JP5971075B2 - 自動車のフロントピラー構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のフロントピラー構造に関し、特に運転者の視線を案内可能な自動車のフロントピラー構造に関する。
従来より、フロントガラスと車両左右側面のドアとの間に形成されたフロントピラーと、このフロントピラーの車室内側を覆うフロントピラートリム等を備えた自動車のフロントピラー構造は公知である。通常、フロントピラーには、車両の車体剛性を確保するため、十分な断面剛性を有する必要があり、断面係数を高くするために所定の太さ(断面積)を備えた閉断面構造が採用されている。それ故、フロントピラーの車室内側に装着されたフロントピラートリムは運転者の視界に入る頻度が高くなることから、車両前方、特に斜め前方へ指向する運転者の視線を遮り、前方視認性を妨げることが知られている(特許文献1参照)。
特開2005−242463号公報
図12に示すように、フロントピラー51は、運転席前側近傍に配設され、車体前後方向前側程下方に向かって略ストレート状に延びるように構成されている。
また、車体デザイン上、フロントピラー51の傾斜角度によっては、ドライブシャフトが車室寄り位置に配設され、前輪52が必然的にフロントピラー51の前端をフロントピラー51に沿った方向へ前方に延長した延長線Lよりも車体後側に配設されている。エンジンと駆動輪とが車両前部に集中して配置された前輪駆動のFF駆動車では、このような前輪配置が一般的である。図13に示すように、フロントピラートリム53は、フロントピラー51の延びる方向に沿ってフロントピラー51に対する相対位置が一定になるように設けられ、断面略C字状に形成されている。
上記のようなFF駆動車では、車両が左折や右折する際、運転者は、過去の運転経験に基づいて前輪位置を予測しながらステアリングを操作し、車両の操舵を行なっている。
舵角操作を行った運転者は前輪を実際に視認することができないため、左折や右折時における実際の前輪位置と運転者が予測した前輪位置とが異なる場合がある。このような場合、実際に車両が走行する軌跡と運転者が予測した車両軌跡とが相違しているため、運転者は自身が操作した操舵感と車両の挙動との間に違和感を覚える虞がある。
特許文献1の技術では、フロントピラーが運転者の視線を遮る頻度や時間を把握できるため、運転者の視認性を向上可能なフロントピラー構造を企画立案することができる。しかし、運転者に実際の前輪位置を認識させることについては、一切検討されていない。
また、図12において、前輪52の位置をフロントピラー51に沿って延長した延長線Lの近傍位置に配置することによって、運転者の視界に入るフロントピラー51をコーナーポールのように見切り用ガイドとして用いることも考えられる。しかし、車体に対する前輪(ドライブシャフト)位置の移動は、パワートレイン全体に関わる大掛かりなレイアウトの変更を伴う上、FF駆動車の場合、前方へのオーバーハングが大きくなり、製造コストやデザイン等の観点から現実的な解決策ではない。
本発明の目的は、パワートレインのレイアウトやフロントピラーの構造変更を必要とすることなく、運転者の操舵感と車両の挙動とを一致させることができる自動車のフロントピラー構造等を提供することである。
請求項1の自動車のフロントピラー構造は、運転席近傍に配設され且つ車体前後方向前側程下方に延びるフロントピラーと、このフロントピラーの前端をフロントピラーに沿った方向へ前方に延長した延長線よりも車体後側に配設された前輪と、前記フロントピラーの車室内側を覆うフロントピラートリムとを備えた自動車のフロントピラー構造において、前記フロントピラートリムは、少なくとも、車幅方向内側に面する内側面部と、この内側面部と車体前側程下方に延びる屈曲部を介して連なる車体後側に面する後側面部とを備え、前記屈曲部の前記フロントピラーに対する相対位置が下側程車幅方向外側に移行するように構成され、前記後側面部及び屈曲部は側面視にて前記前輪中心へ指向するように湾曲して形成されたことを特徴としている。
