JP2010065724A - フレキシブルカップリング - Google Patents

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Abstract

【課題】回転トルク伝達時に連結帯同士の張力のばらつきにより発生する動的な芯ずれを抑制する。
【解決手段】円周上に等間隔に配置された6個の糸巻と、円周方向に隣り合う糸巻51同士に巻き掛けられた連結帯52と、をそれぞれ有し、互いの糸巻51を対向させた状態で回転一体に連結された第1および第2カップリング5A,5Bと、第1および第2カップリング5A,5Bの糸巻51,51に円周方向1つ置きに固定されることにより、第1および第2カップリング5A,5Bを回転一体に連結する中間連結部材7と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、2軸の軸端同士を連結して回転トルクを伝達するとともに、両軸間で振動や撓みを吸収するフレキシブルカップリングに関する。
プロペラシャフト等の回転軸の連結にフレキシブルカップリングが使用される場合がある(例えば、特許文献1参照。)。このフレキシブルカップリングは、2軸の軸端同士を連結して回転トルクを伝達するとともに、両軸間において振動や撓みを吸収する。
例えば、特許文献1に開示されているフレキシブルカップリングは、円周方向に等間隔に設けられた糸巻と、円周方向に隣り合う糸巻に跨ってループ状に巻き掛けられた連結帯と、これらの糸巻および連結帯を埋設したゴムなどの環状弾性体とを備えている。
上記糸巻は、駆動側回転軸の軸端に固定される駆動側糸巻と、従動側回転軸の軸端に固定される従動側糸巻とからなる。また、上記連結帯は、駆動側回転軸が正方向に回転駆動しているときに張力が発生する第1連結帯と、駆動側回転軸が逆方向に回転駆動しているときに張力が発生する第2連結帯とからなる。
駆動側回転軸の正方向の回転トルクは、駆動側回転軸側から順に駆動側糸巻、第1連結帯、従動側糸巻を介して従動側回転軸へ伝達される。一方、駆動側回転軸の逆方向の回転トルクは、駆動側回転軸側から順に駆動側糸巻、第2連結帯、従動側糸巻を介して、従動側回転軸へ伝達される。なお、糸巻および連結帯を埋設した環状弾性体も若干量の回転トルクの伝達を担う。
特開2003−28189号公報
上記フレキシブルカップリングが回転トルクを伝達する際に、3つの第1連結帯又は第2連結帯に張力が発生するが、3つの連結帯の張力にばらつきが生じると、フレキシブルカップリングに動的な芯ずれが発生するため、3つの連結帯の張力は均等になることが望ましい。しかし、3つの連結帯の張力を完全に等しくすることは容易ではない。
図15は、上記従来のフレキシブルカップリング90の概略図である。符号91は駆動側回転軸に固定された駆動側糸巻、符号92は従動側回転軸に固定された従動側糸巻、符号93は第1連結帯、符号94は第2連結帯、符号95は環状弾性体である。
このフレキシブルカップリング90において、駆動側回転軸が正回転してその回転トルクが従動側回転軸に伝達される場合、3つの第1連結帯93にそれぞれ張力が発生する。そして、各張力は、従動側糸巻92を回転方向に引っ張る力T1,T2,T3として作用する。このとき、例えば1つの第1連結帯93の張力によって引っ張られる力T3が他の2つの第1連結帯93の張力によって引っ張られる力T1,T2に比べて小さい場合、図16に示すように、引っ張られる力T1,T2,T3の間で、矢印Zに示すアンバランス力が発生する。これがフレキシブルカップリング90の動的な芯ずれとなる。
このようにフレキシブルカップリング90に動的な芯ずれが発生すると、フレキシブルカップリング90によって連結された2つの回転軸にも動的な芯ずれの影響が及び、これがこもり音、振動発生の要因となり得る。
本発明は、上記の問題点に鑑みて創案されたものであり、回転トルク伝達時に連結帯同士の張力のばらつきにより発生する動的な芯ずれを抑制することを可能としたフレキシブルカップリングを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための手段として、本発明のフレキシブルカップリングは、以下のように構成されている。すなわち、本発明のフレキシブルカップリングは、円周上に等間隔に配置された4個以上の複数個の糸巻と、円周方向に隣り合う糸巻同士に巻き掛けられた連結帯と、をそれぞれ有している。そして、互いの糸巻を対向させた状態で回転一体に連結された第1および第2カップリングと、前記第1および第2カップリングの糸巻に円周方向1つ置きに固定されることにより、前記第1および第2カップリングを回転一体に連結する中間連結部材と、を備えている。
