JP5970209B2 - 積層基板の切断方法および電子部品の製造方法 - Google Patents

積層基板の切断方法および電子部品の製造方法 Download PDF

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本発明は、積層基板の切断方法および電子部品の製造方法に関する。
電子部品の製造において、基板の切断は、重要な技術である。例えば、パッケージを個々の電子部品に分割する「シンギュレーション」において、基板の切断が用いられる。
シンギュレーションには、例えば、基板にミシン目状の断続的な切れ込みを入れる「ノッチ加工」と、ノッチ加工した基板を前記切れ込みに沿って割る「ブレーキング」とを組み合わせて用いることもある。しかし、ノッチ加工した基板は、搬送時等に割れやすいという問題があるため、この技術を適用できる場面は限られる。このため、やはり、基板の切断技術が必要となる。
電子部品用基板としては、セラミックまたは金属から形成された基板本体上に樹脂層が積層された積層基板がよく用いられる。このような積層基板は、例えば、ダイサーによる切断(ダイシング)またはレーザ光により切断される。例えば、特許文献1では、電子部品チップを樹脂封止したリードフレームを、レーザ光により切断している。
特開2003−249616号公報
しかし、前記積層基板の切断において、レーザ光による切断およびダイシングには、作業効率およびコスト上の課題がある。
まず、レーザ光による切断の場合、樹脂層における前記レーザ光の吸収率が低いと、前記樹脂層が効率良く切断できなかったり、切断できずに前記基板本体の発熱で溶けてしまったり、焦げてしまったりするおそれがある。特に、前記樹脂層が透明樹脂である場合に、このような問題が起こるおそれが大きい。
また、ダイシングの場合、前記基板本体がセラミックまたは金属という硬い材質であるために、切断速度が、約10mm/sec以下と遅く、ダイサーの刃の寿命も短くなる。
そこで、本発明は、効率良く低コストで前記積層基板を切断できる切断方法、および電子部品の製造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明による積層基板の切断方法は、
基板本体上に樹脂層が積層され、前記基板本体がセラミックまたは金属から形成されている積層基板の切断方法であって、
前記樹脂層を切断する第1切断工程と、レーザ光により前記基板本体を切断する第2切断工程とを有し、
前記第1切断工程において、ダイサー、または前記第2切断工程のレーザ光と異なる他のレーザ光を用いて前記樹脂層を切断し、
前記第2切断工程における前記レーザ光が、ファイバーレーザ発振器のCW発振により発生させたレーザ光であることを特徴とする。
また、本発明による電子部品の製造方法は、
電子部品の製造方法であって、
前記電子部品は、基板本体上に樹脂層が積層され、前記基板本体がセラミックまたは金属から形成されている積層基板を含み、
前記製造方法は、前記積層基板を切断する積層基板切断工程を含み、
前記積層基板切断工程が、前記本発明の切断方法であることを特徴とする。
前記本発明の積層基板の切断方法によれば、効率良く低コストで前記積層基板を切断できる。また、それを用いた前記本発明の電子部品の製造方法によれば、効率良く低コストで電子部品を製造できる。
図1は、実施例における積層基板の断面図である。 図2は、実施例における吸着テーブルを示す模式図である。図2(a)は斜視図であり、図2(b)は断面図である。 図3は、実施例における工程断面図である。図3(a)は、樹脂層を切断する第1切断工程を表し、図3(b)は、レーザ光により基板本体を切断する第2切断工程を表す。 図4は、レーザ光により基板本体を切断する第2切断工程の別の例を表す工程断面図である。
つぎに、本発明についてさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の説明により限定されない。
まず、本発明による積層基板の切断方法(以下「本発明の切断方法」という。)は、前述のとおり、
基板本体上に樹脂層が積層され、前記基板本体がセラミックまたは金属から形成されている積層基板の切断方法であって、
前記樹脂層を切断する第1切断工程と、レーザ光により前記基板本体を切断する第2切断工程とを有し、
前記第1切断工程において、ダイサー、または前記第2切断工程のレーザ光と異なる他のレーザ光を用いて前記樹脂層を切断し、
前記第2切断工程における前記レーザ光が、ファイバーレーザ発振器のCW発振により発生させたレーザ光であることを特徴とする。
