JP2021046166A - 車体前部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】スモールオーバーラップ衝突時の前輪の後退によるダッシュロアパネルの変形を抑制できる車体前部構造を提供する。【解決手段】車体前部構造は、車体の前部で車両前後方向に延びるフロントサイドフレームと、フロントサイドフレームの後部に結合し、前輪のホイールハウス後部22を有するダッシュロアパネル4と、車体の側部下方に配置されて車両前後方向に延びるサイドシル12と、フロントサイドフレームとサイドシル12とを連結し、フロントサイドフレームとの結合部からサイドシル12との結合部に向けてダッシュロアパネル4の下方で車幅方向外方へ延びるアウトリガーと、アウトリガーの上方でホイールハウス後部22の車室側を向く内面に接合された補強ビーム77と、補強ビーム77に結合し、補強ビーム77との結合部から車幅方向内方かつ後方に延びる傾斜メンバ20と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、車体前部構造に関するものである。
車体前部構造として、いわゆるスモールオーバーラップ衝突した際の衝突荷重を吸収するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、サイドシルとヒンジピラーとの結合部位近傍と、該結合部位の車幅方向の反対側のサイドシルとセンターピラーとの結合部位近傍とをつなぐ左右一対の傾斜メンバと、フロントサイドフレームの後部から後方側程車幅方向外側に延び、車幅方向外方端部でサイドシルの前端に直接的に結合されたトルクボックス(アウトリガー)と、を備えた車体構造が開示されている。傾斜メンバの前端は、サイドシル前端にトルクボックスを介して結合されている。
ところで、アウトリガーは、フロントサイドフレームに加わる荷重をサイドシルに伝達する主骨格であるため、一般にフロアパネルの水平面に沿って形成される。このため、スモールオーバーラップ衝突では、アウトリガーと前輪の後端部との上下の位置の違いにより、後退する前輪をアウトリガーで十分に受け止めきれない場合がある。この場合には、後退する前輪がダッシュロアパネルのホイールアーチ部に干渉し、ダッシュロアパネルが変形する可能性がある。
そこで本発明は、スモールオーバーラップ衝突時の前輪の後退によるダッシュロアパネルの変形を抑制できる車体前部構造を提供するものである。
本発明の車体前部構造は、車体の前部で車両前後方向に延びるフロントサイドフレーム(例えば、実施形態におけるフロントサイドフレーム2)と、前記フロントサイドフレームの後部に結合し、前輪のホイールハウス後部(例えば、実施形態におけるホイールハウス後部22)を有するダッシュロアパネル(例えば、実施形態における4)と、車体の側部下方に配置されて前記車両前後方向に延びるサイドシル(例えば、実施形態におけるサイドシル12)と、前記フロントサイドフレームと前記サイドシルとを連結し、前記フロントサイドフレームとの結合部から前記サイドシルとの結合部に向けて前記ダッシュロアパネルの下方で車幅方向外方へ延びるアウトリガー(例えば、実施形態におけるアウトリガー14)と、前記アウトリガーの上方で前記ホイールハウス後部の車室側を向く内面に接合された補強部材(例えば、実施形態における補強ビーム77)と、前記補強部材に結合し、前記補強部材との結合部から車幅方向内方かつ後方に延びる傾斜メンバ(例えば、実施形態における傾斜メンバ20)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、スモールオーバーラップ衝突時に、後退する前輪の後端部がアウトリガーよりも上方に位置していても、前輪の荷重をダッシュロアパネルのホイールハウス後部を介して補強部材によって受け止めることができる。そして、補強部材に入力された荷重は、サイドシルおよび傾斜メンバの両方に分散して後方に伝達できる。したがって、補強部材が接合したダッシュロアパネルの変形を抑制できる。
上記の車体前部構造において、前記補強部材は、縦壁部(例えば、実施形態における縦壁部78)と、前記縦壁部の下縁から、前記縦壁部よりも水平方向に対して小さい傾斜で後方に延びる横壁部(例えば、実施形態における横壁部82)と、を備えていてもよい。
本発明によれば、縦壁部が横壁部よりも前方で、横壁部よりも上下方向に大きく広がるように形成される。このため、スモールオーバーラップ衝突が生じた際、路面突起等によるサスペンションストロークにより前輪が上下して前輪の高さが変化しても、縦壁部によって前輪の荷重を受け止めることができる。そして、縦壁部によって受け止めた荷重を、横壁部によってサイドシルおよび傾斜メンバに向けて後方に伝達することができる。したがって、補強部材に入力された荷重をサイドシルおよび傾斜メンバの両方に確実に分散できる。
上記の車体前部構造において、前記縦壁部は、後方から見て車幅方向に延び、前記ダッシュロアパネルに向けて開口する横断面ハット状に形成されていてもよい。
本発明によれば、ホイールハウス後部における前輪の後端部の接触位置が舵角に応じて変化しても、車幅方向に延びる縦壁部によって前輪の荷重を確実に受け止めることができる。
上記の車体前部構造において、前記傾斜メンバは、前記横壁部に結合し、前記横壁部には、前記傾斜メンバとの結合部から前記傾斜メンバの延在方向に沿って延びる第1ビード(例えば、実施形態における下ビード84)が形成されていてもよい。
本発明によれば、縦壁部から横壁部に伝達された荷重を、第1ビードを介して傾斜メンバに直接伝達することができる。したがって、補強部材に入力された荷重を傾斜メンバに確実に伝達できる。