また、上記フレキシブルカップリングは、以下のように構成されていることが望ましい。すなわち、本発明のフレキシブルカップリングは、上記構成において、前記第1カップリングの糸巻は、第1回転軸の軸端部に固定された第1回転軸側糸巻と、前記中間連結部材に固定された中間連結部材側糸巻とが円周方向に交互に配置されたものからなる。また、前記第2カップリングの糸巻は、第2回転軸の軸端部に固定された第2回転軸側糸巻と、前記中間連結部材に固定された中間連結部材側糸巻とが円周方向に交互に配置されたものからなる。そして、前記中間連結部材は、前記第1回転軸側糸巻と前記第2回転軸側糸巻とを対向させた状態で前記第1カップリングと前記第2カップリングとを回転一体に連結している。
かかる構成を備えるフレキシブルカップリングによれば、第1カップリングにおける連結帯同士の張力のばらつきにより発生する動的なアンバランス力が発生し易い方向と、第2カップリングにおけるそのアンバランス力が発生し易い方向とが相違する。このため、回転トルク伝達時に第1カップリングにおいて連結帯同士の張力のばらつきにより発生する動的なアンバランス力と、第2カップリングにおいて連結帯同士の張力のばらつきにより発生する動的なアンバランス力とが打ち消し合って全体として動的なアンバランス力を抑制する可能性が高くなる。
本発明のフレキシブルカップリングによれば、回転トルク伝達時に連結帯同士の張力のばらつきにより発生する動的な芯ずれを抑制することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、図1に示すように、自動車等の車両のプロペラシャフト1における第1回転軸2と第2回転軸3とを本発明に係るフレキシブルカップリング4を介して結合した場合を例に挙げて説明する。なお、フレキシブルカップリング4が車両の前後進駆動力を伝達する時に、第1回転軸2は駆動側回転軸、第2回転軸3は従動側回転軸となる。
[フレキシブルカップリングの構成]
フレキシブルカップリング4は、第1回転軸2の軸端部2aに回転一体に固定された第1カップリング5Aと、第2回転軸3の軸端部3aに回転一体に固定された第2カップリング5Bと、第1カップリング5Aと第2カップリング5Bとの間に設けられて、これらのカップリング5A,5Bを回転一体に連結する中間連結部材7とを備えている。
第1および第2カップリング5A,5Bは、図2および図3に示すように、回転軸芯を中心とした円周上に等間隔に配置された6個の糸巻51と、円周方向に隣り合う各2個の糸巻51に巻き掛けられた連結帯52と、糸巻51および連結帯52を埋設して成形された環状弾性体53とを備えている。なお、糸巻の数量は、4個以上であればよいが、4n+2個(nは自然数である。)であることが望ましい。
各糸巻51は、後述する連結帯52が巻き掛けられるものであり、例えば、筒状のスリーブ56と、スリーブ56の外周面に径方向遠心側に延在した鍔部57とで構成されたものが使用される。糸巻51の内径側には、筒状の接続部材58が圧入されており、糸巻51は、この接続部材58を介して第1回転軸2の軸端部2a又は中間連結部材7にボルト54およびナット55等の固定具にて固定されている。なお、接続部材58の一端部は、位置決めのために第1回転軸2の軸端部2a又は中間連結部材7に形成された陥没部2b,70に嵌入されている。
また、第1カップリング5Aの6個の糸巻51は、第1回転軸2の軸端部2aに固定される3個の第1回転軸側糸巻51Aと、中間連結部材7に固定される同数個の中間連結部材側糸巻51Bとで構成されている。これらの第1回転軸側糸巻51Aと中間連結部材側糸巻51Bとは円周方向に交互に配置されている。なお、第1回転軸側糸巻51Aと中間連結部材側糸巻51Bの数量は、それぞれ2個以上であればよいが、好ましくはそれぞれ2n+1個(nは自然数である。)であることが望ましい。
