JP5972660B2 - コロイドシリカの製造方法及びcmp用スラリーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コロイドシリカの製造方法及びCMP用スラリーの製造方法に関する。
大規模集積回路の製造には表面平坦度が高いシリコンウェハが必要である。シリコンウェハの表面平坦度を向上させる技術としてCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)が行われており研磨材としてコロイドシリカなどの研磨材を含むCMP用スラリーが用いられている(例えば特許文献1参照)。CMP用スラリーに用いられる研磨材は不純物の含有量が小さいものが求められている。
特開2002-284516号公報
シリカ製の研磨材について純度を向上するためには種々の方法が有るが、純度が高い金属シリコンを原料として酸化させることにより純度が高いシリカを製造する方法がある。金属シリコンの純度を向上する技術は種々知られているものの、どれも煩雑な工程が必要で非常に高いコストが必要であった。
本発明では上記実情に鑑み完成したものであり、できるだけ廉価にできるだけ高純度なコロイドシリカを製造する方法を提供することを解決すべき課題とする。
また、上記球状シリカの製造方法にて製造されたコロイドシリカを含有するCMP用スラリーを製造する方法を提供することを別に解決すべき課題とする。
課題を解決するための手段及び効果
上記課題を解決する目的で本発明者らは鋭意検討を行った結果、以下の知見を得た。すなわち、半導体用などのシリコンウェハは高純度であることが要求されており、高純度なシリコンインゴットを切断することにより製造されている。シリコンインゴットを切断するときには切削屑が大量に発生しその切削屑もシリコンウェハと同様な純度を有するものである。従って、集積回路などの製造に用いられるCMP用スラリーなどに好適なコロイドシリカの原料としてはシリコンウェハの原料であるシリコンインゴット由来のものは非常に好適であると考えられる。また、シリコンインゴット切断時に生成できるシリコン粒子については非常に粒径が小さなものを得ることが容易になるためコロイドシリカを生成する反応を速やかに進行させることができる。例えば、ワイヤーソーなどにてシリコンインゴットをスライシングしていることにより、得られたシリコン粒子の粒径は粉砕により得られた粒子よりも小さくすることが容易である。一般的に行われているような粉砕で得られるシリコン粒子の粒径は高々十数μm程度にしかできないが、ダイヤモンド砥粒を付着させたワイヤーソーによると更に細かいシリコン粒子を容易に得ることが可能になる。また、ワイヤーソー以外の方法にて切断を行うとしてもロスを低減するために切断の幅は小さくするので得られるシリコン粒子も小さくなる。以上の知見に基づき、本願発明者らはこの知見に基づき本願発明を完成した。
(1)上記課題を解決する本発明のコロイドシリカの製造方法は、シリコンインゴットから半導体チップ用又は太陽電池用の半導体に至るまでの製造工程の一部を兼ね、且つ、切断工程及び研削工程の少なくとも一方を含み、前記シリコンインゴットからシリコン粒子とを製造するシリコン粒子製造工程と、
水酸化アルカリ金属、有機アミン、アンモニア、水酸化四級アンモニウムからなる群より選択される1以上の化合物である塩基性材料と、前記シリコン粒子と、水とを混合し、コロイドシリカを生成するコロイドシリカ生成工程と、
を有することを特徴とする。
上述した(1)に記載の球状シリカの製造方法は以下に記す(2)、(3)、(5)のうちの少なくとも1つの構成を付加することができる。(3)の構成を付加する場合には(4)の構成を合わせて付加することができる。(2)前記シリコン粒子の体積平均粒径が0.01μm以上5μm以下である。この範囲にすることにより速やかにコロイドシリカを製造できる。ここで、「体積平均粒径」はレーザー回折・散乱法にて測定される値である。(3)前記シリコン粒子製造工程により得られた前記シリコン粒子の表面に対し、疎水基を有するシランカップリング剤を接触させて表面疎水性シリコン粒子を生成する疎水化工程と、表面疎水化シリコン粒子を水で洗浄する洗浄工程と、をもつ。疎水化工程をもつことにより、表面に付着した金属不純物の除去が容易になる。