JP5973980B2 - 腕支持器具 - Google Patents

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Description

本発明は、腕支持器具に関する。
従来、ブドウ、ナシ等の棚栽培果樹に対する作業の機械化は然程進んでおらず、剪定、誘引、摘果、摘房、摘粒、袋掛け、収穫などの多くの作業は手作業で行われている。これらの作業において、作業者は、肩の高さより腕を上げた状態で長時間作業しなければならず、作業負担が大きい。このため、最近では、上げた状態の腕を支持して、農作業における作業負担を軽減する器具の開発が進められている(例えば、特許文献1、2、3等参照)。
また、農業分野に限らず、天井などにおける作業(上向き作業)を支援する装置についても開発が進められている(特許文献4、5等参照)。
特開2009−106270号公報 特開平7−107861号公報 特開2011−251057号公報 特開2009−50641号公報 特開2010−119424号公報
しかしながら、特許文献1、2では、弾性力を用いて腕を支持するため、器具を装着したまま腕を下ろす場合には、弾性力に抗する力を掛けて腕を下ろさなければならず、負担が大きい。また、特許文献4においても、特許文献1、2と同様、装置を装着したまま腕を下ろす場合、制動力に抗する力を掛けて腕を下ろさなければならず、負担が大きい。また、特許文献5では、腕を下ろす場合には肘掛から腕を外すことになるが、そのまま作業するには肘掛の存在が邪魔となる。また、特許文献3の装置では、センサとアクチュエータを用いて腕の動きの固定と解除を切り替えるため、センサ駆動用の電池の交換や充電に手間を要する。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、腕を上げた状態での作業において作業者が作業しやすく、かつ、作業者の作業負担を軽減することが可能な腕支持器具を提供することを目的とする。
本発明の腕支持器具は、作業者の胴体に固定される胴体固定部と、前記作業者の腕に装着される腕受け部と、前記胴体固定部の一部と前記腕受け部の前記作業者の肩側の一端部近傍とを接続し、前記作業者の腕の動きにあわせて、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢変化を許容する連結機構と、前記胴体固定部に設けられた第1部分と、前記腕受け部に設けられた第2部分とを有し、前記作業者が肘胴体側に寄せることにより、前記第1部分と前記第2部分とが機械的に噛み合った状態では、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢を抗重力的に維持し前記作業者の腕を支持し、前記第1部分と前記第2部分とが機械的に噛み合っていない状態では、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢を抗重力的に維持しない姿勢維持機構と、を備えている。
また、本発明の腕支持器具は、作業者の胴体に固定される胴体固定部と、前記作業者の腕に装着される腕受け部と、前記胴体固定部の一部と前記腕受け部の前記作業者の肩側の一端部近傍とを接続し、前記作業者の腕の動きにあわせて、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢変化を許容する連結機構と、前記胴体固定部に設けられた第1部分と、前記腕受け部に設けられた第2部分とを有し、前記作業者が肘を胴体から遠ざけることにより、前記第1部分と前記第2部分とが機械的に噛み合った状態では、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢を抗重力的に維持して前記作業者の腕を支持し、前記第1部分と前記第2部分とが機械的に噛み合っていない状態では、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢を抗重力的に維持しない姿勢維持機構と、を備えている。
れらの場合において、前記第1部分及び前記第2部分のいずれか一方は、1又は複数の溝が形成された部材を有し、前記第1部分及び前記第2部分のいずれか他方は、前記溝に係合する係合爪を有することとしてもよい。
