状に金属化樹脂フィルム(3)が巻かれるので、巻取軸(21)に巻かれた金属化樹脂フィルム(3)は、その外周側に巻かれる金属化樹脂フィルム(3)に巻き締められてしまい、局所的な歪みやシワを発生させることになる。よって、駆動ロール(17)を配することにより、駆動ロール(17)のサーボモータのトルクが、巻取軸(21)に巻かれた金属化樹脂フィルム(3)を巻き締めないように、その搬送張力をアシストするようにしている。
また、駆動ロール(17)の周速度は、巻取軸(21)にロール状に巻き取られた金属化樹脂フィルム(3)の最外周の周速度よりも100%を超えて101%以下の範囲で速くなるように設定することが望ましい。駆動ロール(17)の周速度を速くすることにより、駆動ロール(17)と、巻取軸(21)にロール状に巻き取られた金属化樹脂フィルム(3)との間で、金属化樹脂フィルム(3)を弛んだ状態として、すでにロール状に巻かれた金属化樹脂フィルム(3)を巻き締めてしまうことが防止される。
駆動ロール(17)の表面は、金属化樹脂フィルム(3)の裏面(電気めっきが施されていない側)との摩擦(グリップ)が必要となるため、ゴムにより構成されていることが好ましい。この場合のゴムとしては、硬度が40°〜90°、好ましくは40°〜80°のゴムを使用する。ゴムの硬度が40°未満の場合には、フィルム搬送時にゴムロールが変形して磨耗による滑りが生じる可能性がある。また、ゴムの添加物が多くなり接触する金属化樹脂フィルム(3)に悪影響を及ぼすことがある。一方、硬度が90°を超える場合には、摩擦力が小さくなり、同様に滑りが発生する可能性がある。このような硬度を有するゴムとしては、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴムなどを挙げることができる。
張力センサロール(18)は、張力カットロール(15a、15b)と巻取軸(21)の間における金属化樹脂フィルム(3)の単位断面積当たりの搬送張力を測定し、駆動ロールへのフィードバック制御を可能とするものである。
本例の連続めっき装置(1a)において、図示していないが、電気めっき液の洗浄と乾燥を施すために必要とされる、水洗槽、乾燥機、エアーナイフなどは、最後の給電ロール(16e)と張力カットロール(15a、15b)との間に配される。
また、張力カットロール(15a、15b)と巻取軸(21)の間には、張力カットロール(15a、15b)よりも上流側との搬送速度の差が生じても、その差を吸収できるように、公知のアキュムレータロールを備えることもできる。
このような構成の本例の連続めっき装置(1a)を用いた場合、金属薄膜付き樹脂フィルム(2)は、電気めっき槽(11a〜d)への浸漬とアノード(14a〜h)による電気めっきが施され、金属化樹脂フィルム(3)に加工される。その後、金属化樹脂フィルム(3)の搬送経路上で、図示しない、水洗槽、乾燥機、エアーナイフなどにより、電気めっき液の洗浄と乾燥を施された後、搬送張力を調整する機構を経由して、適切な搬送張力に調整され後、巻取軸(21)に巻き取られる。巻取軸(21)に巻き取られた金属化樹脂フィルム(3)は、巻取軸(21)ごと連続めっき装置(1a)から取り出される。
なお、このような連続めっき法は、巻取軸の外径が20cm以下の場合に好適に適用される。すなわち、巻取軸の外径が20cmを超えている場合、巻取軸に巻き回されて層状になっている金属化樹脂フィルムの層数が相対的に減り、外周側の金属化樹脂フィルムが、内周側(巻き取りコア側)の金属化樹脂フィルムを締め付けにくくなるので、シワや歪みは発生しにくくなる。このため、巻取軸の外径が20cmを超える装置においては、このような連続めっき法を採ることが必須とはならない。ただし、金属化樹脂フィルムの長尺化がさらに進み、その長さなどに応じて、巻取軸の外径が20cmを超える装置においても、上述したような不具合が発生することがあり、その場合には、このような連続めっき法を好適に適用することができる。
このような連続めっき装置(1a)を用いた連続めっき法により、金属化樹脂フィルム(3)を巻取軸(21)に巻き取る場合、過度の巻き締りに起因する、金属化樹脂フィルム(3)の表面における歪みやシワの発生は防止できるものの、単位断面積あたりの4N/mm2以下と従来よりも単位断面積あたりの搬送張力が低い状態で、金属化樹脂フィルム(3)を巻き取った場合に、ロットによっては、巻き締りが過度に緩んで、巻層間エアの動きなどに起因して、長尺フィルムの表面に歪みやシワが発生してしまう場合がある。