一方、第2カップリング5Bの6個の糸巻51は、中間連結部材7に固定される3個の中間連結部材側糸巻51Cと、第2回転軸3の軸端部3aに固定される同数個の第2回転軸側糸巻51Dとで構成されており、これらも円周方向に交互に配置されている。なお、中間連結部材側糸巻51Cと第2回転軸側糸巻51Dの数量は、それぞれ2個以上であればよいが、好ましくはそれぞれ2n+1個(nは自然数である。)であることが望ましい。
第1カップリング5Aの連結帯52は、円周方向に隣り合う第1回転軸側糸巻51Aと中間連結部材側糸巻51Bとに跨ってループ状に巻き掛けられている。この連結帯52は、例えば、ポリエステル、ナイロン等の所要の引張弾性を有する高分子材料からなる線材を多層状に巻回したものからなる。また、連結帯52は、プロペラシャフト1が車両の前進駆動力を伝達する時(矢印P方向への回転時)に張力が発生する正トルク用連結帯52Aとプロペラシャフト1が車両の後進駆動力を伝達する時(矢印Pと逆方向への回転時)に張力が発生する負トルク用連結帯52Bとが円周方向に交互に配設されている。
一方、第2カップリング5Bの連結帯52は、円周方向に隣り合う中間連結部材側糸巻51Cと第2回転軸側糸巻51Dとに跨ってループ状に巻き掛けられている。この連結帯52も、既述したように線材を多層状に巻回したものからなる。また、この連結帯52も、プロペラシャフト1が車両の前進駆動力を伝達する時に張力が発生する正トルク用連結帯52Cとプロペラシャフト1が車両の後進駆動力を伝達する時に張力が発生する負トルク用連結帯52Dとが円周方向に交互に配設されている。
環状弾性体53は、ゴムなどのエラストマ材料等によって糸巻51および連結帯52を埋設するように環状に成形されている。なお、中心部には、貫通穴53aが設けられており、ここに後述するブッシュ8、ピン31等が挿通されている。
中間連結部材7は、図1および図2に示すように、第1カップリング5Aと第2カップリング5Bとを回転一体に連結している。この中間連結部材7の第1カップリング5A側は、既述したように、第1のカップリング5A内に円周方向1つ置きに設けられた中間連結部材側糸巻51Bに固定されている。また、中間連結部材7の第2カップリング5B側は、第2のカップリング5B内に円周方向1つ置きに設けられた中間連結部材側糸巻51Cに固定されている。つまり、第1カップリング5Aと第2カップリング5Bとは、第1回転軸側糸巻51Aと第2回転軸側糸巻51Dとを対向させた状態で中間連結部材7によって回転一体に連結されている。
なお、本実施形態における中間連結部材7は、図4に示すように、第1又は第2カップリング5A,5Bに固定される固定部71が遠心側へ突出し、その他の部分は中心側へ凹んでいる。この凹み71bによって糸巻51A又は51Dに挿通されるボルト54等との干渉が回避されている。図4において、符号70は接続部材58が位置決め嵌入される陥没部70、符号73はボルト54の取付穴、符号74は、後述するブッシュ8を挿通させるための穴である。
なお、図2において、符号8は第1回転軸2の軸端中心の開口部2cに一端部が圧入された円筒状のブッシュであり、符号31は第2回転軸3の軸端中心から軸線上に沿って凸設された円柱状のピンである。このピン31は、前記ブッシュ8の他端部内に嵌入されている。これらブッシュ8およびピン31は、両回転軸2,3をフレキシブルカップリング4にて連結するときに、回転軸芯同士の位置決めに利用される。
[フレキシブルカップリングにおける作用]
プロペラシャフト1が回転トルクを伝達する際に、カップリング5A,5Bの各3つの連結帯52の張力にばらつきが生じると、各カップリング5A,5Bにおいて動的なアンバランス力(以下「アンバランス力」という。)が発生する。このアンバランス力は、張力を発生する各連結帯52の延在する方向と平行な方向に発生し易いと考えられる。
例えば、第1カップリング5Aでは、プロペラシャフト1が車両の前進駆動力を伝達するときに(図1および図3の矢印P方向への回転時に)、各正トルク用連結帯52Aの延在する方向と平行な方向S1,S2,S3(図3を参照)に、アンバランス力が発生して同方向に動的な芯ずれを起こし易いと考えられる。同様に、第2カップリング5Bでも、各正トルク用連結帯52Cの延在する方向と平行な方向N1,N2,N3(図3を参照)に、アンバランス力が発生して動的な芯ずれを起こし易いと考えられる。