(4)前記疎水化工程は水を含む酸性液体に前記シランカップリング剤を添加した溶液に前記シリコン粒子を接触させる工程である。塩基性の液体中ではシリコン粒子の表面が酸化されるおそれがあるため酸性に保つことが望ましい。(5)前記塩基性材料は水酸化テトラメチルアンモニウムである。(6)上記課題を解決するCMP用スラリーの製造方法は上述したコロイドシリカの製造方法を含むことを特徴とする。上述のコロイドシリカの製造方法は必要な純度(高純度であることが期待できる)のコロイドシリカが製造可能である。コロイドシリカの原料になったシリコンインゴットから同様に製造されたシリコンウェハに対してCMPを行ったり、複数のシリコンインゴットについて切断を行いシリコンウェハを製造するときに、その一連の工程において行われるCMPに適用したりすることもできる。
試験例4のコロイドシリカを走査型電子顕微鏡にて観察した図である。
本発明のコロイドシリカの製造方法及びCMP用スラリーの製造方法について実施形態に基づき詳細に説明する。なお、本発明のコロイドシリカの製造方法及びCMP用スラリーの製造方法は以下の実施形態の態様に制限されるものでは無く、発明の趣旨を逸脱しない限度でその構成を変化させることができる。
(コロイドシリカの製造方法)
本実施形態のコロイドシリカの製造方法はシリコン粒子製造工程とコロイドシリカ生成工程とその他必要に応じて採用されるその他の工程とを有する。
シリコン粒子製造工程はシリコンインゴットから半導体チップ用又は太陽電池用の半導体に至るまでの製造工程の一部(切断工程及び研削工程の少なくとも一方を含む)を兼ねる工程である。ここで本工程ではシリコン粒子の他、シリコンウェハや半導体などが製造される。シリコンウェハなどは、その後、半導体チップ(集積回路など)や太陽電池を作成するための後工程に供されることもある。シリコンインゴットから半導体にいたるまでの製造工程(シリコン粒子製造工程)について参考までに補足する。シリコン粒子製造工程としてはシリコンウェハを製造する工程(シリコンウェハ製造工程)とシリコンウェハに対して加工を行い半導体を製造する工程(半導体製造工程)とに大別できる。シリコンウェハや半導体製造時には種々の加工が行われてシリコン粒子が生成する。その加工の種類については特に限定しないが、一般的に行われている加工を例示する。シリコンインゴットを製造した後、円筒研削、ブロック切断、スライシング、面取り、ラッピング、エッチング、ポリッシングの加工工程を経てシリコンウェハが製造される。その後半導体として完成する過程において、バックグラインド、ダイシングが行われる。これらの工程においてそれぞれシリコン粒子が生成する。それぞれの工程毎に生成するシリコン粒子の特性(粒径分布、純度、不純物の混入量など)が異なるため、必要な特性をもつシリコン粒子が得られる工程にて生成したシリコン粒子を選択的に採用することもできる。
本工程では、シリコンウェハなどと加工屑とが生成する。加工屑にはシリコンインゴットが削れることに由来するシリコン粒子と切断工程や研削工程に用いた加工装置に由来する粒子とを含む。
本工程がもつ切断工程及び研削工程では砥粒を用いることが望ましい。切断工程では表面に砥粒を付着させたワイヤーソーや円板状の砥石などにより行うことができる。研削工程では何らかの液体中に砥粒を分散させた研削液を用いて研削を行うことができる。砥粒としてはC、N、O、S、Ge、及びSi以外の元素を実質的に含まないものを採用することが望ましい。例えばダイヤモンド砥粒、SiC砥粒、シリカ砥粒である。ダイヤモンド砥粒だけを採用すると不純物の混入が少なくなるため望ましい。
ワイヤーソーなどにてシリコンインゴットをスライシングしていることにより、得られたシリコン粒子の粒径は粉砕により得られた粒子よりも小さくすることが容易である。例えば粉砕で得られるシリコン粒子の粒径は高々十数μm程度にしかできないが、ダイヤモンド砥粒を付着させたワイヤーソーによると更に細かいシリコン粒子を容易に得ることが可能になる。また、ワイヤーソー以外の方法にて切断を行うとしてもロスを低減するために切断の幅は小さくするので得られるシリコン粒子も小さくなる。
シリコン粒子製造工程は有機物からなる冷却液の存在下で行うことが望ましい。有機物としてはジエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。冷却液中には最終的製造する球状シリカに混入しない方が望ましい物質が含まれないことが望ましい。なお、シリカ粒子からなる砥粒を含有する場合には本製造方法により製造された球状シリカを用いることが望ましい。
