JP5969401B2 - クラッチ装置及びパワーウィンドウ駆動装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されているようなクラッチ機構を備えたパワーウィンドウ装置では、伝達損失を発生させることなく、負荷によるモータ出力軸の回転を阻止することができるが、クラッチ機構の部品点数が増大するため、部品コスト及び組立てコストが増大するという問題点がある。
上記クラッチ装置において、前記回転制御装置は、前記第一の連結部材に設けられ、該第一の連結部材の回転軸心に対し偏芯して設けられる連結孔と、前記第二の連結部材に設けられ、前記連結孔に回転可能に支持される連結軸と、前記軸受部に設けられ、前記連結孔の中心を回転軸心として回転する第二の連結部材に当接して該第二の連結部材の回転を阻止する回転阻止部とを備えた。
上記クラッチ装置において、前記軸受部には、前記第一の連結部材を回転可能に支持する第一の内周面と、該第一の内周面より大きい直径で形成された第二の内周面を設け、前記回転阻止部として、前記第二の内周面と前記第二の連結部材との間に、前記第一の連結部材の回転軸心と前記連結孔の中心との偏芯距離より小さい隙間を備えた。
上記クラッチ装置において、前記第一の連結部材と第二の連結部材との間に、クッションを介在させた。
上記クラッチ装置において、前記クッションは、前記第一の連結部材から突出される係止突部と、前記第二の連結部材から突出される係止突部をそれぞれ係合可能とした係止凹部を備えた合成ゴム材で形成した。
上記クラッチ装置において、前記クッションは、前記第一の連結部材から突出される係止突部と、前記第二の連結部材から突出される係止突部をそれぞれ係合可能とした係止凹部を備えた環状のバネとした。
上記クラッチ装置において、前記係止突部を丸軸状とし、前記係止凹部を前記係止突部を嵌合可能とした円形孔とした。
上記課題を解決するパワーウィンドウ駆動装置は、モータと、レギュレータ装置を駆動するウォームシャフトとの間に、前記モータの回転を前記ウォームシャフトに伝達するクラッチ装置を備えたパワーウィンドウ駆動装置において、前記クラッチ装置は、軸受部に回転可能に支持され、前記モータの出力軸と同一軸心で回転する第一の連結部材と、前記第一の連結部材の回転に基づいて、該第一の連結部材の回転を前記ウォームシャフトに伝達する第二の連結部材と、前記ウォームシャフトの負荷により該ウォームシャフトに作用する回転力に基づいて、前記第二の連結部材を前記軸受部に当接させて回転を阻止する回転制御装置を備え、前記回転制御装置は、前記第一の連結部材に設けられ、該第一の連結部材の回転軸心に対し偏芯して設けられる連結孔と、前記第二の連結部材に設けられ、前記連結孔に回転可能に支持される連結軸と、前記軸受部に設けられ、前記連結孔の中心を回転軸心として回転する第二の連結部材に当接して該第二の連結部材の回転を阻止する回転阻止部とを備えた。
モータユニット1が作動して出力軸12が正転あるいは逆転されると、クラッチ装置2では第一の連結部材10が中心c1を回転軸心として回転される。すると、第一の連結部材10の回転は、クッション20を介して第二の連結部材16に伝達され、第二の連結部材16及びウォームシャフト4が中心c1を回転軸心として回転される。
モータユニット1の作動が停止した状態で、ウォームホィール5に作用する負荷によりウォームシャフト4が回転されると、クラッチ装置2では、第二の連結部材16の連結軸18が第一の連結部材10の連結孔14内で中心c3を回転軸心として回転する。
(1)モータユニット1の非作動時に、ウォームホィール5に作用する負荷によりウォームシャフト4に回転力が作用したとき、第二の連結部材16の主軸部17を軸受部6の第二の内周面8に当接させて、ウォームシャフト4の回転を阻止することができる。従って、モータユニット1の非作動時のウィンドウガラスの無用な昇降動作を阻止することができる。
(2)モータユニット1の非作動時のウィンドウガラスの無用な昇降動作を阻止するクラッチ装置2は、軸受部6と、第一の連結部材10と、第二の連結部材16と、クッション20とで構成することができる。従って、部品点数の増大を防止して、部品コスト及び組立てコストの増大を抑制することができる。
(3)クラッチ装置2に伝達損失を備える必要がないので、モータユニット1の作動時には、出力軸12から出力される回転トルクをウォームシャフト4に損失をともなうことなく伝達することができる。従って、伝達損失分を補完するような大型のモータを使用する必要はない。