図5(a)、(b)は、上記の考えに従って、各第1および第2カップリング5A,5Bにおいて、アンバランス力が発生して動的な芯ずれを起こした場合にその動的な芯ずれ位置(動的な回転中心位置)が発生し易い領域SS,NNをそれぞれ示したものである。この図において、符号S0,N0は、静的な回転中心位置、つまり、フレキシブルカップリング4が極めて小さい回転トルクが伝達するときの幾何学的な回転中心位置を示している。
フレキシブルカップリング4全体でのアンバランス力は、第1および第2カップリング5A,5Bの両方のアンバランス力を足し合わせたものとなる。例えば、第1および第2カップリング5A,5Bの動的なアンバランス力が同じ方向に発生すればフレキシブルカップリング4全体でのアンバランス力は大きくなる。一方、第1および第2カップリング5A,5Bの両方のアンバランス力が相反する方向に発生すればフレキシブルカップリング4全体でのアンバランス力は小さくなる。
本発明のフレキシブルカップリング4では、図5の領域SSと領域NNに示すように、2つのカップリング5A,5Bにおいて発生し易い動的な芯ずれ位置の方向特性が相反しており、このことはアンバランス力の発生し易い方向特性も相違しているといえる。そうすると、フレキシブルカップリング4全体でのアンバランス力は、第1又は第2カップリング5A,5B単体でのアンバランス力よりも小さくなる可能性が高いと考えられる。換言すると、第1又は第2カップリング5A,5Bは、従来のフレキシブルカップリングと同様のものであるから、フレキシブルカップリング4全体でのアンバランス力は、従来のフレキシブルカップリングのアンバランス力よりも小さくなる可能性が高いと考えられる。
[シミュレーション]
そこで、本発明のフレキシブルカップリング4による動的な芯ずれの抑制効果を確認するために、以下の手順でシミュレーションを実行した。
まず、図6の列52A1L,52A2L,52A3Lに示すように、計算機により正規分布N(Xbar,σ2)の乱数を各100個(一部図示省略)発生させる。ここで、Xbarは平均値、σはばらつき(標準偏差)を示し、Xbar=10、3σ=±5としている。発生させた各100個の乱数は、プロペラシャフト1が車両の前進駆動力を伝達するときの第1カップリング5Aの各正トルク用連結帯52A1〜52A3の張力に相当する。すなわち、図6の列52A1L,52A2L,52A3Lの値は、それぞれ、正トルク用連結帯52A1,52A2,52A3の張力を示している。なお、各列52A1L,52A2L,52A3Lの下から2行目に、各列の値の平均値XA1L,XA2L,XA3Lをそれぞれ示しており、各列52A1L,52A2L,52A3Lの最下行に、各列の値のばらつきσA1L,σA2L,σA3Lをそれぞれ示している。
つぎに、図7(a)に示すように、第1カップリング5Aの正トルク用連結帯52A1,52A2,52A3の張力によって中間連結部材側糸巻51Bが引っ張られる力をベクトル52A1V,52A2V,52A3Vで表し、これらをX−Y座標軸上に当てはめる。各ベクトル52A1V,52A2V,52A3VとX軸とのなす角はそれぞれ30°,150°,270°である。したがって、ベクトル52A1V,52A2V,52A3VのX成分は、各列52A1L,52A2L,52A3Lの値にそれぞれSIN30°、SIN150°、SIN270°を掛け合わせた値となり、ベクトル52A1V,52A2V,52A3VのY成分は、図6の各列52A1L,52A2L,52A3Lの値にそれぞれCOS30°、COS150°、COS270°を掛け合わせて算出した値となる。これらに従って算出すると、ベクトル52A1V,52A2V,52A3VのX成分は、それぞれ、図6に示す各列52A1LX,52A2LX,52A3LXに示す値となり、ベクトル52A1V,52A2V,52A3VのY成分は、同図の各列52A1LY,52A2LY,52A3LYに示す値となる。
各ベクトル52A1V,52A2V,52A3VのX成分同士、Y成分同士の和は、図6の列52A1LX,52A2LXおよび52A3LXの和と、列52A1LY,52A2LYおよび52A3LYの和であり、同図の列52ALX、列52ALYに示す値となる。
そして、第1カップリング5Aにおける3つの正トルク用連結帯52Aの張力のアンバランス力の大きさは、√((列52ALXの値)2+(列52ALYの値)2)より算出され、列52ALSに示す値となる。この列52ALSの値のアンバランス力の大きさの分布を算出すると、Xbar=2.73、σ=1.48(3σ=±4.43)となる。