得られるシリコン粒子の粒径は特に限定しないが体積平均粒径が5μm以下のものを製造することが望ましい。特に粒径が5μm以下のものが望ましい。粒径をこの範囲にすることで後述するコロイドシリカ生成工程時の反応速度が向上する。また、取り扱いや洗浄の容易さの観点からは体積平均粒径が0.01μm以上の粒径をもつことが望ましく、粒径が0.01μm以上であることがより望ましい。シリコン粒子製造工程は有機物からなる冷却液の存在下で行うことが望ましい。有機物としてはジエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
シリコンインゴットは金属シリコンから形成される。シリコンインゴットを形成する金属シリコンの純度はシリコンウェハに要求される純度に調整されている。純度の調整方法は常法により行うことができる。
ワイヤーソーを採用する場合について説明を行う。ワイヤーソーはワイヤーの表面にダイヤモンド砥粒などの砥粒を付着させたものである。付着させる砥粒としては特に限定されず前述のものが採用できる。砥粒をワイヤーに付着させる方法についても限定しないがワイヤーの表面から脱離したときに不純物にならないような組成(有機物などが望ましい)であることが望ましい。ワイヤーの素材・形態としては特に限定しない。ワイヤーソーは複数のワイヤーソーを並列に用いるマルチワイヤーソーとして用いることもできる。
得られるシリコンウェハの厚みはシリコンウェハの用途により適正に決定される。サブミリオーダーからミリオーダー程度にすることが通常である。得られたシリコンウェハはその後表面にラッピング加工などを行い平滑にする。
コロイドシリカ生成工程は得られたシリコン粒子と塩基性材料と水とを混合し、反応させることによりシリカを生成する。生成したシリカはすぐに析出してコロイド(コロイドシリカ)を形成する。反応させる温度としては40℃〜100℃程度にすることが好ましい。また、反応の終点は水素の発生の終了により判断することができる。
ここで、塩基性材料としては水に溶解されたときに塩基性を示す材料である。具体的には水酸化アルカリ金属、有機アミン、アンモニア、水酸化四級アンモニウムからなる群より選択される1以上の化合物である。水酸化アルカリ金属中のアルカリ金属としてはナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムなどすべてのアルカリ金属が採用でき、その中でもナトリウムやカリウムを採用することが望ましい。
有機アミンは、アルキルアミン類(トリアルキルアミン、ジアルキルアミン、モノアルキルアミンなど(アルキルとしては炭素数1〜18)や、ジアミン類(エチレンジアミンなど)などが例示できる。水酸化四級アンモニウムとしては4つのアルキル基(炭素数1〜5程度)の化合物が挙げられる。これらの塩基性材料の中でも特に水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムを採用することが望ましい。
これらを混合する順序は限定しないが、シリコン粒子と塩基性材料との反応を制御するため(反応速度が過大にならないようにするため)にはシリコン粒子を水中に分散させた後に塩基性材料そのもの(又は塩基性材料の水溶液)を投入することが望ましい。シリコン粒子と塩基性材料との混合比はシリコン粒子が充分に反応しコロイドシリカが生成する量である。塩基性材料を適正量以上混合することによりシリコン粒子をすべてコロイドシリカにすることができる。水の混合量はシリコン粒子と塩基性材料との反応を円滑にするためである。適正量な下限以上の混合量にすることで塩基性材料との反応を進行させることが可能になり、適正な上限以下の混合量にすることで充分な反応速度を確保することができる。例えば、塩基性材料水溶液の濃度は、10質量%以上、50質量%以下にすることが望ましく、20質量%以上、40質量%以下にすることが更に望ましい。
水(又は塩基性材料の水溶液)とシリカ粒子との混合比は質量比で99:1〜60:40程度にすることが望ましく、98:2〜80:20程度にすることが更に望ましい。
(その他の工程)