本発明の腕支持器具では、前記連結機構は、前記作業者の肩位置近傍に設けられていてもよい。
本発明の腕支持器具は、腕を上げた状態での作業において作業者が作業しやすく、かつ、作業者の作業負担を軽減することができるという効果を奏する。
一実施形態にかかる腕支持器具を示す斜視図である。 作業者が腕支持器具を装着した状態を示す図である。 右腕受け部及びその近傍を拡大して示す図である。 図4(a)は、溝板部材を−Y側から見た状態を示す図であり、図4(b)は、爪部材を示す斜視図である。 爪部材が溝板部材に噛み合った状態を示す斜視図である。 肘を胴体から遠ざけたときに腕を支持することが可能な腕支持器具の例を示す図である。 図7(a)、図7(b)は、溝板部材の変形例を示す図である。 球面すべり軸受及び姿勢維持機構の変形例を示す斜視図である。 図8の姿勢維持機構を拡大して示す図である。 胴体固定部の変形例を示す図である。
以下、一実施形態に係る腕支持器具について、図1〜図5に基づいて詳細に説明する。本実施形態の腕支持器具は、作業者がブドウ、ナシ等の棚栽培果樹に対して、剪定、誘引、摘果、摘房、摘粒、袋掛け、収穫などの作業を行う場合に用いる器具であり、作業者が作業のために上げた腕を支持するための器具である。
図1には、本実施形態の腕支持器具100が斜視図にて示されている。また、図2には、作業者が腕支持器具100を装着した状態が示されている。図1に示すように、腕支持器具100は、胴体固定部10と、右腕受け部20Aと、左腕受け部20Bと、連結機構30A、30Bと、姿勢維持機構40A、40Bとを備える。なお、図1、図2等では、図2の作業者の左右方向をY軸方向、前後方向をX軸方向とし、X軸及びY軸に直交する方向(鉛直方向)をZ軸方向としている。
胴体固定部10は、図1に示すように、作業者の腰に巻きつけられるベルト12と、ベルト12に取付具16A、16Bを介して固定された略逆L字状の形状を有する一対の固定支持棒14A、14Bと、を有する。
ベルト12は、作業者のウエストに合わせて長さを調整することが可能なベルトであり、ポリプロピレンやナイロン、皮などの柔軟性を持つ素材を用いている。ベルト12には、作業者の側面位置となる部分(左右の腰位置)に取付具16A、16Bがねじ止めされている。取付具16A、16Bは、上下方向(Z方向)に伸びる四角柱状又は円柱状の形状を有し、Z方向に貫通する貫通孔を有するとともに、この貫通孔の中心を通るようにX方向に貫通する横孔を有している。取付具16A、16Bには、取付具16A、16Bのベルト12に対する固定強度を確保するために、金属又は硬質プラスチック製の板状の補助部材を設け、ベルト12を挟み込むように締め付けてもよい。また、補助部材はベルト12を上下から巻き込むようにして取付具16A、16Bに対してねじ止めされるようにしてもよい。更に、取付具16A、16Bと補助部材は作業者の腰の形状にフィットするように、Z方向から見てU字状にカーブしていてもよい。このような補助部材を用いることで、ベルト12と取付具16A、16Bが確実に固定されるとともに、ベルト12に対して取付具16A、16Bと補助部材をスライドさせてねじ止めすることで作業者の体型に合わせて、取付具16A、16Bを作業者の側方に確実に配置させることが可能となる。
固定支持棒14A、14Bは略逆L字状をしており、L字形状のうちZ方向に延びる部分は、作業者の腰から肩の高さに相当する長さを有する長腕となっている。固定支持棒14A、14Bの長腕の下端部は、取付具16A、16BのZ方向に貫通した貫通孔に対してスライド可能に挿入されるため、固定支持棒14A、14Bの取付具16A、16Bに対する取付位置(Z位置)は調整可能となっている。長腕の−Z側の端部近傍には、取付具16A、16Bに挿入されて高さが調整された後に取付具16A,16Bに固定するための横孔がZ軸に沿って複数個設けられている。したがって、取付具16A、16Bの横孔と、固定支持棒14A,14Bの長腕の横穴にボルトを装入することで固定支持棒14A,14Bを取付具16A、16Bに対して固定することができる。これにより、図2に示すように、作業者は、腕支持器具100を装着した状態で、固定支持棒14A、14Bの上端部(+Z端部、かつ−X端部)が作業者の肩位置近傍(脇下より背中側)に位置するように、固定支持棒14A、14Bの位置を調整することができる。なお、取付具16A、16Bの横孔を複数設けることや、取付具16A、16Bにネジ孔を設けて押しネジで押さえつけることなどによって固定支持棒14A、14Bの取付具16A、16Bに対する取付位置(Z位置)を調整することも可能である。