列52ALXの値をX座標、列52ALYの値をY座標に当てはめて散布図を描くと図9に示すようになる。この散布図において、原点は3つの正トルク用連結帯52A1,52A2,52A3の張力が完全に釣り合っている状態、つまり、アンバランス力がゼロとなる状態を示す。原点から外れた各プロットの座標は、第1カップリング5Aにおけるアンバランス力の向きおよび大きさを示す。したがって、原点から離れるほど、アンバランス力が大きくなることを意味する。
なお、プロットが多数発生している領域SSSは、図5(a)に示した領域SSのように、X軸に対して30°、150°、270°の方向に若干突出している。このことは、各正トルク用連結帯52Aの延在する方向と平行な方向に、アンバランス力が発生して同方向に動的な芯ずれを起こし易いことを示している。
第2カップリング5Bについても同様に、図10の列52C1L,52C2L,52C3Lに示すように、正規分布N(Xbar,σ2)の乱数を各100個(一部図示省略)発生させ、これらをプロペラシャフト1が車両の前進駆動力を伝達するときの第2カップリング5Bの各正トルク用連結帯52Cの張力とする。ここでも、Xbar=10[μm]、3σ=±5[μm]としている。なお、各列52C1L,52C2L,52C3Lの下から2行目に、各列の値の平均値XC1L,XC2L,XC3L,を示しており、各列52C1L,52C2L,52C3Lの最下行に、各列の値のばらつきσC1L,σC2L,σC3Lを示している。
つぎに、図7(b)に示すように、第2カップリング5Bの正トルク用連結帯52C1,52C2,52C3の張力によって中間連結部材側糸巻51Cが引っ張られる力をベクトル52C1V,52C2V,52C3Vを表し、これらをX−Y座標軸上に当てはめる。各ベクトル52C1V,52C2V,52C3VとX軸とのなす角はそれぞれ90°,210°,330°となる。したがって、ベクトル52C1V,52C2V,52C3VのX成分は、各列52C1L,52C2L,52C3Lの値にそれぞれSIN90°、SIN210°、SIN330°を掛け合わせた値となり、ベクトル52C1V,52C2V,52C3VのY成分は、図10の各列52C1L,52C2L,52C3Lの値にそれぞれCOS90°、COS210°、COS330°を掛け合わせた値となる。これらに従って算出すると、ベクトル52C1V,52C2V,52C3VのX成分は、それぞれ、図10に示す各列52C1LX,52C2LX,52C3LXに示す値となり、ベクトル52C1V,52C2V,52C3VのY成分は、同図の各列52C1LY,52C2LY,52C3LYに示す値となる。
各ベクトル52C1V,52C2V,52C3VのX成分同士、Y成分同士の和は、図10の各列52C1LX,52C2LXおよび52C3LXの和と、列52C1LY,52C2LYおよび52C3LYの和であり、同図の列52CLX、列52CLYに示す値となる。
そして、第2カップリング5Bにおける3つの正トルク用連結帯52Cの張力のアンバランス力の大きさは、√((列52CLXの値)2+(列52CLYの値)2)より算出され、列52CLSに示す値となる。この列52CLSの値の動的なアンバランス力の大きさの分布を算出すると、Xbar=2.52、σ=1.42(3σ=±4.26)となる。
列52CLXの値をX座標、列52CLYの値をY座標に当てはめて散布図を描くと図11に示すようになる。この散布図において、原点は3つの正トルク用連結帯52C1,52C2,52C3の張力が完全に釣り合っている状態を示す。原点から外れた各プロットの座標は、第2カップリング5Aにおけるアンバランス力の向きおよび大きさを示す。
なお、プロットが多数発生している領域NNNは、図5(b)に示した領域NNのように、X軸に対して90°、210°、330°の方向に若干突出している。このことは、各正トルク用連結帯52Cの延在する方向と平行な方向に、アンバランス力が発生して同方向に動的な芯ずれを起こし易いことを示している。
つぎに、第1カップリング5Aおよび第2カップリング5Bが一体となって構成されるフレキシブルカップリング4のアンバランス力を求める。