この請求項1の自動車のフロントピラー構造では、運転者の視界に入るフロントピラートリムの形状の一部である屈曲部を実際に前輪が存在する位置に対応するように構成しているため、フロントピラートリムの屈曲部によって運転者の視線を実際に前輪が存在している位置に案内させることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記後側面部は下側程車幅方向幅が狭くなるように形成されたことを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記フロントピラートリムは運転者のアイポイントを中心として延びる前側境界視線と後側境界視線によって運転者の視野に対して妨害角を形成すると共に、水平断面視にて、前記前側境界視線上においてフロントウインドガラスとの境界付近に前側境界点と、前記後側境界視線上においてサイドウインドガラスとの境界付近に後側境界点と、前記前側境界点よりも前記アイポイントに近い位置に前側屈曲点と、前記前側屈曲点よりも後側で且つ前記後側境界点よりも前記アイポイントに近い位置に後側屈曲点とを設定したとき、前記フロントピラートリムの断面形状が、前記前側境界点と前側屈曲点と後側屈曲点と後側境界点とを結んだ形状に構成され、前記後側屈曲点の点列によって前記屈曲部を形成したことを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記前側屈曲点が前記前側境界視線上に位置することを特徴としている。
請求項の発明は、運転席近傍に配設され且つ車体前後方向前側程下方に延びるフロントピラーと、このフロントピラーの前端をフロントピラーに沿った方向へ前方に延長した延長線よりも車体後側に配設された前輪と、前記フロントピラーの車室内側を覆うフロントピラートリムとを備えた自動車のフロントピラー構造において、前記フロントピラートリムは、少なくとも、車幅方向内側に面する内側面部と、この内側面部と車体前側程下方に延びる屈曲部を介して連なる車体後側に面する後側面部とを備え、前記屈曲部の前記フロントピラーに対する相対位置が下側程車幅方向外側に移行するように構成され、前記フロントピラートリムは運転者のアイポイントを中心として延びる前側境界視線と後側境界視線によって運転者の視野に対して妨害角を形成すると共に、水平断面視にて、前記前側境界視線上においてフロントウインドガラスとの境界付近に前側境界点と、前記後側境界視線上においてサイドウインドガラスとの境界付近に後側境界点と、前記前側境界点よりも前記アイポイントに近い位置に前側屈曲点と、前記前側屈曲点よりも後側で且つ前記後側境界点よりも前記アイポイントに近い位置に後側屈曲点とを設定したとき、前記フロントピラートリムの断面形状が、前記前側境界点と前側屈曲点と後側屈曲点と後側境界点とを結んだ形状に構成され、前記後側屈曲点の点列によって前記屈曲部を形成したことを特徴としている。
請求項の発明は、請求項の発明において、前記前側屈曲点が前記前側境界視線上に位置することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、フロントピラートリムの屈曲部によって運転者の視線を実際の前輪位置に案内させることができるため、パワートレインのレイアウトや剛性部材であるフロントピラーの構造や閉断面形状に影響を与えることなく、運転者が実際に前輪が存在している位置を認識することができ、車両の左折や右折時における運転者の操舵感と車両の挙動とを一致させることができる。
また、フロントピラートリムの屈曲部と後側面部とによって運転者の視線を実際の前輪位置に案内するため、視線案内機能を一層高くすることができる。
請求項2の発明によれば、フロントピラートリムの見栄えとフロントピラートリムによる視線案内機能とを両立させることができる。
請求項3の発明によれば、フロントピラーとフロントピラートリムとの間に空間を確保しつつ視線案内機能を高くすることができる。
請求項4の発明によれば、運転者の前方視界の確保とフロントピラーとフロントピラートリムとの間の空間の容積確保とを両立することができる。
請求項の発明によれば、フロントピラートリムの屈曲部によって運転者の視線を実際の前輪位置に案内させることができるため、パワートレインのレイアウトや剛性部材であるフロントピラーの構造や閉断面形状に影響を与えることなく、運転者が実際に前輪が存在している位置を認識することができ、車両の左折や右折時における運転者の操舵感と車両の挙動とを一致させることができる。