本発明の長尺フィルムの巻き締りの評価方法および評価装置は、このような場合に、連続めっき装置(1a)の巻き取り機構における、巻き取り時の金属化樹脂フィルム(3)の単位断面積あたりの搬送張力の設定や、複数のロットの長尺フィルムから不良品を除去することを、簡便かつ迅速に行うことを可能とするものである。
[長尺フィルムの製造]
以下のようにして、ロット番号1〜10の長尺フィルムを得た。
最初に、樹脂フィルムとして、幅50cm、厚さ38μm、長さ1000mのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製、カプトンEN)を使用し、ロール・ツー・ロール式のスパッタリング装置で、このポリイミドフィルムの一方の面に、膜厚25nmのニッケル−クロム合金薄膜を成膜した後、その表面に、膜厚100nmの銅薄膜を成膜して、金属薄膜付き樹脂フィルムを得た。
その後、連続めっき装置として、図4に示されるようなロール・ツー・ロール電気めっき装置(1a)を用いて、金属薄膜付き樹脂フィルムの表面に厚さ8μmの銅めっき層を形成した。なお、この連続めっき装置(1a)のうち、電気めっき処理を行う機構については、図3に示されるような公知のロール・ツー・ロール電気めっき装置と同様である。
なお、本実施例では、アノード(14a〜h)は、巻出しロール(12)側から段階的に電流密度が上昇するように、それぞれのアノード(14a〜h)に接続された制御用電源により、電流密度の制御を行った。
また、給電ロール(16e)よりもライン後方に、ステンレス製の10cmφの張力カットロール(15a、15b)と、図示しない駆動機構に接続された、ステンレス製の10cmφの駆動ロール(17)と、張力センサを備えた、ステンレス製の10cmφ張力センサロール(18)を、電気めっき後の金属化樹脂フィルム(3)の搬送経路が千鳥足状に曲がりくねるように配置した。
なお、張力カットロール(15a、15b)における金属化樹脂フィルム(3)の抱き角はいずれも180°であった。また、駆動ロール(17)の表面は、硬度50°のゴムにより構成した。この点は、電気めっき処理工程における駆動ロールについても同様である。
最後に、プラスチック製で外径17cmφ×60cmの巻取軸(21)に、金属化樹脂フィルム(3)が巻き取られるように構成した。
このような連続めっき装置(1a)を用いた連続めっき法により、外径7cmの筒状の巻取軸(21)に巻き取られた金属化樹脂フィルム(3)からなる長尺フィルム(22)を得た。この長尺フィルム(22)の外径は35cmであった。
[評価]
このようにして得られたロット番号1〜10の長尺フィルム(22)を、巻取軸の両端を架台によって支持し、以下の方法により評価した。
(a)本発明による評価
本実施例では、第1の荷重値F1を0.5kg、第2の荷重値F2を2.5kgとして、以下の操作を行った。
はじめに、巻取軸の両端を架台によって支持された長尺フィルムの左端部に、ジャッキに載置された電子上皿天秤(アズワン株式会社製、ASP4001F)を配置した。この電子上皿天秤の皿の中央部に、長尺フィルムとの接触面積を一定に保つ観点から、一辺が2cmの立方体ブロックを固定し、このブロックの上面が、長尺フィルムの左端部に位置するように調整した。なお、このときのジャッキの高さを基準位置(S)とした。
次に、ジャッキの昇降ハンドルを回し、電子上皿天秤の示す値が0.5kgとなるまで上昇させ、このときのジャッキの高さh1を測定した。さらに、ジャッキのハンドル回し、電子上皿天秤の示す値が2.5kgとなるまで上昇させ、このときのジャッキの高さh2を測定した。
このようにして得られたh1とh2の差Δh(=h2―h1)を計算し、このΔhを指標として、長尺フィルムの巻き締りを評価した。すなわち、Δhの値が5mm以下のものを「良品(○)」と、5mmを超えるものを「不良品(×)」として評価した。
長尺フィルムの左端部について上記評価を行った後、右端部についても同様の評価を行った。
(b)従来技術による評価
巻取軸の両端を架台によって支持された長尺フィルムの左側面について、スケールを用いて、長尺フィルムの上端部から巻取軸の上端部までの距離L1を測定するとともに、長尺フィルムの下端部から巻取軸の下端部までの距離L2を測定した。
このようにして得られたL1とL2の差ΔL(=L2−L1)を計算し、このΔLを指標として、長尺フィルムの巻き締りを評価した。すなわち、ΔLの値が2mm以下のものを「良品(○)」と、2mmを超えるものを「不良品(×)」として評価した。