まず、互いに相反する方向に向いている、ベクトル52A1Vとベクトル52C2V、ベクトル52A2Vとベクトル52C3V、ベクトル52A3Vとベクトル52C1VのX成分、Y成分の和を算出し、算出結果を図12に示す。すなわち、図12の列Jxはベクトル52A1VのX成分とベクトル52C2VのX成分の和、列Jyはベクトル52A1VのY成分とベクトル52C2VのY成分の和、列Kxはベクトル52A2VのX成分とベクトル52C3VのX成分の和、列Kyはベクトル52A2VのY成分とベクトル52C3VのY成分の和、列Lxはベクトル52A3VのX成分とベクトル52C1VのX成分の和、そして、列Lyはベクトル52A3VのY成分とベクトル52C1VのY成分の和である。
そして、√((列Jxの値)2+(列Jyの値)2)、√((列Kxの値)2+(列Kxの値)2)、√((列Lxの値)2+(列Lyの値)2)を算出すると、順に列Js,Ks,Lsに示す値となる。ここで、列Jsの値は、X軸に対して30°および210°をなす方向JSR(図3および図8参照)へのアンバランス力の大きさを、列Ksは、X軸に対して150°および330°をなす方向KSR(図3および図8参照)へのアンバランス力の大きさを、列Jsは、X軸に対して90°および270°をなす方向JSR(図3および図8参照)への動的なアンバランス力の大きさを示している。各列Js,Ks,Lsの最下行に示すように、列Jsの値のばらつきσJは、1.41、列Ksの値のばらつきσKは、1.67、列Jsの値のばらつきσLは、1.44であり、これらの平均値は1.5となる。
したがって、フレキシブルカップリング4全体でのアンバランス力は、Xbar=0、σ=±1.5として発生させた正規分布N(Xbar,σ2)の乱数を用いて表すことができる。
図13の列M0,N0,P0に示すように、Xbar=0、σ=±1.5として正規分布N(Xbar,σ2)の乱数を各100個発生させ、列Mx、Myに示すように、列M0の値にSIN30°、COS30°をそれぞれ掛け合わせた値を求める。同様に、同図の列Nx、Nyに示すように、列N0の値にSIN150°、COS150°をそれぞれ掛け合わせた値を求める。また同様に、同図の列Px、Pyに示すように、列P0の値にSIN270°、COS270°をそれぞれ掛け合わせた値を求める。ここで、列Mx、Myは、図8で示した方向JSRへのアンバランス力、列Nx、Nyは、図8で示した方向KSRへのアンバランス力であり、列Px、Pyは、図8で示した方向SSRへのアンバランス力である。
つぎに、図13の列Qx、Qyに示すように、列Mx,Nx,Pxの値を足し合わせた値、列My,Ny,Pyの値を足し合わせた値をそれぞれ求める。そして、同図の列Qsに示すように、√((列Qxの値)2+(列Qyの値)2)の値を求める。この列Qsの値は、フレキシブルカップリング4全体でのアンバランス力の大きさを表す。また、列Qxは上記アンバランス力のX成分を、列Qyは上記アンバランス力のY成分を表す。
列LXの値をX座標、列LYの値をY座標に当てはめて散布図を描くと図14に示すようになる。この散布図において、原点は、フレキシブルカップリング4全体でのアンバランス力がゼロとなる状態を示す。原点から外れた各プロットの座標は、アンバランス力の向きおよび大きさを示す。したがって、原点から離れるほど、アンバランス力が大きくなることを意味する。このときの列Lsの分布状態は、Xbar=2.47、±σ=1.44(3σ=±3.6)となっている。
フレキシブルカップリング4全体における動的なアンバランス力を示す図12の列Lsの分布状態と、第1のカップリング5Aの動的なアンバランス力を示す図6の列52ALSの分布状態(Xbar=2.73、3σ±4.43)又は第2のカップリング5Bの動的なアンバランス力を示す図10の列52CLSの分布状態(Xbar=2.52、3σ±4.26)とを比較すると、Xbarが0.05〜0.29程度、ばらつき3σが0.66〜0.83程度小さくなっている。また、第1のカップリング5A、第2のカップリング5Bは、既述したように、それぞれ単体では従来例に係るフレキシブルカップリングと同様のものである。したがって、本発明のフレキシブルカップリング4によれば、アンバランス力の大きさ(動的な芯ずれ量)は従来例に係るフレキシブルカップリングより抑制されるといえる。
なお、本シミュレーションは、プロペラシャフト1が車両の前進駆動力を伝達するときを例に挙げて説明しているが、正トルク用連結帯52A,52Cと負トルク用連結帯52B,52Dとは構造的な対称性を有するのでプロペラシャフト1が車両の後進駆動力を伝達するときも同様のアンバランス力(動的な芯ずれ)の抑制効果が得られる。