上記の車体前部構造において、前記横壁部は、上方から見て前記サイドシルに当接する辺(例えば、実施形態における第1辺82a)を有する三角形状に形成されていてもよい。
本発明によれば、横壁部の上方から見た外形が複雑に屈曲している構成と比較して、横壁部に伝達された荷重を横壁部の外部にスムーズに伝達できる。よって、横壁部の剛性が高まるので、横壁部の辺に当接するサイドシルを含む車両外側部の剛性を高めることができる。また、横壁部の剛性が高まることで、横壁部に連なる縦壁部の変形を抑制することができ、乗員の足元空間を保護することができる。
上記の車体前部構造において、前記サイドシルは、車幅方向に広がる上壁(例えば、実施形態における上壁12a)、および前記上壁における車幅方向内方の側縁から下方に延びる内側壁(例えば、実施形態における内側壁12b)を有し、前記内側壁と前記縦壁部と前記横壁部とによって隅部(例えば、実施形態における隅部90)が画成されていてもよい。
本発明によれば、補強部材からサイドシルにかけて隅部を形成することにより、補強部材およびサイドシルの剛性を高めることができ、ダッシュロアパネルの車室側への変形を抑制することができる。また、補強部材に入力された荷重を傾斜メンバに確実に伝達できる。
上記の車体前部構造において、前記横壁部には、後方から見て前記フロントサイドフレームと前記ダッシュロアパネルとの結合部に重なる位置から延びて前記サイドシルに結合する第2ビード(例えば、実施形態における外側サブビード85a)が形成されていてもよい。
本発明によれば、フラット衝突時の衝突荷重をフロントサイドフレームから第2ビードを介してサイドシルに伝達できる。
上記の車体前部構造において、前記ダッシュロアパネルに結合して後方に延びるフロアパネル(例えば、実施形態におけるフロアパネル8)と、前記フロアパネルの上面に結合されて前記車両前後方向に延びるフロアフレーム(例えば、実施形態におけるフロアフレーム10)と、を備え、前記傾斜メンバは、前記補強部材との結合部よりも車幅方向内方かつ後方で前記フロアフレームに結合しているとともに、横断面ハット状に形成されていてもよい。
本発明によれば、補強部材によって受け止めた前輪の荷重を、傾斜メンバを介してフロアフレームに伝達できる。また、バッテリ配置スペースの上方でフロアパネルが一段盛り上がる場合であっても、傾斜メンバを横断面ハット状に形成することで、できるだけ水平方向に沿うロードパスを確保することができる。
上記の車体前部構造において、前記ダッシュロアパネルに結合して後方に延びるフロアパネル(例えば、実施形態におけるフロアパネル8)を備え、前記傾斜メンバは、前記ダッシュロアパネルおよび前記フロアパネルに跨って配置されていてもよい。
本発明によれば、ダッシュロアパネルおよびフロアパネルの結合部の剛性を向上させることができる。
上記の車体前部構造において、前記アウトリガーおよび前記補強部材は、閉断面を形成していてもよい。
本発明によれば、フラット衝突時の衝突荷重をフロントサイドフレームからアウトリガーおよび補強部材を介してサイドシルに伝達できる。この際、アウトリガーおよび補強部材が閉断面を形成しているので、衝突荷重をサイドシルに確実に伝達できる。
上記の車体前部構造において、前記ダッシュロアパネルから車幅中心上を後方に延びるフロアトンネル(例えば、実施形態におけるフロアトンネル6)と、前記アウトリガーと前記フロアトンネルとを連結する補強ブラケット(例えば、実施形態における補強ブラケット16)と、を備えていてもよい。
本発明によれば、フラット衝突時にフロントサイドフレームからアウトリガーへ伝達される衝突荷重の一部を、補強ブラケットを介してフロアトンネルに伝達できる。また、補強ブラケットの後方にバッテリを配置することで、補強ブラケットによりバッテリを前方から保護することができる。
本発明によれば、スモールオーバーラップ衝突時の前輪の後退によるダッシュロアパネルの変形を抑制できる車体前部構造を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。また、以下の説明における前後上下左右等の方向は、以下に説明する車両における方向と同一とする。すなわち、上下方向は鉛直方向と一致し、左右方向は車幅方向と一致する。また、以下の説明に用いる図中において、矢印UPは上方、矢印FRは前方、矢印LHは左方をそれぞれ示している。
図1は、実施形態の車体前部構造を後上方から見た斜視図である。図2は、実施形態の車体前部構造の底面図である。
本実施形態の車両1は、駆動用モータを備えた電気自動車である。図1および図2に示すように、車両1は、車室の前部や床部等を形成する車体前部構造を備える。車体前部構造は、左右一対のフロントサイドフレーム2と、ダッシュロアパネル4と、フロアトンネル6と、左右一対のフロアパネル8と、左右一対のフロアフレーム10と、左右一対のサイドシル12と、左右一対のアウトリガー14と、左右一対の補強ブラケット16と、ダッシュクロスメンバ18と、左右一対の傾斜メンバ20と、を備える。
本実施形態の車両1は、駆動用モータを備えた電気自動車である。図1および図2に示すように、車両1は、車室の前部や床部等を形成する車体前部構造を備える。車体前部構造は、左右一対のフロントサイドフレーム2と、ダッシュロアパネル4と、フロアトンネル6と、左右一対のフロアパネル8と、左右一対のフロアフレーム10と、左右一対のサイドシル12と、左右一対のアウトリガー14と、左右一対の補強ブラケット16と、ダッシュクロスメンバ18と、左右一対の傾斜メンバ20と、を備える。
図3は、実施形態の車体前部構造を前下方から見た斜視図である。