また、フロントピラーとフロントピラートリムとの間に空間を確保しつつ視線案内機能を高くすることができる。
請求項の発明によれば、運転者の前方視界の確保とフロントピラーとフロントピラートリムとの間の空間の容積確保とを両立することができる。
本発明の実施例1に係る自動車の側面図である。 車室内から車体前方を視た図である。 フロントピラーとフロントピラートリムの斜視図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 図3のVI−VI線断面図である。 運転者の視線と妨害角との関係を説明するための平面図である。 図7の側面図である。 図7の正面図である。 見開き角と妨害角との関係を示す図である。 実施例1に係る図10相当図である。 従来技術に係る自動車の側面図である。 従来技術に係る図3相当図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。尚、本実施例では、車両の進行方向に対して前後方向を前後方向とし、左右方向を左右方向として説明する。
以下、本発明の実施例1について図1〜図11に基づいて説明する。
図1,図2に示すように、本実施例では、ルーフパネル1と、前後方向に延びる左右1対のルーフサイドレール2と、上下方向に延びる左右1対のフロントピラー3と、これら左右1対のフロントピラー3の車室内側表面を夫々覆う左右1対のフロントピラートリム4等を備えた自動車Vを例として説明する。
この自動車Vは、エンジンを含むパワートレイン系機構(図示略)が車両前部に配置され、左右1対の前輪5が駆動輪とされたFF駆動車である。
図2に示すように、車室内前側には運転席シート6と、この運転席シート6に対してコンソールボックス8を間に設置した状態で搭載された助手席シート7とが設けられ、それらの後側に後席シート(図示略)が配設されている。運転席シート6及び助手席シート7の前方には、車幅方向に伸びるインストルメントパネル9が設置され、このインストルメントパネル9の運転席寄り位置には、操舵用のステアリングホイール10が装備されている。インストルメントパネル9の上部からルーフパネル1の前端に亙ってフロントウインドガラス11が装着されている。
まず、左右1対のフロントピラー3について説明する。
左右1対のフロントピラー3は、左右1対のルーフサイドレール2の前端に夫々連結され、フロントウインドガラス11の左右側端部を支持可能に構成されている。
図1に示すように、左右1対のフロントピラー3は車体前後方向前側程下方に移行するように略ストレート状に形成され、これら左右1対のフロントピラー3の前端をフロントピラー3に沿った方向へ前方に延長した延長線Lは、側面視にて左右1対の前輪中心5aよりも水平方向に所定距離前側へ離間するように設定されている。尚、延長線Lは、フロントピラー3の水平断面の重心の点列、或いはフロントピラー3の前後端の中間点の点列を前方に延長して設定することができる。
図3〜図6に示すように、左右1対のフロントピラー3は、夫々、上下方向に亙って略同じ水平断面形状に形成され、略ハット状のピラーアウタ3aと、このピラーアウタ3aと協働して所定の断面剛性を備えた閉断面を構成する略ハット状のピラーインナ3bと、閉断面内部を車両内側と車両外側とに仕切るピラーレインフォースメント3c等を備えている。これら左右1対のフロントピラー3は、左右1対のフロントピラートリム4と協働して自動車Vのフロントピラー構造を夫々構成している。
次に、左右1対のフロントピラートリム4について説明する。
左右1対のフロントピラートリム4は左右対称構造であるため、以下、運転席側の左側フロントピラートリム4について主に説明する。
図2〜図6に示すように、フロントピラートリム4は、断面略C字状且つフロントピラー3に沿って車体前後方向前側程下方に移行するように略ストレート状に形成され、ピラーインナ3bとの間にカーテンエアバッグ12が装備されている。
ここで、図7〜図10に基づき、運転者Hの視線と妨害角θbとの関係について簡単に説明する。