まず、前記第1切断工程においては、ダイサーを用いることで、前記樹脂層におけるレーザ光の吸収率が低いという問題がなく、効率良く前記樹脂層を切断できる。また、前記第1切断工程においては、ダイサーに代えて、前記第2切断工程のレーザ光と異なる他のレーザ光を用いても良い。すなわち、前記樹脂層および前記基板本体という異なる材質の切断に同一のレーザ光を用いると、前記基板本体の切断に最適なレーザ光が、前記樹脂層の切断には最適でないために、前述のような問題が起きることがある。本発明では、前記樹脂層および前記基板本体のそれぞれに最適な、異なるレーザ光を用いることで、この問題を解決しても良い。前記第1切断工程における前記他のレーザ光は、特に限定されないが、例えば、前記第2切断工程のレーザ光に対し、波長、発振方式、および媒体の少なくとも一つが異なるレーザ光であっても良い。前記他のレーザ光のレーザ発振器としては、例えば、YAGレーザ、COレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、ディスクレーザ、DPSSレーザ、エキシマレーザ等が挙げられる。また、前記他のレーザの発振方式は、例えば、CW発振でも良いし、パルス発振でも良い。
つぎに、前記第2切断工程においては、レーザ光により前記基板本体を切断する。すなわち、前記基板本体は、セラミックまたは金属という硬い材質であるが、本発明の切断方法では、その切断にダイサーを用いずレーザ光を用いることで、ダイサーの刃の摩耗および損傷を抑制でき、ダイサーの刃の寿命が長くなる。なお、前記第1切断工程においてダイサーに代えて前記他のレーザ光を用いる場合は、ダイサーおよびダイサーの刃を全く用いずに前記積層基板を切断することも可能である。
本発明の切断方法では、前記第2切断工程におけるレーザ光として、ファイバーレーザ発振器のCW発振により発生させたレーザ光を用いる。従来、セラミック基板等のレーザ光による切断は、Qスイッチパルス発振または変調パルス発振による非熱加工で行うことが多かったが、切断速度が遅いという問題があった。また、ステルスダイシングによるワンパスの切断では基板厚み0.1mm程度までしか対応できないなど、切断効率があまり良くなかった。一方、CW発振によるセラミックや金属の切断は、ドロス(切りくず)が大量に発生し基板に付着する等のおそれがあるため、従来は、あまり用いられていなかった。しかし、本発明者は、CW発振にファイバーレーザ発振器を用いることで、ビーム品質が改質され(特に、シングルモードの場合)、ドロスの発生を抑制できることを見出した。すなわち、前記第2切断工程によれば、ドロスを大量に発生させず、かつ効率良く前記基板本体を切断することができる。
なお、本発明において、「セラミック」は、非金属無機材料全般を含む。前記積層基板の前記基板本体において、セラミックとしては、特に限定されないが、例えば、ケイ酸塩、アルミナ、HTCC(高温同時焼成セラミック)、LTCC(低温同時焼成セラミック)、炭化ケイ素、窒化アルミ等が挙げられる。また、前記基板本体は、セラミックおよび金属の一方のみから形成されていても良いが、両方により形成されていても良く、または、セラミックおよび金属以外の材質をさらに含んでいても良い。前記積層基板は、例えば、前記基板本体が金属フレームを含む積層基板等であっても良い。
前記第2切断工程では、CW発振のレーザ光を用いることにより、きわめて速く前記基板本体を切断できる。レーザ光照射により熱が発生する場合があるが、前記基板本体の材質であるセラミックまたは金属は、放熱性に優れるため、前記積層基板への熱の影響を最小限に抑えることができる。また、ファイバーレーザ発振器の使用により、高品質のレーザ光を得ることができる。さらに、ファイバーレーザ発振器は、他のレーザ発振器に比べても寿命が非常に長く、例えば、LD寿命10万時間以上も可能であるため、きわめてランニングコストが低い。また、ファイバーレーザは、COレーザと比較して、波長の回折限界により、得られるスポット径が約1/10となり、エネルギー密度が上がるため、発振器出力に対する効率が良い。
前記第1切断工程において、切断面が前記基板本体まで達するように(すなわち、前記基板本体表面に切れ込みが入るように)前記樹脂層を切断することが好ましい。これにより、前記第1切断工程において、切断部の前記樹脂層を完全に除去することができる。前記基板本体は硬い材質であるが、本発明の切断方法では、ダイサーの刃との接触を、例えば前記基板本体表面のみにとどめることにより、ダイサーの刃の摩耗や損傷を最小限に抑制できる。これは、前述のとおり、前記基板本体の切断自体にダイサーを用いる必要がないためである。