(4)第一の連結部材10と第二の連結部材16との間にクッション20を介在させているので、クラッチ装置2でのトルク伝達時に、騒音の発生を抑制することができる。
(5)モータユニット1の非作動時に、第二の連結部材16の回転が阻止された後、ウォームホィール5に負荷が作用しなくなると、クッション20の反発力により、第二の連結部材16の主軸部17と軸受部6の第二の内周面8との間に所定の隙間tが確保される状態に自動的に復帰させることができる。
(第二の実施形態)
図8は、第二の実施形態を示す。この実施形態は、第一の実施形態のクッション20の別例を示すものである。第一の実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明する。
(第三の実施形態)
図9は、第三の実施形態を示す。この実施形態は、第一の実施形態のクッション20の別例を示すものである。第一の実施形態と同一構成部分は、同一符号を付して説明する。
このように構成されたクッション33の係止孔35に第一及び第二の連結部材10,16の係止突部36,37を嵌挿することにより、第一及び第二の連結部材10,16の間にクッション33が介在される。
・第一の連結部材10と第二の連結部材16に設けられる係止突部の数は、3つずつ以外の任意の数としてもよい。
Claims (8)
- 軸受部に回転可能に支持され、モータの出力軸と同一軸心で回転する第一の連結部材と、
前記第一の連結部材の回転に基づいて、該第一の連結部材の回転を駆動軸に伝達する第二の連結部材と、
前記駆動軸の負荷により該駆動軸に作用する回転力に基づいて、前記第二の連結部材を前記軸受部に当接させて回転を阻止する回転制御装置と
を備えたことを特徴とするクラッチ装置。 - 前記回転制御装置は、
前記第一の連結部材に設けられ、該第一の連結部材の回転軸心に対し偏芯して設けられる連結孔と、
前記第二の連結部材に設けられ、前記連結孔に回転可能に支持される連結軸と、
前記軸受部に設けられ、前記連結孔の中心を回転軸心として回転する第二の連結部材に当接して該第二の連結部材の回転を阻止する回転阻止部と
を備えたことを特徴とする請求項1記載のクラッチ装置。 - 前記軸受部には、前記第一の連結部材を回転可能に支持する第一の内周面と、該第一の内周面より大きい直径で形成された第二の内周面を設け、前記回転阻止部として、前記第二の内周面と前記第二の連結部材との間に、前記第一の連結部材の回転軸心と前記連結孔の中心との偏芯距離より小さい隙間を備えたことを特徴とする請求項2記載のクラッチ装置。
- 前記第一の連結部材と第二の連結部材との間に、クッションを介在させたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクラッチ装置。
- 前記クッションは、前記第一の連結部材から突出される係止突部と、前記第二の連結部材から突出される係止突部をそれぞれ係合可能とした係止凹部を供えた合成ゴム材で形成したことを特徴とする請求項4記載のクラッチ装置。
- 前記クッションは、前記第一の連結部材から突出される係止突部と、前記第二の連結部材から突出される係止突部をそれぞれ係合可能とした係止凹部を備えた環状のバネとしたことを特徴とする請求項4記載のクラッチ装置。
- 前記係止突部を丸軸状とし、前記係止凹部を前記係止突部を嵌合可能とした円形孔としたことを特徴とする請求項5記載のクラッチ装置。
- モータと、レギュレータ装置を駆動するウォームシャフトとの間に、前記モータの回転を前記ウォームシャフトに伝達するクラッチ装置を備えたパワーウィンドウ駆動装置において、
前記クラッチ装置は、
軸受部に回転可能に支持され、前記モータの出力軸と同一軸心で回転する第一の連結部材と、
前記第一の連結部材の回転に基づいて、該第一の連結部材の回転を前記ウォームシャフトに伝達する第二の連結部材と、
前記ウォームシャフトの負荷により該ウォームシャフトに作用する回転力に基づいて、前記第二の連結部材を前記軸受部に当接させて回転を阻止する回転制御装置と
を備え、
前記回転制御装置は、
前記第一の連結部材に設けられ、該第一の連結部材の回転軸心に対し偏芯して設けられる連結孔と、
前記第二の連結部材に設けられ、前記連結孔に回転可能に支持される連結軸と、
前記軸受部に設けられ、前記連結孔の中心を回転軸心として回転する第二の連結部材に当接して該第二の連結部材の回転を阻止する回転阻止部と
を備えたことを特徴とするパワーウィンドウ駆動装置。
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