固定支持棒14A、14Bの他端は短くX軸方向に伸びており、図3に示すように、横方向(Y方向)に伸びる軸114aと後述する溝板部材42を固定するためのネジ孔(不図示)を有している。軸114aとネジ孔は固定支持棒14A、14Bに直接設けられても良いし、これらを設けた別部品を固定支持棒14A、14Bの端部に取り付けても良い。また、固定支持棒14A、14BのL字の折曲がり部分は、その部分が作業者の肩位置に近いところに配置されることや強度を考慮して、比較的緩やかなカーブを描くように曲げられる。
右腕受け部20Aは、第1筒状部材22と、第2筒状部材24と、第2筒状部材24の+X端部近傍に設けられた受け具26と、を有する。なお、図3には、右腕受け部20A及びその近傍が拡大して示されている。
第1筒状部材22の−X端部は、連結機構30Aを介して固定支持棒14Aに接続されている。第2筒状部材24は、第1筒状部材22の筒部分に挿入されており、第1筒状部材22に対してスライド可能(伸縮自在)となっている。第1筒状部材22のX方向端部近傍にはネジ孔22aが設けられている。作業者は、腕の長さに合わせて第1筒状部材22をスライドさせ、スライド量が定まったところでネジ孔22aにネジを締め込むことで、第1筒状部材22と第2筒状部材24を固定する。これにより、作業者は、体型に合わせて右腕受け部20Aの全長を調整できるようになっている。なお、第2筒状部材24には、ネジ孔22aに合わせて軸方向に伸びる凹部を設けても良い。この凹部にネジの先端が当接して変形が生じてもスライドに支障が生じることが無く、また、ネジの先端が凹部に嵌合することで、第1筒状部材22と第2筒状部材24の回転方向(X軸を中心とした回転方向)の位置関係を維持することができる。
受け具26は、上方向に開いたYZ断面U字状の形状を有し、X軸方向に所定の長さを有する金属又はプラスチックなどからなる部材である。受け具26は、第2筒状部材24の先端部にネジ止めされる。なお、作業者は、前述した第2筒状部材24の第1筒状部材22に対する位置決めの際には、受け具26が作業者の右上腕部の肘近傍に接触するようにして固定する。そして、受け具26の位置が定まった後、作業者は、腕と受け具26を、受け具26に取り付けられたベルト28によって固定する。なお、ベルト28には、面ファスナや簡易な脱着機構などが設けられているため、作業者は、簡易に受け具26を右上腕部に固定することができる。また、受け具26を柔軟性のある軟質プラスチック製とすることや、受け具26にクッション性のある部材を貼り付けることで、作業者の腕と受け具26の固定が更にしっかりとしたものになる。なお、第1筒状部材22に複数のネジ孔を設けることで受け具26を第1筒状部材22に直接取り付けることとしてもよい。
左腕受け部20Bは、上述した右腕受け部20Aと同様の構成である。
連結機構30Aは、図3に示すように、第1連結部材32と、第2連結部材34とを備える。なお、第2連結部材34には、右腕受け部20Aの第1筒状部材22の−X端部が接続されている。
第1連結部材32は、固定支持棒14Aに設けられた軸114aを介してY軸回りに回転可能となっている。このため、右腕受け部20Aは、第1連結部材32により固定支持棒14Aに対してY軸回りに回動できるようになっている。また、第2連結部材34は、第1連結部材32に設けられた軸32aを介してY軸に垂直な軸回り(図3ではZ軸回り)に回動可能となっている。このため、右腕受け部20Aは、第2連結部材34により固定支持棒14Aに対してY軸に垂直な軸回りに回動できるようになっている。これにより、作業者は、腕支持器具100を装着した状態(右上腕に右腕受け部20Aが取り付けられている状態)でも、右腕を上げ下げしたり、右脇を開いたり閉じたりすることができる。すなわち、連結機構30Aは、作業者の右腕の動きにあわせて、右腕受け部20Aの固定支持棒14A(胴体固定部10)に対する姿勢変化を許容しているといえる。