また、前記第2切断工程において、上部に溝を有するテーブル上に前記積層基板を固定し、前記基板本体を前記溝の直上で切断することが好ましい。このようにすれば、前記第2切断工程で発生したドロスを前記溝の中に落とすことで、前記ドロスの、前記積層基板への付着を一層効果的に防止できる。
前記樹脂層を形成する樹脂は、特に限定されないが、例えば、透明樹脂、蛍光樹脂および白色樹脂からなる群から選択される少なくとも一つであっても良い。具体的には、例えば、LED用積層基板の基板本体上に、LEDレンズ用の透明樹脂層が積層された場合が挙げられる。特に、レーザ光の吸収率が低くレーザ光では切断しにくい透明樹脂の場合、ダイサーによれば効率的に切断することができる。
前記第2切断工程における前記レーザ光の波長は、特に限定されないが、好ましくは、500〜2100nmの範囲であり、より好ましくは、1000〜2100nmの範囲であり、さらに好ましくは、1030〜1100nmの範囲である。CWファイバーレーザ発振器の出力も特に限定されないが、好ましくは、100〜1000Wの範囲であり、より好ましくは、300〜500Wの範囲である。
前記積層基板も特に限定されないが、例えば、LED基板であっても良いし、その他の半導体部品用基板、または車載用基板等であっても良い。
さらに、本発明による電子部品の製造方法においては、前述のとおり、前記電子部品は、基板本体上に樹脂層が積層され、前記基板本体がセラミックまたは金属から形成されている積層基板を含み、前記製造方法は、前記積層基板を切断する積層基板切断工程を含み、前記積層基板切断工程が、前記本発明の切断方法である。本発明の製造方法により製造される電子部品も、特に限定されないが、例えば、LEDであっても良いし、その他の半導体部品、または車載用基板等であっても良い。
以下、本発明の具体的な実施例を図面に基づいて説明する。各図は、説明の便宜のため、適宜省略、誇張等をして模式的に描いている。
図1は、本実施例で用いる積層基板を模式的に示す断面図である。図示のとおり、この積層基板10は、基板本体11の上に、樹脂層12が積層されている。基板本体11は、セラミック(例えばアルミナ)または金属から形成されている。なお、図1の積層基板10は、LED基板であり、樹脂層12は、LEDレンズ用樹脂層であって、透明樹脂から形成されている。ただし、前述のとおり、本発明の製造方法に用いる積層基板は、これには限定されない。
図2は、本実施例で用いる吸着テーブルを示す模式図である。図2(a)は斜視図であり、図2(b)は、図2(a)の、I−I方向に見た断面図である。図示のとおり、この吸着テーブル20は、吸着テーブル本体21上に吸着パッド22が貼付されて形成されている。吸着テーブル20には、吸着パッド22上面から吸着テーブル本体21まで達する溝23が縦横に形成されており、溝23の直上で積層基板10を切断することができる。また、溝23とは別に、吸着パッド22上面から吸着テーブル本体21まで達する孔24が設けられている。吸着テーブル本体21の内部には、空洞25が設けられており、孔24と空洞25とは、つながって一体となっている。空洞25は、孔24を介してのみ、吸着テーブル本体21の外に向かって開かれており、その他の部分は閉じられている。後述のように、吸着パッド22上に積層基板を載置した後、孔24および空洞25内部を減圧にすることで、前記積層基板を吸着パッド22上に吸着することができる。吸着パッド22は、特に限定されないが、例えば、前記第2切断工程におけるレーザ光の吸収率が低い透明樹脂等により形成することができる。吸着パッド22の寿命を長くするためには、前記レーザ光の吸収率が低いことに加え、耐熱性が高いことが好ましい。
つぎに、図3を用いて、本実施例による積層基板の切断方法を説明する。図3(a)は、樹脂層を切断する第1切断工程を表し、図3(b)は、レーザ光により基板本体を切断する第2切断工程を表す。
まず、前記第1切断工程に先立ち、図3(a)に示すように、吸着パッド22上に積層基板10を載置する。このとき、基板本体11側が吸着パッド22に接し、切断しようとする部分が溝23の直上に位置し、かつ、孔24が基板本体11により完全に塞がれて密閉状態となるようにする。つぎに、密閉状態となった孔24および空洞25の内部を、真空ポンプ(図示せず)により吸引して減圧にすることで、積層基板10(基板本体11)を吸着パッド22に吸着させて固定する。