図7〜図10に示すように、フロントピラートリム4xを備えたフロントピラー構造は、アイポイントE(左右両眼の中心位置)から目視した際、運転者Hの視線を遮る妨害角θbを形成する。つまり、フロントピラートリム4xとフロントウインドガラス11との境界付近をアイポイントEと結ぶ線を前側境界視線αとし、フロントピラートリム4xとサイドウインドガラス13との境界付近をアイポイントEと結ぶ線を後側境界視線βとしたとき、これら両境界視線α,βがなす角度が妨害角θbである。
アイポイントEから正面視したときの視線をγとして、この正面視における角度を0度としたとき、フロントピラートリム4xの前端部によって視線を妨げられ始める前側境界視線αまでの角度、所謂正面視線γと前側境界視線αとのなす角度が見開き角θoとなる。図8に示すように、フロントピラートリム4xが車幅方向外側に移行する程見開き角θoが大きくなる。また、車幅方向外側位置が同じ場合、フロントピラートリム4が後方に移行する程見開き角θoを大きくできる。
本実施例のフロントピラートリム4は、合成樹脂材料によって形成され、車幅方向内側に面する前部内側面部4aと、この前部内側面部4aよりも後側に設けられ且つ車幅方向内側に面する後部内側面部4bと、車体後側に面する後側面部4cとを備えている。
図4〜図6に示すように、前部内側面部4aは、フロントウインドガラス11との境界付近に前側境界視線α上に位置する前側境界部21を備え、その後端は前側屈曲部22を介して後部内側面部4bの前端に湾曲状に連なるように構成されている。
後部内側面部4bの後端は、後側屈曲部23を介して後側面部4cの車幅方向内側端に湾曲状に連なるように構成されている。
図1〜図6,図11に示すように、後側面部4cは、サイドウインドガラス13との境界付近に後側境界視線β上に位置する後側境界部24を備え、下側程車幅方向幅が狭くなるように形成されている。後側面部4cと後側屈曲部23は、側面視にて前輪中心5aへ指向するように湾曲して形成され、後側屈曲部23の前側延長線23xは前輪中心5a上を通過するように配設されている。
図11に示すように、フロントピラートリム4は、運転者HのアイポイントEを中心として延びる前側境界視線αと後側境界視線βによって運転者Hの視野に対して妨害角θbを形成している。図3〜図6,図11に示すように、フロントピラートリム4の断面形状は、水平断面視にて、前側境界視線α上においてフロントウインドガラス11との境界付近に前側境界点21aと、後側境界視線β上においてサイドウインドガラス13との境界付近に後側境界点24aと、前側境界点21aよりもアイポイントEに近い位置に前側屈曲点22aと、前側屈曲点22aよりも後側で且つ後側境界点24aよりもアイポイントEに近い位置に後側屈曲点23aとを設定したとき、前側境界点21aと前側屈曲点22aと後側屈曲点23aと後側境界点24aとを結んだ形状に構成されている。
これにより、ピラーインナ3bとの間にカーテンエアバッグ12を収容するための空間Sを確保することができる。
前側境界点21aの点列は前方下がり傾斜状に延びる前側境界部21を形成し、後側境界点24aの点列は前方下がり傾斜状に延びる後側境界部24を形成している。
図3〜図6,図11に示すように、前側屈曲点22aは前側境界視線α上に設定され、前側屈曲点22aの点列は上下方向に延びる前側屈曲部22を形成している。この前側屈曲点22aが下側程前側位置に設けられるため、前側屈曲部22は下側程前側へ移行するように構成される。以上により、見開き角θoを大きく確保できるため、運転者Hの前方視界を遮ることなく、空間Sの容積を拡大することができる。
後側屈曲点23aは後側境界視線βよりも車幅方向内側に設定され、後側屈曲点23aの点列は上下方向に延びる後側屈曲部23を形成している。この後側屈曲点23aのピラーインナ3bに対する車幅方向の相対位置が下側程車幅方向外側位置に設けられるため、後側屈曲部23は下側程車幅方向外側へ移行するように構成されている。これにより、後側面部4cと後側屈曲部23が運転者Hの視線を実際の前輪5の位置に案内している。