・固液分離工程:シリコン粒子製造工程において冷却液を用いた場合には冷却液とシリコン粒子とを分離する固液分離工程を行うことが好ましい。固液分離工程は、冷却液中にシリコン粒子が分散した状態からシリコン粒子と冷却液とを分離する工程である。固液分離工程は特に限定しないが、シリコン粒子を凝集させる凝集剤を添加して後にろ過などにより分離する方法が挙げられる。凝集剤としては特に限定しないが、ゼータ電位によるシリコン粒子間の反発を抑制する無機イオンを含有する無機凝集剤が望ましい。
・疎水化工程及び洗浄工程:シリコン粒子製造工程により得られたシリコン粒子の表面を疎水化する疎水化工程をもつことができる。シリコン粒子に対して疎水化工程を行った場合には、その後シリコン粒子に対して洗浄を行う洗浄工程をもつ。
疎水化工程はシリコン粒子の表面に疎水基を有するシランカップリング剤を反応させることにより行う。疎水基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等の芳香族基などが例示できる。疎水基を導入することにより水中にて凝集させることが可能になり水中でのろ過洗浄による高純度化が容易になる。なお、本工程を行う際には液性を酸性にすることが望ましい。例えば鉱酸(塩酸など)を添加する。
洗浄工程は水(脱イオン水などの不純物の含有量が少ないもの)などの適正な溶媒(想定される不純物を好適に溶解できるもの)により必要な回数だけ洗浄することができる。具体的な洗浄方法は限定しないが、水中に懸濁後、ろ過することなどを繰り返し行うことが例示できる。塩基性物質などにおいて不要なイオンが存在する場合にはイオン交換樹脂などにより不要なイオンを除去することができる。
(CMP用スラリーの製造方法)
本実施形態のCMP用スラリーはコロイドシリカを含有する。そのコロイドシリカは上述の製造方法により製造される。つまり、本実施形態のCMP用スラリーの製造方法は上述の製造方法を有し、その製造方法により製造されたコロイドシリカを原料にしてCMP用スラリーを製造する。
CMP用スラリーの製造方法としては原料としてのコロイドシリカの製造方法が限定される以外は特に限定しない。なお、上述の製造方法にて製造されたコロイドシリカは粒径分布が狭く且つ液中での分散性に優れているため研磨材としての性能に優れている(粒径分布が揃っていると研磨表面の平坦度を向上することができる。また、液中での濃度が均一になるため研磨材の量のバラツキを小さくできる)。
CMP用スラリーにおいて添加できる添加剤としてはエッチング作用を奏する水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウムなど、キレート作用を奏する各種アミノ酸、カルボン酸、酸化作用を奏する過酸化水素水、オキソ酸、が例示される。
(試験例1)
シリコンインゴットをダイヤモンドワイヤーソー(ダイヤモンド砥粒が表面に付着している)でスライスした(シリコン粒子製造工程)。スライスはエチレングリコール中にて行った。結果、発生したエチレングリコールのシリコン粒子懸濁液(シリコン粒子の平均粒径は1.2μm)を、セラミックスフィルターで濃縮したのち、脱イオン水を入れて、鉱酸でpHを5に調整した。シリコン粒子100重量部に対してメチルトリメトキシシラン1.5質量部添加して表面処理を行った(疎水化工程)。フィルタープレスで固液分離し、固体部分のケーキを脱イオン水で洗浄した。ケーキを乾燥して表面疎水化シリコン粒子を得た。
(試験例2)
シリコンインゴットをダイヤモンドワイヤーソーでスライスした時に発生したエチレングリコールのシリコン粒子懸濁液(シリコン粒子の平均粒径は1.2μm)を遠心分離機で固液分離し、ケーキを脱イオン水で洗浄して含水率50%のウエットケーキを得た(固液分離工程及び洗浄工程)。このケーキを乾燥してシリコン粒子を得た。
(試験例3)
試験例1の表面処理シリコン粒子10質量部、水90質量部と水酸化ナトリウム0.02質量部を還流冷却器のついたフラスコに入れて攪拌しながら80℃、24時間反応させた。反応時水素の発生が確認された。内容物を室温まで冷却した後、孔径1μmのフィルターを通して得た透明なコロイド状のシリカゾルを得た(コロイドシリカ生成工程)。比表面積の測定結果からシリカの体積平均粒子径は10nmと分かった。
(試験例4)