つぎに、図3(a)に示すように、ダイサーの刃31を切断しようとする部分に押し当て、樹脂層12を切断する。このとき、前述のように、切断面が基板本体11まで達するように(基板本体11表面に切れ込みが入るように)樹脂層12を切断することが好ましい。具体的には、例えば、基板本体11上面からの深さ30μm程度まで切り込んでも良い。このようにして、樹脂層12を切断する第1切断工程を行うことができる。
さらに、図3(b)に示すように、積層基板10の上方からダイサーの刃31を除去し、これに代えて、レーザ光32照射用のレーザ(図示せず)、および、アシストガス34噴射用のノズル33を配置する。ノズル33は、アシストガス34を、レーザ光32と同軸上において高圧で噴射可能な同軸高圧ノズルであることが好ましい。より具体的には、例えば、0.5MPa以上、好ましくは2MPa程度の高圧ガスに対応した同軸ノズル仕様であっても良い。
そして、樹脂層12が切断され除去されて露出した基板本体11表面に、レーザ光32を照射し、基板本体11を切断する。このようにして、第2切断工程を行うことができる。基板本体11の切断により発生したドロス35が溝23の中に落ちることで、ドロス35が積層基板10に付着することを一層効果的に防止できる。アシストガス34を上方から噴射することで、さらにドロス35が溝23の中に落ちやすくなり、ドロス35の積層基板10への付着を、より一層効果的に防止できる。溝23内に溜まったドロス35は、適時に溝23内から掻き出すことで処理できる。
なお、本発明の切断方法では、上部に溝を有するテーブルを用いなくても良いが、このようなテーブルを用いれば、前記のとおり、ドロスの積層基板への付着を一層効果的に防止できるため好ましい。なお、前記溝は、例えば、前記テーブル上部のみにとどまらず前記テーブル下部または下端まで達していても良い。さらに、前述のとおり、アシストガスを噴射してドロスを落とすことで、例えば、積層基板のメタライズ部溝形状や内部配線等由来のドロスに起因する問題を、より一層効果的に軽減できる。
また、前記第1切断工程では、ドロスが下に落ちないため、上部に溝を有するテーブルを用いなくても良い。しかし、図3に示したように、前記第1切断工程でも上部に溝を有するテーブルを用いれば、前記第1切断工程から前記第2切断工程に移行する際に積層基板を移動させる必要がないため簡便で好ましい。
なお、前記第2切断工程では、図3(b)の工程に代えて、例えば図4の工程断面図に示すように、積層基板10を上下反転させて樹脂層12を吸着テーブル20の吸着パッド22に密着させ、樹脂層12と反対側から基板本体11を切断しても良い。図4においては、吸着テーブル本体21の上面(吸着パッド22が取り付けられている面)側の、吸着パッド22に囲まれた部分には、樹脂層12のレンズ部分を収容可能な孔が設けられ、その孔が孔24とつながっている。これらと、前述のとおり積層基板10を上下反転させること以外は、図4は、図3(b)と同様である。図4における前記第2切断工程も、図3(b)と同様にして行うことができる。
前記第2切断工程を図4にしたがって行う場合、前記第1切断工程は、例えば、図3(a)と同様に行うことができる。この場合、前記第1切断工程後に、積層基板10を上下反転させる必要がある。また、この場合、前記第1切断工程は、図4と同じ吸着テーブル20上で行っても良いし、別の場所(例えば、別のテーブル上)で行っても良い。また、前記第1切断工程は、例えば、積層基板10の樹脂層12側を下方に向けた状態で、積層基板10の下方から樹脂層12側に、レーザ光32と異なる他のレーザ光を照射することにより行っても良い。このようにすれば、例えば、前記第1切断工程後に、積層基板10の上下反転および移動をせずに、前記第2切断工程を行うことも可能である。
また、図4に示した例では、例えば、樹脂層12に吸着パッド22の機能を兼ねさせることで、吸着パッド22を省略することも可能である。
本発明の切断方法では、例えば図3および図4に示したように、積層基板を吸着可能な吸着テーブルを用いることが好ましい。吸着方式は特に限定されず、例えば、粘着剤等による吸着でも良いが、図3および図4に示したように空気圧により吸着するのが、積層基板の着脱が簡便であるため、より好ましい。本発明の切断方法は、吸着テーブルを用いずに行うことも可能であるが、吸着テーブルを用いれば、積層基板をテーブルに貼りつけて固定するダイシングテープが不要になる。これによれば、ダイシングテープのコストが削減できるとともに、ダイシングテープ貼付および剥離の工程が不要となり、製造効率が向上する。