連結機構30Bは、上述した連結機構30Aと同様の構成である。このため、連結機構30Bにより、作業者は、腕支持器具100を装着した状態(左上腕に左腕受け部20Bが取り付けられている状態)でも、左腕を上げ下げしたり、左脇を開いたり閉じたりすることができるようになっている。すなわち、連結機構30Bは、作業者の左腕の動きにあわせて、左腕受け部20Bの固定支持棒14B(胴体固定部10)に対する姿勢変化を許容しているといえる。
姿勢維持機構40Aは、図3に示すように、固定支持棒14Aの上端部(+Z端部)近傍に設けられた第1部分としての溝板部材42と、右腕受け部20Aの第1筒状部材22の−X端部近傍(連結機構30Aよりも+X側)に設けられた第2部分としての爪部材44と、を有する。
図4(a)には、溝板部材42を−Y側から見た状態が示され、図4(b)には、爪部材44の斜視図が示されている。また、図5には、爪部材44が溝板部材42に噛み合った状態が斜視図にて示されている。
溝板部材42は、図4(a)に示すように、−X端部近傍に軸114aが貫通されるとともに、+X端部近傍がネジ52により固定支持棒14Aに固定されている。このように溝板部材42と固定支持棒14Aは2箇所にて固定されるため、溝板部材42と固定支持棒14Aとが相互に動くことは無い。溝板部材42は、軸114aを基準として+Xに向けて放射状に伸びる方向(軸114aを中心とした円の半径方向)に沿って形成された複数の溝54、54…を有している。
爪部材44は、図4(b)に示す円形開口44aに右腕受け部20Aの第1筒状部材22を挿通させて、これに固定された状態となっており、その+Y側部分には、係合爪としての爪部58が形成されている。なお、爪部58の図4(b)に示す角度αは、略直角であり、角度βは、鋭角(例えば45°程度)となっている。なお、爪部材44は第1筒状部材22に固定されているので、第1筒状部材22と同様に軸114aと軸32aを中心として回動可能である。なお、爪部材44は第2連結部材34と一体となっていてもよい。
上記のように、各溝54は軸114aを中心とした円の半径方向に沿って形成され、右腕受け部20Aが軸114aを中心に回動可能なことから、爪部材44が溝板部材42と対向する範囲内であれば、溝54のいずれかと爪部材44の爪部58とは係合可能となっている。
上記のように構成される姿勢維持機構40Aによると、図5に示すように爪部材44の爪部58が溝板部材42の溝54のいずれかと噛み合った状態では、爪部材44は下方向への移動ができなくなる。すなわち、姿勢維持機構40Aは、図5の状態で、右腕受け部20Aは固定支持棒14A(胴体固定部10)に対する姿勢を抗重力的に維持しているといえる。このため、図2に示すように作業者が腕支持器具100を装着した状態で、姿勢維持機構40Aを図5のような状態にすると、作業者の右腕は下がらなくなる。なお、図5の状態でも、爪部材44の上方向への移動は可能である。爪部材44の角度βが鋭角であるため、斜面58aが爪部材44の上方向への移動をガイドするからである。したがって、図5の状態からでも、作業者は右腕を上げることが可能である。
ここで、図5のように爪部材44が溝板部材42に噛み合うのは、作業者が右肘を所定以上胴体側に寄せた場合である。したがって、作業者が右肘を開いた場合(胴体から離した場合)には、図5の噛み合った状態が解除されることになる。
図1に戻り、姿勢維持機構40Bは、上述した姿勢維持機構40Aと左右対称で、同様の構成である。このため、作業者が左肘を所定以上胴体側に寄せて、姿勢維持機構40Bを図5のような状態にすると、姿勢維持機構40Bにより、作業者の左腕は下がらなくなる。
次に、上述した腕支持器具100の使用方法について説明する。
作業者が棚栽培果樹に対する作業を行う場合、作業者は、まず、腕支持器具100を図2に示すように装着する。すなわち、取付具16A、16Bが体の側部に位置するように調整した後、ベルト12を腰に巻き、右腕に右腕受け部20Aを装着し、左腕に左腕受け部20Bを装着する。
次いで、作業者は、棚栽培果樹の下方で、腕を所定高さ(爪部材44が溝板部材42とが対向する高さ)にし、肘を胴体側に寄せて棚栽培果樹に対する作業を行う体勢(図2のような体勢)をとる。この場合、爪部材44の爪部58と溝板部材42の溝54のいずれかとが噛み合うため、棚栽培果樹に対する作業を行う体勢をとった作業者の腕が腕支持器具100により任意の角度で支持される。これにより、棚栽培果樹に対する作業(腕を上げた状態での作業)における作業者の負担を軽減することができる。