図2および図3に示すように、一対のフロントサイドフレーム2は、車体前部の左右両側に配置されている。各フロントサイドフレーム2は、前後方向に沿って延在している。フロントサイドフレーム2は、前後方向に直交する断面において、矩形状の閉断面構造になっている。フロントサイドフレーム2は、略一定の幅で前後方向に延びる前フレーム40と、フロントサイドフレーム2の後端部を含み、前フレーム40の後端部に結合された後フレーム41と、を備える。後フレーム41は、前端部から後端部に向かうに従い、車幅方向に漸次大きくなっている(図7も併せて参照)。具体的に、後フレーム41は、前方から後方に向かうに従い車幅方向外方に拡大している。フロントサイドフレーム2の後端部は、ダッシュロアパネル4の後述する下パネル54に結合している。
図2および図3に示すように、一対のフロントサイドフレーム2は、車体前部の左右両側に配置されている。各フロントサイドフレーム2は、前後方向に沿って延在している。フロントサイドフレーム2は、前後方向に直交する断面において、矩形状の閉断面構造になっている。フロントサイドフレーム2は、略一定の幅で前後方向に延びる前フレーム40と、フロントサイドフレーム2の後端部を含み、前フレーム40の後端部に結合された後フレーム41と、を備える。後フレーム41は、前端部から後端部に向かうに従い、車幅方向に漸次大きくなっている(図7も併せて参照)。具体的に、後フレーム41は、前方から後方に向かうに従い車幅方向外方に拡大している。フロントサイドフレーム2の後端部は、ダッシュロアパネル4の後述する下パネル54に結合している。
図1に示すように、ダッシュロアパネル4は、左右のフロントピラー28(図3参照)の間に配置され、全体として車幅方向に延びている。ダッシュロアパネル4は、車室とモータ等の動力源が配置される動力源室とを仕切っている。ダッシュロアパネル4は、互いに結合された上パネル50および下パネル54を備える。上パネル50は、ダッシュロアパネル4の上部を構成している。下パネル54は、ダッシュロアパネル4の下部を構成している。上パネル50の下端は、下パネル54の上端に室外側(前方)から重なって結合されている。
上パネル50は、車幅方向に3つの領域に分けた場合、車幅中心上に位置する中間領域50Cと、中間領域50Cを挟む左領域50Lおよび右領域50Rと、を備える。中間領域50Cは、上方から見て車幅方向に延びている。左領域50Lおよび右領域50Rのそれぞれは、上方から見て中間領域50Cにおける車幅方向の端部から中間領域50Cに対して後方に傾斜して延びている。
下パネル54は、車幅方向に3つの領域に分けた場合、上パネル50の中間領域50Cから下方に延びる中間領域54Cと、上パネル50の左領域50Lから下方に延びる左領域54Lと、上パネル50の右領域50Rから下方に延びる右領域54Rと、を備える。左領域54Lおよび右領域54Rのそれぞれは、上方から見て中間領域54Cから中間領域54Cに対して後方に傾斜して延びている。左領域54Lおよび右領域54Rのそれぞれは、前輪を覆うアーチ形状のホイールハウス後部22を形成している。
下パネル54は、下パネル54の上端の全体を含み略鉛直に延びる上部55と、上部55の下縁から後方へ下り勾配に延びる下部56と、を備える。下部56は、車幅方向に直交する断面で、上部55よりも水平方向に対して小さな傾斜で延びている。
フロアトンネル6は、ダッシュロアパネル4に結合されている。フロアトンネル6は、下パネル54における車幅方向の中間部から車幅中心上を後方に延びている。フロアトンネル6は、前後方向に直交する断面で下方に開口したU字状に形成されている。フロアトンネル6は、車幅方向に広がる上壁部6aと、上壁部6aにおける車幅方向の側縁から下方に延びる左右一対の側壁部6bと、を備える。上壁部6aは、下パネル54の下部56の上端近傍から後方に延びている。各側壁部6bは、下パネル54の下部56から後方に延びている。
一対のフロアパネル8は、フロアトンネル6の車幅方向外方に配置されている。フロアパネル8は、前後方向および車幅方向に延びている。フロアパネル8の前縁は、下パネル54の下縁に結合している。フロアパネル8の車幅方向内方の側縁は、フロアトンネル6の側壁部6bの下縁に結合している。
一対のフロアフレーム10は、フロアトンネル6の車幅方向両側に配置され、それぞれフロアパネル8の上面に結合されている。フロアフレーム10は、前後方向に沿って延びている。フロアフレーム10の後端部は、フロアパネル8上を車幅方向に延びるフロアクロスメンバ30に結合されている。
一対のサイドシル12は、車体の左右の側部下方に配置され、前後方向に延びている。サイドシル12は、車幅方向に広がる上壁12aと、上壁12aにおける車幅方向内方の側縁から下方に延びる内側壁12bと、を有する。内側壁12bは、フロアパネル8における車幅方向外方の側縁に結合されている。サイドシル12の前端部は、フロアパネル8よりも前方に突出している。左右のサイドシル12には、フロアクロスメンバ30が掛け渡されている。
図3に示すように、一対のアウトリガー14は、車幅中心に対する車幅方向の両側で、フロントサイドフレーム2とサイドシル12とを連結している。アウトリガー14は、下パネル54の室外側で、フロントサイドフレーム2の後部およびサイドシル12の前部のそれぞれに結合されている。アウトリガー14は、フロントサイドフレーム2との結合部からサイドシル12との結合部に向けて、下パネル54の下方で後方かつ車幅方向外方に延びている。
図4は、図1のIV−IV線における断面図である。