試験例1の表面処理シリコン粒子5質量部、水90質量部と水酸化テトラメチルアンモニウム2質量部を還流冷却器のついたフラスコに入れて攪拌しながら60℃、24時間反応させた。反応時水素の発生が確認された。内容物を室温まで冷却した後、孔径が1μmのフィルターを通して得た透明なコロイド状のシリカゾルを得た(コロイドシリカ生成工程)。図1に示す走査型電子顕微鏡の観察結果からシリカの粒子径は3〜5nmと分かった。
(試験例5)
試験例2のシリコン粒子5質量部、水90質量部と水酸化テトラメチルアンモニウム2質量部を還流冷却器のついたフラスコに入れて攪拌しながら60℃、24時間反応させた。反応時水素の発生が確認された。内容物を室温まで冷却した後、孔径が1μmのフィルターを通して得た透明なコロイド状のシリカゾルを得た(コロイドシリカ生成工程)。比表面積の測定結果からシリカの粒子径は5nmと分かった。
(試験例6)
試験例4で得られたコロイドシリカについて固形分濃度を10%に調整したシリカゾル中に含まれる不純物をICP発光分析法(ICP−AES)およびICP質量分析法(ICP−MS)により分析したところ、Naが3ppm、その他の元素(Mg,Al,P,K,Ca,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,As,Mo,Sb,Th,U)は検出限界以下(1ppm以下)であった。
このように高い純度をもつコロイドシリカゾルは、シリコンウェハを研磨する際の最終仕上げ用スラリー(CMP用スラリー)に用いることが好適である。
(結果)
試験例1の様にシリコン粒子を表面処理することにより粒子が凝集し、固液分離工程としてフィルタープレスを用いることが可能となり、簡便、かつ廉価なシリコン粒子を得ることが出来る。しかしながら、試験例2の様にシリコン粒子に表面処理を行わなくても遠心分離機を用いることで固液分離は可能であり、試験例5の様に試験例4と同様なコロイドシリカ粒子を得ることができる。
試験例4のコロイドシリカのように水酸化テトラメチルアンモニウムを用いて製造することで試験例3と比較し、非常に微粒子のシリカを得ることが出来る。この理由は明確ではないが水酸化四級アンモニウムを用いた方が水酸化アルカリ金属を用いるより反応性が低く、微粒子の合成において優位に働いたと考えられる。

Claims (6)

  1. シリコンインゴットから半導体チップ用又は太陽電池用の半導体に至るまでの製造工程の一部を兼ね、且つ、切断工程及び研削工程の少なくとも一方を含み、前記シリコンインゴットからシリコン粒子を製造するシリコン粒子製造工程と、
    水酸化テトラメチルアンモニウムである塩基性材料と、前記シリコン粒子と、水とを混合し、コロイドシリカを生成するコロイドシリカ生成工程と、
    を有することを特徴とするコロイドシリカの製造方法。
  2. シリコンインゴットから半導体チップ用又は太陽電池用の半導体に至るまでの製造工程の一部を兼ね、且つ、切断工程及び研削工程の少なくとも一方を含み、前記シリコンインゴットからシリコン粒子を製造するシリコン粒子製造工程と、
    水酸化アルカリ金属、有機アミン、アンモニア、水酸化四級アンモニウムからなる群より選択される1以上の化合物である塩基性材料と、前記シリコン粒子と、水とを混合し、コロイドシリカを生成するコロイドシリカ生成工程と、
    を有し、
    前記シリコン粒子製造工程により得られた前記シリコン粒子の表面に対し、疎水基を有するシランカップリング剤を接触させて表面疎水性シリコン粒子を生成する疎水化工程と、
    表面疎水化シリコン粒子を水で洗浄する洗浄工程と、
    をもつコロイドシリカの製造方法。
  3. 前記疎水化工程は水を含む酸性液体に前記シランカップリング剤を添加した溶液に前記シリコン粒子を接触させる工程である請求項2に記載のコロイドシリカの製造方法。
  4. 前記塩基性材料は水酸化テトラメチルアンモニウムである請求項2又は3に記載のコロイドシリカの製造方法。
  5. 前記シリコン粒子の体積平均粒径が0.01μm以上5μm以下である請求項1〜のうちの何れか1項に記載のコロイドシリカの製造方法。
  6. 請求項1〜5のうちの何れか1項に記載のコロイドシリカの製造方法を含むCMP用スラリーの製造方法。
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