一方、作業者は、腕支持器具100の使用中に腕を下ろしたい場合がある。このような場合には、作業者は、肘を開く(胴体から離す方向に動かす)ようにする。これにより、爪部58と溝54とが噛み合わなくなるため、作業者は、連結機構30A、30Bの作用により、自由に腕を動かすことができるようになる。
このように、腕支持器具100は、棚栽培果樹に対する作業において作業者が腕を上げて作業する際には、腕を支持することでその作業を支援し、腕を上げない場合には、腕支持器具100が作業者の動きを邪魔しないようになっている。
以上詳細に説明したように、本実施形態によると、腕支持器具100は、作業者の胴体に固定される胴体固定部10と、作業者の腕に装着される右腕受け部20A、左腕受け部20Bと、胴体固定部10の一部と腕受け部20A、20Bの作業者の肩側の一端部近傍とを接続し、作業者の腕の動きにあわせて、腕受け部20A、20Bの胴体固定部10に対する姿勢変化を許容する連結機構30A、30Bと、胴体固定部10と腕受け部20A、20Bとの間に設けられ、作業者が肘を所定以上胴体側に寄せた状態で腕受け部20A、20Bの胴体固定部10に対する姿勢を抗重力的に維持し、作業者の腕を支持する姿勢維持機構40A、40Bと、を備えている。このため、本実施形態では、連結機構30A、30Bによって、作業者の腕の動きの自由度を高く維持しつつ、姿勢維持機構40A、40Bによって、作業者が肘を所定以上胴体側に寄せた状態で腕を支持し、作業者の棚栽培果樹に対する作業負担を軽減することができる。更に、腕を支持した状態においても、ベルト12が柔軟性を持つため、身体の捻り等の動きに応じて、固定支持棒14A、14Bも連動して身体の捻り方向に傾く等身体の動きへの対応が可能なため、連結機構30A、30Bによる自由度以上の自由度が確保できる。また、本実施形態では、作業者が肘を胴体から離す方向に動かすだけで、姿勢維持機構40A、40Bによる腕の支持を解除することができるので、簡易に(力を掛けずに)腕支持器具100による腕の支持を解除することができる。また、本実施形態では、腕支持器具100による腕の支持において、アクチュエータやセンサを用いないため、作業者による電池交換や充電などの追加作業が不要になる。
また、本実施形態では、固定支持棒14A、14Bが略逆L字状の形状を有し、肩側一端部は作業者の背側に突出しており、連結機構30A、30Bの軸114aが固定支持棒14A、14Bの肩側一端部近傍位置に設けられている。これにより、連結機構30A、30Bが作業者の作業の邪魔になるのを抑制することができる。また、固定支持棒14A、14Bの屈曲部分は緩やかなカーブを描いているので、固定支持棒14A、14Bと作業者の腕や脇とが接触することによる作業者への負担(怪我など)を抑制することができる。
また、本実施形態では、腕受け部20A、20Bが伸縮自在となっており、固定支持棒14A、14Bのベルト12に対する高さ位置も変更可能となっているため、作業者の身体の大きさに合わせて腕支持器具100の調整を行うことが可能である。
なお、上記実施形態の腕支持器具100では、固定支持棒14A、連結機構30A、姿勢維持機構40A、腕受け部20A等を作業者の右手側に設け、固定支持棒14B、連結機構30B、姿勢維持機構40B、腕受け部20B等を作業者の左手側に設ける場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、図1の状態から、図6に示す状態に変更可能であってもよい。すなわち、図6に示すように、固定支持棒14A、連結機構30A、姿勢維持機構40A、腕受け部20A等を作業者の左手側に設け、固定支持棒14B、連結機構30B、姿勢維持機構40B、腕受け部20B等を作業者の右手側に設けることとしてもよい。このようにすることで、作業者が肘を上に上げ、肘を所定以上胴体から遠ざけた状態で、腕支持器具100が腕を支持することが可能となる。例えば、作業者は、腕を上げた状態で作業を続けることで腕に疲労が蓄積すると、肘が胴体から遠ざかる方向に開く場合がある。図6の例では、このような場合に腕を支持することができるため、長時間腕を上げて作業を行う作業者の負担を軽減することが可能である。また、作業者が片手のみを上げた状態で作業を行う場合、作業位置は、作業者の胴体の中心とはならない場合がある。このような場合、作業者が、作業位置に合わせて図1の状態と図6の状態のいずれかを選択することで、作業者の作業内容に合わせて作業者の負担を適切に軽減することができる。