図3および図4に示すように、アウトリガー14は、前後方向に直交する断面で車幅方向に延びる下壁部60と、下壁部60における車幅方向外方の側縁から上方に延びる外側壁部61と、下壁部60における車幅方向内方の側縁から上方に延びる内側壁部62と、を備える。下壁部60の前端部は、閉断面構造のフロントサイドフレーム2における下方の壁部に結合されている。下壁部60の後端部は、サイドシル12に結合している。外側壁部61の前端部は、閉断面構造のフロントサイドフレーム2における車幅方向外方の壁部に結合されている。外側壁部61の上部は、フロントサイドフレーム2とサイドシル12との間で下パネル54の上部55における室外側を向く外面に沿って延び、下パネル54の上部55に結合されている。内側壁部62の上部は、下パネル54の下部56における外面(下面)に沿って延び、下パネル54の下部56に結合されている。
図3および図4に示すように、アウトリガー14は、前後方向に直交する断面で車幅方向に延びる下壁部60と、下壁部60における車幅方向外方の側縁から上方に延びる外側壁部61と、下壁部60における車幅方向内方の側縁から上方に延びる内側壁部62と、を備える。下壁部60の前端部は、閉断面構造のフロントサイドフレーム2における下方の壁部に結合されている。下壁部60の後端部は、サイドシル12に結合している。外側壁部61の前端部は、閉断面構造のフロントサイドフレーム2における車幅方向外方の壁部に結合されている。外側壁部61の上部は、フロントサイドフレーム2とサイドシル12との間で下パネル54の上部55における室外側を向く外面に沿って延び、下パネル54の上部55に結合されている。内側壁部62の上部は、下パネル54の下部56における外面(下面)に沿って延び、下パネル54の下部56に結合されている。
図2に示すように、一対の補強ブラケット16は、車幅中心に対する車幅方向の両側で、下方から見てアウトリガー14とフロアトンネル6との間に配置されている。補強ブラケット16は、アウトリガー14とフロアトンネル6とを連結している。補強ブラケット16は、アウトリガー14の下壁部60、およびフロアトンネル6の前部における側壁部6bに結合されている。補強ブラケット16の後縁16aは、下方から見て車幅方向に延び、全体でフロアパネル8の下面に結合されている。補強ブラケット16は、後縁16aを除いてフロアパネル8の下面よりも下方に突出している(図3および図4参照)。補強ブラケット16の後方かつフロアパネル8の下方には、バッテリBの配置スペースが設けられている(図3および図4参照)。なお、図示の例では各補強ブラケット16が互いに結合した2つの部材により形成されているが、各補強ブラケットは単体の部材により形成されていてもよい。
図1に示すように、ダッシュクロスメンバ18は、ダッシュロアパネル4の車室側に設けられている。ダッシュクロスメンバ18は、車幅方向に延びて一対のサイドシル12を連結している。ダッシュクロスメンバ18は、後方から見てフロアトンネル6の上方で車幅方向に延び、フロントサイドフレーム2と下パネル54との結合部(図7参照)に重なる位置を経由して、サイドシル12に結合している。
ダッシュクロスメンバ18は、少なくともダッシュロアパネル4とともに横断面矩形状の閉断面を形成し、ダッシュロアパネル4を補強している。より詳細に、ダッシュクロスメンバ18は、少なくとも車幅中心上ではダッシュロアパネル4およびフロアトンネル6とともに閉断面を形成し、少なくともフロアトンネル6よりも車幅方向外方ではダッシュロアパネル4とともに閉断面を形成している。
ダッシュクロスメンバ18は、閉断面の上方でダッシュロアパネル4に結合された上側鍔部70と、閉断面の下方でダッシュロアパネル4またはフロアトンネル6に結合された下側鍔部71と、を備える。上側鍔部70は、車幅中心上で上パネル50に結合されている。上側鍔部70は、車幅中心上から車幅方向外方に向かう過程で下パネル54の上縁を跨ぎ、下パネル54の上部55に結合されている。下側鍔部71における車幅方向の中間部は、フロアトンネル6の上壁部6aおよび一対の側壁部6bに結合されている。下側鍔部71は、フロアトンネル6よりも車幅方向外方で、下パネル54に結合されている。
ダッシュクロスメンバ18は、車幅方向に分割された3つの部材により形成されている。具体的に、ダッシュクロスメンバ18は、車幅中心上に位置する横ビーム73と、横ビーム73の車幅方向両側でアウトリガー14(図4参照)の上方に配置された左右一対の補強ビーム77(補強部材)と、を備える。なお、左右の補強ビーム77は、互いに左右対称に形成されている。
横ビーム73は、上パネル50および下パネル54それぞれにおける中間領域50C,54Cの車室側を向く内面に接合されている。横ビーム73は、上側鍔部70および下側鍔部71それぞれの一部を含み、下パネル54の上部55に向かって開口する横断面ハット状に形成されている。横ビーム73は、上側鍔部70と下側鍔部71との間に、車幅方向に延びる中央ビード74を備える。横ビーム73は、車幅中心上において後方から見て上下方向の寸法が最も大きくなるように形成されている。つまり、横ビーム73は、車幅方向外方から内方に向かうに従い上下方向に大きくなっている。
図5は、図1の拡大図である。図6は、図5のVI−VI線における断面構造を示す斜視図である。
図5および図6に示すように、補強ビーム77は、下パネル54における中間領域54Cから左領域54Lまたは右領域54Rにわたる部分の内面に接合されている。つまり、補強ビーム77の少なくとも一部は、ホイールハウス後部22の内面に接合されている。補強ビーム77は、横ビーム73における車幅方向の端部に結合されている。補強ビーム77は、ダッシュロアパネル4の下パネル54における上部55と下部56との境界に沿って、横ビーム73から車幅方向外方かつ後方に延びている。補強ビーム77における車幅方向内方の端部は、横ビーム73とダッシュロアパネル4との間に配置され、横ビーム73に結合されている。補強ビーム77における車幅方向外方の端部は、サイドシル12に結合されている。