さらに、図3(a)および(b)では、便宜上、樹脂層12を全て切断し終えてから基板本体11を切断するように説明したが、本発明は、これに限定されない。具体的には、例えば、吸着テーブル20またはダイサーの刃31、レーザ光32およびノズル33を平行移動させながら、基板本体11上の樹脂層12を除去し終えた箇所に、次々とレーザ光32を照射して切断することが好ましい。このようにすれば、事実上、前記第1切断工程と前記第2切断工程とを同時に1つの工程(ワンパス)で行うことができるため、さらに切断速度が速くなり、効率が向上する。また、例えば、図4の例においても、積層基板10の上下から同時にレーザ光を照射することで、前記第1切断工程と前記第2切断工程とを同時にワンパスで行うことも可能である。
本発明の切断方法において、切断速度は特に限定されないが、例えば、厚み0.7mm以下の積層基板に対し、100mm/sec以上のワンパス切断も可能である。例えば、厚み0.5mmの積層基板では、300mm/secの切断速度も達成可能であり、さらに、場合によっては、500mm/secの切断速度も実現可能である。ただし、これらの数値は例示であり、本発明を何ら限定しない。
なお、本発明による電子部品の製造方法は、前述のとおり、積層基板を切断する工程が、前記本発明の切断工程であるが、それ以外の工程は任意であり、どのような工程を含んでいても良い。例えば、本実施例によれば、図1〜4により説明した積層基板10の切断工程を含む方法でLEDを製造できるが、LEDの製造における他の工程は、特に限定されず、任意である。
本発明によれば、前述のとおり、効率良く低コストで、積層基板の切断および電子部品の製造が可能である。例えば、LED基板シンギュレーションにおいて、積層基板をダイシングのみで切断する場合と比較して、COO(Cost of Ownership)を、一貫機試算ベースで約1/5に低減することも可能である。ただし、この数値も例示であって、本発明を限定するものではない。
また、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、必要に応じて、任意にかつ適宜に組み合わせ、変更し、又は選択して採用できるものである。
10 積層基板
11 基板本体
12 樹脂層
20 吸着テーブル
21 吸着テーブル本体
22 吸着パッド
23 溝
24 孔
31 ダイサーの刃
32 レーザ光
33 ノズル
34 アシストガス
35 ドロス

Claims (7)

  1. 基板本体上に、少なくとも一部がレンズ用である樹脂層が積層され、前記基板本体がセラミックまたは金属から形成されている、LED基板である積層基板の切断方法であって、
    前記樹脂層を切断する第1切断工程と、レーザ光により前記基板本体を切断する第2切断工程とを有し、
    前記第1切断工程において、ダイサーを用いて前記樹脂層を切断し、
    前記第2切断工程における前記レーザ光が、ファイバーレーザ発振器のCW発振により発生させたレーザ光であることを特徴とする切断方法。
  2. 前記第1切断工程において、切断面が前記基板本体まで達するように前記樹脂層を切断する請求項1記載の切断方法。
  3. 前記第2切断工程において、上部に溝を有し、樹脂製の吸着パッドを具備したテーブル上に前記積層基板を固定し、前記基板本体を前記溝の直上で切断する請求項1または2記載の切断方法。
  4. 前記樹脂層が、透明樹脂、蛍光樹脂および白色樹脂からなる群から選択される少なくとも一つにより形成されている請求項1から3のいずれか一項に記載の切断方法。
  5. 前記基板本体がセラミックであり、前記第2切断工程における前記レーザ光の波長が、1030〜1100nmの範囲であり、前記ファイバーレーザ発振器の出力が300〜500Wの範囲である請求項1から4のいずれか一項に記載の切断方法。
  6. 前記第2切断工程において、前記レーザ光と同軸上で、ノズルにより、前記積層基板にアシストガスを噴射し、
    前記ノズルが、2MPa以上の高圧ガスに対応した同軸ノズル仕様である請求項1から5のいずれか一項に記載の切断方法。
  7. 電子部品の製造方法であって、
    前記電子部品は、基板本体上に、少なくとも一部がレンズ用である樹脂層が積層され、前記基板本体がセラミックまたは金属から形成されている、LED基板である積層基板を含み、
    前記製造方法は、前記積層基板を切断する積層基板切断工程を含み、
    前記積層基板切断工程が、請求項1から6のいずれか一項に記載の切断方法であることを特徴とする製造方法。
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