以上では、車両のプロペラシャフトの連結に本発明のフレキシブルカップリングを適用した場合を説明したが、本発明のフレキシブルカップリングは、2つ回転軸の軸端端同士を連結して回転トルクを伝達するものであれば適用でき、適用範囲は車両のプロペラシャフトの連結に限定されるものではない。
本発明は、2軸の軸端同士を連結して回転トルクを伝達するとともに、両軸間で振動や撓みを吸収するフレキシブルカップリングに関する。
本発明の実施の形態に係るフレキシブルカップリングを用いて第1回転軸と第2回転軸とを連結した状態を示す斜視図である。 軸線を含む平面で切断して表した、本発明の実施の形態に係るフレキシブルカップリングの縦断面図である。 (a)は図2のA−A断面図、(b)は図2のB−B断面図である。何れも第1および第2カップリング以外の部分を省略している。 中間連結部材を軸線方向から視た図である。 (a)は、第1カップリングにおいて、動的な芯ずれ位置が発生し易い領域を示す図であり、(b)は、第2カップリングにおいて、動的な芯ずれ位置が発生し易い領域を示す図である。 第1カップリングにおける正トルク用連結帯の張力等の計算結果である。 (a)、(b)は第1および第2カップリングの正トルク用連結帯の張力およびその張力方向を表すベクトルを示す図である。 平行な方向に延びる各2つの正トルク用連結帯におけるアンバランス力が発生する方向を示した図である。 第1カップリングにおけるアンバランス力の大きさおよび向きを表す散布図である。 第2カップリングにおける正トルク用連結帯の張力の算出結果等を示す図である。 第2カップリングにおけるアンバランス力の大きさおよび向きを表す散布図である。 相反する方向へ張力を生じる各2つの正トルク用連結帯の張力の算出等を示す図である。 フレキシブルカップリング全体でのアンバランス力の算出結果等を示す図である。 フレキシブルカップリング全体におけるアンバランス力の大きさおよび向きを表す散布図である。 従来例に係るフレキシブルカップリングの概略図である。 従来例に係るフレキシブルカップリングの連結帯によるアンバランス力を説明する図である。
符号の説明
2 第1回転軸
3 第2回転軸
4 フレキシブルカップリング
7 中間連結部材
5A 第1カップリング
5B 第2カップリング
51 糸巻
51A 第1回転軸側糸巻
51B 中間連結部材側糸巻
51C 中間連結部材側糸巻
51D 第2回転軸側糸巻
52 連結帯

Claims (2)

  1. 円周上に等間隔に配置された4個以上の複数個の糸巻と、円周方向に隣り合う糸巻同士に巻き掛けられた連結帯と、をそれぞれ有し、互いの糸巻を対向させた状態で回転一体に連結された第1および第2カップリングと、
    前記第1および第2カップリングの糸巻に円周方向1つ置きに固定されることにより、前記第1および第2カップリングを回転一体に連結する中間連結部材と、
    を備えることを特徴とするフレキシブルカップリング。
  2. 請求項1に記載のフレキシブルカップリングにおいて、
    前記第1カップリングの糸巻は、第1回転軸の軸端部に固定された第1回転軸側糸巻と、前記中間連結部材に固定された中間連結部材側糸巻とが円周方向に交互に配置されたものからなり、
    前記第2カップリングの糸巻は、第2回転軸の軸端部に固定された第2回転軸側糸巻と、前記中間連結部材に固定された中間連結部材側糸巻とが円周方向に交互に配置されたものからなり、
    前記中間連結部材は、前記第1回転軸側糸巻と前記第2回転軸側糸巻とを対向させた状態で前記第1カップリングと前記第2カップリングとを回転一体に連結している、
    ことを特徴とするフレキシブルカップリング。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014134269A (ja) * 2013-01-11 2014-07-24 Asmo Co Ltd クラッチ装置及びパワーウィンドウ駆動装置
EP3961056A1 (de) * 2020-08-28 2022-03-02 Flender GmbH Kupplung für windkraftgetriebe, antriebsstrang, windkraftanlage und industrie-applikation

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