図5および図6に示すように、補強ビーム77は、下パネル54における中間領域54Cから左領域54Lまたは右領域54Rにわたる部分の内面に接合されている。つまり、補強ビーム77の少なくとも一部は、ホイールハウス後部22の内面に接合されている。補強ビーム77は、横ビーム73における車幅方向の端部に結合されている。補強ビーム77は、ダッシュロアパネル4の下パネル54における上部55と下部56との境界に沿って、横ビーム73から車幅方向外方かつ後方に延びている。補強ビーム77における車幅方向内方の端部は、横ビーム73とダッシュロアパネル4との間に配置され、横ビーム73に結合されている。補強ビーム77における車幅方向外方の端部は、サイドシル12に結合されている。
補強ビーム77は、横ビーム73との結合部を含み下パネル54の上部55に沿って配置された縦壁部78と、下パネル54の下部56に沿って配置された横壁部82と、を備える。縦壁部78は、車幅方向に直交する断面で、上端部がアウトリガー14の上端部よりも上方に位置するように形成されている。横壁部82は、縦壁部78の下縁から縦壁部78よりも水平方向に対して小さい傾斜で後方に延びている。これにより、補強ビーム77は、横断面でL字形状を呈している。より詳細に、補強ビーム77は、横断面で横壁部82の両端部を結ぶ線分が縦壁部78の両端部を結ぶ線分よりも水平方向に対して小さな傾斜で延びるように形成されている。
図4および図5に示すように、縦壁部78は、横ビーム73を延長するように形成され、後方から見て車幅方向に延びている。縦壁部78は、上側鍔部70および下側鍔部71それぞれの一部を含み、下パネル54の上部55に向かって開口する横断面ハット状に形成されている。縦壁部78は、上側鍔部70と下側鍔部71との間に、中央ビード74に連なる上ビード79(第2ビード)を備える。上ビード79は、補強ビーム77の延びる方向に沿って延びている。上ビード79における車幅方向外方の端部は、サイドシル12の前部における上壁12aに上方から結合されている。上ビード79は、サイドシル12との結合部よりも車幅方向内方において、後方から見てフロントサイドフレーム2の後端部とダッシュロアパネル4との結合部(図7参照)に重なっている。下側鍔部71における車幅方向外方の端部は、サイドシル12の前部における内側壁12bに車幅方向内方から結合されている。
横壁部82は、縦壁部78における下側鍔部71の下縁から、下パネル54の下部56に沿って張り出している。横壁部82は、上方から見て縦壁部78から後方に向かいに従い車幅方向の幅が小さくなるように三角形状に形成されている。具体的に、横壁部82の上方から見た平面視外形は、横壁部82の後端部から前方に直線状に延びて縦壁部78に接続する第1辺82aと、横壁部82の後端部から前方かつ車幅方向内方に直線状に延びて縦壁部78に接続する第2辺82bと、を備える(図7参照)。第1辺82aは、サイドシル12の前部における内側壁12bに沿って延びている。第1辺82aは、サイドシル12の前部における内側壁12bに車幅方向内方から結合されている。
横壁部82は、前側鍔部86および後側鍔部87と、前側鍔部86と後側鍔部87との間に設けられた下ビード84(第2ビード)と、下ビード84および上ビード79に連なる少なくとも1つ(図示の例では2つ)のサブビード85(第1ビード)と、を備える。前側鍔部86は、縦壁部78における下側鍔部71に連なっている。前側鍔部86は、下パネル54の下部56の内面に結合している。後側鍔部87は、横壁部82の第2辺82bを含む。後側鍔部87は、下パネル54の下部56の内面、およびフロアパネル8の上面に結合している。
下ビード84は、下パネル54の下部56に向かって開口している。つまり、下ビード84は、上ビード79の開口方向よりも下方に向かって開口している。下ビード84は、上ビード79における車幅方向内方の端部近傍に連なっている。下ビード84は、後方から見てフロントサイドフレーム2の後端部とダッシュロアパネル4との結合部(図7参照)に重なる位置から、車幅方向外方かつ後方に延びている。下ビード84における車幅方向外方の端部は、横壁部82の第1辺82aに位置し、サイドシル12に結合している。
サブビード85は、下パネル54の下部56に向かって開口している。サブビード85は、前側鍔部86を分断するように延び、下ビード84と上ビード79とを連結している。少なくとも1つのサブビード85に含まれる外側サブビード85aは、下ビード84と傾斜メンバ20との結合部(詳細は後述)から、傾斜メンバ20の延在方向に沿って延びている。具体的に、外側サブビード85aは、上方から見て下ビード84との接続部から車幅方向外方かつ前方に延び、上ビード79に接続している。
補強ビーム77とサイドシル12との結合部には、隅部90が形成されている。隅部90は、サイドシル12の内側壁12bと、補強ビーム77の縦壁部78および横壁部82と、によって画成されている。より詳細に、隅部90は、サイドシル12における車幅方向内方を向く内側壁12bと、縦壁部78における後方を向く下側鍔部71と、横壁部82における上方を向く前側鍔部86と、によって画成されている。
図4に示すように、補強ビーム77は、アウトリガー14とともに閉断面を形成している。具体的に、以下の構造により、補強ビーム77およびアウトリガー14は閉断面を形成している。補強ビーム77のうち下ビード84よりも後方に位置する後側鍔部87は、ダッシュロアパネル4およびフロアパネル8のうち少なくともいずれか一方(図示の例ではダッシュロアパネル4)を介して、アウトリガー14の内側壁部62の上部に重なっている。補強ビーム77のうち下ビード84よりも前方に位置する下側鍔部71は、ダッシュロアパネル4を介して、アウトリガー14の外側壁部61の上部に重なっている。これにより、補強ビーム77およびアウトリガー14は、補強ビーム77の下ビード84と、アウトリガー14の下壁部60と、を含む閉断面を形成している。