長尺フィルムの左側面について上記評価を行った後、右側面についても同様の評価を行った。
(c)触診による評価
巻取軸を略水平に保持された長尺フィルムの両端を触診することにより評価した。具体的には、端部を下部より指で押し上げた時に、側面形状が変形しなかったものを「良品(○)」と、側面形状が変形したものを「不良品(×)」として評価した。
これの方法による評価結果を表1に示す。
Figure 0005974964
表1より、本発明による評価では、触診による評価と差がなく、安定した評価が可能であることが確認された。これに対して、従来技術による評価では、触診による評価では、不良品となるものを良品と、また、良品となるものも不良品として判断する場合があることが確認された。
1、1a 連続めっき装置
2 金属薄膜付き樹脂フィルム
3 金属化樹脂フィルム
11a〜d 電気めっき層
12 巻き出しロール
13 反転ロール
14a〜h アノード
15a、b 張力カットロール
16a〜e 給電ロール
17 駆動ロール
18 張力センサロール
20 巻き締り評価装置
21 巻取軸
22 長尺フィルム
23 架台
24 昇降装置
25 荷重測定装置
26 治具

Claims (5)

  1. 巻取軸に巻き取られ、厚さ10μm〜100μmのポリイミドフィルムの表面に、厚さが5μm〜15μmの金属層からなる金属導電体が形成された、長尺の金属化樹脂フィルムを水平に支持し、該金属化樹脂フィルムの鉛直方向最下部表面を、0.1kg以上の所定値である第1の荷重値で押圧して第1の押圧量を測定し、次に、第1の荷重値よりも1.0kg〜3.9kg大きく、かつ、4kg以下の所定値である第2の荷重値で押圧して第2の押圧量を測定し、第1の押圧量と第2の押圧量との差を、所定の評価値と比較して、該差が該所定の評価値よりも小さい場合に正常と、該差が該所定の評価値より大きい場合には不良と評価することを特徴とする、金属化樹脂フィルムの巻き締りの評価方法。
  2. 前記長尺フィルムの巻取軸方向の両側の端部において、第1の押圧量および第2の押圧量を測定する、請求項1に記載の金属化樹脂フィルムの巻き締りの評価方法。
  3. 前記長尺フィルムが、幅20cm〜100cm、長さ500m〜4000mである、請求項1に記載の金属化樹脂フィルムの巻き締りの評価方法。
  4. 巻取軸に巻き取られ、厚さ10μm〜100μmのポリイミドフィルムの表面に、厚さが5μm〜15μmの金属層からなる金属導電体が形成された、長尺の金属化樹脂フィルムを水平方向に支持する架台と、該金属化樹脂フィルムの鉛直方向最下部表面に作用する荷重を測定可能に配置された荷重測定装置と、該荷重測定装置を載置し、該荷重測定装置を鉛直方向に上下動可能な昇降装置とを備える、金属化フィルムの巻き締り評価装置を用いて、
    前記金属化樹脂フィルムの鉛直方向最下部表面を、前記昇降装置に載置された前記荷重測定装置または該荷重測定装置に固定された治具に接触させ、該荷重測定装置の示す値が、0.1kg以上の所定値である第1の荷重値となるまで、該昇降装置により、該荷重測定装置を上昇させた後、該荷重測定装置の示す値が、前記第1の荷重値よりも1.0kg〜3.9kg大きく、かつ、4kg以下の所定値である第2の荷重値となるまで、該昇降装置により、該荷重測定装置をさらに上昇させ、
    前記荷重測定装置が第1の荷重値を示したときの、前記昇降装置の基準面に対する高さと、該荷重測定装置が第2の荷重値を示したときの、該昇降装置の基準面に対する高さとの差を、第1の押圧量と第2の押圧量の差として用いる、請求項1に記載の金属化樹脂フィルムの巻き締り評価方法。
  5. 長尺の樹脂フィルムの表面に、スパッタリング方法を用いて、下地金属層および該下地金属層の表面に形成される銅の薄膜をそれぞれ成膜して、金属薄膜付き樹脂フィルムを得る、第一工程と、
    前記金属薄膜付き樹脂フィルムの銅の薄膜の表面に、連続めっき装置を用いて、電気めっきを行って、金属化樹脂フィルムを得て、該得られた金属化樹脂フィルムを、4N/mm 以下の搬送張力でロール状に巻き取る、第二工程と、
    ロール状に巻き取られた前記金属化樹脂フィルムを、請求項1〜4のいずれかに記載の金属化樹脂フィルムの巻き締り評価方法で評価する、第三工程と、
    を備える、金属化樹脂フィルムの製造方法。
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