図11に示すように、後側屈曲点23aはアイポイントEからの離間距離が一定の等距離ラインA上に設定されているため、運転者Hに対して圧迫感(窮屈感)を生じさせることなく空間Sの容積を確保することができる。しかも、前側屈曲点22aが前側境界視線α上で且つ前側境界視線αと等距離ラインAとの交点よりもアイポイントEから離隔した位置に設定されているため、空間Sの容積確保と車室内の広々感の確保とを両立することができる。
次に、実施例1に係る自動車のフロントピラー構造の作用・効果について説明する。
この自動車のフロントピラー構造によれば、フロントピラートリム4の後側屈曲部23によって運転者Hの視線を実際に前輪5が存在している位置に案内させることができるため、パワートレインのレイアウトや剛性部材であるフロントピラー3の構造や閉断面形状に影響を与えることなく、運転者Hが実際に前輪5が存在している位置を認識することができ、車両の左折や右折時における運転者Hの操舵感と車両の挙動とを一致させることができる。
後側面部4cは下側程車幅方向幅が狭くなるように形成されているため、フロントピラートリム4の見栄えとフロントピラートリム4による視線案内機能とを両立させることができる。
後側面部4c及び後側屈曲部23は側面視にて前輪中心5aへ指向するように湾曲して形成されているため、フロントピラートリム4の後側屈曲部23と後側面部4cとによって運転者Hの視線を実際の前輪5の位置に案内することができ、視線案内機能を一層高くすることができる。
フロントピラートリム4は運転者HのアイポイントEを中心として延びる前側境界視線αと後側境界視線βによって運転者Hの視野に対して妨害角θbを形成すると共に、水平断面視にて、前側境界視線α上においてフロントウインドガラス11との境界付近に前側境界点21aと、後側境界視線β上においてサイドウインドガラス13との境界付近に後側境界点24aと、前側境界点21aよりもアイポイントEに近い位置に前側屈曲点22aと、前側屈曲点22aよりも後側で且つ後側境界点24aよりもアイポイントEに近い位置に後側屈曲点23aとを設定したとき、フロントピラートリム4の断面形状が、前側境界点21aと前側屈曲点22aと後側屈曲点23aと後側境界点24aとを結んだ形状に構成され、後側屈曲点23aの点列によって後側屈曲部23を形成している。
これにより、フロントピラー3とフロントピラートリム4との間に空間Sを確保しつつ視線案内機能を高くすることができる。
前側屈曲点22aが前側境界視線α上に位置するため、運転者Hの前方視界の確保とフロントピラー3とフロントピラートリム4との間の空間Sの容積確保とを両立することができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施例においては、後側屈曲部と後側境界部との間に屈曲部を設けない例を説明したが、後側屈曲部と後側境界部との間に第2後側屈曲部を設けても良い。この場合、後側屈曲部及び第2後側屈曲部のフロントピラーに対する車幅方向の相対位置を、下側程車幅方向外側に移行するように設定することによって、フロントピラートリムのデザイン自由度を拡大しつつ視線案内機能を高くすることができる。
2〕前記実施例においては、前側屈曲部を前側境界視線上に設定した例を説明したが、確保する空間の容積に応じて前側屈曲部を前側境界視線よりも車幅方向外側に設定しても良く、また、前側屈曲部を省略することも可能である。
3〕前記実施例においては、FF駆動車の例を説明したが、少なくとも、前輪がフロントピラーの前端をフロントピラーに沿った方向へ前方に延長した延長線よりも車体後側に配設された自動車であれば良く、FR駆動車に適用しても良い。また、本発明は、左右両側のフロントピラー構造に適用する必要はなく、少なくとも運転席側のフロントピラー構造に適用しても上記効果を奏することができる。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
本発明は、自動車のフロントピラー構造において、フロントピラートリムに形成した屈曲部のフロントピラーに対する相対位置を下側程車幅方向外側に移行するように構成したことにより、パワートレインのレイアウトやフロントピラーの構造変更を必要とすることなく、運転者の操舵感と車両の挙動とを一致させることができる。