図1に示すように、一対の傾斜メンバ20は、車幅中心に対する車幅方向の両側で、ダッシュクロスメンバ18とフロアフレーム10とを連結している。傾斜メンバ20は、補強ビーム77の下ビード84に上方から重なり、補強ビーム77に結合されている。傾斜メンバ20は、補強ビーム77との結合部から、車幅方向内方かつ後方に延びている。傾斜メンバ20は、下パネル54の下部56の上面およびフロアパネル8の上面に沿って延び、下パネル54およびフロアパネル8に跨って配置されている。傾斜メンバ20は、上方から見て直線状に延びている。傾斜メンバ20は、下パネル54の下部56の上面およびフロアパネル8の上面に結合されている。傾斜メンバ20の後端部は、フロアフレーム10に結合されている。
図5に示すように、傾斜メンバ20は、互いに平行に延びる一対の傾斜ビード92を備え、横断面ハット状に形成されている。各傾斜ビード92は、傾斜メンバ20の延在方向に沿って延びている。各傾斜ビード92は、上方から見て補強ビーム77の外側サブビード85aに連続するように延びている。傾斜メンバ20は、少なくとも一対の傾斜ビード92を挟んだ両側部分で、補強ビーム77、下パネル54およびフロアパネル8に結合している。
以上に説明したように、本実施形態の車体前部構造は、アウトリガー14の上方でダッシュロアパネル4のホイールハウス後部22の内面に接合された補強ビーム77と、補強ビーム77に結合し、補強ビーム77との結合部から車幅方向内方かつ後方に延びる傾斜メンバ20と、を備える。
この構成によれば、スモールオーバーラップ衝突時に、後退する前輪の後端部がアウトリガー14よりも上方に位置していても、前輪の荷重をダッシュロアパネル4のホイールハウス後部22を介して補強ビーム77によって受け止めることができる。そして、補強ビーム77に入力された荷重は、サイドシル12および傾斜メンバ20の両方に分散して後方に伝達できる。したがって、補強ビーム77が接合したダッシュロアパネル4の変形を抑制できる。
この構成によれば、スモールオーバーラップ衝突時に、後退する前輪の後端部がアウトリガー14よりも上方に位置していても、前輪の荷重をダッシュロアパネル4のホイールハウス後部22を介して補強ビーム77によって受け止めることができる。そして、補強ビーム77に入力された荷重は、サイドシル12および傾斜メンバ20の両方に分散して後方に伝達できる。したがって、補強ビーム77が接合したダッシュロアパネル4の変形を抑制できる。
また、補強ビーム77は、縦壁部78と、縦壁部78の下縁から縦壁部78よりも水平方向に対して小さい傾斜で後方に延びる横壁部82と、を備える。
この構成によれば、縦壁部78が横壁部82よりも前方で、横壁部82よりも上下方向に大きく広がるように形成される。このため、スモールオーバーラップ衝突が生じた際、路面突起等によるサスペンションストロークにより前輪が上下して前輪の高さが変化しても、縦壁部78によって前輪の荷重を受け止めることができる。そして、縦壁部78によって受け止めた荷重を、横壁部82によってサイドシル12および傾斜メンバ20に向けて後方に伝達することができる。したがって、補強ビーム77に入力された荷重をサイドシル12および傾斜メンバ20の両方に確実に分散できる。
この構成によれば、縦壁部78が横壁部82よりも前方で、横壁部82よりも上下方向に大きく広がるように形成される。このため、スモールオーバーラップ衝突が生じた際、路面突起等によるサスペンションストロークにより前輪が上下して前輪の高さが変化しても、縦壁部78によって前輪の荷重を受け止めることができる。そして、縦壁部78によって受け止めた荷重を、横壁部82によってサイドシル12および傾斜メンバ20に向けて後方に伝達することができる。したがって、補強ビーム77に入力された荷重をサイドシル12および傾斜メンバ20の両方に確実に分散できる。
また、縦壁部78は、後方から見て車幅方向に延び、ダッシュロアパネル4に向けて開口する横断面ハット状に形成されている。
この構成によれば、ホイールハウス後部22における前輪の後端部の接触位置が舵角に応じて変化しても、車幅方向に延びる縦壁部78によって前輪の荷重を確実に受け止めることができる。
この構成によれば、ホイールハウス後部22における前輪の後端部の接触位置が舵角に応じて変化しても、車幅方向に延びる縦壁部78によって前輪の荷重を確実に受け止めることができる。
また、横壁部82には、傾斜メンバ20との結合部から傾斜メンバ20の延在方向に沿って延びる傾斜ビード92が形成されている。
この構成によれば、縦壁部78から横壁部82に伝達された荷重を、傾斜ビード92を介して傾斜メンバ20に直接伝達することができる。したがって、補強ビーム77に入力された荷重を傾斜メンバ20に確実に伝達できる。
この構成によれば、縦壁部78から横壁部82に伝達された荷重を、傾斜ビード92を介して傾斜メンバ20に直接伝達することができる。したがって、補強ビーム77に入力された荷重を傾斜メンバ20に確実に伝達できる。
また、横壁部82は、上方から見てサイドシル12に当接する第1辺82aを有する三角形状に形成されている。
この構成によれば、横壁部の上方から見た外形が複雑に屈曲している構成と比較して、横壁部82に伝達された荷重を横壁部82の外部にスムーズに伝達できる。よって、横壁部82の剛性が高まるので、横壁部82の第1辺82aに当接するサイドシル12を含む車両外側部の剛性を高めることができる。また、横壁部82の剛性が高まることで、横壁部82に連なる縦壁部78の変形を抑制することができ、乗員の足元空間を保護することができる。