なお、上記実施形態では、溝板部材42が固定支持棒14A(14B)に、図4(a)に示すような状態で固定される場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、図7(a)、図7(b)に示すように、溝板部材42の固定支持棒14A(14B)に対する姿勢を変更できるように、軸114aを中心とした円周上にネジ孔53を複数設けてもよい。このようにすることで、作業者は、実施する作業に合わせて、溝の位置(腕を支持できる角度範囲)を調整することが可能となる。その他、溝板部材42の溝が形成される部分を広くし、溝54の数を増やすことにより、腕を支持できる角度範囲を広げることも可能である。
なお、上記実施形態では、連結機構30A、30B、姿勢維持機構40A、40Bが、図3に示すような構成を有する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、連結機構は、図8に示すような球面すべり軸受60であってもよい。球面すべり軸受60を用いても、図3の連結機構30A、30Bと同様、作業者は、腕を上げ下げしたり、脇を開いたり閉じたりすることが可能である。
また、姿勢維持機構としては、図8及び図9に示すような、固定支持棒14Aの肩側一端部(+Z側の端部)に固定されたのこぎり状の歯が刻まれている歯車62と、右腕受け部20Aに設置された支持軸64Aに回動可能に支持され、支持軸64Aから下方向に伸び、かつ下端部で歯車に向かう方向に突出した爪部を有する係止爪64と、を有する姿勢維持機構66を採用してもよい。係止爪64は中央部が歯車から離れる方向に反ったやや弓なり形状であり、支持軸64Aに支持された状態で、爪部先端が支持軸直下よりもやや歯車側に近寄る形状である。このとき歯車62の中心軸と支持軸64Aの中心軸はほぼ平行になるように位置している。このような姿勢維持機構66を採用しても、歯車62の歯(溝)と係止爪64が干渉しない位置まで右腕受け部20Aを下げた状態で、作業者が肘を所定以上胴体側に寄せ、右腕受け部20Aを上げていくことで、係止爪64が自重でぶら下がった状態で歯車62側に寄せられ、歯車62の歯(溝)と係止爪64とが噛み合うため、作業者の腕を所望の高さで支持することが可能である。また、作業者が肘を胴体から離す方向に動かすだけで、係止爪64が右腕受け部20Aの動作と連動して胴体から離れる方向にずれ、歯車62の歯(溝)と係止爪64とが噛み合わなくなるため、腕の支持を解除することが可能である。なお、図8及び図9においては、入手が容易なため、のこぎり状の歯が刻まれている歯車62を用いているが、扇状のものなど、所定の角度範囲にのこぎり状の歯が刻まれている部材を用いることも可能である。また、図8及び図9においては、係止爪64が支持軸64Aを中心にして自由に回動し、自重によって歯車62の歯(溝)と噛み合う構成について示しているが、所定の位置以上に係止爪64の爪部が歯車62側に回り込まないように制動部材を設け、弾性部材などを用いて係止爪64を歯車62側に付勢する構成とすることも可能である。なお、ここでは右腕側を例にして説明したが、左腕側も同様の構造となっている。また、固定支持棒14Aと腕受け部20Aを作業者の右手側に設ける場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、固定支持棒14Aと腕受け部20Aを作業者の左手側に設け、固定支持棒14Aと腕受け部20Aの左右方向位置を入れ替えたものを作業者の右手側に設けてもよい。このようにすることで、作業者が肘を上に上げ、肘を所定以上胴体から遠ざけた状態で腕を支持することが可能となる。
なお、図1、図8の構成に限らず、例えば、図1の連結機構30A(30B)を、図8の球面すべり軸受60に変更し、図1の姿勢維持機構40A、40Bを変更しないこととしてもよい。あるいは、図1の連結機構30A(30B)を変更せずに、姿勢維持機構40A、40Bを図8の姿勢維持機構66に変更することとしてもよい。