3 フロントピラー
4 フロントピラートリム
4a 前部内側面部
4b 後部内側面部
4c 後側面部
5 前輪
5a 前輪中心
11 フロントウインドガラス
13 サイドウインドガラス
21a 前側境界点
22a 前側屈曲点
23 後側屈曲部
23a 後側屈曲点
24a 後側境界点
V 自動車
L 延長線
α 前側境界視線
β 後側境界視線
θb 妨害角

Claims (6)

  1. 運転席近傍に配設され且つ車体前後方向前側程下方に延びるフロントピラーと、このフロントピラーの前端をフロントピラーに沿った方向へ前方に延長した延長線よりも車体後側に配設された前輪と、前記フロントピラーの車室内側を覆うフロントピラートリムとを備えた自動車のフロントピラー構造において、
    前記フロントピラートリムは、少なくとも、車幅方向内側に面する内側面部と、この内側面部と車体前側程下方に延びる屈曲部を介して連なる車体後側に面する後側面部とを備え、
    前記屈曲部の前記フロントピラーに対する相対位置が下側程車幅方向外側に移行するように構成され
    前記後側面部及び屈曲部は側面視にて前記前輪中心へ指向するように湾曲して形成されたことを特徴とする自動車のフロントピラー構造。
  2. 前記後側面部は下側程車幅方向幅が狭くなるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の自動車のフロントピラー構造。
  3. 前記フロントピラートリムは運転者のアイポイントを中心として延びる前側境界視線と後側境界視線によって運転者の視野に対して妨害角を形成すると共に、
    水平断面視にて、前記前側境界視線上においてフロントウインドガラスとの境界付近に前側境界点と、前記後側境界視線上においてサイドウインドガラスとの境界付近に後側境界点と、前記前側境界点よりも前記アイポイントに近い位置に前側屈曲点と、前記前側屈曲点よりも後側で且つ前記後側境界点よりも前記アイポイントに近い位置に後側屈曲点とを設定したとき、前記フロントピラートリムの断面形状が、前記前側境界点と前側屈曲点と後側屈曲点と後側境界点とを結んだ形状に構成され、
    前記後側屈曲点の点列によって前記屈曲部を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車のフロントピラー構造。
  4. 前記前側屈曲点が前記前側境界視線上に位置することを特徴とする請求項に記載の自動車のフロントピラー構造。
  5. 運転席近傍に配設され且つ車体前後方向前側程下方に延びるフロントピラーと、このフロントピラーの前端をフロントピラーに沿った方向へ前方に延長した延長線よりも車体後側に配設された前輪と、前記フロントピラーの車室内側を覆うフロントピラートリムとを備えた自動車のフロントピラー構造において、
    前記フロントピラートリムは、少なくとも、車幅方向内側に面する内側面部と、この内側面部と車体前側程下方に延びる屈曲部を介して連なる車体後側に面する後側面部とを備え、
    前記屈曲部の前記フロントピラーに対する相対位置が下側程車幅方向外側に移行するように構成され、
    前記フロントピラートリムは運転者のアイポイントを中心として延びる前側境界視線と後側境界視線によって運転者の視野に対して妨害角を形成すると共に、
    水平断面視にて、前記前側境界視線上においてフロントウインドガラスとの境界付近に前側境界点と、前記後側境界視線上においてサイドウインドガラスとの境界付近に後側境界点と、前記前側境界点よりも前記アイポイントに近い位置に前側屈曲点と、前記前側屈曲点よりも後側で且つ前記後側境界点よりも前記アイポイントに近い位置に後側屈曲点とを設定したとき、前記フロントピラートリムの断面形状が、前記前側境界点と前側屈曲点と後側屈曲点と後側境界点とを結んだ形状に構成され、
    前記後側屈曲点の点列によって前記屈曲部を形成したことを特徴とする自動車のフロントピラー構造。
  6. 前記前側屈曲点が前記前側境界視線上に位置することを特徴とする請求項5に記載の自動車のフロントピラー構造。
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