この構成によれば、横壁部の上方から見た外形が複雑に屈曲している構成と比較して、横壁部82に伝達された荷重を横壁部82の外部にスムーズに伝達できる。よって、横壁部82の剛性が高まるので、横壁部82の第1辺82aに当接するサイドシル12を含む車両外側部の剛性を高めることができる。また、横壁部82の剛性が高まることで、横壁部82に連なる縦壁部78の変形を抑制することができ、乗員の足元空間を保護することができる。
また、サイドシル12の内側壁12bと、補強ビーム77の縦壁部78および横壁部82と、によって隅部90が画成されている。
この構成によれば、補強ビーム77からサイドシル12にかけて隅部90を形成することにより、補強ビーム77およびサイドシル12の剛性を高めることができ、ダッシュロアパネル4の車室側への変形を抑制することができる。また、補強ビーム77に入力された荷重を傾斜メンバ20に確実に伝達できる。
この構成によれば、補強ビーム77からサイドシル12にかけて隅部90を形成することにより、補強ビーム77およびサイドシル12の剛性を高めることができ、ダッシュロアパネル4の車室側への変形を抑制することができる。また、補強ビーム77に入力された荷重を傾斜メンバ20に確実に伝達できる。
また、横壁部82には、後方から見てフロントサイドフレーム2とダッシュロアパネル4との結合部に重なる位置から延びてサイドシル12に結合する下ビード84が形成されている。
この構成によれば、フラット衝突時の衝突荷重をフロントサイドフレーム2から下ビード84を介してサイドシル12に伝達できる。
この構成によれば、フラット衝突時の衝突荷重をフロントサイドフレーム2から下ビード84を介してサイドシル12に伝達できる。
また、傾斜メンバ20は、補強ビーム77との結合部よりも車幅方向内方かつ後方でフロアフレーム10に結合しているとともに、横断面ハット状に形成されている。
この構成によれば、補強ビーム77によって受け止めた前輪の荷重を、傾斜メンバ20を介してフロアフレーム10に伝達できる。また、バッテリBの配置スペースの上方でフロアパネル8が一段盛り上がる場合であっても、傾斜メンバ20を横断面ハット状に形成することで、できるだけ水平方向に沿うロードパスを確保することができる。
この構成によれば、補強ビーム77によって受け止めた前輪の荷重を、傾斜メンバ20を介してフロアフレーム10に伝達できる。また、バッテリBの配置スペースの上方でフロアパネル8が一段盛り上がる場合であっても、傾斜メンバ20を横断面ハット状に形成することで、できるだけ水平方向に沿うロードパスを確保することができる。
また、傾斜メンバ20は、ダッシュロアパネル4およびフロアパネル8に跨って配置されている。
この構成によれば、ダッシュロアパネル4およびフロアパネル8の結合部の剛性を向上させることができる。
この構成によれば、ダッシュロアパネル4およびフロアパネル8の結合部の剛性を向上させることができる。
また、アウトリガー14および補強ビーム77は、閉断面を形成している。
この構成によれば、フラット衝突時の衝突荷重をフロントサイドフレーム2からアウトリガー14および補強ビーム77を介してサイドシル12に伝達できる。この際、アウトリガー14および補強ビーム77が閉断面を形成しているので、衝突荷重をサイドシル12に確実に伝達できる。
この構成によれば、フラット衝突時の衝突荷重をフロントサイドフレーム2からアウトリガー14および補強ビーム77を介してサイドシル12に伝達できる。この際、アウトリガー14および補強ビーム77が閉断面を形成しているので、衝突荷重をサイドシル12に確実に伝達できる。
また、車体前部構造は、アウトリガー14とフロアトンネルとを連結する補強ブラケット16を備える。
この構成によれば、フラット衝突時にフロントサイドフレーム2からアウトリガー14へ伝達される衝突荷重の一部を、補強ブラケット16を介してフロアトンネル6に伝達できる。また、補強ブラケット16の後方にバッテリBを配置することで、補強ブラケット16によりバッテリBを前方から保護することができる。
この構成によれば、フラット衝突時にフロントサイドフレーム2からアウトリガー14へ伝達される衝突荷重の一部を、補強ブラケット16を介してフロアトンネル6に伝達できる。また、補強ブラケット16の後方にバッテリBを配置することで、補強ブラケット16によりバッテリBを前方から保護することができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、本発明の車体前部構造を備えた車両として電気自動車を例に挙げているが、エンジン自動車やハイブリッド車等の車両に上記実施形態の車体前部構造を組み合わせてもよい。
例えば、上記実施形態では、本発明の車体前部構造を備えた車両として電気自動車を例に挙げているが、エンジン自動車やハイブリッド車等の車両に上記実施形態の車体前部構造を組み合わせてもよい。
また、上記実施形態では、ダッシュクロスメンバ18は横ビーム73と左右一対の補強ビーム77とにより形成されているが、これに限定されない。ダッシュクロスメンバは、単一の部材であってもよい。
また、上記実施形態では、傾斜メンバ20はダッシュクロスメンバ18とフロアフレーム20とを連結しているが、これに限定されない。例えば、傾斜メンバは、ダッシュクロスメンバ18とフロアトンネル6とを連結していてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