なお、姿勢維持機構は、作業者が肘を所定以上胴体側に寄せた状態、又は所定以上胴体から遠ざけた状態で機械的に噛み合う構成であればよく、例えば、溝に代えて開口(孔)を採用し、爪部や係止爪に代えて、開口(孔)に挿入可能なピンを採用するなどしてもよい。
なお、上記実施形態では、図1、図2に示すように、胴体固定部10を腰に固定する場合について説明したが、これに限らず、例えば、胴体固定部として、図10に示すように腰と肩に固定するような胴体固定部10’を採用してもよい。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、胴体固定部10’においては、図10において符号Aで示す部分の高さ方向位置や、符号Bで示す部分の左右方向位置を調整可能とすることが好ましい。
なお、上記実施形態では、棚栽培果樹に対する作業を行う作業者が腕支持器具100を利用する場合を例に採り説明したが、これに限られるものではない。その他の腕を上げて行う作業(例えば天井作業など)においても、腕支持器具100を利用することが可能である。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
10 胴体固定部
20A 腕受け部(右腕受け部)
20B 腕受け部(左腕受け部)
30A、30B 連結機構
40A、40B 姿勢維持機構
42 溝板部材(第1部分)
44 爪部材(第2部分)
54 溝
58 爪部(係合爪)
100 腕支持器具

Claims (4)

  1. 作業者の胴体に固定される胴体固定部と、
    前記作業者の腕に装着される腕受け部と、
    前記胴体固定部の一部と前記腕受け部の前記作業者の肩側の一端部近傍とを接続し、前記作業者の腕の動きにあわせて、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢変化を許容する連結機構と、
    前記胴体固定部に設けられた第1部分と、前記腕受け部に設けられた第2部分とを有し、前記作業者が肘胴体側に寄せることにより、前記第1部分と前記第2部分とが機械的に噛み合った状態では、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢を抗重力的に維持し前記作業者の腕を支持し、前記第1部分と前記第2部分とが機械的に噛み合っていない状態では、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢を抗重力的に維持しない姿勢維持機構と、を備える腕支持器具。
  2. 作業者の胴体に固定される胴体固定部と、
    前記作業者の腕に装着される腕受け部と、
    前記胴体固定部の一部と前記腕受け部の前記作業者の肩側の一端部近傍とを接続し、前記作業者の腕の動きにあわせて、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢変化を許容する連結機構と、
    前記胴体固定部に設けられた第1部分と、前記腕受け部に設けられた第2部分とを有し、前記作業者が肘を胴体から遠ざけることにより、前記第1部分と前記第2部分とが機械的に噛み合った状態では、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢を抗重力的に維持して前記作業者の腕を支持し、前記第1部分と前記第2部分とが機械的に噛み合っていない状態では、前記腕受け部の前記胴体固定部に対する姿勢を抗重力的に維持しない姿勢維持機構と、を備える腕支持器具。
  3. 前記第1部分及び前記第2部分のいずれか一方は、1又は複数の溝が形成された部材を有し、
    前記第1部分及び前記第2部分のいずれか他方は、前記溝に係合する係合爪を有することを特徴とする請求項又はに記載の腕支持器具。
  4. 前記連結機構は、前記作業者の肩位置近傍に設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の腕支持器具。
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