2…フロントサイドフレーム 4…ダッシュロアパネル 6…フロアトンネル 8…フロアパネル 10…フロアフレーム 12…サイドシル 12a…上壁 12b…内側壁 14…アウトリガー 16…補強ブラケット 20…傾斜メンバ 22…ホイールハウス後部 77…補強ビーム(補強部材) 78…縦壁部 82…横壁部 82a…第1辺(辺) 84…下ビード(第2ビード) 85a…外側サブビード(第1ビード) 90…隅部
Claims (11)
- 車体の前部で車両前後方向に延びるフロントサイドフレームと、
前記フロントサイドフレームの後部に結合し、前輪のホイールハウス後部を有するダッシュロアパネルと、
車体の側部下方に配置されて前記車両前後方向に延びるサイドシルと、
前記フロントサイドフレームと前記サイドシルとを連結し、前記フロントサイドフレームとの結合部から前記サイドシルとの結合部に向けて前記ダッシュロアパネルの下方で車幅方向外方へ延びるアウトリガーと、
前記アウトリガーの上方で前記ホイールハウス後部の車室側を向く内面に接合された補強部材と、
前記補強部材に結合し、前記補強部材との結合部から車幅方向内方かつ後方に延びる傾斜メンバと、
を備えることを特徴とする車体前部構造。 - 前記補強部材は、
縦壁部と、
前記縦壁部の下縁から、前記縦壁部よりも水平方向に対して小さい傾斜で後方に延びる横壁部と、
を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。 - 前記縦壁部は、後方から見て車幅方向に延び、前記ダッシュロアパネルに向けて開口する横断面ハット状に形成されている、
ことを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。 - 前記傾斜メンバは、前記横壁部に結合し、
前記横壁部には、前記傾斜メンバとの結合部から前記傾斜メンバの延在方向に沿って延びる第1ビードが形成されている、
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車体前部構造。 - 前記横壁部は、上方から見て前記サイドシルに当接する辺を有する三角形状に形成されている、
ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の車体前部構造。 - 前記サイドシルは、車幅方向に広がる上壁、および前記上壁における車幅方向内方の側縁から下方に延びる内側壁を有し、
前記内側壁と前記縦壁部と前記横壁部とによって隅部が画成されている、
ことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の車体前部構造。 - 前記横壁部には、後方から見て前記フロントサイドフレームと前記ダッシュロアパネルとの結合部に重なる位置から延びて前記サイドシルに結合する第2ビードが形成されている、
ことを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の車体前部構造。 - 前記ダッシュロアパネルに結合して後方に延びるフロアパネルと、
前記フロアパネルの上面に結合されて前記車両前後方向に延びるフロアフレームと、
を備え、
前記傾斜メンバは、前記補強部材との結合部よりも車幅方向内方かつ後方で前記フロアフレームに結合しているとともに、横断面ハット状に形成されている、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の車体前部構造。 - 前記ダッシュロアパネルに結合して後方に延びるフロアパネルを備え、
前記傾斜メンバは、前記ダッシュロアパネルおよび前記フロアパネルに跨って配置されている、
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の車体前部構造。 - 前記アウトリガーおよび前記補強部材は、閉断面を形成している、
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の車体前部構造。 - 前記ダッシュロアパネルから車幅中心上を後方に延びるフロアトンネルと、
前記アウトリガーと前記フロアトンネルとを連結する補強ブラケットと、
を備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の車体前部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019171483A JP2021046166A (ja) | 2019-09-20 | 2019-09-20 | 車体前部構造 |
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JP (1) | JP2021046166A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113147904A (zh) * | 2021-05-18 | 2021-07-23 | 上汽通用五菱汽车股份有限公司 | 一种两门电动车门环加强框组件 |
CN115257940A (zh) * | 2021-04-30 | 2022-11-01 | 本田技研工业株式会社 | 车身下部构造 |
DE102022122388A1 (de) | 2021-09-09 | 2023-03-09 | Subaru Corporation | Fahrzeug |
WO2023209889A1 (ja) * | 2022-04-27 | 2023-11-02 | 日産自動車株式会社 | 車体構造 |
-
2019
- 2019-09-20 JP JP2019171483A patent/JP2021046166A/ja active Pending
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